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宮田村商工会工業部会が緊急景気動向懇談会
宮田村商工会工業部会(北原健一部会長)は12日、緊急景気動向懇談会を同商工会館で開いた。講師の県中小企業振興センターの北原実さんは、管内の景気や受発注の動向を解説。不況の厳しい現況を踏まえたうえで「大手の発注元は下請けの選別に迫られている。自社の現状を分析し、どのような方向に持っていくか将来に向けた対策を講じていくことが大切になる」と話し、広い視野で動向をとらえていく必要性も示した。
急激な景況感悪化を受けて、今後の活路を見出そうと開いた懇談会。16社が参加し、熱心に耳を傾けた。
北原さんは上下伊那地域の受注状況について、20人以下の中規模企業の多くは仕事量が半減と説明。特に5人以下の零細は厳しく、7割から9割以上も仕事が減って危機的な状況にある企業も出始めていると話した。
中京方面の発注案件の受注も、コストなどの競争力を背景に成立が進んでいない現況にもふれ「コスト的にもさらなる努力が必要となっており、新たな特有技術や短手番対応力も不可欠」と語った。
そのうえで、自社技術の将来性や発注の流れなどを現状把握し、解析していくことが今後に向けて重要と指摘。中国、インドなどが将来に向けて世界経済の牽引力となる見方も示し「宮田村商工会は中国から企業研修生を受け入れており、宮田が育てた人材をどのように活用していくかも今後の課題では」と語った。
懇談会では直面する財政的支援についても理解を深めようと、町1区の社会保険労務士代田秀子さんを迎え、中小企業緊急雇用安定助成金などについて学んだ。 -
上伊那のレギュラーガソリン価格値上がり、続落止まる
上伊那地方の1リットルあたりレギュラーガソリンの価格は9日現在111.6円で前月13日の調査に比べて2.8円高く、昨夏から続いた続落傾向が止まり値上がりに転じたことが県企画部の調査で分かった。ハイオクガソリンも2.8円高の123.5円。一方で軽油は1.3円安の103.8円、灯油も18リットルあたり1154.2円で4.5円値下がりした。
県内78店舗を電話による聞き取りで調査。県平均のレギュラーガソリン、ハイオクガソリンはともに前月に比べて3.1円値上がりし、109.9円と121.2円となった。昨年8月以来6カ月ぶりの値上がり。軽油は1.2円安の102円、灯油は8.1円安の1151.3円だった。 -
県の中小企業向け制度資金3月から貸付金利引き下げ
県は中小企業の借り入れ負担を軽減しようと、3月1日から中小企業向け融資制度の貸付金利を一部を除いて0.2%引き下げる。
対象となるのは同日貸付実行分からで、中小企業振興資金、経営健全化支援資金、新事業活性化資金と、一部を除く創業支援資金。経営健全化支援の特別経営安定対策資金は現行2%が1.8%になる。 -
20%のプレミアム商品券1000セットわずか32分で完売
宮田村商工会は9日、額面を20%上乗せするプレミアム商品券を限定発売し、わずか32分で用意した1000セットを完売した。緊急経済対策として村が助成して発行。1000円券12枚を1万円で販売し、村内加盟の91店で利用できるもので「消費が高まり景気浮揚につながれば」と、大きな反響に関係者は期待を寄せた。
同商工会は2005年6月から5%のプレミアム商品券を常時販売しているが、20%上乗せの限定販売が決まった1月以降のわずか1カ月間で利用可能な加盟店が65店から91店に急増。客の要望に後押しされる形で加盟を決めた事業所も多く、なかには水道工事会社や会計事務所なども含まれている。
村産業建設課や商工会は「一般商店に限らず多様なサービスが利用できるようになり、使い勝手が良くなったことも今回消費者の高い人気を集めた一因では」と分析する。
20%プレミアムの商品券は短期間の需要を見込み、使用期限は4月末までに設定。この日、販売会場の村商工会館は早朝から長蛇の列ができ、購入限度額の10万円分を買い求める人も多かった。村外の購入者もいたとみられるが、村の担当者は「商工振興が目的でもあり、村内の商店へ幅広く足を運んでもらう契機になれば」と話した。 -
伊那商工会議所 新年会
伊那商工会議所の会員交流パーティーが2日夜、伊那商工会館で開かれ、会員同士が交流を深めた。
これは、互いの情報交換や親睦を深めようと伊那商工会議所が初めて開いたもので、およそ140人が参加した。
伊那商工会議所の向山公人会頭は、「アメリカの金融危機、円高などで私たちの地域も深刻な事態を迎えている。地元の事業所の皆さんにはこの窮地を乗り切っていただきたい」とあいさつした。
会場には、ローメンやソースかつ丼、手作り餃子などが用意され、会員達は会話をはずませながら料理を味わっていた。
ある出席者は、「会員が集まって交流できることはすごく良い。不況だからこそみんなで力を合わせて頑張っていきたい」と話していた。
伊那商工会議所では、会員になっても交流する機会が少ないことから、今後はイベントを通じて情報交換の場を提供していくことにしている。 -
腰原副知事がユーエスアイを視察、県下最大の太陽光発電をはじめ徹底した環境配慮に関心寄せて
腰原愛正副知事は5日、宮田村のダンボール、金属加工業ユーエスアイ(浦野浩社長)を視察し、県下最大の太陽光発電設備をはじめ環境への配慮が散りばめられた同社工場を見学した。地球的規模の環境問題を企業として真剣にとらえ「二酸化炭素の排出量が世界で一番少ない工場」を目指す同社の取り組み。腰原副知事は「素晴らしいアイデア。我々も見習い、伝えていかなければ」と高い関心を寄せた。
同社は2006年に、太陽光発電設備と断熱効果などを組み合わせて環境に配慮した新工場を建設。さらに既存工場にも太陽光パネルを設置し、現在では500万円ほどの節電となる年間消費電力の25%を太陽光でまかなっている。
この日は、設計に関する基本的なコンセプトを自ら立案して具現化した浦野勇会長と、長矢充功総務部長が副知事を出迎え、工場を案内。太陽光という新エネルギーを採用するだけでなく、社員一人ひとりの意識にも根づく省エネも融合させた先進的な企業風土を紹介した。
施設整備だけで環境配慮が終わらないのが同社の取り組み。切削機械から発生するオイルミストを自社開発の換気システムで回収し、再利用も始めている。「色々とモデル的に取り組み実績も残されている。あとに続く企業がたくさん出てくるように県としても考えていかねば」と腰原副知事は話した。
懇談では、環境変化に伴う有害鳥獣の問題や高山植物への影響などにも話しが及んだ。浦野会長は「できるだけ節約するなどムダを省きながら問題を考え、私たちもさらに取り組んでいきたい」と語った。 -
新春経済講演会
今の不況を乗り切ろうと4日、長野県中小企業団体中央会上伊那支部が「倒産防止」について学ぶ講演会を開いた。
会員など約50人が集まり、事業再生コンサルタントの吉川博文さんを講師に迎えた。
吉川さんは、企業が倒産する理由には▽資産より負債が多くなる「債務超過」▽連続赤字▽資金繰りの悪化竏窒フ3つあることを説明し、3つを別々に整理する必要性を話した。
また、日ごろからリスクを分散させておくことの大切さも説明した。
吉川さんは、「どんなにピンチに陥っても悲観してはいけない。本業を第一に考え、マイペースでやることが大切。本業をおろそかにすると、どんどん悪循環に陥って世の中の流れが見えなくなる」と話していた。
上伊那支部の山田益支部長は、「厳しい状況だが、何とか地域を良くしていきたい」と話していた。 -
県豆腐品評会で上伊那から5点が入賞
第12回長野県豆腐品評会(県、県豆腐商工業協同組合主催)で、上伊那からは5点が入賞。4日に長野市で表彰式が開かれた。
4部門に県内外の30工場、100点の出品があり、上伊那からは7工場16点が参加し、1月15日に公開で審査が行われた。
入賞の上伊那関係ではもめん豆腐(県産大豆100%使用以外)の部で大西豆腐店=伊那市=の地釜とうふが審査長賞。
もめん豆腐(県産大豆100%使用)の部でマスダ宮田とうふ工房=宮田村=の信州宮田こだわりのもめんが全国豆腐油揚協同組合連合会長賞、豆腐工房まめや=伊那市=の木綿かためが県豆腐商工業協同組合理事長賞に輝いた。
その他多様豆腐の部では、みはらしとうふ工房=伊那市=のみはらしおぼろどうふが中部日本豆腐油揚協同組合連合会長賞、有賀屋豆腐店=同=のとろり木綿の味噌まぶしが県豆腐商工業協同組合理事長賞に選ばれた。 -
印刷、メディア業界の展示会PAGE2009に小松総合印刷が出展
3日間の開催期間中のべ7万人近くが訪れる印刷、メディア業界の展示会「PAGE2009」が4日、東京・池袋のサンシャインシティコンペティションセンターTOKYOで開幕し、中央の大手企業にまじって伊那市の小松総合印刷も出展している。コインでこするスクラッチと圧着ダイレクトメール(DM)はがきを組み合わせるなど、多彩な製品バリエーションを紹介。マーケティング理論でひもづけし、段階を追いながら一般消費者を顧客に育てる同社の販促支援事業は会場でも注目を浴びている。
同社は印刷の枠を超え携帯電話やインターネットなどとも連動した販促支援事業に乗り出し、5年ほど前から同展示会に出展。顧客ごとのDMを実現するバリアブル印刷などは最近急激に注目を集め始めており、他社に先行する同社の取り組みに会場を訪れたメディア関係者も熱視線を送っていた。
22回目を迎える今年のPAGEには157社が参加。最終日の6日まで午前10時から午後5時まで開場する。小松総合印刷は展示ホールD(文化会館2階)19番ブースに出展している。。 -
小松総合印刷に大手インキメーカー中国現地法人の技術者が学ぶ
印刷インキ大手DIC(東京)の中国現地法人で色あせに強いUVインキの技術サービスを担当する謝慧明さんが2日、UVをはじめとした高度な印刷技術に加え、コインでこするスクラッチや情報を保護する圧着印刷などのツールを組み合わせて販促支援を展開する伊那市横山の小松総合印刷を訪れた。先進的な日本の特殊印刷技術を学びたいと、謝さんたっての希望で実現したもの。伊那谷発の印刷、販促支援事業は近年、業界内外で高い評価を受けており、小松肇彦社長は「海外からも関心を寄せてもらえるということは、我々がやってきたことが確実に実を結び始めている現れ」と手ごたえを話す。
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地元こだわり発泡酒「アップルホップ」、飲み比べでグラス傾け
地ビール製造の南信州ビール(駒ヶ根市)は31日、伊那谷産のリンゴ果汁を用いた発泡酒「アップルホップ」の発売を記念して飲み放題で味わう「アップルホップを楽しむ会」を駒ヶ根高原にある同社直営レストラン味わい工房で開いた。ビール通の愛好家や発泡酒づくりに関わった生産農家など約70人が参加。箕輪町産の「シナノスイート」を用いた初回製造分と、飯島町、駒ヶ根市産の「王林」を原料とした2次製造分の飲み比べも楽しみ、地元産果実にこだわった新たな製品の完成を祝った。
生産履歴を情報開示して安全面にも配慮しながら、製造ロットごとに旬の品種を選択するアップルホップ。品種ごとの味の違いも楽しめる新製品として12月から発売を開始し、初回製造の1000リットルはほぼ完売。1月中旬から出荷している2次分も好調で、3月からは「ふじ」が楽しめる。
この日の会場でもシナノスイートと王林の飲み比べができ、両手にグラスを持ちながら味の違いを楽しむ参加者の姿も。宮田村の女性2人組は「王林は飲んですぐに甘みを感じるが、シナノスイートはじわじわと後になって甘さが来る」「思っていたよりさっぱりしていて女性も飲みやすい。飲み比べができるのもいいですね」とグラスを傾けた。
同社は大手ビールメーカーなどとは一線を画すフルーツ王国伊那谷ならではの製品開発を今後も進める考え。竹平考輝醸造所長は「価格だけではない安全安心など消費者は付加価値を求めている」と話した。 -
上伊那求人倍率0.69倍に
上伊那地域の12月の有効求人倍率は、11月の0.87倍を0.18ポイント下回る0.69倍となっていることがわかった。これは、5年6ヶ月ぶりの0.6倍台となる。
30日、伊那合同庁舎で開かれた上伊那地域経済情報交換会で伊那公共校今日職業安定所が報告したもので、非正規労働者の解雇、雇い止めなどにより、求職者が飛躍的に増加する状況になっているという。
また、外国人、特にブラジル人の求職者が増加しているという。
情報交換会は、不況が進む中、情報の共有を図り、連携して各種支援策を展開しようと開かれた。
県や市町村、金融機関など38機関が参加し、現状での取り組み状況について意見を交わした。
八十二銀行伊那支店は「原材料価格の沈静化はプラス要因として挙げられるが、受注の減少の影響は、それをはるかにしのいでおり、資金繰りが急激に悪化している様子がうかがえる」と報告した。 -
厳しい実情次々と経済情報交換会で各機関が現状報告、12月の有効求人倍率は0.69倍に
急激な景気悪化を受けて県や上伊那地域の市町村、商工団体、金融などの38機関は30日、経済情報交換会を県伊那合同庁舎で開いた。伊那公共職業安定所はこの日発表された上伊那管内12月の有効求人倍率が0.69倍になったと報告。前月よりもさらに0.18ポイントも落ち込み雇用情勢のさらなる悪化が鮮明になったが、出席者からは受注減により雇用面でも極限状態にある零細企業への支援拡充などを求める意見もあがった。各種商談会に積極的に参加するなど、厳しい状況のなかにあっても情報収集を怠らず受注機会を設けていくことが不可欠といった声もあった。
各機関が現況や対応状況を報告。希望退職を行ったが今後は肩たたきをしてでも人員整理を行おうと予定している企業があることや、仕事現場に行くガソリン代さえない零細企業の悲鳴にも似た相談内容なども情報として寄せられた。
派遣社員の削減により管内のアパート入居率が急落し、アパート経営者に大打撃を与えているといった報告もあり、今回の不況が地域社会全体に大きな影を落していることも改めて浮き彫りになった。
宮坂正巳上伊那地方事務所長は「上伊那の景気回復を図るには各機関の連携が不可欠」と呼びかけ、今後も情報を収集するなかで対策につなげていきたい考えを示した。 -
食と健康の産業観光プロジェクトが養命酒を視察、意見交換
上伊那の食品、飲料を製造する18社が参加する食と健康の産業観光プロジェクトは28日、工場見学の先駆者で近年は心と体の健康がテーマの「健康の森」として見学施設の充実を図り広く敷地内を一般開放している駒ヶ根市の養命酒製造駒ヶ根工場を訪れた。先進企業の取り組みにふれるなかで意見交換。工場見学だけでなく、周辺の自然環境を存分にいかして癒しや感動を与えるさまざまな仕掛けに、出席した経営者からは「お客様を満足させることを常に感じて実践されている。学ぶことが多い」などの声が聞かれた。
1972(昭和47)年の開設と同時に一般見学者を受け入れてきた駒ヶ根工場。大森勉副工場長は「当初は養命酒を知ってもらい、商品のイメージアップを図るために工場見学を始めた。しかし、時代が変わり今は地域にも貢献しリピーターになってもらうことが大切。見学だけでなくプラスアルファの要素を考え、3年前に健康の森を立ち上げた」と概要を話した。
健康の森グループリーダーの関森雅裕さんは「すばらしい空気と森林に囲まれた環境の中で養命酒が作られていることを伝えようと、施設を点在させ敷地内を歩いてもらうようにゾーン分けもおこなった」と説明。
一方で「養命酒は年配の方にご愛飲されているイメージがあるが、健康の森ではそれを裏切るような企画展開も考えた」と語り、スイーツが楽しめるおしゃれなカフェや酒蔵を改装した記念館で行う各種体験講座などを設けたことにより、「家族連れやカップルの来場者が増えた」と続けた。
意見交換で、工場見学に意欲を持っている菓子製造業の経営者は「おもてなしのスタンスが随所にみられる」と感心しきり。「自然を保護しながら事業をやっていることがすばらしい」といった声もあった。
関森さんは、自然と密接した立地関係ならではの苦労にもふれ「従業員にも理解してもらわないとこのような環境でやっていくのは難しい。私たちは20年後、さらに50年後に本来の森の機能に戻していくような考えでやっています」と話した。
同プロジェクトは県の呼びかけによる上伊那地域観光戦略会議の分科会として、昨年末から本格的に始動。食品産業と観光の融合のあり方を探っており、前回も先進企業視察として伊那食品工業で意見交換を行った。
事務局の上伊那地方事務所商工観光課は「できる所から始めていくことが大切では。今回の養命酒さんの取り組みでも、従業員が敷地内の環境整備を徹底していることなど勉強になった」と話した。次回は来月23日に県の担当職員を招いて景観の学習を深める。 -
伊那谷産フルーツ発泡酒「アップルホップ」を楽しむ会31日に
地ビール製造の南信州ビール(駒ヶ根市)は31日午後6時から、伊那谷産のリンゴ果汁を用いた発泡酒「アップルホップ」の発売を記念して飲み放題で存分に味わうパーティー「アップルホップを楽しむ会」を駒ヶ根高原にある同社直営レストラン味わい工房(駒ヶ根ファームス2階)で開く。
参加費は男性3500円、女性3千円の事前予約制で、先着70人限定。アップルホップほか、同社製ビールの飲み放題で、おつまみ中心のビュッフェスタイルで味わう。
アップルホップは12月に発売を開始。地元産果実にこだわった製品づくりの第一弾としてリンゴ果汁を使ったもので、「シナノスイート」を用いた初回製造分はほぼ完売と好評だ。
先日からは「王林」を用いた2次分の出荷が始まっており、パーティーでは2つの品種の味わいを飲み比べることもできる。
「王林はシナノスイートに比べて酸味が弱く、甘みが強い。明らかな品種の差が発泡酒でも楽しめるはず」と、生産を手がける同ビール駒ケ岳醸造所(宮田村)の竹平考輝所長。
パーティーではアップルホップにあう料理も用意され、抽選会などもある。送迎バスもJR駒ヶ根駅から運行(要確認)。問い合わせ、申し込みは同醸造所0265・85・5777、味わい工房0265・81・7722まで。 -
宮田村で8社が人員整理予定、村商工会アンケート調査結果を緊急経済雇用対策会議に報告
急激な景気悪化に伴い宮田村内の事業所の44%が半年前に比べて売上げ(受注)額が大幅に減少し、8社は近いうちに人員整理の予定があることが27日、同村商工会がまとめたアンケート調査で分かった。特に製造業の72%は大幅に受注額が減少と回答。同日開いた村の緊急経済・雇用対策会議で報告したが、雇用人員規模について19社が過剰感を抱えている状況なども明らかになり「この状態が半年続けば存亡の危機に関わる」と出席した地元金融機関からも厳しい声が聞かれた。
調査は村内265事業所を対象に今月14日から23日の間に実施し、78社が回答した。
そのうち特に不況のあおりを受けている製造業では人員規模について38%が「過剰」と答え、「やや過剰」とした29%を加えると7割近くが何らかの形で雇用に不安感を持っていることが明らかに。今後半年の見通しも48%がさらに大幅に受注額が減少すると悲観的で、アンケートでは金融支援、地元業者への受発注機会拡大などとともに「精神的なダメージなどに対する対策とケアの検討を」といった声も寄せられた。
会議では「大きなニュースにはなっていないが建設業でも今年になってやめた事業所がいくつかある」などの報告もあり、金融機関は「多くの製造業が2月のメドも立っておらず、回復の兆しがない」「2、3月にかけて資金的行き詰まりも出てくる所もあるのでは」など現状を分析。売上げが大幅に減るなかで、将来の事業継続をみこしてトータル的な支援が必要になっていると説明した。
村は早急に専門知識を持った対策相談員を設置する考えを示し、きめ細かな対応をしていきたいと話した。 -
女性の活躍支援・トップセミナー2月17日に
県は2月17日午後1時半から、「女性の活躍支援・トップセミナー」を飯田市追手町の県飯田合同庁舎講堂で開く。企業の経営者や人事労務担当者らが対象。女性の能力発揮のための取り組みである「ポジティブアクション」「ワークライフバランス」について理解を深め、重要な企業戦略でもある性別の区別なく意欲と能力を発揮できる職場づくりの推進を図る。
講師は財団法人社会経済生産本部の北浦正行事務局次長。入場無料で2月10日まで参加者を受け付けている。申し込み、問い合わせは下伊那地方事務所地域政策課県民生活係0265・53・0402、県庁人権・男女共同参画課男女共同参画係026・235・7102まで。 -
箕輪町経営研究会が新春講演会
サブプライムローンを学ぶ経営者などでつくる箕輪町経営研究会は20日夜、新春講演会を開き、世界同時不況の発端となったサブプライムローンについて約45人が学んだ。
講演会は毎年企画されているが、今年は世界同時不況の発端となったアメリカの低所得者向け住宅ローン「サブプライムローン」について学ぶため、八十二銀行の伊那支店長滝澤亮さんを講師に迎えた。
滝澤さんは、サブプライムローンの焦げ付きが、どうして世界経済に影響を与えるまでになってしまったかを説明し、一番の原因は「ヘッジファンドが小さい資本で大きいリターンを得るために動いた結果、ものとマネーがかい離してしまったことにある」と話した。
また打開策としては、「短期的には公共投資によって市場の流れを強制的に作り出すことが大切。しかし、長期的には実態経済を正常化する取り組みが重要」と話した。
講演会を主催した研究会では、世界的な経済状況を踏まえながら、この不況を乗り越えたい竏窒ニしている。 -
ふるさと就職面接会
3月に卒業を控えた学生などを対象とした上伊那地域合同就職面接会が23日、伊那市のプリエキャスレードで開かれた。会場には、3月卒業予定の学生のほか、一般求職者など150人ほどが集まった。
この時期の参加事業所は例年40ほどだが、今年は不況のあおりを受け、3割ほど少ない27の事業所が参加した。
特に製造業は、前年の20社に対し6社の参加となった。
参加した高校3年生は、「製造業で仕事を探しているが、なかなか見つからない。4月までに就職を決めたいので、業種の幅を広げて考えるつもりです」と話していた。
また会場には、長野県新規就農相談センターなどが開く就農相談のブースが、初めて設置された。
これは、農業人口を増やすとともに、雇用拡大につなげよう竏窒ニ開かれた。
この相談コーナーは、伊那のほか県内3カ所で開かれる就職面接会にも設置される。 -
子どもたちの自然エネルギー活用コンテスト初開催、大賞に赤穂東小エコ委員会
伊那谷の企業20社でつくる伊那テクノバレーリサイクルシステム研究会(会長・向山孝一KOA社長)は24日、環境活動を幅広く浸透させようと初めての「KIDS自然エネルギー活用コンテスト」を伊那市役所で開いた。自然にやさしい活動を熱心に展開する上伊那の6小学校が参加。ペットボトルに入れた水を太陽熱で温めて清掃に利用するなど、年間数十万円の節電を全校児童あげて実践している駒ヶ根市の赤穂東小学校エコ委員会を大賞に選んだ。
同小では4年前の5年生が愛知万博を訪れ、環境問題に関心を寄せたことを契機に取り組みを開始。エコ委員会が中心となって全校の省エネ活動を推進するほか、反射板を使った太陽熱利用装置も児童自らが手づくりし、各学級で清掃時のお湯として使っている。
審査委員長も務めた向山会長は「校内のみならず家庭や地域社会にも活動の輪を広げ、世界にも目を向けたボランティア活動にもつながている。深く感銘した」と講評した。
残る5校の取り組みも高く評価し、それぞれ特別賞を贈った。参加した小学校の取り組みは冊子にして、伊那谷の全小中学校に配布。コンテストは来年度も学校、家庭などに幅広く呼びかけて行う予定だ。 -
あるしん中小企業景気動向
アルプス中央信用金庫は、去年10月縲・2月の伊那谷の経済動向をまとめた。それによると今年の見通しについて、9割の企業が自社の業績悪化を予想していることがわかった。
これは、あるしんが年に4回行っている定期的な景気動向調査によるもの。
今年の見通しについては、ほぼ100%の企業が「景気は思わしくない」と回答している。
自社の業績の見通しについては、「普通」「回復へ向かっている」と答えた企業が1割にとどまり、9割の企業で業績悪化を予測する結果となった。
売り上げ額の伸び率については、8割の企業が「減少する」と回答し、特に製造業・建設業・卸売業では、「減少する」との回答が去年の3割から今年は8割へと増加していて、悪化傾向が強まり厳しさが増す見通しとなっている。
自社の業績が好転する時期については、今年中に「良好感が出る」と回答した企業が3割だが、製造業・建設業・卸売業では、半分の企業で業績が上向くのは2年以上先と予測している。
サービス業では半数を超える企業が「業績改善の見通しがたたない」と回答している。
あるしんでは、「景気回復や中小企業支援の政策が急務であり、今年も厳しい景気の状況となる見通し」としている。 -
障害者就職支援セミナー
障害者の就職を支援しようと22日、伊那市のいなっせで就業支援セミナーが開かれた。会場には障害のある人や支援者、企業経営者など約100人が集まった。
このセミナーは、地域全体で障害者の就業を促進しようと、南信障害者就業支援ネットワークが開いた。
宮城県で会社を経営する大場俊孝社長が講師を務め、「障害を乗り越えて働くために」という演題で講演した。
大場社長は、全社員の2割にあたる10人の精神障害者を雇用している。
障害者の雇用が難しいという現状について大場さんは、「家族、支援機関が、無理をさせられないという思いから就職をあきらめている場合が多い」と話した。
また企業側も受け入れに不安があることから、「訓練制度を利用して職場環境や仕事への適応を進め、雇用につなげることが大切」と説明した。
大場さんは、「障害者が職場に定着するにはお互いの理解が必要。現在の環境をそれぞれ見つめ直して理解を深めてほしい」と呼びかけていた。 -
合同就職面接会に前年13社下回る27社、求人減に対して求職者倍増
伊那公共職業安定所(ハローワーク伊那)は23日、上伊那地域合同就職面接会を伊那市西町のプリエ・キャスレードで開いた。参加企業は前年同期に開いた面接会を13社下回る27社だったのに対し、職を求めて訪れた人たちは前年の倍近い153人。特に現場製造職の落ち込みは激しく、前年の面接会に61人もあった求人はわずか1人にまで激減した。働いていた職場の経営悪化に伴い解雇や雇い止めされた人の姿もあり、厳しい雇用情勢を如実に示した。
製造業で正社員として働いていたが不況の影響で解雇されたという上伊那郡内の30歳男性は、企業との面接を終えて「やはり厳しい」と唇をかんだ。製造の職を求めて求職活動の毎日だが「ひとつの求人に対して10倍や20倍の競争率が普通になっている」とも。実家で暮らすため何とか生活をつなぐが「今後もあたるだけ、あたるしかない」と続けた。
同じく製造現場の仕事をしていたという伊那市内の40代男性は、この日の会場に足を運んだものの希望職種の求人がなく面接を受けなかった。「技術力があるとか、手に職があるとか必要になっていて難しい。若くもないですから」ともらした。
面接会には数社の製造業が参加したが、大半は技術専門職。ある製造業の採用担当者は「現場の製造職は募集する状況にない。高い専門的な能力がある人に限って採用している」と話す。
製造の求人が激減する一方で、目立ったのが介護や看護職などの求人。ある福祉施設の担当者は「製造業の派遣などで解雇された人からの求人問いあわせが急激に増えている」と説明する。「中途で入った人は経済が立ち直った時に再び転職されてしまうのではと不安もあるが、この不況が私たちにとって労働力を確保する絶好機であることもたしか」と話し、求職者との面接に臨んでいた。
また、会場には農業法人への就職や就農を考えている人たちの相談窓口も設けられ、若者らが熱心に担当者から説明を受ける姿もみられた。
生産工程管理の仕事をしていたという伊那市内の男性(31)は「不況だが自分をもっと試したいと思い会社を辞めた。今日の面接を受けに来ている人の数を見ても厳しいと感じるが、適正をみながら長く働ける職場をあわてずに探していきたい」と語り、食品業界に勤めながら職を探している上伊那郡内の男性(30)は「このような時でも自分にあった仕事があるはずなので、求職活動を続けていきたい」と話した。
同安定所の野口博文所長は「今日の面接会でも切迫感の高さが伝わってきたが、今までと違った職種、企業に入るチャンスであるとも言える。幅広く考えてほしい」と語った。 -
春闘上伊那地区連絡会結成総会
雇用確保に重点2009春季生活闘争上伊那地区連絡会の結成総会が19日、伊那市で開かれ、取り組みについて組合員の雇用確保を重点に置くことなどを確認した。
この日は、関係者約80人が参加した。
上伊那地区連絡会は、連合長野上伊那地域協議会や上伊那地区労働組合会議などで構成している。
総会の中で連合上伊那地域協議会の竹内啓剛議長は、「年末に始まった景気後退はとどまることなくウイルスのように日本列島を覆ってしまった。安心して暮らしていけるよう理想を高く元気に闘っていきたい」とあいさつした。
具体的な取り組みとして、組合に加入していない人やパート労働者のための相談ダイヤルを周知し強化していく考えという。
2月5日に闘争開始宣言集会、3月9日に総決起集会を開催する予定。 -
人材育成の拠点熱望、県工科短期大学校誘致の意見も
大学や短大などに進む高校卒業者のうち、約85%が県外に進学している長野県。そのまま都市圏で就職し、県内に戻らないケースが多いとみられ、上伊那の経済関係者も若い人材の流出に頭を悩ませている。県議会と南信の経済、行政のトップが意見を交わした「こんにちは県議会」が20日に伊那市で開かれたが、伊那関係の代表者らは県工科短期大学校の南信誘致を熱望。培った技術力を継承し、さらに発展させるためには育成機関が地元に必要と強調した。
席上、川上健夫伊那商工会議所副会頭は「これからは高度化に対応できる開発力と総合的なマネジメント力のある人材育成が求められる。若者を育てられる工科短大校を南信に設ければ、この地域の競争力も高まる」と語気を強めた。
上田市にある県工科短大校の卒業生の大半は県内に就職しており、伊那市選出の木下茂人県議は「地元に密着している点で効果が高い。しかし、県内は広く1校ではカバーできず、南信からは通学できず縁遠い存在」と指摘。
小坂樫男上伊那広域連合長も「工科短大校レベルの養成機関を設置してほしい」と要望し、県伊那技術専門校の充実で対応する案も示した。
伊那市選出の向山公人県議は、地域で踏み込んだ議論が必要と指摘。地域と経済界、行政が一緒になって県へ提案していくべきと述べた。 -
28社が参加して上伊那地域合同就職面接会23日に
伊那公共職業安定所(ハローワーク伊那)は23日午後2時から、上伊那地域合同就職面接会を伊那市西町のプリエ・キャスレードで開く。一般求職者と就職先が未定の今春新規学卒者が対象で28社が参加を予定。未曾有の不況の影響で参加企業は昨年同時期に開いた面接会に比べて12社減っているが、「各企業と直接話ができる貴重な機会」と求職者に呼びかけている。
昨年11月の上伊那地方の有効求人倍率は0.87倍。2002年12月以来6年ぶりの低水準で、雇用情勢は年明け後も一層の厳しさに。今回の面接会でも製造業の落ち込みを受けて現場生産職の求人が減少する一方で、介護職など福祉分野や営業系の割合などが強まっている。
「職種の転換も含め、現実を重視しながら仕事をどのように考えていくかが就職のカギを握っている」と同職安の担当者。面接会は午後4時(受け付けは同3時20分)まで。参加費や事前申し込みは不要で、問い合わせは同職安0265・76・1000。 -
伊那市景気動向調査結果
伊那市が行った景気動向調査の結果、「来年度新規採用をしない」と答えた事業所が80%以上に上っていて、一層厳しい雇用情勢が懸念されている。
これは伊那市が、商工会議所や商工会の協力を得て昨年12月に実施した調査から明らかになった。
調査事業所を業種別に無差別に抽出し、製造業・建設業は112事業所、商業・サービス・飲食業などは96事業所から回答を得た。
それによると、「来年度の新規採用を行わない」としたのは、製造業・建築業で83%、商業・サービス・飲食業などで87・2%に上っている。
製造業・建設業関係では、66・1%の事業所が、前の年の同じ時期に比べ、「受注量が減少した」と答えている。
また、今後も受注量が減少すると見ている事業所は77・4%に上った。
派遣社員を雇用している28事業所のうち、15事業所(53.6%)が「人員を削減した」、あるいは「今後削減する」と答えていて、派遣社員が雇用を調整する役目を負っている様子がうかがえる。
伊那市では、緊急経済・雇用対策本部を設置している期間中、この景気動向調査を半期に一度行なうという。 -
上伊那高卒者の就職内定状況
伊那公共職業安定所は、昨年11月末現在の高校新卒者の求人、就職状況をまとめた。
それによると11月末現在の就職内定率は、前の年を3.4ポイント上回る90・9%となっている。
これは、県平均の81・1%を10ポイント近く上回っている。
この要因について伊那公共職業安定所では、「各企業とも中途採用はしなくなっているが、新卒者は人材育成の一環として別扱いしているケースが多いのではないか」と話している。
ただ、内定率は高いものの製造業などの求人者数は前の年より7・8ポイント低くなっている。 -
ジョブカフェ信州に緊急雇用相談窓口
急激な景気低迷による雇用情勢の悪化に対応するため県商工労働部は15日から、主に若者の仕事探しを支援しているジョブカフェ信州に緊急雇用窓口を開設。年齢関係なく離職を余儀なくされた人たちの相談に幅広く応じ、きめ細かな就職アドバイスや求人検索、職業紹介などを行っている。
松本センター(松本市深志1-4-25松本フコク生命ビル1、2階、)の受付時間は午前8時半から午後6時半。長野分室(長野市新田町1485-1もんぜんぷら座4階)は午前9時から午後5時15分。いずれも月縲恚燉j日で当分の間開設する。 -
新たな部長に平澤賢司さん、宮田村商工会青年部が次期役員承認
宮田村商工会青年部は14日夜に臨時総会を開き、新たな部長に平澤賢司さん(小松屋商店)、副部長に春日真一さん(春日商会)、北原貴明さん(宮田自動車工業)ら次期役員を選任し全会一致で承認した。任期は4月から2年間。厳しい不況に部員たちは直面しているが、地域の活力源でもある部の伝統を協力して受け継いでいく。
平澤さんは「このような厳しい時だからこそ、青年部魂を持ち全員で力をあわせて取り組んでいきたい」とあいさつ。2年間務めてきた小田切等部長は新体制にエールを送りながら「厳しい状況だが、私たちには若さと行動力がある。先輩のアドバイスも受けながら力をつけ、生き抜いていこう」と話した。
同青年部は多彩な活動を展開し、毎年テーマを持ちながら歳末慈善パーティーを開催。名物丼やどんぶりレンジャー、よさこいソーランなど地域が元気になる取り組みも次々と打ち出してきた。
総会席上、前林善一商工会長は「このような時だからこそ、前をみすえて宮田村の元気の発信源になって」と部員たちに呼びかけた。
新役員は次の皆さん。▽部長=平澤賢司(小松屋商店)▽副部長=春日真一(春日商会)北原貴明(宮田自動車工業)▽常任委員=濱田聖(パブリックレコード)綿内信幸(信光設備)馬場誠(理容アルプス)、間瀬令理(間瀬製作所)酒井豊典(サカイ家電)、清水正康、近藤浩紀(ジョイ・アクトコンドウ)伊藤康晃(太陽堂)酒井大介(白木屋商店)春日孝昭(ラスタデザイン)清水邦浩(千代田)鈴木貴久(トノムラヤ薬局)三澤敏昭(エムテイクリーンサービス)▽監査委員=太田豪敏(レストハウスおおた)下井明人(下井ばね製作所)▽直前部長=小田切等(長野ユーシン)