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旧井澤家住宅でおからこ作り
3日の十五夜を前に、伊那市西町の旧井澤家住宅で1日、「おからこ」作りが行われた。
おからこは、もち米を臼と杵でつぶしてつくる団子で、伊那地域では昔、十五夜に合わせて多くの家庭で作られていた。
おからこを作ったのは、伊那部宿を考える会のメンバーで、地域の伝統を伝えていこうと毎年行っている。
この日は、見学に訪れた市民と一緒にもち米をつぶした後、直径6センチほどの大きな団子を作った。
完成した団子は、里いもの葉に乗せ、カボチャやネギ、クルミなど今年とれた野菜と共に縁側に並べた。
今年の豊作に感謝し、来年の豊作を願うために月にお供えする。
伊那部宿を考える会の矢澤巧会長は、「おからこを月に備えることで、収穫の喜びや感謝の気持ちを、若い人にも感じてもらいたい」と話していた。
おからこは、一晩月に供えた後、それぞれ持ち帰って、野菜と一緒におからこ汁にして味わうという。 -
秋の味覚を味わう会
10月を迎え秋本番。この地域ならではの秋の味覚も食べごろとなっている。
から揚げ、甘露煮、さまざまな味わい方があるハチ。
伊那谷には、全国的にみても珍しいハチを食べる独特の食文化が根付いている。
30日夜、伊那市荒井区内の萱では、地域の人や地蜂愛好会のメンバーたちによる秋の味覚を味わう会が開かれた。
食材は、マツタケに蜂の子、ドジョウにイノシシと野趣あふれるものばかり。
特に蜂の子は、中型のキイロスズメバチに加え、特大のオオスズメバチも並ぶ。
伊那市地蜂愛好会の小木曽大吉さんによると、今年は天候不順の影響か、すがれがまったく駄目という。すがれがない分、この日に向けた食材集めに走った。
この日は、駒ヶ根市でキイロスズメバチの巣を取った。
煙幕でハチを眠らせ、かまで巣を切り取る。巣は5段。白い部分に幼虫やさなぎが入っている。
採った巣は持ち帰り、幼虫を巣から抜き出す。ピンセットではらわたをとり準備が完了した。
成虫はから揚げに、幼虫やさなぎは甘露煮にして味わう。
テーブルの上には、所狭しと並んだ蜂料理。
内の萱の夜は、ゆっくりと更けていった。 -
伊那まつり実行委員会反省会
伊那まつり実行委員会は1日、今年の伊那まつりの反省会を市役所で開いた。
反省会には、まつり実行委員会の市民おどり委員会や花火委員会など7つの専門委員会の委員が出席し、委員会ごとの反省結果を報告した。
今年の伊那まつりは、8月1日の市民踊り、2日の花火大会の両日とも雨にたたられ、2日間の人出は6万2千人と、昨年に比べ2万人ほど少ない結果となった。
ただ市民踊りには、去年を上回る83連、6500人が参加し、踊り連を対象に行ったアンケートでは、80パーセント近くが来年も参加したいと答えている。
市民踊り委員会では、「小さな子どもからお年寄りまで幅広い年齢層が参加していて、特に地区の連の参加は、地域づくりの貴重な機会」と位置付けている。
花火委員会では、「雨天の中決行した花火大会について、不満の声も寄せられたが、花火の準備上やむをえなかった。悪天候の場合、実施か中止かの広報を充実させる必要がある」と報告した。 -
子育てメモリーブック
箕輪町は、赤ちゃん誕生時に、子どもの成長を記録したり、病気やけがの対処方法などを一冊のファイルにまとめた「子育てメモリーブック」を1日から贈る。
メモリーブックは、町の子育て支援策の新たな取り組みとして作られた。
冊子はA5版で、「成長の記録」と「子育て情報」の2編で構成されている。
成長の記録では、15歳までの身長や体重、病気などの記録のほか、妊娠した時の両親の気持ちや、名前の由来なども書きとめることができる。
子育て情報では、子どもの病気や、けがをした際の対処方法がフローチャートで示され、乳幼児に多い病気についての解説も掲載されている。
メモリーブックは、今年の4月から赤ちゃんが生まれた家庭が対象で、1日から担当窓口で受け取ることができる。
町では、「限りある子育てを楽しんでもらい、子どもが思春期で悩みを抱えた時、愛情を見つけるきっかけにするなど、さまざまに活用してほしい」と話していた。 -
ほおずき祭りで俳句表彰
俳句に親しむ「ほおずき祭り」が伊那市の手良公民館で27日開かれ、住民から寄せられた俳句の表彰式が行われた。
小学生の部では、手良小学校3年の春日拓海君の句「タンポポのたねをとばして雪のよう」が最優秀賞を受賞した。
一般の部では、小松利江さんの「ほおずきが刈り残されて土手は秋」が最優秀賞に選ばれた。
手良地区は、漂泊の俳人井上井月が何度も訪れた地。句碑もあることから、地域の人に俳句に親しんでもらおうと、去年から手良公民館がほおずき祭りを開いている。
今年は、約250の句が集まった。
受賞者を代表して小松利江さんは、「土手でなんとなく詠んだ句が選ばれてうれしい。俳句を続けてきてよかったです」とあいさつした。
俳句の選考をした井上井月研究家の春日愚良子さんは、「子どもの俳句はおおらかさがある。素直な言葉を俳句にするのが大事」と話していた。 -
南ア林道バス30周年記念式典
伊那市長谷の仙流荘と仙丈ケ岳の登山口、北沢峠を結ぶ南アルプス林道バスが運行開始から30周年を迎えた。
30日、バスの営業所で30周年の記念式典が行われ、関係者ら約50人が出席した。
小坂樫男市長は「運行開始から30年間無事故で運行してこられたのは多くの人の努力があったから。これからも安全第一でお願いします」とあいさつした。
南アルプス林道バスは昭和55年9月8日に運行開始、仙流荘と標高2032メートルの北沢峠までのおよそ21キロの林道を走る。
乗客の多くは仙丈ケ岳登山者だが、これまでに106万2044人の乗客を運んできた。
今まで台風や土砂崩れの被害で運行できないことが3度あったが、多少の土砂は運転手が重機を使って片付けるなどして運行を続けてきたという。
30年前の運行開始の時から現在まで運転し続けている西村茂さんは、「もう30年になったかなぁ。全国的にも、これだけの山岳道路はないので、雄大な自然を見てもらえる。気象条件が厳しいので、安全には十分に注意してきた」と30年の思いを話した。
南アバスを運営する伊那市では30周年を記念して30日から、南ア林道沿いの景色や花をおさめたポストカード3千セットを先着順で乗客にプレゼントすることにしている。 -
美篶ごみ問題連絡会が地区組織から脱退
伊那市美篶地区の有志でつくる「美篶ごみ問題連絡会」は30日、地区で組織する「美篶新ごみ施設に関する委員会」から脱退することを正式に表明した。
美篶ごみ問題連絡会は上伊那広域連合が計画している新しいごみ処理施設について考えようと美篶の有志で発足した。
伊那市や広域連合が建設候補地とする富県の桜井天伯付近への建設は「適切でない」として、反対している。
地区の代表でつくる美篶地区新ごみ施設に関する委員会にも加わり、話し合いをしてきたが、「委員会の姿勢などに疑問を感じる」として脱会することにしたという。
佐藤幹雄代表は、「一緒に活動することが、連絡会の活動の阻害要因となることが分かった。脱会して、連絡会を新しいスタイルで発展させたい」と話している。 -
新型インフルエンザ対策
公共の宿が勉強会新型インフルエンザなどの感染防止対策を学ぼうと、上伊那にある公共の宿の勉強会が30日、南箕輪村の研修センターで開かれた。
勉強会には上伊那の公共の宿など12施設から従業員約40人が参加した。
伊那保健福祉事務所食品生活衛生課の中村安満課長が新型インフルエンザなどへの感染防止対策について話した。
施設内の対応として、ウイルス除去のため掃除や消毒をすることなどを挙げていた。
中村課長は、「新型インフルエンザの感染は10月にピークを迎えると言われています。宿泊施設での感染拡大を防ぐために、感染防止対策のマニュアルをしっかり作ってください」と話していた。
勉強会に参加した施設長の一人は、「感染者が出た場合に適切な処置ができるように対応したい」と話していた。 -
サンライフ伊那作品展
伊那市西春近のサンライフ伊那で29日から、受講生とクラブ会員による作品展が開かれている。
作品展は、毎年前期と後期の講座が終了する9月と3月に受講生の発表の場として開かれている。
展示しているのは趣味創作教室の受講生とクラブ会員のあわせて186人の作品292点。
展示されている作品は陶芸や写真、書道、盆栽などで、訪れた人たちの目を楽しませている。
サンライフ伊那では、現在12の講座と3つのクラブが活動している。
この作品展は10月2日まで。入場無料。 -
新型インフルエンザの疑いで美篶小休業
伊那市の美篶小学校は、新型インフルエンザへの感染とみられる児童が規定数を超えたため、30日から学級閉鎖の措置がとられる。
学級閉鎖になるのは、美篶小学校の1年生2クラスのうち1クラス。
新型インフルエンザに感染したとみられる児童数は、28人中3人で、学級閉鎖期間は明日から10月5日まで。 -
楠洲流吟道大会
詩吟の楠州流吟道大会が27日、伊那市の市民会館で開かれた。
今年で38回を数える大会で、約500人が参加し詩吟を披露した。
楠洲流聖楠会は、辰野町から駒ヶ根市までの5つの吟詠会で組織している。
大会では、個人の吟や団体の合吟などが行われた。
このうち合吟の部では、それぞれの吟詠会から合計14チームが出場し、次々とステージに立った。
どの吟詠会も熱心に練習を重ねているということで、それぞれに息のあった吟を披露していた。 -
井月全集改訂版出版
漂泊の俳人井上井月の全集の増補改訂版4版が、発売された。20年ぶりの改訂で、限定500部となっている。
井月顕彰会の総会が22日、伊那市手良の事務所で開かれ、出版された増補改訂版が披露された。
今回出版されたのは、昭和5年に発刊された井月全集の4版。平成元年以来20年ぶりの増刷で、新たに発見・確認された39の句や、句碑の所在一覧などが追加されている。
値段は、20年前と変わらず5500円で、500部限定で販売される。
井月顕彰会では、「井月のこれまでの印象と異なる部分もわかる貴重な本」と話し、この機会に手に入れてほしい竏窒ニ呼びかけている。
また総会では、本年度の事業計画が示され、了承された。
顕彰会では、井月のドキュメンタリー映画の制作に取り組むほか、12月下旬に3日間にわたりシンポジウムを開催する予定。
映画について顕彰会では、協賛を呼びかけていきたい竏窒ニしている。 -
馬頭琴体験教室
モンゴルの民族楽器、馬頭琴の演奏体験をする催しが20日、伊那市のいなっせで開かれた。
体験教室を開いたのは、松本市で弦楽器の設計や製作などの会社を営む武田芳雄さん。
武田さんは、馬頭琴やオリジナルの竪琴の音色の美しさを知ってもらおうと、県内各地で体験教室を開いている。
この日は、伊那市内の小学生などが参加し、馬頭琴に触れていた。
市内から兄弟で参加した中村大和君は、「音を出すのは苦労したけど、色々な音が出せ楽しかった」。妹のさゆきさんは、「国語の教科書に出てきた楽器を実際に見ることや弾くことが出来て楽しかったです」と話していた。
武田さんは、馬頭琴や竪琴エンジェルスハープの魅力について、「ピアノとは違ったすっきりとしたハーモニーを奏でるので、多くの人に楽しんでもらいたい」と話していた。 -
三峰川まつり マス釣り楽しむ
三峰川で釣りをして楽しむイベント「三峰川まつり」が27日、伊那市高遠町の三峰川河川敷で行われた。親子約60人が訪れ、子どもたちが釣りを楽しんだ。
このまつりは、三峰川に清流を戻そうと活動している三峰川みらい会議が開いているもので、今年で5回目。
河原に石で囲って作った池に、体長25センチほどのマス300匹が放流された。
子どもたちは、池に釣り糸を垂らしてマス釣りに挑戦した。
マスは、なかなか思うように釣れず、子どもたちは竿を手にじっと水面を見つめていた。
マスが釣れると、親が手伝ってバケツなどに入れていた。
三峰川みらい会議では、「川に親しんで、河川敷で楽しく遊んでほしい」と話していた。 -
通り町出前寄席
上方落語を楽しむ通り町出前寄席が27日、いなっせで開かれ、約70人が生の落語を堪能した。
出前寄席は、通り町社会福祉協議会が開いたもので、昨年に続いて2回目。この日は2人の落語家が出演した。
桂九雀さんは、夜店で道具屋を初めて開いた男と客のやりとりを面白く描いた「道具屋」という噺をした。
また、笑福亭由瓶さんは、顔を洗うことを、手水を使うという大阪の言葉を知らなかった宿屋の主人たちの様子を描いた「手水廻し」という噺をした。
落語は全部で4席あり、会場の人たちは上方落語を存分に楽しんでいた。 -
パンフラワー展
小麦粉の粘土「パン粘土」などでできた花、パンフラワーの展示会が、伊那市境の喫茶ギャラリー「カレッタ」で開かれている。
展示会を開いているのは、伊那市在住の佐藤峰子さん。
会場には佐藤さんが制作した約50点が展示されている。
佐藤さんは15年ほど前からパンフラワーを制作していて、現在は市内で教室も開いている。
佐藤さんのパンフラワーは実物よりも淡い色をしているのが特徴で、中でもバラをかたどった作品が多数並んでいる。
佐藤さんは、「色のグラデーション、花びらの柔らかさを見てほしい」と話していた。
パンフラワー展は10月10 日まで。 -
豊島区が舞台の劇「池袋わが町」公演
箕輪町と地域間交流をしている東京都豊島区が舞台の劇、「池袋わが町」の公演が26日、箕輪町の文化センターで行われた。
上演された「池袋わが町」は、戦後間もない東京都豊島区を舞台に繰り広げられる、笑いあり、涙ありの物語で、本当の幸せは平凡な人生の中に隠されているというメッセージが込められているストーリー。
この劇は、豊島区で開かれている演劇祭が昨年20年の節目を迎えたことを記念して制作された、ジェームス三木さん作・演出のオリジナル作品。
箕輪町と豊島区は、4年前に防災協定の締結や互いのイベントに参加するなど交流をしていて、市民レベルでの交流をより深めようと、劇の上演が行われた。
舞台では、プロの役者に交じり、公募で集まった町内の小学生から70代までの21人が演技を披露した。
会場には約500人が詰めかけ、人情あふれる話に笑い、涙しながら見入っていた。 -
信州みのわ山野草クラブ秋展示
山野草の愛好家でつくる信州みのわ山野草クラブの秋の作品展が26日、箕輪町の木下公民館で始まった。会場には秋の草花を中心に、会員21人の作品約200点が並んでいる。
今年は夏の長雨の影響で草花の生育が遅く展示会の開催が心配されたが、会員の丹精込めた手入れで会場では奇麗な花や紅葉などが楽しめる。
特にさまざまな種類の草花を一つの鉢に植える寄せ植えを中心に展示していて、石や瓦、木など、鉢にもこだわっている。
また今年は秋の雰囲気を楽しんでもらおうとスズムシの虫かごが置かれ、会場にスズムシの音色が響いている。
白鳥征男会長は、「展示に合わせて見ごろを迎えた草花が並んでいるので是非会場に足を運んでください」と来場を呼びかけていた。
信州みのわ山野草クラブの秋の山野草展は27日まで。時間は午前9時から午後4時まで。 -
赤そば花まつり
赤そばの里、箕輪町上古田の赤そば花まつりが26日、上古田公民館で始まった。会場は朝から多くの観光客で賑わい、次々にそばの注文が出ていた。
上古田では地域でとれたソバを多くの人に楽しんでもらおうと、毎年赤そば花まつりを開いている。
今年は夏の日照不足や長雨の影響で収穫したソバの量が例年に比べてかなり少なかったということだが、ソバを栽培する地区住民の協力により例年通り800食のそばを用意することができた。
昼近くになると会場は注文が間に合わないほどいっぱいになり、中には10分待ちの人もいた。
県内外から訪れた観光客らは打ちたてのそばの味を堪能していた。
そばは午後3時には完売となった。
大槻長実行委員長は「早い時期から地区全体で準備を進めてきた。多くの人で賑わって良かった」と話していた。
赤そば花まつりは26日まで。午前10時から午後3時まで。盛りそば1杯500円、田舎そば1杯600円で、1500円でそば打ち体験もできる。 -
しゅんこう和紙ちぎり絵合同作品展
伊那市御園の中村早恵子さんが主宰する、しゅんこう和紙ちぎり絵教室の合同作品展が26、伊那市のニシザワデパートで始まった。
会場には70人の作品、約170点が飾られている。
出品しているのは、シニア大学の卒業生でつくる教室「七絵会」と「二千絵会」、中村さんの自宅教室「御園教室」の3教室。
教材から作った作品のほか、風景などをもとに自分で創作した作品もある。
展示作品はすべて、今回が初披露のものだという。
合同作品展は27日まで。 -
川シンポジウム「川を美しくする集い」
地域の川について考える川シンポジウム「川を美しくする集い」が26日、伊那市のいなっせで開かれ、約200人が集まった。
これは地域住民が水質検査などをして地域の川について考える川シンポジウムの1年間の集大成として毎年開かれている。
水質検査に参加した小学生の体験発表では6人が作文を発表した。
富県小学校6年の中村歩夢くんは、「川には多くの魚がいることがわかったが、それ以上に川に捨てられているゴミが多いことを感じた。未来に魚が泳げるような川を残していくために何ができるか考えていきたい」と発表した。
また、タレントで農学博士のジョン・ギャスライトさんが「今、地球が主役」と題して講演した。
ギャスライトさんは長野県に住み、自然と関わる中で感じてきたことを話した。
ギャスライトさんは「地球は自然の貯金箱。昔の人たちが残してきた貯金を私たちが使いきってしまわないよう、実際自然と関わりながら何をすべきか考えなければならない」と呼びかけていた。 -
旧制伊那中 昭和20年卒業生「四卒会」が同窓会
旧制伊那中学校、現在の伊那北高校を昭和20年に卒業したメンバーの同窓会が25日、南箕輪村の大芝荘で開かれた。
同窓会の名前は「四卒会」という。全国各地から四卒会のメンバー22人が集まり、再会を祝った。
戦時中、旧制中学校は5年制だったが、昭和20年の卒業生のみ4年間で卒業を迎えたため四卒会と名付けられた。メンバーたちは現在、80歳か81歳になる。
当時は太平洋戦争末期で、2年生の時には伊那飛行場を整備するため動員され、3縲・年生の時は辰野のタービン工場へ勤労動員させられたという。
この学年は3クラスあったが、4年間で卒業した唯一の学年としてクラスの枠を越えて結束し、卒業後も毎年欠かさず同窓会を開き、64年目を迎えた。
同窓会では、一学年155人のうち既になくなった69名の冥福を祈って黙祷が行われた。
また自己紹介をして、当時の面影を確認しあっていた。
伊那で開かれる四卒会には初めて参加するという神奈川県在住の小池登さんは、メンバーらの寄せ書きの入った日章旗を持参していた。
小池さんは、この学年で戦地へ赴いた第一号だった。
メンバーも高齢になり、会の運営も難しくなってきているということだが、来年もまた四卒会を開くことを確認していた。
メンバーらは互いに酒を酌み交わし、当時に思いをはせていた。 -
信大農学部AFC祭
南箕輪村の信州大学農学部で、付属農場を開放する「第8回AFC祭」が23日開かれ、多くの家族連れなどでにぎわった。
AFC祭は、大学の地域貢献活動として行われていて、今年で8回目。
サホークと触れ合うコーナーでは、子どもたちがおっかなびっくり羊の毛をなでていた。
そして今回は、初めて毛刈りの実演が行われた。
竹田謙一准教授がフサフサのサホークを連れてくると人だかりができた。
本来は4月に刈るが、刈り遅れた羊がいたため、この日にあわせて公開された。
周囲を取り囲んだ家族連れたちは、バリカンで器用に刈り上げていく、めったに目にすることの出来ない毛刈りの実演を興味深そうに見つめていた。
約20分でサホークは一回り小さい体に。刈り取ったまさに100%ウールは、4キロにのぼった。
この羊毛は、子どものぬいぐるみにしたいという来場者にプレゼントされたという。 -
美篶地区戦没者慰霊祭
太平洋戦争等で命を落とした人達の冥福を祈る、美篶地区戦没者慰霊祭が25日、美篶小学校グランド横にある石碑の前であった。
この日は、遺族などおよそ70人が出席し、美篶地区で犠牲になった244人の冥福を祈った。
終戦から今年で64年がたち、戦争の記憶が薄れる中、戦没者の冥福を祈り、戦争の悲惨さを後世に伝えていこうと美篶地区では、毎年この時期に慰霊祭を行っている。
慰霊祭が行われた場所には、昭和4年に石碑や、戦没者の位牌を納めている建物が建設された。
しかし、終戦後、戦前の思想を伝える物として、占領軍により取り壊わされたが、戦後7年たった昭和27年に再び、同じ場所に再建された。
伊那市遺族会の赤羽要会長は、「祖国の発展を信じ犠牲となった人の上に今の平和社会がある事を胸に刻み、決して忘れてはならない」と追悼の言葉を述べた。 -
旧上伊那図書館の名称「伊那市創造館」に決定
伊那市が学習と交流の拠点施設として改築工事を進めている旧上伊那図書館の名称が「伊那市創造館」に決定した。
同施設の名称は7月に市民から公募し、約70件が寄せられた。
優秀賞は該当はなく、佳作に選ばれた「遥空間(はるくうかん)」、「あすなろ」、「夢つづり館」、「学びの森」を参考に教育委員会が共通するイメージとして「伊那市創造館」と決めた。
市民の学習、憩いの拠点施設として、創造を実践し、創造物を後世に伝える役割を持つという意味で、誰もが覚えやすく、イメージしやすい名称にした。
現在旧上伊那図書館は来年4月のオープンを目指して改修工事が行われており、館長は公募により10月末までには決定する予定。 -
大芝イルミフェス準備始まる
今年で4年目を迎える南箕輪村の大芝高原イルミネーションフェスティバルの準備が25日、始まった。
この日は南箕輪小学校の1年から6年までが制作した飾りを会場に運び込み、設置作業を実施。実行委員会や信州大学農学部の学生ボランティアが飾りつけや駐車場の案内看板を設置した。
今後は参加企業などが高原内に飾り付けをし、10月3日のオープンに間に合わせる。
今年は県の補助も受け、昨年の220基30万球を大幅に上回る330基50万球が飾られることになっており、過去最大の規模になる。
今年の大芝高原イルミネーションフェスティバルは10月3日から24日まで、午後5時30分から10時まで点灯が行なわれる。 -
秋の全国交通安全運動
指導所で安全運転呼びかけ秋の全国交通安全運動期間(21日から30日まで)中の24日、伊那市役所前に指導所が設けられ、ドライバーに安全運転の呼びかけが行われた。
伊那市交通安全協会や交通指導員らが、ドライバーに啓発用のウエットティッシュやガムなどを配って安全運転を呼びかけた。
伊那市のイメージキャラクター「イーナちゃん」も、安全運転を呼びかけるタスキをかけて参加した。
また、伊那警察署で職場体験をしている長谷中学校2年生の中島大希君も、一緒にチラシを配った。中島君は、「交通事故がなくなってほしい」と話していた。
伊那警察署によると、管内の今年の交通事故発生件数は23日現在で、前年の同時期に比べ8件減の324件、死者は2人減の1人、けが人は10人増の145人となっている。
伊那警察署では、これからの時期が交通事故の発生しやすい時期だとして、注意を呼びかけている。 -
萱野高原でマグロ解体ショー
高原で海の幸を楽しんでもらおうと20日、箕輪町の萱野高原で、マグロの解体ショーが行われた。
マグロの解体ショーには、上伊那を中心に約50人が集まっていた。
この日解体されたのは、3日前に青森県大間沖で水揚げされた体長約1・5メートル、重さ50キロのキハダマグロ。
町内で飲食店を営む大槻重昌さんが、出刃包丁一本でマグロを切り分けていくと、集まった人達はその様子を興味深げに見ていた。
マグロの解体ショーは、信州かやの山荘を管理する親山海クラブが5年前から開いていて、秋の恒例行事となっている。
会では、「年々定着してきている。山と海の幸両方を楽しめるのが魅力」と話していた。
15分程でマグロは頭やカマ、身の部分に切り分けられ、市場の半値程の値段で売られていた。
集まった人たちは、高原からの景色を楽しみながら、マグロを味わっていた。 -
A型インフルエンザで箕輪中部小など学年閉鎖
箕輪町の箕輪中部小学校と伊那市の上の原保育園は、A型インフルエンザへの感染が確認された児童や園児が規定数を越えたため、学年閉鎖と休園の措置がとられている。
箕輪中部小学校では、新形インフルエンザの疑いがあるA型インフルエンザに感染した児童数は、122人中9人で、24日から30日まで1学年が学年閉鎖となる。
上の原保育園では、3歳の年少園児17人中これまでに4人の感染が確認されていて、24、25日の2日間休園措置がとられ、26日の運動会は10月に延期された。
このほか、箕輪町の認可外保育施設アルゴドンドッセでも50人中5人の感染が確認されていて、27日までの休園措置がとられている。 -
地価公表 下落幅拡大
長野県は17日、7月1日現在の県内の地価を発表した。県全体の住宅地は13年連続、商業地は17年連続の下落で、下落幅が拡大した。
地価は、県内80市町村424地点に基準地を設け、県が毎年調査を行っている。
住宅地では、伊那市前原の伊那中央清掃センター付近が前年の2万900円から2万円と4.3%のマイナスなど、伊那市は平均2.7%のマイナス、箕輪町では平均3.0%のマイナス、南箕輪村では平均1.8%のマイナスと、いずれも昨年より下落幅が拡大している。
住宅地の県平均は3.0%のマイナスとなっていて、13年連続の下落で、下落幅が拡大した。
商業地では、伊那市山寺のアルプス中央信用金庫付近が6万4200円から6万700円と5.5%のマイナス、伊那市下新田の伊那市役所付近が5万2900円から5万円と5.5%のマイナスなど、伊那市は平均で5.5%のマイナス、箕輪町は5.5%のマイナス、南箕輪村は5.2%のマイナスとなっていて、いずれも、前年より下落幅が拡大している。
なお、商業地の県平均はマイナス4.2%で、17年連続の下落となり、下落幅も拡大している。
県によると、地価は林地を除く全ての調査地点で下落している。