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西箕輪中学校が秋恒例・写生大会
伊那市の西箕輪中学校(寺澤和冶校長、207人)で9日、年に1度の写生大会があった。1年生はJA西箕輪支所周辺、2年生は仲仙寺境内、3年生は校舎敷地内と、それぞれが学校近くで写生。思い思いの視点で筆を走らせ、感性を磨いた。
地域の自然や文化を描くことで、地元の風景に親しみを持ってもらうための恒例行事。
羽広の仲仙寺に集まった2年生(2クラス、79人)は、境内の灯篭や本殿などを描いた=写真。「建物が細かくて難しい」と、本殿を描写するのに時間を取られる生徒が多かった。なかには双眼鏡を覗いて細部をデッサンする生徒もいた。
美術教師の土屋雅敬教諭は「美術の時間は年間30時間、週1回と、以前よりも減っている。写生大会は生徒の感性を磨き、集中力を養う時間としては貴重」と話す。
完成した作品は、文化祭(10月14、15日)で公開される。 -
第7回高校改革プラン推進委員会
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)の7回目が9日、伊那市の生涯学習センターであった。地域ニーズに応じては変更もありうる窶狽ニしつつ、県教育委員会のたたき台で対象外だった諏訪地区でも1校を統廃合し、原則的に諏訪、上伊那、下伊那各地区で1校削減を目指す方針を決めた。
県外への流出が多い反面、他地域からの流入も多い諏訪地区の特徴を信州大学の北原曜教授は「ほかより普通科の募集定員が多く、多数の流入があるのに定員割れが目立つ」と指摘。下諏訪向陽高校や岡谷東高校は、1クラス以上が他地域の生徒でうまっており、クラス余剰も生じているため「現状に問題があり」とした。
諏訪地区の委員は「諏訪は普通科重視の傾向があり、クラス余剰は、学級数減で対応できるため、削減対象にはならない」「削減は今以上に流出を促し、基本的な問題解決にはならない」と反発したが、小坂樫男伊那市長は「第3通学区はそれぞれ独立しており、どこへでも通学できるわけでもない。高校生が地元でそれなりの教育が受けられることが大切で、各地区が1校削減を検討することも必要」と主張。池上委員長も「諏訪地区でも1校ありきという方向で検討していきたい」とした。
一方で地域的背景を考慮し「ニーズに応じた見直しはある」として、変更の余地を残したが、一部委員には不満を残す形となった。 -
信州ねんりんピック開催
高齢者の文化・芸術活動やスポーツの祭典「信州ねんりんピック」の作品展示が、9日から伊那市の県伊那文化会館で始まった。
文化・芸術活動やスポーツ参加などを通して、高齢者の生きがいや健康づくりにつなげようと、県内の高齢者を対象としたイベント。県長寿社会開発センターなど主催。
17年目の今年は、南信地区で文化プログラムを担当。手工芸、書など、全6部門に、261点の応募があり、南信からが最も多かった。90歳以上の応募もあり、日本画を出展した人の中には、100歳の男性もいた。
県内各地から訪れた多くのお年寄りは、それぞれの作品を見比べ「素晴らしいね」などと話していた。
展示は10日の午後4時まで。
また10日は、県伊那文化会館で式典があるほか、県伊那合同庁舎や伊那市駅前ビルいなっせなどで囲碁・将棋大会もある。
作品展の上伊那の受賞者は次のみなさん
◇手工芸の部▼奨励賞=土川トメノ(駒ケ根市)
◇書道の部▼奨励賞=中谷寛(辰野町)
◇写真の部▼奨励賞=櫻井益次(伊那市)
◇日本画の部▼長野県老人クラブ連合会会長賞=有賀勉(駒ケ根市)▼奨励賞=宮原喜美男(伊那市)
◇洋画の部▼長野県老人クラブ連合会長賞=小坂文江(伊那市)▼奨励賞=波多野ミツ(伊那市)
◇彫刻の部▼長野県長寿社会開発センター理事長賞=宮澤徹(宮田村)▼長野県老人クラブ連合会会長賞=鈴木和昭(飯島町)▼奨励賞=久保田順子(伊那市) -
赤穂高定時制生活体験発表大会
駒ケ根市の赤穂高校は8日夜、定時制生徒による05年度校内生活体験発表大会を同校で開いた。1窶・年の代表生徒8人が出場し、それぞれの思いをつづった作文を個性豊かに発表した=写真。職員・生徒らによる審査の結果、塩澤幸恵さん(1年)の『ありがとう』が最優秀賞に選ばれた。塩澤さんは25日に飯田市で行われる南信地区定時制生徒生活体験発表大会に代表として出場する。優秀賞には吉田弘次さん(2年)の『自分との戦い』が、優良賞には菊池真奈美さん(4年)の『高校生活で熱中したもの』が選ばれた。
予選会を経て各学年から2人ずつ本選に出場した8人の生徒らは保護者や同級生、教諭ら約70人を前にしてそれぞれ緊張した表情でマイクの前に立った。悩みを持つ若者らしく、親や友人との摩擦を乗り越えて自らの成長を感じた瞬間などをありのままに書きつづった作文を堂々と発表し、聴衆の大きな拍手を受けていた。 -
紙やペットボトルで楽器づくり
中川村図書館で10日、親子8組が参加し、村内で音楽教室を主宰する松村幸美さんを講師、紙やペットボトルを使った楽器づくりをした。村公民館の「わんばく教室」・図書館の「元気っこ講座」共催。
松村さんは用意してきた、ポットボトルに米を入れて作った「シェイカー」を振ったり、ビールの空き缶のふたを切りとった「ウッドブロック」、紙パックに金属をはりつけた「カスタネット」などを紹介し「同じ缶でも、スチールとアルミなど材質や入れる物で音が違ってくる。ペットボトルの長さで音の高低が表現できる」と説明した。
この後、親子で協力し合って、ペットボトルの注ぎ口を切り取り、布を張って太鼓を作ったり、乳酸飲料の容器につまようじを入れて小型の「シェーカー」を作るなど、音を確かめながら、楽器づくりを楽しんだ。
最後に、全員で作った楽器で「マツケンサンバ」を演奏し、盛り上がった。 -
中川ミュージックライブ盛り上がる
#バンドネオンの大久保かおりさんと、ジャズギターの成川士さんのデュオコンサート「第1回ミュージックライブイン中川」は10日夜、NVサウンドホールで開かれた。月の光の中、約80人がバンドネオンとジャズギターの一体となった演奏に耳を傾けた。
大久保さんは「野外ステージは初めて、こんなにたくさんのお客様の前で演奏するのも初めて。錬星舎の池上直人さんとの縁で、初めて村に来て、なんと美しい所だろうと、涙が出そうになった。ここで、コンサートができてうれしくてたまらない」とあいさつ。
「シティータンゴ」や「ふくろう」、「フェジタージ」などジャズやタンゴ、映画音楽、オリジナル曲など、幅広いジャンルの曲を演奏した。
伸び縮みの激しい蛇腹の動きで、時には甘く、くすんだ響き、あるいは激しく、鋭い音を出す不思議なバンドネオンの音色に、洗練されたジャズギターが寄り添い、陰と光を作り、聴衆を魅了した。 -
EPОコンサート、満席の聴衆酔う
EPОデビュー25周年&小蕪亭コンサート10回記念の「EPОコンサート2005秋」が10、11日、飯島町七久保千人塚公園ギャラリー小蕪亭で開かれた。満席の聴衆は、声という楽器を生かし、時代や世代を越えた歌のあり方を模索し、進化し続けるEPОさんの歌に魅了された。
ギター伴奏の秋元カヲルさん作曲の「ウォールデン」でスタート。今の季節にぴったりの曲「音楽のような風」「小さな秋」。秋元さんのボーカルで「ことう」と続いた。
セラピストでもあるEPОさんは「だれにも言えない悩み、心の中に大きな固まりを持っていた。自分が乗り越えた体験を歌にした」と話し、「あの恋は二度と帰らない。死ん方がまし。愛をなくしても、でも生きている」と切々と訴え「生きていることは大丈夫」と「でも生きている」を歌い、聴衆を癒し、勇気づけた。
マイクなしの響きある声に、スリムでしなやかな動きが彩りを添え、秋元さんのギターがEPОさんの歌と一体になって至福の時を刻んだ。 -
宮田村の3保育園で祖父母参観
宮田村の3保育園で6日、祖父母参観が行われた。子どもたちがステージで発表したり、手遊びや体操で一緒に体を動かしたり。孫の楽しげな姿に目を細めて喜んだ。
中央保育園では園児が各年代ごと、歌やリズム体操を披露。可愛らしい衣装に身を包むなど演出も多彩で、楽しいステージを繰り広げた。
友人と力をあわせ頑張る姿に、おじいちゃん、おばあちゃんは感激の表情。一緒に手遊びをする光景もあり、孫の成長を肌で感じていた。 -
足に障害を持つポニーを飼い始める
伊那小学校1年川組(狩野佳子教諭、31人)は8日、ポニーを飼い始めた。足に障害を持つポニーで、児童たちは当番を決めて来年3月末まで世話をする。
学校周辺を探検し、みはらしファームでポニーを見た児童たちが7月、箕輪町の伊那ハーレンバレーパカパカ塾(春日幸雄理事長)に出向き、乗馬を体験。「育てたい」と希望が出たことから、春日理事長に相談し、飼うことになった。
ポニー「明(めい)」は2歳のメス。体長1・2メートル、体高0・7メートル。予定より3週間ほど早く産まれたため、ひづめが短く、右の後ろ足に障害を持った。
ポニーと対面した児童たちは大喜び。「一緒に遊ぼう」などの歌詞をつけた「めいちゃんの歌」で歓迎した。
春日理事長は「えさや水を与え、殺さないように。ポニーは足が不自由だが、人間も障害を持った人がいる。勉強してほしい」と呼びかけた。仲良くなる方法として「話しかけること」を教えた。
狩野教諭は「相手を思いやる気持ちや、生きることの大切さを感じてほしい」と願った。
ポニーは学校の敷地内に設けた手作りの小屋で飼育する。 -
宮田中2年生の職場体験学習
宮田村の宮田中学校2年生は7、8日、村内の事業所を中心に職場体験学習を実施。仕事のやりがいや厳しさを肌で感じている。
宮田郵便局(中村文昭局長)では、早川航平君、古河原達哉君、伊藤俊一君、丸山詩織さん、小池祥平君、知久俊彦君の6人が実習した。
初日は台風の影響で外勤業務は体験できなかったが、悪天候も関係なく配達に出かける局員の様子を見学。
さらに郵便物の仕分けや切手、ハガキの窓口販売業務などで汗を流した。
「郵便局が地域でどのような役割を果たしているのか知りたいと思った」という知久君。忙しく働く局員にまじり、責任を持つことの大切さなどを学んでいた。
この日、2年生は企業や保育園、診療所など32カ所の職場に分かれ実習した。 -
みはらしの湯の展示ギャラリーに墨彩画展示
四季折々のモチーフを、墨の濃淡や顔彩で美しく描いた墨彩画、約25点が、30日まで伊那市西箕輪の日帰り温泉施設、みはらしの湯のギャラリーに展示され、入浴客を楽しませている。
作者は西箕輪在住の宮下源明さん(70)。
7年前に不慮の事故で、右足を切断する大けがを負って以来、車いす生活を続けている。
手術後は手足がうまく動かず、いつも体はしびれた状態が続いた。何か気を紛らわすことが出来れば窶狽ニ始めたのが絵だった。
水彩画、水墨画、墨彩画窶狽ニ段階を踏み、3年前からはサンライフ伊那の教室にも通っている。
墨彩画は、ほとんど動かせなかった両手のリハビリにもなっり、現在は、細やかな筆使いで花や山並みなどを丹精に描いている。
宮下さんは「若いころ野球で鍛えた精神力で病気を乗り越え、絵も続けてこれた。障害に負けないように描き続けていきたい」と話す。 -
どんちゃん祭りフォトコンテスト
中川村のどんちゃん祭り実行委員会総務宣伝部(鈴木信部会長、11人)は6日夜、役場で第14回どんちゃん祭り(8月6日開催)フォトコンテストの審査を行い、大会長賞に下平善彦さん(飯田市)の「総出のよさこい」を選んだ。
コンテストには村内外から5人、19点の応募があった。メーンのみこしと花火の共演、ナイヤガラ花火、盛り上がったヨサコイソーラン、楽しい子どもみこし-などをテーマにした作品がずらり。
どんちゃん祭りらしさ、表現力などで審査、大会長賞、どんちゃん祭り賞、優秀賞、佳作を各1点選んだ。
結果は次の通り(敬称略)
▽大会長賞=下平善彦(飯田市)「総出のよさこい」▽どんちゃん祭り賞=大西廣文(飯島町)「今年もやるぜ商工会」▽優秀賞=西永恵(中川村)「夜空に映えて」▽佳作=片桐久司(飯島町)「子供みこしの出発」
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木曽でも「第九」を合唱
伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネル開通記念の「手づくりの第九」が来年6月、伊那に加え、木曽でも開くことが6日、決まった。
「手づくり窶煤vは06年6月17日に木曽福島町の木曽福島中学校体育館、18日に県伊那文化会館でそれぞれ開催。公募した両地域の住民有志ら約350人が祝いの気持ちを込めて「第九」をドイツ語で歌う。
当初は伊那市のみだったが、木曽側から「木曽でも開いてほしい」と要望が出たため、会場を探すなどして木曽を追加。両地域での開催が文化交流の広がりにつながると喜ぶ。
団員は本番に向け、6月から月1回のペースで練習を開始、順調に進んでいるという。
権兵衛トンネルは来年2月ごろに開通する見込みで、開通後は両地域を行き来しながら合同練習に取り組む。
チケット販売は来年4月ごろを予定。
当日は、指揮者に東京シティーフィルのバイオリン奏者征矢健之介さん=伊那市出身=を迎えるほか、地元のソリストも出演。オーケストラは伊那フィルハーモニー交響楽団が務める。 -
コーラスグループが交歓会
伊那市生涯学習センターで3日夜、第27回市内コーラスグループ発表交歓会があった。各公民館で活動する5グループが出演し、日ごろの練習成果を発表した。
市内コーラスグループが集う年1回の発表会。グループごとに衣装をそろえ、ステージに立った。
「会津磐梯山」「どじょっこふなっこ」…と民謡、唱歌、ポップスなどを選曲。アカペラに挑戦するグループもあった。全員で「キャンプ生活」などを歌うプログラムも組まれ、息のあった歌声を会場に響かせた。
また「歌の好きな人ばかりが集まって練習している。楽しく歌いたい」「アットホームなところがいいと会員が少しずつ増えているのが何よりうれしい」とそれぞれ活動紹介もあった。 -
伊那小PTAバザーにぎわう
伊那市の伊那小学校PTAが主催する、年1度のバザーが3日、同校第1、第2体育館であった。PTAが集めた各家庭で不要な贈答品や、児童の総合学習に関連した品を販売した。開始の合図とともに体育館の入り口から人の波が押し寄せ、地域住民や保護者などでにぎわった。
児童のブースには、14クラスの店が並び、学級農園で採ったばかりの野菜、花の苗や草木染めのハンカチなどを販売した。
3年謹組は竹とんぼ、鉛筆たて、スプーン、水鉄砲など竹の加工品を出品。「いらっしゃいませ。貯金箱はいかがですか」と、大きな声で客寄せをして全品を売った。
売上金は、総合学習で取り組んでいる・ス竹を使った家・スの材料費などに使う。児童の一人は「自分で作った竹とんぼが売れてよかった。売れたお金で、丈夫でピカピカした家を建てたい」と喜んでいた。
伊那小はPTA廃品回収をしない代わりに、15年以上前からバザーを続けている。PTAは、売上金を毎年学校教育の活動資金に役立て、昨年は学級で使う電子オルガン、全校児童分の防犯ホイッスルを購入した。 -
冬眠お目覚めコンサート
ピアノの魅力を忘れてしまったお母さんや子どもたちに楽しさを思い出してもらおうと伊南子ども劇場は3日、第75回低学年例会「冬眠ピアノお目覚めコンサート」を駒ケ根市文化会館で開いた。会員の親子ら約150人が集まり、ジャズピアニスト河野康弘さんのピアノ演奏や歌を楽しんだ。
河野さんは子どもたちに「世界中の人がみんな仲良く暮らせるといいね」などとやさしく話し掛けながら『星に願いを』『ピノキオ』などの曲を披露した。「童謡の『チューリップ』はみんな知ってるね? 一緒に歌おう」と呼び掛け、ジャズ風にアレンジしたリズミックな演奏を始めると会場の親子らも手拍子を取り、体を揺らしながら楽しそうに声を合わせていた。
河野さんは1953年生まれ。高校卒業後にピアノを始めた。矢沢永吉バンドのキーボード奏者としてプロデビューし、その後ジャズピアニストに転身。現在世界各地で演奏活動をするなど活躍中。 -
夏の天体観測
親子・こどもふれあい事業9月の巻として駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は3日夜、天体観測教室「夏の星座を眺める」を同館で開いた。親子約10人が参加し、宇宙や星について学んだ。
空が暗くなるまでの間、館内で宇宙についての話を聞いた子供たちは話が終わると早速広場に飛び出し、設置した2基の天体望遠鏡を代わる代わるのぞくが「何にも見えないよ…」。あいにくの曇り空で星は一つも見えず、残念ながら観測はお預け=写真。小雨もぱらついてきたため、せっかく正確に設置した望遠鏡は早々に引き上げとなった。代わりに館内で木星に関するビデオを見ることになった参加者らは「冬の観測に期待しようよ」などと残念そうに慰め合っていた。
同館は「冬の夜空観測教室」を12月17日に開くことにしている。 -
亀山福治・ちず子夫妻
「子どもたちはお手玉を通じて、集中力が高まり、脳の働きが活発になる。体全体を使うので、高齢者の機能回復にも役立つ。お手玉は心と体を癒す」と効用を。
昨年4月、「伊那谷お手玉の会」を立ち上げ、福治さんが会長を務め、ちず子さんが技術指導に当り、2人3脚で、お手玉を通じて、青少年の健全育成に励む。
ちず子さんのお手玉との出会いは古い。子どものころ、姉や近所の同世代の友だちと「いちれつだんぱんはれつして:」と歌いながら、お手玉をつかむ「ちょっきり」、「3つ玉」などで、暗くなるまで遊んだ。
再び、柔らかい布の感触、軽やかなお手玉の音色に触れたのは、足を傷め、動けなくなった98年のこと。中川村の望岳荘で同病の女性に会ったことがきっかけ。「お手玉がリハビリにいいよと勧められ、日本お手玉の会の篠田啓子さん(飯田市)を紹介された」。
「お手玉が足のリハビリに役立つなんて」と半信半疑ながらも、以後、篠田さんが主宰するお手玉教室「南信おしなご会」に入り、すっかり、お手玉にのめりこんだ。
「篠田先生について、飯田市内の小学校に指導に行っているうちに、特注の杖でよろよろ歩いていたのが、杖なしで歩けるまでに回復した。病院では足しかマッサージしないが、お手玉の全身運動が効いたのでは」と分析する。
お手玉の腕も見る見る上達し、おしなご会では最上級の1級(上下伊那で2人のみ)、
全国お手玉協会の3段を取得した。これを機に、飯島町で「お手玉の会」を立ち上げたらどうかと、篠田さんに勧められ、福治さんが中心になって、2月準備会を持ち、広く会員を募った。
「反響が大きく、町内はもとより、伊那市、駒ケ根市からも集まり、うれしかったが、一方では責任も感じた」。4月に会員40人で設立。会の名称を「伊那谷お手玉の会」とした。
第3日曜日の「お手玉教室」を中心に、飯島町の子育て広場、フレッシュセミナー、飯島小学校の飯小タイム、駒ケ根市・岡谷市の移動図書館など、活動の範囲は広がり、お手玉愛好者は増加した。
今年3月、町教育委員会と共催で初めての「町民お手玉大会」を開催、子ども・一般合わせて120人が参加する大イベントになった。「よく、ここまで、輪が広がった。技術も格段に向上した。これも、会員をはじめ、支えてくださった皆さんのお陰と感無量だった」。
また、「障害を持つ男児がお手玉をすることで、改善された。おばあちゃんにお手玉を握らせているうちに、はしが持てるようになったという、喜びの声を聞くのが、1番うれしい」。
10月31日に、東京で、国際大会が開かれる。お手玉を通じて、世界の人々と交流できるのが、今から楽しみとか。
夫婦2人暮らし(大口国江) -
かんてんぱぱ青野恭典写真展展示入れ替え
伊那谷の鮮やかな四季を作品に映す、東京都在住の山岳写真家、青野恭典さん(67)の作品を常設展示する伊那市西春近かんてんぱぱホールの「青野恭典フォトアートギャラリー」は大部分の作品を一新した。
約50点のうち、入れ替わったのは40作品。今年の春から夏にかけて撮影した新作も多く、桜や菜の花、モクレンなど、色彩豊かな花々や、田植えが終わり、緑を深めはじめた棚田をとらえた作品などは、草花の息吹や、生命感が、じかに伝わってくる。
青野さんは「撮影を通じた人とのふれあいも伊那谷の魅力」と語る。
また、風景写真に加え、大鹿村の大鹿歌舞伎を撮影した作品も何点か展示しており「今後は、生活と結び付いた文化的な光景も撮影していきたい」と話していた。
入場無料。展示は06年1月まで。 -
上の原保育所育児講座開催
伊那市の上の原保育所で2日、保護者などを対象とした育児講座があった。
テレビゲームの普及に伴い、子どもがテレビに向かう時間の多さが問題視される昨今、絵本の良さを知ってもらおう窶狽ニ、子供向けの絵本などを取り扱う「南信こどものとも社」の坂本勇さんを講師に招き、絵本の選び方や読み方などの講演を開いた。
坂本さんは「絵本には想像力や言葉など、目に見えないものを育てる力があり、子どもに『愛しているよ』と伝える言葉がたくさん詰まっている」と話し、演技力や声色を変える技術ではなく、親の肉声で心を込めて読んであげることの重要性を指摘した。
集まった約140人の保護者の中には父親、夫婦で講座を聞きに来る人もいた。
最近は、保護者が都合の良い時間に来て、半日子どもと一緒に過ごす「保育参観」に、父親が参加することも多くなったという。 -
長野県川柳大会が伊那市で
長野県川柳作家連盟が主催する第59回長野県川柳大会が4日、伊那市生涯学習センターであり、県内外から約130人の川柳詩人が集い、腕を競い合った。
参加者は、宿題の森・月・虫・指などの6テーマから2つを選び、作品を出すほか、当日出された席代について、当日作品をつくり、提出する。その中から選者7人が優秀作品を決めた。
今回は、ギターに合わせて川柳を読み上げる“朗読川柳”もあり、ゆったりとしたギターに合わせ、作者数人が、自分の作品を披露。 社会を厳しく風刺し、皮肉を笑いに変えるのも川柳だが、「この世界の世あなたに会うためだけに」など、愛をテーマとした川柳を読み上げる男性作者もいた。参加者は、それぞれの作品と音楽に聞き入っていた。
審査の結果、上伊那からは、箕輪町の宮本夢実さんが県教育委員会賞を受賞した。 -
第2回おはなしドキドキパーク
音楽を通じて地域活性化の活動を進めているNPO法人クラシックワールドは4日、伊那市駅前ビルいなっせ前の広場で、第2回おはなしドキドキぱーくを開いた。
広場の活性化を目的に昨年始めた取り組みで、県の移動絵本図書館“おはなしパケット号”を招き、幼稚園児や小学生の音楽演奏などで創り上げた。
オープニングは、伊那緑ヶ丘幼稚園と緑ヶ丘敬愛幼稚園の年長園児60人の鼓笛隊演奏があった。
指揮に合わせて園児達は、精いっぱい旗を振ったり小太鼓をたたき“ひょっこりひょうたん島”など4曲を楽しく演奏。広場に集まった人たちの目と耳を楽しませてた。
伊那小学校の合唱や、「ゴンベエワールド」による風船パフォーマンスなど、さまざまな催しがあり、広場は多くの人でにぎわっていた。 -
後期児童会長に小原涼君
5日、駒ケ根市の赤穂小学校児童会選挙管理委員会は2日に投票を行った後期児童会役員選挙の結果を発表した。児童会長に小原涼君、男子副会長に中村健人君、女子副会長に幸村響さんがそれぞれ決まった。
新会長の小原君は「ふれあいあふれる赤穂小」を公約に掲げ、立会演説会では「ぼくの力で学校を変えてみせます」などと力強く宣言していた。
下期の役員選挙には児童会長、男・女副会長にそれぞれ4人ずつが立候補し、8月25日窶・月1日までポスターを掲示したりクラスを訪問して演説するなどの選挙運動を繰り広げてきた。 -
伊那大絵画展
朝焼けや夕映えの中にある一瞬の光景を、幻想的に描く高知県出身の洋画家、鎮西直秀さん(52)をはじめ、作家70人の約150点が並ぶ「伊那大絵画展」が、伊那市八幡町のきたっせで、5日まで開かれている。
伊那市旭町のはら美術が、同センターのオープンを記念し企画。 風景画や人物画など、あらゆる作品がそろい、伊那谷の情景を鮮やかに描く高遠町出身の向山僚一さんの作品もある。
現代洋画精鋭選抜展金賞など、数々の賞も受賞する鎮西さんの作品も30点近く展示。薄紅色や茜色に染まる朝夕の景色を、日本画を思わせる美しいラインと、柔らかな色彩で表し、壮麗な世界を作り出している。日本だけでなく、世界各国を描く鎮西さんは、今回の展示に合わせ、仙丈ケ岳をテーマとした作品にも取り組んだ。克明に描かれた稜線が、幻想的な色彩に染まる空や雲の流れの中で浮かび上がった作品は、訪れた人々を魅了している。
入場無料。5日まで。4日までは、鎮西さんが来場している。 -
宮田村の祇園祭写真コンテスト結果
宮田村津島神社祇園祭の写真コンテスト(村商工会主催)の入賞作品が決まった。第1位の推薦には伊藤静枝さん(宮田村)の「宮田のあばれみこし」が選ばれた。
昨年を若干下回ったが66点の応募があり、入賞作品11点を決めた。
特選は阿波踊りの女性を見事にとらえた林平一郎さん(伊那市)の「ぎおんの踊り子」、平沢善博さんの「ぎおん祭華花の競演」。
表彰式は10月2日に開く商工祭で行い、作品は村産業振興センターに展示する。
その他の入賞者は次の皆さん。
▽入選=久保田昌宏、林平一郎、向山世男(以上伊那市)▽佳作=加藤平治(南箕輪村)太田登(飯田市、2点)赤羽益(東京都)林平一郎(伊那市) -
命の大切さ学ぶ
高遠町の高遠、高遠北小学校5、6年生を対象とした恒例の合同性教育講演会が2日、高遠小であった。岐阜大学地域科学部の近藤真庸教授を講師に迎え、講師学年ごとに内容を変えて、「命」をテーマに語ってもらった。
5年生には、HIV感染者の事例を紹介し、感染者を取り巻く環境について述べた。「友達ができることで免疫力が増加し、ウイルスと戦う力が増えていた」とし、家族や友人の必要性を訴えた。
また、「辛いことがあっても、明日には良いことがあるかもしれない。『Just for today』(今日一日だけ)を忘れないで」と話した。
6年生には、脳死による臓器移植について解説。児童らに、心臓移植を要する患者への臓器提供の有無を投票で問い、「脳死は死ではないが、人工呼吸器を使って、心臓を動かしている状態。命について考えてほしい」と述べた。
さらに臓器提供意思表示カードの説明をし、両親や家族の同意について、「家族のなかで自分がどんな存在であるか。意思表示カードの対象となる15歳になるまで、臓器提供について勉強してみてください」と呼びかけた。 -
アートクラフト展
#飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で7日まで「花と緑で楽しむアートクラフト展」が開かれている。主催・吉沢麻由美と仲間たち。
自然の美しさをそのまま写しとって、デザインする新しいアート、ネイチャープリントの開発者、杉野宣雄さんの新作作品や、インストラクター、受講生ら24人の160点がずらり。
原色の押し花を専用の転写シートに加工し、びんやハンカチ、インテリアフレームに取り入れたアイデアいっぱいの作品が並んだ。
また、会場ではネイチャープリントワークショップ、吉沢麻由美さんを講師に、ネイチャープリント体験会もあり、多くの来場者が色素だけを台紙に染める不思議な世界を体感している。
体験会は毎日午前11時-午後1時、参加費1500円。事前申し込みが必要。
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蟹沢かつひろさんコンサート
伊那谷を中心に活動するシンガーソングライター、蟹沢かつひろさんは27日夜、飯島町七久保ギャラリー小蕪亭で「平和を永遠に愛す」-をテーマに「ギター弾き語りコンサート」を開いた。平和を愛する会主催。
「人はひとりで生きていかなくてはならないのか」と切々と訴える「ひとり」でスタート。「昔のことを思い出す、君の澄んだ瞳」と呼び掛ける「ひとみ」と続いた。
永久に平和を希求する「時を越えて」、湾岸戦争をきっかけに作ったという反戦歌「NО WAR」を披露した。
ほかに、すばらしい自然に恥ないように、しっかり生きていこうと歌う「伊那谷に生まれ育ち」、ハーモニカが入り、元気の出る「旅立ち歌」など17曲をたっぷり聞かせた。 -
箕輪工業高校1年生が福祉施設で実習
箕輪工業高校全日制普通科の1年生(80人)は1日、総合的な学習の一環で箕輪町内の保育園や老人福祉施設で実習をした。
1年生は5月から、総合的な学習で「社会福祉」をテーマに勉強している。これまで、アイマスクや車いす体験を通して視覚障害者や足の不自由な人への理解を深めてきた。
今回の実習は、乳幼児や高齢者、障害者とのかかわり方、施設の仕事などを実際に保育園、デイサービスセンター、老人ホーム、共同作業の家、宅老所などで学ぶ。
特別養護老人ホームみのわ園では、介護福祉の仕事に関心がある生徒4人が実習。大部屋、くつろぎコーナーなど一人ずつ分かれ、お年寄りと昔のことや高校のことについて話をしたり、食事の介助や部屋の掃除などに熱心に取り組んだ。
食事介助は、「食べ物を口に持っていくのが難しかった」「食べさせる量がわからなかった」など、慣れないことに少し苦労もしたが、違うものを交互に食べさせてあげることなど職員に教わりながら、お年寄りに優しく声をかけて介助した。
今後、実習のまとめをし文化祭で発表。10月には、訪れる施設を変えて2回目の実習を予定している。 -
中沢小学校水泳記録会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は2日、水泳記録会を同校プールで開いた。天候不順のため予定日を2回順延し、この日もだめなら今年は中止窶狽ニされていただけに児童らにとっては待ちに待った晴れの舞台。真夏のような日差しが照りつける泳ぎには絶好のコンディションの下、児童らは張り切ってそれぞれの種目に出場し、プールサイドで応援する児童や訪れた保護者らの大きな声援を受けながら、水しぶきを上げて懸命の泳ぎを見せていた=写真。
詰めかけた保護者らはカメラやビデオカメラで子どもの力泳を撮影したり「頑張れ」「もう少しだ」などと励ましの声援を送った。先頭から大きく離され、最後尾になっても頑張って最後まで泳ぎ切った児童に対してはひときわ大きな拍手が送られていた。