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KOA森林塾開講
山の手入れをする楽しさを知ってもらおうとKOA(向山孝一社長)が1994年から開いているKOA森林塾の08年度通年コースが17日、伊那市の鳩吹公園で開講した。上伊那や県内のほか、東京都、神奈川県、愛知県などから男女14人が参加。講師の林業技能作業士早川清志さんの指導で樹木の分類方法について学んだ。
早川さんは「まず木の種類を知ることが大切」と話し、数種類の葉のサンプルを示しながら単葉・複葉、裂ける・裂けない、縁の形などの特徴を説明=写真。参加者は微妙な違いを見極めようと、図鑑と首っ引きで懸命に葉を裏返したり日に透かしたりしていた。
03年から6年連続で受講しているという松本市の園田充子さんは「山を持っているというわけではないが、自然が好きでずっと参加し続けている。自然に触れる気持ち良さは格別だし、毎回新しい発見がある。最初ちょっと怖かったチェーンソーも今では自由に使えるようになった」と話した。
午後は鳩吹山に会場を移し、山林内を散策して自然の樹木を観察しながら実践的な学習をした。
塾では12月まで13回にわたり、植林、測量、間伐、枝打ち、炭焼きなど林業全般の知識と技術を学んでいく。 -
新宿区長ますみケ丘平地林視察
2月に伊那市と地球環境保全協定を結んだ東京都新宿区の中山弘子区長と環境清掃部の部課長ら7人は17日、実施計画策定の参考にしようと伊那市のますみケ丘平地林を訪れ、現地視察と森林整備体験をした。小坂樫男市長が先頭に立って林を案内し、中山区長らは枝打ちなどを体験した=写真。
協定は、新宿区内で排出される二酸化炭素(CO2)を相殺するため、区と区民が伊那市の森林で間伐などの整備や環境学習、森林体験などを行う竏窒ネどとするもの。期間は12年度までの5年間。09年度の事業着手を目指す区は、市と協議しながら今年秋ごろまでに実施計画の骨子を策定したいとしている。市はプログラムの支援をするとともに、住民同士の交流を図っていきたい考え。
区は本年度、試行的なプログラムとして、ますみケ丘平地林内の一部約4千平方メートルを仮称「新宿の森」とし、早ければ今年夏にも区の子どもたちを対象にした自然体験教室を開きたいとしている。
小坂市長は「都会の人たちに森の素晴らしさを体験してほしい。これをきっかけに交流が深まればいいね」、中山区長は「本当の自然を実際に見て触れることができ、今後の交流のイメージが膨らんだ。具体的な計画づくりを急ぎたい」と話した。 -
高尾神社例大祭
約600本が植えられたツツジの名所として知られる伊那市山寺の高尾神社で17日、第76回例大祭が盛大に開かれた。山寺活性化協議会主催。多くの家族連れなどが訪れ、公園で開催中のつつじまつりと併せて祭りを楽しんだ。
子ども連の担ぐみこしが威勢よく町内を練り歩いて祭りの雰囲気を盛り上げ、社殿では浦安の舞が厳かに奉納された。舞台では信州伊那太鼓の演奏や劇団チルドレン・ワークショップの歌のお姉さん杉谷真紀子さんのステージが訪れた人たちを楽しませた。おもちゃやいか焼きなどを売る屋台が立ち並び、豪華商品が当たるビンゴ大会や福引などもあって境内は終日にぎわった。
高尾神社は1933(昭和8)年、当時の山寺商工会が五穀豊穣、商工業繁盛などを祈願して創建した。 -
伊那市西町で火災
17日午前6時すぎ、伊那市西町の飲食店経営西村米雄さん(66)方から出火。鉄骨3階建て住宅の1階(台所、居間など)と2階の一部(天井など)約60平方メートルを焼き、約1時間後に鎮火した。火災によるけが人はなかった。
伊那署で出火原因を調べている。 -
韓国のイチゴ輸出営農法人がみはらしいちご園で交流・視察
ジャム作り学ぶ伊那市のみはらしいちご園と昨年夏から交流している韓国の晋州市水谷地区のイチゴ輸出営農法人は16日、いちごジャム作りを学びたい-と、みはらしファームを訪れて交流・視察した。
昨年7月、同営農法人が日本に視察に訪れた際、みはらしいちご園の話を聞き来伊。組織づくりを学びたい-との話を受け、みはらしいちご園前組合長の有賀正喜さんが11月に韓国を訪問し、組合の組織や加工品を説明、紹介した。
同営農法人は約17ヘクタールの畑で東南アジアに輸出するイチゴを栽培している。今回、いちごジャム作りに関心を持ち、イ・ビョンホ会長や貿易商事の社員ら3人が、栽培しているイチゴ「メイハン」30キロを持参して来日した。
みはらしファーム内の加工場で、組合員が「メイハン」を使ってジャムを作った。蒸気釜でイチゴと砂糖を煮て、瓶詰めし煮沸するという作業行程を写真を撮ったり、質問しながら見学した。
韓国では家庭でジャムを作る場合5時間近くかかるといい、作り方の違いや時間の早さに驚き、「この作り方のほうがよさそうだ」と話した。みはらしいちごジャムは通常の市販品と比べ仕上がりが緩いのが特徴で、その緩さにも関心を示していた。
イ・ビョンホ会長らは、「視察すると驚くことがお互いにあるので、勉強会を何回かやったら互いに役立つと思う。もっと縁を結んで交流したい」と話した。今回作ったジャムは韓国に持ち帰り、営農法人で勉強会を開くという。
案内をした前組合長の有賀さんは、「同じイチゴを作る仲間。技術的交流は深めたほうがいい」と歓迎していた。 -
第29回伊水会書展
箕輪町の書家・千葉耕風さんが主宰する「書道伊水会」の第29回書展が16日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。ベテランから初心者までが熱心に書いた130点が並び、見ごたえある展示会になっている。
1人3点以内で42人が出品。テーマは定めず漢字、調和体など1年以内に書いた自由な作品を展示している。
今回の書展は、千葉耕風さんの師であった書家の故・中島邑水さんの古典臨書の習作を装丁した掛け軸14幅の展示が特徴で、これだけの数は展示したことがないという。
千葉さんは、「互いに張り合うので社中展はいい。一生懸命頑張って書かれている」と話している。
会期は18日まで。時間は午前10時縲恁゚後6時(最終日午後4時)。入場無料。 -
長野県都市消防長・消防団長並びに事務担当者会議
第85回長野県都市消防長・消防団長並びに事務担当者会議は15日、伊那市高遠町の高遠さくらホテルで開いた。県内19市から54人が参加し、消防団組織のあり方などについて協議した。
毎年開催地を変えて開いている会議で、今年は伊那市での開催。
議事は参加している5市からの提案で▽消防団組織のあり方▽女性消防団員の位置づけ▽消防団員の確保-など5件あった。
駒ヶ根市は「団員と職場との関係について」提案。良好な関係を保てる消防団活動を進める方法を協議した。
分団長が勤務していた会社から、大変だったと苦情があり、今後ほかの社員が分団長になる場合、会社を辞めてくれと言わざるをえない-と言われた事例があり、取り組みとして中野市は、昨年12月に導入した消防団協力事業所表示制度の効果に期待していること、文書で理解を求めていることを話した。
長野市は、事業所にパンフレットを配り協力を求めるほか、依頼文や団員の出動証明書を発行していると説明した。 -
「篁」日本画展
伊那市、箕輪町、辰野町の日本画愛好家らでつくる「日本画 篁(たかむら)」(吉沢芳男会長、8人)は第15回作品展を伊那市生涯学習センター「いなっせ」2階の展示ギャラリーで19日まで開いている。花、風景、鳥や動物など、会員が思い思いに描いた作品27点を展示。訪れた人たちは日本画ならではの繊細な描写に感心しながら作品に見入っている。
吉沢会長は「篁は竹の群生を意味する。真っすぐ伸びて、地下ではしっかり根を張る竹にあやかろうと名付けた」という。
「篁」は日本画家の故・三堀舜董さんの指導を受けた愛好家らが集まって30年前に発足した。現在は指導者を置かず、週1回の例会で仲間同士が楽しく作品を制作している。作品展は2年に1回開いている。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(19日は午後4時)。 -
県中小企業団体中央会上伊那支部通常総会
県中小企業団体中央会上伊那支部(山田益支部長)は15日、08年度通常総会を伊那市の越後屋で開いた。加入49組合のうち22組合の代表者らが出席し、08年度事業計画・予算案などを承認した。任期満了に伴う役員改選も行われ、山田支部長が再任された。任期2年。
08年度事業として、経済、経営、時局などについての講演会、研究会、セミナーを開催するほか、異分野の企業間の連携強化、中小企業が直面する問題の解決のため調査研究、陳情、請願などを行っていく。
正副支部長は次の皆さん。
▼支部長=山田益(石川島汎用機械協同組合)▼副支部長=小池長(上伊那トラック事業協同組合)丸尾光三(南信州精密事業協同組合)横森孝心(豊栄精機協同組合)、中村紘司(伊那市コミュニティカード協同組合) -
伊那60歳ソフト開会式
伊那60歳ソフトボール連盟(伊藤易明会長)は08年度リーグ戦の開会式を伊那市の美篶六道原運動場で開いた。伊那市と南箕輪村の11チームが参加して開幕を祝い、互いの健闘を誓い合った。
「まっくん」チーム(南箕輪村)の主将加藤祐治さん(60)=田畑=は「60歳になっても青春。和気あいあいで楽しくゲームすることを誓う」と宣誓した=写真。
伊藤会長はあいさつで「リーグは今年で6年目。楽しみながらソフトの活性化にも取り組んでいこう」と呼び掛けた。
リーグ戦は8月末まで。総当りで各チーム10試合を戦う。試合会場は昨年まで使用した美篶、高遠、手良のほか、今年から南箕輪村の南原球場も加えて4会場とし、スムーズな日程運営を図る。 -
伊那市上牧南部で火災
16日午前2時47分ころ、伊那市上牧南部の平嶋幸利さん(59)が所有・経営するレストラン「蜜蜂」から出火。木造2階建てスレート瓦、店舗併用住宅2階住宅部分約111平方メートルを焼失して、約2時間後に鎮火した。けが人はなかった。
伊那署で出火原因を調べている。 -
FBC春花壇 長谷中が特別賞受賞
学校花壇の美を競う、春の「フラワー・ブラボー・コンクール」中央審査結果は15日発表があり、県下16校から、伊那市の長谷中学校が2位の特別賞「文部科学大臣奨励賞」に輝いた。同中の特別賞受賞は05年度秋以来で、ここ数年は2季連続で優秀賞(3位)を手にしていた。
花壇は「Freedom(自由)」をテーマに、黄、赤、水色など5色のパンジーやヴィオラ計千株で鳥のつばさを表現。造園委員会(6人)の内山勇輝委員長(14)は「先輩や全生徒の協力があったから。この花壇を多くの人に見てもらいたい」と話している。
今季は県下76校が参加し、地方審査で推薦を受けた16校が中央審査へ進んだ。上伊那からは長谷中のほか、南箕輪中と中川中が優秀賞を受賞した。
特別賞を手にした長谷中の春花壇と造園委員会のみなさん -
おごち保育園で草餅の会
箕輪町のおごち保育園は14日、地域の高齢者を招いて「草餅の会」を同園で開いた。
おごち保育園では毎年恒例の草餅の会は、園児が散歩で採ってきたヨモギを使い、地域の高齢者と園児が一緒になって草餅をつくって食べるというもの。
高齢者が小さくちぎった草餅に年長園児たちが「あたしもやりた縲怩「」「ぼくもやる」と次々ときなこやあんこをつけていった。
「こうやって、ころころして」と高齢者が園児たちにきなこのつけ方を教える姿も見られた。
できあがった草餅は高齢者を囲んで楽しく食べた。 -
通り町が防災マップ作成へ
伊那市の通り町自主防災会(加藤重一会長)は本年度、災害が発生した場合に備えて防災マップを作成する。住民らが知恵を出し合い、災害発生の際に避難が遅れがちとなる高齢者らを安全に非難させるための「要援護者支援マップ」と、地区内の危険個所や避難所などを記入した「防災マップ」を来年3月までに完成させる計画だ。
14日夜、初めての打ち合わせ会合を伊那市生涯学習センターいなっせ内の荒井区会議室で開き、隣組や民生委員、消防団、日赤奉仕団の代表者など約10人がマップ作成の基礎知識を学んだ=写真。講師として招かれた県危機管理局危機管理防災課上伊那駐在の伊藤秀雄防災対策推進員は、通り町の特徴として▽古くからの人間関係がある▽昼夜で住民が異なる▽通行の利便性が高い▽新旧の建物が混在している▽中心市街地の割に広い場所がある竏窒ネどを挙げた。想定すべき災害として「最も心配なのは豪雨による洪水と大地震だが、ほかにも火災、事故などがある」とした上で、マップ作成について「いろいろな状況を想定して皆で意見を出し合うことが大切。地図を完成させることよりも、その過程にこそ情報共有化の意味がある」と話した。
加藤会長は「通り町ならではの特性を考慮した、実際に役に立つマップをつくって引き継いでいきたい。必要ならほかの地区との連携や協力も考えたい」と話している。 -
災害応援協定関係者会議
伊那市は14日、地震などの大災害が発生した際に物資の提供や施設の利用、被災者救護などに協力する「災害時応援協定」を結んでいる25団体の代表者らとの打ち合わせ会議を市役所で開いた。関係者約70人が出席。緊急連絡先や対応の内容などについて市の担当者と確認し合った。出席者は名刺を交換したり、夜間の連絡先の一覧表を見せ合ったりして万一の災害発生に備えた=写真。
防災についての情報提供として、県危機管理部危機管理防災課上伊那駐在の伊藤秀雄防災対策推進員が「地域の防災対策」について話した。伊藤さんは東海地震の起こる確率の高さなどのデータを示した上で「災害発生時にパニックに陥らないためには、事前の危機管理が大切」と呼び掛けた。
会議は、殿島橋の橋げたが流されるなど伊那市にも大きな被害をもたらした06年7月豪雨の反省を今後の対応に生かそうと昨年5月に第1回を開いた。団体の代表者や市の担当者が異動で交代する場合もあることから、市は毎年この時期に開くことにしている。 -
【記者室】太鼓に込めた願い
伊那市内の保育園で初の取り組みとなる太鼓教室が、富県保育園で始まった。指導者は園児の保護者でもある歌舞劇団「田楽座」の座員。子どもたちの頑張りを見てもらうために、運動会などで発表しようと考えている。
挑戦する曲は「わらしこ太鼓」。初練習に臨んだ年長児は、しっかりとバチを握り、大きな和太鼓を元気いっぱいにたたいていた。
園は、仲間と気持ちをあわせること、音が響き合って一つの曲を作ることを体験してほしいという。座員は一緒に活動し地域を盛り上げたいという。太鼓教室には、太鼓という楽器を媒体にし、演奏できるようになること以上に大切な願いが込められている。楽しく太鼓に向かう園児に、地域に、その願いが実ってほしい。(村上裕子) -
伊那市で物置全焼
15日午前11時ころ、伊那市日影の中村繁人さん(70)方北側の物置から出火。鉄骨平屋建てトタンぶき、約64平方メートルの同物置を全焼して40分後に鎮火した。けが人はなかった。
伊那署で出火原因を調べている。 -
自由保育園「はらぺこ」で恒例のみそ造り
伊那市富県の自由保育園「山の遊び舎はらぺこ」で14日、恒例のみそ造りがあった。園児は、遊び感覚で楽しみながら、みそ玉を作るまでの作業に熱中した。
食育の一環で体験を通して学ぼう-と、開園時から毎年取り組み4年目。
伊那産大豆10キロを使い、ゆでた大豆をすり鉢とすりこぎで皆で協力してつぶした。つぶす工程は昔ながらの機械も使い、園児は機械からミンチの状態で出てくる大豆を「そばみたい」と興味深く見ていた。
大きなボールに大豆と麹、塩が入ると、「気持ちいい」と4、5人が一度にボールの中に手を入れ、団子や山を作って遊びながらぐるぐるとかき混ぜた後、みそ玉を作った。
みそは園の食事に使うほか家庭に配り、バザーでの販売も計画している。 -
ママさんバレー開幕式
第28回リーグ戦が6月に開幕するのを前に伊那市ママさんバレーボール協議会(田中たみ子会長)は13日夜、開幕式と審判講習会を伊那市の伊那小学校体育館で開いた。選手ら約80人が出席。式では選手を代表して「東春近」チームの藤田みつ子さんが「日ごろの練習の成果を十分に発揮し、正々堂々とプレーすることを誓います」と宣誓した=写真。田中会長は「はつらつとプレーしてリーグ戦を盛り上げてほしい。バレーはチームワークのスポーツなので、心を一つにしてそれぞれの目標に向けて頑張って」とあいさつした。
大会長の武田登伊那公民館長は「試合に負けて帰っても、家庭ではさわやかで明るいお母さんでいてほしい」と激励した。
リーグ戦の参加チーム数は8。6月から10月まで各5試合ずつ戦う変則リーグ戦を行い、上位4チームによる順位決定戦を11月に行う。 -
伊那市正副議会議長をめぐる駆け引き
伊那市議会の議長選挙には3縲・人が立候補するとみられていたが、ふたを開けてみれば2人のみ。最大会派の会長、中村威夫氏が難なく当選を果たした。
現在の会派は▽政和会(中村威夫会長、7人)▽新政クラブ(伊藤泰雄会長、6人)▽平成クラブ(馬場秀則会長、6人)▽日本共産党(柳川広美団長、3人)▽公明党(前田久子団長、2人)▽市民会議(新井良二会長、2人)竏窒フ6会派。
議長選に向けては、所属人数上位の3会派を中心に各会派の間で水面下での駆け引きが繰り広げられてきた。当選回数や年齢、会派の人数の多少などの要素が複雑に入り組んで誰が出馬するかの調整は難航し、結論は投票の直前までもつれ込んだようだ。
最も早くから意欲を見せていたのは平成クラブの馬場氏といわれるが、会派内でも同氏を推すことに反対する声が上がるなど、意思統一を図り切れなかったもよう。
政和会会長の中村氏と新政クラブ会長の伊藤氏はそれぞれの会派の後押しを受け、満を持して議長レースに名乗りを上げたが、両会派はともに保守系で政策や主張に似た部分も多いことから、戦いの過熱が対立にエスカレートすることを心配する声も一部にあった。戦いに勝ち抜いて首尾よく議長の座を得たとしても、万一しこりが尾を引くことがあっては今後の議会運営に支障が生ずる竏窒ニする思惑がはたらいた結果、議長と副議長の席を両氏で分け合う案に落ち着くことで最終的に双方が納得したものと思われる。
共産党も他会派からの得票を望めないのは承知の上で正副議長に各1人を立候補させたが、予想通りの結果に終わった。
上伊那の中核都市である伊那市の議長はさまざまな場面で市の顔となる重要な職責だけに、その責任は相当に重い。合併から2年がたち、さらなる発展が望まれるこれからの数年間。将来に向けての新たな課題も見えてきた時期だけに、両氏の政治手腕に大きな期待がかかる。
(白鳥文男) -
伊那市議会議長に中村威夫氏
伊那市議会は13日、臨時議会を開き、2年の申し合わせ任期満了に伴う正副議長選挙を行った。投票により、議長に中村威夫氏(73)=無所属・荒井、副議長に伊藤泰雄氏(60)=無所属・東春近=が当選した。
議長に立候補したのは中村氏と前沢啓子氏(58)=共産党・西箕輪=の2人。得票数は投票総数26票のうち中村氏23票、前沢氏3票だった。
副議長に立候補したのは伊藤氏と飯島光豊氏(56)=共産党・東春近=の2人。得票数は伊藤氏21票、飯島氏5票だった。
立候補者は本会議の間に開かれた全員協議会で一人10分の制限時間内に所信表明演説をし、それぞれの主張や政策などをアピールした。中村氏は▽議会活性化特別委員会(仮称)を設置し、一般質問の対面化と一問一答方式の導入を検討▽議会の広報公聴活動充実▽先例にとらわれない議会運営竏窒ネどを公約に挙げた。
中村威夫(73)無所属。土地家屋調査士。旧伊那市議会議員2期。上伊那農高卒。荒井
伊藤泰雄氏(60)無所属。会社員。旧伊那市議会議員3期。上伊那農高卒。東春近
常任委員会などの構成も決めた。
委員会構成は次の通り。
◇総務委員会▽委員長=飯島尚幸▽副委員長=飯島進▽委員=前沢啓子、伊藤明由、伊藤泰雄、馬場秀則、北原幸彦、三沢岩視◇社会委員会▽委員長=黒河内浩▽副委員長=平岩国幸▽委員=春日晋治、小平恒夫、柴満喜夫、中村威夫、柳川広美、佐藤八十一、小林信◇経済建設委員会▽委員長=新井良二▽副委員長=飯島光豊▽委員=竹中則子、中山彰博、野々田高芳、前田久子、矢野隆良、下島省吾、原浩◇議会運営委員会▽委員長=小平恒夫▽副委員長=柳川広美▽委員=平岩国幸、春日晋治、黒河内浩、柴満喜夫、伊藤明由、野々田高芳、飯島尚幸 -
伊那市総合計画審議会第8回
09縲・8年度の伊那市の市政運営の指針となる市総合計画【基本計画】案について検討する市総合計画審議会(下島省吾委員長、23人)は12日、第8回会議を市役所で開いた。全6章のうち、前回会議で審議した第2章「だれもがいきいきと働き産業が育つまちづくり」について、委員の意見を反映した修正案が示された。農業経営基盤の強化と地域の活性化についての項目の中に「市農業振興センターの充実」を追加するなど、計13カ所を修正した。
第3章「自然や景観を守り生かすまちづくり」について意見を交わしたほか、第4章「健康で安心して暮らせるまちづくり」について市の担当者から説明を聞いた。
第3章について参加者からは「幹線道路も大事だが生活道路、特に通学路の整備を優先すべき」「市営住宅は郊外にあることが多いが、高齢者にとって買い物や医院通いなどに便利な街中に置く研究をしてはどうか」などの意見が出た。
市長への答申は7月の見込み。基本計画案は市役所1階の行政情報コーナー、高遠町総合支所、長谷総合支所などで閲覧できるほか、市のホームページでも公開されている。 -
日本福祉大副学長あいさつ
昨年11月、健康科学部(愛知県半田市)新設を祝って伊那市がタカトオコヒガンザクラの幼木(5年生)1本を贈った日本福祉大の加藤幸雄副学長、篠田道夫常任理事ら3人が12日、伊那市役所を訪れ、サクラ寄贈の礼を述べた=写真。加藤副学長は「今年早速咲いてくれてうれしい。これから毎年見られると思うと楽しみ」と話した。伊東義人高遠町地域自治区長は「花は最初は白いが、だんだんと色が濃くなっていくはずだ」と笑顔で話した。
サクラは伊那市上牧出身の篠田理事が、学部新設の記念にいただけないか竏窒ニ市に申し入れ、好意により贈られた。植樹されたサクラは4月、同学部の開設を祝うようにかれんな薄ピンクの花を開いてキャンパスを飾ったという。 -
地域福祉推進セミナー
地域の福祉のあり方について考えてもらおうと伊那市社会福祉協議会(御子柴龍一会長)と伊那市は11日、08年度地域福祉推進セミナーを伊那市の生涯学習センター「いなっせ」で開いた。地区・地域の社協役員や区長、民生児童委員、福祉団体関係者など約200人が参加し、市社協による基調説明、市による行政説明のほか、市民による国際協力団体「JPCom」事務局長の桑原英文さんによる講演「災害、福祉に強いまちづくりをめざして」を聴いた。
市社協総務課の小池浩史地域福祉係長は基調説明で「地域福祉推進のためには良い意味でのちょっとした世話焼き、おせっかい焼きが活躍する・スご近所福祉・スが必要。地域住民みんなで助け合い、暮らしやすい地域をつくろう」と呼び掛けた=写真。
市保健福祉部の原日出子社会福祉課長は、災害時に住民同士が支え合い、助け合うために活用するマップ作成の必要性を訴えた。 -
初のバラ祭り開催へ
伊那市高遠町の「高遠しんわの丘ローズガーデン」で6月14日縲・月21日、バラ祭りが初めて開かれる。桜の名所に次ぐ「高遠第3の花の園」を市内外にPRし、花のまちづくりを推進する。市、市振興公社、しんわの丘ローズガーデン友の会などでつくる実行委員会主催。
ローズガーデンは昨年6月にグランドオープン。中央アルプスを望む花の丘公園西側の敷地面積8千平方メートルに、一輪の大輪咲き、中輪咲き、つるバラなど126種、約2600本がある。多品種のため、5月下旬から10月下旬まで長期間楽しむことができる。
祭り期間中は、バラなんでも相談(6月14、22日)バラの苗木販売(土・日曜日)、フォトコンテストなどを企画。五平もちやバラにちなんだ製品などをそろえた売店も出る。
入園無料。
高遠さくらホテルでは期間中、バラ風呂(露天ぶろのみ)とする。
市高遠町総合支所産業振興課は「県内で屈指のローズガーデン。市内外に広く周知し、通年観光、産業振興に結びつけたい」と話している。
市は、バラ祭りのイベント内容やバラの品種を紹介したチラシ1万枚を用意。市内公共施設のほか、東京都や名古屋市にある県観光情報センターなどに配った。 -
板山啓三回顧展
伊那市出身で35歳の若さで他界した板山啓三さん(1910縲・5年)の回顧展は18日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
板山さんは伊那市富県北福地に生まれ、東京美術学校図画師範科(現東京芸術大学)を卒業。北海道網走高等女学校、静岡清水高等女学校で教諭、山梨師範学校(現山梨大学)教授を務めたが、結核のため宮田村で亡くなった。
「早くに亡くなり、地元にもいなかったので、作品を皆さんに見てもらえなかった。富県の生家や宮田の家に残るたくさんの作品を、どこかで皆さんに見てほしい」と、遺族や親族が3年がかりで回顧展を計画した。
小品から50号までの油彩画が中心で、妻を描いた「喜志子像」など50号は4点。「父」「母」など身内を描いた作品や風景、北海道で描いた「女学生たち」などのほか、スケッチ集の「芸大卒業記念スケッチの旅」、デッサン、掛け軸など約40点を展示している。
会場で来場者を迎えていた妻の喜志子さん(95)は、「大変ですけど開いてよかった。本人が喜んでいると思う」と目を細めた。親族も「これだけたくさんの絵が埋もれていた。開催できて感激している」と話している。
午前9時縲恁゚後6時。入場無料。 -
ポーセラーツ体験会
食器などの磁器に上絵付けをする「ポーセラーツ」の体験会が10日、伊那市生涯学習センターであった。市内でトールペイント・ポーセラーツサロン「プリムローズ」を主宰する大洞かずよさんが開いた体験会で、上伊那在住の女性6人が世界に一つしかないマグカップ作りを楽しんだ。
ポーセラーツはポーセリン(磁器)とアート(芸術)を合わせた造語で、食器などの白磁にシール感覚で使える転写紙や上絵の具、金彩などを使い、自由に絵付けを楽しめるアート。焼成後はオリジナルの食器として使用できる。
今回は犬やクマなど3種類の絵柄の転写紙を参加者が思い思いに白磁のマグカップにはって絵付けをした。焼成は時間がかかるため大洞さんがアトリエで仕上げる。
転写紙は水にぬらしてから使うが、きれいな仕上がりのためしっかり水抜きをしてはるなどのアドバイスを受け、カップの周囲だけでなく底や内側にもはるなど工夫。参加者のほとんどが初体験で、「一つだけしかない自分だけのものができる。そこがいいと思う」「同じ図案でもはり方で個性が出る」と楽しんでいた。 -
TBM伊那市に寄付
伊那市西箕輪の伊那インター工業団地に新たに建設した工場が今月本格稼動を始めた原子力発電所用タービンブレードなど製造のティービーエム(本社宮田村、山田益社長)は12日、福祉用車両の購入費として110万円を伊那市に寄付した。山田社長と唐沢敏治副社長が市役所を訪れ、小坂樫男市長に目録を手渡した=写真。山田社長は「伊那市には用地を推薦してもらったし、今後も世話になる。工場稼動を機に寄付することにした」と話した。
市は寄付金で軽自動車1台を購入し、手良地区社会福祉協議会に配備する予定。地区内の高齢者を病院に送迎するなどの福祉サービスに活用していく。
同社は受注増などで宮田村の本社工場が手狭になったことから、伊那工場を建設した。今後さらに工場棟と管理棟各1棟を建設し、2、3年後には本社機能を伊那に移転する計画。 -
伊那まつり踊り認定会
伊那市の夏を彩る大イベント「第36回伊那まつり」(8月2、3日)に向け、伊那まつり踊り振興会(藤沢秀敬会長)は10、11日、伊那市オリジナルの「ドラゴン踊り」と「伊那粋(いなせ)踊り」を市民に指導するインストラクターとデモンストレーターの初の技能認定会を伊那市役所で開いた。それぞれの踊りごとに5縲・0人が参加し、腕の振り上げ方や足のステップなどの動きの正確さを確認した。参加者のほとんどはすでに資格を認定されている経験者とあって、細かい振り付けに気をつけながら、激しい動きを軽々とこなしていた=写真。
振興会が認定しているインストラクターは「ドラゴン踊り」11人、「伊那粋踊り」22人。デモンストレーターは「ドラゴン踊り」3人。6月から祭り本番の8月まで、インストラクターらは一般向けの公開指導会のほか、学校や企業、公民館などに出掛け、踊りの指導をしていく。講習会の延べ回数は100回にも上る予定。 -
スポ少春季球技大会
伊那市スポーツ少年団は11日、第75回春季球技大会を開いた。軟式野球(美すずスポーツ公園運動場、高遠総合運動場、手良総合グラウンド)、男女ミニバスケット(男子・伊那北小体育館、女子・東春近小体育館)の試合が行われ、それぞれ優勝を目指して熱戦を繰り広げた。
軟式野球には14チームが出場。トーナメントで1、2回戦を行い、4チームが勝ち残った。準決勝、決勝は17日に行う。
ミニバスは男子6チーム、女子11チームが出場し、トーナメントの結果、男子は竜東、女子は伊那ミニが優勝した。
上位は次の通り。
▼軟式野球(準決勝出場)=伊那中部、伊那北、美篶野球、伊那ドリームズ▼ミニバス男子(1)竜東(2)イナ・イースト(3)西春近(4)伊那ミニ▼ミニバス女子(1)伊那ミニ(2)アストラムA(3)西春近南部(4)西春近