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伊那市議選激しいつばぜり合い・高遠区情勢
新市発足に伴う伊那市議選は、旧市町村を区域とした選挙区が設けられ、伊那18、高遠5、長谷3の定数に対し、それぞれ21人、8人、5人が立候補。激しいつばぜり合いはいよいよ後半戦にもつれ込んだ。候補者たちは遊説カーで各選挙区域を隅々まで回り、力強い決意をにじませて、有権者に公約を訴えている。選挙区ごとに情勢を探る2回目。
高遠選挙区は、定数5に、前町議7人、新人1人が出馬。党派は、無所属7人、共産1人。地区別では、高遠が前町議5人、河南が前町議1人と新人1人、藤沢が前町議1人。
高遠選挙区の中心部である高遠地区は、西高遠から前職の飯島進、伊東實、春日嗣彦、関森照敏、原浩の5氏が立候補。このうち相生町から飯島、伊東、関森の3氏が立つ。各陣営とも「地元からガッチリ(票を)取りたいが、非常に難しい」と危機感を募らせている。
血縁関係の強い他地域からの確実な票獲得に向ける陣営、候補者のいない地区内の東高遠のほか、長藤、三義に加え、藤沢に入り込むなど、全域からの「票取り合戦」が強いられている。
新市発足により衰退が懸念されている周辺部の藤沢、長藤、三義の3地区は、有権者約980人を誇る大票田の藤沢に伊藤明由氏一人が立つのみ。三義と、長藤の北中部地域からの集票も狙い勢力の拡大を目指す一方で、「守ることが大変」と上滑りを警戒する。
河南地区は、下山田から前町議の野々田高芳氏、上山田から新人の平岩国幸氏の2人が地元の推薦を受けて出馬。有権者約450人の上山田、その2分の1ほどの下山田、いずれも地元票だけの当選が難しいことから、河南地区内で約900人の有権者がいる小原と勝間の票を奪い合う。しかし、小原は血縁関係の強い他地区の候補者が「地盤」としていることもあり、長藤と三義などからの上乗せを図る。
各陣営とも地道に他地区へ足を運んで支持を広げ、事務所では、電話やはがき戦略で支持の拡大を図るなど、終盤に向けて追い込みをかける。
有権者数は4月22日現在で、5948人(男2810人、女3138人)。 -
伊那市議選激しい舌戦中盤へ・長谷区情勢
新市発足に伴う伊那市議選は、旧市町村を区域とした選挙区が設けられ、伊那18、高遠5、長谷3の定数に対し、それぞれ21人、8人、5人が立候補。激しい舌戦は早くも中盤にさしかかった。候補者たちは遊説カーで各選挙区域を隅々まで回り、力強い決意をにじませて、有権者に公約を訴えている。選挙区ごとに情勢を探る。
長谷選挙区は、定数3に、前職4人、新人1人が出馬。党派は、無所属4人、共産1人。地区別では非持に前職1人と新人1人、溝口に前職2人、杉島に前職1人が立つ。
非持地区は、非持山から前職の北原幸彦氏、非持からは区の有志が擁立した新人の中山彰博氏の2人。「非常に厳しい選挙」とする北原陣営は有権者約230人の地盤を守りつつ、血縁のある非持の一部や、候補者を出していない黒河内や市野瀬などの草刈り場から集票を狙う。
長年にわたり南非持、中非持の各集落ごとに候補者を擁立し、対立してきた非持。今選挙は中非持から中山氏一人のみの出馬とあり、これまでにない区の一本化を図る。他地区からの切り崩しもあるが、確実に足元を固めて、草刈り場などへの勢力を広げる。
溝口からは前職の羽場好美、宮下金典の2氏。両陣営とも有権者約380人の地元票を頼りとするほか、羽場氏は47歳の若さを看板に全域の若者層から支持を狙う。共産党の宮下氏は、黒河内や中尾などを中心に全域からの集票を狙い、「有権者からの期待は感じるが、その期待が投票につながるように後半は活動したい」とする。
杉島からは前職の佐藤八十一氏。昭和の合併で長谷村となる以前の旧伊那里村地域である浦、市野瀬、中尾からは候補者がいないことから「政治の灯を消さない」(佐藤陣営)を合言葉に、有権者約490人の伊那里地域4地区を中心に集票を図る。
各陣営からは「ふたを開けてみないとわからない」「票読みができない」「これまでにない厳しい選挙」などの声があがる。地盤の切り崩しに警戒を強めつつ、新たな支持者の掘り起こしにも力を入れるなどし勢力を拡大に必死になっている。
有権者数は4月22日現在で、1834人(男854人、女980人)。 -
「伊那少年友の会」会員委嘱式 新会長に丸山義貞さん
伊那署は21日、「伊那少年友の会」の会員委嘱式を署内で開いた。2年任期に伴う委嘱替えで、会員は10人の退任者に代り、9人の新任者を迎えた計42人。新会長には丸山義貞さん=伊那市高遠町長藤=が選出された。
小嶋惣逸署長は「子どもたちの健全育成や、安心安全な環境を守ることは私どもや地域にかせられた任務。皆さんの力を持ち合わせて、次代を担う子どもたちを育てていきたい」とあいさつ。
退任者に対しては「元気で活躍すると共に、今後も指導、アドバイスなどの支援をいただければ」と感謝した。
伊那少年友の会は非行少年の早期発見、補導などを目的に活動。伊那、箕輪、南箕輪、高遠(長谷含む)の4ブロックで構成され、本年度の初仕事は「街頭犯罪抑止強調月間」の初日(5月1日)、大型店で街頭啓発のチラシ配りを予定する。
伊那署によると、昨年管内で発生した刑法犯の検挙人数221人のうち、少年補導人数は全体の43パーセントとなる96人。このうち万引き、自転車盗などの犯行手段が簡単で、動機が単純な非行「初発型非行」が約6割を占めている。 -
伊那中央病院で防災訓練
伊那中央病院(小川秋実院長)で20日、夜間に出火したと想定した防災訓練があった。当日夜勤の医師や看護師など約40人が参加。初期消火、状況報告などの担当に分かれて訓練に臨んだ。
今月から3階西病棟の病床使用が開始されたのに伴い、消火班などの編成方法を一部見直した「自衛消防隊活動マニュアル」に添って訓練。任務遂行者が手順を熟知しているかなど、新マニュアルの問題点を浮き彫りにすることを目的に、初めて実施した。
火災報知器が作動すると共に、出火場所の近くで働く職員から順に現場へ集合。消火器などで初期消火をしたり、被害状況を本部指揮官に伝えるなど、各自がそれぞれの担当任務に取り組んだ。
訓練が終了すると、伊那消防署の塩原正美予防係長が講評。「自分の役割が分かっていない部分もあり、流れが悪かった。いざという時に迅速な行動ができるようにしておいてほしい」と呼びかけた。
小川院長も「反省点を参考にして、次回はよりよい訓練ができるよう心掛けてほしい」と職員らの気持ちを引き締めた。 -
伊那市議選情勢(3)長谷区
新市発足に伴う伊那市の市長選・市議選は23日告示、30日投票の日程で行われる。市議選(定数26)は初回に限り、旧市町村を区域とした選挙区を設ける。定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が出馬を表明し、いずれも選挙戦に突入する見通し。旧市町村別に情勢を探る3回目。
長谷選挙区は、他選挙区に比べ低調な出足だったが、定数3に対し、これまでに前職4人、新人1人が出馬の意向を示している。党派は、無所属4、共産1。地区別では非持に前職1人と新人1人、溝口に前職2人、杉島に前職1人が立つ。
非持地区は、非持山から前職の北原幸彦氏、前職3人が引退した非持からは、区の有志が擁立した新人の中山彰博氏が名乗りを挙げた。有権者約550人の大票田である非持で唯一、立候補を表明している中山氏の陣営は「他地区からの切り崩しで有権者の多さが逆にあだとなることがあるし、油断はできない」と、区の一本化を図って確実に足元を固めていく。
非持山の北原氏は有権者約230人の地盤を守り、非持や候補者を出していない他地区を中心に勢力を広げる構え。
溝口からは前職の羽場好美、宮下金典の2氏。羽場氏は有権者約390人の地元のほかに、47歳の若さを看板に全域の若者層から支持を狙う。共産党の宮下氏も地元を固めながら、黒河内や中尾などの草刈り場を中心に全域からの集票を図る。
杉島からは前職の佐藤八十一氏が立つ。約90人と有権者は少ないが、浦、市野瀬、中尾といった昭和の合併で長谷村となる以前の旧伊那里村からの票を集める。旧伊那里区域は約500人の有権者数を誇り、他地区からの切り崩しにも固い防衛をみせる。
前回選挙が無投票に終わったことや、定数が変わったことなどで、各陣営とも票読みに苦労しながらも、これまでのような地縁を頼りとした確実な地盤固めを図る陣営、大票田の切り崩しや草刈り場への勢力拡大を目指す陣営、いずれもあいさつ回りなど精力的に前哨戦こなす。
有権者数は3月2日現在で1839人(男851人、女988人)。 -
伊那署など 小冊子「こどもごしんじゅつ」を作成
伊那署と伊那防犯協会連合会は、子どもを守る対策の一環として小冊子「こどもごしんじゅつ」を作成した。管内の22小学校の全児童に配れるよう約6700部を用意。今後は各学校の防犯講話などで活用される。
小冊子は、子どもが日常生活の中で心がけなければいけない注意事項がまとめられている。一人で歩く時、留守番をする時竏窒ネど、児童が自分の身を守るための対処方法を掲載。例えば、車に乗った人から話し掛けられた場合は「ぜったいに車に乗らない」などと紹介している。
内容は小学3年生までに習う漢字を使用。イラストや、署員の家族をモデルに使った写真なども盛り込まれ、視覚的に興味を引くよう工夫した。
小冊子はA5判、6ページ、オールカラー刷り。 -
伊那市議選情勢(2)高遠区
新市発足に伴う伊那市の市長選・市議選は23日告示、30日投票の日程で行われる。市議選(定数26)は初回に限り、旧市町村を区域とした選挙区を設ける。定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が出馬を表明し、いずれも選挙戦に突入する見通し。旧市町村別に情勢を探る。
高遠選挙区は、定数5に対し、前職7人、新人1人が出馬を表明。党派は、無所属7、共産1。地区別では、高遠が前職5人、河南が前職1人と新人1人、藤沢が前職1人。
高遠選挙区の中心部、高遠地区は、西高遠から前職の飯島進、伊東實、春日嗣彦、関森照敏、原浩の5氏が表明。このうち相生町から飯島、伊東、関森の3氏が立つ。激戦区とされる高遠地区は、各陣営とも地域の票のみを頼りに戦えない厳しい状況にある。地区内の東高遠や周辺部の長藤と三義をはじめ、大票田の藤沢に入り込むなど、全域からの票獲得に必死だ。
一方、新市発足により衰退が懸念されている周辺部の藤沢、長藤、三義の3地区は、前職が4人引退するなか、新人の擁立に苦戦するなど有権者約980人の大票田、藤沢に伊藤明由氏ただ一人が立つのみ。激戦の高遠地区からの切り崩しで「入り乱れた状況」(伊藤陣営)にある。候補者を出していない三義と、長藤北中部地域からの確実な集票を狙い勢力を広げる「守りながら攻める」姿勢をみせている。
河南地区は、下山田から前職の野々田高芳氏、上山田から新人の平岩国幸氏の2人。いずれも地元の推薦を受けての出馬だが、地元票だけでは当選は難しく、約900人の有権者がいる地区内の小原、勝間をはじめ、長藤、三義への拡大も図る。
各陣営とも「貧乏くじを引くわけにはいかない」と、票獲得に向け、動きも活発化してきている。
3月2日現在の有権者数は5971人(男2828人、女3143人)。 -
天下第一の桜満開 高遠城址公園
「天下第一の桜」とうたわれる伊那市高遠町、高遠城址公園のタカトオコヒガンザクラが19日、満開となった。小ぶりで赤みの濃い1500本の桜が咲き誇り、県内外の花見客でにぎわいをみせている。
公園周辺はツアーバスやマイカーなどで渋滞となり、各駐車場も満車が目立った。園内は、名所の桜雲橋周辺でカメラを向けるアマチュアカメラマンや記念撮影をする花見客などであふれ、思い思いの場所にゴザなどを敷いて優雅なひとときを過ごす姿もあった。
市高遠町総合支所によると、前日までの有料入園者数は約20万人。見ごろは23日ごろとみていて、今週末には一層のにぎわいとなりそうだ。 -
高遠伊那東LCがつくしんぼ保育園に遊具購入助成金寄付
高遠伊那東ライオンズクラブ(細田行一会長)は18日、伊那市御園のつくしんぼ保育園(宮田克思園長)に遊具助成金として10万円を寄付した。
同ライオンズクラブの創立30周年記念事業の一環。細田会長と井口公雄・記念大会実行委員長が訪れ、宮田園長に手渡した。同保育園で長年使用していた積み木が老朽化したため、木製の大型積み木1セット分の購入費に充てた。
宮田園長は「子どもたちは喜んで遊んでいるし、大変ありがたい。末永く使わせていただく」と感謝した。
記念事業は、伊那市富県の自由保育所「はらぺこ」や、美篶の養護老人ホーム「みすず寮」などの施設や団体にも図書や家電製品を贈っている。 -
伊那署管内 「交通安全運動」期間中の事故発生状況
06年度「春の全国交通安全運動」(6竏・5日)の10日間、伊那署管内で発生した人身事故は前年と比べて7件少ない、4件だった。死亡者は1人(前年比1人増)、けが人は4人(同10人減)。期間中は歩行者が関わる事故や交差点内の事故の発生が目立っている。
管内では同運動初日、高齢者が運転するミニバイクによる交通死亡事故が発生。事故は信号機のない、4差路交差点で起きた。昨年は交通死亡事故全5件のうち、2件で高齢者2人が死んでいる。
期間中、県下の交通事故発生は、人身事故313件(前年比61件減)、死者数2人(同1人減)、けが人414人(同55人減)と、減少傾向。しかし、16日現在の死亡数は27人で、そのうち約60パーセントを占める17人が高齢者だ。
伊那署の中山邦夫交通課長は「運動期間中だけでなく、常に事故を起こさないという意識を再確認してほしい。一人ひとりが意識して思わなければ事故はなくならない」と話している。 -
高遠高生徒が共同作業所の売店手伝う
高遠高校福祉コースの生徒が15、16日、「さくら祭り」をしている伊那市高遠町の高遠城址公園内にある高遠共同作業所の売店で、昨年に続いて販売の手伝いをした。
福祉コースは毎年、伊那養護学校や老人福祉施設、保育園などで交流を図っているが、「成人した知的障害者と接する機会も設けたい」とボランティア活動を計画した。
体験を希望した3年生4人が、2人ずつ日替りで取り組んだ。生徒たちは「いらっしゃいませ」「よかったら手にとって見てください」と積極的に接客した。
活動にあたった伊藤遼奈さん(17)は「手伝いを通して体験してみないと知ることができないことを学ぶことができ、いい経験になった。今後に生かしていきたい」と話していた。
また、観桜客の駐車場として開放している同校グラウンドでは、生徒たちが駐車場の整理や、町観光協会などが展開する旧高遠藩主・保科正之公のドラマ化実現に向けた署名活動をし、花見客に協力を呼びかけた。
生徒会の3年生約40人が23日までの土・日曜日の4日間で活動にあたる。生徒たちは笑顔で「行ってらっしゃい」などと声をそろえて花見客を迎えていた。 -
3市町村合併で体育指導委員会も統合
伊那市体育指導委員の委嘱書交付式が14日夜、市駅前ビルいなっせであった。3市町村合併により各市町村の体育指導委員会は統合。市教育委員会は35人(内訳=旧伊那21人、同高遠6人、同長谷8人)を委嘱した。
北原教育長は「新しい市の健康づくり、住民の元気づくりを担ってほしい。今は高齢者から幼児にいたる各年代にそれぞれの課題があると思う。幅広い守備範囲となるが、皆さん目標を持って取り組んでほしい」とあいさつした。
委嘱式の後、体育指導委員会役員を選出。委員長に松本守博さん=坂下区=、副委員長3人に伊藤直人さん=高遠長藤=、伊藤卓郎さん=長谷非持=、松田悦子さん=荒井区=が選任された。
体育指導委員は地域の生涯学習スポーツ振興の中心者。学校、公民館などのスポーツ事業を手助けする役割などを担っている。同委員会主管の本年度行事は5月の「イーナちゃんウォーキングカーニバル」、7月の「ラジオ体操オープニングセレモニー」などがある。 -
市長選・市議選告示まであと1週間
新市発足に伴い、23日告示、30日投票の日程で行われる伊那市の市長選・市議選が、あと1週間に迫った。住民の会話にも、選挙の話題が上がるようになった。
17、18日は本庁・総合支所で、それぞれ立候補届出書類・選挙公報などの事前審査がある。受け付けは午前9時縲恁゚後4時。
【市長選】
出馬を表明しているのは、前伊那市長小坂樫男氏(70)=無所属・小沢=のみ。
後援会組織は、16日に結成総会を開く長谷を含めて29支部。
これまで組織に市議を含んでいたが、今回は市議選と日程が同じであることから、役員は後援会幹部で固めた。青壮年、女性、熟年など各年齢層を網羅する。
また、市内の企業や6割近い区から推薦を得ている。
小坂氏は市町村合併に伴い、3月30日に市長を失職してから、25カ所の集落や市議選立候補予定者の集会に出向き、出席した住民に政策などを訴えている。
後援会では「新たな立候補予定者が出るのか先が見えないが、選挙体制は整えている」と気を引き締める。
小坂氏は、具体的な施策に▽過疎対策の充実(定住対策など)▽少子化対策(保育園の統廃合を進め、働く人の手助けをする、企業の育児休暇を取れる体制)▽旧伊那中央病院の後利用として▽保健・福祉の拠点整備、新規企業誘致と既存企業の支援竏窒ネどを挙げる。
新人擁立に動く市民有志は「市議選にエネルギーを吸い取られる」などの現状もあり「希望は捨てていないが、厳しい」という。市民有志の結論を待つ共産党上伊那地区委員会は「最終結論まで、時間をいただきたい。鋭意努力したい」としている。
合併を推進し、新しいまちづくりの道筋をつける意味から、新人が出にくい状況もあるようで、一部から「無投票になるのではないか」という見方も出ている。
【市議選】
市議選(定数26)は初回に限り、旧市町村を区域とした選挙区を設ける。定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が出馬を表明。各選挙区で定数を超え、選挙戦は確実となっている。立候補予定者は各地域を回り、組織拡大を図っている。
伊那選挙区は、地区別に伊那8人、富県1人、美篶3人、手良2人、西箕輪2人、東春近3人、西春近2人。
西箕輪の選挙人登録者数は4790人で、前職5人のうち3人が引退したため、他地域からの切り崩しが激しくなっている。
高遠選挙区は定数5に対し、前職7人、新人1人の計8人が出馬を表明。そのほかに動きはなく、現状のまま選挙戦に持ち込まれそうだ。
高遠地区は西高遠から前職5人が出馬を表明しており、混戦となる模様。候補者のいない他地区に拡大を図るなど動きも活発化している。
一方で、新市発足により衰退が懸念されている周辺部の三義、長藤、藤沢の3地区は、新人の擁立に苦戦し、前職5人のうち候補者は藤沢から1人のみ。河南地区は上山田から新人1人、下山田から前職1人が名乗りをあげている。
長谷選挙区は新人擁立の模索や周囲の動向を探るなど他選挙区に比べ低調な出足だったが、定数3に前職4人、新人1人が出馬の意向を示している。
地区別に見ると、有権者数約870人の非持に2人、約390人の溝口に2人、約90人の杉島に1人が立つ。溝口、杉島の立候補予定者は大票田、非持の切り崩しを回りながら候補者を出していない黒河内、中尾、市野瀬などの草刈り場からの集票を狙う。
高遠、長谷は前回選が無投票だっただけに、各陣営とも票読みに苦労している。 -
高遠城址公園で高遠ばやし巡行演奏
「さくら祭り」をしている伊那市高遠町の高遠城址公園で13日夜、高遠ばやしの巡行演奏があった。保存会「桜奏会」(小松友衛会長)のメンバー約20人が演奏する三味線や横笛、鼓などの音がライトアップされた園内に響き渡り、見物客らを幽玄の世界に導いた。
一行は、高遠閣前を出発して、二の丸、本丸を一周。本ばやしの「松ばやし」と帰りばやしの「音琴ばやし」を演奏して園内を練り歩いた。つぼみの状態の桜も多く、花見客は少なかったが、桜色の法被に花笠(はながさ)姿の巡行演奏にカメラを向ける人の姿もあった。
高遠ばやしは、元禄の昔から伝承される祭りばやしで高遠を代表する伝統芸能の一つ。各町内ごとに違った曲目のはやしも保存されている。
園内の桜は週明けごろに見ごろを迎えそう。高遠ばやしの巡行演奏は17日夜にも予定していて、満開の夜桜のもとで演奏を楽しめそうだ。 -
高遠高1年生「進徳ゼミ」
高遠高校(福沢務校長)の旧高遠藩校「進徳館」にちなんだ総合的な学習「進徳ゼミ」で、新1年生121人が13日、講師を招いて高遠の歴史を学び、桜が開花し始めた高遠城址公園で花見を兼ねてごみ拾いをした。
高校のある高遠の歴史や文化を学び、体感して素晴らしさを再認識するとともに、清掃活動による地域貢献を目的に、1年生の恒例行事。
生徒たちは、前信州高遠美術館長の堀井英雄さんを講師に、高遠の歴史などについて学び、実際に進徳館を見学。また、観桜客でにぎわう城址公園のごみ拾いもした。
園内の桜は一部が開花しているだけだったが、友達同士で散策したり、開花した桜を携帯電話のカメラに収めるなど、有意義な時間を過ごした。 -
高遠城址公園タカトオコヒガンザクラの開花宣言
全国有数の桜の名所、伊那市高遠町の高遠城址公園で13日、タカトオコヒガンザクラの開花宣言が出された。平年並みで、昨年より2日遅く、週明けごろに見ごろを迎えそうだ。
ここ数日の冷え込みなどの影響で予想より遅れていたが、公園南口から徐々に咲き始め、全国各地から訪れている花見客らは記念撮影をするなどし、歓声をあげている。
さくら祭りが開幕した6日から12日までの有料入園者数はツアー客を中心に約1万5千人が訪れた。ピークは15、16日となる見通しで、2日間で8万人の人出を見込む。
同日からライトアップも始まったほか、期間中は、高遠ばやしの巡行(17日)、商工会女性部による桜茶のサービス(18日)、高遠まんじゅうの大食い大会(21日)などのイベントを予定している。 -
タカトオコヒガンザクラ今日にも開花宣言
「天下第一の桜」とうたわれる伊那市高遠町の高遠城址公園に植わるタカトオコヒガンザクラは、ここ数日の冷え込みなどの影響で予想より開花が遅れていたが、13日にも開花宣言が出される見込みで、町観光協会は週明けごろが見ごろとみている。
城址公園には連日、全国各地からツアーバスが訪れ、12日には城址公園下のバス専用駐車場(80台収容)は午前10時ころから満車状態が続いたが、開花状況によって日程を設定できないツアー客からはため息がもれる状況となっている。
茨城県から訪れた女性(60)は「知り合いから高遠の桜は素晴らしいと聞いて今回初めて来たが、咲いていなくて本当に残念。また、来年を楽しみにしています」と話していた。
それでも園内では、つぼみの桜の木をバックに記念撮影をするグループや、ゴザを敷いて食事を楽しむ家族連れなどの姿が見られた。 -
伊那市身体障害者福祉協会・合併創立総会
伊那市・高遠町・長谷村の3市町村合併により統合した伊那市身体障害者福祉協会は9日、市福祉まちづくりセンターで合併創立総会と記念式典を開いた。式典には会員ら約90人が出席。新会長に選ばれた竹松猛会長=日影=は、新体制になった身障協への協力を呼びかけた。
式典で竹松会長は「3市町村合併により、身体障害者手帳の交付者は約2300人を超えた。会員は増えたが、入会率は32%と厳しい状況。これからは事業を活発化させ、魅力ある協会にしなければ。皆さんと支えあって、伊那市が全国一住み良い街と言われるように頑張っていきたい」とあいさつした。
伊東義人市長職務執行者は「合併により、今までの福祉(サービスの質)が落ちないよう、協力していきたい。今後、市でも重点的に支援していきたい」と話した。
総会では役員選出や、会員相互の親ぼく会や障害者スポーツへの積極的参加などの本年度事業計画など3議案を承認、可決。役員は副会長に西村周市さん=高遠町上山田=、加藤伸一さん=原新田=、下島忠孝さん=中央区=らが選任された。 -
北原・伊東旧高遠町長2人がさくら功労者表彰
旧高遠町の町長として桜のまちづくりを推進し、保護・育成に尽力した功績をたたえ、財団法人・日本さくらの会は北原三平さん(80)=伊那市高遠町長藤=と、伊東義人さん(73)=同小原=を表彰。6日、高遠城址公園の開園式上で、県上伊那地方事務所の牛越徹所長が伝達した。
1972(昭和47)年から7期28年間にわたって町長を務めた北原さんは、町のシンボルに桜を掲げ、後に町桜憲章を制定するなど町全体での保護・育成を図った。
高遠城址公園に次ぐ高遠第二の桜の名所を目指し、現在では100種以上、3千本の桜が咲き誇る東高遠の「花の丘公園」整備を進めたほか、町を会場に桜のサミットや国際シンポジウムを開くなど、桜の町を全国に広めた。
92年に助役に就任、00年から今年3月まで町長を務めた伊東さんは、古木を保護する桜守の採用や小学校の新入生への苗木の配布など保護・育成に尽くし、桜の町のより一層の発展に努めた。
北原さんは「新市となったが、これからも桜を大切にし、後世に引き継いでいってほしい」と述べた。 -
高遠写真コンク作品展
伊那市高遠町の信州高遠美術館で30日まで、「美しい高遠風景写真展」が開かれている。旧高遠町が昨年度、全国公募した写真コンクールの応募作品の中から34点を飾った。
満開の桜、赤や黄色に色づいた美しい紅葉、雪化粧した桜の木や高遠閣など四季折々に高遠城址公園の様子を撮影した作品が中心。高遠城下まつりやだるま市といった行事のほか、東高遠の花園「ポレポレの丘」、勝間薬師堂のしだれ桜などもあり、どれも高遠の魅力を存分に写し出している。
同美術館は「観桜客に、高遠の行事や四季の風景など、桜だけではない高遠の素晴らしさを広く知ってもらいたい」と話している。
コンクールは町内の風景を撮影した作品を募集し、上伊那をはじめ、東京、千葉、愛知など県内外から52点が集まった。
午前9時(8竏・6日は7時)縲恁゚後5時まで。
問い合わせは、信州高遠美術館(94・3666)へ。 -
【登場】伊那警察署長 小嶋惣逸さん(58)
「少しでも治安が高まるようにしていきたい。地域の人が警察にどんな要望を持っているかを汲み取っていければ」と展望を語る。
1947(昭和22)年の飯田市生まれ。警察官になってからは交通関係の仕事を中心に従事。10年間、交通機動隊員として活躍してきた経歴も持つ。署長職は今回で2回目。
伊那署は2度目の転任。前回は88縲・0年の2年間、交通課長を務めていた。
「新市誕生、権兵衛トンネル開通と、一つの新しい時代を迎えている」というのが16年振りの管内の印象。以前に世話になった地域住民との再会に「顔ぶれが懐かしいね」と昔の自分を思い出したりもする。
権兵衛トンネル開通による犯罪の広域化、全国的な傾向である高齢者がかかわる交通事故の増加竏窒ネど、伊那署が抱える課題は大きい。
「伊那署は国道361号と国道153号が十文字に交差する地域。県下でもそういった場所は犯罪、事故が多発している。警察だけで事件事故を未然に防ぐのには限界がある。地域の皆さんの自主的活動を支援しながら、一緒に防いでいきたい」
趣味は写真撮影。背中に背負ったリュックサックにカメラを入れ、自転車で管内の安全を見守りながら散策を楽しむ。撮った風景や花などの写真は、ハガキして友人に送っているという。
官舎で妻と2人暮らし。 -
高遠花の丘マレットゴルフ場今季オープン
伊那市高遠町東高遠の花の丘マレットゴルフ場の今季の営業が6日、始まった。オープンセレモニーに関係者30人余が出席し、利用者の増加に期待した。
同マレットゴルフ場は月蔵と三峰の2コース、各18ホール。八重桜や山桜、大島桜などがあり、多くの観桜客が花見も楽しんでいる。高遠マレットゴルフ協会(松川正一会長)に管理を委託し、12月上旬まで営業する。
伊東義人伊那市長職務執行者は「マレットゴルフを通して親ぼくを深め、健康増進を図ってもらい、さらにこのマレットゴルフ場を愛してもらいたい。今年も無事故で多くの人に利用してもらえることを願う」とあいさつした。
伊東市長職務執行者による打ち初めをし、早速、同協会の会員約30人が今季の初打ちを楽しんだ。
利用料は大人200円、中学生以下100円。午前8時30分縲恁゚後5時まで。桜の最盛期には一時休業する。
同マレットゴルフ場は02年にオープンし、毎年4千縲・500人が利用している。昨年は全国各地から愛好者が集い、第1回NPO法人マレットゴルフ選手権大会が行われた。 -
高遠城址公園さくら祭り開幕
全国有数の桜の名所、伊那市高遠町の高遠城址公園で6日、公園開きがあり、新伊那市として初めての「さくら祭り」が開幕した。関係者約120人が式典に出席し、権兵衛トンネル開通などによる一層のにぎわいを期待した。
1500本のタカトオコヒガンザクラのつぼみも膨らみ、開花を待つばかり。長野地方気象台の開花予想は9日、見ごろは14日前後とみている。今季は木曽谷にPRするなど誘客に力を入れ、昨季を上回る32万人の人出を見込む。
式典で伊東義人伊那市長職務執行者は「新市誕生にふさわしいさくら祭りとし、観桜客にまた来たいと思われるようにしたい」とあいさつ。高遠町3保育園の年長児約50人を先頭に参列者が桜雲橋を渡り、問屋門をくぐって公園開きを告げた。
さくら祭りは5月5日まで。期間中は高遠ばやしの巡行、高遠町商工会女性部による桜茶のサービス、高遠まんじゅう大食い大会などの催しを予定している。
また、これまでは入園券で無料入館できた町歴史博物館は今年から割引の別途料金にしたことから、サービスの低下を補うため、高遠閣に大型モニターを設置し、開花前に訪れた観桜客に対して満開時の様子を上映している。
さくら祭りは83年の有料化以降、24年目。「天下第一の桜」とうたわれ毎年、全国の花見客を魅了。有料入園者数は初年度の13万5千人を皮切りに、昨年度で600万人を突破した。 -
上伊那の中学校、高校で入学式始まる
上伊那の小中高校4校で5日、入学式があり、新生活をスタートした。
南箕輪中学校では、真新しい学生服に身を包んだ新入生132人が、緊張した面持ちで式に臨んだ。
堀田実校長は「本校は『人には優しく暖かく、自らは厳しく正しく、健やかにたくましい』を教育目標としている。言うのは簡単だが実践は難しい。どんなときもこの言葉を心に置き、目標に向かって頑張ってほしい」と訴えた。
新入生代表の征矢大士君は「これからの生活への希望と不安でいっぱいだが、自分の目標をしっかり持って3年間がんばろう」と新しい仲間に呼びかけた。
生徒会長の木村亮君は、小学校と中学校の異なる点を説明し、「初めは分からないことばかりだと思うが私たちも支えていくので頑張ってほしい」と激励。最後は新入生も一緒に校歌を合唱した。
上伊那の中学校の入学式のピークは6日。 -
伊那市交通指導員委嘱式 交通事故のない市へ
交通安全指導などの啓発活動に取り組む伊那市交通指導員の委嘱式が4日、市役所1階多目的ホールであった。指導員数は3市町村合併により、高遠地区5人、長谷地区1人を加えた22人。それぞれが伊東義人市長職務執行者から委嘱状を受け取った。
伊東市長職務執行者は「道路交通におけるモラルについて呼びかけ、市民の交通安全マインドを向上させてほしい。新市に交通事故が発生しないような、活発な活動となるよう期待する」とあいさつした。
伊那市交通指導員会の内山寿会長(71)=同市山寺区=は「伊那市に交通事故を無くすよう、痛ましい交通死亡事故がなくなるよう、市民の交通安全意識の高揚、推進を図っていきたい」と宣言した。
同指導員は全国の交通安全運動を中心に、月2回の地域啓発などで交通事故防止を呼びかける。6日の「春の全国交通安全運動」が本年度の初出動となる予定。 -
伊那市消防団任命式
伊那市・高遠町・長谷村の合併による新たな伊那市消防団(田畑安彦団長)は1日、市民会館で、新入団員73人と階級移動者ら計281人の任命式をした=写真。
3月31日、伊東義人市職務執行者から任命を受けた田畑団長(旧市消防団長)は「皆さんは7万4千余人の生命、財産を守る使命がある。全団員が一団となれるよう、いっそうの精進が必要となる」と訓辞した。
伊東市職務執行者は「団長を中心に団員が一致団結して任務を遂行してほしい。仕事を持ちながら昼夜を問わず任務に取り組む皆さんに敬意を表わす」と激励した。
新市消防団の定員は1156人。新しい制度として、特定の活動や役割のみに参加する機能分団体制として、長谷地区の地元消防団経験者でつくる「長谷機能分団」などを組み入れた。
各地域の分団は伊那地区8分団、高遠地区5分団、長谷地区2分団(機能分団含む)の計15分団の構成。分団名は以前の数字表示から地域名称に変更された。
任命された事務主任以上の皆さんは次の通り。
◆副団長 福澤利雄、伊藤仁、伊澤修、宮下充永
◆本部長 三井栄二
◆分団長▽伊那分団=竹村勤▽竜東分団=桜井健一▽富県分団=小松由和▽美篶分団=小山博▽手良分団=石倉健一▽東春近分団=北原功▽西箕輪分団=白沢延幸▽西春近分団=三澤方彦▽高遠分団=中山政宏▽長藤分団=伊藤一彦▽三義分団=原一穂▽藤沢分団=伊藤岩雄▽河南分団=竹内政宏▽長谷分団=高坂武▽長谷機能分団=宮下由紀夫▽喇叭(ラッパ)長=北原清治
◆音楽隊▽音楽隊隊長=小林明彦▽音楽隊副隊長=後藤洋一▽音楽隊班長=吉田明弘
◆副分団長▽伊那分団=網野郁夫▽竜東分団=黒河内哲也▽富県分団=下島政志▽美篶分団=北野正幸▽手良分団=春日保▽東春近分団=伊藤太▽西箕輪分団=有賀政人▽西春近分団=吉原勝巳▽高遠分団=中山敏也▽長藤分団=伊藤信重▽三義分団=北原康弘▽藤沢分団=北原友二▽河南分団=山川栄▽長谷分団=中山勝司▽副喇叭長=登内正樹
◆事務主任▽伊那分団=唐木芳樹▽竜東分団=篠田貞行▽富県分団=春日靖成▽美篶分団=森田英和▽手良分団=酒井重和▽東春近分団=城倉一夫▽西箕輪分団=伊藤隆▽西春近分団=城倉三喜生▽高遠分団=池上政史▽長藤分団=久保田政志▽三義分団=北原善昭▽藤沢分団=伊澤紹次▽河南分団=飯島勝▽長谷分団=中山保 -
高遠小のタカトオコヒガンザクラ咲く
伊那市立高遠小学校のタカトオコヒガンザクラが高遠城址公園より一足早く開花した。
校門周辺に植えられている桜の一部で、高遠町が合併した31日に、咲いているのが発見された。近くで遊んでいた同校4年の男子児童たちは早めの開花に驚きながらも「合併の日だし、いいときに咲いてすごいね」と笑顔をみせていた。
6日の入学式にも花を添えてくれそうだ。 -
新伊那市 新たな船出
伊那市・高遠町・長谷村が31日に合併し、新伊那市が発足した。上伊那で唯一の合併。伊那市役所で開市式(市役所開庁式)、高遠町総合支所と長谷総合支所で開所式をそれぞれ開き、新たな船出に気を引き締めた。
開市式には本庁職員、高遠町と長谷の課長以上ら約400人が出席。
市役所正面玄関で、市長職務執行者を務める伊東義人氏(前高遠町長)ら13人が「新伊那市誕生」のくす玉を開き、門出を祝った。
伊東職務執行者は「望んでいた新しいまちが誕生した。それぞれの特色を生かし、個性が光るまちづくりの実現に向けたい」と述べ「奉仕者として、市民のための行政をやることを忘れずにやっていきたい」と職員に呼びかけた。
高遠町、長谷の両総合支所の開所式は職員や前理事者らが出席。それぞれ庁舎の館名板を除幕し、地域自治区事務所の看板を掲げた。また、高遠町はだるまに目入れ、長谷はくすだま開きをして歴史の幕開けに決意を新たにした。
伊東職務執行者は「住民の声が届く行政で地域振興につなげていくことが重要。3地域がそれぞれの特色を生かし、個性あるまちづくりを推進するとともに、住民のニーズに応えられるよう市民のための行政を目指して良い合併となるように尽力いただきたい」と述べた。
職員数は930人。本庁754人、高遠町総合支所105人、長谷総合支所63人。
組織は総務、市民生活、産業振興など6部、まちづくり対策室、子育て支援課、税務、社会福祉、農林振興、建設など36課を設けている。
初日、伊東職務執行者は06年度の一般会計予算をはじめ、規則141件、条例制定220件を専決処分したほか、部長級以上や教育委員などに辞令交付した。
窓口業務に混乱はなかった。
新市の人口は7万4千人で、県内で7番目に多い。面積は668平方キロメートル。 -
花園「ポレポレの丘」に地主制度
高遠町東高遠の花園「ポレポレの丘」を管理・運営する高遠花摘み倶楽部(赤羽久人理事長)は28日夜、今年から導入する地主制度(仮称)の登録者を集めた会合を町総合福祉センターで開き、制度の内容や今後の作業について確認した=写真。
花園は遊休荒廃農地の復活や通年観光を目指して昨年5月に開園したが、「花が草で覆われるなど管理がいき届かず入園料は取れない」と2か月後に無料開放。対策の一つとして、花園2・5ヘクタールのうち約4割程度を区画分けし、各区画を賛同者に割り当て、管理してもらう地主制度を設けた。同日までに52人が登録している。
地主は花の種や苗を負担し、「自分の庭のように」(赤羽理事長)花壇を作って管理する。
また、地主制度以外では、月ごとに季節の花を咲かせるメーン花壇を作り、毎月イベントを組んでPRしていく。現在のところ、5月にアイリスまつり、6月にアヤメまつりを予定している。
赤羽理事長は「誇りと自信をもって、多くの人に薦められる花園にしたい」と話していた。
地主は今後も募集していく。問い合わせは、高遠花摘み倶楽部(TEL94・3916)へ。 -
きょう 新伊那市が発足
31日、伊那市・高遠町・長谷村が合併して新伊那市が発足する。午前8時に伊那市開市式(市役所開庁式)、10時45分に長谷総合支所開所式、11時半に高遠町総合支所開所式をそれぞれ開く。
新市長が決まるまでの間、職務執行者を務める伊東義人氏(前高遠町長)が06年度の一般会計予算や条例制定などを専決処分するほか、部長級以上などに辞令交付する。
新市には、市役所(本庁舎)、高遠町総合支所、長谷総合支所、富県や美篶など6支所を置く。窓口の開設は午前8時半縲恁゚後5時15分(高遠町のみ月曜日は7時まで証明書交付する)。届け出・登録申請の受け付けは外国人登録申請などは市役所のみとなる。
新市は面積668平方キロメートルで、県内3番目の広さ。世帯数は2万6300戸で、人口7万4千人。
【経過】
03年12月、伊那市・高遠町・辰野町・箕輪町・南箕輪村・長谷村の任意合併協議会が解消となり、04年2月、高遠町・長谷村から伊那市に合併研究の申し入れがあった。南箕輪村にも申し入れ、4月に4市町村による合併研究会が発足した。7月の住民投票の結果、南箕輪村は反対が6割を占め、研究会が解散。9月に伊那市・高遠町・長谷村合併協議会を設置し「新設合併」など基本的な協議事項9項目に加え、住民生活に影響のある各種事業の取り扱い、新市建設計画などの協議に当たった。
◆ ◆ ◆
新伊那市発足を前に、30日、伊那市で閉市式、高遠町・長谷村で閉庁式がそれぞれあった。
●伊那市
伊那市では、歴代市長や議長、各種行政委員、市職員の部課長以上ら約120人が出席。
小坂市長は、54(昭和29)年の6町村合併からの歴史を振り返り「困難な問題を克服し、伊那市を築き、上伊那、南信の行政、経済、文化の中心的な役割を担ってきた」と感謝し、31日の新市発足に当たって「合併してよかったといわれる伊那市に育て上げることが全市民の義務であろうと思う」と述べた。
そのあと「伊那市の歌」を3番まで歌い、小学生代表4人が伊那消防署員の指揮に従って市旗を降納。
前市長原久夫さんの音頭で万歳三唱し、新市の発展を願った。
●高遠町
高遠町は職員や町議会議員ら約150人が見守るなか、伊東義人町長らが町旗を降納し、庁舎の館名板「高遠町役場」を取り外した。
伊東町長は町の歴史を振り返り「町民がより暮らしやすく、高遠を誇りと思える施策に取り組んできた。庁舎はなくなるわけではなく、高遠町総合支所として新たにスタートするが、さらなる発展に向けた次へのステップととらえ、地域住民のための庁舎として気軽に立ち寄れる場所であってほしい」と述べた。
また新市発足にあたり「合併は最終目標ではなく、それぞれの地域の特性を生かし、互いに尊重し合って、より暮らしやすいまちづくりを一日も早く築くことが大切」とし、職員に向けて「良い合併となるよう地域を愛する思いをもった活躍を願う。市民のための行政を目指して、常に公正の立場で地方自治進展に尽くしてもらいたい」と期待した。
●長谷村
長谷村では、職員など約70人が見守る中、宮下市蔵村長らが村旗と役場看板を降納した。
式辞で宮下村長は「合併は長谷村の将来のため、どのように進んでいくか考えたときの苦汁の選択で決めた。合併は決してゴールでない。これを契機に新しい街づくりに向けて、住民の皆さまと出発してほしい」と式辞を述べた。