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県内製造業の業況DI悪化、2002年当初以来の低水準に
長野県は10月分の景気動向調査を発表した。前年同期と比べて業況が「好転」したとする企業の割合から「悪化」とした企業を引いた業況DIは、マイナス76.3ポイント。前回7月の調査に比べて23.5ポイント悪化し、2002年当初以来の低水準となった。今後の見通しについても「好転」とする企業は全体の1.5%にとどまり、75%が「悪化」と予測するなど厳しい状況下にありそうだ。
県内製造業330社を調査し、業況DIは06年10月から落ち込みが続いている。輸出割合の高い電機・電子、一般機械、精密、自動車部品と主力産業が軒並み低調。受注引き合いが減少するなかで、資金繰りなどに苦しさを感じている企業も増えている。 -
信州大学農学部で就職面接セミナー
金融不安による景況感の悪化で売り手市場から一転、氷河期の再来とも危ぐされる学卒者の就職。2010年3月卒業予定者の就職活動は既に始まっているが、南箕輪村の信州大学農学部は1日、就職希望の学生を対象に面接対策のセミナーを開いた。年明け早々にも面接を含めた就職試験をスタートさせる企業は多く、学生たちは本番さながらに模擬面接などを受けてスキルアップにつなげた。
個人と集団で行った模擬面接。面接官は学生たちに「自分の強み」「学業で得たもの」「最近気になっているニュース」など質問した。
アルバイトや部活動など生活全般の実体験を通じて話題を展開する学生の姿も。面接官役を務めた信大就職相談員で県の若年者就業支援アドバイザーも務める中島常隆さんは「失敗も含め経験から学んだことを企業としては大いに知りたい部分。結論と理由を具体的に押さえて普段から話せるようにしておくことが大切」と説明した。
面接を終えた森林科学部3年の細川智博さん(21)は「時事問題を知らないので、もっと自己分析もしながら就職活動を進めていきたい」と話した。
同農学部では半数以上が大学院に進学するが、就職希望者には信大キャリアサポートセンターが行う各種支援プログラムのほか、学部独自でセミナーや合同企業説明会も開くなどしてバックアップしている
同センターの宇留賀勝義主査、光武聖子コーディネーターは「10年4月就職の学卒向け求人は現段階で企業の数は減っていないが、全体の求人数は絞り込まれる傾向にもある」と説明。その一方で依然として新卒採用を希望する企業の傾向は強いとみている。
「厳しさを感じて積極的に活動を始めている学生がいる反面、楽観的な人がいることも事実。自分のやりたい仕事、企業に近づけられるよう意識を高く持って臨んでほしい」と学生たちにエールを送る。 -
南信労政事務所など県機関に「緊急労働相談窓口」
景気後退に伴う業績悪化による解雇などで困っている労働者を対象に、長野県は「緊急労働相談窓口」を開設する。上伊那管内では南信労政事務所(伊那合同庁舎内)に窓口を設け、各種相談に応じる。
窓口は県内6ヵ所の労政事務所(分室、駐在含む)と、県労働雇用課に開設。受付時間は平日の午前8時半から午後5時15分まで。解雇や退職勧奨、賃金や勤務時間など労働条件、配置転換など雇用全般に関して、電話での相談にも応じる。(無料、秘密厳守)。
問い合わせなどは南信労政事務所0265-76-6833、県商工労働部労働雇用課026-235-7118まで。 -
山ぶどうワイン2008年産「紫輝」7日のワイン祭りで解禁
宮田村特産の山ぶどう交配種ヤマソービニオンでつくる2008年産赤ワイン「紫輝」のビン詰めなど出荷準備作業が、醸造する同村新田区の本坊酒造信州ファクトリーで行われている。収穫から2カ月で仕込んだワインは新鮮でまろやかな味わいに仕上がり、7日に同工場で開くワイン祭りで解禁する。
村内農家が栽培し、同工場でワインに醸造して10年。県の原産地呼称制度に認定されるなど高い評価も受けている。今季も「駒ヶ原」など味わいが異なる数種類を生産する予定だが、最も発売開始が早い紫輝は720ミリリットルビンで5200本分を地元上伊那中心に出荷する。
「糖度と酸味のバランスを良くして、フレッシュでまろやかな果実感をだした」と深水公明工場長。収穫前後に天候が不順となったが、成長期の夏には天候にも恵まれぶどう自体の品質も良好だったという。
ワイン祭りは生産者や村などでつくる「中央アルプス山ぶどうの里づくり推進会議」が主催し、7日午前11時から。今回から500円の入場料制となるが、できたてのワインを振る舞い完成を披露する。
当日は村内と会場を結ぶ送迎バスも運行。祭りに関する問い合わせは推進会議事務局の村産業建設課85・5864まで。 -
優良従業員表彰式
伊那市商工会による優良従業員表彰式が24日、伊那市のマリエール伊那で行われた。
事業所に長年勤める優良従業員を表彰するもので、今年度は9企業の20人が表彰された。
表彰されたのは勤続30年以上が1人、10年以上が13人、5年以上が6人。式には15人が出席した。
伊那市商工会の森本光洋会長は、「長年勤務している優秀な人がいることで、事業が継続できます。不景気な時代でますます大変になりますが、なにより健康に留意して頑張ってほしい」とあいさつした。
受賞者を代表して、勤続33年で全国商工会連合会会長表彰を受けた有限会社丸美屋建設の北原あゆ子さんは、「今日を契機に、なお一層の努力をしてまいる所存です」と謝辞を述べた。 -
来春卒業予定の高校生求人・求職状況まとめ
長野労働局は、今年度卒業予定の高校生の求人・求職状況をまとめた。
9月末現在、伊那地域の求人数は548人、求職者数は366人で、求人倍率は前の年の同じ月に比べ0.07ポイント低い、1.5倍。
就職内定率は、71.6%と前の年の同じ時期に比べ10ポイントほど高くなっている。
長野労働局によると、内定率は全県的に高く、これは採用時期が全体的に早まってきていることが影響しているという。 -
10月の月間有効求人倍率0.98倍
伊那公共職業安定所は、10月分の労働市場概況をまとめた。それによると、10月の月間有効求人倍率は0.98倍となっていて、4年4ヵ月振りに1倍を割った。
伊那公共職業安定所によると、新規求人数は1053人。また新規求職者数は882人で、月間有効求人倍率は0.98倍と、平成16年5月以来4年4カ月振りに1倍を割った。
これについて伊那職安では、夏以降、原油・原材料の価格が上がり、経済状況が悪化したことが原因としている。
それに伴い、企業の倒産や派遣社員の契約解除も増え、8月以降は新規求人数も2割から3割程度減少しているという。
今後このような経済状況が続けば、求人倍率もこのまま下がっていくのではないか竏窒ニ話している。 -
製造業社員を講師に子ども科学教室、次代につなぐものづくり
上伊那の製造業10社の若手社員らが講師となり小学生にものづくりの楽しさを伝える「上伊那子ども科学教室」が29日、駒ヶ根市の駅前ビルアルパで開かれた。県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターの主催で、60人の児童が参加。赤外線センサーで障害物を探知してモーターで動く「すもうロボット」を工作した。理科やものづくり離れが叫ばれる現代の子どもたちに、体験する機会をと昨年度から始めた試みだが、テレビゲーム世代の若い社員がものづくりを基礎から学ぶ原点回帰の要素も含まれている。入社数年の技術者は子どもたちを教えながら、一緒になって確かめるようにロボットを組み立てた。
産業用ロボットや工作機械用の空気圧機器を製造するコガネイ(駒ヶ根市飯坂)は、入社1、2年の社員3人を講師として参加させた。同社生産技術グループリーダーで同教室実行委員会の座長をつとめる伊藤定義さん(43)は「技術系でも今の若い社員は机上で学んできただけで、実際に入社するまではものづくりを体験してこない人が多い。子どもの頃にプラモデルを作ったとかいう経験が乏しいんです」と説明する。
今回で4回目を迎える同教室。子どもたちのものづくりにふれる機会を増やし将来的な地域の技術力継承に役立てるのがねらいだが「色々な体験が乏しい若手技術者の知識向上にも役に立つ」と伊藤さんは続けた。
表面処理のサン工業(伊那市西箕輪)も若い社員が中心になり参加した。入社2年目の重松宏明さん(24)は汗だくになりながらも、熱心に子どもたちを指導。「一人ひとりペースが違うので教えるのが大変。これから会社で後輩を教える立場になったとき、『これは分かるんじゃない』とか先入観を持って教えないように心がけたいですね」と話した。
赤穂小学校5年の澤田紘希君は「難しいけど、動く仕組みとかが分かっておもしろい」と製作に夢中。ネジを回したり、ニッパーで切ったり。子どもたちと若い技術者は心をひとつにして工作に励んでいた。 -
ティービーエムにグッドカンパニー大賞優秀企業賞
発電用タービンブレードの製造を主力に機械部品加工を手がけるティービーエム(宮田村、山田益社長)が、社団法人中小企業研究センターが設ける今年度のグッドカンパニー大賞優秀企業賞に選ばれた。経済的、社会的に優れた成果をあげた企業に贈られるもの。同社は世界的なエネルギー事情にも関わる原子力発電用のタービンブレードを中心に事業を拡大。27日には地元の宮田村議会が今年から稼動を始めたばかりの同社伊那工場を視察し、郷土から世界へはばたく高精度の技術力にふれた。
伊那市西箕輪の伊那インター工業団地内にある伊那工場。新興国などでも建設が進む原子力発電所で使われるタービンブレードの生産に対応するため、最新鋭の加工機械がほぼ24時間体制でフル稼働する。
視察した宮田村議を前に唐澤敏治副社長は「競合企業はもちろんあるが、大手を除く出先企業の中では設備的にも最も充実しており、量的な加工も一番こなせる。シビアな納期などへの対応も強い」と胸を張った。
世界最大手の電機メーカー米国のゼネラルエレクトリック(GE)社とも直接取引でタービンブレードを加工するなど、世界的なエネルギー事情にあわせてますます存在価値も高めている。
「日本国内ではアレルギーがあるのも確かだが、後処理をきちんとすれば効率もよく環境にもやさしいのが原子力」と唐澤副社長。世界的な金融不安による影響についても「心配する部分はあるが、現状のままでいけば来年も100%稼動の予定」と説明した。
同賞は毎年、経済産業省、文部科学省、商工会議所などの推薦をもとに審査し42回目。上伊那からは、06年度に伊那食品工業(伊那市)がグランプリ、ミカドテクノス(箕輪町)が特別賞に輝いている。今年度の優秀企業賞は8社で北陸甲信越地区からはティービーエムのみ。グランプリには諏訪市の小松精機工作所が選ばれ、長野県の技術力が高い評価を受けた。 -
宅地基準地価、伊那市、駒ヶ根市で16%台の下落
県固定資産評価審議会は、2009年度の固定資産税算定評価基準となる「基準地価格」を承認、決定した。宅地価格は前回06年度の評価替え時と比較して、地点変更した10市町村を除く71市町村全てが下落。県平均下落率は11%で、上伊那では伊那市(通り町2丁目)が16.9%、駒ヶ根市(中央広小路下部)が16.5%下落などとなった。
上伊那で宅地の下落率が最も高かったのは辰野町(本町2丁目商店街)の17.2%。箕輪町(松島通町付近)15%、南箕輪村(伊那インター下アクセス沿い)11.6%、宮田村(津島神社付近)11.3%、飯島町(国道153号沿い)6.8%、中川村(片桐中央国道153号沿い)6.2%それぞれ下落と続いた。 -
信州そば品評会で木曽屋が農水省局長賞、沢製麺が県知事賞
県など主催の第51回信州そば品評会で、上伊那からは木曽屋(伊那市高遠町)の絵島八割蕎麦が農水大臣賞に次ぐ農林水産省総合食料局長賞、沢製麺(箕輪町中箕輪)の更科そばが県知事賞にそれぞれ輝いた。
出品総数206点で、県工業技術総合センターや信州そば協同組合などの関係者が審査にあたった。上伊那から入賞した2点はそば粉配合率70%以上の乾そば。全体的に南信地方からの出品は36点と少なかったが、そのなかで木曽屋と沢製麺のそばは高い評価を受けた。 -
宮田村商工会と村議会が懇談、厳しいからこそ地元の手で企業育てる「地産地消」の支援策を
宮田村商工会(前林善一会長)と同村議会(松田英俊議長)の懇談会は25日開き、金融不安に伴う景気の落ち込みを中心に意見交換。同村内では生産が冷え込む自動車関連の製造業も多く、商工会員の経営者からは先が見通せない現状に不安の声が相次いだ。今後さらに厳しさが増すのではという意見も多かったが、「このような時だからこそ頑張る企業に支援を」と村側に地元企業が活性化する仕組みを積極的に構築してほしいと要望。緊急経済対策の実施や見本市、展示会への助成継続、金融機関への協力要請なども求めた。
商工会側は理事役員や工業、商業、建設の各部会長、副部会長らが出席し、村議会産業文教委員と懇談。
「先送りや減産といった話しばかり。このような状態になると派遣社員を整備したり、賃金カットするなど立場の弱い人にしわ寄せがいってしまう悪いスパイラルに入り込んでしまう。行政にどんな要望、要請したら良いかも思い浮かばないほど厳しい」など急速な景気の低迷に閉塞感を訴える意見が出された。
そのうえで村に対し、物品購入や工事発注などで村内業者を優先する仕組みを構築してほしいと要望。「村の企業を上手に育て、村も村民も地元の企業や商店を積極的に利用する“地産地消”を確立して」と求めた。
議員からも「村全体で村の経済を動かすような機運を行政が高めていく必要がある」などの声があがり、金融機関に対する要望や制度資金の拡充など、商工会と一緒になって検討を深めて対応していくべきとの意見もあった。
12月8日には商工会と村長の懇談会も予定している。 -
工房信州の家HPが信毎ホームページ大賞で審査員賞
伊那市の住宅建設業フォレストコーポレーションが事業ブランドとして展開する「工房信州の家」のホームページが、信毎ホームページ大賞2008で審査員賞に選ばれた。会社のコンセプトを高いデザイン性とバランスの良さで表現し、家を建てたい人に参考になる内容の充実度も高く評価された。
信州を楽しむ住まいをコンセプトに県産材や自然素材にこだわる工房信州の家。ホームページ上では、単純に商品を紹介するのではなく、スタッフの想いを掲載したブログ集やオーナーの声を収めたサイトなど多彩な内容で家づくりに役に立つ情報を発信している。
311点の応募があった同賞での高評価に、小澤仁社長は「今回の受賞により、当社の家づくりを知ってもらう機会が増えたと思う。実際に見学会にも遠方から足を運んで頂いたお客様もいる。これを励みに全県に工房信州の家を広めていきたい」と話した。 -
IT経営の基礎を学ぶ気づき研修会開講
伊那商工会議所は20日、ITを自社の経営に役立てたいと考えている経営者を対象にした研修会を伊那ビジネス専門学校で開いた。シニアシステムコンサルタントでITコーディネーターの越義郎さんが講師。経営課題を探り将来的な事業目標を達成させるためにどのようにITを活用していくべきか、事例演習しながら理解を深めた。
ITの活用段階から探る基礎編として開講。サービス業者を中心に経営者らが出席した。
「ITとはいきなり道具を使うものではない。自社の業務改善をするなかで、ITが有効かどうかしっかりビジョンを描くことが必要。取り巻く経営課題に気づき戦略を練る。自社のIT成熟度をしっかりと把握し、身の丈にあった活用をすることも大切です」と越さん。
経営的に伸び悩む架空の米穀店を事例企業として演習を実施。参加者は米穀店の経営者の立場になって経営改善のための各種課題を拾い出し、行動するためのアクションプランなどを考えた。
演習内容を自社に置き換えて分析も行い、人間がやる仕事を明確にする中でITをツールとしてどのように活用すべきか考えを広げた。
同会議所経営指導員の小出勇さんは「経営者のなかにはITに対してアレルギーを持っている方もいる。このような演習などを通じて身近に感じてもらい、取り巻く経営環境に気づくなかで活用してもらえれば」と話していた。 -
伊那谷への就職を応援するゴーシュ特別号発刊、学生には無料送付サービスも
伊那谷地域の産業経済情報を紙媒体やWebなどで発信するゴーシュは、来年度卒業予定の学生の就職活動を応援し、伊那谷の企業や風土の魅力を伝えようと特別号を発刊した。「伊那谷で一緒に働こう」をテーマに、4ページ全カラー。Iターンで伊那谷の企業に就職した5人の若者が出演した伊那ケーブルテレビジョン製作の座談会番組の模様や、成長企業の経営者の横顔などを掲載している。学生には無料(一般、企業は有料)で送付するサービスも始め、ゴーシュホームページのメールフォームから登録を受け付けている。
「就職難がさけばれ始めた今だからこそ、伊那谷の企業や土地の良さを地元出身者やIターン希望の若者などに広く知ってもらえれば」と毛賀澤明宏編集長。
同編集長が司会を務めIターン者の伊那谷に寄せる想いや仕事ぶりが聞ける座談会を中心記事にすえ、魅力あふれる経営者として画像処理検査装置の開発で業績を伸ばすアルゴル(南箕輪村)の今井博充社長を紹介。ハローワーク伊那の担当者から聞いた就職事情も掲載している。
この特別号は来年度の学卒者を対象に19日に東京で開かれる長野県の就職企業説明会で配布するほか、会場以外でも希望する学生には無料で頒布する。
画面右横のバナーをクリックし、ゴーシュホームページから登録下さい。 →→→ -
西春近商工祭にぎやかに
地域の事業所を紹介し交流を深める西春近商工祭が16日、西春近商工会館などで開かれた。家族連れなどが集まり、さまざまなイベントを楽しんだ。
このうちサカイ匠建の酒井卓実社長は、パワーショベルを巧みに操り、習字を披露した。
酒井さんは、力強いパワーショベルも繊細な技術が必要になることを知ってもらいたかったという。
訪れた人たちは、パワーショベルによる鮮やかな筆さばきに見入り、寿という字が書き上がると拍手が起こっていた。
また、唐木屋石材工芸の唐木一平社長が巨大な石を割って来年の運勢を占うパフォーマンスを披露した。
この石は重さ3トンの御影石で、まず唐木社長がドリルで数カ所穴を開け、続いて訪れた人たちが順番に穴に先のとがった金属の棒を入れ、金づちで打ち込んでいた。
最後に唐木社長が金づちを打つと、石は見事に真っ二つに割れ、集まった人たちは歓声を上げて割れた石を覗き込んでいた。
訪れた人たちは楽しいイベントを通じて交流を深めていた。 -
紙芝居で環境問題伝える
伊那商工会議所女性会が保育園で初の上演伊那商工会議所女性会のメンバー9人は17日、伊那市の美篶西部保育園で環境問題に関する紙芝居を上演した。
この紙芝居は、子供達にもリサイクルや、電気・水の節約に取り組んでもらおうと、長野県の地域発元気づくり支援金事業として60万円の補助を受け制作し、先月完成した。
この日は初めて保育園で上演し、リサクルによってペットボトルがボールペンに、牛乳パックがトイレットペーパーになる事などをわかりやすく説明していた。
伊那商工会議所女性会では、来年2月までに、伊那市内の保育園で順次この紙芝居を上演する計画で、「小さい頃から節約やゴミの分別を身につけ、家庭でも環境問題について考えるきっかけにしてもらいたい」と話していた。 -
仙流荘で猪鍋定食を販売
伊那市長谷の宿泊施設「仙流荘」は15日から、食事の新メニューとして猪鍋定食の販売を開始する。
猪鍋定食は冬の時期の集客につなげようとメニューに追加したもの。肉は味噌ベースのスープでやわらかく煮込まれていて、一つの鍋には約110グラムの猪肉が入っている。
他には、ご飯とみそ汁、小鉢のほか漬物がついて税込で900円。
猪鍋には肉のほか、地元産の白菜やしめじ、ごぼうなどの野菜が入っており、味をひきたてている。
仙流荘は火曜定休。食事時間は午前10時から午後5時まで。
冬季限定の猪鍋定食は明日から来年3月上旬ころまで提供されるということです。 -
上伊那の魅力的な食品、東京の商談会「フードセレクション」でPR
八十二銀行をはじめとした地方銀行が主催し、全国各地のあらゆる食の産品が集まる商談会「フードセレクション2008」が11日、東京ビッグサイトで開かれた。3回目の今年は354業者、県内からは40業者が出展。上伊那からも魅力的な「食」を生産、販売する業者が複数出展し、飲食店や流通業界のバイヤーらが多数訪れて品定めした。食の安全性が問われるなか、信州伊那谷の豊かな風土に育まれた産品の数々は高い注目を集め、「おいしさと安全安心を消費者は求めている。環境的なイメージや製品に対するストーリー性、こだわりなど、信州の産品には魅力も大きい」と話すバイヤーもいた。
宮田村の製造業マスダが運営する宮田とうふ工房は、県内産大豆「ナカセンナリ」のみを用いる自慢の豆腐製品を試食交えて紹介した。新製品として来春に本格販売を予定する「そばとうふ」や大豆手づくりのかりんとうなども用意。
試食した東京や仙台などで外食産業を展開する担当者は「おからを出さず栄養素を丸ごと残した豆腐は可能性を感じる。消費者は添加物にも敏感。都会の人たちは食に非日常的な要素も求めており、宮田とうふのようなうんちくを語れる商品を我々も求めている」と話した。
豆腐という消費期限が限られる商品だけに広く流通させるには難題も抱えるが、同社顧問の小原勇さんは「ネット販売や観光とリンクさせるなど次に向けて戦略を練っていきたい」と話した。
飯島町の食肉製造販売「大成」は都市圏でも認知度が高まっている馬肉製品を用意。馬刺しだけでなく、ジャーキー、レトルトなどもPRし、商品の幅の広さも売り込んだ。
駒ヶ根市の中央道駒ケ岳サービスエリアでレストランを経営し、地元名物のソースカツ丼とその関連商品を販売する信南サービスは初出展。異色の「ソースカツ丼キャラメル」や、カツ丼用ソースは大手コンビニなどの目にも留まったが、同社の木下世貴開発室長は「数量的な問題など宿題も頂いた。研究も重ねて、駒ヶ根のソースカツ丼をさらに広めることができれば」と話した。 -
振り込め詐欺防止で八十二銀行箕輪支店に感謝状
振り込め詐欺による被害を未前に防いだとして12日、伊那警察署から八十二銀行箕輪支店に感謝状が贈られた。
この日は箕輪支店の業務グループリーダー掛川和重さんが伊那警察署を訪れ、篠田彦雄署長から感謝状を受け取りった。
箕輪支店では先月30日、町内の81歳の男性から「有料情報番組の利用料金6万5千円が未納なので振り込むように電話があった」との話を聞き不審に思った行員が箕輪町交番に通報した。
警察が事情を聞いたところ振り込め詐欺と判明し、被害を防いだ。
八十二銀行ではチェックリストをつくるなど普段から被害防止とための対応を取っているという。
篠田署長は「お客さんの様子が少しでも、おかしいと思ったら積極的に声をかけてもらいたい。」と協力を呼びかけていた。
また掛川さんは「お客さんの中には、かたくなな態度をとり、話しを聞いてくれない人もいる。警察との連携を密にして被害防止につとめていきたい。」と話した。
伊那署管内での今年の振り込め詐欺による被害は9月末現在7件。金額はおよそ800万円にのぼるという。 -
アップルシナモンビール発売
伊那市でつくられたリンゴを使った発泡酒「アップル・シナモン・エール」が都会から訪れた観光客などから人気を集めている。
伊那市によると「アップル・シナモン・エール」は今年10月に発売され、10日間で初回生産分の6000本が完売した。
この人気に応え、追加で生産されることになり、12日から伊那市長谷の仙流荘などで再販がはじまった。
この発泡酒は伊那市産のりんご「つがる」を使っており、アップルパイのような風味が特徴。購入できる販売所が限定されていることから、観光客や宴会の席での注文が多いという。
この発泡酒アップル・シナモン・エールは1本、330ミリリットル入り。税込450円で仙流荘や羽広荘などの他ニシザワショッパズ各店で12月末頃まで販売している。 -
工房信州の家と南信州ビールが信州ブランドアワードに入選
地域資源を活かした県内のすぐれたブランドを選ぶ「信州ブランドアワード2008」の結果が発表され、上伊那からは伊那市の住宅建設業フォレストコーポレーションの事業ブランド「工房信州の家」と、駒ヶ根市・宮田村の地ビール「南信州ビール」が入選した。県デザイン振興会など産学官で県内ブランドの推進確立を目指す実行委員会が主催し今年で5回目。推薦と公募の計49点から選考し、大賞は「諏訪湖の花火」が選ばれた。
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宮田村の企業の制度資金利用、設備関係で大幅減
宮田村の企業が設備投資関係で村や県の振興資金制度を利用した今年度上半期の件数(9月末現在)は、1件にとどまり前年同期に比べて8件も減っていることが分かった。村産業建設課が村商工業振興協議会で報告。運転資金関係は前年同期とほぼ同じ件数だが、金融不安から始まった不況感の増大も重なり「厳しい状況も反映して新たな設備投資を手控えている傾向が現れている。一方で今後運転資金の利用も増えていくのでは」と同課はみている。
設備関係では、県制度資金の利用は前年同期で6件の実績があったがゼロにとどまり、村の資金利用も1件と2件減っている。運転関係は村が23件(前年同期比5件増)、県が6件(同4件減)だった。
この日の村商工業振興協議会は、新規立地や増設した工場や店舗を対象に固定資産税相当額を助成する「商工業振興補助制度」の審査も行い、申請があった9件全てを承認した。
任期満了に伴い新たに委員の委嘱も行い、会長に前林善一村商工会長、副会長に村議会選出の久保田秀男さんを互選した。席上清水村長は「過去に経験したことがないほど産業経済界にとっては大変な時。先を見通した施策を考える必要性もある」と言及し、前林会長は「下請け、孫請けにまで余波がきてさらに大変なことも予想される。景気回復は簡単ではないが、何とか知恵を出し合い村の商工業振興を図っていきたい」とあいさつした。 -
県発注建設工事の優良技術者にヤマウラの青島さんと大嶋さん
長野県建設部は12日、県発注の建設工事と委託業務ですぐれた施工管理や意欲的な取り組みをした45社の63人を本年度優良技術者として発表し、上伊那に本社がある企業からはヤマウラ(駒ヶ根市)の青島正三さんと大嶋邦親さんが選ばれた。
2人はともに建設工事部門で受賞。表彰式は25日午後2時から長野市内のホテルで開かれる。 -
県経営者協会上伊那支部と上伊那8市町村の理事者が地域活性化について懇談
長野県経営者協会上伊那支部と上伊那8市町村による地域活性化懇談会が11日、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。上伊那支部の役員や行政の理事者など、およそ30人が集まり地域振興について4つのテーマで話し合った。
同懇談会は、経協上伊那支部の呼びかけに行政側が応じたもので、経協支部と行政サイドとの懇談は県内でも初の試み。
懇談のテーマの一つ「人材の育成と確保」では、全般的に新入社員の学力や人間力が低下している傾向にあることから、学校教育のあり方から、考えていく必要性を確認した。
また、観光については、一市町村のみで利益を追求しようとするのではなく、広域的な連携のもと、観光振興に取り組んでいくべきとする意見があった。
懇談会終了後、上伊那支部の塚越寛支部長は「経営者側、行政側、それぞれの問題点を出し合えたことに、大変意義があった」と語った。
懇談会は今後も継続していく予定で、行政側、経営者側がお互いに連携しながら、地域を活性化するための方向性を模索していく。 -
創業等フォローアップ・シンポジウム開催
伊那商工会議所は9日、新たに会社を起こそうと考えている人などを対象としたシンポジウムを開いた。
同会議所では平成18年から、会社立ち上げようと考えている人たちのための創業塾を開催しており、シンポジウムもその一環。約20人が集まった。
シンポジウムでは、講師が創業後の課題や対応をアドバイスしたほか、伊那市で新たに会社をはじめた2人が創業体験について話した。
昨年9月に伊那市ますみヶ丘で薪ストーブのメンテナンスをはじめた小野沢武生さんは「好きな仕事で、お客さんに喜んでもらえてお金を稼げるやりがいのある仕事。最初は不安もあったが今では口コミで広がり軌道にのっている。創業するには仕事に対する能力・プロ意識が必要」と語った。
また、先月伊那市高遠町に「豆腐工房まめや」をオープンした青木智さんは「順調にお客も増えている。今後は新商品の開発を考えている他、品質を高めていきたい」と話した。 -
上伊那のレギュラーガソリン前月比24.7円値下がりも、隣接地域と価格差
上伊那地方の1リットルあたりレギュラーガソリンの価格は10日現在142.6円で、先月14日の調査に比べて24.7円も値下がりしたことが県企画部の調査で分かった。一方で木曽に次いで県内では2番目に価格が高く、下落値が隣接地域に比べて鈍い傾向も示している。
下伊那は140.8円で前回よりも30.3円値下がり。上伊那は前回の調査時点で下伊那よりも価格で4円ほど下回っていたが、今回は逆転する格好となった。同じく隣接する諏訪地域の価格は130.8円で、上伊那との価格差は12円ほどに拡大している。全県平均は136.4円(前回比27.2円減)。
県企画部は県内78店舗を対象に電話による聞き取りで調査を実施しており詳しい分析はしていないが、地域ごとの価格差について「店舗の集客数や輸送経費などが影響しているのでは」とみている。
上伊那のハイオクガソリンの価格は153.6円(同26円減)、軽油は127.5円(同22.5円減)、灯油は18リットルあたり1662.7円(同411.8円減)。 -
現代の名工に伊那市の樋代卓司さんが選ばれる
卓越した技能者に贈られる本年度の「現代の名工」が10日、発表となり、オリンパス株式会社に勤める伊那市の樋代卓司さんがその一人に選ばれた。
厚生労働大臣の表彰の表彰式は11日、東京で行われ、樋代さんも出席する予定。 -
経営者協会と8市町村長が初の懇談会
長野県経営者協会上伊那支部(支部長=塚越寛伊那食品工業会長、以下「経協」)は11日、上伊那8市町村の首長との「地域活性化懇談会」を伊那市の駅前ビル「いなっせ」で開いた。「地域活性化に関わる問題を、経営者・行政の相互の立場から、忌憚なく意見交換することを目指した」(塚越支部長)もので、今回が初の試み。長野県内に10ある経協の支部の中でも、地域の市町村長と経協の役員が勢ぞろいするのは初めて。
意見交換は、報道・一般市民には非公開で行なわれたが、大きく、(1)「人材の育成と確保」、(2)「自然環境の更なる引き上げ」、(3)「住環境の更なる整備」、(4)「産業活動に関わるインフラ整備」、(5)「産・官の情報ネットワークの整備」竏窒フ5つの視点から、様々な意見が出されたという。 -
伊那市の樋代さんが「現代の名工」に
厚生労働省は10日、卓越した技能を持つ全国の150人を本年度の「現代の名工」として発表し、上伊那からはオリンパスの陽極酸化処理メッキ工で伊那市の樋代卓司さん(56)が選ばれた。県内受章者は樋代さんを含め4人で、11日に東京都内で表彰式が開かれる。
樋代さんは金属表面処理技術全般の技能にすぐれ、表面処理の職業訓練指導員として社内外の後進指導にも積極的で晴れの栄誉に輝いた。