-
上伊那観光活力アップセミナー
上伊那地方事務所は1日、県内でも観光が弱いこの地域に何が足りないのか考える、上伊那観光活力アップセミナーを伊那合同庁舎で開いた。
セミナーには、上伊那の自治体や観光関係者ら約100人が参加した。
平成20年に観光で上伊那を訪れた人は441万人で県内10地区中8位、訪れた人が消費した金額は111億円で10地区中最下位だった。
地方事務所では、上伊那地域の観光に「何が足りないのか、また何が求められているか」を考える機会にしてもらおうと、セミナーを開催した。
東京都在住で旅行雑誌の編集長などを務めた沓掛博光さんは「上伊那の観光を考える」と題し講演した。
沓掛さんは「首都圏では、高遠やアルプスなど一部地域は知られているが『上伊那』という名称、場所は知られていない」と話し、「これからは、それぞれの地域でPRするのではなく、上伊那が一つにまとまり活動していくことが大切」とアドバイスしていた。
また、「観光に訪れた人たちに満足してもらうおもてなしを常に考えなければならない」と話していた。 -
カミ竏窒ソゃん農園で凍りもち作り
食と農業に親しむJA上伊那のカミ竏窒ソゃん農園に参加した親子約50人が30日、凍りもち作りに挑戦した。
カミ竏窒ソゃん農園は今年で5年目だが、昔ながらの保存食である凍りもち作りは今回初めて。
つきたての餅を四角く切り、そのもちを障子紙で包んでひもで縛る。
子どもたちは、餅を丁寧に障子紙に包み、「包むところや縛るところが楽しかった」と話していた。
凍りもちは、水に1週間ほど浸けた後、寒い場所に約1カ月間つるして乾燥させ、出来上がる。
参加したある母親は、「初めて作ったので、出来上がりが楽しみです」と話していた。
この日作った餅は、参加者がそれぞれ家に持ち帰って乾燥させるという。 -
炭焼き体験会
伊那市富県の炭焼き愛好家でつくるたかずや炭の会は30日、炭焼き体験会を開いた。市内外から11人が参加し、会のメンバーから炭焼きについて教わった。
たかずや炭の会では、炭の大切さや炭焼きの楽しさを知ってもらおうと毎年炭焼き体験会を開いている。
炭焼きは窯に薪を入れてから出すまでに1週間近くかかるということで、この日は出来上がった薪を取り出す作業と、新しい薪を詰める作業が行われた。
インターネットで企画を知り、東御市からやってきた森澤光昭さんは、メンバーから炭焼きのポイントを教わりながら作業をしていた。
たかずや炭の会の板山芳弘会長は、「みんなで話をしながら楽しくやるのが炭焼き。その楽しさを少しでも感じてもらえたら嬉しい」と話していた。 -
伊那北理数科課題研究発表会
伊那北高校理数科の2年生は30日、1年間の研究成果を発表した。
課題研究発表会は、理数科の2年生が毎年行っている。
この日は、理科や数学の分野から関心のある課題を見つけ出し、1年間かけて研究してきた結果を発表した。
発表したのは8グループ40人で、テーマは新聞紙による強度実験や、小惑星の発見、炎色反応などだった。
このうち、手作りの小型ロケットの制作を通して物理の研究をしたグループは、まっすぐ飛ばすために試行錯誤を繰り返した結果、ロケットの「重心」と、空気の流れによる圧力が働く「圧力中心」の2つの点が、ロケットの軌道に深く関係していることが学習できたと発表した。
また、数学について研究したグループは、コンピューターが普及していなかったころ、大きな数字の掛け算や指数の計算が簡単にできる方法として作られた「対数」の歴史や活用方法について発表した。
生徒たちは、4月から放課後や夏休みなどを使って研究をしてきたということで、2年生担任の池上博教諭は、「テーマを見つけて研究方法を考え、検証するという科学的学習ができたと思う」と話していた。 -
陶房木賊作品展
伊那市御園の陶芸教室、陶房木賊の生徒による作品展が31日まで、いなっせ2階の展示ギャラリーで開かれている。
会場には陶芸を学んでいる90人の作品約そ500点が並んでいる。
教室では、湯呑みや皿だけでなく、人形や重箱など、自由に作品づくりをしている。
会場に並んだ作品の中には、器の下が足の形になったものや、光を取り入れたものなども並んでいる。
講師の伊藤真一さんは、「たくさんの個性が並んでいるので、会場で何か刺激を受けてもらえたら嬉しい」と話していた。 -
プチヴェールを富県の特産品に
伊那市富県では芽キャベツとケールを掛け合わせた新しい野菜「プチヴェール」を地域の特産品にしようと取組みが始まっている。
現在富県では地域の活性化を目的に、寒い気候にあった特産品づくりをしようと、農林産物直売所たかずやの組合員を中心に「プチヴェール」の普及・生産を進めている。
フランス語で「小さい緑」を意味するプチヴェールは、12月以降の寒い時期に甘さの増す野菜で、現在収穫の最盛期を迎えている。
30日は、直売所の会長を務める埋橋一さんの畑で収穫作業が行われていた。
また直売所たかずやでプチヴェールをPRしようと、直売所を訪れた人たちに料理が振る舞われた。
訪れた人たちは「甘味があっておいしい」「ひと口サイズで食べやすい」と話しながら味わっていた。
プチヴェールは富県地区でのみ作られているということで、直売所たかずやや、産直市場グリーンファームなどで購入することができる。 -
伊那市幹線道路検討委員会答申
伊那市幹線道路検討委員会は25日、市の主要道路網の整備計画について検討してきた結果を小坂樫男市長に答申した。
検討委員会副委員長の小池厚伊那建設事務所長が市役所を訪れ、小坂市長に報告書を手渡した。
伊那市幹線道路検討委員会は、国や県、市内の各種団体などで組織し、平成20年12月から1年にわたり、今後の市の道路事業について検討を進めてきた。
報告書では▽渋滞緩和や交通安全の向上などの点から、市の東西を結ぶ環状北線と環状南線の早期整備▽国道153号バイパスの市内を通過する福島から青島を3つの区間に分け、効果の高い部分から工事に着手する竏窒アとなどを求めている。
報告書を受け取った小坂市長は、「伊那市の土地利用について、道路網の整備と共に、都市計画の見直しを進めていきたい」と話していた。
市では、報告書を基に来年度から、各路線の検証を行う計画。 -
もうすぐ小学1年生 園児が小学校で交流
今年4月に小学1年生になる保育園児や幼稚園児が29日、小学校でお兄さんやお姉さんたちと交流しながら給食を初体験した。
伊那市の伊那西小学校には、近くの伊那西部保育園などから10人の年長児が訪れた。
伊那西小では、小学校の雰囲気になれてもらおうと、新1年生になる園児を招いての交流会を毎年行なっている。
この日は、2年生の教室で簡単な工作を一緒にした。
小学生たちは、保育園児にやさしく話しかけながら、工作を手伝っていた。
工作が終わると、調理室に手をつないで移動し、初めての給食を味わっていた。
伊那西小学校の入学式は4月5日に予定されている。 -
広報コンクール総合1位に伊那市
伊那市が発行している「市報いな」が、長野県市町村広報コンクールの総合1位に選ばれた。
コンクールは県などが毎年実施しているもので、広報紙の部、広報写真の部、広報映像の部の3部門で審査により優れたものを選び、全国コンクールへ推薦する。
そのうち、伊那市の市報いな11月号は、広報紙の部で総合1位になった。
市報いな11月号は、巻頭の特集で税金についてマンガで説明していて、「市民の目線に立った分かりやすい市報」と評価された。
また、表紙の写真はインパクトがあり、人目を引くこと、中の文面も見やすく工夫されていることなどが評価された。
市報いな11月号は、日本広報協会が開く全国広報コンクールに推薦され、その審査結果の発表は5月下旬の予定。
また今回広報映像の部では、南箕輪村の広報番組「素顔がいいねみなみみのわ」が優秀賞に選ばれている。 -
倉科照子さん絵手紙年賀状展
伊那市内で絵手紙教室の指導にあたっている倉科照子さんは、八十二銀行伊那市駅前支店で絵手紙年賀状展を開いている。
日本絵手紙協会の公認講師として活躍している倉科さん。
会場に並んでいるのは、日ごろから絵手紙を通して交流のある北は北海道、南は沖縄までの人から今年届いた年賀状500点のうちの230点。
今年の干支、寅をモチーフにしたものが多く、個性あふれる様々な年賀状が銀行を訪れた人を楽しませている。
諏訪の知り合いからは、御柱を題材にしたものも届いた。
日本記念日協会は、今年初めてフミの語呂合わせで2月3日を絵手紙の日に決定。
倉科さんは、絵手紙の良さを多くの人に知ってもらいたいと話している。
倉科さんが今年書いた年賀状は、500枚。そのうちの300枚は、一枚一枚手描きだったという。
この年賀状展は、2月19日まで八十二銀行伊那市駅前支店で開かれている。 -
クリスマスローズ咲き始める
伊那市西箕輪にある花の直売所「はなまるファーム」では、冬から春にかけて咲く花、「クリスマスローズ」が咲き始めている。
現在、ハウスの中にあるおよそ200鉢のクリスマスローズが、一斉に咲き始めている。
クリスマスローズは花が2、3カ月咲き続けるほか、花が落ちないことから、「合格の花」としても人気があるという。 -
市下水道使用料15%値上げ諮問
小坂樫男市長は、下水道使用料を現行より15%値上げすることなどを検討するよう、伊那市上下水道事業運営審議会に28日、諮問した。
今回審議会に上下水道の料金の改定について諮問した。
下水道使用料については、現行よりおよそ15%値上げする案が示された。
現在、平均的な家庭が2か月で支払っている使用料は6200円、改定された場合、7100円となる。
下水道については、水洗化率がいまだ67%に留まっていて、使用料の回収率も県下19市の中で低い水準にあり、深刻な赤字となっている。
市では、現行の使用料のまま運営を続けた場合、平成22年度から平成24年度までの3カ年の赤字額が約12億円になると試算している。
しかし、今回の改定案に従った場合、赤字額は3年間でおよそ9億円まで下げることができると見込んでいる。
実施時期は高遠町地区、長谷地区では来年4月1日から、旧伊那市地区では今年10月からとしている。
委員からは、「水洗化が普及していない中、赤字を値上げで対応するということに、市民の納得が得られるか疑問」などとする声も聞かれた。
審議会では次回、2月4日に答申する予定。 -
りんご学習感謝の会
伊那市の東春近小学校の4年生が28日、リンゴ学習でお世話になった地元農家などを招いて感謝の会を開いた。
この日は4年生およそ50人が、リンゴ学習でお世話になった地元の農家、伊藤一路さん、豊子さん夫妻などを迎え、感謝の会を開いた。
4年生は去年の4月から、伊藤さんの畑でリンゴの栽培を体験させてもらい、自分たちが食べている食べ物がどうやって育てられているのかを学んできた。
感謝の会で児童らは「僕たちが普段食べているリンゴは大変な作業をしてできているんだなと思った」「収穫は大変だったけど、いい経験ができた」などと発表した。
また、伊藤さんたちを交えてトランプ遊びを楽しんだ。 -
ごまの収穫機械開発チーム発足
ごまの収穫作業の省力化を図るため、ごまの収獲機の開発を行うチームが28日発足した。
栽培する農業、加工・販売する商業、収穫機を開発する工業の、農商工連携チームとなっている。
メンバーは、ごまの加工販売を行っている駒ヶ根市の(株)豊年屋、ごまの生産を行っている西春近の循環型農業 夢志の会、金属のプレス加工・溶接などを行っている、駒ヶ根市の(株)ヨウホクなど。
これは、上伊那地方事務所や、農業、商工業関係者などで組織する上伊那農商工連携会議の支援チームの第2号として発足した。
ゴマは、粒が小さく、収穫時期を誤るとはぜてしまう事から、収穫は手作業に頼らざるを得ない状況。
手間がかかりそのほとんどを外国産に頼っているため、収穫機の開発・研究も行われてこなかった。
国産を多く扱いたい豊年屋、ごま栽培の省力化を図りたい夢志の会、収穫機の開発・製品化に興味を持ったヨウホクで利害が一致し、収穫機を開発することになった。
この日は、ごまの収穫の難しさなどについて意見交換が行われた。
チームはこれから、ゴマの試験栽培を行ない、収穫機を開発する。
今年の夏には、試作機を作って、実際に収穫を行いたいとしている。 -
頑張ローメンキャンペーンのPR
伊那名物のローメンで受験生を応援しようと、ローメンズクラブは受験生に100円でローメンを提供するキャンペーンを行う。
28日に食堂「萬楽」の店主でローメンズクラブ会長の正木金内衛さんらが市役所を訪れ、小坂樫男市長にキャンペーンのPRをした。
クラブでは、地元の名物ローメンで受験生を応援するとともに、そのおいしさを多くの人に知ってもらおうとキャンペーンを企画した。
キャンペーンは、受験を控えた中学3年生を対象に行う。
市内の中学3年生全員にキャンペーンチラシを学校を通して配り、そのチラシを持参すると、100点満点にちなんで、並盛り1杯100円で食べることができる。
小坂市長は「伊那といえばローメン。カツ丼に負けないよう頑張って」と激励した。
キャンペーンは2月1日から3月19日までの期間、ローメンズクラブに加盟する20店舗で行われる。 -
女団連がタオルなどを寄付
伊那市女性団体連絡協議会は、会員に呼びかけ集めた古布や未使用タオルなどを市社会福祉協議会に寄付した。
伊那市女性団体連絡協議会では、年度当初から会員に呼びかけ、古布や未使用のタオルなどを集めてきた。
この日は、各女性団体の代表など13人がタオルなどの仕分けを行ったあと、伊那市社会福祉協議会へ寄付した。
今回送られたのは、タオル200枚に、古布155キロ分。
古布は使いやすいように30センチ四方に切り分けられている。
伊那市社会福祉協議会の小池孝行会長は「大変ありがたい。各施設で活用させていただきます」と感謝していた。
このタオルなどは、市内の福祉施設で活用されるという。 -
邦楽バンド「ソーラボ」ライブ
和楽器と洋楽器が融合した邦楽バンド「ソーラボ」のライブが23日夜、伊那市のいなっせで行われた。
結成10周年を迎えた「ソーラボ」のライブでは、アンコールも含め14曲が演奏された。
ソーラボのメンバーは、尺八、箏、十七絃の和楽器とギター、パーカッションの洋楽器の演奏者5人。
ビート感あふれるオリジナル曲から古典の邦楽、ジャズなど幅広いジャンルの音楽を演奏し、観客を楽しませていた。 -
商工会議所就職支援講座修了式
就職支援を目的に伊那商工会議所が開いたビジネス基礎講座の修了式が22日、伊那ビジネス専門学校で行われた。
修了式が行われたのは、営業販売の知識を取得する「ITビジネス経理販売能力取得コース」。
講座は昨年12月から150時間のカリキュラムで、経理簿記を中心に面接対策など実践的な就職支援も行われた。
受講者は、現在就職していてキャリアアップを図りたいという人も含め11人で、このうち7人に修了証が渡された。
伊那商工会議所専務理事代行の伊藤正さんは、「勉強をやり遂げた自信を次のステップにつなげてほしい」とあいさつした。
受講者は、「自分の能力向上につなげられた」「できるだけ早く就職できるよう頑張りたい」などと話していた。
今回修了証を受けた7人は、就職に向けて活動していくという。 -
県下有数のどんど焼き「せいの神」 羽広獅子舞と共演
県下有数の大きなどんど焼き「せいの神」が24日、伊那市羽広の農業公園みはらしファームで行われた。
みはらしファーム入り口付近の牧草畑には、25メートルのどんど焼きが用意された。
このどんど焼きには、みはらしファームを飾った2010本の〆の子やメッセージ、羽広区民や、市内の希望者が持ち寄ったしめ飾りなどが積み上げられ、羽広区民ら6人の代表が点火すると、勢いよく燃えた。
今年は、みはらしファームオープン10周年を記念して、地区に400年以上続く伝統の羽広の獅子舞も披露された。
訪れた人たちは、燃え盛るどんど焼きと、獅子舞の共演を楽しんでいた。
せいの神は、羽広区に伝わる伝統行事で、みはらしファームが出来てから、区と共催で行われている。
せいの神は、歳の神様がなまったものとされていて、みはらしファームでは、このどんど焼きを昔ながらの「せいの神」という呼び方で、伝統行事を伝えている。
市内から訪れた家族は、「すごい迫力でびっくりしました。おきで繭玉を焼いて食べて、1年健康に過ごしたい」と話していた。 -
西春近の「白山社」文化財指定諮問へ
伊那市教育委員会は、市の有形文化財の指定に要望のあった、西春近山本にある白山社本殿について、伊那市文化財審議委員会に諮問することを27日決めた。
27日は市役所で定例教育委員会が開かれ、白山社本殿の文化財指定について、文化財審議委員会に諮問し、意見を求めることを決めた。
白山社は、創立は不詳だが、江戸時代、1千863年に再建された社。再建の際、神社・仏閣を彫刻で飾る「宮彫」が、当時の代表的な流派、立川流によって施されている。
伊那市によると、立川流の3代目棟梁、立川内匠正源冨重によって造られた貴重な建造物だという。
伊那市では、氏子総代から文化財指定の要望を受け調査を進め、当時の神社建築を知るうえで文化財的な価値があるとして要望を受理した。
伊那市では今後、文化財審議委員会に諮問し、委員会から答申を受けた後に、定例教育委員会で文化財指定を決めることにしている。 -
ハイブリッドカー技術研修会
自動車の販売修理を行なうJAグルーブの株式会社オートパル上伊那は、伊那市上牧のオートパル伊那でハイブリッドカー技術研修会を27日開いた。
研修会には、南信地域7つのオートパル所属の工場で働く20人が参加し、自動車の構造に詳しい専門家からハイブリッドシステムや特徴などを聞いた。
オートパル伊那では、国産の全ての車種を取り扱っているが、最近ハイブリッドカーの販売が伸びていることから、修理などをディーラーでなくても積極的に取り扱っていこうと研修会を開いた。
新車の販売台数に占めるトヨタのプリウスやホンダのインサイトなどのハイブリッド車の割合は上昇を続けている一方で、整備を専門とする業者は、「ほとんど入庫がなく、まったくハイブリッド車に触れたことがない」という状況となっていて、今回の研修もこうした現状を打破する意味合いもある。 -
上伊那教育会 研究発表会
郷土の自然や風俗などについての研究結果を発表する、上伊那教育会研究発表会が23日、いなっせで開かれた。
会場には上伊那地域の教職員など約100人が訪れた。
上伊那教育会では、地域の変化を広域的に調査し、記録していこうと31年前から専門委員会を設置して分野ごとに調査を行っている。
23日は自然の部と人文の部に分かれて、各分野の委員がそれぞれの研究結果を発表した。
昔見られた鳥がなぜ現在見られなくなったかを調べた野鳥班は「農薬の空中散布や温暖化により地域からいなくなった」と発表した。
美術班は、伊那市出身の彫刻家、中村喜平(きへい)についての研究結果を発表した。
やさしい作風の作品が多いことに着目し、「作家スタート時は貧しく、家族をモデルにすることが多かったのが要因ではないか」とした。
ある参加者は「教育指導者として研究意欲を忘れずに、勉強する気持ちを持ち続けたい」と話していた。 -
山ブドウワイン講座修了
農商工の連携を担う人材を育てようという信州大学農学部のヤマブドウワイン講座が23日、最終日を迎え、受講者に修了証書が渡された。
昨年10月からこの講座を受講してきた約50人に修了証書と、実習の中で受講者が製造工程の一部を体験したヤマブドウワインが贈られた。
このワインは、受講者が学ぶために醸造されたもので、皆で実際に味をみた。
この講座は、農業、商業、工業の連携を担う人材を育てようと行われ、ヤマブドウワインを例に、地域の特産品の生産、加工、販売を考え、強みを持った商品の開発、販路の開拓を学んだ。 -
コハクチョウ飛来
伊那市東春近車屋の田んぼで26日、冬の使者コハクチョウの姿が見られた。
田んぼでは、コハクチョウの若鳥11羽が落ち穂をついばんでいる姿が見られた。
日本野鳥の会伊那支部の星野和美支部長によると、伊那へのコハクチョウの飛来は数年に1回あるということだが、見ることができるのは天竜川が主で、田んぼで落ち穂をついばんでいる様子は珍しいという。
コハクチョウのいる田んぼの道路沿いでは、近くの人や写真愛好家らがその姿をカメラに収めていた。
そのうちの一人、日本野鳥の会伊那支部の井上治さんが、この冬初めてコハクチョウを確認したのは今年の正月ということで、思わぬ冬の使者の来訪を喜んでいる。
井上さんによると、11羽全てのコハクチョウの首から羽にかけてが黒っぽいことから、これらは若鳥の群れだという。
井上さんは「エサとなる落ち穂が、一帯にまだ残っていることから、まだしばらくの間はコハクチョウの姿を楽しめるのではないか」と話している。 -
文化財防火デー 長谷の熱田神社で消防訓練
26日は、文化財防火デー。
伊那市では火災から重要文化財を守ろうと訓練が行われた。
文化財防火デーは昭和24年1月26日、奈良の法隆寺で火災が発生し、壁画が焼けて壊れたことを受け、昭和30年に定められた。
国の重要文化財に指定されている伊那市長谷の熱田神社で、高遠消防署の署員や地元の関係者15人が参加し訓練が行われた。
訓練は、焚き火が風にあおられて境内の木が燃え、建物に燃え広がる危険があるという想定で行われた。
到着した署員たちは木や建物を目がけ放水をしていた。
高遠町消防署の蟹沢昭二署長は、「伊那市には国指定の文化財が7カ所ある。これら文化財を住民や管理する施設などと協力し災害から守る体制を作っていきたい」と話していた。 -
初午に向けわら馬づくり
伊那市東春近の田中豊文さんは、2月1日の初午に向けて縁起物のわら馬作りをしている。
初午は2月始めの午の日で、牛馬の安全や五穀豊穣を願う。
田中さんは20年ほど前から独学で、わら馬を作っている。
自宅の敷地内にある工房には、所狭しと出来上がったわら馬が並べられている。
はざかけをして乾燥させたわらを、手編みで馬の形にし、最後に背中部分に赤い布を付けて完成させる。
雄はりりしく、雌は草を食べている所を表現したという。
わら馬は雄雌セットで40組作るということで、作業は今がピーク。
出来あがったわら馬は、地区の寝たきりのお年寄りたちに贈るという。 -
伊那市観光協会がおもてなし宣言
伊那市観光協会は26日、伊那市を訪れる観光客の満足度の向上とリピーターの獲得を目的とする「歓光おもてなし宣言」を宣言した。
これは長野県が推進する「さわやかにもてなそう」県民運動の一環で宣言した。
もてなし宣言は県内を訪れる観光客の満足度向上とリピーターの獲得を目的に県が去年10月から実施している運動。
市観光協会の観光おもてなし宣言は「魅力ある観光のまちづくりに取り組みます」「ボランティアガイドが親切にご案内します」「伊那の食文化を後世に伝えお客様にご案内します」など5項目となっている。 -
伊那市小沢でまゆ玉作り
伊那市小沢の小沢地域交流センターで、地域の主婦と保育園児が22日、まゆ玉づくりをした。
小沢区の主婦17人が参加している小沢いきいきクラブが、伝統行事を伝えていこうと、近くの伊那西部保育園の子どもたちを招いて行った。
年長・年中15人の園児が小沢地域交流センターを訪れ、クラブの主婦たちが、米の粉をゆでて蒸し、色をつけたまゆ玉を丸めた。
まゆ玉が出来上がると、ミズナラの枝に飾りつけ、完成した。
伊那西部保育園では、このまゆ玉飾りをしばらく園内に飾り、2月3日の節分に焼いて食べるという。
小沢いきいきクラブでは、健康体操を中心に日頃から活動している。
保育園児を招いてのまゆ玉づくりは今年で2年目。
代表の小坂美恵子さんは、「子どもたちが喜んでくれるのでやりがいがあります」と話していた。 -
漬物用の重石でカーリング
漬物用の重しを使って得点を競うプチカーリング大会が24日、伊那市の伊那西スケート場で開かれた。
スケート場を利用し、冬のスポーツで交流してもらおうと伊那市体育協会スケート部が開いたもので、今年で2年目。
この日は、小学生の部に22チーム、大人の部に13チームが出場した。
1チーム4人で1人1回ずつ、6メートル先にある円をめがけ、漬物用の重石を滑らせる。
内側の円に入ると20点、外側の円に入ると5点、円の外は1点となる。
子ども達は、円に思うように入らず悪戦苦闘しながら、氷の上でプチカーリングを楽しんでいた。
また、大人も夢中になって円をめがけて投げていた。 伊那市体育協会では「今年は多くの人達に参加してもらい盛り上がる大会となった。これを機にスケート場に足を運んでもらいたい」と話していた。 -
みはらしファームでタイムカプセル開封
伊那市の農業公園みはらしファームで24日、10年前の2000年に埋められたタイムカプセルが掘り起こされた。
タイムカプセルを埋めた29組のうち23組が、カプセルを埋めた公園事務所近くに集まった。
タイムカプセルは、みはらしファームがオープンして初めて迎える正月のイベントとして、また西暦2000年を迎えるミレニアムイベントとして10年前に行われた。
参加者が、スコップや鍬などを使って、地面を掘り起こすと、ビニールに包まれた壺が出てきた。
会場をレストランに移して、壺の中身が出された。
壺の中には、10年後の自分や家族に宛てて書かれた手紙と、ワインが入れられていた。
手紙を受け取った参加者は、家族が増えた、娘が家業を継いでくれることになった、辛い出来事があったが乗り越えてきたなど、それぞれが過ごした10年間の変化を紹介した。
10年前は10歳で、今年20歳になった伊那市中央の双子の兄弟は、当時の自分から現在の自分に向けた手紙を見て、兄の田中暁大さんは、「10年前の自分にプラス思考で行こうといわれた。まだまだ人生長いのでプラス思考でがんばりたい」、弟の智大さんは、「10年前の自分にもっとがんばれといわれているような気がした」と話していた。
また、伊那市手良の登内真美子さんは、10年前、夫の耕治さんに連れられて、イベントに参加した。
そのとき、真美子さんは1人目の子どもを妊娠していた。
真美子さんは、当時の手紙を見て10年前に思いをはせ、「あの頃、おなかの中の子どもに宛てた手紙を見て涙が止まりませんでした。10年たって、子どもも元気に育っていることを思うと、うれしく感じます」と話していた。
また10年間、壺の中で熟成されたワインも皆で味わった。