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白山登り釜で窯焼き
伊那市高遠町の伝統陶芸品、高遠焼きを製陶する白山登り窯(唐木米之助代表)で3日、仕上げの本焼き作業「窯焼き」が始まった。湯のみや花器、つぼなど約千点を窯に入れ、3日間かけて焼きあげる。
高遠焼きは1813(文化10)年、高遠城へと水を引くため、美濃から陶工を招いて城内導水用の土管を焼いたことが起源。昭和中期から末期にかけて一時は途絶えたが、唐木さんが1975(昭和50)年に復活させた。
粘土をろくろで成形し、素焼き後に釉薬をかけて仕上げの本焼きとなる。まきをくべて1250度に保ちながら3日間、昼夜問わず焼き続ける。まきには松を使う。やにが多いことで火力が強くなるため、窯焼きには最適という。
唐木さんは「今はガスや灯油を使って焼くことが多いが、昔ながらのまきを使って焼くと、また一味違った作品になる。古い伝統を守っていくには、伝統の技法を継承し、こだわり続けていくことが大事」と話す。 -
伊那愛石会が水石展
上伊那の会員でつくる伊那愛石会(中村章会長)の第46回水石展は4、5日、伊那市の坂下公会堂で開いている=写真。天竜川水系の石だけを集めた同会の年に一度の展示。「テーマ石の部」「一般水石の部」に、会員19人が計58点を持ち寄った。伊那毎日新聞社など後援。
今回のテーマ石は、赤、緑、白色が入った「色彩石」、石の形が動物に似ている「姿石」などを会員一人2点ずつを並べた。石の色、形、模様など、同じものが一つとしてない「自然の造形美」に来場者の関心が集まっている。
伊那毎日新聞社賞を受賞した同市美篶の矢島好さん(69)は、ヤマザクラの色に似た桃色が美しい色彩石を出品。「三峰川で見つけた時は『やったー』と心の中で叫んだ。収集歴30年の中でも特にお気に入り」と感想を述べた。
午前9時縲恁゚後3時。 -
・ス憩いの場・スより快適に 「ホタル水路」改修
伊那市美篶の青島自然水路を守る会(近藤英文会長)は4日、県コモンズ支援金などで改修した「ホタル水路」で、工事のために一時避難していたドジョウなどの水生生物を子どもたちの手で水路に戻した=写真。
タガメ、タニシ、サワガニ、カワニナなど、バケツ5杯分を放流した。集まった地元小学生ら約20人は早速、澄んだ水が流れる水路をのぞき込んで生物たちを観察。藤澤興汰君(8)は「元気に泳いでくれてよかった」と笑顔を見せていた。
ホタル水路は、「青島に自然水路を残そう」と、1988年に地元有志によって整備した、延長65メートル、幅1・5メートルの水路。夏場には、ヘイケボタルが乱舞するなど、水生生物が集まる住民の憩いの場となっている。
老朽化に伴い、土手を固めていた木の板などが朽ちたため、10月下旬に会員らが改修工事に着手。水路を深く掘削し、砂利を敷いた上をコンクリートで固め、石灰石で覆った。土手は防腐のために焼きが入ったカラマツ材を使った。
近藤会長は「工事によって、ホタルが来年見れるか心配だが、一層住民に親しまれる場所になっていってくれれば」と話した。 -
「健康歩道を活用しよう」
伊那市の中央区保健委員会などは3日、伊那公園の健康歩道の活用を呼び掛けるイベント「健康体操と健康歩道を歩く会」を開いた。地区内外から親子連れや高齢者など約50人が集まり、今年の7月に完成した同歩道を体験したりした=写真。
中央区と伊那公園桜愛護会が整備した足裏を刺激する健康歩道。長さ1周25メートルで、足への刺激度が異なる5つのゾーンに、大きさの異なる石を計約3万個を設置した。
この日は、参加者が歩道を歩き、ヨガトレーナーの伊藤ゆかりさん=駒ヶ根市=の指導で健康体操をした。歩道を利用した人々は「体が楽になった気分」「足元からポカポカしてきた」などと感想を述べていた。
歩道は、伊那公園桜愛護会が文化交流で台湾の高齢者グループを訪ねた際に見つけ、地元にも作りたいと設置した。伊藤一男会長は「高齢者社会なので、市内全域にこういった健康施設を広げていきたい」と話していた。 -
伊那市・手良公民館で地区文化祭
伊那市の手良公民館で5日まで、同地区文化祭があり、にぎわっている。地元出身の物故作家などの掛軸、油絵のほか、園児、公民館活動クラブ員などの絵画、絵手紙、生花、書などを展示。総勢約500人の力作が会場に並び、来場者を楽しませている。
有賀月松、白鳥白駒、登内微笑ら物故作家3人の作品を計9点展示した=写真。「忘れ去られつつある偉人を知ってもらう」ための企画展。親せきなどが保持していた品を借りているため、普段は見れない貴重なものばかりが並ぶ。
5日午後1時から、公民館クラブによる民謡、詩吟、太鼓などのステージ発表がある。 -
駒ケ根市男女共同参画推進講座閉講
駒ケ根市教育委員会は2日夜、06年度男女共同参画推進講座の最終回と閉講式を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。全6回の講座のうち4回以上出席した23人に修了証が手渡されたほか、これまでの講座で学んできたことの総まとめとして、出席した約30人が「地域における男女共同参画の課題」についてワークショップを通じて考えた=写真。
講座は8月24日から6回にわたって開かれ、各界の講師による講義や実習などが多彩に行われた。 -
高遠城址公園で秋まつり
伊那市の高遠城址公園で3日、紅葉狩りを楽しむ「秋まつり」が始まった。見ごろは11、12日で、高遠町観光協会は19日までの期間中、来場者2万人余を見込む。
公園内にあるカエデ約250本は色づき始めたばかり。昨年より5日ほど遅れ、見ごろには早かったが、初日から家族連れやアマチュアカメラマンの姿が目立った。公園内に、琴の生演奏が流れ、来場者は紅葉を眺めながら散策したり、弁当を食べたりした。
期間中は、菊花展や新そばまつり、クイズ大会、「山本勘助を知る講座」など多彩な催し物を展開。
第3回高遠城址クラフトハーツ(実行委員会主催)は、伊那谷の作家を中心に、陶芸、木工、ガラス工芸、染め、漆器など30店が並んだ。5日まで。
桜やモミジにちなんだ作品展示の特設コーナーには、桜の材を使った弁当箱や木づちなどがそろった。来場者はオリジナル作品を手に取り、お気に入りの品を買い求めた。
町酒販店活性化委員会(桜井節男会長)は、地元の山室産酒米「ひとごこち」を100%使った清酒「やまむろ」を発売。
昨年から生原酒やにごり酒などを売り出し、好評を得ている。清酒は、すっきりとしたのどごしで飲みやすく、冷か、ぬるめがお勧めといい「ぜひ、地元の人に飲んでいただきたい」と呼びかける。
5日まで出店するが、それ以降でも委員会に加盟する町内12店で販売。価格は一升瓶2千円。
公園内には、とろろご飯などを用意した食事どころ(午前11時縲恁゚後2時)もある。
まつりは5年目。公園内のカエデを観光資源にして誘客を図ろうと始まった。入場無料。
問い合わせは、高遠町観光協会(TEL94・2552)へ。 -
第67回正絹染呉服まつり
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の龍水呉服による第67回正絹染呉服まつりが3日から、伊那市狐島のJA南信会館で開かれている=写真。人気ブランドの着物をはじめ、寝具や宝飾品、シルクニットなどが多数並び、多くの人でにぎわっている。
毎回は、人気の高い「こむさでもーど」などに加え、ブライダル・ファッション・デザイナーとして活躍する桂由美さんがプロデュースした着物も展示。ロウを使い、独特な模様と鮮やかな柄を作り出す「中嶋」や、ツバキやハスなどといった染料を用いた草木友禅の「妻有古代染」などのブースも並んでいる。
コートやストールなどいったこの時期に活躍するシルク製品や、絹を100%使った贅沢なシルクニットなども特価販売。祝い事の贈答用として最適な寝具類も充実しており、老若男女問わず楽しめる。
午前9時半縲恁゚後7時(最終日は午後5時まで)。5日まで。 -
伊那市功労者表彰式
伊那市は3日、功労者表彰式を市役所で開き、6分野で活躍してきた15の個人や団体を表彰した。
合併前は、各市町村がそれぞれに功労者表彰をしていたが、新市では旧伊那市の慣例に従い年に一度、表彰を行うことにした。
式辞を述べた小坂市長は「多年にわたり各分野で顕著な功績があった受章者や、その家族の御労苦に感謝する。新市の将来像である『二つのアルプスに抱かれた自然共生都市』を目指し、自然、産業とバランスの良いまちづくりをしていきたいと考えている。表彰を受けたみなさんには、今後もご指導ご鞭撻を願いたい」と言葉を贈り、一人ひとりに表彰状などを手渡した。
式典の後は、受章者を囲んだ祝賀会も催された。 -
みはらしファームのみはらしまつり
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで3日、「秋は実りのみはらしまつり」があった。もちつき大会、リンゴの皮むき競争などの多彩な催しや、新鮮な秋の農産物販売などが、訪れた人を楽しませた。
例年多くの人でにぎわいを見せるみはらしまつり。今年は、マンネリ化を解消し、多くの人に楽しんでもらおう竏窒ニ、「み・は・ら・し」にちなんだ長さ38・4メートルの巻き寿司づくりを企画。
すだれをつなげて作ったまきすの上に、あらかじめスタッフが、のり280枚、地元産コシヒカリ30キロ、キュウリ120本、かんぴょう20キロを並べて準備。集まった100人が、かけ声に合わせて一斉にまきすを巻くと直径約6センチの細長い巻き寿司が出来上った。
その後スタッフが、適度な大きさにカットし、参加者や観客に振舞うと、すぐに人だかりができ、10分ほどで無くなってしまった=写真。
スタッフの加藤功さんは「成功してよかった。ギネスへの挑戦とまではいかなくても、来年以降も続けていきたい」とイベントの成功を喜んでいた。 -
かんてんぱぱホールの青野恭典写真展作品入れ替え
山岳写真家・青野恭典さん=東京都=の作品を展示している伊那市西春近のかんてんぱぱホールのフォトアートギャラリーは12日、展示作品を一新した=写真。自然の造形や山々が見せる一瞬の表情をとらえた約50点が、訪れた人の目を楽しませている。
同ギャラリーは7月から「日本の山河」をテーマに、全国各地の山々を写した作品を展示してきたが、今回は秋冬作品を中心に入れ替えた。
白い樹氷の森を漂うダイアモンドダストや、風が作り上げた雪上の造形など、一瞬の表情をとらえた作品のほか、突き抜けるような青い空と真っ白な雪のコントラストが美しい山々の作品が並び、美しさと厳しさの両面を持つ、自然の姿を伝えている。
モノクロ作品は、重厚感のある雪山の表情をより鮮明に映し出し、カラーの作品とは異なる魅力を放っている。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。08年1月30日まで。 -
桜井地区でいもほり
伊那市富県桜井地区の住民が29日、観浄寺周辺の遊休農地に植えたサツマイモをを収穫した=写真。約80人が参加し、掘り起こしたイモを焼き芋にして、交流を深めた。
桜井地区は5年前、区の持ち寺である観浄寺一帯を管理するための「観浄寺周辺の公園化事業」を企画。自分たちにできる範囲のことに取り組もう竏窒ニ、周囲の遊休農地を借り、花壇や畑づくりに取り組んできた。
区民同士の交流を深めることも目的としており、世代を越えた交流、一人暮らし高齢者の関係づくり、子どもの安全確保などにもつながっているという。
この日は、保育園に通う前の子どもから、90歳近いお年寄りまで参加。約3アールの畑で収穫したイモは、寺の近くの空き地で焼き芋にし、参加者全員で味わった。 -
喜寿記念で母校・南箕輪小に図書寄贈
41年卒の同級生「辰巳会」1941年に南箕輪村の南箕輪尋常高等小学校(現・南箕輪小学校)を卒業した同級生でつくる辰巳会は1日、喜寿(77歳)の記念に母校の南箕輪小に「辰巳会喜寿記念文庫」として図書77冊を寄贈した。
27、28年生まれの辰年、巳年から同級会の名を辰巳会という。会員は78人。毎年30人ほどが出席して同級会を開いている。喜寿を記念して、同級会で余ったお金の積み立てを母校に贈ろうと、今年9月の同級会で皆の総意で決めた。
金額は10万円。図書の選定は学校に依頼し、同校が図鑑、シャーロックホームズ全集、小泉八雲のこわ縲怩「話、戦争童話集、名作シリーズなどを購入した。
贈呈式には代表の太田保夫さん、倉田高明さん、原輝夫さんが訪れた。太田代表は「77歳の記念に小さな贈り物をすることに決めた。本を読んで目を大きく広げ、立派な人間に育ってほしい」と全校児童に語りかけた。倉田さんは当時の暗い図書室と思い出の1冊「ああ無情」の話をし、原さんが児童代表に目録を手渡した。
本大好き委員長の本郷未樹さんは、「南小の人は皆本が大好き。辰巳会の皆さんのおかげで便利になった。もっとたくさんの人が本を好きになってくれると思う」とお礼の言葉を述べた。三沢久夫校長は寄贈に感謝し、「たくさん本を読んで、辰巳会の皆さんのようにしっかり勉強して、立派な人になってほしい」と話した。
寄贈図書は、図書室に専用本棚を設けて収めた。事前に廊下に展示していたため、すでに貸し出し予約も入っており、1日から貸し出しを始めた。 -
【記者室】村長室は花の香り
カーネーションのアレンジメントが、南箕輪村の役場庁舎など公共施設に飾られるようになって久しい。カーネーション生産者が村の特産品をもっと知ってほしい-と始め、今は村の花いっぱい推進協議会が一緒に活動している▼花を通じた人と人とのネットワークを作ろうと活動はさらに広がり、村の障害者生きがいセンター「ひまわりの家」の通所者がアレンジメントを担当するようになった。作業は「楽しい」と終始笑顔で、その気持ちが表れた愛らしい作品に仕上がっている▼庁舎窓口に花があるだけで周囲が明るくなる。村長室は、扉を開けるとカーネーションが甘く香る。村のブランド品作りと地域活性化を願った活動は、来庁者に心の安らぎも与えている。(村上記者)
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9日にいなっせでチベット個展音楽を楽しむ夕べ
郷愁漂うチベットの古典音楽で、秋の夕べを楽しんでほしい竏窒ニ9日、「チベット古典音楽コンサート竏忠H衣」が、伊那市駅前ビル「いなっせ」である。
北九州市出身で、現在はニューヨークを中心に、チベット古典音楽の演奏家として活躍しているトシ・クガ(本名は空閑俊憲)さんと、03年にインドで開かれたチベット最初の音楽賞コンクールで、最優秀女性歌唱賞を受賞したパッサン・ドルマさんの来日公演。
25年前にニューヨークへ移り、10年ほど前からチベット三味線を弾き始めた空閑さん。米国内やカナダで演奏活動をしており、03年には、日本人として初めてダライ・ラマ法王の前でチベット古典音楽を披露した。日本では、地元の九州地区を中心に帰国コンサートをしてきたが、「日本のチベットと言われる長野でコンサートをしてみたい」と、知人のいる伊那市での公演が実現した。
ともに演奏するパッサン・ドルマさんは、孤児として生まれ、3歳の時にかかった小児まひのため、左足を失ったがその後、入門した舞踊音楽団でチベット古典音楽を学んだ。 民族衣装をまとった姿とその美声から「天女の声」とも賞され、1992年にはダライ・ラマ法王の前でも歌声を披露した。
コンサートの準備をしている木下恵二さんは「日本でいう馬子歌のような感じで、懐かしさを感じる響き。世界にある多様な文化の一つを知る機会にしてもらえれば」と、多くの来場を呼びかけている。
開演は午後7時(開場は午後6時半)で、前売り券800円、当日券千円となっている。
チケットの購入、問い合わせは、あびえんと(TEL78・0899)へ。 -
旭日双光章(金融業功労)
渋谷敦士さん2001年の黄綬褒章(中小企業金融功労)受章に続き、2度目の栄誉。
「まさか再び天皇陛下に拝謁できるとは。ひとえに地域や取引先、職員の皆さんの協力のおかげです」
赤穂高校卒業後、赤穂信用金庫の前身赤穂信用組合の創立に先立って51年に創立事務所に入所した。
「何の予備知識もないまま、いきなり創立にかかわる大変な仕事をさせられた。出資者を募って町中を歩き回り、寝るのは毎晩12時すぎ。その時の苦労で養われた根性が今の自分に生きているような気がしますね」
◇ ◇
最も思い出深い出来事に「つれてってカード」の考案を挙げる。
「本当に良いアイデアだった。先進的な取り組みとして全国から講演依頼が殺到し、視察も相次いだものでした。何よりうれしいのは地域の金融機関として商店街の活性化に協力できたことですね」
赤穂信金理事長在職時には伊那信金との合併に中心的にかかわった。
合併には反対の声も多かったというが「自分たちが生き残るためでなく、上伊那の経済を確立するための合併だ」と強い信念で説得に当たった。
「合併後も企業文化の違いがあって軌道に乗せるのは大変だった」が、一時落ち込んでいた経営内容も改善。結果的に大成功に導いた。
「経営も安定してきたし、早くバトンを渡して若い人に任せたい。後は健康管理を兼ねてゆっくりゴルフでもやりたいですね」 -
伊那北小・保育園児童「ホックホクだね」
伊那市の伊那北小学校1年生の3クラス計83人は2日、来入児との焼きいも交流会を楽しんだ。近くの伊那北保育園の園児38人を招き、一緒に焼いたサツマイモに舌鼓を打ったり、校内の遊具で遊んだりして、友達の和を広げた。
1年生が学校の畑で育てたサツマイモを使った。今年は7月の豪雨災害で不作となり、貴重な収穫物を分け合い、畑の土手に座って会食。肩を並べ合った子供たちは「熱くてホックホク」「おかわり食べたいよ」など思い思いの感想を述べた。
サツマイモは2、3周間前に掘り起こし、交流会前日に児童たちがぬれ新聞とアルミとで包んで用意。たき火のために、落ち葉などを校庭で集め、5年生が育てた稲のわらを分けてもらい準備した。
おいしそうに食べている園児の姿を見て、児童たちも満足顔。交流会が終わると「1年生になって、学校へ来るのを待ってるよ」と担任と一緒に呼び掛けた。
肩を並べながら一緒に焼きいもをほおばる児童や園児ら -
はなまる地域探検隊 サツマイモ収穫
伊那市の小中学生を対象とした体験活動「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)は28日、6月に定植したサツマイモを約80人で収穫した。思ったよりも不作の状態に「なぜ採れなかったか」を皆で考え、農作物を育てる難しさを学んだ。
サツマイモの定植は3年目の恒例で、昨年に続き市内西町区の地域住民から借りた畑を利用。昨年と比べ100本多い600本を植えたが、収量は3分の2ほど少なく、イモの大きさも小柄だった。
話し合いの結果、春の低温や7月の豪雨、秋口の暖かさ竏窒ネどが不作の理由だと推測。「天候に合わせて作物の育て方を変えれば収穫量は増えるのではないか」との反省材料も収穫していた。
サツマイモは、近くの「勤労青少年ホーム」へ持ち込み、市食生活改善推進協議会員らの協力で、さつま汁や蒸かしいもなど5品に調理して味わった=写真。東春近小4年の小林直史君(10)は「サツマイモだけで数種類の料理ができるなんてすごい」と感想を述べていた。 -
まなびピア箕輪2006
図書館まつり5日まで箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006のイベント、図書館まつりが31日、箕輪町図書館で始まった。5日まで、除籍本のプレゼントやクイズなどの企画がある。
本のプレゼント会場は、2階なかよしルーム。雑誌、児童書、絵本、小説などで、開館時間前には本を目当てに訪れた町民が列を作った。ダンボール箱の中や机の上などに並んだ本の山の中から、熱心に本や雑誌を探し、子どもたちも好きな絵本などを選んでいた。 -
高遠中学校の吹奏楽部を東京芸大音楽部のメンバーが指導
伊那市高遠中学校の吹奏楽部の生徒が29日、東京芸術大学音楽部の学生から、演奏技術の指導を受けた=写真。
同校では例年、高遠町で開かれる「伊沢修二先生記念音楽祭」に合わせて来伊する東京芸大の学生らに協力を仰ぎ、中学生への演奏技術指導を依頼。地元ではなかなか学べない本格的な演奏に触れる機会を提供している。
この日は大学生9人、吹奏楽部の15人に加え、高遠高校の生徒数人も参加。各楽器ごとに分かれて、それぞれが苦手とするポイントや音の出し方など、基礎的な部分を集中して練習した。
指使いを指摘されたクラリネットの生徒は、的確なアドバイスに関心しながら、熱心に練習に励んでいた。 -
美和土地改良区がコモンズ支援金事業として美和一貫水路脇に木製防護さくを設置
上伊那郡美和土地改良区(北原幸彦理事長)は29日、伊那市長谷の美和一貫水路脇に、延長約53メートルの木製防護さくを設置した=写真。
溝口コモンズ支援金の採択事業として昨年から整備しているもので、ここを通る小学生や農業者の安全確保が目的。紅葉や桜の時期に足を運ぶ観光客の危険防止もある。今年は事業費約60万円のうち、40万円の補助を受けた。
作業には土地改メンバーや行政職員など約60人が参加。水路への愛着を養い、後世に引き継いでいってほしい竏窒ニ、地域住民の参加も募った。参加者は協力し合いながら、昨年施工の延長上に、地元産カラマツの間伐材を使って高さ1・3メートルのさくを設置。全長約100メートルの防護さくを完成させた。
同水路は美和ダムの建設に伴い新たに整備された農地などへの水を供給している。また、生活用水、防火用水としても活用されている。 -
上伊那憲法学習・交流集会
憲法九条を守る上伊那連絡会は29日、「上伊那憲法学習・交流集会」を伊那市の伊那公民館で開いた。講師に平和・国際教育研究会事務局次長の宮下与兵衛さんを迎え、憲法に関する最近の情勢や、国民投票の問題点などを学んだ=写真。
宮下さんは、憲法改正論議をめぐり、10月26日に衆議院憲法審査特別委員会で審議入りした国民投票法が、憲法改正を実現させる手段であることに触れ「憲法は国民のためのもので、国民から変えてほしいというのが普通。日本は、憲法に縛られている権力者が、その縛りを無くすために発議している」と指摘。
改憲勢力は5年という期間を経て、憲法改正を実現しようとしているが、情勢の良さに合わせてその予定を前倒ししようと動いていることなども示した。
また、憲法改正で必要とされる国民投票の「過半数」の問題についても「有効投票数の2分の1以上とする自民党案では、約30%の賛成で改憲が実現してしまう場合もある」として、最低投票率の規定が明確化されていないことや、国民がよく分からないうちに国民投票に移ろうとしている問題点を解説。
憲法改正を止めさせるためには、国民投票法案が参議院に送られることを阻止し、地域や職場、団体などで憲法学習のネットワークを広げていくことが重要であることを語った。 -
南箕輪村防犯ボランティアの街頭パトロール始まる
南箕輪村防犯協会登録の防犯ボランティアによる街頭パトロール活動が始まった。活動初日の10月30日、協会で作ったベストを着用したボランティアが、下校中の児童を見守った。
防犯ボランティアは、子どもたちの安全や地区の防犯を一層強化するために募集した。予防活動を広めるため、地域住民が散歩など日常生活の中で村内を歩き、周囲の安全確保に気を配ったり、子どもたちの見守りなどをする。
村は11月から毎月0のつく日を「南箕輪村防犯の日」としてパトロールなどに取り組む。これに先立ち、ボランティアが街頭パトロールをした。
ボランティア登録した村議会議員の原司宣さん(67)=北殿=は、「防犯パトロールはPTAや学校関係だけでは限られる。1人でも多くの地域住民の目を光らせるため、ウォーキングしながら、農作業しながら、出来るときに取り組むことができるので参加してほしい」と多くの登録を呼びかけると共に、「子ども達が集団で帰っても1人になるときがある。子ども達にも自分の身は自分で守る自覚を持ってもらいたい」と話した。 -
花ろまん(3)菊
駒ケ根市中沢吉瀬の菊づくり名人、懸がいと菊人形が得意の北沢嘉夫さんと、千輪菊と菊すだれの片桐義明さんの菊花壇は見ごろを迎えた。11月中旬ころまで、両家の菊花壇は市内外から菊見客で昼間も夜もにぎわう。
##北沢さんは懸がいと菊人形、舞扇も華麗に
菊づくり40年の北沢さんは、今年は初めて静岡型懸がいに挑戦。昇り竜のような枝振りが見事だ。数年前、大きさとそろった咲き方で市民チャンピオンにもなった前垂れ懸がいは今年も健在、黄色やピンク、赤と様々な花を付ける。
毎年、和風の庭園に盆栽づくりやヤナギ作り、木付け、菊人形などを並べて、風景を作るが、今年の菊人形は「七五三」と「舞扇」。かわいらしい女の子と男の子の菊人形が並ぶ。豪華な舞扇は4枚、色とりどりに咲いて『雅』を競っている。夜はライトアップされ、幻想的な菊見ができる。
「今年の菊人形は何を作るのかと期待されると、うれしいが、ちょっぴりプレッシャーも感じる」とか。
##片桐さんは千輪菊と菊すだれ
菊づくり11年目、千輪菊挑戦は6年目。品種は白の厚物「国華宝塔」。冬至芽を育て、摘芯し、側枝を出させ、9月に枠組し,全体の形を整えた。500個余の花をつけた。
菊すだれは片桐さんの考案。余った懸がい菊の苗を真っ直ぐ丈を伸ばしていくうちに、すだれになった。「意外にきれいで、話題にもなり、毎年作っている」今年はさらにボリュームアップ、延長は20メートルに及ぶ。
「菊づくりは天候に左右され、手が掛かり、難しいことばかり。見に来てくれた人にほめられると、つい頑張って、どんどん鉢数も増えてしまった」。(大口国江) -
多自然川づくりアドバイザー助言 豪雨災害復旧へ
大学教授ら研究者でつくる「多自然川づくりアドバイザー」による、7月豪雨災害の諏訪湖・天竜川上流域被災個所の視察が、31日あった。激甚災害対策特別緊急事業などで本格復旧に取り掛かる、国土交通省天竜川上流河川事務所などは、良好な河川環境、景観の保全の面から助言を受け、詳細設計に反映していく。
国交省などは、短期間に大規模な河川整備をすることになる本格復旧に向け、生物・生態系の専門家から提言を受けるため調査を依頼。この日は、吉田利男信州大学名誉教授、藤田光一国土技術政策総合研究所河川環境研究室長ら4人の同アドバイザーが諏訪湖周辺や伊那市、辰野町の6河川、9個所を視察した。
箕輪町松島北島の天竜川堤防決壊場所では、国交省の関係者が復旧工事の工法などを説明=写真。解説を受けた吉田教授は「生物面では大きな変化はないと思われる。河川の形状を保ち、河川敷内の樹木を伐採しなければ、ほぼ現状通りになる」と提言していた。 -
伊那公民館文化祭始まる 展示 - 量・質とも充実
伊那市の伊那公民館(武田登館長)で1日、文化祭が始まった。公民館クラブ・サークルが絵画、書、陶芸、絵手紙、写真、押し花など約1400点を出品。個性豊かなそれぞれの力作に、地域住民の注目が集まっている。
本年は児童、生徒からの出品数も充実し、新たに公民館活動に所属した団体も増え、例年より約100点ほど多く展示。「新しい風が吹き込んでいる」と武田館長は、作品数の増加を喜んでいる。
新加盟の庭づくりサークル「花と緑の会」は、館内に「心安らぐ色合いの庭」「田舎(いなか)暮らしを楽しむ庭」などの4つのテーマに沿ったミニガーデンを設置。庭づくりの楽しさが伝わる、会場を彩った草花に、人々の足が止まっている=写真。
最終日の3日は、午前11時30分からステージ発表があり、大正筝、詩吟、ダンス、太極拳、マジックなど22演目を利用者が披露する。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
必履修教科・科目に関する実態結果
長野県教育委員会は30日、必履修教科・科目の未履修が発生している県立高校の実態を公表した。
それによると、上伊那で該当する伊那北、伊那弥生ヶ丘、赤穂の対象生徒数は全部で443人。伊那北は、世界史の149人に加え、現代社会でも125人の履修もれがあった。世界史の未履修が生じているほか2校では、弥生で162人、赤穂で73人が該当している。 -
かんてんぱぱで生活(くらし)を彩る工房展~木・籐・土・布が織なすハーモニー~
木工、陶芸、籐工芸、染色を手掛ける4作家による「生活(くらし)を彩る工房展~木・籐・土・布が織なすハーモニー~」が25日から、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。生活に彩りを添える家具や食器、染色バッグや籐工芸の花器など約300点が、訪れた人を楽しませている=写真。
昨年夏に続く2回目で、長野市の籐作家・石田克成さん、陶芸家・大森國子さん、岡谷市の家具作家・小松稔さんに加え、横浜市の染色作家・田澤実枝子さんが新たに加わった。
春・夏・秋・冬の各季節に作品展を開こう-と、今年は秋を選んだ。作品も秋をイメージしたものを多く展示。実用的な天然素材の作品が中心で、古い木材をリフォームしたテーブルや、花器にもなるオリジナルバッグなど、面白い作品も多い。また会場では、それぞれの作品をコーディネートすることもできる。
入場無料。午前10時~午後5時。11月5日まで。 -
伊那マジッククラブのマジックショー
伊那市周辺に住むマジック愛好家でつくる伊那マジッククラブは29日、「奇術を楽しむ日曜日」を、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開いた=写真。会員20人が、多彩なマジックを披露。場内を埋め尽くした約300人の観客を楽しませた。
地域の人たちに楽しんでほしい竏窒ニ、例年開いているマジックショーで34回目。ベテランから初心者コースで学ぶ人まで、さまざまな芸暦の出演者が、新聞紙やシャボン玉、シルク布などを使ったステージを展開した。
「新聞紙の不思議」」というテーマで臨んだ中学1年生の西納修一くんは、破った新聞紙をつなげたり、紙と紙の間からテープを出すマジックを披露し、会場を沸かせていた。 -
詩吟楠洲流聖楠会東部吟詠会の吟詠発表大会
詩吟楠洲流聖楠会東部吟詠会の発表大会が29日、伊那市の高遠町総合福祉センター「やますそ」であった。会員など約90人が参加し、自慢ののどを披露し合った=写真。
発表会は34回目。今年は、それぞれのレベルに応じて競う4部門のほか、指導者レベルが吟ずる部門、昨年各部門で優勝した会員が吟ずる部門など12部門を設けた。
その中の一つ、剣詩舞の部では、「高遠城と絵島をしのぶ」をテーマとし、それにゆかりがある詩や歌を数人が吟詠。ナレーションとともに、伊藤楠洲の「高遠城懐古」や絵島節、絵島が江戸を離れる時に残した和歌などを剣舞や詩舞、舞踊を交えて吟じ、訪れた人たちを楽しませた。