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赤穂中不審者対応訓練
駒ケ根市の赤穂中学校(諏訪博校長)は26日、不審者対応避難訓練を行った。日本刀を持った不審者役の教諭が怒鳴りながら授業中の1年2組の教室に乱入。生徒たちを素早く避難させた教諭が教室内の机やいすで不審者の動きを封じるように防戦した。急を聞いてさすまたや盾を手に駆けつけた数人の教師らが暴れる不審者を取り囲み、数分間の乱闘の末、ようやく床に押さえつけた=写真。
訓練の模様を見守っていた駒ケ根署生活安全刑事課の前島昭文係長らは体育館に集まった全校生徒に対し「逃げる時に勝手な行動を取らないことが一番大切。万一の際にも今日のような冷静な行動を」と講評した。諏訪校長は「侵入者は火事と違って校内を動き回る。今どこにいるかの情報を聞き漏らさないよう静かに避難することが大切だ」と話した。
同署の高見澤貴史刑事は生徒に護身術の一端を教えた。「腕をつかまれたら手のひらを開くこと。手首が太くなって振りほどきやすくなる」などと実演を交えて説明した。 -
夢の無暖房・低燃費住宅第1号が着工
井坪建設(本社・飯島町)は伊那谷初の無暖房・低燃費住宅第1号を駒ケ根市福岡のモデル地区で24日着工した。
この住宅は壁面30センチ、床下35センチ、屋根35センチの厚さの発泡スチロール板を敷き詰め、開口部はペア樹脂サッシをはめ込んだ高断熱、高気密仕様。
同社は信州大学の山下恭弘教授が主催する「信州の快適な住まいを考える会」の一員として、原油価格高騰や環境に配慮し、無暖房、低燃費住宅を研究。昨年、信大構内に設置した無暖房住宅の実験棟での実証実験の成果を受け、実現の運びとなった。
駒ケ岳SA南のモデル分譲地は全6区画、281縲・11平方メートル、無暖房住宅を建築する条件で、340縲・70万円の特別価格で販売中。入居後は信大と技術提携し、1年間データを測定する。
また、分譲地の一角に集合住宅2棟12戸(1LDK)も建設中。 -
【記者室】松井秀喜、高橋尚子、清水宏保の共通点は
取材で靴を脱いだ時、足元を奇異の目で見られることがある。5本指靴下とスーツという取り合わせが異様に映るらしい。5本指靴下はここ数年若い女性向けのカラフルな商品が出回ってきたとはいえ、まだまだ少数派だ▼言っておくが水虫ではない。愛用の理由は靴を履いていても足指の踏ん張りが利くからだ。スポーツ界を見渡してみると野球の松井秀喜、マラソンの高橋尚子、スケートの清水宏保などけっこう愛用者が多い▼考えてみれば5本の指を一つの袋に入れていることの方が不自然な気もする。ある注文靴の職人は「足の指が踏ん張れないと転びやすく疲れやすい」と言っていた。靴下業界に義理はないが、しっかり踏ん張るために一度試してみてはいかが。(白鳥記者)
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中央アルプス開山式
中央アルプスの開山式が例年よりも1カ月早く24日、県内山岳観光地のトップを切って駒ケ岳千畳敷の駒ケ岳神社で行われた。千畳敷は穏やかな日よりに恵まれて風もなく気温は約2度と暖かだったが、神社の周りは一面の雪景色で冬山そのもの。拝殿も鳥居も4メートルを超える深い雪にすっぽり埋もれてまったく姿を見ることはできず、神事は雪の上にしつらえた祭壇に向かって行われた。出席した約20人の観光関係者らは祭壇に向かって拝礼し、玉ぐしをささげるなどして入山者らの安全を祈願した。
アトラクションとしてスイスの民族衣装に身を包んだ「アルプホルン駒ケ根」の8人が演奏を披露。晴れ渡った宝剣岳をバックにのどかな音色を千畳敷カールに響かせた=写真。千畳敷には開山式に合わせて約100人の観光客らが訪れ、アルプホルンの演奏を楽しんだり、眼下に広がる下界を眺めたりしていた。 -
消防団春季訓練・観閲式
駒ケ根市消防団(小平佳司団長)は23日、春季訓練と観閲式を市営グラウンドで行った。参加した約370人の団員は中原正純市長はじめ来賓らの前で日ごろの訓練の成果を披露した。
整列した団員らは来賓らの閲団を受けた後、救護、ラッパ、チェーンソーなどの特科訓練や分列行進に取り組み、引き締まった表情できびきびとした動きを見せていた。
中原正純市長は「地域における危機管理の期待は消防団に集まっている。一丸となって訓練に精進してほしい」と訓示した。
05年度末での退団者らに感謝状が贈られた。
感謝状を贈られたのは次の皆さん。
▼トーハツ
▼退団者=福澤修、堀田良邦、田中修司、唐澤篤志、小原健一、三ツ井康成、矢ケ崎祐司、小松晃、松村輝喜、加藤博昭、遠山仁、河合信明、福澤智也、小池貴彦、本島祐一、松井和彦、井口幸一、林康治、所河輝男、木下雄一、春日英樹、下平武史、木下直幸、伊藤明穂、湯澤敬浩、荒井啓明 -
安協駒ケ根支会総会
伊南交通安全協会駒ケ根支会は23日、第10回定期総会をアイ・パルいなんで開いた。理事ら約50人が出席し、05年度事業・決算報告、06年度事業計画・予算案を承認した。役員改選が行われ、新会長には前副会長の赤羽根徳彦さんが選出された。赤羽根さんはあいさつで「前年度から留任する役員が多いので心強い。あらためて皆さんの協力をお願いしたい」と抱負を述べた。
新役員は次の皆さん。
▽会長=赤羽根徳彦▽副会長=赤須登、唐沢利明、原勝弘、今井茂▽総務部長=中島明美▽同補佐=吉沢安雄▽会計部長=小出昭八▽女性部長=武藤美智子▽青年部長=北原忠幸▽監事=玉置英文、小林正昭 -
障害者送迎ボランティア募集
障害者らを自宅から福祉施設や病院などへ無償で送迎するボランティア活動を行っている民間団体「元祖かたつむり」(木下勝敏代表)は活動に協力するメンバーを募集している。マイカーを持っている人なら誰でも歓迎。送迎の範囲は原則として駒ケ根市内で、時間は30縲・0分程度という。
「かたつむり」は1992年に発足したが、このところメンバーが減少している。
問い合わせは駒ケ根市社会福祉協議会(TEL81・5900)安部さんへ。 -
中沢小1年生を迎える会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)で22日、1年生を迎える会が開かれた。1年生は6年生のお兄さん、お姉さんに小さな手を引かれて体育館に入場。2縲・年生が学年ごとに趣向を凝らした演目を披露し、プレゼントを手渡したりして1年生を歓迎した。
5年生は1年生をおんぶし、1年生の背中に張り付けた紙製の花を取り合うゲームを展開。入り乱れての攻防に1年生もはじけるような笑顔を見せた=写真。4年生は人形劇で花咲かじいさんを披露。6年生は「校長先生の名前は?」「学校で飼っている動物は?」などの中沢小クイズを出題した。2、3年生は学校の行事を紹介。「5月は遠足」「9月は運動会。楽しいよ」「分からないことがあったらいつでも聞いてください」と先輩らしいところを見せた。 -
シルクミュージアムで銘仙展27日から
駒ケ根市東伊那の駒ケ根シルクミュージアムは第11回特別展「大正・昭和前期の心華やぐおしゃれ着 銘仙」を27日から開く。「銘仙」は大正から昭和初期にかけて流行した平織りの普段着。市民らから寄せられた多数の着物を展示するほか、銘仙を描いた絵画やポスターなども併せて展示。6月4日まで。
5月4日は着物を着て写真撮影もできる(無料。事前問い合わせ必要)。
問い合わせはシルクミュージアムTEL82・8381 -
光前寺で『桜の下で』ライブ
境内を彩るシダレザクラのライトアップが始まった駒ケ根市の光前寺で20日夜、ヒット曲『桜の下で』で市の観光キャンペーンとタイアップしているボーカルグループ「橋本ひろしと冒険団」がライブ演奏を披露した=写真。あいにくの雨にもかかわらず、特設ステージが設けられた大講堂の前には約100人の聴衆が集まり、桜の花の下で夜空に美しく響く歌声に聴き入った。
訪れた近くに住む主婦(43)は「CDで聴いている『桜の下で』を目の前で本物が歌っていて感激した。やっぱり生で聴くと違いますね」と話していた。 -
不法残留タイ人逮捕
駒ケ根署は20日、在留期間が過ぎているにもかかわらず国内にとどまっていた不法残留の疑いで、いずれもタイ国籍の伊那市手良沢岡のアルバイト、プラムワン・トーンスック容疑者(42)と茅野市のアルバイト、ピーラポン・サノック容疑者(33)を相次いで逮捕した。
調べによると2人の不法残留期間はそれぞれ13年3カ月と8年10カ月に及んでいる。 -
駒ケ根商工会議所新入社員激励大会
駒ケ根商工会議所(渋谷敦士会頭)は20日、06年度新規学卒者新入社員激励大会を駒ケ根商工会館で開いた。市内の企業など25社に就職したばかりの男女約70人が出席し、緊張した表情で商工会議所などの関係者から激励を受けた。渋谷会頭は「景気は回復傾向にあるが地域間格差があり、都市部に比べて地方の回復は遅い。その中で駒ケ根市に職場を求めた皆さんの賢明な判断に敬意を表する。今後の活躍を祈る」と激励した。新入社員を代表してサンポーの唐澤友希さんは「大きな目標と希望を持って職務に取り組み、早く社会貢献できる人材になるよう努力する」と力強く決意を述べた=写真。出席者には冊子『見て分かる基本のビジネスマナー』が贈られた。
式典後、記念講演として大法寺の藤塚義誠住職による「自分の花を咲かそう」が行われ、出席者は真剣な表情で話に聞き入っていた。 -
駒ケ根市明社協総会
明るい社会づくり運動駒ケ根市協議会(堀内照夫会長)は20日、第34回定期総会を駒ケ根市福祉センターで開いた。理事ら約30人が出席し、05年度事業・収支決算報告、06年度事業計画・収支予算案を承認し「共に生きる明るい社会づくりの連帯の輪を広げます」などとする大会宣言を採択した。堀内会長はあいさつで「社会福祉のため、今年も精いっぱい活動していこう」と述べた=写真。
06年度の主な事業は福祉施設の訪問、街頭募金活動、在宅介護者への慰問品贈呈など。 -
ホタルを育てる連絡協議会結成
1992年に竜東地域の住民が中心になって結成し、ホタルの研究や養殖などを行ってきた「ホタルとアヤメの里づくりの会」(山口久人会長)とおもしろかっぱ館(小平容大館長)は、呼び掛けを受けて趣旨に賛同した市民ら約10人らとともに20日夜「ホタルを育てる連絡協議会」を結成した。かっぱ館で開いた説明会で会則案が承認され、初代会長には山口さんが選出された。会は今後ホタルを育てる活動を市内全域に広げるための活動などを行っていく。
説明会に先立って行われた勉強会で、山口さんはホタルの生態や飼い方のこつなどについて熱心に説明=写真。参加者はメモを取ったり時折質問したりしながら、真剣な表情で話に聞き入っていた。
会は新規会員を募集している。問い合わせはおもしろかっぱ館(TEL81・4767)へ。 -
トマト色づき収穫始まる
駒ケ根市東伊那のマルカワ果樹園(白川泰章園主)が栽培しているトマト(サンロード)が早くも色づき始めた。=写真。サンロードは甘味が強く、実が大きいのが特徴。気温20度以上に保たれたビニールハウスの中で熟し始めたトマトたちは静かに収穫を待っている。21日から収穫を始めたという白川さんは「今のところ日に10キロぐらい。4月中は予約のお客さんの分でいっぱいかもしれないが、それ以降は直売所で販売できそうだ」と話している。販売は6月中旬ごろまでの見込みという。
同園はトマトの直売のほか、野菜や果物の苗(スイカ、トマト、ズッキーニなど)も販売している。問い合わせはマルカワ果樹園(TEL83・9358)へ。 -
飯島町で廃工場全焼
20日正午ごろ、飯島町飯島仲町の飯木工業の旧工場から出火。鉄骨トタン張り平屋建て工場1棟、約1795平方メートルをほぼ全焼して午後1時55分鎮火した。同工場は約2年前から廃屋状態になっているという。駒ケ根署が原因を調べている。
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駒ケ根郵便局郵政記念日式典
駒ケ根郵便局(矢島和一郎局長)は20日、第73回郵政記念日の式典を開いた。一日郵便局長に駒ケ根警察署交通課の坂田真由美さんを迎え、郵便事業に貢献した関係者に感謝状、表彰状を贈ってそれぞれの功績をたたえた。矢島局長は「郵政公社がスタートして3年。3事業を取り巻く環境は厳しいが、民営化に成功し、職員一人一人が希望の持てる事業の推進に努めたい」と式辞を述べた。坂田さんはあいさつで「バイクで集配する職員の皆さんは特に交通事故防止を心掛けてほしい。まず止まり、安全確認の実行を」と安全運転を呼び掛けた。
受賞者は次の皆さん。
◇信越支社長感謝状▽貯金事業協力団体==エコーシティー・駒ケ岳◇駒ケ根郵便局長感謝状▽郵便事業協力団体=和信化学工業駒ケ根工場◇日本郵政公社総裁表彰▽30年勤続功労=加藤雅志局長代理▽保険(年度)営業優績局=駒ケ根郵便局◇支社長表彰▽保険(年度)営業優績者=唐澤孝明総務主任◇駒ケ根郵便局長表彰▽事業優績者=篠田俊道総務主任、中山康裕総務主任、近藤義勝主任、福沢元子非常勤職員 -
KOMA夏ダンス参加者募集
7月22日に駒ケ根市の中心商店街で開かれる恒例の祭り「KOMA夏!」のダンスパレードに出場するチームなどの募集が始まった。テーマ曲の『GO OVER(ゴー・オーバー)』や自由曲に合わせて踊るダンスパレードへの参加チームを募集するほか、今年の新たな試みとして小人数や個人での参加希望者の申し込みを受け付け、実行委員会がつくるチームに参加できることとした。チームの人数制限はなし。終了後に表彰がある。
会場での物品販売やパフォーマンスなどの申し込みも受け付けている。出店料金は基本3千円からだが、販売目的でなければ無料。テント、机、いす、照明は主催者が用意する。
問い合わせは駒ケ根商工会議所内KOMA夏実行委員会事務局(TEL82・4168)へ。 -
作品寄贈の西津青滋夫人がかっぱ館に来館
かっぱをテーマにした作品の制作で知られる故西津青滋夫人の以登さん(85)=東京都豊島区=が20日、亡夫の作品を収めた駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)を2年半ぶりに訪れた。以登さんは来館の知らせを聞いて駆けつけた中原稲雄教育長らとともに西津さんの作品を間近で眺めながら「この作品は昔から子どもたちに人気があったのよ」などと楽しそうに歓談=写真。「私がここに来る機会はあまりないが、夫の作品が数多く展示され、多くの人に見てもらっていると思うととてもうれしい」と笑顔で話していた。
以登さんは2003年、駒ケ根市に対し、西津さんの製作した塑像、ブロンズ像、デッサンなど約90点を寄贈した。 -
防犯・防災メール登録が携帯で可能に
市民らの要望に応えて駒ケ根市は希望者に配信している「こまちゃん防犯・防災メール」の登録を携帯電話からも簡単にできるよう改善した。従来はパソコンを使って市のホームページ上の画面で登録する必要があったため、携帯電話はあるがパソコンは持っていない竏窒ニいう市民は市役所秘書広報課にメールで配信を依頼するなど不便な状況だった。
市が防犯・防災メール配信サービスを開始した05年1月からの累計登録件数は298件だったが、携帯電話での登録ができるようになった15日以降、17日までの2日間で新たに65件の登録があった。メールの登録者が希望している配信先はパソコン120件に対し、携帯電話が243件と多数を占めている。
防災・防犯メールは小学生への声掛けをはじめとする事件や事故などの情報をいち早く配信するサービスで、この1年間で18件の情報を発信している。登録、配信は無料(通信費は別途)。
問い合わせは市役所秘書広報課広報広聴係(TEL83・2111内線262)へ。 -
十二天の森キノコ写真展
駒ケ根市の中原寧之さんが自宅近くの住宅地に広がる平地林、十二天の森を散策しながら撮影したさまざまなキノコの写真展が駒ケ根市立博物館のロビーで5月7日まで開かれている=写真。入場無料。
オオウスムラサキフウセンタケ、カレエダタケ、シワカラカサタケなどの珍しい物をはじめ、約3年かけて撮影した約50種類のキノコの写真を展示している。中にはタマゴタケが白い殻を破って赤い頭を現し、大きな傘を開く様子がよく分かる8枚の連続写真などもある。
月曜休館。午前9時30分縲恁゚後6時30分。問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。 -
中沢小交通安全教室
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は19日、全校児童を対象にした春の交通安全教室を開いた。児童らは学校周辺の一般道路に出て1・2年生は歩行、3年生以上は自転車の安全についての路上実地訓練を行った。
交差点などに立って児童らを指導するのは教職員のほか、警察官や交通安全協会員、PTA校外指導部員ら。入学間もない1年生も横断歩道の手前できちんと止まって車などが来ないことを確認し、高く手を上げて渡っていた=写真。自転車で交差点に差し掛かった児童の中には乗ったままで横断歩道を通行しようとする児童もいて、見守る職員らに「降りて押すように」などと注意を受けていた。
北原校長は「自分の安全は自分で守る。正しい歩き方や自転車の乗り方をしっかりと身につけてください」と児童らに呼び掛けた。 -
注文靴「銀河工房」
北川哲生さん(50)「生まれて初めてです! こんなにぴったり合う靴は」既製の靴が足に合わずに苦しみ続け、一生我慢するしかない竏窒ニあきらめていた人たちが思わず感動の言葉を口にする。
「ヒールの高い靴や不必要につま先のとがった靴は作らない。気持ち良く歩けない靴には興味がないんです」歩くための靴、履き心地の良い靴、足が喜ぶ靴作りに徹底的にこだわり、採寸から仕上げまですべての工程を一人でこなす。精魂込めてこつこつと、注文主の足に合った世界に1足だけの靴を作り続ける。
「足は形も体重のかかり方も千差万別で、一人として同じ人はいません。左と右でもかなり違う。大量生産の靴が合うはずはないんですね」
靴作りは足の各部の寸法を正確に測ることから始まる。足の形は幅広や甲高などのほか、指先のパターンも親指が長い『エジプト型』、人差し指が長い『ギリシャ型』など実にさまざま。
体重のかかり方も重要な要素だ。測定紙に乗ってもらうと、強く圧力がかかる部分には色がより濃く表れるので、偏平足なども一目瞭然=写真(1)。
これらのデータを基に樹脂製の基本型に革を貼るなどして注文主の足の形を忠実に再現した型を作り=写真(2)、これに合わせてサンプルの中から選んでもらった好みの革を使って希望のデザインに仕上げる。時間と手間のかかる職人の仕事だ。
柔らかい靴は足になじむ良い靴と一般的にいわれるが実は違う。「長距離を歩くと分かるが、ただ柔らかいだけの靴は疲れる。足には関節がなくて動かない所もあるのだから、その部分は柔らかくする必要がない。ポイントを押さえて作ることが大切なんです」
靴の一部としてのインソール(中敷き)も併せて製作する。「多くの日本人が体重が外側にかかる不合理な歩き方をしているんです。インソールで外側を高くすると体重が内側にかかるようになり、O(オー)脚の人も自然で無理のない歩き方に近づきます」
◇ ◇
茨城県に生まれ、東京近郊で育った。高校から大学時代にかけてロックに夢中になり、ギターを弾き、作曲も手掛けた。一時はプロのミュージシャンとして生活していたが「自然が好きで、地に足のついた生活がしたかった」ため、一人でもできる物作りを竏窒ニパン職人に転身。3年やったが「売れ残ったパンを毎日捨てなきゃならないのが忍びなくて」悩んでいた。そんなある日、新聞に靴職人の紹介記事を見つけ、これだ、とひらめいて弟子入り。「厳しい人でしたがよく分かるように教えてくれた。初めての靴作りは楽しくて充実感がありました」
修行を終え、山の近くに住みたくて伊那市に移住。その後、駒ケ根市に移って赤穂小学校前に現在の工房を構えた。
「弟子入りしたころは、靴って意外と簡単に作れるんだな竏窒ニいう印象を持ちました。でも作れば作るほど難しさを感じる。靴という物が生活の中でどうやってできてきて、どうして今の形になってきたか竏秩Bそんなことを考えるとこれでいいのかなって思う。でも靴を履いて喜んでくれているお客さんの顔を見ると本当にやりがいを感じるし、心の底からうれしくなります」
価格は1足3万2千円から。納品は状況により1縲・カ月。問い合わせは銀河工房(TEL81・4089)へ。
(白鳥文男) -
【記者室】喜ぶのは塾ばかり
小学校に入学したばかりの1年生が初々しい。遊び盛りの無邪気な表情を見ると思わず笑みが浮かぶが、学校の勉強についていけなくては大変竏窒ニばかりかなりの親が早速学習塾に通わせ始めているという▼一方、小学校で英語を必修化する方針を中教審が示したが、どちらにしろ喜ぶのは塾ばかり竏窒ニいうことになりはしないか。一般的な日本人の英語は思い浮かべた日本文を頭の中で英文に翻訳しているだけ。その日本語がしっかりしていなければマトモな英語が出てくるはずはない道理だ▼国語の基礎を学ぶべき小学生に外国語を教えても時間の無駄というものだろう。言葉遊びとしてならいいが、授業時間削減で学校にそんな余裕はないはずだ。どうなるニッポン。(白鳥記者)
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団子の神様例祭
駒ケ根市赤穂町一区の一角にある通称「団子の神様」の例祭が18日、行われた。祭典実行委員ら約40人のほか、近くの経塚保育園の園児約80人も訪れ、安楽寺の飯田実雄住職の読経が流れる中、土の団子が供えられたご神体に向かって手を合わせた=写真。園児らは供養が終わると一人一人団子をもらい、うれしそうに園に持ち帰った。
団子の神様のご神体は「妙雪信女」「亨和元辛酉夭」(1801年)などと刻まれている高さ55センチの石碑。江戸時代、病気の女性が死に際に団子を食べたいと願い、土で汚れた団子しかなかったが腹いっぱい食べて満足し「霊となって病気で苦しむ人を救いたい」と言い残して死んだ竏窒ニする伝説があり、病気が治るなどのご利益があった際に土の団子が供えられるようになった。 -
先生はスキーアーチェリー選手
スキーを履いて7・5キロもしくは10キロを走り、合間にアーチェリー(洋弓)で的を射抜く冬の競技「スキーアーチェリー」でワールドカップ(3月、ロシア・モスクワ)銀メダルに輝き、4月から駒ケ根市の赤穂小学校(高野普校長)で教諭を務める浦野裕之さん(24)は18日、高野校長とともに市役所を訪れ、中原正純市長らに着任のあいさつをした。浦野さんは「来季大会に出場する時には学校を留守にするなど迷惑をかけるがよろしくお願いします」などと頭を下げた。中原市長は「ワールドカップで2位とは大したもんだ。練習に困るようなら市の弓道場を使ったらどうか」と話すなど、全面的なバックアップを約束した。高野校長は「子どもたちに夢を持たせてもらいたい」と教諭としての今後にも期待を寄せている。
浦野さんは飯山市生まれ。小学3年生からクロスカントリースキーを始め、中学生の時にはジュニアオリンピック10キロで3位入賞、その後も全日本選手権、国体などで活躍した。一時プロ選手を目指したが断念。日体大卒業後、非常勤講師として松川中で体育を教えていた2年前にスキーアーチェリーに出合い、一気に才能を開花させた。4月から正式に教諭となり、3年3組の担任として奮闘している。 -
プロドッグスクール
宮田村の日本聴導犬協会の「第11回Prо-Dogスクール」が16日、駒ケ根市東伊那のふるさとの丘アルプスドームであった。約2時間の訓練で、犬たちは家族としてのマナーや、飼い主やPTОに合わせるしつけを身に付けた。
スクールにはラブラドールやシベリアンハスキーなど大型犬から、コーギー、柴犬、キャバリア、チワワなど中、小型、超小型犬など郡内各地から43組が参加し、3班に分かれ、同協会のインストラクターから、スポーン(胴輪の1種)を使った散歩の仕方など基本を実習した。
まず、地面に四角を描き、その線に沿って歩いたり、S字歩行で、犬同士すれ違う場合などの実践を通して、
犬が自分勝手に歩いたり、ほかの犬にほえたり、遊んだりしないように訓練した。 -
軟式野球審判講習会に150人余
県軟式野球連盟南信支部連合会(森下清支部長)は16日、駒ケ根市の市民体育館などで、「南信地区統一審判員講習会」を開いた=写真。
上下伊那や諏訪地方から約150人が参加、県審判連の技術指導員らを講師に、座学と実習で、06年度野球規則改定のポイントを学び、正確なジャッジを身に付けた。
座学では具体的に、▽接合バットのバット内部を加工したものの使用は認めない▽送球するマネ(偽投)の扱い▽反則打球の処理-などを学び、この後、市営グランドで、増田屋自工チームと帝国通信チームの協力で、試合場面でのジャッジを実習した。 -
早起き野球が開幕
駒ケ根市早起き野球連盟(下島好弘会長)は16日早朝、リーグ戦開幕に当り、06年度の開会式を、雨のため、会場を市民体育館に変更して開いた。
登録14チームの選手約150人を前に、下島会長は「今年から野球部員以外の高校生も出場できるようになり、年齢幅が広がった。優勝を競いつつも、健康増進と親ぼくを図って」と呼び掛け、来賓の中原市長は「勝負である以上、各チームとも優勝を目指して」と激励した。
北割1区チームの竹沢崇主将が「野球でも慰労会でもハッスルことを誓います」と選手宣誓した。
昨シーズンより1チーム新に登録し、1チーム減の登録14チームは、市営、馬住ケ原、農村交流広場の各グラウンドで、7月までリーグ戦を戦う。 -
北割2区敬老会
駒ケ根市の北割2区(小林治男区長)は16日、アイパルいなんで敬老会を開き、75歳以上の対象者224人のうち、89人の元気なお年寄りが出席した。
敬老会には原助役、地元市議らが来賓として出席。開会で小林区長は「まだまだ現役で働いている人も多い。来年も敬老会に出席できるように、健康に留意して」とあいさつ。原助役は「米寿や喜寿の節目を機に、健康に留意し、ますます元気で活躍を」と激励した。
喜寿を迎えた高齢者18人に市から記念品が、米寿の8人に区から祝い品が贈られたあと、祝宴。区が用意した飲み物や食べ物に舌鼓を打ちながら、子どもたちも交えた「マツケンサンバ」「花笠音頭」などの舞台発表やビンゴゲームを楽しんだ。