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医師確保部会 初会合
上伊那地域医療再生事業の作業部会の一つ、医師確保部会の初会合が10日夜、伊那市のいなっせで開かれた。
会議は冒頭のみ公開で行われ、上伊那8市町村、公立3病院、上伊那医師会から21人が出席した。
医師確保部会では、信州大学との連携のもと、公立3病院の研修医・指導医師などを確保するための対策を検討した。
最終的には信大の医学部と協定を結ぶことを目指していて、部会では、信大から医師を派遣してもらうための具体的な方策を公立3病院の事務長が中心となり検討をすることになった。
事務長間の検討が終わり次第、次の会合を開き、その内容が示される予定。
上伊那の医師の数は、全国や県の平均を大きく下回っている。住民10万人に対し何人の医師がいるかを調べた数字では、平成20年12月末現在で、全国平均が224人、県平均が205人、上伊那の平均が135人となっている。 -
信大農学部種子バンク整備へ
南箕輪村の信州大学農学部は、地域に伝わる伝統野菜や雑穀、山ぶどうの種子や遺伝子を一括して管理・保存する遺伝資源貯蔵施設「種子バンク」を今年度整備する。
信州大学農学部では、様々な研究者が羽広かぶなどの地域に古くから伝わる伝統野菜やタカキビなどの雑穀、山ぶどうなどについて研究をしていて、その種子は、1万種類にのぼるといわれている。
貴重な遺伝子を持ったそれらの種子は、各研究室でそれぞれ保管しているが、今回整備される種子バンクは、それらを整理して一括管理し、適正に保存しながら中産間地域の活性化に活用していこうというもの。
バンクに貯蔵される予定の種子は、伝統野菜が52種類、雑穀が5,800種類、園芸作物が1,300種類で、実際は、さらに増えるものと見られている。
農学部では、この種子バンクを中山間地域の再生・持続モデルを構築するための実証的な研究に活用したい考えで、伊那市の西春近のほか、飯田市の上村(かみむら)や千曲市姨捨の棚田で研究が行われる。
中山間地特有の種子1万種類が集約される種子バンクは全国的に見ても珍しい取組みで、高齢化や鳥獣被害により疲弊している中山間農業への朗報となりそうだ。 -
豊かな環境づくり上伊那地域会議
県や市町村、上伊那の消費者の会など46団体でつくる、豊かな環境づくり上伊那地域会議の総会が9日開かれ、本年度は、地球温暖化防止と地域の自然を守る活動に重点を置くことを確認した。
総会には、上伊那の消費者の会や商工団体などから26人が出席し、本年度の事業計画を決めた。
本年度は、地球温暖化防止への取り込みとして温暖化防止の学習を行う小学校への経費の助成、レジ袋削減運動への参加、地域の自然を守る取り組みとして自然環境や施設についての学習会の開催などを挙げている。
福山民子会長は「環境に関わる問題は生活に関わる問題。各団体が知恵と力を出し合い取り組んでいきたい」と話していた。 -
高山植物保護取締件数が減少
南アルプスや中央アルプスなどで、高山植物の保護取締件数が、昨年度は前の年度より大きく減少したことが分かった。
10日開かれた高山植物等保護対策協議会の南信地区協議会総会で報告された。
説明によると、平成21年度の高山植物保護取締件数は678件で、前年度1050件の65%と、減少した。
これは、「踏み荒らし」の件数がおよそ半減したためで、協議会では日頃の保護パトロールの成果が現れたのではないかと話している。
しかし、「踏み荒らし」や「禁止区域への侵入」などが依然として目立っている。
このため協議会では、入山者のモラル向上を図っていこうと、今年度も継続してリーフレットを配るなど啓発活動を徹底していくという。 -
内視鏡手術トレーニングセンター部会初会合
上伊那地域医療再生事業の作業部会の一つ内視鏡手術トレーニングセンター部会の初会合が8日夜、伊那市のいなっせで開かれた。
会議は冒頭のみ公開で行われ上伊那8市町村、公立3病院などから13人が出席した。
この部会は、伊那中央病院内に全国の医療関係者を対象にした内視鏡手術トレーニングセンターを設置することについて検討する。
上伊那広域連合によると、出席者からは、内視鏡手術トレーニングについて指導できる医師が確保できるのか、また年間約1億円と想定されている運営費はどうするのかなどの質問が出されたという。
事業主体となる伊那市では、次回7月中を予定している部会までに、出された質問の回答をまとめ報告する予定。 -
地域連携ネットワーク部会 初会合
上伊那地域医療再生事業の作業部会の一つ、地域連携ネットワーク部会の初会合が7日、伊那市のいなっせで開かれた。
会議は冒頭のみ公開で行われ、上伊那8市町村、公立3病院、上伊那医師会から21人が出席した。
地域連携ネットワーク部会で検討するのは、公立3病院の連携、病院と診療所の連携を進める地域連携ネットワークの推進、住基カードを上伊那の医療圏統一の診察券として活用するための整備の2事業。
ネットワークの推進では、伊那中央病院に連携の拠点となる「地域医療支援センター」を設置する。
連携の仕方については、伊那中央病院が素案を作り、次回の会合で示されることになった。
また、現在伊那中央病院で導入している電子カルテを、昭和伊南総合病院、辰野総合病院でも導入することを目指していて、県の9月補正予算に間に合うよう、検討を進める。
住基カードを共通の診察券として活用するための整備では、まずは昭和伊南総合病院とその周辺市町村をモデル地区として実施する計画。
こちらは、公立3病院の電子カルテ化が完了した段階で、実施していく予定。
地域連携ネットワーク部会では、6月下旬に2回目の会合を開く予定。 -
大学ラグビー同志社vs早稲田
第14回伊那市大学ラグビー招待試合が、6日、伊那市陸上競技場で行われた。
今年の試合は、同志社大学と早稲田大学の、関西関東の伝統校同士のカードとなった。
会場には1700人が訪れ、選手達のプレーを楽しんだ。
えんじ色のストライプのユニフォーム早稲田が、前半から紺のユニフォームの同志社を攻める展開となった。
このイベントは、1996年に始まり今年で14回目。
試合の結果、前後半あわせ、13トライ、7ゴールを決めた早稲田が、79対14で同志社を破った。 -
伊那美術展6日から
伊那美術協会による伊那美術展が6日から、伊那市の伊那文化会館で始まる。
伊那美術展は、上伊那地区の高校生以上を対象に毎年開かれている公募展で、今年で86回目。
5日は、伊那文化会館で、作品の審査会と展示準備が行われた。
最高賞の伊那美術協会賞に選ばれたのは、伊那市出身で東京都在住の北原恵子さんの洋画「アンビリカル・コード」。
2番目の賞となる伊那市長賞には、伊那市の小林洋子さんの染色の作品「未来(つぎ)の空へ」が選ばれた。
伊那美術展は日本画、洋画、彫刻、工芸の4部門で、会員作品139点と、一般・ジュニアの入選作品69点の合計208点が展示される。
伊那美術展は13日まで。 -
周産期医療部会初会合
上伊那地域医療再生事業の作業部会の一つ、周産期医療部会の初会合が4日夜、伊那市のいなっせで開かれた。
会議は冒頭のみ公開で行われ、上伊那8市町村、公立3病院、上伊那医師会から17人が出席した。
周産期医療部会で検討するのは、開業助産所への設備整備費補助の拡充と、小児後方支援機能の拡充の2事業。
助産所については、事業に該当する新規の開設や既存助産所での施設整備の予定が当面ない。
このため、助産師会と駒ヶ根市にある長野県看護大学が現在検討している、胎児の画像などを助産所から病院に転送するネットワーク構築について、部会でも協議してほしいとの要望があり、これを含めて検討していくことが確認された。
もう一つの事業、小児後方支援は、昭和伊南総合病院に、出生後に保育器が必要な低体重児などに対応する新たな施設を整備する。
これについては、昭和伊南総合病院に常勤の小児科医が1人しかいないため、対応は難しいとして、まず病院に医師確保の努力をしてもらったうえで内容を検討していくことになった。
周産期医療部会は、7月中旬までに2回目の会合を開く予定。 -
紙ごみの減量化・資源化についてまとめる
伊那市ごみ減量化・資源化推進委員会は、紙ごみの減量化・資源化について市長に提言する内容をまとめた。
紙ごみの減量化・資源化の提言内容は、その他の紙の排出誘導について、資源物ステーションで、市民に対し、その他の紙を出す場所を誘導することや看板を作成すること、ちらしは全戸配布でなく回覧文書で広報すること、「その他の紙」の呼び名を積極的に住民にアピールすることなどが決まった。
提言には、ほかに、子どもを対象にした説明会の実施やごみ仕分け人、分別マイスターなどの制度をつくりエキスパートを養成していくことが盛り込まれている。
委員会では、今後リデュース、リユース、リサイクルの3Rについて提言内容をまとめ、11月に市長に提言する予定。
その他の紙は、可燃ごみの約10パーセントを占めるといわれている。 -
上伊那華道会いけばな展
上伊那華道会会員による「いけばな展」が、伊那市通り町のニシザワデパート4階で今日から始まった。
このいけばな展は、上伊那華道会会員286人のうち131人の作品を、前期と後期の2回にわけて展示している。
会員の発表の場として、毎年1回この時期に行っている。
上伊那華道会は10の流派があり、各流派の指導者が集まってつくられた。
会場には、空間を最大限に活用した物や、花を緑の葉で引きたてた作品など、流派ごとに違った印象の作品が並んでいる。
上伊那華道会の福澤 登美子会長は「昔と比べ生活環境が変わってきた中で、伝統の中にも新しい物を取り入れていきたい」と話していた。
このいけばな展はニシザワデパート4階で、5日まで前期の作品、6、7日に後期の作品を展示する。 -
6月4日はローメンの日
6月4日は、蒸し麺のごろあわせでローメンの日。
伊那市内を中心としたローメンズクラブ加盟店では、一斉に割引サービスが行われた。
伊那市美篶にある萬楽でも普段一杯650円のローメンが400円で提供された。
昼時になると、常連客やこの日を楽しみにしていた人たちがどっと押し寄せ、店内はごった返していた。
ローメンは、戦後の混乱で食べるものがまだあまりなかった時代に、伊藤和弌さんと服部幸雄さんが編み出した食べ物で、蒸し麺に羊の肉が乗っている。
平成9年、日本記念日協会が6月4日をローメンの日に認定。伊那商工会議所がバックアップして、ローメンを提供している店舗などが加盟するローメンズクラブが誕生した。
初代会長の伊藤和弌さんは、2007年に亡くなりましたが、一番弟子だった萬楽の正木金内衛(かなえ)さんがその後を継ぎ、現在2代目の会長として伊那名物ローメンの普及に努めている。
昭和30年頃に誕生したとされるローメンは、半世紀以上にわたり、多くのファンに愛され続けている。 -
伊那CATVの番組「ギャラクシー賞」受賞
NPO法人放送批評懇談会が優秀な番組などを表彰するギャラクシー賞に伊那ケーブルテレビジョン制作の番組が入賞した。
3日東京で入賞番組の発表と表彰式があった。
ギャラクシー賞は、日本の放送文化の質的向上を目的に、NPO法人放送批評懇談会が行っているもので今年で47回目となる。
表彰式では優秀と認められた番組や個人、団体に楯が贈られた。
このうち伊那ケーブルテレビジョン制作の番組「上伊那の戦争遺構シリーズ・語り継ぐ満州開拓」は報道活動部門で選奨を受賞した。
この番組は、満蒙開拓青少年義勇軍として旧満州に渡った若者の過酷な運命や、遺族などの悲しみ、また当時の信濃教育会が積極的に義勇軍を送りだしていたという事実を伝えている。
放送批評懇談会からは、この番組について「伊那に住む関係者の貴重な証言を集め、歴史の事実を記録した業績を高く評価する」との選評があった。
表彰式にはNHKや民放、ラジオの関係者が集まり情報交換なども行われた。
今回ギャラクシー賞に入賞した作品のうち、ケーブルテレビ局制作のものは「上伊那の戦争遺構シリーズ」が唯一で、ケーブルテレビ局の受賞は過去47回の歴史の中で3社目となる。 -
「救急医療部会」初会合
上伊那地域医療再生事業の作業部会の一つ、「救急医療部会」の初会合が3日夜、伊那市のいなっせで開かれた。
会議は冒頭のみ公開で行われ、上伊那8市町村や公立3病院の担当者、上伊那医師会から17人が集まった。
救急部会は、▼上伊那の救急医療体制の在り方▼救急医療機器の更新と充実について検討する。
上伊那の救急医療体制については、公立3病院が機能を分担し、連携による新たな体制づくりをめざす。
伊那中央病院は、高度な処置が必要な患者などに対応する3次救急医療の拠点として整備を進める。
手狭となっている「救急医療センター」を拡充するほか、集中治療室などのベッドを5床ほど増やし、救命救急センターとしての機能を持たせる。
現在、上伊那では昭和伊南総合病院が救命救急センターに指定されているが、部会では、全体の事業計画の中で示された「中病を救命救急センターに指定すること」を前提に検討を進めている。
昭和伊南総合病院と辰野総合病院は、2次救急から回復期の医療を維持・充実させる。
初期救急、2次救急、3次救急の対応を体系化し、それを一元的に管理する機能を中病にもたせる。
地域医療を伊那中央病院に一元化させるためのシステム等については、次回の部会で検討される予定。
事業費は、およそ4億8300万円を見込んでいる。
救急医療部会の会議は、次回は7月に開かれる予定。 -
回復期医療部会初会合
上伊那地域医療再生事業を推進するため設置された作業部会の検討が始まった。
7つある作業部会の一つ、「回復期医療部会」の初会合が2日夜、伊那市のいなっせで開かれた。
会合は非公開で行われ、関係する伊南の市町村や辰野町、昭和伊南総合病院、上伊那医師会などから15人が参加した。
上伊那地域医療再生事業は国の交付金約22億4千万円を受けて平成25年度まで5年計画で行う。
本年度から事業に着手するため、県の9月補正に間に合うよう各部会が7月中旬までに内容を検討する。
事業は14あり、回復期医療部会は、そのうち3つの事業について検討する。
検討するのは、昭和伊南総合病院と辰野総合病院の回復期の医療体制の整備についてで▼昭和伊南にリハビリテーションセンターを整備すること▼リハビリ技術者の育成▼昭和伊南と駒ヶ根病院が連携し認知症の共同診療体制を整備すること竏窒フ3事業。
リハビリテーションセンターの整備については、昭和伊南にリハビリを担当する新たな医師が赴任して間もないため、病院内での検討が必要だとして、本年度の事業での予算化を見送ることなどが確認された。
回復期医療部会は、7月上旬に次回の会合を開く。
そのほか6つの部会は、今月21日まで順次初会合を開く予定。 -
南アルプス食害対策協議会
南アルプス食害対策協議会が2日、伊那市役所で開かれ、シカを防ぐための柵の設置やその効果についての検証など本年度の事業計画が決まった。
協議会には関係市町村などの委員13人が出席し、高山植物をシカの食い荒らしから守るための方策について協議した。
本年度も信州大学農学部と連携して柵を設置しその効果について検証するほか、シカの行動範囲などについて調査することが決まった。
また高山植物保護などの啓発リーフレットの作成や食害対策の事例などを紹介するシンポジウムを開催する。
協議会ではほかに中部森林管理局生態系管理指導官の元島清人さんが、南アルプスでシカの被害を受けている貴重な植物について話をした。
元島さんは「確認した貴重な植物70種のうち30種に被害があった。植物を守るために、植生状況の把握とシカの密度管理が必要だ」と話していた。 -
JA上伊那など口蹄疫募金実施
家畜の伝染病、口蹄疫が発生した宮崎県の畜産農家を支援するため、JA上伊那などは2日から、消費者らにも呼びかけ募金活動をしていくことを決めた。
JA上伊那や農業委員会、農家組合の代表などでつくる上伊那農政対策委員会が2日開かれ、募金活動実施に関する議案を承認した。
募金は、JAの組合員を中心に取り組むもので、各支所の窓口に募金箱を設置して広く消費者にも協力を呼びかける。
実施期間は2日から23日までで、被害のあった畜産農家の経営再建を国に要望するための署名も合わせて行う。
委員長を務めるJA上伊那の宮下勝義代表理事組合長は、「一日も早い終息のため、同じ仲間として十分な支援をしていきたい」と話していた。 -
肌寒い衣替え
6月1日は衣替え。
伊那市の伊那西高校でも、生徒たちが夏服に装いを替えて登校した。
長野地方気象台によると、1日の伊那地域の最低気温は11度となり、肌寒い朝になった。
生徒たちはカーディガンなどを羽織って登校していた。 -
入笠牧場で牛の放牧
伊那市高遠町の標高約1600メートルの入笠牧場で1日から、牛の放牧が始まった。
初日の1日は上伊那や下伊那、諏訪地域から約60頭の牛が運ばれ、放牧された。
放牧された牛は、ホルスタインや和牛など6カ月以上の牛。
放牧は、毎年この時期に行われていて、農家の労働負担の軽減や牛の足腰を鍛えるために行っている。
集められた牛は、1頭ずつ健康状態のチェックや、病気にならない為の予防接種が行われた。
去年多かった鹿などによる食害は今年は少なかったものの、天候不順により草の長さが短いという。
今年は宮崎県で起きた口蹄疫についての対策もとられた。
入笠牧場へ出入りできる3カ所のゲートすべてに石灰が敷かれた。
また牧場を訪れる人に対しての餌やりや、牛や豚に接触する際の注意などが書かれた看板も設置された。
1日放牧された牛は10月上旬までこの牧場で過ごす。
放牧の受け入れは2日も行われ、60頭ほどが運び込まれる予定。 -
知事「ルートの要望できない」
村井仁長野県知事はリニア中央新幹線のルートについて、決めるのは国の交通政策審議会だとして、県として審議会に対しルートの要望はできないとの考えを示した。
1日は松本市の松本合同庁舎でリニア中央新幹線建設促進上伊那地区期成同盟会の白鳥孝会長と向山公人副会長、村井知事の3人が、リニア問題について非公開で意見交換した。
このなかで白鳥会長は村井知事にあらためて、伊那谷まわりのBルートを要望した。
県のリニア中央新幹線建設促進協議会は先月、ルートについて国に判断を求めるとする決議を採択している。
村井知事は今月4日にリニアのルートなどについて検討している国の交通政策審議会で、この問題に関するこれまでの経緯や県内に様々ある意見を伝えることになっている。
向山副会長は村井知事に審議会の場で県として一番成果のあがる、あるべき姿を発言してもらいたいとの考えを示した。
上伊那地区期成同盟会では、今後もBルートでの早期整備を各機関に訴えていくとしている。 -
上伊那口蹄疫現地連絡会議
宮崎県で発生した口蹄疫の問題を受け、県は31日、市町村に対し、保育園児や児童が牛やヤギなどの動物と触れ合うことを当面の間、自粛するよう求めた。
上伊那口蹄疫現地連絡会議が同日、伊那市の伊那合同庁舎で開かれ、説明があった。
会議は、宮崎県での口蹄疫の発生・拡大を踏まえ、情報の共有と今後の対策を協議する目的で開かれた。県や市町村、農業関係団体の関係者ら約35人が出席した。
会議では最初に、伊那家畜保健衛生所の久米田章仁さんが、口蹄疫の特徴などについて説明した。
久米田さんは、「口蹄疫は牛や豚など足の爪が2本の偶蹄類が感染する病気。ウィルスの伝染力が非常に強く、変異を起こしやすいため、ワクチンで病気の発症は抑えても感染を防ぐことは出来ない」と説明した。
対策としては、「感染しないよう消毒の徹底や関係者以外の立ち入りを制限するなど、ウィルスを持ち込まないことが大切」と話していた。
会議ではこのほか、市町村に対して、ペットとして飼われている豚やヤギの数の把握や、保育園で散歩の際、農場への立ち寄りを自粛することなどを求めた。
上伊那地方事務所農政課によると、上伊那地域では、牛や豚を飼育している農家は136戸あり、牛は約6千頭、豚は約3千頭いるという。 -
県聴覚障害者体育大会
長野県内の聴覚障害者が集う体育大会が30日、南箕輪村を会場に開かれた。
大会は、県内各地の聴覚障害者協会が持ちまわりで開いていて60回目になる。
今年は、上伊那聴覚障害者協会が主催し、南箕輪村で大会が行われた。
大会には、県内13の協会から80人ほどの選手が参加した。
大芝野球場で開会式が行われ、大会実行委員長で上伊那聴覚障害者協会会長の降旗久さんが、「日頃の練習の成果を発揮して、心に残る競技を展開してほしい」と挨拶した。
また選手を代表して上伊那チームの鈴木洋美さんと植田剛さんが選手宣誓した。
体育大会では、野球、ソフトボールのほか、ゲートボールや卓球など7種目が村内各スポーツ施設で行われた。 -
みはらしファーム 花馬まつり
伊那市西箕輪で30日、馬を花で飾りつけ、仲仙寺にお参りをする花馬まつりが行われた。
この花馬まつりは、豊作などを祈願するため、花で飾られた農耕馬が各地から仲仙寺を訪れた様子を再現しようと西箕輪農業公園みはらしファームが主催し行われている。
花馬まつりには、子供連れなど60人が参加し願い事を書いた短冊を手に、みはらしファームから仲仙寺までおよそ3キロの道のりを歩いた。
2頭のうち1頭は、この地域で多く栽培しているアルストロメリアが、もう一頭には薄紙で作った造花が飾りつけられていた。
馬はかつて農作業や運搬の手段として大事にされていたことから、その健康を祈る為にこの風習が始まったともいわれている。
30日は、元西箕輪公民館長の白鳥茂美さんが羽広の丁石や花馬まつりの歴史などを参加者に説明していた。
参加者達は、地域の歴史を学びながら仲仙寺を目指していた。 -
伊那ビデオクラブ コンクール審査会
ビデオ愛好家のグループ伊那ビデオクラブの作品コンクールが29日、伊那市のいなっせで開かれた。
今年で13回目となるコンクールにはクラブのメンバー15人から29の作品が寄せられた。
コンクールでは伊那市出身の映画監督、後藤俊夫さんらが審査にあたった。
伊那ビデオクラブの飯島尚美会長は、「第1回のコンクールから合計すると300本以上の作品が出品されている。地域の伝統行事や文化、ここに暮らす人たちを映像に残していきたい。」とあいさつした。
出品された作品は、地域の行事や旅行先で撮影したもの、また、ドキュメンタリーなど様々でメンバーの力作が揃った。
コンクールの審査結果は来月13日に高遠さくらホテルで開かれる表彰式で発表される。 -
鹿嶺高原で獣害用防護柵設置
伊那市は、長谷にある鹿嶺高原の亜高山帯に生息する昆虫や植物を守ろうと、29日防護柵を設置した。
防護柵の設置は、貴重な動植物を鹿などの食害から守ろうと去年から行われている。
設置作業には、市の職員やボランティアなど31人が参加した。
作業は北星平(ほくせいだいら)で行われた。
北星平では、20年程前に旧長谷村が防護柵を設置したが古くなり張り替えが必要となっていた。
参加者らは、総全長360メートルにわたってネットを張る作業を行った。
また、柵内には絶滅危惧種に指定されているミヤマシロチョウのエサとなるメギの苗が植えられた。
市では、「柵で囲ってメギの木を育てることで、ミヤマロチョウが生息できる環境にしたい」と話していた。 -
かな書道「香葉会」書展
創立30年になる、かな書道香葉会の第10回書展が28日から伊那市の伊那文化会館で始まった。
香葉会は、伊那公民館のかな講座の修了生で創立され、今年で30年になる。
伊那市日影の池上信子さんが30年間指導にあたってきた。
香葉会の書展は、3年に1回開催していて、今回が節目の10回目となる。
会場には、70人の会員が書いた130点余りの作品が並んでいる。
また、会場の一角は、池上信子さんのここ20年間の作品が並べられている。
池上さんの原点となる漢字の作品から、ライフワークとなっている井月の俳句などがあり、訪れた人が足を止め作品に見入っていた。
池上さんは、かな文字の伝承のほか、はがきの表書きなど、実用的な書の指導にもあたっていきたい竏窒ニ今後の抱負を話していた。 -
国道153号伊那バイパス促進期成同盟会総会
国道153号伊那バイパス促進期成同盟会の総会が28日伊那市役所で開かれ、伊那市青島までの工事の促進や青島から駒ヶ根市までの早期事業化を要望することなどを決議した。
総会には、関係する市町村や団体の代表者らが出席し153号バイパスの早期完成、早期事業化を国や県に求めていくことを確認した。
白鳥孝伊那市長は、「153号バイパスは、大変重要な生命線。平成5年のルート発表から15年以上経つが、完成のめどがたたず心配している。青島より南の事業化に向けても一体となって国や県に働きかけをしていきたい」とあいさつした。
総会では、箕輪町木下から伊那市青島までの伊那バイパス1期工事の促進と青島から駒ヶ根市までの2期工事の早期事業化、道路財源の確保を要望することを決議した。
伊那建設事務所によると、南箕輪村と伊那市を結ぶ新しい天竜橋は、10月19日に竣工予定で、23年度には、竜東線までが供用開始となる見込み。
28日の総会で出席者からは、新天竜橋の竣工で、市道西田河原線通称ふるさと農道への車の流入が多くなり、上牧の交差点で交通渋滞も予想されるとして、信号機の設置など対策を求める声もあった。 -
4月の有効求人倍率0.49倍
4月の上伊那の月間有効求人倍率は0.49倍となり、前の月の0.51倍より、0.02ポイント低下した。
ハローワーク伊那の発表によると、先月の上伊那の月間有効求人倍率は0.49倍で、前の月の0.51倍より0.02ポイント低下した。
内訳でみると、企業の新規求人数は968人で前の月の1046人より78人少なくなった。
また、仕事を探している新規求職者数は1207人で、前の月の1195人より12人増えた。
実際に職に就くことができた就職者数は324人で、2カ月連続で300人台となった。 -
JA総代会中期計画承認
JA上伊那の通常総代会が27日開かれ、農産物販売額年間180億円を目指すことなどを盛り込んだ中期計画が承認された。
中期計画は今年度から平成24年度までの3年計画。
計画では、年間の農業生産販売額を180億円とすることを掲げている。
平成21年度の生産販売額は約154億円で、平成24年度までに180億円にする計画。
計画実現のため、生産拡大に取り組むほか、農家の労力や出荷コスト低減のため、直売所などで販売する野菜や果物をパッケージするセンター建設の検討を進める。
このほか、米の販売拡大と品質の高い米の安定供給のため、来年度には、南箕輪ライスセンターを、米の貯蔵ができるカントリーエレベーターにする計画。
また今年度、現在4つある営農資材の配送センターを本所配送センター1つに統合し、経費削減を図る。
宮下勝義代表理事組合長は、あいさつの中で、宮崎県での牛などの口蹄疫の発生に触れ、「国の支援を強く望む。JA上伊那としても出来る支援をしていく」と話した。 -
事故防止策を検討
5月に入り、10日間で3件の交通死亡事故が上伊那で発生し、既に去年の3人を上回る5人が死亡していることから、事故防止策を検討する緊急対策合同会議が、27日伊那合同庁舎で開かれた。
会議には、県や警察、市町村、各地の安全協会から40人ほどが参加した。
市川武二上伊那地方事務所長は、「例年より早いペースで死亡事故が発生していて、県をあげて事故抑制を強化する必要がある。上伊那地域が安全で住みよい環境となるよう尽力いただきたい」と挨拶した。
死亡事故は、2月に駒ヶ根市で、3月に伊那市荒井で、5月に入ってからは、6日に箕輪町、10日に南箕輪村、15日に伊那市長谷と、今年すでに5件発生している。
いずれも70歳以上の高齢者が亡くなっていて、5件のうち3件が、夜間、道路の横断中に発生している。
事故防止対策として、県は、広報車や各種集会などで広報活動を行なっていくこと、警察は、事故の発生しやすい夕暮れ時の取り締まりを強化することなどが報告され、それぞれが、事故防止に向け取り組んでいくとしている。
会議では、「活動を報告するだけではなく、事故の危険性のある地点の安全対策について具体的に検討するほうが重要ではないか。」などといった意見も出されていた。