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「上伊那地域産業活性化計画」が国から同意を受ける
県と上伊那8市町村が連名で申請していた「上伊那地域産業活性化計画」がこのほど、国の同意を受け、2月1日に甘利経済産業大臣から村井知事に同意書が交付されることになった。
同計画は企業立地の促進等による地域の産業集積形成及び活性化に関する法律(企業立地促進法)に基づき、今月22日付けで申請を行ったもので、計画には上伊那8市町村と県、産業支援関連機関などが一体となって、同地域における産業活性化を図ることや、具体的ビジョンを明確化している。
計画では、トップクラスの精密機械関連、電気・電子機械関連などの産業の更なる集積を実現する「高度加工技術産業」と、食品、飲料品、医療品、大学・各種研究機関などとの「農工連携」「医工連携」の推進による「健康長寿関連産業」の地域ブランド化を目指す「健康長寿関連産業」を同地域の産業活性化と持続的かつ自律的な発展を可能とする基盤形成をするための基軸とし、この2つの産業に関する既存企業の高度化や新たな企業の誘致などを集積区域内において5年間にわたり積極的に進める。
集積区域は伊那市、駒ケ根市、辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村、中川村、宮田村の上伊那8市町村。
5年後の成果目標としては▽粗付加価値額増加額300億円▽製造品出荷増加額700億円▽新規立地件数50件▽製造業従事者数増加数千人竏秩B
目標達成に向け、工場用地の整備、人材の育成と確保、技術支援、推進体制の強化などといった事業環境整備を行う。 -
ミニバスケットボール全国選抜県大会
ミニバスケットボールの第19回全国選抜県大会は26、27日、長野市運動公園総合体育館であり、女子の決勝リーグを伊那ミニ(伊那市)が制した。優勝は7年ぶり3度目。上伊那勢としては、女子の箕輪北以来2年ぶりとなる全国大会(3月28竏・0日、東京)への出場権を手にした。
伊那ミニは初日、決勝リーグ進出決定戦を勝ち上がると川中島と対戦した決勝リーグ初戦を33竏・1で勝利。最終日は、試合終了間際に勝ち越す接戦で松本南部を32竏・0で下し、最終戦のTOSC(伊那市)を36竏・1で快勝し、全勝優勝した。
上伊那勢はこのほか、TOSCが初めて決勝リーグへ進んだが4位。県選手権(昨年11月)で優勝した男子の箕輪(箕輪町)は、決勝リーグで川中島に33竏・3で負け、2勝1敗の2位。男子の優勝は全勝の川中島だった。
大会は県選手権の上位男子8チーム、女子7チームが出場し、それぞれで決勝リーグ進出決定戦、4チームずつの決勝リーグを展開した。 -
上伊那獣医師会60周年記念式典
上伊那の獣医師でつくる上伊那獣医師会(田中勝会長、54人)が創立60周年を迎え、25日に伊那市のマリエール伊那で記念式典を開いた。
田中会長は「獣医師の業務と責務は社会の中で多様化してきている。獣医師は社会のニーズに対応し、その重責をはたしていかなくてはならない。獣医師会も地域社会の要請に応えていきたい」と式辞を述べた。
来賓として出席した小坂樫男伊那市長は祝辞で「公衆衛生の面、食品衛生の面で先生方の役割が非常に大切になってくるだろうと思う」と述べた。
功績賞の表彰では会長表彰状を7人が、特別感謝状を1人が田中会長から受け取った。 -
JA上伊那が金融窓口ロールプレイング大会を実施
窓口対応の能力向上を図ろう竏窒ニ、上伊那農業協同組合(JA上伊那)は23日夜、「金融窓口ロールプレイング大会」を、伊那市狐島の本所で開いた。各支所で金融窓口業務を担当する職員16人が、4人一組となり、さまざまな課題が盛り込まれた日常の一場面で、実際の窓口対応を披露=写真。特別審査員12人のほか、約100人の職員が審査員となり、各班の対応方法を見守った。
顧客のニーズに応じた適切・的確な窓口対応の重要性が高まる中、JA上伊那ではテラーインストラクターの大鷹小百合さんを迎え、窓口接遇、応対、事務リスクなどの研修を重ねてきた。
同大会その一環として今回初めて企画。
高齢の母親に代わり、母親名義の口座から貯金を引き出しにきた会社員への対応などといった課題に対し、どのような対応が求められるかなどをチームごと考え、制限時間である12分以内に実演。各班とも、本人確認の時、相手に不快な思いをさせないよう、最善の配慮をしたり、終始笑顔を心掛け、相手への気の利いた会話を持ち出すなどして、これまでの研修の成果を発揮していた。
会場からは「さわやかな対応で好感がもてた」「基本のルールプラスその職員の気遣いなどといった味付けが必要だと感じた」などといったコメントが寄せられた。 -
この冬一番の冷え込み 伊那市で氷点下11・4度
上伊那地方は26日朝、冬型の気圧配置と放射冷却現象で前日に続いて厳しい冷え込みとなり、伊那市は最低気温が氷点下11・4度を記録し、この冬一番の寒さとなった。
25日は上伊那各地で今冬一の最低気温を記録。伊那市も初めて氷点下10度を下回る10・3度だったが、26日はさらに1度以上も下がった。伊那市長谷では小川も凍りつき寒々しい景色となった。
長野地方気象台によると、27日朝も放射冷却現象で厳しい冷え込みになるという。 -
07年長野県市町村広報コンクール町村の部で箕輪町、広報写真の部で飯島町、広報映像の部で駒ヶ根市が最優秀賞を受賞
県は25日、23日に開催した「07年長野県市町村広報コンクール」の入賞作品を発表した。上伊那では広報紙、町村の部で箕輪町が、広報写真の部(組写真)で飯島町が、広報映像の部で駒ヶ根市が、それぞれ最優秀賞を受賞した。
同コンクールは市町村の広報活動の向上を目的として県、県広報協会が開催したもので、広報紙の市の部、町村の部、広報写真(広報紙に掲載された写真)の1枚写真の部、組写真の部、広報映像の部の5部門で、07年1月から12月の間に発行、発表された作品を募集。審査会では、それぞれ上位3作品を選出した。
応募作品数は広報紙、市の部が13作品、町村の部が14作品、広報写真、1枚写真の部が26作品、組写真の部が12作品、広報映像の部が7作品。
最優秀賞のほかでは、町村の部で飯島町が優秀賞に入賞。また、1枚写真の部で駒ヶ根市が奨励賞を受賞している。
広報紙、広報写真のの部の入選作品は合わせて上位2点を全国広報コンクールへ推薦するほか、広報映像は上位1点を日本広報協会が主催する平成20年全国広報コンクールに推薦する。 -
社会保険職員を装った不審電話に注意
長野社会保険事務局伊那事務所は、社会保険庁や社会保険事務所の職員を名乗り、個人情報を聞き出す不審電話が多発していると注意を促している。「不審と思われる電話や訪問者があった場合は、その場で対応せずに相手の所属と名前、連絡先を確認し、社会保険事務所などに問い合わせてほしい」と呼びかけている。
不審電話があったと同事務所に対し、25日午後3時までに伊那市内から11件の問い合わせがあった。
不審電話の内容は「医療費の還付金がある。昨年はがきを送ってあるが、まだ提出がないため電話した。キャッシュカードを持って、大至急、ATM(現金自動預払機)まで行き、フリーダイヤルに電話してほしい」「保険料の払い過ぎがあったので、銀行などのATMへ行って手続きをするように」竏窒ネど。
関係者は「社会保険庁、社会保険事務局、社会保険事務所では、一方的な電話で預金口座などの個人情報を聞くことはない。医療費や還付金などを支払う場合、電話で銀行などへ出向かせ、ATMの操作をさせることはない」と話している。 -
天竜川上流を訪ねて
天竜川の源流諏訪湖。ここには、冬になると遠くシベリアからコハクチョウが越冬のために飛来する。コハクチョウは、春、5月頃から産卵し、一ヶ月ほどでヒナが孵化。9月の末頃、シベリアが厳しい寒さの季節を迎えると、沼や川が凍りつき、エサを探したり、泳いだりできなくなるため、日本を目指して約4千キロの空の旅が始まるのだ。 こうして、北海道の湖などで羽を休めながら、その一部のコハクチョウたちが諏訪湖にやってくる。
諏訪市在住の珪藻研究者飯島敏雄さんによれば、コハクチョウたちが暮らす北シベリアの湖と諏訪湖には、同じ種類の珪藻が存在することが確認されており、「コハクチョウのエサの中に含まれていた珪藻が、糞などを介して運ばれたもの」(飯島さん)と推測されるという。
天竜川源流の水は、コハクチョウといういきものを通して、世界の水環境とつながっていると言えるだろう。
また、天竜川が太平洋に注ぐ河口の砂浜には、絶滅危惧種アカウミガメが産卵に訪れることが知られている。アカウミガメたちは、天竜川が運んだ砂に新しい命を託し、孵化したアカウミガメたちは、遠く赤道直下まで太平洋を移動し、やがて20年後に再び同じ砂浜に産卵にやってくると言われている。ここでも、アカウミガメといういきものを通して、世界にその環境がつながっている。
伊那市新山小学校では、約1年前、珪藻研究者飯島敏雄さんを迎えて、学校近くにあるハッチョウトンボが生息する湿地の水を調べる授業を開いた。その授業の中で、新山には貴重な水環境があり、日本でも珍しい珪藻が存在していることを確認している。そこで、新山小学校では昨年夏、その湿地の水がやがてたどりつく天竜川河口へ、アカウミガメの卵に出会う旅に出かけ、その貴重ないきものたちの存在と自分たちのふるさとがつながっていることを知った。
そして、この冬、自分たちのふるさと新山から天竜川を上流にたどり、諏訪湖の鳥たちに出会う旅に出かけた。 -
伊那保健所で「卒煙倶楽部」開催
禁煙することを目指す「卒煙倶楽部」が23日、伊那保健所であり、禁煙開始から3カ月間、継続できた1人の参加者に「禁煙成功者認定書」が授与されたほか、禁煙を望む新たな4人が、初回相談に訪れた=写真。
取り組みは禁煙希望者の支援を行うことを目的として伊那保健所が3年前から始めたもので、過去3年間で21人の参加者が禁煙成功の認定書を受け取っている。
この日は、集まった参加者に対し、たばこの害を説明し、ニコチン依存度チェック、呼気中一酸化炭素濃度などを測定。また、禁煙成功者認定書を受け取った参加者は「私も過去2回、禁煙をしたが、いずれも健康になったのと同時に再び吸うようになってしまった。今回はこの場に参加するとともに家族や職場に禁煙を宣言し、あまりタバコを吸う事を考えないよう、取り組む中で『ここまで続けてきたのだからもう少しもう少し』とやってきた。これからもぜひ禁煙を続け、人生を満喫していきたい」と、これから禁煙を始める人たちを励ました。 -
26日に伊那市、駒ヶ根市で「どんぐり販売」を開催
伊那養護学校高等部現在1年から3年まで72人が共に学ぶ伊那養護学校高等部。その生徒たちが26日、これまでの作業学習の中で製作してきたさまざまな製品を販売する「どんぐり販売」を伊那市狐島の上伊那農業協同組合(JA上伊那)本所と、駒ヶ根市東町のJA上伊那駒ヶ根支所内、介護サービスステーション伊南の2カ所で開催する。
作業学習の目的は“生きる力”“働く力”を培うこと。生活、陶芸、農芸、縫製、薪(まき)、木工の6班に分かれており、生活班はぼかし作り、縫製班はエプロンや手さげ袋作り、陶芸班は花瓶、小皿作り、といったように、班ごとさまざまな製品作りに取り組む。当日は、このほかにも焼きいも、竹炭、机などさまざまな製品が並ぶ。
高等部の横山真弓教諭は「最初、入部した時は自信が持てない生徒も多いんですが、作業学習の中で、できなかったことができるようになったり、一つの製品を完成させたりする経験をして、自信を持てるようになる生徒もいます。この時期は1年の中でも最も良い製品が出来てくる時期なんです」と語る。
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今季最大の雪 交通機関などに影響
発達した低気圧の影響で23日、県内は朝から雪が降り続き、長野地方気象台はこの日、南部などに対して大雪、着雪注意報を出した。中・南部のほぼ全域で、今季の最大の積雪を観測し、飯田では13センチの積雪だった。この雪により、各地で交通機関などに影響があった。
上伊那地域内では路線バスの運行が遅れ、箕輪町内の巡回バス「みのちゃんバス」は、コースによって午前中、最大70分の遅れが出た。中央道は上下線とも八王子縲怏原で終日、速度50キロ、チェーン規制となったが、同地域で目立った渋滞はなかった。
23日午前0時縲恊ウ午現在、伊那署管内で発生した交通事故件数は物損事故23件、人身事故3件で、駒ヶ根署管内は物損事故3件。いずれも速度超過、急ハンドル、急ブレーキ、車間保持不足などによるスリップ事故だった。 -
2月2日に「中央アルプス千畳敷カールにおけるサルを考える集い」
NPO法人アルプスAyudaは2月2日、「中央アルプス千畳敷カールにおけるサルを考える集い」を南箕輪村の信州大学農学部で開く。
南アルプスにおけるニホンジカの食害が深刻化する中、中央アルプスではニホンザルの群れが標高2600メートルの千畳敷カールにまで行動範囲を広げ、シナノキンバイ、オヤマノエンドウ、イワスゲ、ハイマツなどといった高山植物を食べているということが確認されている。一方、一度失われた植生を再び回復するのは困難。また、、人に慣れ、サルが観光客などに危害を及ぼす危険性も懸念されており、さまざまな立場にある地域住民が、共通認識を持って自然保全活動に取り組んでいくことが求められている。
同会は、ニホンザルの生態について共通認識を持ち、千畳敷カールにおけるニホンザルの生態調査の結果報告などを通して、参加者にニホンザルの実態を把握してもらうことを目的としたもので、基調講演では野生動物の生態に詳しい信州大学農学部アルプス圏フィールド科学教育センターの泉山茂之准教授が「ニホンザルの生態と被害対策について」をテーマに講演。また、千畳敷カールにおけるサルの生態調査をしている駒ヶ根市学芸員・吉田保晴さんが、その現状について報告するほか、その2人をパネリストに迎えたパネルディスカッションも展開する。
午後1時縲恁゚後4時。場所は農学部構内にある食と緑の科学資料館「ゆりの木」。
問い合わせはアルプスAyuda(TEL82・6766)へ。 -
農業問題研究会で集落営農の現状と将来について話し合う
上伊那の農業関係者らでつくる「これからの方向と政策を考える農業問題研究会」(三浦覚代表)が20日、初めての会合を伊那市狐島の上伊那農業協同組合(JA上伊那)本所で開いた=写真。国の新しい農業政策に基づき、上伊那地区でも組織化が進んできた集落営農をテーマに掲げ、その現況と課題を討論。「国の方針に基づき、5年後の法人化を目指して組織化してきた一方、組合の利益がでない今の状態では、法人経営は難しい」、「担い手のいない中山間地域などの集落営農組織は誰が運営を担うのか」など、さまざまな問題を共に認識した。また今後は、ワークショップなどを開催しながら会としての目標を明確化し、具体的政策提言につなげていくための「戦略地図」を作成する。
同会は、さまざまな問題を抱える農業に対し、現場で携わる人自らが理解を深め、具体的な政策を模索することを目的として昨年10月に発足。メンバーには農業者ほか、JA上伊那理事、信州大学農学部長なども参加している。
任意組織として各地に集落営農組織が発足する中、現在上伊那地区では6500人を超える農業者がいずれかの組織に加入している。しかし、国が求める法人経営にいたるには課題が多い一方、農地保全などといった側面から見れば、経営に特化した組織だけでは農地が守れなくなるため、JA上伊那としても今後は(1)経営主体として行う組織(2)農地保全を目的とし、あまり収益を追求しない組織竏窒フ二通りが必要となると考えていることを席上で職員が示した。また「現状の米、麦、大豆だけでは利益を出していける状況にない」として、今後は園芸作物への取り組みも拡大していく必要があることも指摘した。
参加者からは「農地の管理ができなくなったという人は山間地に多いが、山間地は農地の条件も良くないため、経営ベースの集落営農組織では、受け入れてくれないといったケースも生じてくる。こうした事態を解決する組織も必要」とする声があったほか、現在ほとんどの集落営農組織では、生産にかかる労働に対して参加者に配当金を支給しているのに対し、多くの農業者が土地を引き受けてもらえば配当がもらえると考えていることも多いなどといった、認識差を指摘する声もあった。
次回は2月11日にワークショップを開催する。 -
みすゞ俳句会が新年総会
月刊俳句雑誌「みすゞ」を発行する上下伊那の俳句愛好者でつくる、みすゞ俳句会(城取信平主宰、会員約500人)は20日、伊那市内で新年総会を開いた。初句会や懇談会などもあり、集まった会員約100人が交流を深めながら新年を祝った。
「みすゞ」は本年6月で創刊700号を迎える。総会では本年の活動計画として6月15日に記念大会を開く予定。恒例の一泊吟行は止め、秋に日帰り吟行を計画する。このほか昨年の顕彰として、「みすゞ賞」「奨励賞」の計3人の発表もあった。
城取主宰はあいさつで、「県内の結社も高齢化が進んでいるのが現状。これからも新しい会員を募りながら俳句で語り合い、俳句の仲間と仲良く手をつなぎ、一日一日を精いっぱい生きていこう」と呼びかけた=写真。 -
08年度大学入試センター試験始まる
08年度大学入試センター試験が19日、全国の試験会場であった。上伊那の会場となっている南箕輪村の信州大学農学部と駒ヶ根市の県看護大学には、上下伊那の受験生約1300人がそれぞれの試験会場に集まり、これまでの努力の成果を発揮すべく、試験に臨んだ。
大学入試センターによると、08年度、センター試験を利用する大学は国公立、私立合わせて621大学(08年1月17日現在)と過去最多となっている。こうした状況からか、上下伊那のセンター試験受験者数も過去最多の1456人となり、2会場に収容できなくなる事態が発生したため、約100人が松本会場で試験を受けることとなった。
約900人が受験することとなっている農学部会場には、受け付け開始時刻の午前8時10分ころから受験生が集まり始め、会場の外で待ち構えていた担任の教師らに激励の言葉をかけられると、緊張した面持ちがほぐれて笑顔を見せる姿もあった。
伊那市内の高校に通う受験生の一人は「今まで勉強してきた成果を今日のセンターで十分発揮できるよう頑張りたい」と意気込みを語った。 -
南信ブロック障害者就業支援ネットワークセミナー
南信の市町村や公共職業安定所、就労支援関連障害者施設などでつくる南信ブロック障害者就業支援ネットワークは17日、伊那市駅前ビル「いなっせ」でセミナーを開いた。関係者などおよそ120人が参加し、意見交換を行った。
基調講演として障害者就業・生活支援センター「アイ‐キャリア」(東京都世田谷区)の根本真理子所長が「障害者の就労ネットワーク」と題し話した。
根本所長は世田谷区で障害者就労ネットワークがどのようにして作られていったか、「アイ‐キャリア」の成り立ちを通して語った。またシステム構築のポイントとして「障害者の就労に視点を置くだけでなく地域の発展にも視点を置いて考える」こと、「ネットワークは生き物であり変動する」ことなどを語った。
講演の最後に根本所長は「楽しんで支援していく、つながりをつくっていく。それにより柔軟な発想がでてくる」と訴えた。 -
上伊那美術教育研究会OB有志 スケッチ旅行展
小、中学校の美術科担当教諭でつくる上伊那美術教育研究会のOB有志による「スケッチ旅行作品美術展」は22日まで、伊那市駅前ビルいなっせ2階ギャラリーで開いている。研究会の研修の意思を引き続き、毎年続けてきたスケッチ旅行の成果を初めて並べた。
1998年から始まったスケッチ旅行も10年目となり、「せっかく続けてきたので」と、作品を一般の人に見てもらうことを決めた。作品展には、旅行で訪れた欧州など国内外の風景を題材とした絵画をOB有志9人が一人5、6点の計47点出展した。
展示を企画したOB会有志でつくるスケッチ旅行作品研究会の事務局で、洋画家の小林修一郎さん=伊那市西町=は「同じ場所を描いているのに、みんな違う作品になっているところがよい。多くの人に見てもらえれば」などと来場を呼びかけている。
入場無料。午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。
それぞれの力作が並んだ「スケッチ旅行作品美術展」 -
長野県溶接技術コンクール
伊那技術専門校で16日、南信で初めて長野県溶接技術コンクールが開かれた。日本溶接協会長野県支部など主催。県内で溶接作業に従事する50人が参加し、溶接の技術を競い合った。
同大会は今回で47回目となる。「被覆アーク溶接」と「炭酸ガスアーク半自動溶接」の2部門があり、それぞれ薄板(厚さ3・2ミリ)と中板(厚さ9ミリ)の試験片2枚ずつ、計4枚を溶接する。競技時間は試験片の準備加工に25分間、溶接作業に55分間が与えられる。審査は試験片をレントゲン撮影し接合状態を調べたり、試験片を曲げ、現れる傷やひずみなどにより採点する。審査は2月中旬ごろに終わる予定。
それぞれの部門の最優秀者は10月に福井県で開かれる全国溶接技術競技会へ出場できる。
出場者たちは限られた時間を無駄なく使うため、テキパキと作業を進めていった。全力を出し尽くし、晴れ晴れとした顔をした出場者もいれば、「あまり、うまくできなかった。実力を出しきれなかった」と嘆く出場者の姿もあった。 -
公立高校入学志願者第2回予定数調査結果
県教育委員会は20日、08年度公立高校入学志願者第2回予定数調査結果を公表した。上伊那では、前回調査時にはすべての部で定員割れしていた来年度新設の多部制・単位制高校・箕輪進修高校(箕輪町)の志願予定数が増加。前期普通I部(午前部)の志願予定数は募集人員20人に対し49人となり、志願者倍率でも前回調査時に最も高かった伊那北高校(伊那市)前期を上回る2・45倍となっている。志願者倍率は上伊那農業高校園芸科学科前期の2・4倍、伊那北前期の2・1倍と続く。
調査は昨年12月20日に行ったもので、前期、後期、それぞれで志望校1校を調査(前期は公立のみ、後期は私立、高専なども含む)。
それによると、上伊那の志願者数は前期選抜964人、後期選抜1591人。
前回調査時にはすべての部で定員割れした箕輪進修の前期志願予定数は、普通I部(午前部)に49人、普通II部(午後部)35人、工業I部28人、いずれも定員の20人を上回ており、I部からIII部まで、合わせて60人を募集している後期も、志願者倍率1・96倍、118人が志願を予定している。そのため、定員割れは普通III部(夜間部)のみとなった。
依然として普通科の志向が強く、志願者予定数が最も多かったのは伊那弥生ヶ丘高校後期の287人。志願者倍率では、伊那北前期2・16倍(志願予定数78人)、伊那弥生ヶ丘前期(志願予定数147人)2・04倍となっている。 -
第4回いいずら杯小学生ドッジボール大会
第4回いいずら杯小学生ドッジボール大会(県ドッジボール協会南信支部主催)は13日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館で行った。上伊那中心の22チーム、約350人の児童が出場した熱戦を「南小ハトポッポ」(南箕輪)が制した。
大会は小学3年生以上の児童が対象となった。6ブロックごとの総当り戦を勝ち上がった、各ブロック上位2チーム計12チームが3ブロックに分かれてトーナメントを展開。各ブロックの1位チームが集まり決勝リーグを組み、優勝チームを決めた。
ドッジボールで熱戦を展開する児童たち -
JA上伊那役職員新年の集い
上伊那農業共同組合(JA上伊那)は11日、「JA上伊那役職員新年の集い」を伊那市民会館で開いた。約900人が参加した。
宮下勝義組合長はあいさつの中で、08年は支所の再編に重きを置くこと、組織の基盤強化、組合員の増強などの方針を述べた。組合員の増強については、3万人を目指していく(現在2万4千人)。
同組合長は最後に「県下ナンバーワンの農協を目指してみんなでがんばろう」と力強く参加者を激励した。 -
酪農家の挑戦竏衷繹ノ那の現場から竏・
飼料価格の高騰に伴う経営危機に、自給飼料の面から対抗策を打ち出す酪農家の姿がある一方、牛乳そのものの質“乳質”を高めることが、この危機を脱する一つ方法になると考える酪農家もいる。
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上伊那教職員美術展 ベル伊那14日まで
第34回上伊那教職員美術展が12日、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで始まった。小、中学校の美術科担当教諭らでつくる上伊那美術教育研究会(酒井照明会長)の主催。14日まで。
20縲・0歳代の会員30が一人、1、2点ずつの計40点の絵画やデザイン画、石こう像などを出品。夏の研修会や教職の合間をぬって制作した力作が並ぶ。会場には児童や生徒らが多く訪れている。
作品は油彩や水彩などで描かれた風景画や人物画のほか、コンピューターを使ったデザイン画などジャンルは幅広い。今回は工芸作品にも力が入り、シカを題材に鍛金した高さ1・8メートルほどの大作などが目を引いている。
会員の一人、亀井政昭教諭(伊那養護学校)は「私たちが日ごろ取り組んでいる成果を足を運んで見てもらえるとうれしい」と来場を呼び掛けている。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時30分まで)。 -
酪農家の挑戦竏衷繹ノ那の現場から竏・1)
バイオエタノール燃料の需要急増、オーストラリアにおける小麦の不作、中国における飼料需要の増大など、海外的な要因に押されて穀物価格が高騰する中、トウモロコシなどを原料とする輸入穀物飼料を家畜のえさとする畜産農家や酪農家は今、しのぎを削っている。輸入飼料の価格は、1年前と比較して約2割上昇。価格にして、1トン当たり約1万円の値上がりとなっている。この1月から3月にはさらに値上がりする予定だ。それに追い討ちをかけるように原油価格の高騰に伴い海上運賃も値上がりしている。こうした状況は酪農家戸数が県内で最も多い上伊那も例外ではない。上伊那は酪農家戸数124戸、飼育頭数4140頭、という県内でも酪農が盛んな地域。(関東農政局長野農政事務所統計・情報センター、07年2月1日現在)。全国的にも酪農家戸数が減少する中、上伊那の酪農家たちはさまざまな打開策を模索しながら、苦境を乗り切ろうとしている。
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県税務課が個人住民税の徴収対策会議を中南信地区市町村と実施
未納金が増加傾向にある個人県民税の徴収対策強化を目的として県税務課は9日、併任徴収協定を結ぶ中南信地区市町村の担当者を集めた徴収対策会議を、伊那市の県伊那合同庁舎で開いた=写真。
個人県民税は、各市町村が徴収する市町村民税と一括してそれぞれの市町村が個人住民税として徴収している。07年度はその未納金が増加傾向にあり、昨年11月末現在の徴収率は前年同期と比べて1・4%減。こうした事態を受けて県は、個人住民税の徴収支援を目的として併任徴収協定を結ぶ県内55市町村から、県に対する要望を聞くとともに市町村への徴収取り組み強化を求める会議を招集した。
現在県では、地方事務所と本庁の県内4カ所に個人県民税対策室を設置し、併任協定を結ぶ市町村の要望を受けて個人住民税の滞納金の徴収などにも取り組んでいるが、参加市町村からはその駐在員数を増やして欲しいなどといった意見が出された。
また、県としても希望があった市町村に電話や文書催告、滞納整理の共同実施などといった緊急対策で各市町村と連携を図っていきたいと考えている方針を示した。
現年分、滞納繰越分を合わせた年収入歩合を比較すると、04年は91・8%だったものが、05年は92・3%、06年は93%とここ2年は順調に推移してきている。しかし、本年度はここへきて収入歩合の大幅な遅れが見られている。 -
上伊那各地の企業でも仕事始め式
上伊那でも7日、大手企業などの仕事始めとなった。原油価格の高騰、物価の上昇など、厳しい状況の中での年明けとなったが、各社とも気を引き締めてこの状況を打開する決意を示し、志を新たにした。
そのうち、アルミ電解コンデンサーを中心とする電子部品製造のルビコン(本社・伊那市、勝山修一社長)本社では、約400人の社員を前に、登内英夫会長と勝山社長が年頭の言葉を述べた=写真。
登内会長は「新たな発想 飽くなき挑戦」とした今年のスローガンに触れ「伝統と真摯(しんし)という言葉があるが、伝統とはただ年を重ねたからといってついてくるものではなく、努力と研さんによって初めて築かれるもの。何としても不良をゼロにし、旧来を断ち切って、しっかり発想の転換をしていただき、新しい気持ちで仕事に取り組んでほしい」と語った。また、世界的にはセラミックコンデンサが普及してきている中、「アルミ電解コンデンサーの特色を生かした商品開発も考えていかなければならない」と指摘。「そうした商品の開発なくしては、電解コンデンサーというものの将来が大変不安になってくるのではないかと思う。技術者を中心に、連携を図りながら頑張ってほしい」とした。
また、勝山社長は価格競争や原油高など、今の厳しい状況に触れ「資源は有限で相場の上下だけに期待してはならない時代になってきている」とし、世界的な視点から新たな発想が求められていることを語った。 -
七草がゆ
無病息災を願って1月7日朝に食べる七草がゆ。新年のごちそうで弱った胃をいたわり、七草のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベ、ホトケノザ、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)を食べて栄養バランスを整える昔からの知恵。
ニシザワショッパーズ通り町店でも5日から七草がそろった「七草セット」を販売している。例年、年配者などがよく買っていくとのこと。
通りかかった買い物客は、並んだ「七草セット」を見て正月の終わりを実感しているようだった。 -
JA上伊那で正月だるま貯金
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は4日、本所、支所の窓口やATMを訪れた預金者に、福だるまをプレゼントした=写真。
JA上伊那の「正月だるま貯金」は正月の恒例イベント。毎年窓口営業を開始する1月4日に窓口やATMで預金した人に対し、家内安全などの願いを込めて縁起物である“福だるま”を贈っている。
今年は約1万個の福だるまを用意。そのうち伊那市狐島の本所には、約550個の福だるまがずらりと並び、店内を正月の華やかなムードに演出。福だるま目当てで訪れた多くの客でにぎわった。
そのほかにも、子ども名義の通帳に預金をした場合には「子どもお年玉貯金」として、今年の干支(えと)ねずみのオリジナル貯金箱をプレゼントしており、この日預金した一人は「孫が楽しみにしているんで」と笑顔で話しながら、だるまと貯金箱を受け取っていた。 -
宮下一郎代議士後援会新年総会
宮下一郎衆議院議員の後援会(三沢岩視会長)は3日夕、伊那市上牧の後援会事務所で新年総会を開いた。新年のあいさつで宮下代議士は、会場を埋めた支援者らを前に決意を述べ、次期衆院選に向けて結束を高めた。
宮下代議士は「4月の解散説があるが、与党頑張れと言ってくれれば乗り切れる。みなさんの理解を得られれば前に進める。地域再生のために頑張りたい。力いっぱい、悔いのないよう地域発展のために頑張ります」と話した。
激励のあいさつに立った宮下創平元衆議院議員は「間違いなく春か秋には選挙となる。みなさんの力を束ね、前向きに積極的にやってほしい」。後援会の三沢会長は「優秀な成績で当選させるため、いつでも決戦に臨める体制づくりをお願いしたい」と述べた。 -
【新年号】スピードスケート2冠 武井博史(上伊那農)
昨年の冬、スピードスケートの全国高校総合体育大会男子1500メートルで全国の頂点に立った。「優勝できるなんて思ってもいなかった」。ただ、自分のベストを尽した結果だった。今年の大会(1月21縲・4日・山梨県)は追われる身。連覇の重圧に打ち勝ち、自分の真価が問われる重要なレースに位置付ける。
「自分を高めるチャンスなのかもしれない。プレッシャーに負けているようではスポーツ選手として伸びない。敵は自分の中にいる」
全国中学校体育大会3位の実績を持つ3歳年上の姉の影響で、幼少のころから氷上で滑り始め、小学3年の冬、姉とともに、W杯日本代表・新谷志保美(竹村製作所)らを育てた新谷純夫監督(宮田村)の下で本格的にスピードスケートを学ぶ。身長は170センチと、けして大きくない。武器は、低い構えに特徴を持つ伸びのあるスケーティングと、遠心力をうまく使って加速するコーナワークの技術だ。
夢は世界で活躍する選手竏秩B「まだまだ満足することはできない。世界には自分より強い人が何百人もいるのだから。気持ちはいつでも大きくもっていないと。そうしなければ、頂点を目指すことはできないから」
約4カ月の短いシーズンに比べ夏場の準備期間は長く、厳しい陸上トレーニングでシーズン中の体力を養う。「夏にどれだけ頑張れたかで冬が決まる」のだが、今季は夏の海外遠征でトレーニング不足だった。シーズンインしても調子は上がらないでいたが、昨年12月の県高校総体の千メートルで「今シーズン一番のスタートダッシュ」を披露、最終コーナーでバランスを崩しライバルの一人、原(佐久長聖)に優勝を譲ったが復調の手応えを感じとった。
あとは上を目指すだけ。昨年5位だった千メートルと、連覇が懸かる1500メートルの2冠達成が今季の最大の目標だ。両種目で、ともに自己ベスト(千メートル1分13秒33、1500メートル1分53秒36=いずれも国外記録)を狙えるよう体調を整える。「去年の自分を超える滑りを、常に新しいものを自分でつかまなければいけないと考えている。気持ちはいつもチャレンジャーのつもりで」
昨年のインターハイ1500メートルは最終レースに出場。自分でも予期していなかったため、優勝が決まり、会場にコールされてもレース後の自分の疲れて乱れた息の音しか聞こえていなかったという。「今年はゴールした瞬間、ガッツポーズをしたい」
プレッシャーに打ち勝った、自分の成長を確かなものとして実感するためにも。