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箕輪町北小河内で土砂災害の全国統一防災訓練
土砂災害に対する全国統一防災訓練で27日、06年7月の豪雨災害で土石流被害のあった箕輪町北小河内地区で北小河内自主防災会を中心とする防災訓練があった。避難準備、避難勧告などの情報発令に基づいて住民が避難し、情報伝達手段や迅速な避難体制を確認した。
長野県内では27日に10市町村、別の日程で10市町村の計20市町村が実施する。
北小河内地区では自主防災会、住民、消防団、赤十字奉仕団、町職員、伊那建設事務所職員の総勢250人が参加。中の沢で土石流の前兆現象が発生したという情報を基に避難準備の呼びかけ、避難勧告発令、消防団に要援護者避難支援の指示、小規模な土石流発生の想定で避難指示発令の流れで有事に備えて情報伝達手段を確認。住民は避難勧告、避難指示に従って北小河内公民館に避難した。
公民館駐車場に07年3月に完成した防災倉庫に備えた投光機、手動式浄水器、折りたたみリアカーなどの取り扱いも学んだ。
北小河内自主防災会の坂井国明会長は、「意思疎通を図って有事には住民が助け合い、迅速な行動をとってほしい」と話した。
中の沢では砂防えん堤工事の掘削が始まっている。仮えん堤のかさ上げや土石流センターの強化をし、雨量計設置も検討しており、防災訓練後に伊那建設事務所から住民に説明があった。 -
南殿隣組会がレンゲ花見会
南箕輪村南殿の住民有志が栽培しているレンゲ畑で27日、隣組会が地域の交流を深めようとレンゲ花見会を開いた。約30人が花畑の中で料理や酒を味わい楽しいひと時を過ごした。
休耕田を借りて山崎正純さんらがレンゲを栽培し3年目。隣組は元10組で8年前に3つに分かれた。一緒に活動していた元10組が集まる機会を持ちたい-と花見会を計画。今回が2回目となる。
レンゲ畑は約10アール。昨年9月20日に種をまき今年5月10日ころから咲き始めた。満開のレンゲ、一部には菜の花も咲き、花に囲まれての宴に会話も弾んでいた。花見会の幹事長を務めた山崎さんは、「皆が集まって懐かしいし楽しい。来年以降もやりたいという熱い思いがある。れんげ米作りもしたい」と話していた。
畑の一部は中部保育園の園児が遊べるよう開放もした。 -
伊那青年会議所40周年記念式典
伊那青年会議所(斉藤明理事長)は27日、創立40周年記念式典を伊那市の県伊那文化会館で開き、節目を祝い今後の活動に決意を新たにした。記念事業で家田荘子の講演会もあった。
斉藤理事長は、「40周年の節目にもう一度原点に立ち、当初の志を再認識すると共に、先輩方が築いてきた歴史を振り返り、一人ひとりがそれを誇りに思い、今後のまちづくりのあるべき姿を考え、今後の運動につなげていく。この地が少しでも豊かになるよう変革の能動者として英知、勇気、情熱をもってチャレンジしていく」とあいさつした。
式典では歴代理事長の紹介、スポンサーJCへの感謝状贈呈などもあった。
今後の事業は経営フォーラム開催、「市民のプロ」化計画事業、実践!原点体感学習事業、伊那まつりへの参加、公開例会など。 -
まちづくりワークショップを企画している伊那北高校ペン祭地域スタッフが地元住民とともに伊那北駅前の池を清掃
地元の人とともに伊那北地域のまちづくりについて考えよう竏秩B6月24日にある伊那北高校の文化祭「第54回ペン祭」で「まちづくりワークショップ」を開くペン祭地域スタッフなど約25人が27日、地元住民らとともに伊那北駅前にある池の掃除に取り組んだ=写真。
地元の人たちにもペン祭に足を運んでもらうとともにまちづくりへの関心を高めてもらおう竏窒ニ今年同校では、ペン祭地域スタッフ(宮沢俊太郎スタッフ長)が発足。より地域に密着したテーマに取り組みながら、子どもからお年寄りまで参加してもらえるイベントを考えた。
その一つとして、伊那北駅前に再開発ビル「いなきたヒルズ」があると仮定してその駅ビルにどんな店があったらいいかを参加者に考えてもらうまちづくりワークショップを企画。また、現在伊那北駅前には維持費の問題で今後の利用方法が話し合われている池があることを知り、その池の利用アイディアを地域の人から募集し、利用方法を模索したいと考えた。
今回はそのイベントに先駆けて池掃除を実施。当日はこの池に何匹のコイがいるかを当ててもらうゲームも行うため、生徒たちはブラシで壁面をこすり、緑色の苔を丁寧に洗い流していた。
地域スタッフ長の宮沢君は「今年初めての取り組み。できるだけ多くの人に来ていただき、地域のことを一緒に考えてもらえれば」と参加を呼びかけている。
池の活用アイディアは6月に入ってから広く一般から募集し、ペン祭当日に発表する。 -
伊那市平沢で子熊を発見
28日午後2時ごろ、伊那市平沢の平沢運動公園東側付近で体長約50センチのツキノワグマ(子熊)を発見したと、近くを車で運転中の男性から伊那署に通報があった。同署は、下校中の児童らの安全を見守るなどの処置を実施。被害は今のところない。県、市などがクマの行方を探している。
県上伊那地方事務所林務課によると、クマの目撃情報は本年度に入って10件目(前年度は4月末で2件)。駒ヶ根市、飯島町の林内での情報はあるが、今回のような山里付近での発見は初めて。狩猟などで入山する人がいずれも子熊を見かけているという。
昨年度はツキノワグマの異常発生で上伊那管内では約80頭を捕獲。同課林務係の竹松清志主査は「昨年度に親熊を大量捕獲したので、親から離れた子熊が出没している可能性がある。山に入る時はラジオやスズなど複数の音の出るものを見につけて」と呼びかけている。
体長約50センチの子熊の姿を発見した平沢運動公園付近 -
子どもたちが地域を・ス探検・スして危険な場所もチェック
宮田村大原区の小学生が27日、同地区内をスタンプラリー方式で探検しながら危険な場所も確認する「大原探検」を行った。同地区PTAと同育成会の主催。水路や道路、広場など、防犯や安全面に懸念がある5カ所にチェックポイントを設定。ゲーム感覚も取り入れながら、自分の身を守る意識を高めた。
40人ほどが6年生をリーダーに5班に分かれて探検開始。地区公民館を出発し、地図を頼りに地区内を歩いた。
チェックポイントにはPTAの役員が待機し、たどりついた子どもたちに危険性を指導。通学時や遊ぶ時には注意するよう呼びかけた。
また、各ポイントにはパターゴルフや輪投げなどのゲームを用意。見事にクリアすると、役員からスタンプを押してもらいゴールを目指した。
下平隆地区PTA会長らは「近年はこの方式で実施している。何がおきるか分からない世の中。口で教えるのには限界もあり、楽しみを取り入れながら意識の向上につながれば」と話していた。 -
PTAと防犯指導者が歩いて通学路の安全を点検
宮田村宮田小学校PTA(加藤英明会長)は26日、通学路などを実際に歩き危険個所などを点検するパトロールを実施した。各地区ごとに分かれて、万が一の時に児童、生徒が駆け込む「子どもを守る安心の家」も訪問。防犯指導員、防犯女性部なども参加し、地域で子どもたちを守っていこうと意識も高めた。
約80人が参加。昨年度作成した安全、防犯マップなどを参考に危険な場所を再確認したほか、その他にも支障がないか目を光らせた。
終了後は小学校に再び集まり、気付いた点を報告。加藤会長は「このパトロールを始めたことにより、危険個所の改善も進んでいる。今日の結果をもとに、マップも改定していきたい」と話した。 -
建設リサイクル法に係る一斉パトロール
上伊那地方事務所は24日、建設リサイクル法に係る一斉パトロールを実施した。
建設工事現場などにおける建築リサイクル法のの周知徹底、分別解体の状況確認などを行う目的で春と秋に行っているもので、この日は2班に分かれ、新築建設現場1カ所と解体工事現場12カ所を点検。今回は標識の設置がない現場1カ所を確認し、指導を行ったが、そのほかは適切な工事が行われていた。 -
箕輪町消防委員会
箕輪町消防委員会(荻原利一会長)は25日開き、07年度消防施設整備計画、消防団関係事業などを協議した。
消防施設整備計画は▽耐震性貯水槽40トン新設4基・2400万円(国庫補助金1047万2千円)▽小型動力ポンプ付積載車(第6分団1班長岡)1台655万円▽消防団詰所新築工事(第1分団3班八乙女)1棟900万円▽器具置き場改装工事(第3分団2班中原)1棟100万円▽消防施設等整備補助事業(消火栓・消防ポンプ・可搬ポンプ用器具等整備、詰所改修整備、警鐘櫓塗装工事、器具置き場改修工事)903万6千円▽消化性整備事業561万2千円-。
消防団関係では本年度、団活動をしやすい環境促進のため、近隣町村と足並みをそろえて消防団活動協力事業所応援減税の導入を図る。
町内防火水槽の泥上げや点検など管理状況も報告。防火水槽が有事に機能するように消防団と区で管理方法、管理責任を協議することを確認した。
消防委員会は区長代表、消防団代表、知識経験者の14人で構成。会長代理に小島常男さんを指名した。 -
伊南安協総会
伊南交通安全協会(玉木武春会長)は26日、第60回定期総会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。理事、評議員ら約70人が出席し、07年度事業計画・予算案などを承認した。玉木会長はあいさつで「今年の交通死亡事故抑止目標は2人だが、究極の目標である死亡ゼロを目指す気構えで安全運動に取り組んでいってほしい」と呼び掛けた。議事に先立って交通安全功労者や優良運転者などの受賞報告と表彰が行われた=写真。
表彰されたのは次の皆さん。
◇県警察本部長・県交通安全協会長連名表彰▽功労者=打木操▽優良運転者=尾・ス清人、酒井昇、城田修二、北林源一郎▽交通功労団体表彰状=伊南交通安全協会飯島支会女性部▽同感謝状=高齢者クラブ福寿会、飯島セラミック
◇駒ケ根警察署長・伊南交通安全協会長連名表彰▽優良運転者30年以上=宮沢美智子、村沢周子、村沢正一、竹松利高、伊藤佳雄、中尾祐次、大倉和昭、宮沢喜克、北原文弘、浅川進、赤羽根賢悟、堀内克美、大西英子、酒井昇、城田修二、北林源一郎、古沢寅吉▽同20年以上=谷口和宏、那須野豊明、赤羽根加代子、中原邦彦▽同10年以上=正木裕子▽感謝状=栃若清光 -
手作り絵本の巡回展
長野、愛知、岐阜県の手作り絵本愛好者の集まり「かりんとうの会」の巡回絵本展は27日まで、伊那市の市駅前ビルいなっせ2階展示室で開いている=写真。手縫いの布製や絵が飛び出す作品など、趣向を凝らした絵本が並んでいる。
年に一度の恒例企画で同3県、18地区の小学生から高齢者までの会員172人が一人1竏・点ずつの計212点を出品した。作品は4竏・月、各地区の展示場を巡回し、同じ趣味を持った仲間づくりの輪を広げる目的で展示している。
今回の会場は伊那市、駒ヶ根市、飯島町、宮田村の愛好者14人でつくる駒ヶ根地区が担当した。各地区の会員の手作り絵本は、色鉛筆などで描いた作品のほか写真や折り紙、キルトなどを用いていて話の内容は、わが子の成長や海外旅行などを題材としたオリジナルストーリーばかりが集まった。
同地区代表の保育士大久保真由美さん(43)=伊那市日影=は「世界でたった一冊の心のこもった手作り絵本です。ゆっくりと手に取って見てください」と来場を呼びかけている。 -
ハッチョウトンボの羽化はじまる
伊那市富県新山の「トンボの楽園」で、日本一小さいトンボ、ハッチョウトンボの羽化が始まった。
開発により数が急減しているといわれているハッチョウトンボ。そのほかにも同湿地には絶滅危惧種を含む30種類以上のトンボが生息しており、地元住民と市では、木製遊歩道の整備を行いながら保護と観測の両立に努めてきた。
昨年観察会も開催。親子連れなどを中心に多くの人たちが小さいトンボの姿を一目見ようと訪れた。本年度も6月に観察会を実施する計画で、それに先立ち、27日には簡易トイレの設置、駐車場整備を行う。 -
ドリームクラブがネイチャープリントなど展示
伊那市の伊那公民館で活動するクラブ「ドリームクラブ」のネイチャープリント、レカンフラワー作品展は6月5日まで、同市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。メンバー10人が一人1、2点ずつの計40点を展示している。
特殊な転写技術を用いるネイチャープリント作品は、押し花や写真を紙や布、金属やガラスなどの表面へ写したティッシュケースやペンダントなどを出品。植物は自宅の庭先などで採取したパンジーやモミジの葉などを使った。
講師の野沢伊代子さん=同市中央区=は「自由に作品が作れるのが楽しみ」とネイチャープリントについて語る。手軽に美しい作品がつくれる同転写技術の魅力を多くの来場者に知ってもらいたいと呼びかけている。
ドリームクラブは04年4月に発足したクラブ。40歳縲・0歳代の主婦や会社員ら女性会員で構成。毎月1回、第3土曜日の午前、伊那公民館に集まり、作品づくりを楽しんでいる。 -
「油絵二人展」 ベル伊那・29日まで
北安曇郡松川村にアトリエを構える洋画家の相島謙次郎さん(69)と妻のあいしまたかこさん(68)の「油絵二人展」は29日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
同ホールでの展示は隔年で5回目となる。作品は油彩、水彩画の新作48点を展示販売。「美しい信州」をテーマに、地元安曇野の風景を中心に、伊那市の仙丈ケ岳や高遠城址(じょうし)公園の桜の花など四季折々の自然を表現した。
2人は1990年から合同展示を始め、長野市や東京を中心に活動。謙次郎さんらは「ありのままの自然の美しさを表現した。自分の心、目を通して気持ちを込めて描いた」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
駅前広場「輪苑」開園1周年、整備竣工で記念式典
宮田村のJR宮田駅前に住民協力で整備が続いていた広場「輪苑」が26日、開園1周年を迎え、新たに設けたせせらぎ水路など全事業の竣工祝賀とあわせて記念式典を開いた。整備した一輪の会(小沢常明会長)のほか、地権者や事業推進に寄付をよせた地元企業、村、住民ら約70人が出席。地域の力で再生した村の玄関口が、・ス協働・スのシンボルとして長く愛されることに期待を寄せた。
空き地や空き家が目立ち空洞化する駅前に花壇を設けたいと始まった取り組みが、足掛け2年ほどで地域の力が結集。
地権者の賛同を得たほか、村の地域づくり支援事業、日本発条やタカノ、ユーエスアイなど地元企業20社の後押しも受け、住民が汗して以前とは見違える広場が完成した。
一輪の会が手づくりで整備した花壇の花々が咲き誇る中で式典。
小沢会長は「一輪の花が二輪、三輪と広がるように地域の善意、ボランティアが広がっている。憩いの場としていつまでも愛され、駅前再開発の礎となることを願う」とあいさつした。
清水靖夫村長ら来賓は、地域協働のモデルケースであると称賛。会場では宮田太鼓や宮田プラムハワイアンズなどの演奏もあり、地域一緒に全面竣工を祝った。 -
駒ケ根市改革と創造へのまちづくり推進市民会議
協働のまちづくりに向けて市に意見、提言をする駒ケ根市第2次改革と創造へのまちづくり推進市民会議(木下幸安座長、29人)は24日、今年度の第1回会議を市役所南庁舎で開いた。委員ら25人が出席し、市が今年度中に策定したいとする「まちづくり基本条例」(仮称)の骨子について事務局からの説明を聞き、内容についての検討をスタートさせた。会議は今後月に1回程度開催して議論を深めていく。
中原正純市長はあいさつで「カットだけではなく創造も大切にしながら市としての体質を強化していきたい。まちづくり基本条例は何としても今年度中に策定したいので、いろいろな角度から提言をいただきたい」と述べた。
第1次会議では「市民参加と協働のまちづくり推進指針」の原案を作成した。 -
【記者室】乳幼児を車内に置くべからず
このところ急に暑い陽気となってきた。朝晩はかなり涼しいが、その油断から熱中症にかかる事例が多発する時期でもある。特に心配なのが乳幼児を車内に置いたままパチンコや買い物をする親たちだ▼晴天で外気温が約30度の場合、車内の温度は50縲・0度にもなる上、窓を多少開けていても気休め程度にしかならないというから「少しなら…」という甘い考えは禁物。乳幼児では30分で脱水症状に陥り、死に至ることもある▼新聞の折り込みにはパチンコ店のチラシがこれでもかと入ってくる。中には「車中にお子さまを残してのご遊戯は絶対におやめください」などと書かれた物もあるが、効果は期待できそうもない。悲劇の防止には定期的な駐車場の見回りが必要だ。(白鳥文男)
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青年海外協力隊帰国隊員
箕輪町
藤沢志保さん青年海外協力隊員として05年4月から07年3月までの2年間、アフリカのセネガルに派遣された。洋裁学校に通っていた経験を基に、女性達が手芸を通じて現金収入や楽しみを得る目的で、手工芸を指導した。
大学卒業後、会社勤めをしていたが、ずっと海外での生活にあこがれていたこともあり、留学ではない道を考え、青年海外協力隊員になった。任地はカオラック市。配属先「女性の地位向上協会」の活動の一環で、婦人会など女性グループ2団体、HIV陽性者の会、職業訓練校の4カ所で手工芸を担当した。
現地の女性は、ほとんど手芸の経験がなく、洋裁、編み物、刺しゅう、染色、ミシンがある施設ではミシンの使い方から教えた。職業訓練校は先生への指導で、情報が少なく毎年同じカリキュラムのため、はぎれで花を作るなど新しいアイデアを提案することが主な仕事だった。
公用語は仏語だが、手芸を習いに来る女性達と話すため現地のウオロフ語を学んだ。「言葉は全然伝わらなくて、手本を見せることでごまかしてました」。言葉の問題に加え、材料不足、好みの違いもあった。「素朴でかわいいという感覚はあまりない。派手な色でかっこいいものが好まれるので、好みに合うものを考えるのが少し大変だった」という。
セネガルは“もてなしの国”と言われる。全然知らない通りすがりの人に、ご飯を食べていって-と声をかける。「断ってはいけないと言われていたので、食べさせてもらいました。人懐っこい人達で、興味津々で質問してきて」。任期途中からは、職業訓練校の先生に毎日昼食をごちそうになった。
気温は20度から40度。「暑くて暑くて、最初は生活するだけで大変でした」。値段交渉をする市場での買い物も労力を使った。時間を守らない、2時間遅れ、すっぽかしは当たり前。「最初はそれですごいイライラしていたけど、せかせかしてもしょうがないと思うようになりました」。
停電や断水も頻繁にある。停電になると皆外に出て、月明かりの下でお茶を飲みながら話をする。「贅沢な時間の使い方」にも触れた。
「手芸を習いに来た女性は、よくしゃべるおばちゃんの集まり。私がちょろちょろして、遊ばれてる感じでした」。現地の人とふれあい、肌で感じたセネガル。「派遣前は女性が虐げられているイメージだった。実際、家事や育児は男性はノータッチ。水を飲むにも働いている女性を呼ぶ。でも女性は屈することなく言いたいことは言う。肝っ玉母さんで威厳があるというのが私の印象です」。
月日の経つのがとても長かった1年目。生活にも慣れ活動もスムーズに進むようになった2年目は瞬く間に過ぎ、寂しさの中で帰国の日を迎えた。
「セネガルに行ってよかった。人が温かくて親切だった。2年間の経験をどこかに生かしていけたらと思う。いつかお世話になった人に会いに行きたい」
(村上裕子) -
両角さんの写真展 中国元陽の棚田美しく
伊那市山寺区高尾町のアマチュアカメラマン両角巻男さん(69)の写真が並ぶ「中国元陽棚田写真展」は6月3日まで、同市荒井区の市立伊那図書館で開いている=写真。3月の中国初旅行で訪れた、雲南省南部の棚田を撮影した写真を中心に約40点を出品している。
写真は、中国画家の伊藤環雪さん(78)=同市日影=企画の中国旅行に参加した際の思い出。谷間から海抜2千メートルの山上に伸びている棚田のすばらしさを伝えようと、伊藤環雪後援会が支援して開催した。会場には伊藤さんの作品も並ぶ。
両角さんは棚田について「山の上から谷底まで全面田んぼの景色は圧巻だった。何千年も前に作った人間の力はすごいと感じた」と感想。夕日が水面に反射して輝く様子が絶景だったという。
そのほか、棚田で稲作をしている少数民俗「ハニ族」の写真も展示。水牛などの家畜とともに生活している様子を撮影している。
28、29日は休館日。午前10時縲恁゚後7時。 -
駒ケ根市防犯協会総会
駒ケ根市内の区長、消防団、小・中学校PTA会長らでつくる市防犯協会(会長・中原正純市長)は24日、定期総会を市役所で開いた=写真。約40人が出席し、07年度の事業計画などを承認した。
主な事業は市報、広報車、横断幕などによる安全意識の高揚▽季節ごとの地域安全運動推進▽暴力追放交通安全市民大会の開催竏窒ネど。「子どもを守る安心の家」の拡大や防犯灯の整備には前年に続いて力を入れていく。
駒ケ根署生活安全刑事課の長沼秀治課長は「市内における犯罪状況」について講話を行い「空き巣、車上狙い、自販機狙いなどの犯罪が多く発生している」として注意を呼び掛けた。
中原市長はあいさつで「凶悪な犯罪が全国各地で発生している。犯罪のない安全、安心の住みよいまちづくりのためには市民が協力して犯罪を締め出すための対策を推進していくことが必要だ」と述べた。 -
駒ケ根市食育懇話会
食のあり方についてあらためて考え直そうと04年度に駒ケ根市が設置した食育懇話会(清水寿一座長、46人)は23日、今年度第1回の会議を市役所保健センターで開いた。委員約30人が出席し、市民に食への関心を高めてもらうために初の「食育まつり」(仮称を開催することについて検討したほか、市が今年度中に策定したいとする「市食育推進計画」の推進会議に懇話会のメンバーが中心となって当たっていくことなどを確認した。委員は全体会と4つの部会(ふるさとの食育、わたしたちの食育、子どもたちの食育、輪を広げる食育)ごとに、それぞれ今年度の取り組みなどについて話し合った。
「食育まつり」についての議論では、対象者は大人か子どもか▽発表型か体験型か▽同種のイベントとの差別化をどう図るか▽開催時期はいつか竏窒ネどのさまざまな意見が出されたが、実施する方向で今後さらに検討を重ねていく。 -
南箕輪村公民館ゆずり葉学級開講
南箕輪村公民館の65歳以上を対象とした「ゆずり葉学級」の開講式が24日、公民館であった。49人が参加し、今年1年間の活動などを話し合った。
さまざまな学習や体験を通した生きがい作り、仲間作りを求めて開く。式で堀薫公民館長は、「いろんなことに挑戦しながら若者に負けないで、健康を維持しながら1年やっていきたい」とあいさつした。
学生は一人ずつ自己紹介し、お茶を飲みながら今年取り組みたい活動を考え合った。
学級は原則月2回。前年度は冬期は月1回で全17回開いたが、本年度は冬期も2回開催で全21回の予定。学生は42人が継続参加で、新たに7人の仲間を迎えた。 -
伊那防火管理協会定期総会
伊那消防組合管内の事業所や危険物製造所などで組織する伊那防火管理協会の定期総会は23日、伊那市狐島のJA上伊那本所フラワーホールであった。会員約50人が出席し、役員改選案などを承認した。
任期(2年)満了に伴う役員改選は会長に唐沢可昭氏(伊那中央石油)を新任。副会長2人は小口宏氏(中部電力伊那営業所)、今福光雄氏(石川島汎用機械)を再任した。
同会は防火管理の向上と会員相互の親ぼくを図り、火災予防に努める目的で組織。本年度も危険物取扱者を対象とした保安義務講習会や会員による消化通報コンクールなどの事業を計画している。
総会では表彰もあった。
各表彰を受賞したのは次の皆さん。
【関東甲信越地区危険物安全協会連合会長表彰】
▽事業所=オリンパスイメージング辰野事業場
【県危険物安全協会長表彰】
▽事業所=キッツ伊那工場▽優良取扱者=赤坂昭典(扇屋石油)、丸田茂(伊那燃料)、伊藤秀次(ENEOSフロンティア長野Dr・Drive辰野店)、竹入修二(北山ラベス箕輪生産場)、山本和市(同)
【伊那防火管理協会長表彰】
▽優良者=征矢直人(上伊那農業協同組合)、春日保(同)、宮下修一(伊那市観光仙流荘)、伊藤政子(いたや伊藤燃料店)、河西良明(オリンパスイメージング辰野事業場)、熊谷暢宏(北山ラベス箕輪生産場) -
原田泰治さんの絵本 読み聞かせ
箕輪町の女性有志5人による読み聞かせ会が20日、同町文化センターであった。同ホールで開催中のピエゾグラフ展「原田泰治の世界」(27日まで)に合わせた催しで、有志が来場者らに原田氏が制作した絵本を読み聞かせた=写真。
原田氏の絵本の魅力を皆に教えたい竏窒ニ、メンバーの一人が友人らに呼びかけて企画した。同氏の絵本「とうちゃんのトンネル」「さだおばさん」の2冊を午前、午後の2回に分けて読んだ。家族連れなど計約30人が集まった。
著者の幼少時の体験からできた絵本「とうちゃんのトンネル」は、家族のために一人でトンネルを掘り続けた父親の姿を描いた。心和む絵と感動を誘う内容が集まった人たちを魅了した。
メンバーの関奈保子さんは「原田さんの世界を知ってもらえてよかった。この機会に多くの親子に読み聞かせの時間をもってもらえれば嬉しい」と話していた。 -
箕輪町公民館学級合同開講式
箕輪町公民館学級合同開講式が22日、町文化センターであった。4大学・学級の受講生が、学習への意欲を持って式に臨んだ。
本年度の学級受講者は、ふきはら大学17人、ふきはら大学院27人、あざみ学級8人、ふれあい学級16人。
柴登巳夫館長が、「学ぼうとする皆さんの気持ちを大切に学級活動を進めたい。1度でも多く参加し、仲間と学習を深めて、これからの生活をよりうるおいのあるものにしていきたい。皆で頑張りましょう」とあいさつした。
学生を代表し、ふきはら大学院の宮沢仁巳さんは、「今日も講座に出席でき、友達と会えたことに感謝して継続できるよう努力したい」と述べた。
式に先立ち、県文化財保護協会理事の竹入弘元さんによる「箕輪町の石工」の講演も聞いた。
ふきはら大学は郷土、健康、教養、人生問題など、ふきはら大学院は大学の学習をより発展させて学ぶ。女性対象のあざみ学級は体験、実践が主で、ふれあい学級は夜間に郷土、健康、教養などを学ぶ。いずれも年10回以上を予定する。 -
みのわ祭り実行委員会小委員会
祭りの素案を承認箕輪町みのわ祭り実行委員会小委員会は23日、町役場で開き、7月28日開催の本年度のまつり会場やイベントなどの方向性を承認した。6月4日の実行委員会に提案し決定する。
委員会は約50人が出席。これまでの準備委員会での検討や警察との協議を踏まえまとめた素案を承認した。
祭りの名称は「2007みのわ祭り」。サブタイトルは「踊れ・輝け・箕輪の○(わ)」。28日雨天の場合は翌29日に開催。
祭り会場は国道153バイパス松島交差点縲恟シ島交番入口交差点の延長約450メートル。05年度より総延長を短くした。花火打上会場は7号以下の打上花火は番場原第1グラウンド東側道路、5号以下のスターマインは天竜川管理道路。交通の迂回の問題解消、町の中心部で祭りと花火をやりたいなどの意見を基にした。花火会場の変更により農免道路の通行止めはなくなる。
イベントは新たに「東京よさこい」が加わる。町と防災協定を結ぶ豊島区のよさこいチームから参加したい旨の希望が寄せられ決まった。このほかは従来通り。
実行委員会での決定後、各部会で最終決定となるが、部会にも準備委員会の原案を示していくという。 -
かんてんぱぱで生活を彩る工房展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールで27日まで、「生活(くらし)を彩る工房展」が開かれている。木工、陶芸、籐(とう)工芸でつくられた生活用品など約200点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
自然素材のぬくもりを生かした暮らしの道具を集めた工房展で3回目。木工の小松稔さん、籐工芸の石田克成さんに加え、今回は陶芸の近藤しろうさんが参加。架空の生物やユニークな表情を模ったオブジェなどを出展している。また、籐工芸の石田さんはアケビのつるやヤマブドウの皮などを素材としたバッグを出展。小松さんの工房のスタッフである小川晶子さんが、女性の感性を生かした時計や壁掛けなど数点を出展しており、多彩な作品が会場を彩っている。
小松さんは「出展者の年齢はそれぞれ異なるが、年齢を超えたものづくりの楽しさを味わっていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
駒ケ根協力隊を育てる会総会
JICA(国際協力機構)駒ケ根青年海外協力隊(加藤高史所長)を支援する市民らでつくる駒ケ根協力隊を育てる会(会長・中原正純市長)は21日夜、第25回総会を同市のアイ・パルいなんで開いた=写真。会員ら約50人が出席し、06年度事業・収支決算報告、07年度事業計画・予算案などを承認した。主な事業として、書き損じ・未使用はがき、未使用切手を回収した資金により隊員の活動を支援する「小さなハートプロジェクト」や、JICAの「世界の笑顔のためにプログラム」などに引き続き取り組んでいく。
中原正純市長はあいさつで「駒ケ根訓練所を巣立った隊員は1万人を超える。市民にとっても国際化を身近に実感できる大きな財産だ。今後も協力隊を支援する市民の輪を広げていこう」と呼び掛けた。 -
伊南防火管理協会総会
伊南4市町村の437事業所でつくる伊南防火管理協会は21日、第31回定期総会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。役員の改選が行われ、会長に堀内茂彦さん(再任・信濃燃料)、副会長に木下哲夫さん(木下燃料)、小沢長三さん(小沢建設)、顧問に加藤和美さん(駒ケ根自動車産業)を選出したほか、事業計画・予算案を承認した。優良事業所などの表彰も行われた=写真。
表彰されたのは次の皆さん。
◆県危険物安全協会長表彰▼危険物優良事業所=田中燃料店▼特別表彰=武井二郎(駒ケ根自動車産業)▼危険物優良取扱者=福沢勇一(キョウリツ)木下哲夫(木下燃料)小長井規雄(和信化学工業駒ケ根工場)富永義人(上伊那農協中沢給油所)宮・ス克弘(同片桐・飯島給油所)
◆伊南防火管理協会長表彰▼優良事業所表彰=駒ケ根郵便局、和泉屋燃料店、花木タイヤ商会、駒ケ根トヨタ自動車、富永自動車▼危険物取扱者40年勤続表彰=小林幸八(丸共産業)武井二郎(駒ケ根自動車産業)▼同30年勤続=平沢隆(小松屋商店)上久保善實(田中薬局)熊谷宏(南信精機製作所)▼同25年勤続=日岐義明(帝国通信工業赤穂工場)川上正計(上伊那農協)宮・ス克弘(上伊那農協片桐・飯島給油所)▼同20年勤続=大場清隆(同福岡給油所)富永義人(同中沢給油所)竹内宣江(同七久保給油所)▼同15年勤続=今井茂(今井自転車店)小島正好(小島商会)小原謙二(昭和伊南総合病院)小松文晴(駒ケ根自動車学校)辰口正美(北原産業エスパル駒ケ根)田中豊昭(日本発条産機事業本部)宮下進八郎(宮井商店)笠原信男(三徳)宮沢孝広(飯島セラミック)▼同10年勤続=滝沢美保子(駒ケ根自動車産業)中村保(信濃燃料)小町谷久志(養命酒製造駒ケ根工場)中山友悦(タカノ)福沢丈樹(タカノ機械)堀内信彦(信濃燃料)小林美知子(飯島保育所)千村芳郎(下平工業)那須野大(伊那火工堀内煙火店)森岡康男(飯島町地域福祉センター石楠花苑)森上龍雄(大林建材)▼同5年勤続=小池実(和信化学工業駒ケ根工場)大原とも美(イタクニ)竹下俊彦(同)久保村祐二(田中燃料店)堀内正巳(中央アルプス観光)森岡正明(日本発条伊那工場)倉田浩幸(駒ケ根生コン)中坪厚志(養命酒製造駒ケ根工場)高坂由明(丈長屋)竹村博(塚田理研工業)唐沢繁樹(上伊那農協)森本元司(同)松崎明重(同飯島カントリー)宮下清博(長野ミツバ)篠原栄治(上伊那農協片桐給油所)古沢征三(同南向給油所)▼防火管理者30年勤続表彰=池上良之(岩田屋)北沢福明(民宿天山)那須野茂喜(白樺荘)福沢猛(信濃路)古田良昭(古田料理店)宮下勝(ホテルあさひや)▼同25年勤続=中村敏(コーヒースポットめいと)▼同20年勤続=中山清美(いげた屋)赤羽芳春(しぶき荘)浦上謙吾(駒ケ根ダイカスト工業)大平静江(駒ケ根ハイランドホテル)宮下学(駒ケ根グリーンプラザ)吉沢文夫(さわや食堂)▼同15年勤続=飯島秀樹(駒ケ根グリーンホテル)伊藤文雄(座光寺内科医院)北村和子(割烹食堂たつぼり)横山勝(さんれーく駒ケ根店)▼同10年勤続=下平武人(日本電産)清水千博(同)古沢正博(トマト)千村貴美男(東洋エクステリア中央研究所)▼同5年勤続=小沢常明(テーケー)伊沢正紀(窪田建設)草深雪江(北割保育園)宮下みさほ(福岡保育園)田中浩二(マルヤス長野) -
西箕輪北部保育園で草もちづくり交流
おいしい郷土料理を地域のおばあちゃんたちに教えてもらおう竏窒ニ、伊那市の西箕輪北部保育園(唐木美代子園長)の園児たちが22日、草もちづくりに挑戦した。大泉新田地区に住む3人の女性が同園を訪れ、作り方を伝授。昔ながらの春の味覚を楽しんだ。
交流会は今年初めて企画。園児たちには地域の郷土料理を学びながらお年寄りの知恵や技に触れることを通じて目上の人に対する尊敬の気持ちを学ぶ機会に、一方地域の人には園の様子を知ってもらう機会にしてほしいと考え、秋には五平もち作り交流も計画している。
その第1回目となったこの日は、園児たちが保護者とともに摘んだヨモギを使った草もちづくりを企画。最初はビニール袋に入れたヨモギをすりこ木で叩きつぶす作業。筋が残らないよう丹念に潰したヨモギから春の香りが漂い、園児たちも「いいにおいがする」と歓声を挙げた。
ヨモギともちを混ぜる工程では、地元の女性たちが鮮やかな手際を披露。「もう時期だでね」と園児たちに語りかけながら鮮やかな緑色をしたもちをこねあげていた。