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記者室
横浜の橘幼稚園の年長園児が今年も2泊3日の予定でアグリネーチャーに訪れ、自然を楽しんだ。幼子を2泊3日の旅に出すには親も勇気がいる。園に対して全幅の信頼がなければできない▼親なら誰でも、子どもの教師や学校を信頼したいと願うが、無条件に信頼できないという現実をしばしば、突き付けられる。信頼して、相談したことが裏目に出て、いじめのきっかけになった福岡県の中学教師はなにも特別の例ではない。以前、子供の面前で汚い言葉で罵り、体罰を与える現場を見て、あれでは、子供達に「いじめてもいい」と免罪符を与えるようなものと感じた▼良くも悪くも教師の一言は重い。たった一言が生徒の未来を広げ、たった一言が未来を摘み取る事も(大口記者)
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親王まつる奈良五條市の例祭で紙芝居上演
宮田村商工会の村おこし事業実行委員会は22日、村にゆかりの奈良時代の皇族・他戸(おさべ)親王をまつる奈良県五條市の御霊神社例祭に参加。親王の生涯を物語にした大型紙芝居を上演し、交流を深めた。
例祭参加は4年目で、委員と朗読グループ「お話宅Q便」のメンバーら5人が訪問。
地元の人が数多く集まる神社境内で上演し、遠い信州で根づく・ス親王伝説・スを伝えた。
宮田村には親王が詠んだとされる和歌が伝わっており、同委員会は伝承をもとに物語「おさべ親王と梅が里」を創作。
その後に五條市で親王が没したことが分かり、御霊神社例祭に参列するようになった。
紙芝居上演も3回目で、例祭行事の一つとして定着しつつある。
同委員会の田中一男委員長は「互いの絆も深まってきた。今後は人的交流なども積極的に行なうことができたら」と期待を寄せた。 -
亥(干支)陶芸教室に約20人
駒ケ根市東伊那のふるさとの丘、あゆみ館で22日、「亥(干支)陶芸教室」を開いた。
おもしろかっぱ館の親子・こどもふれあい事業の一環。親子ら約20人が参加、陶芸家の内田輝夫さんの指導で来年の干支イノシシの置物、土鈴などを作った。
粘土をこね、イノシシや土鈴の型にはめて成形したり、手で自由に皿やはしおきなどを作った。
母と弟の3人で参加した宮崎夕さん(小学4年)は「こねたり、形つくるのが面白かった。型を使ったので、上手にできた」と話していた。
この日作った作品は自然乾燥させ、11月11日、色付けし、釜入れ。9百度から1200度で30-35時間焼き、14日に釜出しする。作品は17日から12月15日まで、かっぱ館で展示する予定。 -
坂本克代さんの英国式庭園
「ハーブティーを飲みながら、庭を鑑賞する時が至福のひととき。見に来てくれた人が『わあ、すばらしい』と言ってくれることが何よりもうれしい」。
駒ケ根市赤穂福岡の坂本克代さん(68)のイングリッシュガーデンがこのほど、日本園芸協会主催の第9回全国ガーデニングコンテストでブロンズメタル賞を受賞した。
コンステトには414人が応募し、ブロンズメタル賞は坂本さんを含め15人。「短期間にかかわらず、完成度が高い」と評価されたという。
03年に神戸市から引っ越して以来、自宅をコの字に囲む約560平方メートルを1人で手作りした。「ガーデニングの本を見たり、見て歩いたこともない。真似すると似たような庭になってしまう。オーナーのセンスで作った、見たことのない庭が感動を呼び、刺激に与える」とオリジナル性にこだわる。
斜面の高低差を生かし、草花の間にレンガの小道が延び、白花を縁取りに、中に色彩豊かな花を配したガーデンは「バラやユリ、宿根草を中心に、1年中花が見られる庭」がコンセプト。
今は10数種類のススキやグラス、シュウメイギク、フジバカマ、四季咲きのバラが中心の秋の庭になっているが、晩春の6月には白の大小のつるバラが咲き乱れ「レースの小道」を作り、シャスターデージーが白い花で地面をおおう。バラ園では、赤やピンク、黄色と色とりどりのバラが咲き競う。玄関にはえんじ色のマリアカラスとラベンダー色のブルームーンがアーチを作り、来訪者を歓迎する。「バラは大好き、バラを愛でたら止まらない。手が掛かるだけに咲けば、香って報われる」。
夏のガーデンは数百本のユリが主役。そそとしたピンクのササユリ、愛らしい鹿の子ユリ、色彩豊かな透かしユリ、豪華と清純さを合せ持つ、ユリの女王、カサブランカが存在をアピールする。
シュウメイギクや白クジャクが咲き始め、白鳥草が風に戯れ、ガーデンは秋。ゴールデンアカシアやレインボーツリー、アメリアが黄色や赤に色づく。
土手を整備したススキの原では葉のシマ模様が特色に八丈ススキ、カンスゲ、糸ススキが一斉に穂を出し、自分で作ったセメント製の「風のささやきを聞く乙女像」に優しく影を落す。
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ガーデニング歴44年、現在の洋風の家は8軒目。「家を建てるたびに庭もがらっと変えてきた。庭は家の額縁。庭がないと家は完成とは言えない」。オレンジや茶など3色の洋レンガでふいた屋根、ラベンダー色の壁は、英国式庭園にマッチし、ここだけは異国の風が吹いているようだ。
「庭はキャンバス、どう庭を描くかは熱意とセンス。これからも、毎年、どこか趣向を凝らし、変貌させたい」と話す。
坂本さんのオープンガーデンは駒ケ根市の花巡りバスのコースに組み込まれており、毎日、多くの人が訪れている。
道順は広域農道の花の道クリニックと宮島薬局の間を西に入り、松林の道を500メートル下る。詳細は坂本さん(TEL83・8998、携帯080・1195・8887)(大口国江) -
【記者室】日本人は着物が似合う
日本・紬(つむぎ)織物サミットが駒ケ根市で開かれた。全国各地から生産者、問屋、小売店などの約100人が集まったのだが、さすがに関係者だ。年齢、男女を問わずほとんどが和装での出席であり、しかもそれが皆素晴らしく似合っていた▼外国人女性が着物を着た写真や映像を見ることがあるが、正直言って美しいとは言い難い。そこへいくと我らが日本女性。彼女らの8頭身とは比べるべくもないのに誰が着てもピタリと決まる▼逆もまた真なりで、洋服を着た日本人も西洋人の目には変に映るのだろうか。それならなおのこと、せっかく似合う着物を着ないのは日本人としてあまりにももったいない。特に女性には「もっと着物を」とぜひお願いしたいが…。(白鳥記者)
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日本・紬(つむぎ)サミット
伝統的な絹織物・紬(つむぎ)の素晴らしさを広く発信しようと第7回日本・紬織物サミット(伊那紬手織組合、駒ケ根市主催)が24日、駒ケ根市のアイ・パルいなんで開かれた。テーマは「信州の絹」と「養蚕と文化」。全国各地から紬の生産者、問屋、小売店など関係者約100人が集まり、駒ケ根シルクミュージアム名誉館長の岩下嘉光さんなど3人による基調講演を聞いたほか、製糸所や養蚕農家の代表者ら3人による事例報告を聞いた。
23日夜には同会場で前夜祭が行われ、紬ファッションショーが開かれた=写真。全国の紬名産地から意欲作24点が出品されて会場を華やかに彩った。参加者はそれぞれに個性的な味わいのある着物や帯の出来栄えに感嘆の声を上げ、盛んにカメラのシャッターを切っていた。
伊那紬手織組合の久保田治秀組合長は「信州は古くから養蚕や紬の生産が盛んだった。今回のサミットを機にその素晴らしさをさらにアピールしていきたい」と話した。 -
劇団「伊那舞台」
「おはようございまーす」。午後7時半、メンバーが元気よくあいさつしながら、次々とけいこ場に集まってくる。
上伊那の劇団「伊那舞台」の第3回公演が11月に迫っている。けいこは最終段階。演出するメンバーから役者にせりふの表現方法や動きなどに指示が飛ぶ。
今回、挑戦するのは喜劇「BIGBIZ竏昼{原木材危機一髪」(後藤ひろひと作)。木材問屋「宮原木材」の事務所が舞台となる。宮原木材社員の結城が主人公。悪友・健三が会社にかかってきた電話を勝手に取ってしまい、宮原木材を危機に直面させる。宮原木材はどうなってしまうのか…。上演時間は1時間半余。
「演劇のおもしろさを知ってほしい」と喜劇を選び、1月から活動を開始した。台本の読み合わせ、役者の配役、照明や音響の準備、チケット販売と着々と準備をこなしている。
ほとんどが仕事を持ちながらの活動。残業が入るなどメンバーの時間を合わせるのが大変という。
本番が近づき、けいこは午後10時まで続く。「順調な仕上がり」だが、お客さんにお金を出して見てもらう意識を持ち、よりいい舞台を目指す。
「普段の生活から少し離れ、楽しんでほしい」と来場を呼びかけ「やっている自分たちも楽しみたい」と心待ちにしている。
劇団は04年12月に発足。メンバーは、伊那市、南箕輪村の大学生を含む10縲・0代の12人。演劇をしていた人、観劇の経験すらなかった人など演劇経験はさまざまで、職業も、年齢も異なる。裏方を希望して入った人もいる。「楽しむこと」が前提で、飲み会も大好き。演劇を通し、人とのコミュニケーションも取れるようになった。
05年3月の上伊那高校演劇部合同発表会に、社会人劇団として参加したのを皮切りに、年1回のペースで公演している。
滝沢絵実代表(23)=伊那市西箕輪=は「演劇には、力を合わせて自分たちの手で1つのものを作り上げる達成感がある。客の反応も返ってくる。『楽しかったよ』の言葉がうれしい」と「ここ」は自分の居場所のような大事なポジションを占めている。
上伊那は演劇が盛んな地域。まだ駆け出したばかりの劇団だが「自分たちの色を出していきたい」と地域の芸術文化の発展に貢献しようと考えている。
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公演の開演時間は11月11日午後7時と12日午後3時半(開場はいずれも開演30分前)で、南箕輪村民センターを会場に開く。
入場料は前売り券500円、当日券700円。
問い合わせは、伊那舞台(TEL080・3508・1831)へ。
メンバーは随時、募集中。
(湯沢康江) -
「こまがね国際広場」にぎやかに
駒ケ根市の協力隊週間2006inこまがね「みなこいワールドフェスタ」(同実行委
員会主催)のメーンイベント「こまがね国際広場」は22日、広小路や銀座商店街特設会場で国際色豊かに繰り広げられた。今年は「体験する」「遊ぶ」「見る」「食べる」「協力する」をキーワードに、イベント広場や「みなこい王国」ぼうけんラリー、ワールドレストラン、ワールドステージなど多彩な催しに多くの市民が来場し、国際理解を深めた。
隊員派遣国のネパールやタイ、ペルー、ブータンなどの各国ブースが軒を連ね、市民らが珍しそうに民芸品を手に取って眺め、気に入った品を買い求めていた。
「ワールドステージ」ではアフリカンドラム演奏、民族衣装のファッションショー、国際戦隊コウケンジャーショーなどが舞台を彩った。
アラブやバングラディシュ、プータンなど各国料理が並ぶ「ワールドレストラン」にも多くの市民が足を運び、舌で世界を体感した。
また、子どもたちは友だち同士誘い合って、「みなこい王国」ぼうけんラリーを楽しみ、多くの女性は民族衣装に興味を示し、試着し、記念写真に納まった。 -
飯島中学校の新AETライマー・ジョナサン・チャールズさん
8月に飯島中学校の新しいAET(英語助手)として着任した。 「飯島町は美しく、きれいな所、交通の便もよく、生活に不便はない」。
AETとして2カ月余、飯島中学校の生徒と接して「好奇心が強く、勉強熱心で、順応しようという気持ちもある。異文化に対して、違和感もなく、分ろうとする姿勢に感心している」と感想を。
アメリカ合衆国ペンシルベニア生まれ。趣味は演劇、読書、日本の文化を勉強すること。「教えることや日本語、日本の伝統文化、特に能や歌舞伎に興味があったから」と、趣味が高じて、来日のきっかけに。早速、東京で歌舞伎を鑑賞したり、国技館ですもう見物もした「アメリカで演劇をしていたので、歌舞伎は良い勉強になった。すもうを見ながら、ビールを飲んだり食べたり、座布団を投げる人もいて、とても驚いた」とか。和太鼓も習いはじめ「1曲は完璧に打てるようになった」とちょっぴり得意げ。近日中に駒ケ根文化会館で「駒ケ根能」があると聞き「ぜひ、見に行きたい」と目を輝かす。
スポーツはボーイチアリーディングをしているが、中学生の時は空手を習っていたとか。
日本語は「読めないと辛いので読めるようにしたい」と日本語レッスンに通い、ひらがなの単語帳を持ち歩き、日々精進を重ねている。
食べ物は日本食が大好きで、ふるさとのペンシルバニアでも寿司、刺身、焼き鳥といろいろ食べた。飯島に来てからも寿司、天ぷら、やきそば、そばめしも食べたが「飯島名物のさくら丼はこれから食べる」とか。「果物はグレープが好き。日本人はなぜ皮をむいて食べるのか不思議。日本の梨はおいしいが、りんごはアメリカの方が好き」という。
校外で飯島中学の生徒に会うが「生徒たちはシャイで道で会っても、話しかけてくれない」と寂しがる。「気軽に声を掛けてほしい」とも。
しかし、「ショピングセンターでは、町の人たちが『何を探しているの』『大丈夫』と声をかけてくれる。アメリカではこういうことは決してない。日本人はすごく親切」と喜ぶ。
通訳の労をとっていただいた、飯島中学校の岡千草教諭は「生徒たちはジョン先生と英語で会話し、通じるととてもうれしそうだ。ジョン先生は演劇をしていただけに表現力もすばらしく、発声もいい」と活躍を期待する(大口国江)。 -
駒ケ根市民吹奏楽団定演
駒ケ根市民吹奏楽団(村山修団長、50人)は21日夜、第21回定期演奏会を駒ケ根市文化会館大ホールで開いた=写真。団員らはそろいのユニフォームを着てステージに登場し、さまざまなタイプの曲を自在に演奏。大編成の迫力ある見事なアンサンブルを満員のホールいっぱいに響かせた。
コンクール課題曲、ポピュラー、ミュージカル曲の3部に分けて全11曲を演奏した。クライマックスはミュージカル『ミス・サイゴン』の劇中曲による18分間のメドレー。難曲を見事に演奏し、聴衆の大きな拍手を受けていた。 -
伊那中吹奏楽部が定期演奏会
伊那中学校吹奏楽部(長田匡文部長、68人)は21日、県伊那文化会館で第3回定期演奏会を開いた。高校生になった先輩や元NHK交響楽団オーボエ奏者浜道晁さんも出演し、演奏会を盛り上げた。
演奏会はアンサンブル、浜さんのステージ、吹奏楽部の3部構成。3年生にとって最後で、部員が心を一つに、練習の成果を発揮して息の合った音楽を作り出した。
吹奏楽部ステージは、ディズニーメドレー、「水戸黄門」や「大岡越前」などの曲に、時代劇を交えた「時代劇絵巻」などを発表。観客が手拍子を送り、楽しいステージを繰り広げた。
演奏の合間にはホワイエを使い、ジャズなども披露した。 -
伊那市・手良野口の八幡神社 古田人形芝居公演
伊那市手良野口の八幡神社の舞台が22日、32年ぶりに復活した。手良公民館(宮原達明館長)などの企画に箕輪町の古田人形芝居保存会が公演した=写真。地域内外から集まった約200人以上の観客は、かつての農村舞台の復活を懐かしんだ。
舞台は江戸末期の建築で、間口は14・6メートル、奥行き7・8メートル。以前は回り装置もあったという「上伊那を代表する規模」(宮原館長)。02年、市有形文化財指定になっている。
地元青年団の秋祭りのにぎわいの場だった。過疎化で1974(昭和49)年から、利用がなくなると存在は薄らいでいたが、有形文化財になったのを機に、復活に向けての話が進んだ。
公演では「傾城阿波の鳴門竏衷∠迚フの段」を披露。阿波の国徳島の城主・玉木家のお家騒動にからみ、離れ離れに暮らす玉木家に仕える親子の話で、浄瑠璃、三味線に合わせて進む、せつない人形芝居が観客を魅了した。 -
第43回駒工祭
駒ケ根市の駒ケ根工業高校で23日まで第43回駒工祭が開かれている。テーマは化学の構造式を図案化した「オリジナリティ・フレンズ・ドリーム・アース竏昼、有結合」。工業高校らしく、生徒らの製作した機体によるロボットコンテストや、授業で学んだ技術を来校者に体験してもらう「ものづくり体験」などが行われているほか、クラス展、クラブ展など校舎の内外で多彩な催しが行われている。
体育館ではロボットコンテスト「パイレーツ・オブ・コマコウ」が行われている。ゲーム時間は6分間。コートの中で対戦相手の風船を互いに割ったり、ボールを取り込んだりして得点を競うもの。22日の対戦では、各チームのオペレーター担当の生徒がリモコンを手に懸命にロボットを操縦。高得点を得ようと熱戦を繰り広げた=写真。順調に得点を挙げていくロボットがある一方で、ゲーム途中でトラブルのため動かなくなるロボットもあり、見詰める同級生らから「どうした、もうだめか」とやじが飛ぶなど、真剣な中にも楽しく対戦が行われていた。
22日の一般公開は午前10時縲恁゚後4時。23日は校内祭。 -
いいちゃん文化祭
飯島町中央公民館主催の06年度いいちゃん文化祭が21、22日、飯島文化館で開かれている。初日は町内文化団体、公民館講座受講生の書道や陶芸、俳句、短歌、絵画、バッチワークキルト、写真など数百点を展示し、日ごろの精進の成果を披露したほか、パソコンや折り紙、ちぎり絵、絵手紙など各種体験も行われた。
入場者は生花や盆栽に深まりゆく秋を実感したり、各会場に並べられた会員や受講生がらが製作した絵画、手芸、木目込人形、書道などの力作を鑑賞。「よく出来ている」「手のこんだ作品だ」としきりに感心していた。
また、映画会「明日の記憶」は午前、午後2回上映され、合わせて800人余が鑑賞。夫婦の愛と絆、心の響く物語に感動した。
22日は展示のほか、昔遊び、お手玉、ペーパークラフト、フラワーポット、草木染など各種体験。13団体が出演する芸能祭は午前10時から行なわれる。 -
高遠高校で「進徳講座」 8人講師招き学ぶ
伊那市の高遠高校(福沢務校長、328人)で19日、各分野で活躍する地域の講師8人を招いた「進徳講座」があった。学年、専門コースごとに分かれ、各講師の話を聴講した。
生徒一人ひとりが目標を持って進路を切り開く手助けにする竏窒ネどの目的で開き、本年で6回目。伊那消防署消防士の飯島祐介さん、諏訪東京理科大学経営情報学部講師の井上義博さんらが学校を訪れた。
ギター製作者の大屋建さん=伊那市=は、35歳から職人の道を歩み出した自分の人生などについて講演。「いろんなものと出合うことで自分が努力したいものは見つかる。すぐに諦めるのでなく、何事も真剣に取り組むことが必要」と呼び掛けた。
手話ダンスパフォーマーの深澤美和さん=辰野町=は「歌が見えますか縲恷陂bダンスは人の心を結ぶ縲怐vと題してダンスを披露。「手話は聴覚障害者だけのものでなく、皆さんの交流の手段にもなる」とした。
1年の平澤亜由美さん(16)は「表現力の豊かさに、普通に音楽を聞くより感動が多かった。手話というと『真剣』『まじめに』との気持ちがあったが気軽に楽しめた」と感想を述べた。 -
宮田小音楽会
宮田村宮田小学校は20日、音楽会を開いた。学級や学年ごとに合唱や合奏を披露。練習の成果を発揮し、澄んだ歌声、息のあった演奏で会場に集まった保護者や地域の人たちも魅了した。
オペレッタや音楽劇など趣向を凝らした演出も。5年3組は陽気な「テキーラ」を合奏し、軽快な音楽に会場全体が自然と手拍子する場面もあった。
最後の音楽会となる6年生は、115人全員で三部合唱。最高学年らしく堂々と、そして見事なハーモニーで、下級生も静かに聞き入っていた。 -
中沢小音楽会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は20日、校内音楽会を開いた。この日のために懸命に練習を重ねてきた児童らは学年ごとに代わる代わるステージに上がり、クラシックやポピュラー、唱歌などそれぞれの曲を披露。全校児童や教職員、保護者らが見つめる緊張の中で精いっぱいの合唱や合奏を聴かせた。
2年生は鍵盤ハーモニカや木琴などを使った合奏で『森のポルカ』を披露=写真。迫力のある見事なアンサンブルを響かせて、大きな拍手を受けていた。
会場には多くの保護者らが詰め掛け、ビデオカメラなどを構えながらステージでの児童らの演奏ぶりをじっと見つめていた。 -
箕輪工業高校が新しい多部制・単位制高校の構想を未来を育てる会に示す
箕輪工業高校の未来を育てる会(会長・平澤豊満箕輪町長)が19日、箕輪町文化センターであり、高校改革プランに伴い、現在の箕工に代わり、08年4月から始まる新しい多部制・単位制高校の具体像が、箕工関係者から示された。
教育課程は午前部2学級、午後部1学級、夜間部1学級。県教委の実施計画は、科として工業科を設けることは想定していなかったが、地域的特色や地元からの強い要望を受け、午前部の1学級を総合工学科にしたいとする構想を示した。そのほかは普通科で、入学後、生徒が希望に応じて時間帯を移動できるよう、午前部、午後部の普通科2学級は一括で募集にする。夜間部は、現在の定時制生徒などが通える空間を確保するため、募集も独自で行う。
授業形態は、単位制の特色を活かし、進学から基礎力養成まで、さまざまなニーズに対応できるよう受講させ、総合工学科は、地元企業へのインターンシップや、高大連携による実践的な教育を実施。普通科は、少数精鋭の小グループ学習、1日7時限35単位履修を可能とし、難関大進学にも対応する。生徒会、クラブ活動などは全日制高校と同様に行う。
教室数不足となる設備面では、最低8、9億円をかけて旧校舎の改修と定時制専用教室、食堂・給食施設のある新校舎建設を求めていく。
育てる会関係者からは「箕工がなくなってしまうと思っていたが、希望がもてる内容だった」とする声があったが一方、依然として上伊那農業高校定時制関係者の一部に定時制の存続を求める動きがあることに触れ「箕工の多部制・単位制高校への転換に影響するのでは」と危惧する声もあった。 -
宮田中護身術講習会
宮田村宮田中学校は19日、護身術講習会を開いた。駒ケ根署員の指導で、全校生徒が身をもって体験。危険な目に遭わないためにも、日常の態度や服装などが重要なことも再認識した。
手や体をつかまれたり、引っ張られたりした時の対処法を数種類体験。生徒が2人1組になり、繰り返して実践した。
同署生活安全刑事課の署員は「護身術は身を守る一つの方法であり、本当は危険に遭わないようにすることが大切。優柔不断ではなく、ハッキリ断わることも重要」と話した。 -
伊那文化会館企画展
生誕140年「中村不折のすべて展」伊那市の県伊那文化会館で20日、生誕140年「中村不折のすべて展」が始まった。近代日本洋画の巨匠・中村不折の芸術のすべてを紹介する本格的な回顧展で、出品点数の約半数が地元初展示という見ごたえある企画展になっている。
作品は、日本神話や歴史的出来事など歴史画を中心とした洋画、風景画、水彩画、現存する最初の油彩画「自画像」など初期の油彩画、パリ留学時代の前半期の人体デッサンと後半期の油彩画の習作、書、日本画、新聞挿絵、明治の文豪からの書簡など。
東京・台東区立書道博物館、東京国立近代美術館をはじめ各地の所蔵家の協力で80余点を、「どれもが重要な同じ価値をもった分野」とし、ジャンル別に展示している。会期は11月19日まで。 -
駒ケ根市民吹奏楽団定演に向け練習佳境
21日に第21回定期演奏会を開く駒ケ根市民吹奏楽団(村山修団長、50人)の練習が佳境を迎えている。通常週1回の全体練習はこのところ2、3回に増え、メンバーもそれぞれ個人練習に余念がない。18日夜には同市文化会館のリハーサル室で本番のステージを想定した練習を行った=写真。
当日の演奏曲はコンクール課題曲、ポピュラー、ミュージカル曲など全11曲。事務局の酒井隆志さんは「目玉はミュージカル『ミス・サイゴン』の劇中曲による18分間のメドレー。難曲だがウチは本番に強いからきっと大丈夫でしょう」と話している。
演奏会は駒ケ根市文化会館大ホールで21日午後6時30分開演。当日券は600円(小学生以下無料)。問い合わせは文化会館(TEL83・1131)へ。 -
宮田中で防犯訓練
宮田村の宮田中学校は19日、不審者侵入を想定した防犯訓練を行った。駒ケ根署員扮する不審者と、教職員が対峙(たいじ)。生徒たちは各教室でバリケードを設けて待機し、拘束後に安全な場所に避難した。
若草学級から侵入し、教諭の誘導で同学級の生徒はすぐに避難。火災報知器や校内放送で侵入者の存在を全校に知らせ、各学級はバリケードを設けた。
暴れる不審者に、応援に駆けつけた数人の教諭で対応。
さすまたと呼ばれるグッスや机、イスなどを手に持って犯人と距離を置き「冷静に」「武器を置きなさい」など繰り返し声もかけた。
何とか取り押さえたが、「本物の犯人だったらやられていた」と教諭たち。「訓練と分かっていても体が動かなかったが、昨年の教訓も生かした部分も出せた」とも話した。
訓練に参加した署員は「犯人に近づき過ぎ」などアドバイスした。
訓練終了後、生徒たちは護身術講習を受けた。 -
飲酒運転根絶を
宮田小、中学校が全教職員参加で研修会宮田村宮田小、中学校は18日、飲酒運転を根絶しようと全教職員対象の研修会を合同で開いた。社会問題化している飲酒運転を絶対にしないために、どのような対策、心構えをしたらよいか討論。自身の問題として意識を高めた。
村駐在所の雨宮則彦所長を講師に、飲酒で事故をおこした当事者の身になって討論を実施。
様々な対策が意見として挙がったが、雨宮所長は「酔っていても最後は教師としての自覚を呼び起こしてほしい」とも付け加えた。
県教育委員会のまとめによると、交通関係で懲戒処分した教職員は今年になって6件。そのうち4件が飲酒によるもので、数字には含まれていないが、先日も駒ケ根工業高校の教諭が飲酒で自損事故をおこしている。
村教委によると、村内小中学校の教職員が今までに飲酒運転で懲戒処分を受けた事例はないが、新井洋一教育長は「社会問題となっており、あってはならないこと。教職員にも自覚をもってもらうしかない」と話す。
両小中学校の全職員は年度当初に、飲酒運転をしないなど法遵守の誓約書を校長に提出しているが、同小では今回の研修を受けて再度、飲酒運転撲滅について1人ずつ文面を書いて徹底を図る考えだ。 -
伊那市・西箕輪中でロードレース 生徒が健脚競う
伊那市の西箕輪中学校(増澤英徳校長、180人)で18日、伝統の全校ロードレースがあった=写真。秋空の下、校庭から隣接する上り坂を北上し、山道を西側に走り折り返す約10キロコースで健脚を競った。
1年女子、2年女子、3年女子、1年男子竏窒ニいった順番で、それぞれ30秒ごとにスタート(最大2分30秒のハンデキャップ)。高低差のある厳しいコースを生徒たちは、紅葉し始めた木々を鑑賞しながら風を切って走り抜けた。
ロードレースは9月の総合体育祭に合わせて実施するのが恒例だが、本年は悪天候で別日に開催。10数年前はコース上でクイズ出題するオリエンテーリング、それ以前は駅伝を開いていたという。
入賞した生徒は次の皆さん。
▽男子 (1)田中仁(2年)47分57秒28(2)重盛赳男(3年)49分33秒16(3)白鳥竣也(2年)49分39秒62(4)白鳥勇樹(3年)(5)田本光(同)(6)白鳥克弥(2年)(7)濱田純平(同)(8)澤田翔太郎(1年)
▽女子 (1)原真理子(2年)54分58秒79(2)山口聖(1年)55分00秒91(3)唐沢純香(2年)55分39秒50(4)湯澤澪(同)(5)立石彩香(同)(6)唐澤ちなつ(1年)(7)原未那美(同)(8)木本あやめ(2年) -
なごみ家でコンサートと作品展
宮田村の住民参加型福祉施設「なごみ家」は15日、手づくりコンサートと作品展を開いた。コンサートでは同施設の職員でマリンバ奏者の酒井保美さんが開いているマリンバ教室の生徒らが酒井さんと合奏。初めて人前で演奏するという生徒たちは緊張しながらも見事な演奏を披露し、大きな拍手を受けた=写真。地域住民の有志ら12組が代わる代わる舞台に登場し、ハーモニカの演奏や歌、手品や紙芝居などを多彩に披露して、集まった人たちの喝采を浴びていた。
作品展は3回目。絵画や工芸作品などが多数展示され、訪れた人たちはその出来栄えに感心しながらじっくりと見入っていた。 -
神仏習合の不動滝例祭
山岳信仰を受け継ぎ、今も珍しい形で宮田村の山中に残る3つの例祭が17日、行われた。神仏習合の不動滝に、一瞬のうちに神事を終えるぶなの森、鉾立(ほこだて)。村民でも足を運ぶことがない祠(ほこら)もあるが、関係者が大切に守り続けている。今年は7月豪雨で一帯は甚大な被害を受け、一部の例祭は場所を変更するなどの影響も。参列者は例年にも増して地域の安全を祈願した。
黒川渓谷上流にある不動滝例祭は、豪雨被害で林道の車両通行ができないため、宮田観光ホテル敷地内に祭壇を設けて開いた。不動明王と金山彦大明神を合祀(ごうし)してあるため、僧侶と神主が並んで祭事。商工会関係者ら約50人が参列し、商工業発展、地域の安全などを祈願した。
荘厳な瀑布(ばくふ)と結びついた不動滝信仰。村誌では江戸時代後期の1795年に村内の小町谷文五郎と唐木五郎右衛門が不動尊を寄進したと記す。
産業の神様である金山彦大明神もまつられ、現在は商工会が中心となり例祭を続ける。
車両が通れないため今年は5日に、商工会の8人が徒歩で不動滝まで代参。往復3時間以上の道のりだったが、付近の掃除などもして清めてきた。
例祭では、いつものように僧侶と神主が並んで玉ぐしを奉てん。線香をあげ、お経も唱えた。
神事終了後、前林善一商工会長は、小町谷、唐木両氏の末えいから寄付があったことを紹介。
「不動滝と例祭を守り続けた商工会にと善意を寄せてもらった。祠に通じるハシゴなどが老朽化しており、改修費用として使わせてもらう」と話した。 -
日本一短い祭りに匹敵?
1分足らずの神事、ブナの森、鉾立例祭宮田村の山深いブナの森で17日、例祭があった。祝詞と拝礼でわずか1分足らずの神事だが、登山者や山仕事、地域の安全などを祈った。
村職員や村議ら9人が参列。正式な神官は同行しないが、村造林班の大澤光雄さんが代役をつとめ、木々が色付く約1300メートルの鎮守の森で厳粛に神事を行った。
明治時代に寄進された33体の観音をまつる宮田高原近くの鉾立(ほこだて)。同じく村の関係者が例祭を行ったが、2礼1拍手と万歳だけで神事は終了した。
石碑に一礼するだけの塩尻、岡谷市境の祭りが日本一短い祭りと有名だが、宮田村の2つの例祭も劣らない短さで毎年行われている。 -
高遠高生が地元の陶芸家に技術学ぶ
高遠高校芸術コース美術専攻の3年生が地元の陶芸家から指導を受けて、技術を磨いている。粘土の練りから本焼きまで全20時間を予定し、オリジナル作品を作り上げる。
講師は、地元伝統の「高遠焼き」を継承する白山窯の浦野真吾さん(27)。授業を通して技術を身に付けるほかに、ものづくりの楽しさや苦労話、陶芸にかける思いを聞いて、知識や理解を深める。
練った粘土をろくろで成形し、素焼き後に釉薬をかけて本焼きするまでの一連の作業を体験し、最終日までにいくつか作品を仕上げる。
生徒たちはろくろによる成形は初めての挑戦。「微妙な力加減を保って」とアドバイスを受けると、慣れない手つきながら真剣になってろくろを回して湯のみなどに形づくっていた。
以前から陶芸に興味もっていたという馬場良一さん(17)は「実際にやってみるとなかなか難しい」と悪戦苦闘しながら夢中に取り組んでいた。
年明けに信州高遠美術館で予定している芸術コースの3年生による「卒展」に出展して成果を披露する。 -
「高遠菜穂子イラク報告会」に300人
中川村の「9条の会中川(松村満久代表)」は14日、中川文化センターで高遠菜穂子イラク報告会」を開いた。会場を埋めた300人の聴衆は、米軍の残虐、非道な殺りく、破壊の生々しい様子を映像でリアルに報告する高遠さんの講演を聞き、イラク戦争の隠された1面、歴史の真実に目を向け、戦争の非道さ、残忍性に気づき、平和の尊さ、あり難さを噛み締めた。
03年3月20日、イラク戦争が始まり、3週間でバクダットが陥落。4月住民デモに米軍が発砲し、多数の死者が出た。5月1日、高遠さんはNGОとともに病院調査、医薬品運搬などボランティア活動を行なうため、イラクのパルージャに入った。
「住民はピースウォークで怒りを爆発させ、米軍に殺された遺族の若いお父さんが武器を手に、イスラム原理主義など外国人主体の過激派に加わり報復に出るなど、負の連鎖となった」。
04年4月、パルージャ総攻撃が始まり、1回目は死者730人出た。2回目はジャーナリストを入れず、食糧、医薬品を止めて第3者の目のないところで実施し、6000人余の死者が出た。科学兵器使用の疑いも出た。 米軍から返された遺体を撮影した映像を示し「75体が返されたが、身元が判明したのは、数体だけ。遺体は死後4、5週間経過し、腐敗が進み、ウジが発生していた」と説明。また、洋服は燃えず、人体だけ白骨化した遺体、外傷がなく、白く膨れた遺体などを写し「高温を発する科学兵器が使用されたものと思われると調査報告を出したが、世界中が沈黙した。メディアに乗らない、報道の見えない壁がある」とした。 この後、自衛隊のスパイに疑われ、拘束された経過にも触れた。 -
バイオリン・チェロ発表会
バイオリニストの故鈴木鎮一が提唱して世界に知られるスズキ・メソードに基づいて幼児からの音楽教育を実践している才能教育研究会の伊那支部(北原志佳支部長)は15日、伊那、駒ケ根教室の生徒らによるバイオリン・チェロ発表会を宮田村の村民会館で開いた。3歳から高校生までの約50人が代わる代わるステージに立ち、1年間の練習の成果を披露した。
小さな演奏家たちは子ども用サイズの小さなバイオリンやチェロを構えて無心に弓を動かし、バッハやドボルザーク、ヴィヴァルディなどの曲を見事に弾きこなして大きな拍手を受けていた。客席の保護者らは、ステージで演奏するわが子の晴れ姿を収めようとビデオカメラを構えたり「失敗しなければいいが…」などと心配そうにささやき合ったりしながら、舞台での演奏ぶりをじっと見詰めていた。