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新伊那市の市歌制定審議 今年度中に検討委設置
伊那市議会総務委員会が示した、新市の市歌制定の審議について「有識者による検討委員会の設置をする」との意見に対し、小坂樫男市長は26日、本年度中に委員会を設置するとの方針を発表。市歌の制定時期は「長谷、高遠の市民感情を考え、早急に結論を出さなくてよい」とした。
同総務委員会は19日、高遠町、長谷の市民の理解を得る条件付きで「旧市『伊那市の歌』を新市歌に制定することを求める陳情(伊那市音楽協会提出)」を趣旨採択とし、「有識者の第三者機関で慎重審議して決定する」としていた。 -
伊那西高校定期演奏会
伊那西高校吹奏楽クラブの定期演奏会が23日、伊那市民会館であった。同校の生徒や保護者、地域住民などが集まり、さまざまな工夫が凝らされた演奏会を楽しんだ。
7月の吹奏楽コンクールで、A編成の銅賞に入賞した同クラブの定期演奏会は今年で3回目。
演奏会は二部構成とし、一部では、「平和への行列」や「朝鮮民謡の主題による変奏曲」など、吹奏楽の定番曲を中心とする4曲を演奏した。続く二部は、ディズニーやサザンオールスターズなど、誰もが一度は耳にしたことのあるポピュラーな音楽に、パフォーマンスを加えて演奏。美空ひばりのヒット曲「お祭りマンボ」は、メンバー全員が法被(はっぴ)をまとって演奏したほか、途中から顧問の田畑穂積教諭が歌声を披露し、会場をわかせた=写真。 -
伊那市、女性の海外研修事業を廃止
伊那市は本年度から、女性の海外研修制度を廃止する。市では、95年から研修に取り組んできたが、近年は参加希望者が減少。また、2年前からは研修補助額の上限を20万円から10万円へと減額していた。
同制度は、環境、福祉など、さまざま分野で先進的に取り組む外国に女性を派遣し、そこで学んだものを地域づくりに役立ててもらうために始まった取り組みで、11年で53人が研修に参加してきた。多い年には一度に8人を派遣したこともあったが、気軽に海外に行けるようになったことを背景に、近年の参加者は減少。「さまざまな制約のある市の研修制度をあえて活用して海外に行こうとする人が減ってきたのでは」と担当者は話す。
研修参加者のOBでつくるレディーバート(平沢羊子会長)は、引き続き存続していくが、退会希望者が出てきたり、活動に対する認識差が生じるなどしており、組織の見直しを図っていく。 -
伊那東小学校新校舎建設の安全祈願祭
生徒数増加による教室数不足と校舎の老朽化に伴い、新たな管理建設棟を建設する伊那東小学校で25日、安全祈願祭があった。新校舎は、市土地開発公社が取得した現在の校舎北側の約2400平方メートルに建設する予定で、予定地内にある新築住宅1棟は、取り壊さずに学童クラブとして利用することで建設コストの削減を図る。新校舎は教室数の不足を想定している08年4月から使用開始となる。
建て替える管理教室棟は、新校舎ができるまでは活用し、新校舎の利用が始まり次第、解体作業に着手する。旧校舎の跡地の一部には、既存校舎と新校舎をつなぐ渡り廊下を建設。そのほかは更地とし、利用方法を検討していく。工事の完了は08年9月。
新校舎の建設に当たっては、ワークショップを開き、地域住民や保護者からの意見も募った。
延べ面積は約4千平方メートル。1階は鉄骨コンクリート造、2階は鉄骨造の2階建て。工事費は約11億円。普通教室15部屋、自律教室2部屋を設けるほか、音楽室、理科室、パソコン教室、職員室なども設置する。 -
地産地消セミナー
伊那商工会議所の地産地消セミナー「伊那からはじめる地産地消」が25日、伊那商工会館であった。シメジ、ダチョウ肉、雑穀アマランサスなどを使った料理や菓子の試食のほか「発想の転換で再発見する地元食材の魅力」と題する講演を聞いた。
地産地消による地域経済活性化事業は、本年度の目玉事業。農・商が連携し、新しい食を発信するもので、今回は伊那地域での地産地消の方向性を探った。
試食では、伊那手づくり餃子(ギョーザ)愛好会、菓子店有志の「やまびこ会」のメンバーが開発したシメジ入りのまんじゅうやおやき、鹿肉のハンバーガー、ダチョウ肉のやわらか煮、アマランサス豆腐など工夫を凝らした22品が並んだ。菓子部門は先月の試食から大きさ、味付けなど改善を加えた。
商議所女性会、県やJA上伊那の職員ら約30人は味や見た目、食材の生かし方、インパクトなどを評価した。
これらは10月14・15日に開く第58回伊那総合物産展示会・商工祭で、一般向けに販売する予定。
講演会の講師で、フリーライターの鮎沢廉さんは「なぜ、この商品にシメジやアマランサスが入っていなければならないのかというものがほしい」「食材の背景を伝承することも大事」とアドバイスした。また「地域ブランドは、地域の人が魅力を感じ、伝えられるもの。伝統食を伝える手段には、目新しさを加えたアプローチが必要」と提案した。 -
伊那ナイターソフトボール連盟発足30周年記念
伊那ナイターソフトボール連盟(関達也会長)は24日、伊那市で発足30周年記念式典を開いた。試合会場の富士塚運動公園グラウンド東側に桜の幼木2本を記念植樹し、生長とともに、連盟の発展を祈った。
98年、やまびこ国体のソフトボール競技のメーン会場が伊那市に決まったことを機に、97年に連盟が発足。10チームでスタートを切り、現在は地区や仲間で編成する25チームが参加する。
関会長は「伊那市は『ソフトボールのまち』といわれているが、メンバーの年齢が上がっている。メンバーは18縲・0代だが、若者が入ってくれるような魅力ある連盟にしたい」と話した。
式典では、30年継続している5チームのほか、30年功労者9人などを表彰。
記念植樹には、歴代会長らを含め約50人が出席し、高さ3メートルほどの幼木を植えた。 -
高遠高校福祉コース2年生 赤ちゃん抱っこ体験
伊那市の高遠高校2年福祉コースの生徒15人が20日、高遠町の保健センターであった乳児3カ月定期診断で、「だっこ体験」をした。母親から話を聞きながら、子育てについて関心を深める目的。中には初めて赤ちゃんを腕に抱く男子生徒もいた。
福祉コースの2年生(30人)を対象とした、恒例の校外体験活動。この日は半分の生徒となる男子5人、女子10人の計15人が定期検診に訪れる親子と交流を深め、子どもの健やかな成長、発達に必要な知識を学んだ。
生徒たちは保護者から育児の大変さなどを聞いたほか、おむつの取り替えなども体験。羽柴浩さん(16)は「子育ては大変だと知った。自分にも子どもができたら子育てを手伝いたい」と感想を述べていた。
佐原美佳教諭は「赤ちゃんの肌に触れる体験を通じて、母親にとって子どもがどれだけ大切かを知ってもらいたい」と話していた。
10月18日、残りの生徒15人を対象に「だっこ体験」をする。事後指導として、体験活動での感想や疑問などを保健士を交えて話し合う予定になっている。
母親に育児についての話を聞きながら赤ちゃんを腕に抱く生徒(高遠町保健センター) -
縁起絵師 北原富貴男さん(93) 伊那市境区
毎日、午前4時前に起床。朝の静けさの中、色紙に向かって筆を持つ。色紙の中心下方に、水墨でだるまの絵を描き、右上から般若心経を記す。仕上げるまでの2時間半は席を立たず、般若心経を唱えながら集中する。1日1枚ずつ描き上げるのが、朝飯前の日課。
家族から「冬くらい、やめりゃあいいに」と言われるが、習慣になっているため、自然と目が覚める。
80歳ごろ、ボケ防止になればとだるまの絵を描き始めた。すでに10年以上が経つ。掛け軸を除き、色紙だけで3千枚を超える。
般若心経の276字は、すべて頭の中に入っているが、雑音が入ると、文字が抜けたり、同じ文字を重ね書きしたりしてしまうことも。「色紙で一番最初に描くのは目。目がものをいうもんで難しい。10枚描けば、10枚とも違う。なかなか同じには描けない」。
題材はだるま1本に絞る。自宅にあっただるまの絵を見本に写していたのが始まり。達磨大師は禅宗の初祖。描いていると、気持ちが落ち着く。
当初、独学で描いていたが、しばらくしてだるま画や禅画の通信教育講座「日本宗教画法学院」で学び、93年に縁起絵師を得た。雅号は歴草。99年に中国小林書画院の名誉教授、05年12月に日本禅画家協会などの禅書芸術師教場の認可をそれぞれ受けた。「年だもんで、人に教えることはできん」というが、毎日1枚ずつ増える色紙は知人らに配っている。
般若心経の一文字の大きさは1センチほどと細かく、目が疲れるときもある。しかし「年間300枚を目標に、できる限り続けたい」と話す。
上伊那の吟詠教室、楠洲流聖楠会のメンバーでもあり、現役で活動する。宗家故伊藤楠洲さんと同級生で、71年の発足以来、35年間会計を務めている。「そろそろ、だれかに預けようかなと思っているところ」だ。
長生きの秘けつは「こんなことしてるもんで、長持ちしてるんじゃないかな」と語った。
(湯沢康江) -
木工と木の情報を通じて消費者と職人をダイレクトにつなぐ「木の情報館」がオープン
職人こだわりの木工と、木に関するさまざまな情報を発信しながら、消費者と職人をダイレクトにつなぐ「南信州木の情報館」が23日、伊那市美篶の信州国産材開発協同組合の一画にオープンした。
消費者に作家のオリジナル家具などを提案するだけでなく、国産材の良さを発信しながら、里山保全に向けた取り組みにもつなげていく。今後は、木工の講習会やセミナーなどを企画し、木と交わる機会の提供などもしていく。
情報館をオープンしたのは県伊那技術専門校のOBを中心とする木工作家などでつくる「南信州木の会」。館内には、会に所属する職人らが手掛けたテーブルやイスといった家具類、木製食器など約100点が展示されており、一般的な展示会では目にすることの少ない「ヒノキ風呂」や、安曇野いわさきちひろ美術館に使用されているアーチ材なども並んでいる。
内装工事は、会員たち自らで約2カ月をかけて実施。長野県産のカラマツ、アカマツを使い、一般的な家では隠してしまう「梁(はり)」を、あえて見せるようにし、木の温もりや質感を直接感じてもらえる空間づくりに努めた。
情報館を運営する南信州木の会代表、田中伸生さんは「職人と消費者が直接関係を築くことで、さまざまな要望にも対応することができ、作家それぞれの個性も楽しめる。ぜひ、ほしいものを探しに来てほしい」と来場を呼びかけていた。
開館日時は土日祝日の午前10時縲恁゚後5時(冬季は午後4時まで)。 -
かんてんぱぱで布・NUNO・布展EXIBITION06
長野県染色作家協会に所属する染色と織りの作家3人と、華道家一人による「布・NUNO・布展」が25日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれてる=写真。秋の花を添えた布作品約30点が、訪れた人たちを魅了している。
4人によるかんてんぱぱでの作品展は3回目。それぞれは、布をアート的に表現することを追求している。伊那市美篶の山田邦子さんは、染色したかすれ地を二重に重ね、微妙に変化する文様を表現。また、箕輪町の華道家・五味敏江さんが季節の草花を生け、秋の空間を演出している。
山田さんは「花と布の共演を楽しんでほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
丁石ハイキングで羽広道約7キロを歩く
伊那市で23日、「羽広道丁石ハイキング」があった。子供縲・0代の14人が参加し、坂下区の常円寺東側から「馬の観音様」で信仰を集めた西箕輪区の仲仙寺までの約7キロを歩いた。
丁石は1850年代、一丁(109メートル)ごとに建てられた道標。54体のうち34体が残る。伊那観光協会が取り組む丁石復元が進んでいることから、西箕輪公民館が初めて企画した。
丁石ルートの案内役を育成できればという思いもあり、確認した丁石の写真や特徴、位置図などを載せた資料を用意。
参加者は秋空の下、羽広道の概要説明などを聞き、丁石が立つ県道大萱荒井線沿いを歩いた。
羽広道は、田植えが終わると、お参りに来る農耕馬でにぎわったといわれ、参加者は観音様などが刻まれた丁石を見ながら、当時に思いをはせた。 -
武士、町娘、魚売り…往来「高遠燈篭祭」
伊那市高遠町で23日、「高遠燈篭(とうろう)祭」があった。ほおずきちょうちんを飾り付けた西高遠の通りで、伝統の高遠囃子(ばやし)の巡行=写真、本町と仲町の山車も練り出した。夏祭りで計画していたメーンイベント「ご城下でござる」と花火大会もありにぎわいを見せた。
高遠囃子の巡行は保存会の桜奏会と婦人部、桜町の各連などが参加し、西高遠内を一円。高遠小学校児童による連の披露もあり、本囃子の「松囃子」、返り囃子の「唐子囃子」で本町交差点縲恂g持(ほこじ)神社の本通りを往復した。
江戸時代の城下町を再現した「ご城下竏秩vでは火消し、武士、町娘、魚売りなどに扮(ふん)した通行人が本通りを往来。記念撮影をせがまれるなど、至るところでアマチュアカメラマンや集まった住民らの注目を浴びていた。 -
田楽座稽古場公演 観客と一体・熱い舞台
伊那市富県を拠点に全国展開する歌舞劇団・田楽座の稽古(けいこ)場公演「よっておくんな田楽座」が22、23日夜あった=写真。初日は地元のほか、関東、東海方面から約180人が集まり、太鼓や踊りなどの民俗芸能を楽しんだ。
公演は、現在の場所にけいこ場を構えたのを機に、地域の人に恩返ししよう竏窒ニ始まり15回目。会場に足を運ぶ観客は年々増加し、前年から2日間の舞台になった。
座員6人が曲芸に獅子舞、歌や太鼓とバラエティーに富んだ13演目を次々と展開。こっけいな表情で笑わせたり、力強いばちさばきと踊りで魅了するなど、観客は大きな拍手でこたえていた。
舞台で初めて歌を披露する座員など、公演は「ここでしか見れない演目」も多数。アンコールの恒例になっている地元民謡「伊那節」では、観客と一緒なって歌い楽しんだ。
島岡方子さん=飯田市=は「6人であれだけのパワフルな舞台。初めてのけい古場公演は楽しかった」と目を輝かせていた。 -
石橋一魁さんの墨彩画展 26日まで・ベル伊那
県内では初めてとなる石橋一魁さんの墨彩画展は26日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。 石橋さんは神奈川県在住で、鎌倉五山の一つ、円覚寺内瑞石庵で絵画、精神修行をした画家。今回は表情豊かな女性の仏様をイメージした絵など24点を展示販売している。
作品名にも特徴があり「念ずれば花開く」「さよなら三角、またきて四角…」「たったの1日」など、人の心に眠っている幸せな心を目覚めさせる作風が人気を呼んでいるという。
そのほか、島根県の神話をモチーフにした、七福神が竜の上に乗る「安来七福神」などがある。
会場では同時開催で「オールドノリタケ小品特集」と題した展示即売もある。明治中期縲恆蜷ウ末期、米国輸出品として日本で製作したティーカップ、サラダボールなどの日常食器が25点並ぶ。 -
「新山保育園・小学校を考える会」発足で存続願う
伊那市教育委員会が児童数の減少により「適切な時期に統合などを考えたい」との方針を示した新山小学校(同市富県)に関して、存続を願う住民らは21日夜、「新山保育園・小学校を考える会」を発足し、存続に向けた方策の検討を始めた。
新山保育園の園児数が減少し、小学校との共同調理方式が今年度から開始。昨年9月、この方式の提案があった際、学校の存続を危ぶむ声が保護者からあり、新山区長会が検討組織設置について話し合ってきた。
同区長会を構成する上新山、北新両区の計14常会の代表者、小学校と保育園の保護者ら委員24人が新山集落センターに集まり発足、会長には若林敏明さん=北新=を選出。オブザーバーとして学校長、園長ら学校関係者も迎えた。
若林会長は今後の同会の進め方として、区民の今の心情を確認、児童数増加への対策、小規模校の魅力の再確認竏窒ネどを考える必要があると強調。「緊急を要するので、本年度中にできること、その先にやることをまずは整理する必要がある」と訴えた。
児童数が減少する悪循環を解消するために、転入者を増やすことが必要との委員からの意見に対し、若林会長は「入居したい若い夫婦からの問い合わせもあるので、そういったチャンスを生かしていかねば」と、活路の一つとした。
新山小の児童数は55人で市内最小規模。市教育委員会によると、新たな転入者がない限り新入生は、08年度2人、09年度1人で、1・2学年計3人は複式学級の対象となる。12年度の児童数は半減の22人の見込みとなっている。
新山区の山崎昭彦区長会長は「区民のよりどころである保育園、小学校がなくなることは区が崩壊すること」とし、区外の学校との統合は住民流出へつながると懸念する。
会では行政との共同体制を整えるため、近日中に会が発足したことを市へ報告する意向。10月4日にある次回の集いでは、住民意識を知る調査方法、転入者増加のための対策などについて検討する。 -
伊那ナイターソフトボール連盟リーグ戦閉幕
伊那ナイターソフトボール連盟の今期リーグ戦が終了し21日夜、伊那市の富士塚スポーツ公園グラウンドで閉会式をして、半年にわたる熱闘に幕を閉じた。Aリーグはインターフェアが2年連続6回目、Bリーグは下県フェニックスが初優勝を飾った。
今季は新たに1チームが加わり、Aリーグは13チーム、Bリーグは12チームで熱戦を展開。インターフェアは、10勝2敗で並んだGTエボリューションとの決定戦で勝利し、連覇を果たした。下県フェニックスはほうせんに敗れたが、ほか10戦は5点差以上の大差で白星を重ねた。来季リーグはAリーグの下位、Bリーグの上位、それぞれ3チームを入れ替える。
リーグ戦前半は順調に日程を消化したが、7月の豪雨の影響などで後半は大幅にずれ込んだ。関達也会長は閉会あいさつで「例年になく雨に泣かされた」と振り返るとともに各チームの健闘をたたえ、「来季も一チームも欠けることなく参加してほしい」と呼びかけた。
今後は秋季トーナメント戦が始まり、19チームが10月17日まで、同会場と市営球場で優勝を目指して熱戦を繰り広げる。 -
かんてんぱぱで染布とアンティークトンボ玉展
アンティークトンボ玉のアクセサリーと、植物染料の洋服などがが並ぶ「染布とアンティークトンボ玉展」が25日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。約2千年前のトンボ玉を使ったネックレスや、素朴な色合いが魅力のスカーフなど約300点が、訪れた人を楽しませている=写真。
伊那市に工房を構える中村清人さん(50)・訓子さん(50)夫妻による展示会で、かんてんぱぱホールでは2回目。
清人さんの手掛けるトンボ玉作品は、ほとんどに100年から2千年前までのアンティークトンボ玉が使用されており、2千年近く前に作られた「ローマンガラス」の破片を使ったネックレスなどもある。現代のトンボ玉はガラスに近い色彩をしたものがほとんどだが、アンティークトンボ玉はトルコ石やラピスラズリなどの天然石を用いて色をつけているため、天然石の深みのある色彩が魅力となっている。
訓子さんの染布作品は、ロッグウッド、ヤマモモ、柿渋などの天然素材を使った草木染め。秋から冬に掛けて着まわせる上着やスカーフ類が豊富で、素材にはシルク、コットンなどの天然繊維を使用している。
夫婦は「古いトンボ玉と使って作品制作をしているのは全国でも十数人しかおらず、見るだけでも価値がある。歴史に思いをはせたり、秋に役立つ洋服を見に来てほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
伊那剣心館に助成金30万円
伊那中央ロータリークラブ(RC)は20日夜、創立20周年記念事業の一環として、上伊那の小中学生が通う県道クラブ「伊那剣心館」へ30万円の助成金を寄付した。
伊那中央RCは記念事業で、県内のRCでつくる「国際ロータリー第2600地区」の青少年育成基金の中から助成金を申請して寄付。同RCの提案で始まった同クラブ恒例の他地区交流大会「きさらぎ友好杯」の運営費に役立ててほしいとした。
矢島宏会長、池田幸平幹事ら2人が子どもたちが練習する市武道館を訪れ、代表者の南箕輪小学校6年の白鳥結希君へ寄付金を手渡した。
矢島会長は「剣道を通じて心身共に鍛えて、立派に育つことを願っている」とあいさつ。白鳥君は「感謝の印として、これからも強い心と体を育て、立派な大人になります」と感謝の言葉を返した。 -
県書道展伊那地区展
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第59回県書道展覧会伊那地区展が22日、県伊那文化会館で始まった。上伊那の小中学生、高校生、一般から応募のあった931点の中から入選作品917点を展示、県下巡回作品約60点なども並ぶ。24日まで。県教育委員会、県書道協会などの主催。
漢字、漢字系調和体、かな、篆刻、刻字などを出品。伊那地区は他地区と比べて会派が多いため、一般作品は作風もバラエティーに富み、見所の多い展示となっている。
審査員の一人である千葉耕風さん=箕輪町=は「年々、来場者の足が止まる作品が多くなってきている。書に興味のある人は見るだけでも勉強になると思う」と来場を呼び掛けている。
午前9時30分縲恁゚後5時30分(最終日は午後4時)。入場料無料(パンフレット代300円)。 -
JA上伊那が生き生き!長生き!健康家族を開催
上伊那農業協同組合(JA上伊那)と冠婚葬祭サービス会社・グレースは22日、「生き生き!長生き!健康家族」を伊那市狐島の本所で開いた。約120人が集まり、駒ヶ根市光前寺の吉澤道人住職の講話を聞いたり、介護や年金についてのポイントなどを学んだ。
健康で楽しい生活を送ってもらう追おう竏窒ニ、本年度始めて企画した取り組み。
「人生は楽しい」という演題で講演した吉澤住職は「人生なんて、ほとんど思い通りにいくことはなく、楽しいわけがないが、与えられたものに自分自身が納得し、一層、その場を楽しんでしまおうと考えるようにしている」と語り、自分の限界を知り、その上で次の道へと進んでいくことも大切であることを諭した=写真。
またJA上伊那から、介護に備えて準備しておくべきことや、年金や相続に関するトラブル回避方法の説明もあった。 -
伊那公民館・水彩画サークル 「葦の会」
伊那公民館の水彩画サークル「葦(あし)の会」(小松公明代表)は、毎月2回の教室で学びながら、毎日の生活の中に少しでも時間をつくって創作活動に励み、趣味を楽しんでいる人たちの集まりだ。
会は伊那公民館講座「水彩画教室」(1990‐92年)を修了した仲間で14年前に設立。「パリ国際ル・サロン」会員の碓井伍一氏=伊那市山寺区=を講師に迎え、同公民館で教室を開き、腕を磨いている。
会員は伊那市の50代を中心に20縲・0代の会社員、主婦、定年退職者ら20人(男性5・女性15)。義務教育の美術の時間以外は学んだことがない、という初心者らでつくる趣味のサークルだ。
教室では野菜、果物などの静物画、スケッチで外へ出掛け風景画を描いたりする。そのほかは会員それぞれが自宅の庭先に咲く季節の花や旅行先の思い出の場面など、思い思いのモチーフを前に筆を走らせている。
趣味の集まりといっても公民館のロビー展や文化祭、年2回の中部電力伊那営業所ギャラリー展など、年間6回の作品展を開く多忙。「展示会のプレッシャーは大きいが、自分が満足する作品をつくろうと努力している。人に見てもらうことが上達につながっている」(小松代表)。
作品は一人ひとりの持ち味が表れた力作ばかりで、全体的に色彩が明るいことが特徴。「年齢は重ねているが、会員の性格の明るさが表現されている」というのが一番の魅力になっている。
技術を向上させるためだけの教室としての位置付けだけでなく「交流」もテーマとする。絵を描いた後は皆で作品を批評し合い、時には世間話に花を咲かせたりすることが楽しみになっているのだとという。
小松代表は「旅行へ出掛けてスケッチを楽しんだりと、人生をとっても楽しんでいるグループ」と評価。「これからは、それぞれの人生、生きてきた味が色にもっと出てきてくれればうれしい」と話している。 -
住宅へ窃盗に入り、家人へ暴行
伊那署は20日午後2時10分、事後強盗の疑いで、飯田市東新町の自営業、福岡薫容疑者(52)を緊急逮捕した。
調べによると、福岡容疑者は同0時38分ごろ、伊那市内の民家から現金1万2千円ほどを盗み、さらに物色中に帰宅した家人に見つかり、家人の首を絞めるなどの暴行を加えて逃走した疑い。
緊急配備中の駒ヶ根警察署員が逃走する容疑者の車を発見。所要の捜査の結果から犯行が明かになり、逮捕した。 -
伊那市福祉有償運営協議会、新たな有償福祉運送を行う主体として1事業所を承認
伊那市福祉有償運送協議会(戸田雅博会長)が20日、市役所であり、申請があった「障害祉地域生活支援センターキープ」を、新たな有償福祉移送団体として承認した。
障害児の放課後や土日・祝日などの一時預かりなどに取り組んでいるキープは、自宅と施設との送迎サービスも行っている。国の補助金が支給されていたこれまでは、送迎サービスを無償提供してこれたが、障害者自立支援法の施行に伴い、居宅支援事業への国の方針が明確化。移送サービスへの補助がなくなることが明らかとなり、各事業所は、有償で送迎サービスを提供せざる得ない状況になった。
協議会では「今後も、自立支援法のからみでこうした申請を行わなければならない事業所がでてくるが、申請には時間がかかる。速やかに認めてあげなければ、現在の利用者が困る」との声が挙がり、最終的には全会一致で申請を認めた。
市内にはほかにも、居宅サービス事業の一環として送迎を行う事業所がある。今後、有償で送迎サービスを継続しようとする場合、自立支援法の経過措置が終了する10月前までに申請を行い、協議会の承認を得なければならないが、利用者負担とすれば利用者の確保が難しくなることなどもあり、移送事業を断念しようとしている事業所もあるという。
また、昨年度の協議会で福祉有償運送の実施団体として申請を行ってきた「移送サービス信州」は解散した。 -
味工房でおばちゃん味噌の天地返し
南箕輪村の味工房で20日、「おばちゃん味噌」の天地返しがあった。大豆班の女性5人が、昨年11月に漬け込んだ2500キロの味噌を大豆をすり潰す機械にかけ、再びおけの中へと漬け込んだ。
天地返しは例年、「土用の丑」が済み、時間的余裕が生まれるころに行ってきたが、今年は施設が休みとなった20、21日に実施。天地返しは、味をなじませて均等にするために行う作業だが、味工房では、大豆をすり潰す機械に再度かけることが特徴。麹(こうじ)がつぶれて滑らかになり、味もまろやかな味になるという。
味工房やあじーななどで販売し始めて5年目となるが、味の評判も良く、その年の味噌は、毎年完売になるという。
今回仕込んだ味噌は、今年の11月ころから販売し始める。
700キロ500円。1キロ700円。量り売りもしている。 -
南箕輪のハーモニカクラブ演奏楽しむ
伊那市美篶の老人保健施設「すずたけ」で20日、敬老のお祝いがあり、南箕輪村のハーモニカクラブ「ポコリットみなみみのわ」が演奏した=写真。利用者らは音色に合わせ歌ったり、手拍子などをして楽しんだ。
地域貢献活動として地元の福祉施設で演奏会を開く同クラブにとって、村外施設からの依頼は初めて。利用者らが見つめるなか、「故郷」「荒城の月」など7曲をメンバー9人が合奏、独奏で披露した。
「皆さんに会ってハーモニカの演奏が出来ることを楽しみにしてきた」とのあいさつで演奏開始。歌詞を張り出し、それぞれの曲に観客も一緒に歌で参加できるような工夫もあり、会場には元気に歌う利用者の笑顔が広がった。
「ポコリットみなみみのわ」は公民館事業「初心者ハーモニカ教室」を修了した有志で04年4月に発足。現在は会員16人がいて、村の文化祭、福祉施設などで演奏活動を展開している。 -
10月に産業立地推進室を設置
伊那市は10月1日、産業振興部に産業立地推進室を新設する。雇用の創出や安定した税収を確保する。
04年9月、産業振興部商工観光課内に産業立地係を設けたが、職員体制を充実させ、さらに企業誘致などを推進する。
職員体制は、課長級に当たる室長1人を含めて4人。現行より1人増員となる。
産業立地は本年度予算の3本柱の一つ。10月1日付の人事異動に合わせて設ける。 -
柳沢地区の災害査定に向けた現地調査に信大生が協力
伊那市は19日、7月豪雨により土石流被害があった柳沢地区で、農地復旧に向けた現地調査を開始した。信州大学農学部農業工学研究室の学生がともに参加し、田んぼに堆積した土砂の量などを測定した=写真。
市は、同地区の農地復旧を国の災害復旧事業として申請することを予定しているが、申請には、被害ほ場が必要とする土砂排出量などを具体的に示した査定設計書を作成しなければならない。そんな折、農村計画や農業土木などを専門とする農業工学研究室から、調査への協力申し出があり、専門的知識を持った学生たちの力を借りることとなった。
この日の作業に参加した4人は、職員とともに査定設計書に添付する被災現場の写真撮影などに協力。22日までの間、1日3縲・人が交代で市職員と作業に参加する。
市は、柳沢地区での災害復旧費用に約1億円を見込んでおり、12月ころから復旧工事に着手することを予定している。年度内に作業を完了させ、来年の作付けへの影響がないよう努める。 -
中高生1泊2日の生活でリーダーシップ養う
ジュニアリーダー養成講座「半熟のつどい」の野外体験活動が17、18日、伊那市高遠町の国立信州高遠青少年自然の家であった。中高生らが小学生と一緒に自然の中でキャンプファイヤーやネイチャーゲームなどをして楽しんだ。NPO法人自然学校「ふる里あったかとお」(丸山宏一代表)主催。
市内の中高生を対象に、ボランティア活動を通じてリーダーシップを養う講座で、本年3回目。西箕輪中学校、伊那北高校から受講生4人が参加し、高遠小学校の児童9人らと1泊2日の活動を展開した。
初日の野外炊飯では2班に分かれ、それぞれにジュニアリーダー2人がついてカレーライスを調理。手順に困っている児童がいれば、優しく助言するなどして統率を取っていた。食事中の子どもたちからは「楽しいから4泊5日で泊まっていきたいな」などの声が聞かれた。
西箕輪中の上島大輝君(13)は「新しい発見を見つけるために参加した。同じ目線になって小学生らと仲良くないたい」と感想。伊那北高の渋谷侑加さん(16)は「皆で楽しんでもらうことが自分も楽しい」と積極的に参加者と会話を楽しんでいた。 -
老若男女延べ410人で熱戦 知事杯争奪卓球大会
第55回知事杯争奪卓球大会(上伊那卓球連盟主催)が18日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であり、地元を中心に県内から延べ約410人が集まり熱戦を繰り広げた。
県卓球連盟所属の小学生から50代の選手までが参加。男女別のシングルス、ダブルスのトーナメント戦で、それぞれが腕を競い合った=写真。
結果は次の通り。
【男子】
▽シングルス(1)森岡大樹(下條中学校)(2)井岡雅彦(岡谷市役所)(3)鎮西直人(鎌田クラブ)松下浩之(飯田クラブ)
▽ダブルス(1)鎮西直人・滝沢健太(鎌田クラブ)(2)鈴木駿・内山大輔(松商学園高校)(3)中島悠希・中原直哉(鎌田クラブ)實原洋幸・塩澤大樹(下伊那農業高校)
【女子】
▽シングルス(1)望月可奈子(松商学園高校)(2)小林奈津美(同)(3)千村淳子(駒ヶ根クラブ)畠山裕圭(飯田女子高校)
▽ダブルス(1)望月可奈子・小林奈津美(松商学園高校)(2)川上紗也加・木下美咲(飯田女子高校)(3)養田真実・村澤亜紀(伊那西高校)畠山裕圭・土屋明日香(松商学園高校) -
「伊那市の歌」を新市の市歌に制定することを求める陳情
伊那市議会総務委員会が19日開かれ、旧伊那市の市歌「伊那市の歌」を新市の歌に制定することを求める陳情(伊那市音楽協会提出)を趣旨採択とした。「伊那市の歌を十分周知し、理解を深めた上で、有識者による第3者機関で慎重審議して決定する」と意見を付けた。
6月定例会で継続審査となり、8月下旬に有識者など5人から意見を聞いた。
委員から「有識者による委員会を設置する。高遠町・長谷の市民の理解を得る条件付きで趣旨採択」とする一方「新設合併である。旧伊那市の歌を市歌にするのは、せん越極まりないという感情を持つ」と不採択の意見も出た。
採決の結果、賛成多数で趣旨採択とした。
陳情書は、伊那谷の自然の美しさ、そこに住む人たちの気高さを市内外に発信できると確信していると記される。
そのほか「高校改革プラン実施計画で地域の合意のない部分を撤回し、学校現場に十分検討期間を保障できない平成19年度実施を見送ることを求める意見書の提出」「非核平和都市宣言に関する決議について」「集配局の廃止再編計画に反対する意見書の提出について」など陳情はそれぞれ採択した。