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宮田村消防団7日に出初式
宮田村消防団(平澤成己団長)は7日、出初式を行う。午前10時から村内中心部を分列行進し、清水靖夫村長が観閲。式典は10時半から村民会館で開き、のべ78人の団員と第2分団、第3分団を表彰。団活動に協力したり、防火優良の村内3事業所も表彰する。受賞者は次の皆さん。
◆県消防協会長表彰▽退職者感謝状=有賀健一▽功績章=平澤成己▽功労章=上條雅典、倉田康秀▽努力章=小澤敏博、唐澤忠▽精績章=武井克憲、酒井靖浩▽技術章=春日真一、北原憲明▽精勤章=川手哲弘、酒井豊典、小田切真次、小林泰幸、三浦隆、本田宏行、牧田久孝、小田切俊一、北原修一、飯島保
◆上伊那消防協会長表彰▽優秀章=第2分団▽無火災章=第3分団▽功労章=山下秀樹、小林一男▽精勤章=春日政浩、三浦博文、武井元、宮本雄一、春日政信、田中慶一、中原淳、加藤輝明、清水悦史、上野則秋
◆村長表彰▽15年勤続章=春日直明、浦野正敏、春日昇、永谷和春、白鳥義典、小田切浩明▽10年勤続章=武井克憲、酒井靖浩、田中英治、宮本雄一、山岸誠司、小林一男、加藤輝明、飯島保、清水悦史、北原修一、春日学、北原洋介、有賀光行、小木曽章典、三浦信之、小田切豊、渡辺悟、有賀哲也、豊岡聖之、小田切晃、田中洋利▽5年勤続章=小池晃、拓植高光、小田切俊一、小椋学、高橋耕学、小牧秀徳、庄野延幸、佐藤王成、近藤偉、伊東真一、小田切忠、小川堅一、保科靖国、山本謙吾、中塚英介
◆村消防団長表彰▽防火優良事業所=テーケー、宮田アルマイト工業▽消防団協力事業所=タカノ南平工場 -
赤羽栄子押花絵作品展 ベル伊那・8日まで
伊那市美篶の押し花インストラクターの赤羽栄子さんの作品展「水に魅せられて」は8日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。同ホールでは3回目の個展。風景画を中心とした新作70点を含む115点を展示販売している。
永遠のテーマである「水」を題材とした渓谷や滝を表現した新作を出品。「しなやかでたくましい水は、いやしと元気を与えてくれる」と赤羽さん。上田市の巣栗渓谷、茅野市の大滝など、本物と見間違えるほどの力作に人々の足が止まっている。
身近な山や自分の庭で採集した草花を使って四季折々の風景を描写した。紅葉したカエデやハゼの葉を使った「赤富士」などの作品もある。赤羽さんは「植物の命を頂いて、それを永く生かすことが押し花の魅力」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
小正月の伝統「繭玉づくり」
養蚕の降盛を願う小正月の風物詩「繭玉(まゆだま)づくり」竏秩B5日、伊那市美篶笠原北村の会所「広得館」で、地域の児童や保護者ら約40人が集まり、忘れ去られつつある伝統行事を皆で体験した。
「子どもたちに伝統を伝承しよう」と、同地区のボランティアグループと高齢者クラブが始めた恒例行事。メンバーの諸田秀さん(77)によると「昔はどの家でもお蚕さまを飼っていたため、繭玉づくりは各家庭で行われていた」という。
熱湯で練った3キロの米の粉を食紅で色付けし、紅白の繭玉を約150個仕上げ、高さ2メートルほどのソヨゴの木の枝に刺した。中には本年の干支(えと)のイノシシ型のユニークな繭もあり、熱心に作業する子どもたちの表情は笑顔で絶えなかった。
この日は、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った、もちを短冊形に切った「稲穂」もつくった。これらは7日、地元のどんど焼きで各家庭のしめ縄などと一緒に焼いて、それぞれの願いを天に届けるという。 -
初日の出に歓声
天候に恵まれた元旦、宮田村内では南アルプス方面から昇る初日の出を拝もうと、眺望スポットに人が集まった。高台にある太田切川の駒ケ根橋には30人ほどが訪れ、天高く燃ゆる鮮やかな陽光で新春の朝を迎えた。
快晴に恵まれ午前7時すぎ、山の頂上がオレンジ色に染まると、「ワーっきれい」と歓声も。
昇ってゆく太陽に向って拝んだり、写真撮影する姿があった。
「ここから眺めるのが最高だと聞いてきた。日の出は一瞬だったがきれいだった」と村内の男性は話した。 -
光前寺で摩利支天像公開
今年のえとの亥(いのしし)にちなんだ木像が駒ケ根市の古刹光前寺の本堂で5日まで公開されている。像は陽炎(かげろう)を神格化したという三面六臂(ろっぴ)の「摩利支天(まりしてん)像」=写真=で、イノシシの背に乗り、6本の手にはそれぞれ弓や槍などを持っている。厄除け、蓄財、開運などのご利益があるといわれるため、訪れた参拝者は正月から縁起が良い竏窒ニ神妙に手を合わせて拝んでいる。
同寺は大みそかから正月三が日にかけて多くの参拝者らでにぎわった。寺ではこの間、昨年を1万人上回る約5万人の人出があったとみている。 -
長谷成人式
伊那市長谷地区の07年成人式は1日、長谷公民館であり、思い出話に花を咲かせながら喜びを分かちあった=写真。
長谷地区では例年、多くの人が出席できる正月に成人式を実施。今年は、対象者23人のうち20人が式に参加した。
長谷公民館の伊藤智良館長は「長谷の地に生まれ育ったことを誇りとし、夢を胸に歩んでいってほしい」とあいさつ。
新成人を代表して城口権二さんが「私たちはこれからさまざまな困難と喜びが隣り合わせの人生を歩んでいく。一人ひとりがそれぞれの道を選び、歩んでゆくので、これからも指導をお願いします」と新しい出発への思いを述べた。
その後、成人者らの中学校時代の担任・中村昭彦教諭が講演。「カブトムシを取ってきたり石を投げて池のコイの様子をうかがったりとやんちゃな子どもたちだったが、地域のみなさんも子どもたちの活動を見守ってくれ、温かさを感じた」と当時の思い出話を交えながら、はなむけの言葉を贈った。 -
JAだるま貯金
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は4日、「だるま貯金」を上伊那管内で一斉に実施した。午前8時の開始とともに、多くの人が訪れ、新しいダルマを持ち帰った=写真。
貯金した人を対象に、新しいダルマ1つを進呈する正月の恒例イベント。今年は各支所の金融店舗など37カ所に窓口設置。9850個のダルマを用意した。
年初めの縁起ものを手に入れようと毎年訪れる人も多く、正月祝いにもらったお年玉を貯金するため、親や祖父母とともに訪れる子どももいるという。
年が明け、久々に会った知人と新年のあいさつを交わす姿も多く見られた。 -
アマチュア・マジシャン
箕輪町松島
有賀哲哉さん観客の前に登場したアマチュア・マジシャン「アリック」。鮮やかな手つきでカードを扱い、見る人を巻き込んで次々と繰り広げる手品に、「どうなってるの?」「すごいね」と拍手が起きた。
「どこで何をやったか忘れるくらい緊張している。でも、楽しんでもらうために、喜んでもらえることを考える。場をこなさないとうまくなれない。呼ばれたら飛んで行きますよ」。アリックの名を刺しゅうしたジャケット姿で、驚きと感動を届ける。
大学に進学し、友達がやっていた手品に魅せられてサークルに入った。「勉強はしなかった。授業中もずっとトランプをやっていた」というほど手品にのめり込み、トランプを扇子のように美しく開く扱いも20歳のときには習得していた。
学生時代、アマチュア・マジシャンとして名高い故高木重朗氏に直接指導を受ける機会もあった。初めて手品をやった小学3年の学芸会。ダンボール箱の中で人が入れ替わる手品は、高木氏の本を見て挑戦した。「俺が読んだ本の人がここにいるんだって感激しました。すごかったですね」と振り返る。
卒業後しばらくは独学で手品を勉強していたが、2000年に箕輪町に戻るまでの10年間はほとんど手品をすることはなかった。地元で旧友に会う機会が増えると同時に手品を披露する場ができ、再び練習を始めた。
手品には4つの楽しみがあるという。(1)見る楽しみ(2)種を知る楽しみ(3)練習してできるようになる楽しみ(4)皆に見せて喜んでもらえる楽しみ-。4つの段階をしっかり踏むと、自分にとってもお客さんにとっても素晴らしい、最高の手品になる。
「まずは見て感動。何でもそうだけど、自分が感動しないとだめ」。次にどうやっているのかを推測する。長年やっているとある程度は分かるといい、後は自分なりにアレンジする。「練習あるのみ」と、暇を見つけては練習に励む。
手で練習する以上にもっと練習することがある。それは「頭の中でストーリーを描く」こと。何度も何度もストーリーを組み替えて練習する。例えば手品を披露する場が自分の想定と違っていても、頭の中で経験しているとすぐに切り替えができるなど、スムーズに対応できる。これは手品のみならず、人生にもいえることだという。
得意とするのはカードマジック。「トランプには種がない。自分がやりながら種を仕掛けていく。これはすごいですね」。カードマジックという「52枚が繰り出す芸術」に魅力を感じている。
「本当にすごい手品は観客が『うっ』と一瞬止まる。拍手を忘れる。我に返るまでの時間が『何なの今の?』となる。それをどこまで追求できるかなので、飽きることはないですね」。何かをやっているという動きを極力排除し、いかにシンプルに美しくやるかが課題となる。
人を楽しませるという最大の喜びのためにやっている手品。目指すは、「疑う余地なし」の究極の手品だ。(村上裕子) -
高遠地区成人式
合併後初となる伊那市高遠町の成人式が2日、高遠さくらホテルであり、対象者87人(男47、女40)のうち79人が顔をそろえた。新成人たちはスーツや華やかな振りそで姿で式に臨み、関係者から祝福を受けて人生の新たな門出を祝った。
小坂樫男市長は「社会の一員として権利と義務を与えられ、個人として責任ある行動が期待される。伊那市の新しいまちづくりにも力を貸していただきたい」と祝辞を述べた。
新成人を代表して2人が意見発表。小松渉さんは「さまざまな経験から得たことを今後に生かしていきたい」と、大人としての新たな人生に抱負を語った。中学校時代の当時の担任らも出席し、新成人の成長に目を細め、激励の言葉を寄せた。
新成人たちは式後に、音楽ステージなどを盛り込んだ祝宴を企画。ビールやジュースで乾杯し、記念撮影をしたり、会話を楽しんで、友との再会を喜んでいた。 -
新たな門出 自覚新たに・南箕輪村で成人式
南箕輪村の成人式は3日、村民センターであり、116人の新成人(対象者175人・前年比11人減)が出席した。晴れやかな振り袖や新しいスーツに身を包んだ若者たちは、久しぶりに合う友人との再会を喜び、新たな決意とともに成人としての新たな門出を祝った。
式典で唐木一直村長は「自分の行動、責任、義務を持つことが大人になること。今日まで育み暖かく見守ってくれた家族や恩師に感謝の心を持って、歩んだ20年間を思い返してほしい。これからの村づくりを地域住民の一人として、一緒に担っていってもらいたい」と式辞を述べた。
新成人代表の瀧澤瑠璃さんは「私たちにも20回目の春がやってきた。地域の方、恩師、家族に感謝の気持ちでいっぱい。成人となり発言、言動にも慎重にならなければならないが、自分の行動次第では違った未来も開けるのだと思う。これからも多くの人に見守っていってもらいたいと思う」と謝辞を述べた。
田本昌也さんは成人者代表として、命の尊さについて意見発表。「子どもとかかわり合って生きることの大切さを語れる大人になれば命の尊さを軽視することはない。これは一つの方法でしかないが、これらの積み重ねが今後の明るい未来につながっていく」とした。
祝賀会はジュースやビールで乾杯(南箕輪村) -
南アルプスを世界自然遺産に
南アルプスを世界自然遺産に竏秩B長野、山梨、静岡の3県にまたがる雄大な自然財産を世界に知らしめるべく、関係10市町村による壮大な構想が始動する。登録にはさまざまな条件が連なり、課題も山積しているのが現状。一筋縄ではいかない険しい道のりと言えるが、県域を越えて手を結んだ運動に期待が高まっている。
南アルプスは、日本第2位の標高を誇る北岳を主峰とする3千メートル級の山々を10峰有した日本有数の連峰。キタダケソウをはじめとした固有種が自生するなど、高山植物群が全域に分布し、特別天然記念物のニホンカモシカやライチョウなども生息、氷河遺跡も存在する。財産として誇示する理由がそこにある。
世界遺産ともなればその価値は一層高まり、国際的に自然環境の保全を図れるほか、知名度が上がり、地域の発展につなげることができる。
登録を目指した構想は、静岡市による南アルプス市への投げかけによって始まった。山梨県側の関係市町もこれを歓迎し、両県ともに各自治体の首長や議長らで連絡協議会を設置。長野県側においては、申し入れを受けた伊那市が取りまとめ役となり、2月にも連絡協を設置する考え。年度内に3県全体の推進協議会を立ち上げて、本格的な活動の展開へ体制を整える。
山梨県連絡協によると、03年に国が世界遺産に推薦する候補地を検討するなかで、南アルプスの名も挙がり、「山岳景観として必要な要素はすべて包含している」との高い評価も得ている。
しかし、地形・地質面で「氷河自体を包含していない」とされ、生態系についても「近緑種もしくは同一種が近隣地域にも見られる」との指摘を受けている。また、「カナディアンロッキー山脈公園群(カナダ・既登録地)など、同様の優れた山岳景観を有する、より規模の大きな登録地が多く存在する」と、世界遺産として求められる普遍的な価値には欠けていた。
推進協ではこうした課題を整理するとともに、登録に向けて多面的に検討を進めていく予定。一方で、地域住民の意見に耳を傾けることも不可欠だ。
法的規制がかかる区域が山稜部に限定されているとした国の指摘によって、推進協では国立公園など保護区域の拡大も検討する。また、世界遺産になれば厳しい規制がかかることを視野に、南アルプス北部のふもと、伊那市長谷の関係者は「地元は・ス天与の恵み・スとも言うべき大きな財産。世界遺産となればすばらしいことだとは思うが、住民の生活が犠牲になるようなことがあっては困る」と不安をのぞかせる。「まず第一にメリット、デメリットをしっかりと示す必要があるのでは。全てにおいて、地域にとって良かったと思えるようであってほしい」。 -
【年男年女】
箕輪町社会福祉協議会職員
柏原久美子さん(59)「今年1年で定年。元気で、この職場にいて良かったと思える1年にしたい」
何か自分にもできることがあれば-と、専業主婦から外で働くことを決意。箕輪町の母子通園施設若草園に1年勤め、翌92年に介護士として町デイサービスセンターゆとり荘立ち上げの1期職員になった。ケアマネージャー、ヘルパーステーションと異動し、今は地域福祉を担当する。
「お年寄りや介護者を大事にしたい気持ちを正直に伝えないといけない。関係作りが大事」。職場でも「互いを尊重し大事にすることで仕事もうまくいく」と、常に人間関係を大切にしてきた。
「自分を殺すことでなく今の自分を正直に出す。バカでもね、バカを認めてもらって仕事するの」。笑顔と明るさで、周囲に元気を与えてくれる。
「自分の持っているものは微々たるものだけど、今までやってきたこと、感じてきたことを伝えたい」。後輩の育成が定年を控えた自分の任務だという。 -
【新年号】年男年女南箕輪村神子柴
関さん親子
裕一さん(47)
大地君(11)
啓太君(11)兄・大地君と弟・啓太君は二卵性の双子。今年は父親の裕一さんと共に年男だ。「お腹にいる時から二人だったから、かみさんは大変そうだった。啓太は生まれた時小さかったから、すぐに子ども病院に運ばれたけど、その後は二人とも大きな病気もせず、割とすくすく健康に育ってくれている」と裕一さん。
二人がまだ小さかった時は、一人ひとり順番に夜鳴きするなど、大変なこともあったという。「でも、二人一緒にしておけば大丈夫だったから割と楽だった。今でも二人そろってないと不安なんじゃない?」と問い掛ける裕一さんに「そんなことないよ」と照れる。
気の合う遊び仲間だが性格はそれぞれ。兄的な存在感がある大地君はサッカークラブに所属しており、レゴブロックや工作が得意。一方の啓太君は家の手伝いなどに積極的。剣道をやっており、授業では理科の実験が楽しいという。
「今は元気でいてくることが一番。来年も健康で過ごせれば」 -
イシシとノシシ、すくすくと
今年はボクたちが主役。名前は「イシシ(雄)」と「ノシシ(雌)」。生まれは中川村大草、山の中から迷い出て、今は南陽の小沢豊美さんちに世話になっているよ。
チャーミングポイントは、なんといっても悩殺系のつぶらな瞳と、愛きょう満点の丸い鼻。好きな食べ物はご飯と果物だけど、好き嫌いなく、なんでも食べて、大きくなって、来年はパパとママになりたいな。 -
上伊那貨物自動車社長小池長さん
上伊那貨物自動車の3代目社長。14年前、父の先代社長が60歳で急逝したことにより、33歳で会社を任されることになった。
「突然のことで経営の右も左も分からない。社長が務まるかどうかさえも分からないありさまだった」が、葬式で取引先の人が掛けてくれた言葉を思い出した。
「社長になっても、しばらくは何もするな」竏秩B
「そうは言っても…とその時は考えたが、今になってみると確かにそうだ、ありがたい助言だったと思える。新米社長が思いつきで何かやると、せっかくうまく動いている会社の業務をかえって乱すこともあるから。もっとも、何もやらなかったというより、できなかったというのが本当のところかな」
若い新社長の目の前に次々に立ちふさがる困難を夢中で乗り越え続けるうちにいつか時は流れ、数々の貴重な経験を得て社長業もしっかり板についた。
「年男か…。33歳で社長になったから、還暦の60歳を社長業の一区切りとすると48歳の年男はほぼ中間点ともいえるかな」
自分で車を運転して出張をこなすことも多いが「以前は大阪や神戸への日帰りでも平気だったのが、最近では相当疲れるようになった」という。
「そんな時に肉体的な衰えを感じることもあるから、年男を良い節目として健康についてももっと考えていきたい。これから始まる社長としての後半戦に向けて頑張ります」 -
左腕だけでイノシシを彫る
「親イノシシは精悍さが表現でき、ウリボウ3匹は愛らしくまとまった。まずまずの出来映え」-。病気で半身不自由になり、左腕だけで木彫に打ちこみ、数々の力作を制作している駒ケ根市北割2区の下平長栄さん(71)は、干支にちなみ、3カ月掛かって「イノシシの親子(浮彫り)」を完成させた。
横45センチ、縦30センチ、厚さ約4センチのシナノキに、木彫の師、中沢達彦さんが描いた原画をカーボン紙で写し、コツコツと左手だけで彫り上げ、黒と茶色を混ぜた染料を塗り、微妙な色合いを出し、木彫オイルで仕上げた。
市内銀座で長男の勇さんと一緒に中華料理の食堂「きよし」を経営していたが、91年、脳内出血で倒れ、右半身不随となり、リハビリの一環として、木彫を始めた。93年、県障害者福祉展入選、95年には同展で知事賞に輝いたという。
昨年までに干支の動物12匹を仕上げ、現在は、ほのぼのとしたお地蔵さんに、やさしい言葉が入る「お地蔵さんシリーズ」を制作中。予定する50作品中、26作品が完成、全作品が完成したら、個展を開く計画とか。
1935年生まれで亥年、今年は年男「これからも木彫1本で、1直線で頑張りたい」と話す。 -
大みそかはそば屋さんのかきいれ時
暮れも押し迫り31日は大晦日、そば屋さんの書き入れ時-。
「越百そば」で人気の飯島町飯島の天七(伊藤昇志社長)ではこの日、男性スタッフ3人が午前5時から打ち始め200-300人分のそばを打つ。飯島産の玄そばを磨き、石抜き、石臼でその日使うだけひく。そば粉に2割のつなぎの強力粉を混ぜて、粉の芯まで水分がしみるように丁寧に水まわしをする。粉がまとまった後、力を入れて120回以上こね、1・2ミリの厚さまで伸ばし、慎重にそば切り包丁で1・2ミリの太さに切りそろえる。
この道25年の湯沢今朝男さん(62)は「打ち始めたら、最後まで無心に、丁寧に、お客様に満足してもらえるように打っている」と話す。
大晦日は予約の持ち帰り年越しそばが中心。
年越しそばはそばのように長く幸福にという縁起とも、金箔師が仕事場に散らばった金
銀の粉を集めるのに、そば粉を用いたことから、金銀をかき集める意味とも言われている -
南箕輪村消防団ホームページ公開
南箕輪村消防団(224人、宮島忠夫団長)が、独自に制作したホームページを公開している。
ホームページの制作は3年ほど前から話があったが、本年度になって住民に消防団そのものや、団の活動などを知ってもらおう-と制作に取り掛かり、12月から公開している。
内容は団の紹介、歴史、本部幹部役員や団員紹介、団行事の日程、防災のための日ごろの備え、いざという時のための心構え、団員募集など盛りだくさん。団員の顔写真なども載せている。
毎月の通常点検や夜警の日などに、団員自らが手を加えて更新する。素の団員を知ることができる不定期の団員紹介など、楽しめるページも充実させていく。
団員に火災情報などを知らせるメール配信機能も備えた。
消防団では、「皆さんのご意見をいただき、住民の声もくみ上げていきたい」としている。南箕輪村消防団(アドレスwww.mmmfc.net)。 -
みはらしの湯で橋爪まんぷさん」のチャリティー展開催
伊那市西箕輪の日帰り温泉「みはらしの湯」のギャラリーで1月31日まで、伊那市在住の漫画家・橋爪まんぷさん(66)のチャリティーまんが絵展が開かれている。来年のえと亥(いのしし)が、井上井月の句をコミカルに演じている漫画絵12点が、入浴客の目を楽しませている=写真。
橋爪さんが同施設でチャリティー展を開くのは6年目。例年漫画絵を展示して購入希望者を募り、収益の一部を市社会福祉協議会などに寄付している。
ここ数年は翌年のえとにちなんだ漫画絵を制作。今回は、伊那を代表する漂泊の俳人・井上井月と、来年のえと亥(いのしし)をかけた「亥(い)の迂絵(うえ)歳月(せいげつ)展」として展示。例年買い求めるファンも多い。
また今回は「歳月(せいげつ)」ということで、これら12枚の作品で卓上ミニカレンダーも作成。限定100部で販売している。
カレンダーは1部500円。まんが絵(額装)は5千円(1つの作品に対し多くの購入希望者がいた場合は抽選となる)。
問い合わせはみはらしの湯(TEL76・8760)へ。 -
【記者室】「里」作り
「里」についての講演で、講師は里を、「生きていく場であるとともに死んでいく場。自然も同じ。人間も自然の生き物も生きて、死ぬ。すべてを許容する所」として、里作りを真剣に考える時代に来ていると語った▼今年は、いじめによる自殺や、虐待で幼い命が奪われるなど痛ましいニュースが多かった。生と死のすべてが包まれた里が形成されたなら、命の尊さをしっかりと感じ取って生きることができ、悲しいニュースも減るのかもしれない。里が許容する死は決して自ら絶つ、あるいは奪う死ではないはずだから▼これからの地域作りは、すべてが里作りだという。一人ひとりが存在価値を見出せる温もりのある里が、一つ、また一つと増えていくことを願う。(村上裕子)
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大晦日から1月1日にかけてみはらしのファームでスタートまつりを開催
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームは、大晦日から元旦にかけて「みはらしファームのスタートまつり」を開く。
今年は、新年を迎えるカウントダウンに続き、宝投げを初企画。みはらし商品のほか、みはらしファームの体験農園を1年間自由に利用できるフリーパスも限定1本だけ含まれている。そのほかにも豪華景品の当選券などが、多数投げられる。
みはらしいちご園、みはらしの湯も、元旦午前12時からスタート。イチゴ狩りは先着300人で要予約。いちご園のいちごを使った商品が当たるくじ引きも同時開催するほか、みはらしの湯では先着100人に豪華景品をプレゼント。先着300人にはお汁粉サービスがある。
とれたて市場、工房Coo、名人亭、トマトの木は、31日午後11時半縲恁ウ旦2時半で営業。それぞれ各種サービスを用意している。
また2日は、とれたて市場で初売りを実施。限定50個でみはらしファームならではの農産物が詰まった福袋を販売する。価格は千円。工房Cooの福袋は限定16個で価格は800円。
イチゴ狩りの申し込み・問い合わせはみはらしいちご園(TEL74・7430)へ。 -
須澤重雄さん新作個展
伊那市中央区の画家須澤重雄さんの新作油絵が並ぶ個展は来年1月19日まで、同市の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。同会場では15回目の展示で、新たな試みとなる油彩による花鳥画など、SM縲・0号サイズの作品24点を出品している。
花鳥画は「身近な題材で親しみのある絵を描いていきたい」と始めた。アトリエで見られるスズメ、メジロ、キセキレイなどの鳥などを独自の色彩と造形美で構築。「詩情豊かなロマンの表現」をテーマに取り組んだという。
そのほか、昨年の個展で並べた、墨と白色の顔料で素描した経ヶ岳、上高地などの雪景色を油絵具で描いてもいる。
須沢さんは「花鳥画は一般的には日本画の題材として扱ってきたが、油絵でも題材としておもしろいことが再発見できた。これからも一歩一歩着実に精進していきたい」と話している。
30日縲・月3日、土・日曜日、祝祭日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
小沢豊実さん(60)中川村南陽
「門松は贈って喜ばれ、毎年あてにされ、出来上がりがいいとうれしい」-。門松づくりの名人で、11月末から材料を調達、12月25日ころまでに、企業や商店から依頼された対20組、シングル40基、ミニ50基をつくる。高さは1・5メートルを中心に、村文化センター用の特大2・75メートルからミニサイズの75センチまで3サイズ。
材料の竹や松、南天(ナンテン)、梅、しめ縄やはかまを編むわらも全て村内産。わらは休耕田9アールに稲を植え付け、青刈りして使う。
エンジンオイルの空き缶の回りにわらで編んだはかまを巻きつけ、竹3本を中心に、松とナンテン、梅を組み合わせ、紙四手としめ縄をあしらって、でき上がり。缶の中には水の入った竹筒を入れ、その中に松や南天、梅を生けこむのが小沢さん流「いつまでも葉が落ちず、青々している」とか。
小学生だった長男がふるさと教室で作ったおやすを見て、自分でも出来そうだと、75センチのミニ門松づくりを手掛けたのが25年前。近所や知人に配り、評判が良かったことから、4年後に本格的な門松に挑戦。駒ケ根郵便局に頼まれて作ったり、中川文化センターには成人式のお祝を兼ねて、特大門松も作る。
1昨年まで、15年間、中川中学校の生徒と一緒にミニ門松を作り、村内の65歳以上の1人暮らしのお年よりに贈り、喜ばれた。
◇◇
生来花が好きで、昨年は伊那谷では開花が難しい皇帝ダリアの花を咲かせた。高さ3・5メートルの巨木で、直径20センチの淡い桃紫色の花が240個余り咲いて、話題になった。今年も約4メートルと育ったが、11月初旬の降霜で枯死、今は「品種の特性で4メートル以上になるが、寒くなったら、家の中にとり込めるように、草丈を伸ばさないようにしたい」と、いろいろと工夫しながら挿し芽を育てている。
「寒さに強く、花のない冬場にきれい」とハボタンもちり緬系やクジャク系など2千本を育てる。2年越しの踊りハボタンもある、1本から5、6本枝が出て、それぞれ葉を広げて、圧巻。
「門松づくりは無理せず、作れる限り続けたい。花は見ていると心が和む、これからもいろいろと育てたい」と話す。妻と2人暮らし(大口国江) -
大芝の湯ギャラリーで「俳句と花の写真展」
南箕輪村の酒井昌好さん南箕輪村北殿の酒井昌好さん(71)は、ふれあい交流センター大芝の湯ギャラリーで「俳句と花の写真展」を開いている。07年1月末まで。
酒井さんは、俳句誌「みすゞ」「河」「欅」などの同人で、上伊那俳壇会長や各地の俳句大会の選者を務めた。「伊那谷の四季の中で咲く花々が発する“命”に触れつつ写真に撮り、それに関する俳句を加えることで、そのときの心象風景をわかりやすく表現してみたい」と、3年ほど前から俳句と写真を一緒にした作品を発表している。
今回の展示作品は、新作の俳句と写真25組。古代ハスの写真に「晩学に夢膨らます蓮爛漫」、庭のカサブランカの写真に「蜻蛉休むカサブランカの蕾にて」、ハナミズキの写真に「朗々と鳶笛聞こゆ花水木」などがある。
「花は無心だが、見ていると美しさ、優しさ、毅然とした強さを持っていて、人間が本来持っている憧れ、愛情を感じ、励まされる」と酒井さん。「多くの方にご批評いただきたい」と話している。 -
箕輪町10大ニュース
◇7月豪雨災害・未曾有の大災害
7月15日から19日まで降り続いた梅雨前線豪雨は、総雨量333・5ミリに達し、天竜川北島地籍堤防決壊、北小河内中村地域土石流など町内各地で大災害をもたらした
◇平沢豊満町長再選
任期満了(11月28日)に伴う町長選挙で、平沢豊満町長が無投票当選し、2期目のスタートを切った
◇デジタル地域防災無線システム整備
システムの整備で災害発生時に、災害対策本部と防災関係機関、医療機関、学校、区長、消防団等間における相互通信が可能になり、町内広域から無線機で迅速な情報収集・伝達ができるようになった
◇総合防災訓練・自衛隊参加の広域訓練
9月3日に地震総合防災訓練を実施。各区の訓練と本部訓練で陸上自衛隊松本駐屯地の参加で辰野町、南箕輪村との広域応援訓練をした
◇協働によるまちづくりはじまる
地域総合活性化事業、住民提案制度、第1回町民ゴルフ大会、第1回小学生かけっこ大会、天竜健康ウォークなどを展開した
◇新エネルギー導入で廃食用油のバイオディーゼル燃料化のリサイクルが本格化
年間9千リットルを目標に町共同作業の家で精製し、みのちゃんバスに利用。年間20トンの二酸化炭素削減に効果が期待できる
◇町役場「エコアクション21」認証取得
自治体として初めての認証取得。この取り組みを「エコアクション21自治体イニシャティブ・プログラム」に活用し、地域全体での活動に拡大している
◇農事組合法人みのわ営農設立
12月17日、組合員582人の上伊那管内で最大の組合として発足。法人形態は「みのわ方式」と呼ばれ、市町村単位でまとまった唯一の担い手組織としての法人設立は県内初
◇クマ・イノシシ・ニホンジカの異常出没
例年にない出没で、特に農産物への食害が著しいイノシシとニホンジカが異常に出没した
◇みのわもみじカップ第1回フェンシング大会開催
小・中学生対象のフェンシング交流全国大会。1府5県8チーム総勢72人が参加した -
箕輪町北小河内
災害関連緊急砂防事業で用地買収検討7月豪雨災害で被害を受けた箕輪町北小河内地区の災害関連緊急砂防事業で、取り付け道路工事などのため県が用地買収を検討している。
箕輪町議会全員協議会での町の説明によると、竹の腰グラウンドより東を砂防指定地にしてえん堤を完成させるため、林道を付け替え、災害関連工事の工事用道路や治山のために使用する計画。
用地は町などが所有する3200平方メートル相当の予定。新年から用地理解を得て、早期着工を目指したいとしている。
竹の腰マレットゴルフ場に付け替え道路が通り、利用できなくなるため、「新しいマレットゴルフ場がほしい」とする地元の要望を受け、町は売却費用を代替地の用地確保にあてたいという。 -
『天竜川サイエンス』発刊
国土交通省天竜川上流河川事務所(三上幸三事務所長)は12月、天竜川を科学的な視点でとらえた冊子『天竜川サイエンス竏駐V竜川上流域の変化は、何を語る』=写真=を発刊した。(1)天竜川の環境と変化(2)生きている天竜川(3)パートナーシップでめざす天竜川の未来づくり(4)天竜川データ集竏窒フ4章から成り、写真や図表を豊富に使って天竜川について分かりやすく解説している。執筆には信州大農学部の星川和俊教授など学識経験者9人と天竜川上流河川事務所が当たった。中学、高校生から一般向き。
A4変形判オールカラー128ページ。1575円。初版千部発行。同事務所は同冊子を上下伊那の中学、高校などに3冊ずつ、各市町村の図書館などに1冊ずつ配布した。 -
スキー場に恵みの雪
上伊那に本格的な降雪があり冷え込み、ウインタースポーツを楽しむ人の気運も高まっている。暖冬で出足が遅れた各スキー場では29日、一般客の集客数が今シーズン始まって一番の利用となった。
中央道伊那スキーリゾート(伊那市)、中央アルプス駒ヶ根高原スキー場(駒ヶ根市)は、今後の冷え込みのずれを期待。シーズン序盤で失った集客数を後半で取り戻す考え。
それぞれ来年1月2、3、4日、2月の連休中に一日の利用者数のピークを迎えると予想している。
気運が高まり利用者数が増えた伊那スキーリゾート -
元旦配達へ 年賀状仕分け
上伊那各地の郵便局では年賀状の仕分け作業のピークを迎えている。伊那市坂下区の伊那郵便局(牛沢修二局長)は、元旦の配達に備え、職員やアルバイトらが作業に追われている。
初投かんの15日縲・8日現在の引き受けは55万4千枚で、そのうち同局分の配達枚数は30万3千枚を回収。元旦は、例年の55万枚を配布する予定になっている。局員によると、年賀は年々遅出し傾向にあり、31日まで作業に追われそうだ。
同局は、仕分け作業のために学生アルバイトを27日から本格導入。女子高校生を中心に60人が作業をしていて、年賀状を配達する外務作業の地元高校の野球部員らを合わせると約100人が関わっているという。
辰野高校1年の里見優真さん(16)=伊那市=は初めてのアルバイト。「仕分け作業は間違いが許されないので責任も重大。でも、元旦に各家庭へ自分が仕分けした年賀状が届くと思うとうれしい」と話していた。 -
寄せられた正月飾りで迎春準備
宮田村社会福祉協議会には、利用者や有志から正月飾りが寄せられ、感謝しながら迎春準備に追われた。
伊那市赤木の白鳥喜好さんからは手製の正月飾りがプレゼントされ、さっそく神棚に。サービス利用者からも手作りのおやすが寄せられ、飾りつけた
それぞれ見事な出来映えに、職員も感心しきり。「良い新年が迎えられそう」と喜んでいた。