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ニシザワ文芸コンクール
小・中各3人が最優秀賞ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)が主催する文芸コンクール(読書感想文)の入賞者が決まり27日、伊那市駅前ビル「いなっせ」4階で表彰式があった。同社80周年を記念して04年から開始。2回目の今回は747本の応募。力作そろいで審査が難しく、小学校の部・中学校の部、各1人の予定だった最優秀賞に、それぞれ3人が輝いた。優秀賞は小学校が9人、中学校が5人。佳作は30人と41人が受賞した。
荒木社長は「ニシザワは書店として創業した。原点に戻ろうと、80周年を期して文芸コンクールを始めた。幼少期に本を読むことは人間形成において重要」とあいさつ。
選考委員でもある北原明伊那市教育長は、「本を読んで感動できることと、その感動を人に伝える表現力が素晴らしいことに驚いた。好きな本だけでなく少し難しい本を読み、読書ノートをつける癖を」と話した。
受賞者は次の通り。(敬称略)
■小学生の部【最優秀賞】平栗はるか(西春近南2)「『きいろいバケツ』のきつねさんへ」、小田杏奈(伊那北5)「『チョコレート工場の秘密』を読んで」、春日菜津美(伊那東4)「『うさぎのユック』感想文」【優秀賞】下平京(東伊那5)「『エジソン』を読んで」、伊藤愛(東春近5)「『はるかな空の東』を読んで」、深尾安希(東春近5)「『ぼくらはみんな生きている』を読んで」、春日沙也香(西春近南5)「『ピーコの祈り』という本を読んで」、唐木春香(伊那北5)「『ほんもののプレゼント』を読んで」、中村ヒカル(伊那東5)「『カワウソがいる』を読んで」、平澤壮太郎(伊那東4)「『ゴッホ』を読んで」、池上蓮樹(箕輪南4)「『とべないほたる』を読んで」、浦野楓花(箕輪南3)「『金色のクジラ』を読んで」
■中学生の部【最優秀賞】新谷千布美(宮田3)「マサミチ」、吉田舞花(高遠中1)「夢をわすれず未来にはばたく」、塩原美香(南箕輪3)「『かかしの旅』を読んで」【優秀賞】埋橋由布(伊那3)「私の人生とは」、池上真奈(宮田2)「『HEART BOOK』を読んで」、田辺澄(宮田2)「『Freedom窶粕髢ァの道をぬけて』を読んで」、鈴木紗也子(西箕輪3)「『それでもやっぱりがんばらない』を読んで」、伊藤千香里(南箕輪3)「『幸福な食卓』を読んで」
※佳作は明日掲載します。最優秀賞・優秀賞受賞作は順次掲載します。 -
【記者室】姉歯問題
関係ない話と思っていた耐震強度偽造の姉歯問題が上伊那に飛び火。両ホテルともレストランを利用しており「もし、あの時に」と思ったら、ぞっとした▼先日、某建築士と姉歯問題について雑談を交わした。建築士曰く「偽造は姉歯単独では決してできない。偽造しても姉歯自身に得はない。取引先から鉄筋減量を指示され、言われた通りにして、そのまま検査機関が通ってしまったというのが実態では。繰り返すうちに、良心も感覚も麻ひしてしまったのだと思う。拒否すれば、仕事を出さないといった圧力はあったと思う。同業として気持ちはわかるがプロとしては負けだ」▼関係する全ての人がそれぞれの立場で最も配慮すべき入居者らの安全を考えなかったのかと怒りを感じた(大口記者)
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上伊那森林組合が「掘り出し市」
伊那市東春近渡場の上伊那森林組合本所で26、27日、間伐材、支障木などを販売する掘り出し市が開かれている。加工したベンチ、椅子、花台が並ぶほか、薪の積み込み販売などを展開。上伊那のみならず、近隣市町村から買い物客が集まり、ぎわっている=写真。
同組合で恒例となっている緑化木即売会で、間伐材などを販売したところ好評だったため、今回は単独で初めて開いた。
ベンチ板は、長さが2窶・メートルのトチ、ケヤキ、ナラなどの広葉樹。富士見町から訪れた50代の女性は「庭先に置けるベンチが以前からほしいと思っていた。手ごろな値段でよいものがあってよかった」と満足していた。
関係者は「一般ではなかなか手に入りづらい国産の広葉樹も販売しているのでぜひ」と多くの来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後3時。 -
「長野県りんごの日」でPR
県園芸作物生産振興協議会、全農長野県本部が1998年に設定した11月22日(いいふじ)の「長野県りんごの日」に合わせ、県内各地の直売所などでPRを展開している。上伊那では26日、南箕輪村神子柴のJA上伊那ファーマーズ「あじ縲怩ネ」前で上伊那園芸振興協議会が展開した。
県の代表果実であるリンゴの消費拡大を目的とした活動。会員5人が、地元産のリンゴ(品種=ふじ)の試食や、リンゴ料理のレシピなどのパンフレット配布で買い物客に呼びかけた。
会員は県内のリンゴの特長について「夏の夜の気温が低いと呼吸に使う消耗が少なく、果実にたくさんの栄養分が蓄えられておいしい」などとPRした。
あじ縲怩ネの従業員によると、ふじは今の時期が最盛期で12月中旬まで店頭に並ぶ。日保ちもよく、来年まで楽しめるという。 -
第32回上伊那小中学校特別支援学級・養護学校児童生徒作品展
上伊那小中学校の特別支援学級や伊那養護学校に通う生徒・児童による第32回作品展が26日から、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開かれている。豊かな感受性で描かれた絵画や工作、習字作品など約300点が、保護者らの目を楽しませている。
生徒・児童の表現活動の成果を発表するとともに、地域住民に理解を深めてもらうことが目的で、教師相互の情報交換の場にもなっている。今年は328人が応募。
宮田中学校の自律学級は竹を使った作品を出品。「木琴」や、水の流れる音がする「レインスティック」は、来場した子どもたちにも好評で、バチを手に取り、その音を楽しんでいた。得意分野や個性を生かした作品も多く並んでいる。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時。12月1日まで(30日は除く)。 -
姉歯関与のホテル営業休止でオオハシの中島社長が会見
伊那市の「ホテルセンピア」と駒ヶ根市の「駒ヶ根プレモントホテル」の設計に姉歯建築設計事務所(千葉県市川市)が関与し、構造計算書を改ざんしていた問題で、両ホテルを経営するホテルオオハシの中島憲治社長は25日夜、飯田市の本社で記者会見を開き、改ざんを見抜けなかった官公庁のチェック体制に強い不快感をあらわにした。
両ホテルは平均の稼動率が70%以上、月の売り上げは2店舗合計で3縲・千万円にのぼり、同社グループにとってまさに・スドル箱・スの優良店。
会見上に現れた中島社長は「安全面の改良を施し、お客様、従業員のためにも早期の営業再開を目指す」としながらも、「人生が一度に変わり、怒りに燃えている」と官公庁のチェック機能に矛先を向けた。
国や県の確認申請で何のクレームもなく認定されたことについて厳しく指摘。
「国民が平穏に暮らすために行政システムがある。我々は県の審査を得てホテルを建てた。これを疑ったら何を信じたら良いのか」と語気を強めた。
25日の県からの説明では、「何も今後の対策についての説明はなかった」とも言及。
設計、施工した木村建設(熊本県八代市)については「15年ほど前にお客様に安い料金で提供できるホテルを建てたいと考え、ローコスト工法の木村建設を知った。その工法で我が社は事業を展開してきた。木村社長だけは今も信頼している」とした。姉歯氏との面識はないとした
賠償請求や今後の従業員の処遇については「専門家と相談したいが、今は考える余裕がない。営業の再開とグループ全体304人の従業員を守るのが先決」として、両ホテルは維持管理のため従業員が今後も交代勤務すると説明した。 -
第53回上伊那郡縦断駅伝 27日
第53回上伊那郡縦断駅伝競走大会が27日ある。上伊那の9市町村から16チームが出場し、駒ヶ根市役所縲恍C野町役場の6区間(38・1キロ)で健脚を競う。上伊那陸上競技協会、伊那毎日新聞社主催、KOA特別協賛。
駒ヶ根市役所正面玄関前を午前9時にスタート、天竜大橋を渡り竜東線を北上。伊那市民会館前で4区が同時スタートし、ゴールの辰野町役場を目指す。開会式は午前8時から駒ヶ根市民体育館前、午後0時30分から辰野町役場正面玄関前で閉会式を予定。
3連覇を狙う駒ヶ根は、県縦断出場・補欠選手4人を投入。高校生ランナーの走りが勝負のカギとなる。昨年上位の伊那、箕輪、辰野との力は均衡し、レースは混戦となりそう。後半の同時スタートで、レースの流れをつくれるかが勝敗の分かれ目と見る向きが多い。
1区の駒ヶ根・羽生がどれだけ抜け出すか、2区の辰野・上島(通)と箕輪・佐々木の対決、県縦断で上伊那を逆転優勝に導き、好調を維持する伊那・守屋の走りなどが注目される。
ほかにも、4区の宮田・瀬戸(旧姓・滝沢)と駒ヶ根・滝沢との姉妹対決も見物になりそう。 -
ソフトバレーボール夢気球杯 4部門64チームで白熱
第14回上伊那ソフトバレーボール大会「夢気球杯」が23日、南箕輪村の村民体育館など3会場であった。上伊那の愛好者400人ほどが集まり、交流の輪を広げた。上伊那ソフトバレーボール連盟主催、中部電力協賛。
ヤング、ブロンズ、シルバー、ゴールドの年齢別の4部門に64チームが出場し、予選リーグ、順位別決勝リーグで熱戦を繰り広げた。
結果は次の通り。
【ヤングの部】 (1)はせくらぶA)(長谷村)(2)Beeライク(伊那市)(3)まっくん20(南箕輪村)
【ブロンズの部】 (1)梅の里(宮田村)(2)大穴B(飯島町)(3)はせくらぶC(長谷村)
【シルバーの部】 (1)はせくらぶE(長谷村)(2)伊那ドリーム(伊那市)(3)どっこいしょ(南箕輪村)
【ゴールドの部】 (1)リバース(宮田村)(2)梅の里E(宮田村)(3)こまちゃんS(駒ヶ根市) -
小学生JA共済ドッジボール
小学生を対象とした、第8回JA共済ドッジボール南信地区大会が23日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であった=写真。上伊那から男女各8チームも参加し、県大会出場を目指して熱戦を繰り広げた。県ドッジボール協会などの主催。
小学生高学年(5・6年生)の男子、女子の部に各地区予選を勝ち上がった39チームが出場。それぞれの部ごと、予選リーグ、決勝トーナメントで競った。
上伊那から県大会に出場するチームは、男子の天竜(西箕輪)、五平もち(赤穂)、MAX(中川西)、女子のクイーン(西箕輪)、南小アタッカーズ(南箕輪小)、七小ドッジファイターズ(七久保)の6チーム。
決勝トーナメントの結果は次の通り。
【男子】 (1)さすらいの竜丘5年男子(竜丘)(2)スッパイダーマン(高森南)(3)天竜(西箕輪)(4)五平もち(赤穂)、MAX(中川西)
【女子】 (1)クイーン(西箕輪)(2)かがやき☆レインボー(竜丘)(3)南小アタッカーズ(南箕輪小)(4)竜丘魂(竜丘)、七小ドッジファイターズ(七久保)
※男女各部門の上位5チームは県大会(12月10・長野市ホワイトリング)へ出場 -
上伊那の駅伝
1983年、全国都道府県女子駅伝大会(京都府)が始まった。福沢久美子さん(39)=駒ヶ根市=は、赤穂高校の1年生だった第1回大会から7年間、県代表選手として出場。当時は代表選手の半分以上が上伊那から選出され、地元女性ランナーの黄金期を迎えていた。
県縦断駅伝は第35回大会から女性区間が設けられた。県代表女性選手を多く輩出する上伊那では、出場枠2人をめぐる激戦が展開。「県縦断の予選会に全国大会出場メンバーがごろごろ落とされていた。県代表になるより県縦選手に選ばれるほうが大変」と福沢さんは言う。
幼少のころから父親とともに、上伊那チームを沿道で応援していた福沢さん。県縦選手にあこがれ、第36回大会に初出場した。
当時、すでに県縦断で最多優勝を誇っていた上伊那チーム。「負けない上伊那」という、見えないプレッシャーがのし掛かっていた。結果は区間4位の走り。県内の女子エースの実力を持っていたが、大会への心配から過度の練習を積み、体調不良のまま力を発揮できなかった。
89年の38回大会から上伊那はどのチームも成し遂げられなかった12連覇を達成する。そのころ、1区の選手は新社会人の選手を起用するのが伝統で、若者の力を試す登竜門になっていた。
県縦断15回出場の羽生吉浩さん(30)=駒ヶ根市=は93年、養命酒に入社。42回大会で1区を任され、2区の唐沢勉選手に「6位でもいいからたすきをつなげ。オレがゴボウ抜きしてやるから」と言われたという。
1区を激走したが期待にこたえられず区間3位。しかし、続く2区以降は常に総合1位をキープし、そのまま優勝した。後に控える選手層の厚さからか、余裕が満ち溢れていた。
45回大会はチームの中心選手を輩出するNEC長野が実業団の大会へ出場するため、県縦断駅伝への参加がなかった。上伊那チームは「NECが不参加でも伝統は途切れさせられない」との思いでたすきをつないだ。
好調なスタートを切った上伊那は、1区から総合順位1位を維持して優勝。3区の羽生さんは、それまでの自分にとっての最長距離(20・4キロ)を「後方は気にせずがむしゃら」に走り、区間新記録を出すなど、選手一人ひとりの自覚が結果につながった。上伊那チームにとって「優勝」という文字が揺るぎないものになっていた。
しかし、不況の波とともに上伊那の実業団も所属企業の支援が厳しくなり、選手補強に力が入らなくなっていく。50回の記念大会は、チームの総合力低下と、周りからのプレッシャーで13連覇を逃す。2大実業団中心に県縦断選手を構成していた長年のパターンが崩れだした。
上伊那陸上競技協会は、連覇が途絶えた年から、若手選手などを集め、練習会を月に2回開き出した。県縦断14回出場、5区の区間記録(第49回大会)を保持する丸山信一さん(33)=箕輪町=が中心となって練習メニューを立てて指導する。
12連覇をけん引したNEC長野。県外の実業団で活躍し、マラソンで2時間10分40秒の記録を持つ須永宏監督兼選手の存在が大きい。90年に入社した丸山さんも、須永監督の教え子の一人だ。
「須永さんからは走ること以外にも、勝負にこだわる、精神的な強さを学んだ」
しかし、現代の若手ランナーとの気持ちにはギャップが生じる。「若者は負けて悔しいとは思うんだろうが、1年間気持ちを維持するのは難しい。県縦断駅伝がすべてではないが…」と丸山さん。
「きついことを指摘するとやる気を失ってしまう。気を使いながら育ててるのは難しい」。仕事に追われ、駅伝との両立が困難な時世では若者を駅伝に引きとめるのは苦労する。
実業団チームの力が衰えているなか、35歳から走り始めた居酒屋店長・守屋智治さん(46)=伊那市=は、実力で代表枠を獲得している。48回大会から数えて7回出場している(内補欠が1回)。その存在は、上伊那の希望の光となっている。
店の常連客や友人と「遊び半分」で地域のマラソン大会に参加したのがきっかけ。現在は以前より練習量が減ったというが、昼間の2時間、アップダウンの激しい練習コースを15縲・0キロ走っている。
「企業に選手の輩出力はなくなっている。選手の個々のやる気、個人の練習量が必要となる」
3年ぶりの勝利を目指した本年の大会(11月19縲・0日)は、初めてのアンカーを務めた。日ごろの練習の積み重ねは、「勝負どころの最終区」への起用という形になって表われた。
初日を2位で終えた上伊那は2日目の逆転を願った。トップと30秒差でたすきを受けた守屋さんは、2キロ付近で追いつき、一気に引き離した。前日のトップとの25秒遅れを縮めるため、速度を緩めず全力で走り、チームを総合優勝に導いた。
「優勝を知らない若い選手には、勝った喜びを自信に変えてほしい」と守屋さんは若手の頑張りで連覇することを期待している。
「私立校への入学を希望する中学生、高校や大学でやめる選手が年々増えている。他地域に比べ上伊那の年齢層は高く、今後も若い力がなくなっていくのでは」と懸念する声は多く、競技人口の減少に伴い、有望な若手の輩出に苦しんでいる。
先ごろ、東日本女子駅伝で2年連続長野1区を務めた伊那北高校2年の大沼香織さん(16)=駒ヶ根市=は、中学3年の中体連北信越大会で800メートルに出場し、8位入賞、高1の時には国体少年女子3千メートルで9分21秒をマークしている、上伊那の次世代を担う逸材の一人とされている。
「インターハイに懸けている」大沼さんは、大学への進学を目指しているが、卒業後も走ろうとは決めていないという。
「走ることの楽しさを知る前に、やめてしまう子どもたちも多い」と北原治養命酒監督。駅伝競技のすそ野を広げるためにも、今後は地域の継続的な支援と若い指導者の育成が必要不可欠と指摘する。
上伊那陸上協議会の大井初己理事長も「陸上をやりたくても、学校に陸上部がないケースがある。学校体育という枠にとらわれず、地域の社会体育として指導していく必要もあると思う」と底辺拡大にかける思いが強い。
不況などによって企業の支援も厳しくなり、養命酒の陸上部員は現在たった3人。今年の県縦も1人しか出場していない。養命酒とともに上伊那の全盛期をつくったNEC長野も例外ではない。
実業団が上伊那の優位を揺るぎないものにしてきたことも事実。その恵まれた時代は去ったが、「不況で就職が難しいことが幸いして、よい人材が地元に戻るようになってきた」と北原監督。
大井理事長は学生生活を県外で過ごした選手たちが地元に戻ってきやすいよう、企業へ働きかけも行っている。
さらに駒ヶ根スポーツ少年団陸上部などを指導。駒ヶ根市の小中学生は駅伝の県大会で優勝をはじめ上位入賞を果たすなど、着実に成果を挙げている。
上伊那の駅伝にはいくつかの課題もあるが、関係者の努力で明るい灯も見え隠れする。 -
上伊那の野球レベルアップへ
上伊那の高校野球部監督と中学校野球部顧問との技術交流会が19日夜、伊那市の割烹「海老屋」であった。キャッチボール、守備、走塁などの基本的な技術を記したテキストをもとに、部活顧問らに生徒の育成方法を伝えた。
県高等学校野球連盟上伊那支部、上伊那中体連軟式野球専門委員会の主催。
高校と中学の連携を深め、上伊那の野球技術の向上を図る一歩とする交流会で、初の試み。上伊那の高校7校と中学校6校のほか、諏訪地区2校、下伊那1校から指導者が集まった。
今夏まで駒ヶ根工業高校の野球部監督を務めた、高野連南信支部監督部会の山岸智昭部会長が講義。「守備時のバウンド処理は、体で止めるのは最終手段にして、グローブで捕る習慣を養う」「ボールの持ち替えも、小さいころからのキャッチボールで差がつく」などと、身振りを交えながらアドバイスしていた。
山岸部会長は「野球を楽しくできることが、子どもたちの成長にもつながる」と話した。
今後は指導者同士の情報交換を進めるなかで、部活顧問の技術研修などを取り入れていく予定。 -
多部制・単位制高校の配置
具体的な校名を挙げて編整備案を示した第11回委員会は、多部制・単位制配置によりじる地域間不平等を改めて認識させた。
第3通学区は平等に「各地域が削減校1校を検討する」として合意した。しかし、1校設置を検討している多部制・単位制高校は、新設1校として枠を設けているため、誘致した場合、その地域の1校減は実質的には帳消しになる。
多部制・単位制高校誘致に意欲を見せたのは上伊那と下伊那。
上伊那は箕輪工業の廃止のかわりに多部制・単位制への転換を提案。検討段階にもかかわらず、制度、カリキュラム、地域内の定時制高校の今後のあり方など、かなり詳細まで議論を進めている。
下伊那は「3、4年前から多部制・単位制への要望があった」として松川への多部制・単位制誘致を提案。「上下伊那を対象として多部制・単位制の設置を考えては」という提案もあった。
統合による1校減を示した諏訪の委員も「多部制・単位制を置いた場合、クラス数のバランスなどを具体的に示してもらわなければ地域も納得いかない」と発言している。 -
高校改革プラン推進委員会(11)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)第11回委員会が23日、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。前回以降、各地域の再編整備案を検討してきた小委員会が結果を報告。上伊那は「箕輪工業高校の全日制・定時制を廃止し、多部制・単位制への転換」という案を示し、諏訪も具体名で再編整備案を提示した。下伊那は、2つの候補案を示唆。次回、正式な案を示すことを約束した。
上伊那は、箕工を削減対象とした理由を▼上伊那内外にある志願者が多い工業高校との競合▼近隣普通科との競合▼多部制・単位制が設置されれば定時制廃止の影響も少ない▼全学科廃止の影響が比較的小さい窶狽ニし、地域の受け入れや魅力ある高校づくりに配慮したこと強調した。また「全日制・定時制教員間に連携があり、多部制・単位制への転換もしやすい」「上伊那・諏訪の中心にある」として多部制・単位制への転換も提案。
諏訪は1市町1校存続、地域校への配慮、職業校の配置バランスなどから、岡谷南高校と岡谷東高校の統合案を示した。
具体案掲示に強い反発を見せた下伊那だが、他地域の圧力に押され(1)3校ある専門高校の1校減(2)松川高校の廃止窶狽フ2案を提示。また「地域内に多部制・単位制を受け入れたい」というこだわりも見せた。下伊那は次回、具体案を委員会に示す。
委員会は次回、各案を考慮しながら全体の再編整備を検討する。 -
3市町村合併で、定数2削減
広域連合11月定例議会上伊那広域連合11月定例議会は22日、伊那市役所であった。議決事項は、(1)再選された矢ヶ崎克彦辰野町長の副連合長選任、(2)伊那市・高遠町・長谷村の合併に伴う広域連合議員の定数(現行29)の27への削減、(3)同じく上伊那郡町村公平委員会の解散と広域連合への事務の継承、(4)同じく合併にともなう、情報センター費の増額(約991万円増、合計7億2318万円、このうち合併対応分は約1億991万円)、(5)介護保険法改定に伴う、介護保険認定審査費の増額(約1638万円増、合計約6600万円)。
議員定数は現行の高遠町2人と長谷村2人がなくなり、伊那市の7人が9人に増員される。
町村公平委員会は、町村や一部事務組合などの職員の待遇面での格差を審査し、是正措置を講ずるための組織。上伊那では町村や各団体が組合を作り共同で事務を行ってきたが、高遠町・長谷村の町村合併にともなう組合からの脱退を機に解散し、広域連合を継承団体とすることにした。
合併に伴う情報センター費増額補正は、伊那市・高遠町・長谷村のコンピュターシステムを統合するために必要とされる費用で、主に、システム構築のための外部業者への委託費用。
介護保険認定審査費増額は、介護保険の第一次認定で、新たに問題になる「要支援」と「要介護」への分化に対応したものという。
以上の、議案の採択では、本会議でも委員会審議でも、1つの意見も質問もなかった。
一般質問では、上伊那の養護老人ホームの増設予定、広域連合としてのアレチウリ駆除対策などが質されたが、小坂樫男連合長は、養護老人ホームについては民間と上伊那福祉協議会主導で、アレチウリについては各自治体や民間団体主導で、これまでの取り組みを継続すると答えた。
上伊那管内でのごみの最終処分場建設の予定についても質問があり、小坂連合長は、現在用地選定中の中間処理施設(焼却場)建設の進展に応じて対応を決めると窶拍]来の見解を述べるに止まったが、中原正純副連合長は、これまで伊南地区で検討してきた駒ヶ根市中沢への最終処分場新設よりも、伊北環境行政組合が所管する八乙女の処分場の再生利用の方が費用対効果の面で優れており、伊南の計画は一時中断している窶狽ニ、発言した。 -
上伊那の駅伝
今年で54回を数えた県縦断駅伝(県縦)は、上伊那が3年ぶりに王座を奪還。優勝回数実に33回と、他地域を寄せつけない圧倒的な強さを誇る。27日には、第53回郡縦断駅伝(伊那毎日新聞社、上伊那陸上競技協会主催、KOA特別協賛)が駒ケ根市縲恍C野町間で開かれる。上伊那を優勝に導いた各選手が市町村別に分かれて激走を繰り広げる。半世紀の記録をたどって、将来への展望を探る。
◇ ◇
終戦の混乱から世間がようやく落ち着きを取り戻しつつあった1952(昭和27)年、松川町から辰野町までの10区間54・4キロをコースに郡縦断駅伝(郡縦)がスタート。同じ年、飯田市から長野市までの17区間221・9キロに及ぶ県縦が幕を開けた。
上伊那の選手は農業従業者を中心としていた。1回大会から30年連続出場し、上伊那を17回の優勝に導いた倉田正利さん(72)=駒ヶ根市=は「青年会の運動会で市内を走っていた程度」だったが、県縦に出場するようになってからは、起伏の激しいコースを日々10キロ以上走り込むなど、練習に力を注いだ。
運動靴がなかった当時は、足袋の裏にゴム板がついた・スマラソン足袋・スで走っていた。・スがにまた走法・スだったため、側面がすぐに破れ「いくど足袋を代えたかわからない」ほど。
交通量の増加に伴い駅伝を取り巻く環境が厳しくなり、トラックの練習が多くなっている現状に、倉田さんは「交通量が少ない時間やコースを選べばいくらでも練習は可能。一人ひとりが研究してレベルアップを図っていかなければ将来は望めない」と指摘する。
県縦の2、3回大会で連勝した上伊那。「上伊那陸上協議会の全面的なバックアップに加え、山間地という環境にあって、足腰が鍛えられたことにも上伊那の強さの要因がある」とする倉田さん。
3連覇のかかった4回大会の2日目、4位でタスキを受けた12区山岸昭雄が、伴走していた監督車と接触して無念の途中棄権。以降第9回まで、下伊那や全諏訪とともに南信勢のトップ争いに君臨するも、2、3位に留まった。
全諏訪が3連覇し、全盛期を迎えた7縲・回大会。同チームの・スダントツ・スの強さに、上伊那の優勝は厳しい状態にあった。しかし、節目の10回大会で、上伊那は8人が区間優勝、うち6人が区間新をたたき出し、7年ぶり3度目の優勝を手にした。
県縦で最も距離が長い上伊那区間。7回大会から出場し、区間優勝16回の過去最多記録をもつ上島元辰さん(65)=辰野町=は、地元の4区を8回走った。「上伊那は沿道の応援に恵まれていた。小旗を振っての大声援に後押しされ、本当に力になった」とし、地域が一体となって上伊那チームを支えたことが強さに結びついていると強調する。
当時の長距離ランナーにとって、県縦の選抜メンバーに選ばれることは何よりの誇りだった。
上島さんは「誰もが他の大会より、県縦断に目標を定めていたと思いますよ。何回も予選会をやったし、激戦でした。秘密練習っていうほど、大げさなものじゃないけど、練習していることも公表しなかったくらいライバル意識があったんですよ。それが逆に、一人ひとりのレベルを上げ、チーム力アップにつながったんですよね」と話す。
3連覇を成し遂げた12回大会。しかし、21回大会まで、全諏訪との一騎打ちは続いた。
このころ、郡縦では箕輪町が第5回大会から6連覇。以降22回大会までは箕輪町と辰野町のトップ争いとなった。上島さんをはじめ、唐沢君雄、唐沢平一、唐沢公雄、竹入平治、根橋唱二、手塚健司、中村勝秀各選手が上伊那の選抜メンバーに名を連ね、全諏訪との激闘を繰り広げていた。
22回大会から上伊那は10連覇。その原動力となったのが駒ケ根市に本拠を置く実業団「養命酒」だった。
毎回、上伊那の主力は養命酒陸上部の選手たち。県内の実力者が次々と入部し、黄金期を迎えた。
当時のエースで現在は同社陸上部の監督を務める北原治さん(53)=駒ヶ根市=は「そのころは自分たちも頑張ったし、会社も全面的に協力してくれた」と振り返る。
高校時代は短、中距離を専門としていた北原さんが、同社に入ったのは71(昭和46)年。「県縦断駅伝のこともほとんど知らなかったし、長距離を走るとは思わなかった」が、同社陸上部で当時監督を務めていた唐沢君雄さんは長距離を強化していた。
養命酒はそのころ岡谷市に工場があり、「全諏訪」が上伊那と常に優勝争い。しかし、同社が73年に駒ケ根市に移転し、上伊那は他の追随を許さない厚いな選手層となった。
高いレベルの選手たちが集まることで、刺激が生まれた。入社当時は他の選手から大きく遅れた北原さんだが、毎日30キロに及ぶ走り込み。入社1年目から県縦に出場するほど、走力は上がった。
10連覇が始まった22回大会から助監督を務め、26、27回は監督を務めた現上伊那陸上競技協会の大井初己理事長(64)=駒ヶ根市=は「そのころの選手はみんなしたたかだった」と話す。
風邪をひいていても、本番までには必ず調整。故障を抱えていても、期待通りの走りをした。
自己を管理する能力の高さと、プレッシャーに負けない絶対的な練習量。
「距離をこなさなければ、絶対に強くなれない。私が長く選手として活躍できたのも練習のおかげ」と、23回連続で選手として出場した北原さんは言葉に力をこめる。
大井さんは本来、走り高跳びが専門。選手として県縦の出場はない。
そんな大井さんに駅伝を強化してほしいと要請があったのは30年以上も前のこと。「それまで県縦は遠くから眺めていただけ」だったが、伊南地域の選手指導、さらには発掘まで手がけた。
当時行われていた長野から直江津の間を走る「信越駅伝」に伊南チームを結成して参加。高校生の選手も入れて多いときには3チームで遠征した。
当初は低迷したが、徐々に力をつけ上位を争うほどに。実業団とは違った側面から、上伊那の駅伝を支えた。 -
ごみ処理費用現行踏襲
チケット配布数は削減上伊那広域連合は、22日開いた広域連合全員協議会で、5月から進めてきたごみ処理費用有料化制度見直しの検討結果を発表した。主要なものは、(1)指定ごみ袋の種類、(2)証紙代金の額(現行30円)、(3)施設使用料金(処理場への直接持ち込み料)、(4)資源プラスチック用袋については無料=の4点を現行のまま維持する。(5)世帯の人数で一定数を配布するごみ袋購入用のチケット、袋の枚数で現在より10縲・0枚分削減する窶狽ネど。
03年4月のごみ処理費用有料化制度の実施から3年目を迎えているが、制度導入で大きく減少したごみ量が横ばいからやや増加傾向を示していることを受けて、制度自体に検討を加えてきた。06年度から実施する。
ごみ袋購入用チケットの配布枚数については、モニター調査で、最初に各家庭に配布する基準枚数の使用率が04年度64%(03年度70%)だったことから、さらにごみ量増加を抑制する目的で、削減に踏み切った。 -
上伊那郡市バレー大会
上伊那バレーボール協会は20日、05年度上伊那郡市バレーボール選手権大会を宮田村の宮田勤労者体育センターで開いた。一般男子(6人制)に3チーム、一般女子(9人制)に6チームが出場し、優勝を懸けて熱戦を繰り広げた=写真。男子は3チーム総当りのリーグ戦、女子は予選リーグと決勝戦を行い、それぞれNEC長野、駒ケ根クラブが優勝した。
上位チームは次の通り。
▽男子(1)NEC長野(2)駒ケ根クラブ(3)伊那体協
▽女子(1)駒ケ根クラブ(2)辰野体協(3)ぷらむ、伊那市役所 -
第54回県縦断駅伝競走「上伊那」が王者奪還
アンカー・守屋智春(46)=嬉楽Q=がゴールテープを切ると、選手らが前日1位チームとの差25秒をカウント。勝利を確認すると胴上げで祝福し、歓喜の声を上げた窶煤B
第54回県縦断駅伝競走(県陸上競技協会など主催)は19、20日、長野市から飯田市までの20区間(218・4キロ)で競った。上伊那は1日目のトップ「全諏訪」と25秒差の2位でスタート。選手が一丸となってたすきをつなぎ、最終区で逆転。3年ぶり、33回目の総合優勝を果した。
優勝タイムは2位の全諏訪と1分18秒差の11時間51秒44だった。
2日間の区間優勝数は全諏訪が最多の6区間に対して、上伊那は3、10区の2区間のみ。チームの総合力で勝利を手にした。 -
4年ぶりの邦楽演奏会
伊那三曲協会(伊藤伶鵬会長)の「第8回邦楽演奏会窶披オ(こと)・三絃・尺八」が19日、伊那市生涯学習センターであった。協会員と門下生延べ240人が出演し、日ごろの成果を披露した。
演奏曲目は「花かげ変奏曲」「春の夜」「夕顔」など12。保育園児から一般までがステージに上がり、曲の解説を交えながら、しっとりと息の合った演奏を見せた。
四章で構成される「さとの四季」には、伊那西高校合唱クラブ約20人も出演。箏、十七絃、尺八の演奏に合わせ、美しい歌声を響かせた。
協会は箏・三味線・尺八の有資格者150人余で構成。演奏会は2年に1度の開催だが、諸行事と重なったことから今回は4年ぶりだった。演奏活動のほか、小中高校での指導、各種イベントへの出演など邦楽の普及に努めている。 -
4人を納税表彰
「税を考える週間(11窶・7日)」の17日、伊那市の伊那税務署(中島善吉署長)で納税表彰式があった=写真。
国税の申告と納税及び租税教育などに関して功績があった4人を表彰。本年は青色申告制度55周年に当たり、青色申告の普及・育成などに貢献し、制度の発展と税務行政の円滑な運営に功績のあった4人にも感謝状を贈呈した。
中島署長は「受彰は日ごろの努力のたま物。これからも申告納税制度の定着の発展のために、いっそうのお力ぞえをお願いします」とあいさつ。受彰者の代表で伊那法人会常任理事の小口幸子さんは「受彰に恥じることのないよう、今後も努めていきたい」と感謝の気持ちを述べた。
受彰したのは次の皆さん。
【税務署長納税表彰】
▽小口幸子(伊那法人会常任理事、伊那法人会女性部長)▽黒河内靖(県酒造組合前理事、伊那酒造協会前理事長、伊那間税会前理事)▽渕井和子(県納税貯蓄組合連合会理事、伊那地区納税貯蓄組合連合会理事、伊那地区納税貯蓄組合連合会女性部長)▽小澤勝正(伊那法人会常任理事、伊那法人会研修委員長)
【青色申告制度施行55周年記念署長感謝状】
▽橋爪利行(伊那法人会監事)▽上田昇(上伊那青色申告会連合会会計)▽小田切和雄(伊那法人会厚生委員、伊那法人会箕輪支部副支部長)▽田中義文(宮田村青色申告会前監事) -
伊那社会保険委員大会
伊那社会保険委員会・長野社会保険事務局伊那事務所は16日、伊那市のプリエ・キャスレードで第19回伊那社会保険委員大会を開いた。社会保険委員ら約100人が出席。
あいさつに立った唐沢敏治会長は「社会保険行政は納得できるものが出ていない。従業員の幸せを考えたとき、社会保険委員の役割は大きい。各企業で持てる力を発揮してほしい」と呼びかけた。
そのあと、社会保険委員功労者として21人を表彰。
講演では、長野社会保険事務局指導医療官で、医学博士の並木一郎さんが「歯と口腔の健康を考える」と題して話した。
社会保険委員は医療保険制度や公的年金制度の知識を習得し、事業主や従業員などに社会保険に関する指導や相談を受け、健康管理事業を推進している。
功労者表彰を受けたのは次の皆さん(敬称略)。
◇社会保険委員功労者▽社会保険庁長官表彰=丸山和夫(伊那バス)▽長野社会保険事務局長表彰=伊沢芳人(中央アルプス観光)広島一美(羽広工業)小松美代子(旭精工)▽長野社会保険事務局保険課長表彰=北原康男(ニシザワ)中山広子(長谷金属工業)宮下繁(ヨウホク)奥田博子(パブリックレコード)宮下恭子(ミヤシタフーズ)▽会長・所長連名表彰=伊藤雅志(伊那自動車教習所)伊東忠雄(マルエス)赤尾永子(サン工業)原貴子(三洋グラビア)溝口ヤヨイ(ジッソク)春日弘美(光洋設備)今井幸子(エムアイ精密)酒井久美子(宮田衛生社)笠原重治(リッポー鋳造)向山弘恵(協和精機製作所)
◇政府管掌健康保険事業功労事業主▽社会保険庁長官表彰=登内英雄(登喜和冷凍食品)
◇厚生年金保険事業功労事業主▽社会保険庁長官表彰=池戸信昌(豊信合成) -
上伊那歯科医師会コ・デンタル講習会
上伊那歯科医師会(原田寿久会長)は16日、05年度コ・デンタル講習会を箕輪町文化センターで開いた。歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、受付、歯科技工士の219人が、ヘルスカウンセリングのスキルを学んだ。
講師は、ヘルスカウンセリングセンターインターナショナル所長の小森まり子さん。昨年に引き続いての講演で、「共感コミュニケーション2」と題し、メンタル(心理・思考・知性)の個人的な状態が反映される非言語メッセージや、アサーション(上手な自己主張)などについてゲームを交えて話した。
非言語メッセージは視線や声の調子、表情、態度やしぐさ、オーラ、病気を生み出すストレスからくるものなどがあり、「多くは無自覚で発生し、言動のくせ、病気、生活習慣などに影響して悩みや人間関係の悪化を作り出す要因にもなる」と説明。くせを作る脳やキレる脳、自分をコントロールする脳などを紹介し、「健康指導は自分をコントロールする人間の脳に働きかけることが大事。よく話を聞き、笑顔で朗らかに接することが大事」とした。
感情伝達は、言葉はわずか7%、声の調子が38%、表情が55%という数値を示し、「言葉だけでは真意は伝わらない。何を言うかではなくどう言うかのほうが伝わる。“お大事に”をどう言うかがとても大切」と話した。 -
元箕輪消防署員2人が秋の危険業務従事者叙勲を受章
秋の危険業務従事者叙勲で、元伊那消防組合消防本部箕輪消防署員の柴家道さん(67)=箕輪町松島、伊東一晃さん(66)=南箕輪村南殿=が瑞宝単光章を受章した。17日、町役場で平沢豊満町長に喜びの報告をした。
箕輪消防署では初の受章に加え、一つの署で2人が一度に受章するのは珍しいという。
柴さん、伊東さんともに、「実感がわかない。当たり前のことをやってきただけだが、天皇陛下から叙勲を頂けるなんて光栄」と語った。
両氏は、61年から町消防団員として地域住民の安寧秩序の推進に努め、伊那消防組合発足の翌年、74年に消防士を拝命。消防一筋に勤め、現在の消防の礎を築いた。
柴さんは、96年の町の繁華街で3棟を全焼した火災を教訓に、大型防火水槽の設置に尽力し消防水利などの施設強化に努めたほか、事業所や危険物施設での警防マニュアル作成、署員教育などに力を注いだ。隊長として先頭に立って指揮をとり、「全国救助大会に行ったことが印象に残っている」という。
伊東さんは、救急出動件数の増加から救急車2台体制の実現に尽力し、救急体制の強化とスムーズな対応を確立。消防団に対しても救護員の統率指導、警防戦術など火災現場で役立つ技術の習得に貢献した。「生命、財産を守るのが使命。救急のときは生命の維持が一番難しかった」と振り返った。
町長は両氏の受章を祝い、長年の労苦をねぎらった。箕輪消防署も、「職員の輪のまとめ役をし、今の基礎を作ってくれた人たち。先輩の受章はうれしく、後輩の励みになる」と喜んでいる。 -
出張農業試験場開催
県農事試験場などは17日、環境に優しい農業技術の普及・問題解決を目的とした「出張農業試験場」を伊那市のJA南信会館で開いた。地元生産者や農業関係者などが集まり、減農薬・減科学肥料への取り組み事例を学んだり、今年度、上伊那で段階的に導入されている温湯種子消毒について意見交換した。
JA上伊那は、本年度南部で導入した温湯種子消毒の結果を報告。細菌病やバカ苗病の発生抑制は、従来の消毒と同じ効果が得られ、環境付加の低減にもつながる窶狽ニして、今後は北部、中部でも温湯種子消毒の機械導入を進め、06年度からは個人育苗にも対応しながら温湯種子消毒種モミの早期普及に務める方針を明かにした。
上伊那農業改良普及センターは、温湯種子消毒した種モミの保存技術実験の中間経過を報告。実際にモミを保存するのは冬期で、低温期に再実験する必要があるとしながらも、ファンで水分量を15%以下にしたモミが、4カ月後も90%以上の発芽率を確保できた経過を示した。 -
3年ぶり王座へ「上伊那」結団
第54回県縦断駅伝競走大会は19、20日、長野市から飯田市までの20区間(218・4キロ)で競う。16日夜、伊那市役所の多目的ホールで、3年ぶりの王者奪還を目指す上伊那選手団の結団式があった。
北澤秋司団長は「これまでの練習で培った努力をもとに、チーム一丸となった2年間のリベンジを果したい」とあいさつ。
有賀友衛監督は「昨年は2位に甘んじたが、今年は故障者もなく本来の力を発揮すれば優勝できる。2日目は上伊那を走るが、地元の声援を受けながらゴールをトップで駆け込むことを確信する」と話し、丸山信一主将は「今年は優勝の二文字を獲得する。沿道からの応援お願いします」と決意を述べた。
出走メンバーは2人が初出場で、ベテラン選手も健在。守屋智春さん(46)はチーム最年長で初めてアンカーに抜擢された。
上伊那(辰野町)を通過は、20日午前9時10分ころからの予定。
選手は次の皆さん。
◆1区(11・6キロ)濱吉彦(辰野町、ジェルモ)◆2区(7・8キロ)増澤真吾(辰野町、信州大学)◆3区(20・1キロ)上島通成(辰野町、NEC長野)◆4区(3・2キロ)滝沢恵美(駒ヶ根市、駒ヶ根市役所)◆5区(13・0キロ)大槻勉(箕輪町、ジェルモ)◆6区(8・6キロ)鈴木昌幸(伊那市、ジェルモ)◆7区(10・2キロ)丸山信一(箕輪町、NEC長野)◆8区(9・5キロ)小林太一(駒ヶ根市、信州大学)◆9区(15・8キロ)荻原英雄(伊那市、ジェルモ)◆10区(10・0キロ)唐木正敏(伊那市、ル・プレジール)◆11区(10・1キロ)松村博文(飯島町、南信精機製作所)◆12区(12・7キロ)土橋勇一(伊那市、NEC長野)◆13区(9・2キロ)小池夏樹(伊那市、小池工房)◆14区(10・4キロ)松崎雄介(駒ヶ根市、駒ヶ根市役所)◆15区(16・6キロ)北原英一(駒ヶ根市、トーハツマリーン)◆16区(10・0キロ)厚地健一郎(伊那市、NEC長野)◆17区(4・3キロ)福沢久美子(駒ヶ根市、東伊那すこやかクリニック)◆18区(4・3キロ)千葉健太(箕輪町、箕輪中学校)◆19区(17・0キロ)羽生吉浩(駒ヶ根市、養命酒)◆20区(14・0キロ)守屋智春(伊那市、嬉楽Q)◆補欠=北原誠(箕輪町、アルプス精工)唐木智充(伊那市、伊那北高校)茅原由昭(伊那市、日本ピスコ)田中秀一(駒ヶ根市、トーハツマリーン)平賀翔太(駒ヶ根市、赤穂中学校)宮沢加奈(辰野町、アンサンブル伊那) -
ハッピーテール、野良猫手術支援基金設置
保健所に収容される犬猫の保護・里親探しに取り組む民間団体「ハッピーテール」は、野良猫の不妊手術を助成する「ノラ猫手術支援基金」を設立した。対象は野良猫に餌やりをする上伊那在住者。処分される割合が高い「野良子猫」を減らすための新たな試み。
ボランティアの積極的な活動で不妊手術の浸透もあり、2000年ころから伊那保健所に収容される犬猫は減少。98年度は287匹だった猫の処分数も、昨年度は106匹となった。しかし猫の場合、収容に対する処分割合が約8割と圧倒的に高い。「捨て猫」「野良が産んだ子猫」など、返還先のない子猫がほとんどを占め、その多くは処分される。昨年度は収容された79匹のうち、71匹が処分された。犬は迷い犬が買主に返還されるケースが多く、処分割合は約3割。
ボランティア団体も、多数の子猫を受け入れられる体制はなく、現状打開策を模索していた。
子猫が多い原因の一つは野良が野良を生む悪循環があること。野良に餌やりをする人も多いが「飼ってはいない」という意識から、不妊手術を施す人は少ない。そのためハッピーテールは「餌を与えている人にも一応の責任を負ってもらおう」と、手術費を一部負担してもらう代わりに、1回につき3千円を助成する今回の基金を設立した。
事務局の柴崎真弓さんは「餌をあげることは否定しない。『猫がかわいそう』と手術を否定する人もいるが、トラブルが発生すれば猫も住みにくくなってしまう。共存していくために、手術は必要」と訴える。
また一般に対しては、基金への協力も求めている。
助成・基金に関する申し込み・問い合せはハッピーテール事務局(TEL090・2671・4270)東野さんへ。 -
ICT・CEKがデジタル放送共同ヘッドエンド開局式
伊那ケーブルテレビジョン(ICT・伊那市、向山公人社長)とエコーシティー・駒ケ岳(CEK・駒ケ根市、中原正純社長)のデジタル放送共同ヘッドエンド開局式が17日、伊那市内であった。BS、CS放送を先行してデジタル放送を開始。双方の自主放送の視聴も可能になった。
来年4月にNHK、10月に民放各局がデジタル放送を始めるのに伴い、共同で整備。伊那ケーブルに、県内地上デジタル放送再送信設備などヘッドエンド設備を置き、双方を光ケーブルでつないだ。事業費は約1億2千万円。設備投資・ランニングコストの軽減、上伊那郡内の情報共有化による情報サービスの向上を図る。デジタル放送のチャンネル数は41(地上波含む)。
開局式には両社役員、行政関係者ら約40人が出席。
テープカット後、向山社長は「チャンネルを楽しむほか、生活や経済、自然災害など生活情報を住民に伝えていく」とあいさつ。中原社長も情報の共有化によるメリットを挙げ、加入を促した。
加入者は、デジタル放送対応の専用チューナーの取り付けが必要。17日現在、約1千戸の申し込みが入っている。12月末まで「加入推進キャンペーン」を展開中。
加入世帯は上伊那8市町村で3万7533戸。
問い合わせはICT(TEL73・2020)、CEK(TEL82・4000)へ。 -
上伊那社会教育関係者懇談会
上伊那市町村教育委員会連絡協議会などは15日、伊那市駅前ビル「いなっせ」で上伊那社会教育関係者懇談会を開いた。市町村の社会教育担当者ら約120人が参加。さまざまな分野で活動する人の事例発表などを通して、地域ぐるみで子育て支援に取り組む重要性を認識した。
社会教育への理解を深めることが目的。「地域における『子ども』『親』『子育て』について語り合おう」と、シンポジウムや分科会をした。
シンポジウムは、公民館、学校、市役所、地域の社会団体で社会教育に携わる4人が子育てのあり方を提言。
伊那市西箕輪の公民館長・城取茂美さんは「今の子どもは、自分でできることも親に頼ってしまうため、昔は家庭で学べたことを学べていない」と報告。今年初めて取り組んだ小学生の通学合宿で、台所に立つ楽しさを実感した子どもの例などを挙げ「何でも親がする」ことを考え直す必要がある窶狽ニした。
駒ケ根市赤穂中学校の学校カウンセラー有賀和枝さんは、人間関係を楽しむ余裕のない子どもの現状や、不安を抱く親から、子どもが受ける影響の大きさを説明。「家庭を地域の中でサポートし、子どものよりどころを家庭以外にもつくってあげることで、立ち直りのチャンスが何度でもあることを伝えていくことが大切」とした。 -
美和ダムたい積土でガーデニング
「三峰川ガーデニング講座」の本年度最終回がこのほど、長谷村市野瀬の南アルプス生涯学習センター体育館などであった。伊那市、箕輪町などから8人が参加。日本庭園風の寄せ植えなどを飯田市在住の樹木医・二宮孝嗣さんから学んだ。
国土交通省・三峰川総合開発工事事務所(榎村康史所長)の主催。
美和ダムの再開発事業の一環として、ダムに溜まった農作物の栽培土に有効活用できる堆積土を広く周知する目的で3年目。本年度も1995年に「チェルシーフラワーショウ」(英国)でゴールドメダルを日本人初受賞した二宮さんから、植物や世界の庭の歴史などを学んできた。
参加者は、正月の飾りに合う、松、フキタンポポ、石菖、シモツケ、小菊などの8種類から好きな植物を選択し、長方形と円形の鉢のどちらかに植えた。堆積土は培養土と混ぜ、優しく上からかぶせていた。
作品が出来上がると二宮さんがそれぞれを批評。空間の使い方などについて注意した。「和は深く、正解はないが、指摘されると日本人には分かる感覚」と話していた。
初参加の飯田市から訪れた男性は「家に帰ってから寄せ植えをしてみたい」と話していた。 -
絶えまない努力永久に
上伊那和裁連盟(竹入良子会長)の創立40周年記念式典が15日、伊那市狐島のJA上伊那本所「フラワーホール」であった。琴の伴奏に合わせて歌や踊りを付けた会歌でオープニングを飾り、会員約50が節目を祝った。
竹入会長は「戦後60周年のおりに、この40周年を迎えれ、伝統の重み、会員の絶え間ぬ努力の積み重ねを感じる。45、50周年はもちろんのこと、100年周年、永久に続きますことを願って止まない」とあいさつした。
席上では会員の長年の功労をたたえ、和裁功労賞や特別永年功労賞などの17人を表彰。記念講演は、高校元教師で詩人の伊藤敦さん(70)が「きものの美学」と題して話した。
上伊那和裁連盟は、1965(昭和40)年8月に発足。伊那市で和裁塾を開いていた5、6人の講師らで「伊那和裁塾」を1959(昭和34)年にスタートしたのがきっかけで、和裁の技術を上伊那でも広げるため連盟を結成した。