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高遠町図書館「としょかんまつり」
伊那市高遠町図書館の20周年「としょかんまつり」は2、3日、町文化センター内の同図書館で開いている。20年間の懐かしい写真や貸出し冊数の推移資料を展示した「20周年のあゆみ展」や「えほんの複製原画展」「古本・雑誌市」などの企画を繰り広げている。
3日午前10時30分からは、「はじめての古文書教室」と題して図書館で所蔵する古文書などを読み解く。同午後1時30分からは、「風船飛ばし・こどもひろば」があり、保育士らによる読み聞かせや、メッセージ付きの風船飛ばしをする。
1986年10月26日、同図書館が誕生した。20年間の貸出し総点数は110万8920点。蔵書数は開館当初と比べ、約1万2千点から約9万点まで増えているという。05年の一人当たりの一年間の貸出し点数は8・4点だった。
「20周年のあゆみ展」を見学する利用者 -
高遠町内の祭り統合など催し見直し検討
伊那市の高遠町観光協会は、歴史ある「城下祭り」と伝統の「燈篭(ろう)祭り」を統合するなど、町内の各種催しの見直しを検討している。30日夜あった高遠町地域協議会で意見を求めた。
催しの見直しは行政改革(経費削減)の一環。観光協会の合併を来年度に控えるなかで、旧3市町村での祭りや催しが多く、日程が近いことも理由の一つ。
高遠町観光協会では8月に理事や会員などで「祭りプロジェクトチーム」を編成し、検討。地域協で示した案によると、4月の桜祭りや10月の秋祭り、2月のだるま市は従来通り継続。6月のホタル祭りは、過去10回開催してきたが、協会で養殖したホタルを高遠城址公園に放していたことから「養殖してまですることはないと廃止を考えている」。
7月の城下祭りと9月の燈ろう祭りの統合は、8月に伊那の伊那祭り、10月に長谷の南アルプス祭りと祭りが続くことから統合を検討する。
城下祭りは3年前に前身の絵島祭りの名称を変更した夏祭りで、合わせて40回の歴史がある。燈ろう祭りは、五穀豊穣を祝う収穫祭、鉾持神社の例祭に合わせた伝統の祭りであることから、地域協の委員からは「祭りの意味や由来を考えたほうがいい」などの意見が出た。
協会は今後、再びプロジェクトチームや地域協で再検討して年内にも方向づけをし、協会の理事会に案を示して決定する方針。 -
信州高遠22キロてくてく歩き大会
励まし合いながら完歩を目指そう竏窒ニ22日、伊那市高遠町の信州高遠青少年自然の家から高遠町内まで「信州高遠22kmてくてく歩き大会」があった。県内外から266人が集まり、ともにゴールを目指した。
さまざまな世代の人や仲間同士で歩くことを通じて、忍耐力や体力、集中力を培うことなどを目的する取り組み。昨年までは「かち歩き大会」として行っていたが、今年は「てくてく歩き」と名称を改め、コースもループ橋方面を通るようにした。
毎年出場する参加者もいるが、好タイムを目指す人、完歩を目指す人、歩くことを楽しむ人など目的はさまざま。走らないことを原則として、それぞれのペースでゴールを目指していた。
各部門の上位入賞者は次の通り。
◆小学生の部(1)日向一機(11)(2)宮沢翼矢(12)(3)小池星弥(12) (5)北村俊也(12)
◆中学生の部(1)増澤圭史郎(15)(2)原悠也(15)(3)松田未来(15)(4)御子柴恵子(14)(5)石川実佳(15)
◆一般の部(1)高橋順子(54)(2)草深昭嘉(72)(3)岩本卓也(23)(4)中嶋鐵彌(63)(5)北原昇(56)
◆グループの部(1)伊那中C(2)ニコニコ家族(3)チームイトウ -
伊那市高遠町藤沢で「はつらつ藤友教室」
伊那市高遠町で、藤沢地区在住の一人暮らしの高齢者を対象にした「はつらつ藤友教室」が開かれている。健康体操や調理実習などを通して、認知症や体力低下などの予防につなげている。
藤沢地区の高齢化率は高遠町では最も高い約45%(昨年度)で、一人暮らしも多い。高遠町総合支所は町内数カ所で高齢者の介護予防教室を展開しているが、藤沢地区は、70歳から85歳の一人暮らしの高齢者を対象にした。
該当する37人に参加を呼びかけ、14人が登録。10月から12月まで週1回ずつ、全12回を予定している。栄養バランスがとれた献立で一人でも簡単に作れる料理の実習、全身を使った転倒予防の健康体操、演奏や歌を歌った音楽療法の体験のほか、消費生活についての講習も受ける。
お年寄りたちは和気合い合いと楽しい時間を過ごしている。教室最高齢者の83歳の女性は「みんなでわいわいやって、笑ってる。いろんなことも体験できるから、毎週楽しみにしているんですよ」と笑顔で話していた。 -
伊那市高遠第2・3保育園で異年齢交流
伊那市の高遠第2・3保育園(柿木節子園長、41人)で13日、異年齢交流を目的としたクッキングがあり、園児らが園で収穫したサツマイモを使ってスイートポテトづくりに挑戦した=写真。出来上がりを食べた園児らは「甘ーい」などと舌鼓を打ち、笑顔を広げていた。
本年度から本格的に始まった「なかよし保育」の一環。年間20回の予定で、各年代が一緒になってプール遊びなどの交流をしてきた。年上の子が年下の子の世話をすることで、園内に兄弟関係と同じような深いつながりが生まれているという。
この日は、各学年が交じり3グループに分かれて、蒸かしたサツマイモを潰し、生クリーム、砂糖、バターを混ぜて、丸い形にしていった。エプロンを着るのに手間取っている園児がいれば、年上の子が手伝うなどして交流を深めていった。
柿木園長は、なかよし保育について「同じ地域に帰った時でも交流できるようになってもらえればうれしい。小規模の保育園ならではの活動にしていきたい」と話していた。 -
高遠高校と創造学園大学が連携協定
高遠高校は14日、群馬県の創造学園大学と高大の連携や交流を図る協定を締結した。教育内容の充実、生徒の学習意識や教員の指導力向上を目指す。
高遠高は95年度に芸術や福祉などのコース制を導入し、特色として掲げる。開学3年目の創造大は、創造芸術学部とソーシャルワーク(社会福祉)学部をもち、芸術と福祉の融合をテーマに大学づくりを進めている。
本年度、高遠高は魅力ある高校づくりに向けて設置した高校改革推進調整委員会で、コース制の特色を踏まえ、新たな方向付けとして、同様の専門学部をもつ大学との連携を図ることで意見をまとめ、創造大に投げかけた。双方とも高大の連携は初めて。
協定の締結により、高校側は音楽や美術、福祉の各教科で教育実習生を受け入れる。大学側は専任教員や学生を派遣して特別講義や技術指導をするほか、芸術と福祉コースからの指定校推薦枠を設ける。ほかに、教育に関する調査・研究などに対して協力し合う。
調印式で福沢務校長は「互いに手を携え、未来のためにより高いものを求めていきたい」、堀越哲二学長は「在学中に本大学を訪ねてくださる機会があることを願っている」と述べ、それぞれ協定書を交わした。
連携を記念し、高遠高合唱部と創造大オーケストラによるコンサートもあった。 -
ガールスカウト長野26団 高遠町でウォークラリー
伊那市などの団員らでつくるガールスカウト長野第26団(木部則子団委員長)は12日、一般参加者を募った「子どもたちの居場所づくり事業」の一環として、同市高遠町のホリデーパーク周辺でウォークラリーを開いた。
園児、児童の団員ら23人が参加。4グループに分かれた子どもたちは、同町内の白山橋、歴史博物館、桂泉院、高遠城址(し)公園など6カ所を順番に回り、それぞれで出題される問題に挑戦した。
「橋の長さを自分の歩数で測って距離を割り出す」「大きな木の周りをロープで測る」などの出題をグループごとが力を合わせて正解を考えた。高遠城址公園では落ち葉などの自然物を使って、一人ずつ画用紙に・ス秋・スを表現する工作も楽しんだ。
出発時点では雪が空から落ちてきて肌寒さを感じていたが、次第に日の光りが降り注いでくると、赤や黄色に色づいた周囲の紅葉に目を見張っていた。 -
伊那防火管理協会 消火通報コンクール
伊那市など4市町村の企業でつくる伊那防火管理協会(藤澤洋二会長)は10日、消火通報コンクールを伊那市営プール駐車場で開いた。消火器操法など2種目に11事業所から16チームが参加し、訓練の成果を披露した=写真。
15回目のコンクール。消火器と屋内消火栓を正しく取り扱い災害発生時に活用すると共に、正確な119番通報の習得を目指す。
競技は、木箱とオイルパンからの出火を消火器を用いて消火する「消火器操法」と、ホースを伸ばし標的へ放水する「屋内消火栓操法」があり、それぞれ操作時間や動作の正確さを競った。
消火器操法では、用意した2本の消火器のうち、1本だけで消火するチームや、2本使用するチームなど成果はさまざまだった。
入賞したチームは次の通り。
【消火器操法】(1)伊那バス(2)中部電力伊那営業所(3)石川島汎用機械B
【屋内消火栓操法】(1)中部電力伊那営業所(2)石川島汎用機械(3)伊那市役所 -
風力発電事業計画・猛きん類影響評価検討委員会第2回
伊那市の入笠山から鹿嶺高原で風力発電事業を検討している総合商社・丸紅と子会社の三峰川電力は9日、希少猛きん類等への影響評価検討委員会の第2回会合を伊那市高遠町の総合福祉センターで開いた。事業者が委託した日本気象協会による渡り鳥への影響調査の結果から「計画地は渡りの主要ルートではない」と評価した。
渡り鳥への影響調査は、渡りが盛んな9月から10月にかけて実施。調査結果によると、主な渡り鳥のサシバ、ノスリ、ハチクマは松本市の白樺峠で合わせて約9千羽(昨年約6800羽)だったのにに対し、計画地周辺の観測地では110羽(同46羽)を確認。渡りの主要ルートではないが、秋とは渡りのルートが違う春に再度調査する。
絶滅危惧(ぐ)種のイヌワシとクマタカについては年度末までに、個体識別したうえで営巣地を含み行動圏を把握、計画地を利用する頻度を調査する。
事業者側は、営巣地や頻度の強弱など調査結果を踏まえ、風車の建設場所を変更するなど計画に反映させ、年度末に予定する次回会合でこれまでより具体化した計画案を示す方針だ。 -
白山登り釜で窯焼き
伊那市高遠町の伝統陶芸品、高遠焼きを製陶する白山登り窯(唐木米之助代表)で3日、仕上げの本焼き作業「窯焼き」が始まった。湯のみや花器、つぼなど約千点を窯に入れ、3日間かけて焼きあげる。
高遠焼きは1813(文化10)年、高遠城へと水を引くため、美濃から陶工を招いて城内導水用の土管を焼いたことが起源。昭和中期から末期にかけて一時は途絶えたが、唐木さんが1975(昭和50)年に復活させた。
粘土をろくろで成形し、素焼き後に釉薬をかけて仕上げの本焼きとなる。まきをくべて1250度に保ちながら3日間、昼夜問わず焼き続ける。まきには松を使う。やにが多いことで火力が強くなるため、窯焼きには最適という。
唐木さんは「今はガスや灯油を使って焼くことが多いが、昔ながらのまきを使って焼くと、また一味違った作品になる。古い伝統を守っていくには、伝統の技法を継承し、こだわり続けていくことが大事」と話す。 -
高遠、三義分館で文化祭
伊那市の高遠町公民館高遠分館の文化祭が3、4日、総合福祉センター「やますそ」で開かれている。地域住民が作品展示やステージで日ごろの成果を発表。喫茶コーナーで談笑の場を設けるなど親ぼくを深めた。
展示には、地元の小中高生を含む25団体が出展。前菜、わんもの、造りなど懐石料理に使う器12点を仕上げた陶芸、来年のえとであるイノシシの手芸品、生け花、手書き友禅、クラフト、写真など力作が勢ぞろい。交流のある東京都早稲田川柳クラブの作品も並んだ。
ステージ発表では12団体がコーラス、踊り、詩吟などを披露。婦人会によるバザーもあった。
4日は午前9時縲恁゚後3時。
また、三義分館も同日開き、長藤分館は4日、町老人福祉センターである。展示は午前9時半縲恁゚後3時半、ステージ発表は午後1時からとなっている。 -
高遠城址公園で秋まつり
伊那市の高遠城址公園で3日、紅葉狩りを楽しむ「秋まつり」が始まった。見ごろは11、12日で、高遠町観光協会は19日までの期間中、来場者2万人余を見込む。
公園内にあるカエデ約250本は色づき始めたばかり。昨年より5日ほど遅れ、見ごろには早かったが、初日から家族連れやアマチュアカメラマンの姿が目立った。公園内に、琴の生演奏が流れ、来場者は紅葉を眺めながら散策したり、弁当を食べたりした。
期間中は、菊花展や新そばまつり、クイズ大会、「山本勘助を知る講座」など多彩な催し物を展開。
第3回高遠城址クラフトハーツ(実行委員会主催)は、伊那谷の作家を中心に、陶芸、木工、ガラス工芸、染め、漆器など30店が並んだ。5日まで。
桜やモミジにちなんだ作品展示の特設コーナーには、桜の材を使った弁当箱や木づちなどがそろった。来場者はオリジナル作品を手に取り、お気に入りの品を買い求めた。
町酒販店活性化委員会(桜井節男会長)は、地元の山室産酒米「ひとごこち」を100%使った清酒「やまむろ」を発売。
昨年から生原酒やにごり酒などを売り出し、好評を得ている。清酒は、すっきりとしたのどごしで飲みやすく、冷か、ぬるめがお勧めといい「ぜひ、地元の人に飲んでいただきたい」と呼びかける。
5日まで出店するが、それ以降でも委員会に加盟する町内12店で販売。価格は一升瓶2千円。
公園内には、とろろご飯などを用意した食事どころ(午前11時縲恁゚後2時)もある。
まつりは5年目。公園内のカエデを観光資源にして誘客を図ろうと始まった。入場無料。
問い合わせは、高遠町観光協会(TEL94・2552)へ。 -
高遠中学校の吹奏楽部を東京芸大音楽部のメンバーが指導
伊那市高遠中学校の吹奏楽部の生徒が29日、東京芸術大学音楽部の学生から、演奏技術の指導を受けた=写真。
同校では例年、高遠町で開かれる「伊沢修二先生記念音楽祭」に合わせて来伊する東京芸大の学生らに協力を仰ぎ、中学生への演奏技術指導を依頼。地元ではなかなか学べない本格的な演奏に触れる機会を提供している。
この日は大学生9人、吹奏楽部の15人に加え、高遠高校の生徒数人も参加。各楽器ごとに分かれて、それぞれが苦手とするポイントや音の出し方など、基礎的な部分を集中して練習した。
指使いを指摘されたクラリネットの生徒は、的確なアドバイスに関心しながら、熱心に練習に励んでいた。 -
詩吟楠洲流聖楠会東部吟詠会の吟詠発表大会
詩吟楠洲流聖楠会東部吟詠会の発表大会が29日、伊那市の高遠町総合福祉センター「やますそ」であった。会員など約90人が参加し、自慢ののどを披露し合った=写真。
発表会は34回目。今年は、それぞれのレベルに応じて競う4部門のほか、指導者レベルが吟ずる部門、昨年各部門で優勝した会員が吟ずる部門など12部門を設けた。
その中の一つ、剣詩舞の部では、「高遠城と絵島をしのぶ」をテーマとし、それにゆかりがある詩や歌を数人が吟詠。ナレーションとともに、伊藤楠洲の「高遠城懐古」や絵島節、絵島が江戸を離れる時に残した和歌などを剣舞や詩舞、舞踊を交えて吟じ、訪れた人たちを楽しませた。 -
山本勘助と高遠藩のかかわりは…
高遠城址(し)を築城したと伝わる、戦国武将武田信玄に使えた軍師、山本勘助を知るための講座が26日夜、伊那市高遠町の高遠閣で始まった。来年1月までの全3回で勘助の功績、信玄や高遠藩との関わりなどを学んでゆく。
07年のNHK大河ドラマ「風林火山」の主人公として注目を浴びている山本勘助。講座を主催する高遠町観光協会は「高遠と関係のあった人物を地元の人に知ってもらいたい」と企画した。
初日は、歴史を趣味で研究する自営業の矢澤章一さん(78)=同町東高遠=の講演に市内などから約100人が参加=写真。「風林火山」の原作者井上靖の小説や、伝記「甲陽軍艦」などを元に、築城技術の腕を買われて51歳で武田家に仕官した勘助の生涯を解説した。
矢澤さんは冒頭で、記録資料の中に記述が少ない勘助を「実在の人か架空の人か分からない」と紹介。「未だに不思議な人物である」などと興味をそそらせる口調に、参加者も注意深く耳を傾けていた。
「高遠城址の秋まつり」期間中の11月16日にある、第2回講座では、信州大学人文学部の笹本正治教授が講演する。
問い合わせは、高遠町観光協会(TEL94・2552)へ。 -
伊那市高遠町で伊沢修二先生記念音楽祭
旧高遠町が排出した偉人、伊沢修二の偉業を顕彰する記念音楽祭が28日、伊那市の高遠町文化体育館であった。東京芸術大学音楽部の4年生によるオーケストラをはじめ、地元の小中学生や合唱団が出演。詰め掛けた大勢の聴衆が壮大な音楽に浸った。
伊沢修二が同大学前身の東京音楽学校初代校長を務めたことを縁に始まり、今年で第20回の節目を迎えた。
オーケストラはモーツァルト作曲の「パリ」などを奏で、会場を魅了。演奏をバックに高遠高校の合唱部と地域のコーラスグループなどでつくる合唱団がドヴォルジャーク作曲の「エイア マーテル」を披露した。
ほかに、高遠、高遠北の両小5年生による音楽劇やモノドラマ合唱、高遠中全校生徒の合唱があり、合併後初めての開催とあって、旧伊那市歌を全員で歌った。 -
「古東山道」など歩き地元の文化・歴史に触れる
伊那市の高遠町公民館講座「里山の文化を歩く講座」は22日あり、地域住民約20人が同町西部の諸町町内などを散策した。古道「古東山道」なども歩き、地元の歴史や文化のすばらしさを肌で感じた。
健康増進などを目的とした4年目の講座。町文化センターを出発した一行は、藤沢川から美篶へ流れる「六道井筋」を見ながら、昔の交通網・東山道とされる山道を登るなど約13キロを歩きながら、地元講師による解説を聞いた。
古東山道では、高遠森林(もり)クラブの稲辺謙次郎会長が「石高を増やそうと山の中で隠れて田んぼを作った」「山道を馬も歩いていたので以前は道が広かった」などと昔の里山の暮しを説明した。
「昔と比べ里山を歩く機会が減っている。健康増進のためにも自然を見ながら山歩きを楽しんでほしい」と呼び掛けもした。
諸町を一望しながら六道井筋沿いを歩く参加者 -
高遠高校で「進徳講座」 8人講師招き学ぶ
伊那市の高遠高校(福沢務校長、328人)で19日、各分野で活躍する地域の講師8人を招いた「進徳講座」があった。学年、専門コースごとに分かれ、各講師の話を聴講した。
生徒一人ひとりが目標を持って進路を切り開く手助けにする竏窒ネどの目的で開き、本年で6回目。伊那消防署消防士の飯島祐介さん、諏訪東京理科大学経営情報学部講師の井上義博さんらが学校を訪れた。
ギター製作者の大屋建さん=伊那市=は、35歳から職人の道を歩み出した自分の人生などについて講演。「いろんなものと出合うことで自分が努力したいものは見つかる。すぐに諦めるのでなく、何事も真剣に取り組むことが必要」と呼び掛けた。
手話ダンスパフォーマーの深澤美和さん=辰野町=は「歌が見えますか縲恷陂bダンスは人の心を結ぶ縲怐vと題してダンスを披露。「手話は聴覚障害者だけのものでなく、皆さんの交流の手段にもなる」とした。
1年の平澤亜由美さん(16)は「表現力の豊かさに、普通に音楽を聞くより感動が多かった。手話というと『真剣』『まじめに』との気持ちがあったが気軽に楽しめた」と感想を述べた。 -
高遠高生が東京芸大学生に合唱指導受ける
伊那市高遠町で28日に開く伊沢修二先生記念音楽祭に出演する高遠高校の合唱部と芸術コース音楽専攻の生徒約30人が18日夕、来校した東京芸術大学指揮科4年の高井優希さんから合唱曲の指導を受けた。
本番は、公募で集まった地域住民でつくる合唱団とともにドヴォルジャーク作曲の「エイア・マーテル」を混声四部で披露する。
生徒たちは、高井さんから「除々に音程が下がってしまうから注意して」「緊張感を失わないように」と発声の強弱や音程などのアドバイスを受けながら熱心に練習。音楽担当の牛山真理子教諭は「教えてもらったことを残りの日数で消化して本番に生かしたい」と話した。
音楽祭は旧高遠町出身の伊沢修二が同大学前身の東京音楽学校初代校長だったことを縁に始まった。今年は第20回の節目で、新市として初めての開催。地元の高遠、高遠北の両小学校児童の音楽劇や中学生の合唱などのほか、同大学音楽部のオーケストラによる演奏がある。 -
高遠高生が地元の陶芸家に技術学ぶ
高遠高校芸術コース美術専攻の3年生が地元の陶芸家から指導を受けて、技術を磨いている。粘土の練りから本焼きまで全20時間を予定し、オリジナル作品を作り上げる。
講師は、地元伝統の「高遠焼き」を継承する白山窯の浦野真吾さん(27)。授業を通して技術を身に付けるほかに、ものづくりの楽しさや苦労話、陶芸にかける思いを聞いて、知識や理解を深める。
練った粘土をろくろで成形し、素焼き後に釉薬をかけて本焼きするまでの一連の作業を体験し、最終日までにいくつか作品を仕上げる。
生徒たちはろくろによる成形は初めての挑戦。「微妙な力加減を保って」とアドバイスを受けると、慣れない手つきながら真剣になってろくろを回して湯のみなどに形づくっていた。
以前から陶芸に興味もっていたという馬場良一さん(17)は「実際にやってみるとなかなか難しい」と悪戦苦闘しながら夢中に取り組んでいた。
年明けに信州高遠美術館で予定している芸術コースの3年生による「卒展」に出展して成果を披露する。 -
旧高遠町が刻む歴史まとまる
旧高遠町の伊那市・長谷村との合併に伴う町制施行131周年・町村合併50年・閉町の記念誌とDVDが完成した。長い歴史を刻む城下町の数々の記憶を辿ることができる。
記念誌「高遠町のあゆみ」(A4判・104ページ)は、町のキャッチフレーズ「住んでいたい町 行ってみたい町」を添えた表紙で始まる。高遠町の四季の表情や行事、1956(昭和31)年の3町村合併に伴う高遠町の発足から今春の閉町まで50年の主な出来事を振り返る年表などのほか、地元の小中学生から80代までの地域住民が閉町に寄せたメッセージも掲載した。
「桜と歴史の城下町・高遠」と題したDVDは、1875(明治8)年の西高遠町と東高遠町の町制施行から131年の歩みを47分間にまとめた。暮らしや伝統文化を紹介した動画と、時代ごと町の出来事を追った100点の写真を映像で構成する。
記念誌とDVDは3千セット製作。近く、高遠町地域の全戸や公共施設などに配る。
記念事業実行委員会は「10年後、20年後に旧高遠町を語り合えるようなものになればありがたい」と話す。 -
高遠北小「よりよい教育環境推進協」が発足
伊那市立高遠北小学校の「よりよい教育環境推進協議会」(仮称)が発足し13日夜、同校で初会合を開いた=写真。関係団体代表者、保護者や地域住民ら約80人が出席し、地域を巻き込み子どもの安全と健全育成の向上に努めていくことを確認した。
学校区は山間地の3地区からなる広範囲の一方で、過疎化の進行や児童数の減少などで、児童の登下校時の孤立の面から防犯対策や交通安全などあらゆる課題への対応が困難な現状にあるとする。
このため、地域の各団体や住民を交えた協議会の発足により、山間の小規模校にあった課題への対策を検討するとともに、学校教育や健全育成についても考える。
会は当面、児童の登下校時の見守りや巡視巡回などをし、学校の参観日などに合わせて、総会や情報交換会を設け、地域事情を把握して課題を模索し、対策を提案し合う。
会合では会長に、学校評議員の松井教一さん=三義=を選任。各地区ごとに分散し、通学路における課題や対応を話し合った。
開会のあいさつで宇治正隆校長は「子どもを取り巻く教育環境は大きく変ぼうしてきている」と、昨今の子どもがかかわる凶悪犯罪の多発化に触れ、子どもの安全確保などに協力を求めた。 -
浦国有林で国有林視察ツアー
伊那市長谷の浦国有林で16日、三峰川流域国有林視察ツアーがあった。一般や伊那市の行政関係者など約30人が参加。ここにしか自生しない貴重な植物や独特の地形について学んだり、現在治水工事の行われている荒川流域などを訪れた。南信森林管理署主催。
旧長谷村には、県内国有林の約30%が存在しているが、旧伊那市や旧高遠町の住民にはなじみが薄い。そこで、視察を通して地域住民に地域の森林への理解を促し、今後の活動や市政に役立ててもらおう竏窒ニ、林内が色付く季節に合わせて今回の視察ツアーを初企画した。
参加者は、美しく色付いた紅葉に目を奪われながら森林内を散策。この地に落ち延びた平家と関係した巫女(みこ)が身を投げたとされる「巫女淵」を見たり、八ヶ岳や南アルプスの一部にしか見られない絶滅危惧種・ヒメバラモミや、固有種・トダイハハコなどについて学んだ。
参加者の中には、昔この地に住んでいたという人もおり、「昔はこの辺にふちがあった」などと話しながら、散策を楽しんでいた。 -
もっと輝け!中小企業(1)
上伊那で輝いている中小企業経営者の・ス元気・スの秘訣を探り、地域産業の活性化に結び付けよう竏窒ニ、03年4月から05年3月まで「上伊那・輝く!経営者キャンペーン」が展開された。産学官でつくる推進委員会(委員長=三井貞明元養命酒工場長)が中心となり、2年間のキャンペーン期間中に、約100人の「輝く経営者」を伊那毎日新聞紙面やケーブルテレビ3局を通じて紹介するとともに、シンポジウムや表彰式、ミニ見本市などを開催。元気でユニークな経営者たちの経営手法、経営理念などに学び、上伊那および信州の産業のあるべき姿、進むべき道を探ってきた。
同キャンペーンの背景には、県内企業の経営者や県知事らによる「信州ものづくり産業戦略会議」が02年に発表した提言や、上伊那の産学官でつくる「上伊那地域の新しい産業像及び振興策調査研究委員会」の提言があった。
両提言は「健康・福祉」「環境」「教育」にリンクした信州らしい「製造業」「観光(商業)」「農林業」のあり方や、「上伊那の地域特性」に沿った産業振興を強調。
「上伊那・輝く!経営者キャンペーン」はこれらの提言の有効性を証明する結果にもつながり、各層各界の注目を集めた。
このキャンペーンの・ス果実・スを多くの人々に還元しようと、伊那毎日新聞社はこのほど、キャンペーンで紹介した元気な経営者約100人を一挙に掲載した書籍「信州伊那谷からの挑戦」を「いなまい叢書」第2弾として発刊した。
この本に登場する経営者たちの「元気」の秘訣を産学官それぞれの立場から裏付けてもらい、改めて上伊那の産業モデルをさぐってみる。 -
リュシオール優勝 上伊那ママさんバレー
上伊那家庭婦人バレーボール連盟(大野いすず会長)主催のママさんバレー大会が8日、伊那市の高遠町文化体育館などであった=写真。
15チーム、約90人が参加し、3、4チームずつの組に分かれ、それぞれが2試合を戦い、得失点差で競った。
結果は次の通り。
(1)リュシオール(辰野町)(2)空木(駒ヶ根市)(3)どんぐり(飯島町)(4)なかがわ(中川村)(5)マザーズ(伊那市) -
高遠高校で恒例の強歩大会
高遠高校で7日、恒例の強歩大会があり、生徒たちが里山を抜ける過酷なコースに挑んだ。
伊那市高遠町の学校を発着に、男子は長谷の非持山を通り、高遠町荊口の赤坂で折り返し。宮原から国道152号に抜け、中条集会所へ迂(う)回して戻る30キロ、女子は宮原で折り返す24キロ。 生徒たちは首にかけたタオルで汗を何度もぬぐいながら起伏の激しいコースを走ったり、歩いたりを繰り返して必死にゴールを目指した。ゴール後は保護者らが用意した豚汁を味わって、疲れ果てた体を休めた。
同校によると、強歩大会の初開催は1962(昭和37)年、「旧藩時代の先哲、坂本天山が門下生を駆けさせた」とされる、男子は杖突峠を越え、岡谷市の釜口水門から辰野、伊那を通る80キロ、女子は杖突峠登り口までの往復30キロがコースだった。71(昭和46)年から恒例行事として続けている。 -
国立信州高遠青少年自然の家「自然の祭典」開催
伊那市高遠町の国立信州高遠青少年自然の家で7日、施設を一般に開放し、さまざまな自然体験を提供する「自然の祭典」が3日間の日程で始まった。初日は県内外から66家族221人が参加し、創作や伝承遊び、自然観察などを楽しんだ。
施設の特色を生かした全活動内容を体験できる年1回の恒例行事。祭典を通して、自然体験活動への関心を高めてもらう狙い。
動植物や昆虫の自然観察、竹笛や竹とんぼの伝承遊び、木工や押し花絵、籐細工の創作、ソバ打ちや五平もち作りの生活体験などのほか、きのこ狩りといった季節限定の体験活動も盛り込み、参加者は自由に選択できる。
手づくりの創作や伝承遊びでは、子どもはもちろん、保護者も童心に返ったように夢中になって取り組み、普段味わえない体験を満喫していた。
家族4人で参加した東京都の大木順一さん(48)は「日常では、ものづくりや自然との触れ合いはなかなかできない。いろいろなことがいっぺんに体験できるし、子どもには良い経験になっていると思う」と話していた。 -
ICT杯マレットゴルフ大会 80人で熱戦展開
第12回伊那ケーブルテレビ杯争奪マレットゴルフ大会が30日、伊那市高遠町の「花の丘マレットゴルフ場」であった=写真。同ケーブル放送エリア内の同市、箕輪町、南箕輪村から愛好者約80人が集まり、さわやかな秋空の下でプレーを楽しんだ。
参加者は「月蔵」「三峰」コースの計36ホール(パー144)で競技した。紅葉し始めた桜の木の下、深まりゆく秋の1日を満喫。仲間の好プレーに歓声をあげるなど、和気あいあいとした中で交流も深めていた。
加入者サービスの一環ではじまった恒例大会で、会場はエリア内の自治体を順番に回って開いている。同マレットゴルフ場での開催は初めて。大会の様子は録画放送されるため、毎年、参加者らは張りきってプレーしている。
今大会の模様は10月4日午後10時から、1チャンネルで放映する。
結果は次の通り(同打数の場合は年齢順で順位を決定)。
(1)大沢昭人(伊那市)104(2)浅野八重子(同)104(3)井上治男(同)109(4)伊東武彦(同)109(5)藤沢巻臣(南箕輪村)110(6)北原久(伊那市)111(7)米山博康(同)113(8)清水利夫(同)113(9)小沢恒二郎(同)113(10)藤沢幸雄(箕輪町)113 -
高遠高校福祉コース2年生 赤ちゃん抱っこ体験
伊那市の高遠高校2年福祉コースの生徒15人が20日、高遠町の保健センターであった乳児3カ月定期診断で、「だっこ体験」をした。母親から話を聞きながら、子育てについて関心を深める目的。中には初めて赤ちゃんを腕に抱く男子生徒もいた。
福祉コースの2年生(30人)を対象とした、恒例の校外体験活動。この日は半分の生徒となる男子5人、女子10人の計15人が定期検診に訪れる親子と交流を深め、子どもの健やかな成長、発達に必要な知識を学んだ。
生徒たちは保護者から育児の大変さなどを聞いたほか、おむつの取り替えなども体験。羽柴浩さん(16)は「子育ては大変だと知った。自分にも子どもができたら子育てを手伝いたい」と感想を述べていた。
佐原美佳教諭は「赤ちゃんの肌に触れる体験を通じて、母親にとって子どもがどれだけ大切かを知ってもらいたい」と話していた。
10月18日、残りの生徒15人を対象に「だっこ体験」をする。事後指導として、体験活動での感想や疑問などを保健士を交えて話し合う予定になっている。
母親に育児についての話を聞きながら赤ちゃんを腕に抱く生徒(高遠町保健センター) -
武士、町娘、魚売り…往来「高遠燈篭祭」
伊那市高遠町で23日、「高遠燈篭(とうろう)祭」があった。ほおずきちょうちんを飾り付けた西高遠の通りで、伝統の高遠囃子(ばやし)の巡行=写真、本町と仲町の山車も練り出した。夏祭りで計画していたメーンイベント「ご城下でござる」と花火大会もありにぎわいを見せた。
高遠囃子の巡行は保存会の桜奏会と婦人部、桜町の各連などが参加し、西高遠内を一円。高遠小学校児童による連の披露もあり、本囃子の「松囃子」、返り囃子の「唐子囃子」で本町交差点縲恂g持(ほこじ)神社の本通りを往復した。
江戸時代の城下町を再現した「ご城下竏秩vでは火消し、武士、町娘、魚売りなどに扮(ふん)した通行人が本通りを往来。記念撮影をせがまれるなど、至るところでアマチュアカメラマンや集まった住民らの注目を浴びていた。