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【記者室】純白の結婚式
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷で「純白の結婚式」が行われた。挙式したのは東京都と大阪府の2組のカップル。新郎新婦は「一生の記念になった」「大自然の中での挙式という念願がかなって大満足」とそれぞれ笑顔で話したが…▼東には遠く富士山が望めるほどの好天に恵まれたものの、雪に覆われた標高2610メートルの千畳敷は氷点下24度! 新婦はウエディングドレスからのぞく肩や腕にワセリンを塗ったり、服の下に使い捨てカイロをいくつもしのばせるなどの防寒対策をとっていた▼親族らは寒さに震えていたが、荒々しい岩肌を見せる宝剣岳の下での式は、新郎新婦はもとより出席者にとって忘れ得ない思い出になったろう。ともあれ吹雪でなくて何よりだった。(白鳥記者)
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赤穂東小大縄跳び大会
駒ケ根市の赤穂東小学校(熊谷正校長)で7日、全校大縄跳び大会が始まった。学年縦割り編成の「仲良し学級」9チームが3チームずつ対戦する予選を3日間かけて行い、勝ち上がった3チームに職員チームが加わった4チームで10日に決勝を行う。
7日に対戦したのは1年生と6年生のそれぞれ1縲・組でつくる3チーム。児童らは審判の「始め」の声で一斉に跳び始めた=写真。競技は7分間に何回跳べるかを競うもの。児童らは回る縄の中にタイミングを見計らって飛び込んでは次から次へとジャンプして回数を重ねた。うまく跳べた児童はつかの間緊張から解放され、友達と顔を見合わせて喜んでいた。
各チームとも精いっぱい頑張って跳んだ結果、1組チームが290回で決勝に進出した。8日は3・5年生、9日は2・4年生チームによる予選が行われる。 -
パラリンピック出場選手を激励
駒ケ根ロータリークラブ(堀内照夫会長)は6日、トリノパラリンピックのアイスホッケーに出場する竹内俊文さん(29)=駒ケ根市赤穂北割一区=を駒ケ根商工会館で開いた第2401回例会に招き、大会での健闘を祈って激励金5万円を贈った=写真。竹内さんは「パラリンピックは3回目。今回は熱の入った練習もできているので、何としても『金』を取る。大会後にメダルをかけて皆さんに報告に来られるよう頑張りたい」と決意を述べ、会員らの喝采を浴びた。
竹内さんは長野市での長期合宿練習などを経て31日にトリノに向けて出発。11日の初戦スウェーデン戦に出場する。 -
津野祐次写真展
駒ケ根高原美術館は山岳写真家津野祐次さんの写真展「光と山気の交響曲(シンフォニー)」を同館キャパシティホールで3月7日まで開いている=写真。津野さんが1月に出版した写真集『光と山気の交響曲(シンフォニー)』から代表作約30点を展示。大自然が織り成す幻想的な色彩とコントラストを見事にとらえた作品の数々に、訪れた人たちはため息をつきながらじっくりと見入っている。
津野さんは1946年駒ケ根市生まれ。山岳写真家の第一人者として活躍している。写真集、著書、ガイドブックなど多数。
午前9時30分縲恁゚後5時。入館料大人1千円、大・高生800円、小・中学生500円(小・中学生は毎土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
炭焼き窯の歩み展示
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)で05年夏にPTAらが中心になって取り組んだ炭焼き窯製作の作業などの様子や記録が「新・炭焼き窯の完成までの足跡」として校内に展示され、児童や訪れたPTAなどの目を引いている=写真。8月の旧窯の解体から基礎工事、10月の完成披露式、最初の炭焼きと窯出しなどの苦労の様子を写真と説明文で克明に振り返っている。作業記録や多くの写真を収めたアルバム、パンフレットなども展示され、自由に見ることができる。
同小では中沢の伝統産業であり、文化でもある炭焼きを児童らに受け継いでいってほしい竏窒ニ総合的な学習の時間などを利用して毎年炭焼きを行っている。92年に設置した初代の窯は天井が落ちるなど傷みが激しくなってきたため昨年8月、本格的な造りの窯を新たに製作した。内部の奥行き2メートル、最大幅1・6メートル、高さ1・5メートルで周囲は土と耐火レンガで固め、外壁にはヒノキの丸太を使った。
児童らが焼いた炭はPTAや市民らに販売して収益金を卒業記念品や図書「炭焼き文庫」の購入に充てているほか、国内で大きな災害があった際には被災地へ義援金として送るなどしている。 -
マンモグラフィ検診施設画像認定
駒ケ根市の昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)は乳がん検診のエックス線撮影で使用されるマンモグラフィ検診施設に認定された。上下伊那では前澤病院=駒ケ根市=に続く2件目の認定。期間は2月1日縲・9年1月31日で、3年ごとに再評価、更新される。
同病院のマンモグラフィ用設備は05年7月に最新のデジタル機器に更新。従来より少ないエックス線で解析ができるため被検診者の体への負担が少ないほか、診断に要する時間が短縮できるなどの利点がある。検診には女性の放射線技師2人が専任で当たる体制を取っているため、女性が気兼ねなく受診できる。検診は約10分で終わり、結果もすぐに分かるという。
乳がんは40縲・0歳代の発生率が高いとされるが、ライフスタイルの変化などにより30歳代の患者も増えつつあることから同病院は、病気の早期発見のために若いうちから定期的な受診を竏窒ニ呼び掛けている。 -
新春講演会
駒ケ根商工会議所は2日、新春講演会「今年の経営環境をズバリ予測」を駒ケ根商工会館で開いた。駒ケ根市、飯島町などの会社経営者ら約110人が参加し、タナベ経営・東京第一本部長の加藤克己さんによる「2006年度の企業環境と打つべき手竏註l口減少時代のリ・デザイン戦略」と、秋田県立能代工業高校バスケットボール部前監督の加藤廣志さんによる「使命を現実化し勝ち続ける勝利哲学」と題した2つの講演を聞いた。
加藤克己さんは日本経済の課題について「団塊世代の一斉退職などの大構造変化を前に現状維持は許されない。各企業のリ・デザイン力が問われる」と話した=写真。その上で業種別、テーマ別に具体的な戦略を示し「オープン経営、全員参加型企業を目指せ」と呼び掛けた。
参加者らは資料を見つめ、時折メモを取ったりしながら真剣な表情で講演に聞き入っていた。 -
米村でんじろう先生の科学塾
全国で年間120回の科学実験教室を開いたりテレビ番組に多数出演するなど、科学の楽しさを広める活動をしている米村でんじろうさんによる科学塾が4日、駒ケ根市文化会館で開かれた。伊南こども劇場主催。上伊那各地から40組・約100人の小学生親子が参加し、科学の楽しさと不思議さを体験した。
テーマは「静電気の不思議」。米村さんは風船を布でこすって起こした静電気で空中のシャボン玉を自在に操り「遊んで体験した知識は忘れないよ」と子どもたちに呼び掛けた。参加者はグループごとにプラスチック製コップにアルミ箔を巻いたコンデンサ「電気コップ」を米村さんの指導で製作し、静電気を体感する実験に挑戦。電気コップに静電気をため、全員が手をつないで一つの輪になり、電気を通した瞬間、あちこちから「ギャー」と大きな悲鳴が上がった。「これで大体2万ボルトぐらいかな」との米村先生の言葉に参加者は「もう1回やりたい」「もうやだよ」などと興奮した表情で話し合っていた。
科学塾は5日にも2回開かれるが、各回ともすでに定員に達したため申し込みを締め切っている。 -
中央アルプス千畳敷で「純白の結婚式」
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷で4日「純白の結婚式」が行われた。氷点下24度の寒さの中、2組のカップルが親族らに見守られながら真紅のバージンロードを進み、手作りの雪のチャペル前で指輪を交換して永遠の愛を誓った=写真。
挙式したのは光井紳裕さん(30)和佳子さん(30)=大阪府茨木市=と安齋雄一さん(27)久実さん(27)=東京都羽村市=の2組のカップル。式を終えた新郎新婦は「一生の記念になった。幸せです」「寒かったが、大自然の中での挙式という念願がかなって大満足」とそれぞれ笑顔で話した。
標高2610メートルの千畳敷は一面雪に覆われた白銀の世界。東には遠く富士山が望めるほどの素晴らしい好天に恵まれたものの、気温はこの冬一番という氷点下24度。2人の新婦はウエディングドレスからのぞく肩や腕にワセリンを塗ったり、服の下に使い捨てカイロをいくつもしのばせるなどの防寒対策をとった。出席した親族らは「新婦は大丈夫かな」などと気遣いながら「こんな寒さは初めての経験だ」などと震えながら話し合っていた。
千畳敷での結婚式は4年目。駒ケ根市観光協会が毎年4月縲・0月に一般から希望者を募集して行っている。 -
節分厄除け
節分の3日、駒ケ根市赤穂北割一区の大法寺(藤塚義誠住職)で厄除けの法要と豆まきが行われた。檀家や一般の男女約200人が本堂に集まり、住職らが「南無妙法蓮華経竏秩vと唱える中、手を合わせて家内安全や健康長寿、交通安全、学業成就などを祈願した。
法要後、豆まきが行われた。住職は紙に書いた『魔滅』(まめ)の字を示しながら「節分の豆まきは悪いものを払う意味でこう書く」と説明。箱を手にした年男、年女らが中央に進み出て「福は内」と威勢よく掛け声をかけながら豆やみかんなどを投げた=写真。集まった人たちはご利益にあずかろうと、夢中になって手を伸ばしたり身を乗り出したりして投げられる豆を拾っていた。 -
木曽谷交流物産展
権兵衛トンネル開通を記念して木曽の伝統工芸品などを紹介する木曽谷・伊那谷交流観光物産展が駒ケ根駅前ビル・アルパで始まった。駒ケ根市観光協会、駒ケ根商工会議所など主催。木曽の老舗が出店し、わん、盆などの漆器やろくろ細工、曲物などの工芸品を多数展示即売中。訪れた市民らは珍しそうに品物を手に取って「こっちにはあんまりない物だね」などと話しながら買い求めている。伊那谷からは伊那紬が出展されている。
実演コーナーでは信州の名工に認定された篠原武さん(63)が、3代にわたって使えるという伝統のお六櫛(ぐし)の製作と即売を行っている=写真。4代目の篠原さんは「トンネルが開いて行き来が活発になり、お六櫛(ぐし)の良さをたくさんの人に分かってもらえたらうれしいね」と話す。お六櫛(ぐし)を作れる職人は木曽でも今や数人しかいないという。
7日まで開催。午前10時縲恁゚後7時。 -
海外協力隊が小学生と交流
駒ケ根青年海外協力隊訓練所の候補生らは2日、市内の5小学校を訪れて児童らとの交流を楽しんだ。
中沢小学校には渡邊潮見さん、金子由紀子さん、小泉敦司さん、熊野剛さんの4人が訪れ、4年生児童らにそれぞれの派遣国の文化や習慣などを写真やスライドで説明した=写真。児童らの興味はミクロネシアの石のお金に集中。「どうやってつくるんですか」「重さはどれくらいですか」などの質問が飛び交っていた。候補生らが「もうすぐこの国に派遣されるんだよ」と話すと児童らは「いいなあ」「ぼくも行ってみたいな」などとうらやましそうに話し合っていた。
全員が輪になってフルーツバスケット(いす取りゲーム)を楽しんだ後、訪問のお礼に竏窒ニ児童らはYOSAKOIソーランを披露。候補生らは、はっぴを着て勇壮に踊る姿に「かっこいい」「すごい」と感嘆の声を上げていた。 -
女子サッカー全国大会出場
駒ケ根市町二区の竹村瑠偉さん(12)=赤穂東小学校6年生=が所属する女子サッカーチーム「茅野ビエントレオナ」が北信越大会に優勝し、全国ガールズ8サッカーフェスティバル・第12回Jビレッジなでしこカップ(10縲・2日、福島県)への出場を決めた。2日、竹村さんが駒ケ根市役所を訪れ、中原稲雄教育長の激励を受けた。フォワードの竹村さんは「みんなと協力して優勝したい。私は1試合に1点取りたい」と決意を述べた。
竹村さんはサッカー好きの両親の影響で小学1年から男子に交じってスポーツ少年団でサッカーを始めた。05年からは監督に誘われて現在の所属チームに入団。週2回、放課後に茅野市まで電車などで通って練習や試合をこなしている。自宅に戻るのは11寺過ぎになるが「嫌になったことはない」と断言するサッカー大好き少女。名前の文字も、ブラジルから帰化して日本代表になったラモス瑠偉選手にあやかって両親が名付けたという。
大会は12歳以下の女子による8人制サッカーでコートは通常の約半分。15縲・0分ハーフで争われる。同チームは今回が初の出場。 -
小中学校書き初め展
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)で市内の小中学生による「新春書き初め書道作品展」が24日まで開かれている。年末年始休業の課題として児童、生徒らが書いた書き初め作品の中から、各学校でそれぞれ選ばれた小学3年生から中学3年生の優秀作品107点を展示=写真。「はつゆめ」「雪の正月」「清新の気」「未知への挑戦」など、各学年ごとの課題をはつらつとした見事な筆使いで書いた作品に、訪れた人たちは「子どもとは思えないね」などと感心しながら眺めている。
出展者には作品展終了後、学校を通じて賞状と副賞のノートが贈られる。 -
信州産シャモ試食会
駒ケ根市の鶏生産者らでつくる東伊那アルプス地鶏研究会(湯澤信夫会長・6人)は1日夜、県が05年秋に開発に成功した新品種「信州黄金シャモ」の試食会をJA上伊那東伊那支所で開いた。市職員やJA関係者など約20人が参加し、焼き鳥やすき焼き、空揚げなどに調理した肉を従来の品種と食べ比べた=写真。参加者は「いい味だ」「歯ごたえがいいね」「だけどちょっとさっぱりし過ぎかな」などと感想を話し合っていた。
同シャモは97年に県が開発した地鶏品種「しなの鶏」と同等以上のおいしさと肉質を求め、シャモ(833系)と名古屋種を交配させて開発した。体重は126日齢で平均3キロと中型。丈夫な上、性格も温和で飼いやすいという。肉は脂肪分が少なく、歯ごたえがあるのが特徴。羽根の色と料理の焼き色が黄金に見えることから「黄金」の名が冠された。
東伊那アルプス地鶏研究会は昨年秋から35羽の信州黄金シャモを飼育しているが、今後とりあえず50羽にまで増やしていきたいとしている。 -
丸正タクシーが人材派遣事業開始
駒ケ根市の丸正タクシーは運転手の派遣事業を本格的に始めた。タクシー運転手らの客待ちの時間を有効に活用できないか竏窒ニの発想から同社は05年11月に特定労働者派遣事業の許可を受けて業務を開始。今年に入って企業や個人、団体などから運転手要請の引き合いが徐々に増えてきている。現在約15人の運転手が24時間いつでも対応できる体制を取っている。要介護者の送迎などに対応するため、ホームヘルパー2級資格取得者もいるほか、車いす専用車や、乗り降りの際シートが回転できる機能を備えた福祉用車両も用意した。料金は最初の3時間までは1時間ごとに2600円。3時間を超えて以降は半額の1300円。
同社は、一人暮らしのお年寄りなどが非常の際に連絡を取れる「あんしんネットワーク」事業も併せて展開している。
問い合わせは同社(TEL82・3101)へ。 -
【特集 権兵衛開通】広域観光発展の道は?駒ヶ根
「アルプスがふたつ映えるまち」をキャッチフレーズに掲げる駒ケ根市は豊かな自然と歴史を核とした観光文化都市を目指している。しかし観光目的で市を訪れる利用客の数は1992年の170万人をピークに年々緩やかな減少傾向にあり、近年は約130万縲・40万人前後で推移する頭打ちの状態が続いている。そんな状況の打開を目指す観光関係者が権兵衛トンネルにかける期待は大きい。
市が擁する観光資源には中央アルプス駒ケ岳とロープウェイ、家族旅行村、光前寺、早太郎温泉などのほか、キャンプ場、スキー場やゴルフ場などがあり、いずれもそこそこの集客力を持ってはいるが関東や中京など大都市圏での知名度はさほど高いとはいえない。
市観光協会の宇佐美宗夫情報企画部長はトンネル開通の効果についてこう語る。「東京や名古屋などでは伊那谷も木曽谷もなく、この辺りを一つのエリアとしてしか見ていない。そこにトンネルが開通すれば、木曽から伊那、駒ケ根まで1泊2日の旅程が提案できるんだ。ところが木曽側は旅館やホテルが少ないから、宿泊客が増えてもみんな駒ケ根高原に取られるんじないかと非常に心配している。だが、これからは狭い地域で客の取り合いをしている時代じゃない。10年、20年先を見通して考えなければ。トンネルの効果を生かすも殺すも、いかに連帯感を持って広域的な取り組みができるかにかかっているね」
年間を通じて大きな集客力を持つ駒ケ岳ロープウェイを運行する中央アルプス観光の中村博政社長は「開通は歓迎。これを大きなチャンスととらえ、大都市圏での営業を積極的に進めてきている。ロープウェイは気候などの要因もあって効果がはっきりと見出しにくいが、家族旅行村のキャビンやオートキャンプなどの宿泊客増には期待したい」と話す。
◇ ◇
土・日曜日でもシャッターが閉じたままの店が目立つなど、高原・中アの観光開発を生かし切れない感もある駒ケ根駅前の商店街では「どうせこっちには関係ないよ。客が増えるにしてもインターから上(西)の方の話だ」とさめた見方をする店主がいる一方で「期待している。商店街としてもこれをきっかけに何らかの活性化策に取り組みたい」と前向きな姿勢を示す人も一部にはみられるが…。
トンネル開通を一過性の話題だけに終わらせることのないよう、長期的な展望に基づいた滞在型のプランや魅力的な特産品などの開発に期待がかかる。 -
厄年の卒業生が東中に寄付
今年厄年を迎える駒ケ根市立東中学校の1980(昭和55)年度卒業生らでつくる「2006巳午会」(村上未来人実行委員長・78人)が同校に演台製作費として5万円を寄付した。30日、村上さんら4人が母校を訪れ、完成した演台の前で向山健一校長に目録を手渡した=写真。向山校長は「演台はどうしても欲しかった物。早速今年の卒業式で使います」と礼を述べた。
演台は同校の用務員で元大工という小松守さんが年末年始休業中に製作した。楽に移動できるようキャスターも付いている。 -
東伊那小一日入学
駒ケ根市の東伊那小学校(小川清美校長)は31日、06年度入学児の一日入学を同小で行った。保護者らが担当教諭から入学についての説明を受けている間、来入児らは1年生の教室で「先輩」たちとの交流を楽しんだ。
1年生の児童らはいすに座った来入児らと向かい合い、入学の日に教室に飾るための似顔絵を画用紙に描いた。1年生がクレヨンで懸命に顔を描いている間、手持ち無沙汰の来入児は絵をのぞきこんだり、隣りの友達と楽しそうに笑い合ったりしていた=写真。
1年生は袋に入った手作りのプレゼントを一人一人に手渡し「手紙と飛行機が入っています。入学を待っています」と呼び掛けた。来入児はこの後体育館に移動し、入学式での入場や整列などの練習をした。
06年度の同小への入学予定者は24人。 -
法話を聞く会
駒ケ根市のケアハウス・エーデルこまがね(福澤亘施設長)は30日、安楽寺の飯田実雄住職を招いて法話を聞く会を催した。ケアハウスとデイサービスの利用者ら約60人が集まり、浄土宗の開祖である法然上人の生い立ちや教えなどの話に耳を傾けた。
飯田住職は掲げた絵を示しながら「法然上人は父親の遺言で出家することになったが、比叡山をはじめとして修行の先々で、わずか数年で教わることがなくなってしまうほどのすばらしく頭脳明晰な人だった」などとその生涯について分かりやすく説明した=写真。お年寄りらは時折うなずいたり「ほおー」と感心した声を上げたりしながら住職の話を聞いていた。
同施設での法話は今後も定期的に行われる予定。 -
駒ケ根市
録音グループ目の不自由な市民のために市報、市議会だより、市民生活だより、保健だよりなどを朗読してカセットテープに録音し、市障害者センター高砂園を通じて彼らの手元に届けている。現在の会員は40縲・0歳代の女性17人。
1983年、市の広報係が市報などの情報を目の不自由な人にも知らせたい竏窒ニ朗読と録音を始めた。当初数人で始めたが人手が足りず、作業に協力してくれるボランティアを一般市民から募集した。集まったメンバーで活動を続け、2年後には「録音グループ」を結成。以来20年以上にわたって休むことなく広報の朗読を続けている。
駒ケ根市の市報は毎月2回発行。1日と15日に、新聞折り込みにより市内の家庭に届けられるが、その数日前、グループのメンバーは市の担当課に出向いて、印刷が仕上がったばかりの市報を手にする。すべての人名の読み方などを確認した上で市報を高砂園に持ち込み、その場で早速朗読・録音作業を始める。市報は通常12ページ構成。60分から90分のカセットテープに納まるが、録音にかかる時間は平均3時間だ。数人のメンバーが交代でマイクに向かって朗読し、当日中に急ぎ作業を終了。出来上がったカセットテープを人数分ダビングして発送する竏窒ニいうあわただしい流れだが、急ぐのには訳がある。一般の家庭に届くのと同じ日に障害者の手元にも届けたい竏窒ニの思いがあるからだ。「本当は時間をかけて読み込みたい。そうすればしっかり内容が理解でき、もっと聞きやすいものになるかもしれない。でも障害があるからといって普通の人より情報が遅れるということがどうしても嫌なんです」とメンバーは口をそろえる。
朗読といっても、ただ活字を読むだけではない。最近の広報はビジュアル化が進み、図表やグラフ、写真などが多くて見やすいのだが、目の見えない人にはこの説明が難しい。「決まった方法はない。読み手がそれぞれ表現を工夫して分かりやすく伝えるよう努力しています」
マッサージ師の視覚障害者が「仕事をしながら楽しく聞いています」と声をかけてくれた。メンバーにとって彼らの「ありがとう」の声が何よりの励みになるという。
「入会のきっかけはメンバーによってそれぞれ違う。でも社会の役に立ちたい、困っている人たちに奉仕したい、という気持ちが心のどこかにあったからこそ、こうして続いているんだと思います」
(白鳥文男) -
花巻き寿司の講習体験
駒ヶ根市東伊那のふるさとの家は28日、輪切りにした断面に鮮やかな絵柄が現れる「花巻き寿司」の講習体験会を開いた。食材を工夫しながら、ハッチョウトンボとチューリップの太巻きを完成させた。
花巻き寿司を研究する地元の女性グループ「花巻きこまちゃん」のメンバーが指導。市内外から48人が参加し、春らしく可愛らしいデザインに取り組んだ。
ハッチョウトンボは新作。ゴボウの漬物やかんぴょうなどで目や体を表現した。
いよいよ輪切りに。中から想いどおりの絵柄が姿を現し、一斉に歓声があがった。
初めて花巻き寿司に挑戦した女性は「切った瞬間が何とも言えない楽しさがあった」と話していた。
講習体験会は3月にも開く。
##写真
子どもも参加。色鮮やかな花巻き寿司は味も抜群で、視覚と味覚の両方満喫していた -
【記者室】「闘犬の雄叫び」
本紙連載の人気エッセー「闘犬の雄叫び」の長期連載を記念して投稿者の山崎衛さんが駒ケ根市のアルプス中央信用金庫でロビー展を開いている。独特の味わいのある文章で読者の心をつかむ山崎さんとは一体どんな人か知りたい人も多かろう▼氏は温和な風貌のしゃれっ気に満ちた魅力的な紳士である。『この年になっても義理を欠き、人情を欠き、恥をかいて生きている。何ともかんともない…』そんな文章の端々に人生の困難をユーモアで包む余裕がうかがえる▼エッセーは04年1月8日付の第1回掲載以降、現在まで122回を数えるが「ただ見たこと、聞いたことをそのまま文字にしたに過ぎない」と本人はあっさりと言う。ああ、筆者にもそれができれば…。(白鳥記者)
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第18回おもちゃフェア
たくさんのおもちゃで楽しく遊んでもらおうと駒ケ根市のボランティアグループ「駒ケ根おもちゃの家」(武藤美智子会長)は29日、第18回おもちゃフェアを市文化会館で開いた。多くの親子が連れ立って訪れ、会場いっぱいに置かれたトランポリン、電気自動車、滑り台、ジャングルジム、積み木などのおもちゃで心行くまで楽しんだ=写真。誰でも自由に絵を描けるお絵かきコーナーも設けられたほか、ボランティアグループ「とんとん」の人形劇なども上演された。
武藤会長は「家庭と違い、広い場所でいろいろなおもちゃで遊べるから皆さんとても楽しそうに遊んでいる。子どもと笑い合う父親の姿が多くて微笑ましいですね」と話していた。
同グループは「おもちゃ図書館」として、心身に障害がある子どもなどを対象にした遊び場を提供したり、おもちゃを貸し出したりする活動をしている。 -
駒ヶ根市キンボール大会
第5回駒ヶ根市キンボール大会が29日、同市民体育館で開かれた。一般、ジュニアの2部門で23チーム、160人が出場し、今注目のニュースポーツに親しんだ。
14チームが参加した一般の部は、熟練者も多くレベルの高い争いに。キンボール愛好会Bが優勝した。
9チームによるジュニアの部も、子どもたちが大きなボールを床に落とさないように、フィールドを駆けまわった。最強初心者軍団が制した。
上位の結果は次の通り。
【一般の部】(1)キンボール愛好会B(2)おけらでチョキ(3)キンボール愛好会Z
【ジュニアの部】(1)最強初心者軍団(2)おけらjr(3)MMNY -
「闘犬の雄叫び」展
伊那毎日新聞に連載中の人気エッセー「闘犬の雄叫び」が100回を超えたことを記念して、投稿者山崎衛さん=駒ケ根市=によるロビー展が駒ケ根市のアルプス中央信用金庫赤穂営業部で30日から始まった。軽妙な語り口と独特の視点でファンの多い山崎さんのエッセー作品9点が拡大パネルで展示されている。山崎さんは「日常の生活の中で感じたことを自然体で書いてきただけだが、こんなに長く続くとはまったく思っていなかった。書くことで世の中のことを考える習慣がついたね。こんなばかばかしい内容のものでも読んで面白いと思ったり、活字や文章に触れるきっかけになってくれればうれしい」と話している。
山崎さんの友人である田中由明さん、矢亀政美さんの撮影した風景などの写真10点も展示している。
2月20日まで開催中。入場無料。 -
初級園芸福祉士実践事例発表会
日本園芸福祉普及協会(進士五十八理事長)は28日、初級園芸福祉士らによる実践事例発表会を駒ケ根市役所南庁舎で開いた。県内外の園芸愛好家ら約40人が参加し、花壇作りやグループの活動など園芸に関する体験の発表を行うなどして情報を交換し合った。
地元の「駒ケ根花と緑と水の会」(萬幸一会長・56人)からは2人が演壇に立ち、それぞれ体験などを発表した。副会長の田村修さんは、04年に自治組合長となったことから「ふれあい花壇」に地域で取り組んだことや、勤務する小学校で子どもたちとの花作りを通じて得たことについて発表し「大切なのは生まれ育った自然の中で家族や地域の人たちとの心のつながりを持つことだ」と訴えた=写真。事務局長の小原茂幸さんは会の活動を紹介し「病院や商店街を花で飾るサポートなどを行っている。活動を通じて地域に貢献したい」と述べた。 -
繭で子犬の額絵作り
繭を使って今年のえとの犬の額絵を作る講座が28日、駒ケ根市のシルクミュージアム内体験工房で開かれた。市内のほか、遠くは富士見町から訪れた4人が参加し、桑の実の会(矢沢たえ子会長、6人)会員の指導で制作に挑戦した。作品は普通の繭より繊維が毛羽立った綿蚕(わたこ)の繭を細かく切り、子犬を描いた台紙に貼り付けて犬の毛並みの柔らかな風合いを表現するもので、1作品に使う繭は15個。参加者は「フワフワした感じを出すのが難しいね」などと話しながら、苦労して繭をはさみで細かく切ったりピンセットでつまんで貼り付けたりして根気良く作品を仕上げた=写真。富士見町から参加した男性は「繭を使った作品づくりはこれまでにもやってきたが、犬の毛並みを繭で表現するのは初めて。立体感を出すのが難しい」と話しながら、楽しそうに作業していた。
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駒ケ根で土手火災
28日午前11時過ぎごろ、駒ケ根市赤穂中割の農業の男性(80)方の田の土手から出火。土手など約2500平方メートルを焼いて約1時間後に鎮火した。けが人はなかった。駒ケ根署の調べによると、男性の家族が土手で草を燃やしていたところ、火が風にあおられて周囲に燃え広がった。
伊南行政組合消防本部は空気が乾燥して火災が発生しやすいことから住民に注意を呼び掛けていた。管内では27日の飯島町本郷に続き、2日連続の土手火災。 -
伊那養護学校高等部が作品販売
伊那養護学校高等部の生徒らが作業学習の時間に作った作品などの販売が28日、駒ケ根市のベルシャイン駒ケ根店1階メロディー広場と店頭で行われた。生徒約70人が交代で接客に当たり、木工、縫製、陶芸、農芸、生活、薪(まき)の各班に分かれて作った机やいす、ベンチ、茶わん、皿、布袋などを格安の値段で販売。訪れた買い物客は「よくできているね」などと作品の出来に感心しながら、いくつも買い求めていた=写真。店頭では屋台で焼きいもの販売も行われ、生徒が「いかがですか」と大きな呼び込みの声を上げていた。作業班の中山豊教諭は「生徒が苦労して作った作品が好評でうれしい。今後の授業の励みにもなる」と話した。
同校では授業の一環として週3回、6時間の作業学習を行い、できた作品を年に1回、一般に販売している。売上は次回作品の材料費や学校の備品購入費などに充てられる。