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企業支援に最善尽くす考えアルプス中央信金理事長、伊那CATV年末特番収録で語る
アルプス中央信用金庫(伊那市)の大澤一郎理事長は9日、伊那ケーブルテレビ年末特番の収録に出演し、金融不安に端を発した世界同時不況について「ここ1、2年で解決する問題ではない。100年に一度の暴風雨」との見方を示した。上伊那でも主力の自動車、電子部品関係をはじめとして生産調整や人員整理の動きが強まっていると指摘する一方、企業の資金繰りに対する県内金融機関の貸し渋りなどはないとの認識を強調し「地域発展のため何としても企業を支えていく」と語った。収録の模様は29日午後11時から(初回)の特別番組「伊那谷の経済を振り返る」で放送される。
大澤理事長は、今回の不況を取り巻く現状について「5割しか受注がないという現状も出てきており、減産により派遣社員やパートの解雇につながっている」と解説。「企業個々の頑張りでは難しい部分もある」とも指摘し、合併や業種転換に踏み切る企業が出てくる可能性もあるのではと分析した。
また、資金繰りなどで困っている企業について「早め早めの相談をお願いしたい」とも話した。
収録後の取材で大澤理事長は「アルプス中央信用金庫では再生支援の専門職員を資金繰りなどで困っている企業に配置しており、難関を乗り越えるためのお手伝いをしていく」と語った。 -
宮田村で山ぶどうワインまつり、08年産「紫輝」解禁で400人堪能
宮田村特産の山ぶどう配合種ヤマソービニオンでつくる2008年産赤ワイン「紫輝」を解禁するワイン祭りは7日、醸造する同村新田区の本坊酒造信州ファクトリーで開いた。関係者でつくる中央アルプス山ぶどうの里づくり推進会議の主催。、400人近くが訪れ、収穫から2カ月で仕込んだ新鮮な飲み口を堪能した。
村内農家が栽培するぶどうを使ったワイン生産は10年目。近年は県の原産地呼称管理制度に認定されるなど高い品質を毎年維持している。祭りで同ファクトリーの深水公明工場長は「1日、1日宮田のワインは成長している」と自信を示し、推進会議の会長を務める清水靖夫村長は「生産者の愛情で良いワインができる。多くの人に親しみ愛飲してもらえれば」と来場者に呼びかけた。
日本ソムリエ協会専務理事の高野豊さん=長野市=は以前から宮田村のワインを高く評価し、この日も会場で08年産の出来具合を講評。「特性が出ており、フランス的な格調高いワインに近づいている」とさらなる期待を寄せた。
今季は約28トンを収穫し、紫輝は720ミリリットルビン5200本分を上伊那の酒販店中心に出荷する。価格は1本1900円。定番の「信州駒ケ原」のほか新たな商品の販売も今後予定している。問い合わせは本坊酒造信州ファクトリー0265・85・4633、宮田村産業建設課0265・85・5864へ。 -
宮田村商工会が緊急経済対策求めて村長に要望書
金融不安による景況感の悪化を受けて宮田村商工会は8日、緊急経済対策を求める要望書を清水靖夫村長に提出した。村内企業の経営安定化と支援を円滑に進めるため対策本部の設置を求めたほか、制度資金の利率引下げや、優先発注による受注機会の確保など5項目を要望した。村側は早い時期に本部を設置する意向を明らかにし、前倒しが可能な公共工事なども洗い出して早期発注したい考えも示した。
毎年この時期に行っている商工会と村の両理事者らの懇談会の席上、前林善一会長が村長に要望書を手渡した。村産業建設課は制度資金の利率や条件緩和について、さらに金融機関と相談して新年度に向けても善処していくと説明。商工会側からは「新たな借り入れが難しい中で、企業個々の事情をかんがみて対応して」「村職員は各企業をまわって何が必要かニーズを把握し、厳しさを肌で感じてほしい」と注文も寄せた。 -
伊那ケーブルテレビ12月1ch座談会は「産学官連携による人材育成」テーマに
伊那ケーブルテレビの自主放送番組1ch座談会の12月放映号は「産学官連携での人材育成」をテーマに収録した。ハローワーク伊那(伊那公共職業安定所)の野口博文所長、箕輪進修高校の荒井和人校長、伊那市教育委員会の北原明教育長がゲスト。地域産業経済誌ゴーシュの毛賀沢明宏編集長が司会を務め、厳しい経済雇用情勢の中で働く意義、素晴らしさをどう次代につなげていくか現状の取り組みを交えて意見を交わした。6日午後2時を皮切りに、12月の毎週土、日に放送する。
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宮田村商工会青年部の歳末慈善パーティーは「エコはし」で、西駒郷利用者と一緒にてづくり
宮田村商工会青年部(小田切等部長)は6日開く恒例の歳末慈善パーティーの会食で、使い捨てのわりばしに替えて、村内の風倒木を加工した「エコはし」を用いる。地元にある県の知的障害者総合援護施設「西駒郷」の利用者と一緒に手づくりしたもの。部員たちは「環境も考えながら自分たちが住む地域を見直すきっかけにもなる」と交流を深めながら、丁寧に仕上げた。
材料は風雨などで倒れた村内のヤナギの木。8月に切り出して準備を進めてきた。
実際の製作は青年部員が西駒郷を訪れて利用者と共同で作業。できばえを見せ合いながら楽しく談笑するなど、ふれあう姿もみられた。「これを機会にもっと仲良くしていけたらいいですね」と実行委員長の吉沢賢治さんは話した。
売り上げのなかから村の福祉などへ寄付を行っている歳末慈善パーティーも43回目。今年の会食メニューにはとうふやマスのくんせいなど地元の名物を使ったオリジナルの「特産品御膳」を用意する。「宮田の若者たちがつくった地元材のはしで、郷土のおいしい料理を存分に味わってもらえたら」と吉沢さんら青年部員は準備に余念がない。 -
セイコーエプソンに学ぶ環境経営セミナー
環境問題に取り組む先進企業セイコーエプソンの事例に学ぶ環境経営セミナーが4日、伊那市内であった。県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターと世界一を目指して行動する上伊那地域企業の会の共催で、経営者や各企業の担当者ら約70人が参加した。セイコーエプソン地球環境推進部の田中規久部長が講演し、使わない照明の消灯を励行しただけで電気代が半減した実例など紹介。企業単体で取り組むだけでなく社会を巻き込んだ協調性ある活動が必要とも指摘し「自分たちができることを業務にもおきかえながら行うことが大切。いずれ業務の達成感が環境の達成感になるようなれば」と話した。
同社は地球環境の将来を見越して全社あげて環境への取り組みを推進。以前に経営トップの強い意志でフロンガス全廃を4年で達成した実績もあり、田中部長は「大きな目標を掲げて活動するのは弊社の原動力。目標が高いと意識を抜本的に見直すことにもつながる」と説明した。
設計段階からユーザーが利用して廃棄するまで、全てにおいて環境を考えてものづくりを行っているとも言及。製品とそれを製作する機械に至るまで、ものを小さくして省力化を図るダウンサイジングを徹底しているともふれ「小さくなれば軽くなり消費電力は少なくなり、輸送費だって安くなる。全てが環境負荷の軽減につながっています」と続けた。
消費電力が多いクリーンルームも局所的なクリーンを導入して省力化を図っているほか、将来的には工場も小さな施設にしていきたい考えを説明。生産プロセスを抜本的に見直し、常に効率化を図っているセイコーエプソンの姿を紹介した。 -
経営革新塾閉講、若い経営者の新たな力に
伊那商工会議所主催で4年目を迎えた「経営革新塾」は全9回の講義を終え、受講した若手経営者ら17人が修了した。マーケティングから現場改善まで幅広く生き残りの戦略を学習。同商議所は「厳しい状況下にあるが、学んだ経験と自社の強みをいかして企業発展してもらえれば」と話している。
約1カ月間の集中講座。著名な経営者ら多彩な講師陣を迎え、企業として体質を強化する術をあらゆる角度から学んだ。
最終回はコンサルタントの長野修三さんを講師に実践に向けた計画「アクションプラン」づくりに取り組み、自社の将来的な企業プランを実際に描いた。 -
制度資金に長期返済対応の借り換えメニュー、宮田村が中小企業の資金繰り支援で
宮田村は景況感悪化に伴う中小企業の資金繰り対策として、村商工業振興資金(制度資金)を利用している事業所の長期返済に対応する借り換えメニュー「特別経営安定対策資金」を設けた。最長7年の返済期間と今利用している制度資金からの借り換え一本化を可能にすることで、「月々の返済額を減らすこともでき、資金繰りに悩む企業の負担軽減を図りたい」と村産業建設課は説明する。
2007年3月以前に村の制度資金を借り入ていることが主な条件。同課によると200件ほどが対象になるとしている。借り換えにより実質的に返済期間を延長することで、経営の安定化を促していきたい考えだ。問い合わせは村産業建設課85・5864まで。 -
緊急労働相談窓口を開設
長野県は、景気悪化に伴い雇用や賃金などについての緊急労働相談窓口を県内7ヶ所に設置し無料相談を始めた。
このうち伊那合同庁舎5階の南信労政事務所にも相談窓口が設けられている。
県によると、今年度4月から9月までに去年とほぼ同じ718件の相談があった。
金融危機の影響もあって10月と11月には前の年に比べ15%増の257件の相談があったという。
こうしたことから県では、労働事務所など7ヶ所に無料の相談窓口を設置した。
窓口は、平日の午前8時30分から午後5時15分まで。相談内容は、解雇や賃金に関すること。
県では休日も窓口の開設を検討している。 -
県内製造業の業況DI悪化、2002年当初以来の低水準に
長野県は10月分の景気動向調査を発表した。前年同期と比べて業況が「好転」したとする企業の割合から「悪化」とした企業を引いた業況DIは、マイナス76.3ポイント。前回7月の調査に比べて23.5ポイント悪化し、2002年当初以来の低水準となった。今後の見通しについても「好転」とする企業は全体の1.5%にとどまり、75%が「悪化」と予測するなど厳しい状況下にありそうだ。
県内製造業330社を調査し、業況DIは06年10月から落ち込みが続いている。輸出割合の高い電機・電子、一般機械、精密、自動車部品と主力産業が軒並み低調。受注引き合いが減少するなかで、資金繰りなどに苦しさを感じている企業も増えている。 -
信州大学農学部で就職面接セミナー
金融不安による景況感の悪化で売り手市場から一転、氷河期の再来とも危ぐされる学卒者の就職。2010年3月卒業予定者の就職活動は既に始まっているが、南箕輪村の信州大学農学部は1日、就職希望の学生を対象に面接対策のセミナーを開いた。年明け早々にも面接を含めた就職試験をスタートさせる企業は多く、学生たちは本番さながらに模擬面接などを受けてスキルアップにつなげた。
個人と集団で行った模擬面接。面接官は学生たちに「自分の強み」「学業で得たもの」「最近気になっているニュース」など質問した。
アルバイトや部活動など生活全般の実体験を通じて話題を展開する学生の姿も。面接官役を務めた信大就職相談員で県の若年者就業支援アドバイザーも務める中島常隆さんは「失敗も含め経験から学んだことを企業としては大いに知りたい部分。結論と理由を具体的に押さえて普段から話せるようにしておくことが大切」と説明した。
面接を終えた森林科学部3年の細川智博さん(21)は「時事問題を知らないので、もっと自己分析もしながら就職活動を進めていきたい」と話した。
同農学部では半数以上が大学院に進学するが、就職希望者には信大キャリアサポートセンターが行う各種支援プログラムのほか、学部独自でセミナーや合同企業説明会も開くなどしてバックアップしている
同センターの宇留賀勝義主査、光武聖子コーディネーターは「10年4月就職の学卒向け求人は現段階で企業の数は減っていないが、全体の求人数は絞り込まれる傾向にもある」と説明。その一方で依然として新卒採用を希望する企業の傾向は強いとみている。
「厳しさを感じて積極的に活動を始めている学生がいる反面、楽観的な人がいることも事実。自分のやりたい仕事、企業に近づけられるよう意識を高く持って臨んでほしい」と学生たちにエールを送る。 -
南信労政事務所など県機関に「緊急労働相談窓口」
景気後退に伴う業績悪化による解雇などで困っている労働者を対象に、長野県は「緊急労働相談窓口」を開設する。上伊那管内では南信労政事務所(伊那合同庁舎内)に窓口を設け、各種相談に応じる。
窓口は県内6ヵ所の労政事務所(分室、駐在含む)と、県労働雇用課に開設。受付時間は平日の午前8時半から午後5時15分まで。解雇や退職勧奨、賃金や勤務時間など労働条件、配置転換など雇用全般に関して、電話での相談にも応じる。(無料、秘密厳守)。
問い合わせなどは南信労政事務所0265-76-6833、県商工労働部労働雇用課026-235-7118まで。 -
山ぶどうワイン2008年産「紫輝」7日のワイン祭りで解禁
宮田村特産の山ぶどう交配種ヤマソービニオンでつくる2008年産赤ワイン「紫輝」のビン詰めなど出荷準備作業が、醸造する同村新田区の本坊酒造信州ファクトリーで行われている。収穫から2カ月で仕込んだワインは新鮮でまろやかな味わいに仕上がり、7日に同工場で開くワイン祭りで解禁する。
村内農家が栽培し、同工場でワインに醸造して10年。県の原産地呼称制度に認定されるなど高い評価も受けている。今季も「駒ヶ原」など味わいが異なる数種類を生産する予定だが、最も発売開始が早い紫輝は720ミリリットルビンで5200本分を地元上伊那中心に出荷する。
「糖度と酸味のバランスを良くして、フレッシュでまろやかな果実感をだした」と深水公明工場長。収穫前後に天候が不順となったが、成長期の夏には天候にも恵まれぶどう自体の品質も良好だったという。
ワイン祭りは生産者や村などでつくる「中央アルプス山ぶどうの里づくり推進会議」が主催し、7日午前11時から。今回から500円の入場料制となるが、できたてのワインを振る舞い完成を披露する。
当日は村内と会場を結ぶ送迎バスも運行。祭りに関する問い合わせは推進会議事務局の村産業建設課85・5864まで。 -
優良従業員表彰式
伊那市商工会による優良従業員表彰式が24日、伊那市のマリエール伊那で行われた。
事業所に長年勤める優良従業員を表彰するもので、今年度は9企業の20人が表彰された。
表彰されたのは勤続30年以上が1人、10年以上が13人、5年以上が6人。式には15人が出席した。
伊那市商工会の森本光洋会長は、「長年勤務している優秀な人がいることで、事業が継続できます。不景気な時代でますます大変になりますが、なにより健康に留意して頑張ってほしい」とあいさつした。
受賞者を代表して、勤続33年で全国商工会連合会会長表彰を受けた有限会社丸美屋建設の北原あゆ子さんは、「今日を契機に、なお一層の努力をしてまいる所存です」と謝辞を述べた。 -
来春卒業予定の高校生求人・求職状況まとめ
長野労働局は、今年度卒業予定の高校生の求人・求職状況をまとめた。
9月末現在、伊那地域の求人数は548人、求職者数は366人で、求人倍率は前の年の同じ月に比べ0.07ポイント低い、1.5倍。
就職内定率は、71.6%と前の年の同じ時期に比べ10ポイントほど高くなっている。
長野労働局によると、内定率は全県的に高く、これは採用時期が全体的に早まってきていることが影響しているという。 -
10月の月間有効求人倍率0.98倍
伊那公共職業安定所は、10月分の労働市場概況をまとめた。それによると、10月の月間有効求人倍率は0.98倍となっていて、4年4ヵ月振りに1倍を割った。
伊那公共職業安定所によると、新規求人数は1053人。また新規求職者数は882人で、月間有効求人倍率は0.98倍と、平成16年5月以来4年4カ月振りに1倍を割った。
これについて伊那職安では、夏以降、原油・原材料の価格が上がり、経済状況が悪化したことが原因としている。
それに伴い、企業の倒産や派遣社員の契約解除も増え、8月以降は新規求人数も2割から3割程度減少しているという。
今後このような経済状況が続けば、求人倍率もこのまま下がっていくのではないか竏窒ニ話している。 -
製造業社員を講師に子ども科学教室、次代につなぐものづくり
上伊那の製造業10社の若手社員らが講師となり小学生にものづくりの楽しさを伝える「上伊那子ども科学教室」が29日、駒ヶ根市の駅前ビルアルパで開かれた。県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターの主催で、60人の児童が参加。赤外線センサーで障害物を探知してモーターで動く「すもうロボット」を工作した。理科やものづくり離れが叫ばれる現代の子どもたちに、体験する機会をと昨年度から始めた試みだが、テレビゲーム世代の若い社員がものづくりを基礎から学ぶ原点回帰の要素も含まれている。入社数年の技術者は子どもたちを教えながら、一緒になって確かめるようにロボットを組み立てた。
産業用ロボットや工作機械用の空気圧機器を製造するコガネイ(駒ヶ根市飯坂)は、入社1、2年の社員3人を講師として参加させた。同社生産技術グループリーダーで同教室実行委員会の座長をつとめる伊藤定義さん(43)は「技術系でも今の若い社員は机上で学んできただけで、実際に入社するまではものづくりを体験してこない人が多い。子どもの頃にプラモデルを作ったとかいう経験が乏しいんです」と説明する。
今回で4回目を迎える同教室。子どもたちのものづくりにふれる機会を増やし将来的な地域の技術力継承に役立てるのがねらいだが「色々な体験が乏しい若手技術者の知識向上にも役に立つ」と伊藤さんは続けた。
表面処理のサン工業(伊那市西箕輪)も若い社員が中心になり参加した。入社2年目の重松宏明さん(24)は汗だくになりながらも、熱心に子どもたちを指導。「一人ひとりペースが違うので教えるのが大変。これから会社で後輩を教える立場になったとき、『これは分かるんじゃない』とか先入観を持って教えないように心がけたいですね」と話した。
赤穂小学校5年の澤田紘希君は「難しいけど、動く仕組みとかが分かっておもしろい」と製作に夢中。ネジを回したり、ニッパーで切ったり。子どもたちと若い技術者は心をひとつにして工作に励んでいた。 -
ティービーエムにグッドカンパニー大賞優秀企業賞
発電用タービンブレードの製造を主力に機械部品加工を手がけるティービーエム(宮田村、山田益社長)が、社団法人中小企業研究センターが設ける今年度のグッドカンパニー大賞優秀企業賞に選ばれた。経済的、社会的に優れた成果をあげた企業に贈られるもの。同社は世界的なエネルギー事情にも関わる原子力発電用のタービンブレードを中心に事業を拡大。27日には地元の宮田村議会が今年から稼動を始めたばかりの同社伊那工場を視察し、郷土から世界へはばたく高精度の技術力にふれた。
伊那市西箕輪の伊那インター工業団地内にある伊那工場。新興国などでも建設が進む原子力発電所で使われるタービンブレードの生産に対応するため、最新鋭の加工機械がほぼ24時間体制でフル稼働する。
視察した宮田村議を前に唐澤敏治副社長は「競合企業はもちろんあるが、大手を除く出先企業の中では設備的にも最も充実しており、量的な加工も一番こなせる。シビアな納期などへの対応も強い」と胸を張った。
世界最大手の電機メーカー米国のゼネラルエレクトリック(GE)社とも直接取引でタービンブレードを加工するなど、世界的なエネルギー事情にあわせてますます存在価値も高めている。
「日本国内ではアレルギーがあるのも確かだが、後処理をきちんとすれば効率もよく環境にもやさしいのが原子力」と唐澤副社長。世界的な金融不安による影響についても「心配する部分はあるが、現状のままでいけば来年も100%稼動の予定」と説明した。
同賞は毎年、経済産業省、文部科学省、商工会議所などの推薦をもとに審査し42回目。上伊那からは、06年度に伊那食品工業(伊那市)がグランプリ、ミカドテクノス(箕輪町)が特別賞に輝いている。今年度の優秀企業賞は8社で北陸甲信越地区からはティービーエムのみ。グランプリには諏訪市の小松精機工作所が選ばれ、長野県の技術力が高い評価を受けた。 -
宅地基準地価、伊那市、駒ヶ根市で16%台の下落
県固定資産評価審議会は、2009年度の固定資産税算定評価基準となる「基準地価格」を承認、決定した。宅地価格は前回06年度の評価替え時と比較して、地点変更した10市町村を除く71市町村全てが下落。県平均下落率は11%で、上伊那では伊那市(通り町2丁目)が16.9%、駒ヶ根市(中央広小路下部)が16.5%下落などとなった。
上伊那で宅地の下落率が最も高かったのは辰野町(本町2丁目商店街)の17.2%。箕輪町(松島通町付近)15%、南箕輪村(伊那インター下アクセス沿い)11.6%、宮田村(津島神社付近)11.3%、飯島町(国道153号沿い)6.8%、中川村(片桐中央国道153号沿い)6.2%それぞれ下落と続いた。 -
信州そば品評会で木曽屋が農水省局長賞、沢製麺が県知事賞
県など主催の第51回信州そば品評会で、上伊那からは木曽屋(伊那市高遠町)の絵島八割蕎麦が農水大臣賞に次ぐ農林水産省総合食料局長賞、沢製麺(箕輪町中箕輪)の更科そばが県知事賞にそれぞれ輝いた。
出品総数206点で、県工業技術総合センターや信州そば協同組合などの関係者が審査にあたった。上伊那から入賞した2点はそば粉配合率70%以上の乾そば。全体的に南信地方からの出品は36点と少なかったが、そのなかで木曽屋と沢製麺のそばは高い評価を受けた。 -
宮田村商工会と村議会が懇談、厳しいからこそ地元の手で企業育てる「地産地消」の支援策を
宮田村商工会(前林善一会長)と同村議会(松田英俊議長)の懇談会は25日開き、金融不安に伴う景気の落ち込みを中心に意見交換。同村内では生産が冷え込む自動車関連の製造業も多く、商工会員の経営者からは先が見通せない現状に不安の声が相次いだ。今後さらに厳しさが増すのではという意見も多かったが、「このような時だからこそ頑張る企業に支援を」と村側に地元企業が活性化する仕組みを積極的に構築してほしいと要望。緊急経済対策の実施や見本市、展示会への助成継続、金融機関への協力要請なども求めた。
商工会側は理事役員や工業、商業、建設の各部会長、副部会長らが出席し、村議会産業文教委員と懇談。
「先送りや減産といった話しばかり。このような状態になると派遣社員を整備したり、賃金カットするなど立場の弱い人にしわ寄せがいってしまう悪いスパイラルに入り込んでしまう。行政にどんな要望、要請したら良いかも思い浮かばないほど厳しい」など急速な景気の低迷に閉塞感を訴える意見が出された。
そのうえで村に対し、物品購入や工事発注などで村内業者を優先する仕組みを構築してほしいと要望。「村の企業を上手に育て、村も村民も地元の企業や商店を積極的に利用する“地産地消”を確立して」と求めた。
議員からも「村全体で村の経済を動かすような機運を行政が高めていく必要がある」などの声があがり、金融機関に対する要望や制度資金の拡充など、商工会と一緒になって検討を深めて対応していくべきとの意見もあった。
12月8日には商工会と村長の懇談会も予定している。 -
工房信州の家HPが信毎ホームページ大賞で審査員賞
伊那市の住宅建設業フォレストコーポレーションが事業ブランドとして展開する「工房信州の家」のホームページが、信毎ホームページ大賞2008で審査員賞に選ばれた。会社のコンセプトを高いデザイン性とバランスの良さで表現し、家を建てたい人に参考になる内容の充実度も高く評価された。
信州を楽しむ住まいをコンセプトに県産材や自然素材にこだわる工房信州の家。ホームページ上では、単純に商品を紹介するのではなく、スタッフの想いを掲載したブログ集やオーナーの声を収めたサイトなど多彩な内容で家づくりに役に立つ情報を発信している。
311点の応募があった同賞での高評価に、小澤仁社長は「今回の受賞により、当社の家づくりを知ってもらう機会が増えたと思う。実際に見学会にも遠方から足を運んで頂いたお客様もいる。これを励みに全県に工房信州の家を広めていきたい」と話した。 -
IT経営の基礎を学ぶ気づき研修会開講
伊那商工会議所は20日、ITを自社の経営に役立てたいと考えている経営者を対象にした研修会を伊那ビジネス専門学校で開いた。シニアシステムコンサルタントでITコーディネーターの越義郎さんが講師。経営課題を探り将来的な事業目標を達成させるためにどのようにITを活用していくべきか、事例演習しながら理解を深めた。
ITの活用段階から探る基礎編として開講。サービス業者を中心に経営者らが出席した。
「ITとはいきなり道具を使うものではない。自社の業務改善をするなかで、ITが有効かどうかしっかりビジョンを描くことが必要。取り巻く経営課題に気づき戦略を練る。自社のIT成熟度をしっかりと把握し、身の丈にあった活用をすることも大切です」と越さん。
経営的に伸び悩む架空の米穀店を事例企業として演習を実施。参加者は米穀店の経営者の立場になって経営改善のための各種課題を拾い出し、行動するためのアクションプランなどを考えた。
演習内容を自社に置き換えて分析も行い、人間がやる仕事を明確にする中でITをツールとしてどのように活用すべきか考えを広げた。
同会議所経営指導員の小出勇さんは「経営者のなかにはITに対してアレルギーを持っている方もいる。このような演習などを通じて身近に感じてもらい、取り巻く経営環境に気づくなかで活用してもらえれば」と話していた。 -
伊那谷への就職を応援するゴーシュ特別号発刊、学生には無料送付サービスも
伊那谷地域の産業経済情報を紙媒体やWebなどで発信するゴーシュは、来年度卒業予定の学生の就職活動を応援し、伊那谷の企業や風土の魅力を伝えようと特別号を発刊した。「伊那谷で一緒に働こう」をテーマに、4ページ全カラー。Iターンで伊那谷の企業に就職した5人の若者が出演した伊那ケーブルテレビジョン製作の座談会番組の模様や、成長企業の経営者の横顔などを掲載している。学生には無料(一般、企業は有料)で送付するサービスも始め、ゴーシュホームページのメールフォームから登録を受け付けている。
「就職難がさけばれ始めた今だからこそ、伊那谷の企業や土地の良さを地元出身者やIターン希望の若者などに広く知ってもらえれば」と毛賀澤明宏編集長。
同編集長が司会を務めIターン者の伊那谷に寄せる想いや仕事ぶりが聞ける座談会を中心記事にすえ、魅力あふれる経営者として画像処理検査装置の開発で業績を伸ばすアルゴル(南箕輪村)の今井博充社長を紹介。ハローワーク伊那の担当者から聞いた就職事情も掲載している。
この特別号は来年度の学卒者を対象に19日に東京で開かれる長野県の就職企業説明会で配布するほか、会場以外でも希望する学生には無料で頒布する。
画面右横のバナーをクリックし、ゴーシュホームページから登録下さい。 →→→ -
西春近商工祭にぎやかに
地域の事業所を紹介し交流を深める西春近商工祭が16日、西春近商工会館などで開かれた。家族連れなどが集まり、さまざまなイベントを楽しんだ。
このうちサカイ匠建の酒井卓実社長は、パワーショベルを巧みに操り、習字を披露した。
酒井さんは、力強いパワーショベルも繊細な技術が必要になることを知ってもらいたかったという。
訪れた人たちは、パワーショベルによる鮮やかな筆さばきに見入り、寿という字が書き上がると拍手が起こっていた。
また、唐木屋石材工芸の唐木一平社長が巨大な石を割って来年の運勢を占うパフォーマンスを披露した。
この石は重さ3トンの御影石で、まず唐木社長がドリルで数カ所穴を開け、続いて訪れた人たちが順番に穴に先のとがった金属の棒を入れ、金づちで打ち込んでいた。
最後に唐木社長が金づちを打つと、石は見事に真っ二つに割れ、集まった人たちは歓声を上げて割れた石を覗き込んでいた。
訪れた人たちは楽しいイベントを通じて交流を深めていた。 -
紙芝居で環境問題伝える
伊那商工会議所女性会が保育園で初の上演伊那商工会議所女性会のメンバー9人は17日、伊那市の美篶西部保育園で環境問題に関する紙芝居を上演した。
この紙芝居は、子供達にもリサイクルや、電気・水の節約に取り組んでもらおうと、長野県の地域発元気づくり支援金事業として60万円の補助を受け制作し、先月完成した。
この日は初めて保育園で上演し、リサクルによってペットボトルがボールペンに、牛乳パックがトイレットペーパーになる事などをわかりやすく説明していた。
伊那商工会議所女性会では、来年2月までに、伊那市内の保育園で順次この紙芝居を上演する計画で、「小さい頃から節約やゴミの分別を身につけ、家庭でも環境問題について考えるきっかけにしてもらいたい」と話していた。 -
仙流荘で猪鍋定食を販売
伊那市長谷の宿泊施設「仙流荘」は15日から、食事の新メニューとして猪鍋定食の販売を開始する。
猪鍋定食は冬の時期の集客につなげようとメニューに追加したもの。肉は味噌ベースのスープでやわらかく煮込まれていて、一つの鍋には約110グラムの猪肉が入っている。
他には、ご飯とみそ汁、小鉢のほか漬物がついて税込で900円。
猪鍋には肉のほか、地元産の白菜やしめじ、ごぼうなどの野菜が入っており、味をひきたてている。
仙流荘は火曜定休。食事時間は午前10時から午後5時まで。
冬季限定の猪鍋定食は明日から来年3月上旬ころまで提供されるということです。 -
上伊那の魅力的な食品、東京の商談会「フードセレクション」でPR
八十二銀行をはじめとした地方銀行が主催し、全国各地のあらゆる食の産品が集まる商談会「フードセレクション2008」が11日、東京ビッグサイトで開かれた。3回目の今年は354業者、県内からは40業者が出展。上伊那からも魅力的な「食」を生産、販売する業者が複数出展し、飲食店や流通業界のバイヤーらが多数訪れて品定めした。食の安全性が問われるなか、信州伊那谷の豊かな風土に育まれた産品の数々は高い注目を集め、「おいしさと安全安心を消費者は求めている。環境的なイメージや製品に対するストーリー性、こだわりなど、信州の産品には魅力も大きい」と話すバイヤーもいた。
宮田村の製造業マスダが運営する宮田とうふ工房は、県内産大豆「ナカセンナリ」のみを用いる自慢の豆腐製品を試食交えて紹介した。新製品として来春に本格販売を予定する「そばとうふ」や大豆手づくりのかりんとうなども用意。
試食した東京や仙台などで外食産業を展開する担当者は「おからを出さず栄養素を丸ごと残した豆腐は可能性を感じる。消費者は添加物にも敏感。都会の人たちは食に非日常的な要素も求めており、宮田とうふのようなうんちくを語れる商品を我々も求めている」と話した。
豆腐という消費期限が限られる商品だけに広く流通させるには難題も抱えるが、同社顧問の小原勇さんは「ネット販売や観光とリンクさせるなど次に向けて戦略を練っていきたい」と話した。
飯島町の食肉製造販売「大成」は都市圏でも認知度が高まっている馬肉製品を用意。馬刺しだけでなく、ジャーキー、レトルトなどもPRし、商品の幅の広さも売り込んだ。
駒ヶ根市の中央道駒ケ岳サービスエリアでレストランを経営し、地元名物のソースカツ丼とその関連商品を販売する信南サービスは初出展。異色の「ソースカツ丼キャラメル」や、カツ丼用ソースは大手コンビニなどの目にも留まったが、同社の木下世貴開発室長は「数量的な問題など宿題も頂いた。研究も重ねて、駒ヶ根のソースカツ丼をさらに広めることができれば」と話した。 -
振り込め詐欺防止で八十二銀行箕輪支店に感謝状
振り込め詐欺による被害を未前に防いだとして12日、伊那警察署から八十二銀行箕輪支店に感謝状が贈られた。
この日は箕輪支店の業務グループリーダー掛川和重さんが伊那警察署を訪れ、篠田彦雄署長から感謝状を受け取りった。
箕輪支店では先月30日、町内の81歳の男性から「有料情報番組の利用料金6万5千円が未納なので振り込むように電話があった」との話を聞き不審に思った行員が箕輪町交番に通報した。
警察が事情を聞いたところ振り込め詐欺と判明し、被害を防いだ。
八十二銀行ではチェックリストをつくるなど普段から被害防止とための対応を取っているという。
篠田署長は「お客さんの様子が少しでも、おかしいと思ったら積極的に声をかけてもらいたい。」と協力を呼びかけていた。
また掛川さんは「お客さんの中には、かたくなな態度をとり、話しを聞いてくれない人もいる。警察との連携を密にして被害防止につとめていきたい。」と話した。
伊那署管内での今年の振り込め詐欺による被害は9月末現在7件。金額はおよそ800万円にのぼるという。 -
アップルシナモンビール発売
伊那市でつくられたリンゴを使った発泡酒「アップル・シナモン・エール」が都会から訪れた観光客などから人気を集めている。
伊那市によると「アップル・シナモン・エール」は今年10月に発売され、10日間で初回生産分の6000本が完売した。
この人気に応え、追加で生産されることになり、12日から伊那市長谷の仙流荘などで再販がはじまった。
この発泡酒は伊那市産のりんご「つがる」を使っており、アップルパイのような風味が特徴。購入できる販売所が限定されていることから、観光客や宴会の席での注文が多いという。
この発泡酒アップル・シナモン・エールは1本、330ミリリットル入り。税込450円で仙流荘や羽広荘などの他ニシザワショッパズ各店で12月末頃まで販売している。