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黒田辰己切り絵展
松本市在住の黒田辰己さんの「花の切り絵展」が、伊那市のかんてんぱぱホールで開かれている。
会場には、花や蝶をモチーフにした作品約40点が展示されている。
これから季節を迎えるハスの花やアジサイなど、どれも身近な花をモチーフとしている。
黒田さんは松本市在住の65歳。10年ほど前から会社勤めの傍ら、切り絵を創作し、退職した後、本格的に作品づくりに力を入れてきた。
今回、初めてかんてんぱぱホールで展示会を開いた。
黒田さんの花の切り絵展は12日まで。 -
手良小児童飾り寿し作り
県の食育月間に合わせ、伊那市の手良小学校は、今週が給食週間。9日は、給食週間の特別メニュー、飾り寿しを子供達が味わった。
子ども達が味わった飾り寿しは、具材をカニの形になるように並べて作った巻き寿し。
これは、食を通して感謝の気持ちを持ってほしいと、手良小学校の給食週間に合わせて作られた。
飾り寿しは手間と時間がかかるため、9日は3、4年生60人分だけ作った。
手作りのありがたさを知ってもらおうと給食調理員がアイディアを出し合い、練習もしたという。
手良小学校では、「給食週間を通して、何気ない食事もいろいろな人の力でできていることを子ども達に知ってもらいたい」と話している。 -
山村うたごえの輪8周年
毎月1度集まって童謡や唱歌などを歌う会、「山村(さんそん)うたごえの輪」の活動が8周年を迎えた。
5日の夜には、8周年を記念したコンサートが開かれた。
山村うたごえの輪は、毎月第一土曜の夜、南箕輪村民センターで開かれている。
歌の好きな人達が自由に集まり、童謡や唱歌、懐メロなどを歌う。
平成14年に発足し、8年目を迎えた。
普段の例会では、ピアノを使って歌っているが、記念の例会では、他の楽器演奏者を招いて、コンサートを行っている。
この日は、ギター教室に通い、福祉施設などで慰問演奏を行なっている4人組、もみじっこドルチェがギターを演奏した。
記念例会には、村内外から35人ほどが参加し、ギターの演奏に合わせて歌を歌った。
山村うたごえの輪を開いている南箕輪村の倉田加代子さんは、「近所の目を気にすることもなく大きな声で歌えるし、声をあわせて歌うと楽しい時間が共有できる」と話していた。
この山村うたごえの輪は、毎月第1土曜の夜7時から、南箕輪村民センターで開かれている。
歌集代として500円必要で、だれでも自由に参加できる。 -
手づくりの演奏会「スターバト・マーテル」
市民による手づくりの演奏会が6日、伊那市の伊那文化会館で開かれ、ドヴォルザーク作曲の「スターバト・マーテル」が長野県内で初めて演奏された。
演奏会は、ソリスト4人を迎え、今回のために結成した市民による合唱団と、伊那フィルハーモニー交響楽団によって行われた。
スターバト・マーテルは、十字架に架けられたわが子イエスの死を嘆く聖母マリアの詩から始まる。
全部で10楽章あり、すべてを演奏すると約1時間20分かかる。
今回、長野県内では初めて、全10楽章が演奏された。
合唱団の団員は、上伊那をはじめ中南信や県外から参加した約120人で、去年の2月から月2回の練習を重ね、今日のステージに立った。
演奏会では、聖母マリアの悲しみや祈りを歌い上げていた。 -
伊那美術展6日から
伊那美術協会による伊那美術展が6日から、伊那市の伊那文化会館で始まる。
伊那美術展は、上伊那地区の高校生以上を対象に毎年開かれている公募展で、今年で86回目。
5日は、伊那文化会館で、作品の審査会と展示準備が行われた。
最高賞の伊那美術協会賞に選ばれたのは、伊那市出身で東京都在住の北原恵子さんの洋画「アンビリカル・コード」。
2番目の賞となる伊那市長賞には、伊那市の小林洋子さんの染色の作品「未来(つぎ)の空へ」が選ばれた。
伊那美術展は日本画、洋画、彫刻、工芸の4部門で、会員作品139点と、一般・ジュニアの入選作品69点の合計208点が展示される。
伊那美術展は13日まで。 -
三浦輝峰さん肖像画・風景画展
伊那市出身の画家、三浦輝峰さんの肖像画・風景画展が、坂下のはら美術で開かれている。
会場には朝の伊那谷を描いた風景画や、大小様々な肖像画などの油絵60点が並んでいる。
三浦さんは伊那市富県出身の68歳で、現在は佐久市に住んでいる。
伊那市での個展は2年ぶりで、はら美術では3回目となる。
20歳の頃から趣味で肖像画や風景画を描き始め、2003年には全日本肖像美術協会展で内閣総理大臣賞を受賞した。
この三浦さんの肖像画・風景画展は、8日火曜日まで伊那市坂下のはら美術で開かれている。 -
伊那CATVの番組「ギャラクシー賞」受賞
NPO法人放送批評懇談会が優秀な番組などを表彰するギャラクシー賞に伊那ケーブルテレビジョン制作の番組が入賞した。
3日東京で入賞番組の発表と表彰式があった。
ギャラクシー賞は、日本の放送文化の質的向上を目的に、NPO法人放送批評懇談会が行っているもので今年で47回目となる。
表彰式では優秀と認められた番組や個人、団体に楯が贈られた。
このうち伊那ケーブルテレビジョン制作の番組「上伊那の戦争遺構シリーズ・語り継ぐ満州開拓」は報道活動部門で選奨を受賞した。
この番組は、満蒙開拓青少年義勇軍として旧満州に渡った若者の過酷な運命や、遺族などの悲しみ、また当時の信濃教育会が積極的に義勇軍を送りだしていたという事実を伝えている。
放送批評懇談会からは、この番組について「伊那に住む関係者の貴重な証言を集め、歴史の事実を記録した業績を高く評価する」との選評があった。
表彰式にはNHKや民放、ラジオの関係者が集まり情報交換なども行われた。
今回ギャラクシー賞に入賞した作品のうち、ケーブルテレビ局制作のものは「上伊那の戦争遺構シリーズ」が唯一で、ケーブルテレビ局の受賞は過去47回の歴史の中で3社目となる。 -
上伊那華道会いけばな展
上伊那華道会会員による「いけばな展」が、伊那市通り町のニシザワデパート4階で今日から始まった。
このいけばな展は、上伊那華道会会員286人のうち131人の作品を、前期と後期の2回にわけて展示している。
会員の発表の場として、毎年1回この時期に行っている。
上伊那華道会は10の流派があり、各流派の指導者が集まってつくられた。
会場には、空間を最大限に活用した物や、花を緑の葉で引きたてた作品など、流派ごとに違った印象の作品が並んでいる。
上伊那華道会の福澤 登美子会長は「昔と比べ生活環境が変わってきた中で、伝統の中にも新しい物を取り入れていきたい」と話していた。
このいけばな展はニシザワデパート4階で、5日まで前期の作品、6、7日に後期の作品を展示する。 -
「富県と良寛さん」講座開講
「富県と良寛さん」をテーマにした公民館講座が31日、伊那市の富県公民館で開かれた。
この講座は良寛について知りたいという地域住民の声を受け開かれたもので、14人が集まった。
講師は富県公民館の小原洋一館長が務め、良寛の生い立ちや出家した理由、富県との関わりなどについて話をした。
良寛は江戸時代後期の僧侶で、分かりやすい言葉によって庶民に仏法を説いた。
小原館長は、「良寛は全国の寺を行脚し富県にある金鳳寺にも訪れたと言われている。それを裏付ける掛け軸が中川村の常泉寺から見つかっている」と話していた。
富県公民館の講座「富県と良寛さん」は3月まで全6回の講座を予定している。 -
伊那技専資格試験合格者11人に賞状伝達
南箕輪村の伊那技術専門校で昨年度の技能検定や資格試験に合格した訓練生に1日、賞状が伝達された。
昨年度合格した11人に、遠藤昌之校長から賞状が伝達された。
伊那技術専門校では、技術、技能に磨きを掛け将来に役立てようと、技能検定や資格試験に力を入れている。
今回、電気系保全作業2級や情報処理技術者試験などに11人が合格した。特に、長野県技能競技大会普通旋盤3級では、県内から受験した61人のうち、1位から3位までを伊那技専の訓練生が独占している。
2位となった南箕輪村の中島日出夫さんは、「試験を通して基本をしっかり学ぶことができた。就職したらより高度なものを求められるので、今学んでいることを大事にしたい」と話していた。 -
信州HOT ROCK 復活
アマチュアバンドのライブイベント「信州ホットロック」が30日、南箕輪村の村民センターで開かれた。
イベントは、伊那市のロック愛好家の竹松学さん夫妻が企画したもので、伊那や松本などから6組のバンドが出演した。
このうち、南箕輪村在住の女子高校生でつくるグループは、観客を前に初めて演奏した。
ヴォーカルが体調不良で急きょ3人でのステージとなったが、家族や友人らの応援を受け、5曲を披露した。
リーダーの鈴木詩織さんは「もっと練習して、また出演したいです」と話していた。
このイベントは10年前、アマチュアバンドに広いステージでの演奏を楽しんでもらおうと開かれた。
しかし、資金面や運営上の問題から5年前を最後に休止状態となっていた。
信州ホットロックは今後、年2回開催する予定で、主催者の竹松さんは「誰でも楽しめるアットホームなイベントにしていきたい」と話していた。 -
みはらしファーム 花馬まつり
伊那市西箕輪で30日、馬を花で飾りつけ、仲仙寺にお参りをする花馬まつりが行われた。
この花馬まつりは、豊作などを祈願するため、花で飾られた農耕馬が各地から仲仙寺を訪れた様子を再現しようと西箕輪農業公園みはらしファームが主催し行われている。
花馬まつりには、子供連れなど60人が参加し願い事を書いた短冊を手に、みはらしファームから仲仙寺までおよそ3キロの道のりを歩いた。
2頭のうち1頭は、この地域で多く栽培しているアルストロメリアが、もう一頭には薄紙で作った造花が飾りつけられていた。
馬はかつて農作業や運搬の手段として大事にされていたことから、その健康を祈る為にこの風習が始まったともいわれている。
30日は、元西箕輪公民館長の白鳥茂美さんが羽広の丁石や花馬まつりの歴史などを参加者に説明していた。
参加者達は、地域の歴史を学びながら仲仙寺を目指していた。 -
伊那ビデオクラブ コンクール審査会
ビデオ愛好家のグループ伊那ビデオクラブの作品コンクールが29日、伊那市のいなっせで開かれた。
今年で13回目となるコンクールにはクラブのメンバー15人から29の作品が寄せられた。
コンクールでは伊那市出身の映画監督、後藤俊夫さんらが審査にあたった。
伊那ビデオクラブの飯島尚美会長は、「第1回のコンクールから合計すると300本以上の作品が出品されている。地域の伝統行事や文化、ここに暮らす人たちを映像に残していきたい。」とあいさつした。
出品された作品は、地域の行事や旅行先で撮影したもの、また、ドキュメンタリーなど様々でメンバーの力作が揃った。
コンクールの審査結果は来月13日に高遠さくらホテルで開かれる表彰式で発表される。 -
新富県保育園で園児と小学生交流
4月に富県小学校の隣に新設移転した伊那市の富県保育園の園児と児童が25日、今年度初めての交流した。
25日は、富県保育園の年中園児22人と富県小学校の2年生27人が新しい園舎で交流した。
富県保育園では、小学校との交流を積極的に行えるよう新しい園舎を学校の隣に移転した。
25日は、今年度初めての交流会が開かれ、2年生が園児に絵本を読み聞かせたり、それぞれ練習してきた歌を披露するなどした。
富県保育園の山崎 富子園長は、「色んな人と関わりながら、自分で考え、自分で行動できる力を身につけてほしい」と話していた。
今後は、ほかの学年同士の交流も行われる予定。 -
劇団「歩」の「終の棲家」29日・30日公演
箕輪町文化センター付属、劇団「歩(あゆみ)」による公演「終(つい)の棲家」が、29日土曜日と30日日曜日に開かれる。
劇団「歩」では公演に向け、連日稽古に励んでいる。
「終の棲家」は、ひたすら働き、互いに支え合いながら生きてきた老夫婦が主人公の物語。老後を有意義に過ごそうと考えた2人は、高齢者用の高級マンションを購入しようとするが、互いの心に変化が生まれてくる。
演出家の飯島岱(たかし)さんは「舞台では夫婦間のガラスのようなあやうい関係を表現したい」と話していた。
劇団「歩」による公演、「終の棲家」は29日と30日の2日間、開かれ、29日は午後7時、30日は午後2時開演。場所は箕輪町文化センターで、入場料は大人1000円、高校生以下は500円となっている。 -
かな書道「香葉会」書展
創立30年になる、かな書道香葉会の第10回書展が28日から伊那市の伊那文化会館で始まった。
香葉会は、伊那公民館のかな講座の修了生で創立され、今年で30年になる。
伊那市日影の池上信子さんが30年間指導にあたってきた。
香葉会の書展は、3年に1回開催していて、今回が節目の10回目となる。
会場には、70人の会員が書いた130点余りの作品が並んでいる。
また、会場の一角は、池上信子さんのここ20年間の作品が並べられている。
池上さんの原点となる漢字の作品から、ライフワークとなっている井月の俳句などがあり、訪れた人が足を止め作品に見入っていた。
池上さんは、かな文字の伝承のほか、はがきの表書きなど、実用的な書の指導にもあたっていきたい竏窒ニ今後の抱負を話していた。 -
伊那市音楽協会が市に寄付
今年3月に解散した伊那市音楽協会から24日、生涯学習に役立ててほしいと25万円が伊那市に寄付された。
伊那市音楽協会会長を務めていた所沢(しょざわ)千秀(ちひで)さんが、白鳥孝市長に協会の基金25万円を手渡した。
伊那市音楽協会は生のクラシック音楽を市民に届けようと昭和25年に発足した。
NHK交響楽団をはじめ世界各地から有名な楽団などを招き、オーケストラやオペラなどを開催してきた。
これまでの60年間で189回の音楽会が開かれた。
しかし、会員の減少や高齢化により今年3月に解散し、60年の活動に幕を閉じた。
白鳥市長は、「60年の歴史を大事にして音楽活動が継続できるようにしたい」と話していた。 -
長谷小児童がJICAと交流
伊那市の長谷小学校に今日、国際協力機構JICAのボランティアが訪れ、児童が外国の文化について学んだ。
24日はJICAのボランティア16人が長谷小学校を訪れた。
この交流は今年で2年目で、児童達は学年ごとに分かれ、それぞれ知りたい国の文化について学んだ。
1、2年生はバングラディッシュやパナマで使われている現地の言葉で、ジェスチャーゲームや歌などを歌った。
3年生は、ウズベキスタンやボリビアの教科書と日本の教科書を見比べてみて、日本との違いや国の特徴などを教わった。
6年生はネパールやモルディブについて各自で調べたことを発表したり、ダンスを踊った。
長谷小学校では、「子ども達が世界を知る事で日本を知ることにもなる。自分たちがどれだけ恵まれているかを知って、1人1人考えてほしい」と話していた。 -
第55回伊那北高校吹奏楽部定演
伊那北高校吹奏楽部の第55回定期演奏会が23日、伊那文化会館で開かれた。会場には約200人が訪れ、生徒達が奏でる音楽に耳を傾けていた。
伊那北高校吹奏楽部は、今年新たに20人が入部し、部員63人になった。
今回の定期演奏会に向け、合宿をするなどして練習に取り組んできたという。
7月に開かれる吹奏楽コンクールで課題曲になっている「オーディナリー・マーチ」など13曲を演奏した。
顧問の西山高志教諭は「これまで一生懸命練習してきた生徒達の熱意が伝わればうれしい」と話していた。 -
春富中開校記念日 北原永さん講演
伊那市の春富中学校で20日、開校記念日の講演会が開かれた。
春富中学校では毎年、開校記念日に地域の人を講師に招いて講演会を開いている。
開校48年の今年は、春富中の卒業生で、西春近でまつり工房を主宰している北原永さんが「和太鼓の魅力」と題して講演し、演奏も行われた。
北原さんは中学生時代、先天性の心臓病で体が小さかったため、所属していた野球部をやめ、演劇クラブに入った。
そこで主役をやり、友達に褒められたことが、舞台の仕事をするようになったきっかけだと話した。
太鼓を好きになった理由については、「体に浸透する太鼓の音、自分の出した音と人の出した音が倍以上のパワーを出すこと」と話した。
講演の中で、全校生徒を代表して3年生の男子生徒が太鼓を体験する場面もあった。
北原さんは、「和太鼓は人と人をつなげる。人を励ますためにある」と話していた。 -
西春近諏訪形の御柱祭 木遣り班結団式
7年に一度の伊那市西春近諏訪形の御柱祭。
御柱を伐採する斧入れ式を来月に控え、木遣り班の結団式が22日夜、諏訪形集落センターで行われた。
諏訪形集落センターには、木遣り班のメンバーや実行委員ら約20人が集まった。
木遣り班のメンバーは、今回初めて作ったそろいの法被に身を包み、結団式に臨んだ。
木遣り班には、上は81歳から下は32歳の18人が所属している。
メンバーは、普段から月一回程度集まり、木遣りの練習をしているという。
式では、一人ひとり木遣りを披露し、本番に向け士気を高めていた。
責任者の小松忠男さんは「祭りでの木遣りの役割は大きい。皆で協力し祭りを盛り上げていきたい」と話していた。
四本の御柱を伐採する斧入れ式は6月13日に行われる予定。 -
西町区美術作品展
伊那市西町の住民による作品展「西町区美術作品展」が23日まで、西町公民館で開かれている。
会場には、西町区民53人の作品80点が並んでいる。
油彩や水彩などの洋画や日本画、書道や写真、工芸などさまざまなジャンルの作品が並んでいる。
この作品展は今年で5年目で、当時の区長が区民の作品を発表できる場を作りたいと考え始まった。
初めての人から、毎年出品している人もいる。
西町区では、「ジャンルが広いので、みんなにチャレンジするチャンスがある。区民の親睦の場になればうれしい」と話していた。 -
美篶笠原の吉祥寺に井月句碑
漂泊の俳人、井上井月の句碑が伊那市美篶笠原の吉祥寺に建立され22日、除幕式が行われた。
井月顕彰会のメンバーや吉祥寺の檀家ら20人が参加してた。
吉祥寺では、お墓参りに来た人たちの憩いの場所を作ろうと、先月、檀家などによって東屋が造られた。
東屋建設を中心になって進めた桜井幸夫さんが井月顕彰会の会員だったこともあり、顕彰会に話をもちかけ東屋の横に句碑を建てることになった。
句碑には「照り返す 紅葉気高き 時雨かな」という句が記されている。
この句は、夕日を照らし返す紅葉を詠ったものであることから、景観が良く、夕日の当たるこの場所に合わせて選ばれた。
井月顕彰会の堀内功会長は「素晴らしい場所に井月の名所ができ、大変うれしい」と話していた。 -
天野惣平展
伊那市高遠町芝平(しびら)の旧三義小学校芝平分校で美術家、天野惣平さんが個展を開いている。
旧三義小学校芝平分校が天野さんの個展会場。
天野さんは、自宅近くのこの廃校で毎年1回個展を開いている。
入り口から中に入り、階段を上ると正面に作品が現れる。
天野さんは、空間が作品と話す。
中心にあるのは、麻をアクリルポリマーで固め、プレート状にしたものを筒状にしたもので、高さは2メートル67センチ、直径は50センチ。上からは照明が空洞となっている内部にあてられ、下にある麻が発光しているように反射している。
この筒状のオブジェは、もと教室だったこの場所で制作された。
会場を訪れた人が何かを感じて欲しいと天野さんは話している。
天野さんは、会場を訪れた人も作品の一部と話している。
21日は、伊那美術協会会長で工芸美術の木下五郎さん、洋画家の小林修一郎さんの姿もあった。
天野惣平展は、26日までで、明日は午後3時から作者を囲んでのパーティーも計画されている。 -
中条盆栽山野草展 22日から
珍しい山野草「アツモリソウ」などが多数並ぶ伊那市の中条公民館盆栽・山野草クラブの第30回展示会が、22日から、中条公民館で開かれる。
大きな袋状の花弁を持った独特の形をしたアツモリソウは、ラン科の山野草。
21日は展示会に向け、会員たちが育ててきた山野草を会場に展示した。
会場にはアツモリソウを中心にさまざまな山野草約300鉢が展示されている。
このレブンアツモリは、絶滅危惧種に指定されている北海道礼文島の固有種。
そのほかにも、南アルプス系のアツモリソウや乗鞍岳などに自生するもの、大鹿ホテイなど、さまざまな種類が並んでいる。
中条クラブでは、山野草保護の観点から山からの採掘は禁止していて、これらのアツモリソウはすべて会員同士で株分けして増やしてきた。
また、合わせて展示している盆栽も樹齢数十年以上の松などが多数並んでいる。
展示会は、22日は午前8時から午後8時まで、23日は午前7時から午後4時まで開かれる。
また、今回は30回の節目に合わせ、両日とも先客100人に会員が育てた山野草をプレゼントする予定。 -
南箕輪中伝統 経ケ岳強歩大会
南箕輪中学校の伝統行事、経ケ岳強歩大会が19日、開かれた。
午前7時、南箕輪中学校の生徒約490人は大芝高原をスタートし、ゴールの経ケ岳8合目を目指した。
時おり雨の降るあいにくの天気でゴール地点の経ケ岳8合目付近も雲で覆われていた。
南箕輪中学校の経ケ岳強歩大会は今回で58回を数える伝統行事。スタート地点からゴールまでの標高差は約1200m、距離は8.5キロほどとなっている。
強歩大会では、上位を目指し走る生徒や、時間内での完歩を目標とする生徒などそれぞれのペースで8号目のゴールを目指していた。
大会の結果男子優勝は野球部で2年の高井ジュリアン君でタイムは1時間38分26秒、女子優勝はスイミングスクールに通う3年の倉田雅美さんでタイムは2時間3分12秒だった。 -
伊那市新教育長 久保村清一さんに聞く
伊那市の新しい教育長となった久保村清一さん(66)。
信州大学農学部卒業後、中学校で教鞭をとり伊那中学校の校長などを務めた。
「これまで学校の校長まではやったが、1校でのこと。教育長になれば21校を見ていかなければならないし、社会教育の施設もある。そうしたものを活かして、市民の皆さんが伊那市に住んでよかったと思える教育をどのようにすれば出来ていくのか、少しずつ考えながら、出来ることからやっていきたい」と就任の抱負を語った。
学校教育の課題には、安心安全の教育環境整備を挙げる。
「中国四川での大地震で、学校が倒壊して非常に多くの子ども達が犠牲になったのをテレビで見ていて、伊那市もそんなふうになったら困るなと思っていた」。
伊那市の耐震関係の対応は本年度から一気に加速する計画になっているという。
「一刻も早く安心、安全で子どもたちが伸び伸びと勉強できる教育環境をつくらなければいけない。それが第一」と話す。
子どもたちには、「人間の一番大切な力は自分で考え行動すること。そして何か人のためになるような人になりたいという希望を持って努力する。そんな人になってもらいたい」と思っている。
教育の信条は『存在すなわち教育』。
存在すること、そこにその先生がいることそのものが教育であり、それは学校でいえば先生、家庭でいえば親そのものが教育の姿という。
「子どもたちのためにも大人が襟を正して理想を求めてがんばっていく姿が、子どもにそのままうつっていく」と久保村さん。「自分自身の姿勢を常に正していかなければいけない」という気持ちで生活しているという。
教育長の任期は4年。 -
西春近南小で若葉給食
伊那市の西春近南小学校で18日、若葉給食が行われ、子ども達は新緑を楽しみながら給食を味わった。
全校児童151人が校庭に集まり、友達同士で会話をはずませながら給食を楽しんでいた。 -
美篶小学校クラブ活動始まる
伊那市の美篶小学校の子ども達は17日、地域の人たちから歴史を学んだり、機織りなどを体験した。
美篶小学校ではクラブ活動の中で地域の人達と交流をしている。
本年度1回目のクラブ活動が行われ、学校の隣にある美篶小学校資料館では当時の機織り機をつかって子ども達が地域の人から技術を学んでいた。
また、地域の歴史を学ぶ地域探検クラブは、昭和16年に作られた美篶村の地図で自分の住んでいる家を探したり、昭和初期に作られた美篶の歌を聞いて当時の様子を学習していた。
美篶小学校では、4年前から地域の人を講師に招きクラブ活動を行っていて、本年度は全8回を予定している。 -
「ほかいびと」撮影順調
来年8月の完成を予定している井上井月を題材にした映画「ほかいびと」の撮影が順調に進んでいる。
15日は伊那市富県で映画の撮影が行われた。
撮影したのは井月が春の伊那谷を放浪するシーンで、俳優田中泯さんが、自然の中に身を置いて俳諧一筋に生きた井月を演じていた。
井月が残した俳句は1800余りで、生まれが越後長岡ということ以外はその境涯があまり知られていない謎の多い人物。
映画は伊那谷の風景や伝統行事を交えながら井月の生き様と伊那谷の風土を描いていくという。
映画の撮影は来年まで続き、北村監督は井月の命日とされている3月10日と同じ日に井月が亡くなるシーンを撮影しクランクアップしたい竏窒ニ話している。