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施設訪問ボランディア
伊那市西箕輪
秋城特子さん(32)
ウーピー(5)「盲導犬は大人しくて人懐っこい血統を選んで繁殖しているんです。だから、ウーピーも普通のラブ(ラブラドール)より大人しくって陽気。人が大好きで言葉もちゃんと理解しているんですよ」
もともと盲導犬になるための訓練をしていたウーピーだったが、その途中で時々発作が起きる持病があることが判明。盲導犬になることはできなかった。3年前、そのウーピーを新しい家族として迎え入れた。
「食べることとお昼寝が大好き。散歩中に公園の池へ突然飛び込んで『犬が落ちたぞ』って大騒ぎになったこともあるんですよ。でも、自分の前に投げられたおもちゃをほかの犬に横取りされてしまうような、ちょっとどん臭いところもあって」とウーピーを見つめる。
◇ ◇
ウーピーのように盲導犬として活躍する機会がなかった犬は「キャリアチェンジ犬」に転身し、新しい家族のもとで家庭犬として生涯を送る。しかし中には、セラピー犬として施設訪問をしたり、介助犬として活躍する犬もおり、兼ねてからそうした活動には興味があった。「春からは子どもが保育園入り、時間的余裕もできる。やってみようか」と昨年11月に一念発起。市社会福祉協議会のボランティアセンターに登録し、その一歩を踏み出した。
「私自身、人と接することが好きで『何か人の役にたてないかな』って考えていました。自分の生活でも、辛いことがあった時に犬は支えになってくれる。すべての人が一緒じゃないと思うけど、施設に入っている人の中には、動物と触れ合いたくてもできない人がいる。必要としてくれる人がいるなら、やってみよって思ったんです」
◇ ◇
初めて訪れたのは障害を持つ子どもたちを預かる施設だった。
人に触ってもらうことが好きなウーピーも、最初はさすがに何をしていいのか分からないらしくなされるがままの状態だった。しかし、「柔らかくて気持ちいい」と喜ぶ子どもたちに、ウーピーは顔をなめて返す。そんなやり取りをしているうちに、遠めで見ていた子どもたちも「大丈夫なのかな」と寄ってきてくれるようになった。
一方のウーピーも、回を重ねる中で少しずつ自分の役割を分かってきたように感じる。「実際そういうものが見えるわけでなないのだけど、手ごたえとしてはっきり感じます」
◇ ◇
活動を通して、自分自身もウーピーから教えられることが多い。
「普通、初対面の人と接する時、打ち解けるのは時間がかかったりするけど、ウーピーがいると間に入ってクッションとなってくれるから、それを和らげてくれる。犬は正直だし、いつでも味方でいてくれる。自然な生活の中で支えてくれているんだなって改めて思います。目標というのは定められないけど、触れ合いと通して、ちょっとでも楽しい気分になってくれればと思います。『次はいつ会えるの』って楽しみにしてもらえるようになりたいですね」 -
はら美術で備前焼秀作展
伊那市旭町のはら美術は25日まで、「土と炎の芸術「備前焼秀作展」を開いている。巨匠から新進気鋭まで、40人以上の作家が手掛けた湯のみや花器、つぼなど約250点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
1週間以上かけて登り窯の中で焼き上げる備前焼。付着した灰などが自然釉(ゆ)となり、一つひとつが異なる魅力を放つ。
はら美術で備前焼作品展を開くのは2年ぶり。今回は、人間国宝・伊勢崎淳氏をはじめとする伊勢崎一門や、独自の感性で新しい形を追求している隠崎隆一氏、父子2代で人間国宝となった故・藤原雄氏などの作品も並んでいる。また、主催者自ら現地に赴き、各作品を調達しているため、作家ものでも2千円台から入手できる。
主催者は「見るだけの価値があるのでぜひ見にきてほしい」と話している。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。25日まで。 -
ヤギ飼育の感動を本に 伊那小3年秋組
伊那小学校3年秋組(伊藤道彦教諭・32人)はこのほど、総合学習・活動でヤギと一緒に過した3年間の出来事をまとめた本「メイメイ家族となかまたち」を制作し、市内の出版社の協力で700部、発刊した。「多くの人たちに活動を知ってもらいたい」と一般の人に向け、本の販売を始めている。
秋組は、1年生の時から雌ヤギの「メイちゃん」を飼い始め、現在では雄の「メイすけ」との子どもなど計5頭を飼育。4年生になるとクラス替えで活動を終えないといけないため、これまでの学習をまとめようと、本年10月末から本の制作を始めた。
本は、児童約10人でつくる編集委員が中心となり、3年間の思い出を65項目に分け、4人1班の計8班で分担して執筆。子ヤギの出産に立ち会ったことや、エサ代を捻出するために野菜を育てて売ったこと、父親ヤギが病気になったことなどを児童たちがその時、感じた思いとともに描いた。
伊澤雄人君(9つ)は「メイちゃん家族が命の大切さを教えてくれた」と感想。伊藤教諭は「子どもたちの思いが、一つの形として本になった。これまでの感動を、子供たちは皆さんに伝えたいと思っている」と話している。
本は700部を発行。A5判サイズ、144ページ、価格1500円(税込み)。購入などに関する問い合わせは、伊那小学校(TEL72・5205、FAX72・5206)へ。 -
西春近中央保育園、親子で柳沢運動プログラム
家でもできる親子運動を知ってもらおう竏窒ニ、伊那市の西春近中央保育園は15日、心身の健全な発達を促す目的で導入している「運動あそび」を親子で体験するイベントを開いた。同園の親子約60人が、普段園児らが取り組むプログラムや、親子一緒にできる運動を楽しんだ。
同園は本年度、自由参観という形で公開。保護者にも運動遊びを知ってもらう取り組みをしてきた。今回は保育参観に合わせて実際に親子で運動遊びを体験してもらう機会を設置。家庭で親子のかかわりのヒントにしてもらおう竏窒ニ、一緒できる運動を中心とした。
親子は飛行機や動物を模した動きなどに挑戦。「手足の力が弱い子が多いが、家でできることをしっかりやってもらうと、けがすることも無くなると思う」などと話す保育士の声に耳を傾けながら体を動かし、触れ合いを楽しんでいた。
運動あそびは、市が05年から小鳩園を含む市内23園で導入しているプログラムで、身体だけでなく脳の前頭葉を刺激し、集中力を高める効果などもあるとされている。 -
公営みすず寮を守る会のメンバーなどが市に対し監査請求を求める
公営みすず寮を守る会」(原弘会長代行)のメンバーなど4人が15日、本年4月を目途に伊那市が上伊那福祉協会に経営移管する準備を進めている特別養護老人ホーム「みすず寮」の移管手続きが不当かつ違法であるとして、同市監査委員に対し住民監査請求をした=写真。
請求では▽市議会の議決を経ないうちにみすず寮の廃止届けを提出したこと▽みすず寮の設置を位置付けている「伊那市特別養護養護老人ホーム条例」が今なお効力を有しているにも関わらず、廃止届けなどを提出したこと▽上伊那福祉協会のみに限定して移管協議を進めていること竏窒ネどの不当性・違法性を主張。監査を求めているほか、廃止届けの撤回と移管協議の中止を訴えている。
監査結果は受付日から60日以内に通知されることとなっているが、市は3月議会にみすず寮の設置条例を廃止する条例案提出する準備を進めており、議会の動向によっては監査請求の結果を待たずしてみすず寮の廃止・移管が成立する。しかし同会は、監査請求が却下された場合や廃止・移管が成立した場合には住民訴訟も視野に入れて公営みすず寮の存続を訴えていきたいとしている。
市は1月25日付けでみすず寮の廃止届けなどを県に対して提出している。 -
サン工業が工場増設
伊那市西箕輪の表面処理(メッキ)に携わるサン工業(川上健夫社長)と伊那市・市土地開発公社の工場用地売買契約調印式が15日、市役所であった。
同社はハードディスク、自動車、情報家電など部品の表面処理を手がけている。全体に受注の増加で現工場が手狭になり、さらに半導体関連部品へ新規参入することから、新たに工場を増設する。
新工場(第3工場)は、伊那インター工場団地内にある現工場の東側。用地は約1万3600平方メートル。工場は鉄骨造り3階建て(2階一部吹き抜け)で、床面積は3900平方メートル。投資額は7億円。
3月末に着工し、7月に完成予定。稼働は8月からを見込む。
今期の売上予想は15億円で、5年後には30億円を目指す。
川上社長は「再来年、創業60周年を迎える。表面処理は特殊業務。海外に負けない技術力を身につけたい」とあいさつ。
川上社長は伊那商工会議所副会頭も務め、小坂市長は「市の工業発展に尽力いただければ」と期待した。 -
伊那ロータリークラブ顕彰式
伊那ロータリークラブ(前林武夫会長)の第28回顕彰式が15日、伊那市内であった。十数年間、伊那中学校に花を生けた伊那市西町の小田タカ子さん(84)が受賞した。
小田さんは孫が伊那中学校へ入学したのを機に、明るい学校であってほしいと願い、週1縲・回、正面玄関に生け花を飾るようになった。生徒や職員から喜ばれ、孫が卒業したあとも続けた。高齢のため、本年度からは入学式や卒業式、文化祭などイベントの際に季節の花を届けている。
前林会長は「長年にわたり、学校の教育環境向上に努めた」と述べ、顕彰牌を手渡した。
小田さんは「庭や山で取ったり、買ったりした花を飾った。学校へ行く度に励まされ、これまで続けてこられた。自分にできることととして花を届けていきたい」と話した。
顕彰式は創立記念例会と合わせて開き、メンバー約40人が出席した。 -
伊那市よりよい教育環境推進連絡会
伊那市よりよい教育環境推進連絡会は14日、市役所で本年度2回目の会合を開いた。市内の小中学校21校の校長、育成会やPTA会長ら約50人が集まり、子供たちの安全に向けて取り組んできたそれぞれの活動内容を発表し、情報を交換した=写真。
取り組み実績の報告では、地域に設置された有害図書自販機の撤去運動や、危険箇所などを示した通学路マップの作成などについて報告。そのほか、市内の全小中学校に設置された、子供たちの登下校の安全を見守る組織の特徴などを、それぞれの学校代表者が説明した。
同連絡会は、家庭、学校、地域社会が連携し、よりよい教育環境をつくる目的。
北原明教育長はあいさつで「子供たちから危険なものを隔て、守るのと同時に、子供たちの心を育てる活動も重要となる。もっと直接的な大人の活動が求められている」と呼び掛けた。 -
春の高校駅伝に向け600個のプランターで花の準備が進む
1カ月あまりに迫った「春の高校伊那駅伝2007」に向け、伊那市振興公社では大会トラックに飾る花の準備を進めている。約600個のプランターが並ぶハウスの中では、黄色やピンク色の花々が咲き始め、一足早い春を演出している=写真。
3月に開催する春高駅伝のトラックを演出する花を育てている同公社では例年、開催日に合わせて開花するように水やりや温度管理をしている。
最も難しいのは花の開花時期を大会前後に合わせること。夜間はストーブをたくなどして凍らないようにしているが、暖冬となった今年はいつもより若干早めに開花した。また、今年は折り返し地点となる東部地区にも花を飾るため、プランター数を増やした。
現在ハウスではパンジー、ビオラなどが見ごろを迎えており、今後はピンク系のシバザクラが咲き始める。 -
伊那消防署 住民対象に上級救命講習会開く
伊那消防署は、一般を対象とした、乳児、小児、成人の全年齢層に対しての応急手当の方法を学習する上級救命講習会を、今年から、日本のBLS(1次救命処置)のガイドラインが変ったのに合わせた内容で開いている。
上級救命講習の内容変更は、心肺蘇生法が、胸骨圧迫と人口呼吸の処置回数が15対2から30対2になったことや、AED(自動体外式除細動器)の使用が成人だけでなく小児にも使えるようになったなどの点。講習会では、変更した内容を確認しながら、止血法や異物除去などの方法を学習する。
署員は「新しい講習内容になったので、以前に受講したことのある人も、もう一度受講してほしい」と呼び掛けている。
昨年9月からは、最低月1回のペースで普通救命講習も開いている。詳しい問い合わせや、各救命講習への参加申込は、伊那消防署(TEL72・0119)へ。
上級救命講習で新しい内容の講習を受ける一般参加者ら(10日、伊那市役所) -
伊那映像祭
伊那ビデオクラブ(飯島尚美会長、30人)の「伊那映像祭2007」が11日、伊那市生涯学習センターであった。新伊那市誕生記念の冠イベントの一つで、旧3市町村を結ぶ三峰川を題材にした作品などを上映した。伊那毎日新聞社など後援。
昨年4月、映像祭に向けてプロジェクトチームを立ち上げ「三峰川その流れと暮らし」などをテーマに、クラブ員がそれぞれ撮影を分担した。撮影の失敗、過去の撮影分を含めた映像の絞り込み、史実の確認など苦労して作品を仕上げた。
「暴れ三峰川」は、治水工法の霞堤防の知恵や、私費を投じてかんがい用水路を改修した長谷村出身の伊東伝兵衛(1801縲・2年)の業績、高遠・美和ダムの完成など解説を盛り込みながら、住民と川との闘い、水の恩恵をとらえた。
また、長谷の伝統文化中尾歌舞伎、江戸時代の高遠の石工守屋貞次、江戸時代に伊那谷を縦断する伊那街道の要所として栄えた伊那の宿場町など3地域の持つ歴史や文化、自然、観光なども紹介。
特別招待作品として、松商学園放送部が高校生の視点から戦争を問うドキュメンタリー作品「海からの慟哭(どうこく)」(NHK全国高校放送コンテストNHK会長賞受賞作)なども上映した。 -
県伊那文化会館で舞台裏たんけん隊
舞台を身近に感じてもらおう竏窒ニ伊那市の県伊那文化会館は11日、「舞台ウラたんけん隊オペラ編」を開いた。家族連れなど約40人が参加。普段は見ることができない舞台裏を楽しんだ。
毎年催しているイベントの一つ。昨年は舞台劇の裏方役などを体験してもらったが、今年はオペラ公演を想定した舞台裏体験を企画した。
まずは5分程度のデモンストレーション公演を行い、その公演がどのように作られたのか舞台裏を見学。舞台より低い位置に設置される「オーケストラピット」では、演奏者の背の高さに応じて床を下げる幅を調節していることなどを学び、実際に指揮者やコンサートマスター、演奏者などを体験した=写真。
また、幕を一瞬の間に落とす舞台装置を見学。幕を落とすひもを引っぱった赤穂小学校の馬場諒太君(10)は「面白い手ごたえだった」と話していた。 -
伊那市防災講演会
伊那市は、6月から県が運用する「土砂災害警戒情報」などについて学ぶ防災講演会を12日、市駅前ビルいなっせで開いた。区長や自主防災会の関係者ら約220人が参加し、同情報の運用に向けて設置した検討委員会に携わった北沢秋司信州大学名誉教授=写真=の説明を聞いた。
北沢名誉教授によると、土砂災害警戒情報は、長野地方気象台と県が連携して検討を進めてきたもので、都道府県と気象庁が共同で発表する新たな防災情報。大雨による災害の恐れがある時、市長村長が避難勧告などを発令する際の判断や住民の自主避難の参考になる。
北沢名誉教授は「県と気象台が協議して警戒を解除するが、ここで注意しなければいけないのは、避難命令の解除は地域にとって一律ではなく、その地域を知る区長らの判断が重要となる」と注意した。
防災、防犯をテーマに1年ごと交互に開く、10年ほど続く恒例の講演会。昨年は、新潟中越地震を題材に防災講演会を実施したが、昨年、発生した7月豪雨災害があったため、災害発生時に被害を軽減する力となる自主防災会の育成強化を図るために2年連続で開いた。 -
小中学校福祉教育実践発表交歓会
福祉活動に取り組む小中学生が日ごろの取り組み発表をする「小中学校福祉教育実践発表交歓会」が10日、伊那市の福祉まちづくりセンターであった。市内のボランティア関係者など約70人が集まり、伊那北小学校4年1組の発表に耳を傾けた=写真。
自らの活動発表を通してそれまでの学びを一層深め、他校生徒との交流をしてもらうことなど目的とした取り組みで、今年は点字の学習を通じて伊那市内に住む視覚障害者、荻原俊さん(73)と交流してきた伊那北小学校4年1組が発表した。
国語の教科書に載っていたことから点字に関心を持った1組は、点字翻訳ボランティアサークル「六星会」の指導で点字で文章を打つことに挑戦。そこで荻原さんと知り合い、交流会や点字の手紙のやりとりなどを重ねてきた。
児童らは、手紙のやりとりを通して徐々に点字が読めるようになってきたことなどに触れ「目の不自由な人にとって点字はとても大切だと思った」「今後も交流を続けていきたい」と発表。会場に駆けつけていた荻原さんも「みなさんと一緒に「楽しく出来てよかった」と語った。 -
有賀恵一さんが付立染の家元らとともに東京の文芸春秋画廊で4人展
伊那市西箕輪の有賀建具店主・有賀恵一さんが19日から東京都銀座の文藝春秋画廊で開く染色と木工の作品展「きものものがたり竏苧ァ付染と木にたずさわる手仕事展」に作品を出展する。有賀さんは「身近にはいろんな木があり、良い木もたくさんある。こんなに良い木があることを知ってもらえれば」と語る。
作品展は立付染の家元・山下春径さんの誕生日に合わせて企画したもの。今回は初の試みとして木工に携わる3人の職人とコラボレーションした。伊那市からは、長谷の木工作家・植野忠司さんも出展する。
有賀さんは、ここ1年位に製作した約10点を中心に出展。神代ケヤキ、ホウノキ、ウルシなど36種類の木で作ったトレーや、リビングチェア、ベンチなど、色目も手触りも異なる無垢(むく)の木を使った作品からは、自然が持つ温かさが感じられる。
24日まで。午前11時縲恁゚後7時(初日は午後1時、最終日は午後4時)。
問い合わせは文藝春秋画廊(TEL03・3571・6493)へ。 -
きさらぎ友好杯剣道大会 少年剣士ら技術磨く
第14回きさらぎ友好杯剣道大会(伊那剣心館主催)は11日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館で開いた。上伊那地域と岡谷市の少年剣道クラブやスポーツ少年団など計10団体が集まり、約200人の少年、少女剣士らが各部門で熱戦を繰り広げた。
互いの剣道技術を磨き、交流を深める目的。今大会は、伊那中央ロータリークラブ(矢島宏会長)の創立20周年記念事業の一環で青少年育成のために助成金の寄付があり、例年より倍の参加人数となる大会が開けることになった。
交流は、小学1・2年、小学3・4年、小学5・6年、中学の部の計4部門で、ぞれぞれ男女別の予選リーグ、決勝トーナメントを展開(小学1・2年は男女一緒)。小さな剣士たちは、大きな掛け声とともに、日ごろの練習で培った技術を披露し合った。
伊那剣心館の熊谷進会長は「この大会は、大会の少ない如月のこの時期に子供たちに剣道の試合経験を積ませてあげたいとの保護者の思いで始まった。子供たちには、少しでも多くの試合を体験し、日ごろのけい古の成果を発揮してもらいた」と話していた。 -
みはらしの湯で絵手紙と世界のたこ展
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」の展示ロビーで28日まで、「世界の凧(たこ)と絵手紙展」が開かれている。世界各国のたこと色とりどりの絵手紙、千点以上が、訪れた入浴客の目を楽しませている=写真。
「世界のたこ」を手掛けたのは西箕輪の竹越一夫さんと、長野市戸隠在住の平塚岩夫さん。2年ほど前からたこ作りを始めた竹越さんは今回、中国、タイ、台湾など10カ国17種類のたこを出展。春の祭の時に挙げるという円に近い12角形をしたインドのたこや、鳥を模ったたこなど、多彩な作品が並んでおり、その意味を書いた写真も展示している。
絵手紙作品は伊那市内の高尾町、東春近、西箕輪で活動する3つの絵手紙グループに所属する約40人が出展。日常生活の中で切手を張ってやりとりした作品などを中心に展示しており、相手のために考えた元気が出る言葉の数々が添えられている。
絵手紙グループの荒恵子さんは「日常普段着の絵手紙。生活の中で感じ取ったことや春夏秋冬を大切にした作品も多い。添えられた短い言葉の意味を察してもらえれば」と話していた。
3月19日縲・5日は伊那市立図書館でも作品展を実施する。 -
伊那接客業者防犯・防火協会が火の用心を呼びかけるステッカーを作成
飲食店などでつくる伊那接客業者防犯・防火協会(鈴木一比古会長)はこのほど、飲酒運転根絶と火の用心を呼びかけるステッカーを作成した=写真。
飲酒運転根絶に関しては前々から取り組んでいたが、火の用心への取り組みは今回が初めて。1月に発生した兵庫県宝塚市のカラオケボックスの火事を受け、同業者として火の管理を徹底しよう竏窒ニステッカーを作成。加盟する約600店に注意を呼びかけていくことにした。
ステッカーには黄色の紙を使用。掲載する標語は消防署に考案してもらい「火の使用消すまでその場を離れない」とした。
ステッカーは、組合加盟店に配布し、店内に貼ってもらう。 -
きものいぐち「心新たに一(はじめ)展」
12日まで 南箕輪村民センター伊那市高遠町のきものいぐち「心新たに一(はじめ)展」が10日、南箕輪村の村民センターで始まった=写真。
07年最初の展示会。新春企画は、訪問着と袋帯セット、留袖と袋帯セットが25万円均一、30万円均一。本格派きもの展は本加賀友禅、手描京友禅、老舗西陣帯(留袖、訪問着、色留袖、袋帯)がそろう。高級喪服フルセット、新作振袖もある。
同店は「お客様にご満足いただけるように良い品をそろえました。抹茶スイーツのおもてなしも用意してお待ちしています。お気軽にお出かけください」と話している。
12日まで午前10時縲恁゚後7時(12日は午後5時)。
17日から20日までは高遠町のきものいぐち特設会場で開く。午前9時半縲恁゚後7時。問い合わせは同店(TEL94・2074)へ。 -
南信中学生ロボットコンテスト・過去最多50チーム
第4回南信中学生ロボットコンテストが10日、伊那市の伊那中学校であった。上伊那の9校と下伊那の1校から過去最多の50チーム、250人が参加。生徒らは、アイデアを凝らしたロボットを操って、得点を競い合った=写真。上伊那技術・家庭科教育研究会の主催。
独自のロボットで紙製の輪を運び、筒に掛けたり、相手の陣地へ押し出したりできた数で競った。出場ロボットは、リングを押し込むタイプが中心で、中には2本の腕で一度に5つの輪を挟み、筒にかけるタイプもあり、それぞれのチームのアイデアが光った。
大会は、4ブロックで予選トーナメントを開き、各ブロックの上位2チームと審査員が推薦した2チームの計16チームで決勝トーナメントを展開。リングを押し込む、はめ込むなど3つの機能を持つタイプで出場した伊那東部中(伊那市)の「The天竜」チームが、決勝戦で同校対決に勝ち、優勝した。
ロボットを操作した2年・伊藤貴樹君(14)は「去年は焦ってしまい失敗してしまったが、冷静に望んだのがよかった。初めての優勝できてびっくりしてる」と、アシスタントの1年・山口昌太君(13)らと喜びを分かち合っていた。 -
市書店組合「新伊那市かるた」初の大会
伊那市書店組合(小林史麿組合長)は10日、同市荒井の市立図書館で、新市誕生記念の一環として販売した「新伊那市かるた」を使った、かるた大会を初めて開いた。市内を中心に駒ヶ根市などから幼児縲恆蜷lの33人が集まり、年齢ごとの部門に分かれて楽しんだ=写真。
昨年春に販売し始めた同かるたは、高遠城址(し)公園のコヒガンザクラ、長谷の孝行猿、天竜川のザザ虫などを題材に、合併したふるさとを知ってもらおうと3千部を制作。現在は約2500部を売り、地元出身者などからの問い合わせもあるという。
読み手は、伊那朗読の会の会員の一人、柄山祐希さん(83)=同市中央区=が務め、かるたの題材になっている場所について解説しながら進行。参加者は、関心しながらも次第に札数が少なくなると、体勢を前のめりにして札を取り合う熱戦を展開した。
小学校3年生以下の「年少の部」で9枚獲得した、西春近北小3年の本間はるかちゃん(9つ)は、前半で稼いだリードを守りきって優勝。「端から端まで見渡して取った。勝ててうれしい」と喜んでいた。
小林組合長は「新しい伊那市の歴史や文化を理解してほしい」と、かるたの題材になっている場所を巡る企画を検討しているという。かるた大会も継続していく考えでいる。 -
新エネルギービジョンまとまる
伊那市の恵まれた自然資源を新エネルギーに変え、持続可能な自然共生都市を目指す「地域新エネルギービジョン」がまとまり、策定委員会(小池正雄委員長、12人)が9日、小坂市長に報告した。伊那市にふさわしい新エネルギーとして流水を活用した中小水力発電の導入などを挙げた。
ビジョン策定は、化石燃料に代わる新エネルギーの導入を推進するもの。基本方針に、新エネルギー導入による環境負荷の軽減、市民・事業者・行政の協働体制での推進をすえ、基本方針や新エネルギー導入・普及を図るための重点プロジェクト、推進手段、実施スケジュールなど盛った。
重点プロジェクトは▽バイオマス資源の積極的な利活用▽豊富な日射量を利用した太陽光発電の導入▽新エネルギーに関する市民・事業者への啓発竏窒ネど7つ。住宅や集会施設への木質ペレットボイラ・ストーブ導入など市、市民、事業者それぞれの役割も示した。
入笠山縲恷ュ嶺高原への大型風力発電については、災害の恐れや希少猛きん類への影響などが懸念されることから「慎重に検討すべき」とした。
小池委員長から、新エネルギービジョンの概要説明を受けた小坂市長は「自然豊かな市内には水量があり、再生可能なエネルギー。永続的なエネルギーが供給できるように、施策を展開していきたい。住民に省エネを喚起していかなければならない」と述べた。
庁内に推進ワーキンググループを設け、重点プロジェクトを推進していく。
市民に対し、ビジョンの概要をまとめたダイジェスト版を全戸配布する。 -
手良土地改良区が「50年のあゆみ」を発刊
伊那市の手良土地改良区(蟹沢豊治理事長)はこのほど、「手良土地改良区50年のあゆみ」を発刊した=写真。
手良土地改良区は三峰川総合開発事業の一環として六道原地帯の畑地の水田化を図る目的で1956年の1月19日に発足。その後、中坪地区の未整備地区約60ヘクタールを編入した農村基盤総合整備事業、沢岡、野口地区の県営手良土地改良総合整備事業などに取り組む中で06年1月20日、償還事業を完了した。
この節目に合わせ、今後につなげる資料として手良周辺の沿革を整備した小冊子を作成した。
冊子では手良土地改良区が取り組んだ1期、2期、3期の各事業の変遷と概要、その後の事業経過、事業に伴って発掘された遺跡群などについて触れている。 -
市役所食堂に「しし丼」が登場
伊那市役所の食堂「アザレア」のメニューに、イノシシ肉を使った「しし丼」が登場した。毎週金曜日に限定10食を提供。初回の9日は特別に23食を用意、正午前に半数以上の注文が入る人気だった。
「しし丼」は、イノシシ肉に、タマネギ、ゴボウ、シメジなどをすき焼き風に味付け、ニンジンなどを彩りに添えた。隠し味にみそを入れ、肉の臭みを和らげた。
市職員のほか、市内外の住民らが訪れて味わった。
駒ケ根市から、たまたま来た女性(82)は「イノシシ肉を使った料理があると聞いて、注文した。ゴボウが入っているから肉の臭みがない。豚肉に近いけど、脂が嫌味じゃないからおいしい」と口へ運んだ。
価格は650円で、生卵やみそ汁も別料金でつく。
シシ料理は「ししカレー」に次ぐ第2弾。
地元で獲れたシシ肉を確保するには難しく、価格も高めだが、食堂では「有害鳥獣対策として、肉を違和感なく食べられるように提供できれば」と話す。また、シシ料理が定着した段階で、鹿肉メニューも考えたいとしている。
昨年7月から始まった「ししカレー」は毎月16日だったが、電話での問い合わせなどが入ることから、毎週火曜日にも提供する。 -
リフォーム講習会
伊那市消費者の会は8日、伊那公民館でリフォーム講習会を開いた。市内のほか、箕輪町、宮田村などから女性15人が集まり、古着などを使って手提げ袋などを仕上げた。
一般向けの講習会は3回目で、身の回りにある資源を有効活用しようと企画した。着なくなった着物や洋服、かさの布、ネクタイなどの材料を用意。中には、材料を持ち寄る人もいて、それぞれにチューリップハット、マイバック、ポシェットなどの作品を作った。
参加者は年配の女性が多く、会員と互いに作り方を教えあいながら、型紙に沿って布を切ったり、ミシンで縫ったりして裁縫を楽しんだ。
市内美篶の女性(64)は「あまり使わないうちに、かさがだめになった。きれいな柄で取っておいた。軽いし、袋の中に小袋をつけたので、早速使いたい」と喜んだ。
講習会は15、23日も開く。時間はいずれも午前9時半縲恁゚後3時で、自由に出入りできる。参加費は無料。
問い合わせは、市役所生活環境課消費生活係(TEL78・4111内線2211)へ。 -
伊那市・富県小で新エネルギー教室
伊那市の富県小学校で9日、太陽光発電、風力発電などの重要性について学ぶ「新エネルギー教室」があった。参加した同校4竏・年生の児童約80人は、地球温暖化の一つの原因である二酸化炭素を排出しない、化石燃料に代わる新しいエネルギーに理解を深めた。
資源エネルギー庁、市などの主催。教室は同庁が5年ほど前から始めた出前講座で、同市では初めて。環境対策で新エネルギー施策を進める市は、子供たちの教育の一環のために開催を依頼し、市教育委員会の呼び掛けに手を上げた同小学校で開らいた。
児童たちは、地球温暖化問題や枯渇する化石燃料などについて学習。関係者による話を聞き、これらの内容をまとめたビデオを鑑賞した後、太陽光を利用して動くソーラーカーの模型作りを体験した。
6年の田路悠太君(12)は「新しいエネルギーがたくさんあることが分かった。地球温暖化で危ないと感じていたが新エネルギーがあれば少しは被害を和らげることを知り安心した」と感想を述べていた。 -
伊那毎の絵手紙・原画展 あるしん本店で
伊那毎日新聞社の日曜版に掲載中の絵手紙の原画展が9日、伊那市荒井区錦町のアルプス中央信用金庫本店ロビーで始まった=写真。昨年に引き続き2回目。個性豊かな絵と心温まる一言を添えた原画が見る人の心を和ませている。3月30日まで。入場無料。
絵手紙掲載は「いなまい絵手紙駅伝」と題して、絵手紙教室「ゆう絵画教室」(講師=坂本勇、同市美篶)の生徒らが毎週、バトンタッチする方法で作品を載せている。04年8月末から始まり昨年9月24日付けで100回目を迎えた人気企画。今回の展示では記念特別作品も出品している。
展示作品は、昨年1月の展示以降に本紙で掲載した原画約100点。季節の到来を告げる農作物や風習などを題材に描いた生徒らの力作を並べる。一つひとつには、作者の制作への思いなどのコメントを寄せている。
作品を見ていた女性は「知り合いの作品も出ていた。作品に寄せた一人ひとりのおしゃれな一言を楽しみながら見ている」と話していた。
土・日曜日、祝祭日は休み。午前9時縲恁゚後3時。 -
県消防職員意見発表会 伊那市で開催
第28回県消防職員意見発表会は8日、伊那市の市駅前ビルいなっせであった。県下14消防本部から選抜の14人が出場し、職務を通じて体験したことを題材に決意や抱負、提案などの意見を発表した。県消防長会主催。
上伊那からは、伊那消防組合消防本部(箕輪消防署)の荻原大輔消防士、伊南行政組合消防本部(北消防署)の齋藤潔消防副士長が出場。荻原消防士の発表が最高賞の次に名誉となる優秀賞を獲得した。
荻原消防士は「OVER THE BORDER縲恪窓ォを越えて縲怐vと題し、消防の広域化を図り、管轄を越えた活動ができれば竏窒ニ発表。齋藤副士長は「生死を分ける3分間の住民連携」とし、傷病者の生死を分ける最初の3分間に適切で素早い対応が取れるように、住民と消防の連携を」と呼び掛けた。
全国大会へ出場する最優秀賞には「夜に輝く安心の箱」と出して発表した長野市消防局の成沢泰則消防士が受賞。県代表者は昨年、一昨年の大会で2年連続で最優秀賞を受賞している。
優秀賞の賞状を受け取る荻原消防士 -
高遠町人形飾りコンクール 6団体が出品
伊那市高遠町の冬の風物詩・だるま市(11日)を前に、町商工会の恒例企画「人形飾りコンクール」の作品が中心商店街に飾られている。9日、審査会があり、仲町実業団の作品「高遠石工・守屋貞治と代表作『大聖不動大明王』」が最優秀賞となる金賞を受賞した。
人形飾りは、だるま市に合わせた各商店の誘客作戦がはじまり。本年は、実業団、金融機関、小学校、町総合支所の6団体が出品し、町商工会職員や各種団体関係者約20人が、それぞれの作品を努力、アイデア、全体のバランスなど6項目で評価し、各賞を決めた。
各賞を受賞したのは次の作品(カッコ内は団体名)。
▽金賞=「高遠石工・守屋貞治と代表作『大聖不動大明王』(仲町)▽銀賞=「愛と勇気と夢をのせて飛べ!アンパンマン」(市職員)▽銅賞=「勘太郎さんと絵島様が南アルプス世界遺産の登録を願う」(霜町)▽努力賞=「ミッキーとミニーの絵島・生島」(本町)、「未来への灯り(2分の1成人式を迎えて)」(高遠小学校4年)▽敢闘賞=「メタボリックシンドローム」(金融団) -
西箕輪北部保育園で親子クッキング
親子で食事づくりを楽しんでもらおう竏窒ニ8日、伊那市の西箕輪北部保育園は「わくわく親子クッキング」を開いた。同園に通う23組の親子が参加し、揚げ餃子に挑戦した。
食育への取り組みが進む中「食事作りを通して食への関心を深めてもらおう」と、保育参観に合わせて企画。幼い園児でも簡単に楽しんで作れる「餃子」を選び、中身はリンゴジャム、ソーセージ、チーズの3種類を用意した。
餃子作りが始まると一般的な半月型のもののほかにシュウマイ型の餃子や花のような形をした餃子などが続々と登場。園児らは「難しい」と言いながら皮が破れないよう、そっと具を包んでいた=写真。
また、餃子を揚げている間は小口まゆみ栄養士と湯沢礼子栄養士が紙人形を使った劇を演じ、親子で食べ物に関する理解を深めた。