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三峰川サマーピクニック86 美和湖南アルプス公園で
水と緑にふれあう上伊那の夏のイベント・「三峰川サマーピクニック2008」が10日、伊那市長谷の美和湖と南アルプス公園を会場に行なわれた。
このイベントは、ダムを管理する国・森を管理する県・伊那市などで組織する実行委員会が行っているもので、今回で17回目。
今年は、事業の見直しを行い、キャラクターショーなどを廃止して、より、水と緑に親しむに重点をおいてイベントが開始された。
また、高遠ダムと美和湖の2会場で行われていたが、今年は、全てのイベントが美和湖で行われた。
美和湖では、カヌーや、水上サイクリングが用意され、集まった人達が楽しんでいた。
サマーピクニックのメインイベント・10人乗りの手漕ぎボートでタイムを競うEボート大会には、10チームが参加した。
二艘により予選を行い、好タイムのチームが決勝に進出。参加者らは息を合わせてボートをこいでいた。
伊那市からイベントに参加したある母親は、「夫がEボートに参加しているので応援に来ました。子どもが遊べるものがたくさんあるのがいいですね」と話していた。
実行委員会では、「踊りや花火が多い中で、水と遊べる上伊那唯一のお祭り。楽しみにしている参加者も多い」と話していた。
イベントには600人ほどの人が集まったという。【伊那ケーブルテレビジョン】 -
伊那市シニア大学のお年寄りが長谷保育園をと交流
伊那市の長谷保育園でこのほど、園児とお年寄りがお手玉などをして交流した。
伊那市などで活動するシニア大学のお年寄り二〇人が長谷保育園を訪れた。シニア大学は60歳以上の人に生きがい・健康づくりなどをしてもらおうと県が実施しているもの。今回はボランティアの一環で長谷保育園を訪れた。
お年寄り達からは、手作りのお手玉やお菓子の箱などをつかった手づくのつみきがプレゼントされた。
園児たちはさっそくもらったお手玉を使って遊んだり、折り紙をお年寄り達から教わったりして楽しく交流していた。
また、外ではお年寄り達が草取りのボランティア作業をおこなった。
長谷保育園の伊藤すみこ園長は、「広い庭の草取り作業を好意でやっていただきありがたい。園児たちも楽しく交流ができうれしかったです」と話していました。 -
伊那市赤十字奉仕団に村井県知事から感謝状
赤十字奉仕団への感謝状と委嘱書の伝達式が5日伊那市役所でおこなわれた。日本赤十字社長野県支部長、村井知事からの感謝状が昨年度の委員長、馬場茂子さんらに手渡された。
また今年度から委員長、副委員長になった4人に委嘱書が渡された。
委員長としての務めを終えた馬場さんは、「いろいろと勉強になりました。団の皆さんの協力のおかげです。」と話していた。
伊那市赤十字奉仕団は現在14分団あり、340人が活動している。08年度は伊那、高遠、長谷の分団の一体感を図るためあらたに、制服を作ることも計画しているという。 -
伊那毎日新聞休刊へ
伊那毎日新聞は31日付の発刊をもって休刊する。1955(昭和30)年2月の創刊から53年余。地域とともに歩んだ半世紀の歴史に幕を下ろす。
伊那毎日新聞は、伊那市本町で産声を上げ、以来社屋を伊那市西町区、南箕輪村と移転。1999年に現在地の伊那市室町に移ってからは、紙面のカラー化などを図るとともに、内容の充実に積極的に取り組んできた。
01年には、「地元の課題は世界にも共通する課題」を合言葉に、公共事業や教育、環境などの問題を通じて「真の豊かさ」について考えてみよう竏窒ニ、伊那毎日新聞社製作のケーブルテレビ番組「いなまいニューススタジオ」がスタート。紙面と映像が連携する新しいスタイルで、公共事業の決定プロセスの不透明性や矛盾などを指摘した。
02年には、県会でのダム論議を背景に「いなまいテーブル」を作成。ダム問題を「財政」「環境」「生活」「産業」「景観」「決定プロセス」など多面的視点で検証する“判断の枠組み”を提供した。「いなまいテーブル」のパンフレットは上下伊那のほぼ全戸に配布。いま問題にされている戸草ダム建設計画中止を議論する際に十分応用できる。
03年から05年にかけては「上伊那・輝く経営者キャンペーン」を展開。産学官でつくるキャンペーン推進委員会の事務局を伊那毎日新聞社が務め、上伊那で輝いている中小企業経営者約100人を紙面、映像、単行本で紹介した。さらに、05年からは、戦後の上伊那経済を牽引してきた大手企業の優れた経営者・創業者を上伊那の「産業史」「経営史」として後世に残す企画も展開している。
読者参加でつくる各種カラー企画や人物紹介も好評で、郷土愛醸成につながる、との声も多かった。
最近では広域ごみ処理施設建設計画の詳細な報道などが住民の関心を集め、伊那毎の記事が注目されている中での残念な休刊となってしまった。 -
夏休みは有意義に はせっこサマースクール
伊那市の長谷公民館などを会場に、29日、小学生を対象にした「はせっこサマースクール」が始まった。8月1日までの日程で、土器作りなどの体験を通して長谷の良さを再認識するねらいで、1縲・年生の22人が申し込んだ。
これは、生活が乱れがちになる夏休みを規則正しく過ごせるように、長谷公民館と長谷教育振興課が初めて企画。期間中の午前8時半縲恁゚後4時、児童たちを集めている。
午前中に座禅と夏休みの宿題を片付け、自分たちで昼食を作って食べたあと、午後の体験学習。日替わりで土器作りや図書館にある本を使って戦争についての平和教育などに取り組む。
初日は20人が参加し、昼食に流しそうめんを楽しんだ。
縦に割った長さ8メートルの竹の節を取り、縦割りの班ごとにゆでたそうめんを流した。「そうめんが来ないよ」と一番下のざるで待ち構える児童も。
長谷小学校3年生の女の子(9つ)は「座禅は足が痛くて、早く終わってほしいと思った。土器作りとかが楽しみ」と話した。 -
長谷の中尾橋が開通
伊那市長谷の三峰川に架かる中尾橋の開通式が28日、現地であった。地域に伝わる中尾歌舞伎の弁慶が地域の発展を願う口上を述べるなど中尾橋の完成を祝った。
中尾橋は国道152号と中尾区を結ぶ唯一の主要生活道路。1973年に建設された旧橋は幅員が狭く、自動車のすれ違いが出来ない上、通学路にもかかわらず歩道がなく、車道2車線化と歩道整備の必要性があった。04縲・8年度、旧橋の10メートル上流部に新しく橋を架け替えた。延長94メートル、幅員10メートル(片側歩道)。「弁慶橋」として親しまれるよう親柱に弁慶の石造物2体、欄干に中尾歌舞伎公演の様子などを写した写真パネル6枚を取り付けたのが特徴。旧橋撤去を含む事業費は3億6千万円(うち国庫補助1億9800万円)。
開通式で、小坂市長や中山晶計長谷総合支所長らは、台風で中尾橋が流されるなど災害と向き合った歴史を振り返り、地域の発展や交通便益に期待した。
長谷保育園児25人が元気いっぱいに踊りを見せたあと、地域住民らが渡り初めし、完成を喜び合った。橋上に、中尾歌舞伎の演目「御所桜堀川夜討弁慶上使の段」の主人公弁慶が登場し、式典に花を添えた。
旧橋は11月縲恬・N3月、撤去される。 -
小・中学生が藤沢川などで水生生物や水質を調査
伊那市の第21回川シンポジウム「川再発見!せせらぎウォッチング」(実行委員会など主催)が21日、長谷の黒川などを会場にあった。小・中学生や保護者ら60人余が参加。水生生物などの調査結果から、藤沢川中流と黒川中流ともに「きれいな水」と判定した。
「せせらぎ竏秩vは、水生生物や水質調査などを通じて水の環境保全を考えるねらい。例年、三峰川で取り組んでいるが、川の水が濁っていたため、会場を変えた。
小学校教諭ら7人を講師に、子供たちは水素イオン濃度(pH)を調査したり、川に入って石を動かして網に川の生き物を採ったりと夢中になった。
藤沢川では、きれいな水にすむヒラタカゲロウ、ヘビトンボ、ヨシノボリを採集。黒川では、美しい声で鳴くカジカガエルも見つけたという。
手良小学校3年生の男の子(8つ)は「川の中にこんなに生き物がいるとは知らなかった。見ているとおもしろい」と驚いていた。
観察会に先立ち、市役所で天竜川や三峰川にすむ魚を学習。水槽に入ったイワナ、アマゴなど実物を見せながら、信州高遠少年自然の家環境未来センター講師・竹松俊幸さんが「カジカは自然のバロメーター。コンクリートで固められた川で、濁流にあうと生きていけない」「ヨシノボリはハゼの仲間で、胸に吸盤がある」など魚の特徴を解説した。 -
園児向け ごみ分別の出前講座
伊那市の長谷保育園で18日、ごみ分別についての出前講座があった。園児向けは初めてで、市職員が紙芝居やクイズを交えながら分かりやすくごみを分別することを呼びかけた。
園内では「燃えるごみ」「燃えないごみ」「プラスチック」の3種類のごみ箱があるものの、園児は気なしに捨ててしまうことから自分で判断できるように、また保育士も責任を持った分別ができるように学習しようと市職員が出向く出前講座を活用した。
全園児48人を前に、生活環境課の職員2人が「プラスチックはきちんと分ければ、新しいものに使える。きれいに洗って出してくださいね」と呼びかけると、「はーい」と元気よく答えた。
また、ストローや牛乳パックなどを出し、園児たちにどのごみ箱に入れるか、ごみ箱前に集まってもらったり、園児から「輪ゴムはどこ」「机は」など質問もあり、関心を示していた。 -
ツルニンジンを特産品に 長谷非持山
伊那市長谷非持山区の農家を中心に組織する非持山ツルニンジン研究会(北原利保会長、74人)は本年度、ツルニンジンの特産品開発に取り組む。遊休荒廃地を利用してツルニンジンを栽培し、地域の活性化に結びつける。
00年、地域おこしとして区内の里山に生えているツルニンジンの栽培を開始。区内から畑17アールを借り、収穫したツルニンジンや苗を長谷の「南アルプスふるさと祭り」で販売してきた。
ツルニンジンは苗を植えてから収穫するまでに3年ほどかかるため、栽培面積を増やし、ゆくゆくは地元の宿泊施設やレストランなどで提供できたらと構想を練る。
本年度は県の元気づくり支援金を受け、農場整備や特産品開発、健康づくり教室の開催などを計画。
特産品開発は、女性会員を中心に、天ぷらにしたり、たたきごぼうのように調理したりして方向を探る。年度中に1品は生み出す考えで、食による体質改善にもつなげる。
健康づくり教室は、地域食材を生かし、手打ちそばなど住民が持つ技を次世代に引き継ぐ。
8月には面積15アールに苗を植える予定。
北原会長(65)は「年々、遊休荒廃地は増える一方。農地を守り、住民が交流を深めながら地域の活性化に結びつけたい」と話した。
◆ツルニンジン 山ろくなどに生えるつる性の多年草。抗がん作用、滋養強壮、疲労回復など薬効があるといわれる。つるや葉はせんじて飲んだり、ふろに入れたりと活用できるそうだ。根が朝鮮人参に似て太く、茎がつるになることから、この名がつく。 -
長谷に孝行猿資料館 09年度建設へ
伊那市教育委員会は11日夜、長谷地域協議会で孝行猿資料館を09年度に建設する考えを示した。年度内に建設地を決める。
民話「孝行猿」は親を思う子猿の哀れな物語で、明治から戦前にかけて修身の教科書に取り上げられた。85年、旧長谷村が物語の舞台となった民家の一角に資料館を設けて一般公開していたが、昨年12月末、所有者が生活を営む上で問題が生じていたため、閉鎖した。
新たな孝行猿資料館は、市無形民俗文化財の民話を後世に伝えると同時に、全国発信する施設として設置する。
事務局案では、いろりや猿が出入りした窓など雰囲気を出した内装の平屋建てとし、江戸時代の生活様式や猟師の生活がわかる資料、民具などを展示。ビデオ装置も備える。
建設地は未定だが、完成後の維持管理面から生涯学習センター入野谷付近を考えている。資料館的な施設とし、入野谷の集客につなげる。
今後、区長会などにも諮る。 -
三峰川総合開発事業対策協議会
今後30年間の河川整備計画の指針となる「天竜川水系河川整備計画」の策定に当たって学識経験者の意見を聞く「天竜川流域委員会」の第5回会議(6月16日、名古屋市)の中で、国が伊那市長谷の三峰川上流部に計画していた戸草ダムの建設を当面見送る方針を明らかにしたのを受け、市議会議員や関係機関などの代表者らでつくる「伊那市三峰川総合開発事業対策協議会」(会長・小坂樫男市長)は9日、本年度第1回の会議を市役所で開いた。委員など約20人が出席し「美和ダム上流域の住民の安全のために戸草ダムは必要」「天竜川全体の計画としては納得できるが、一部地域に被害が集中するようなことがあってはならない」「ダムを造らないなら、代わって安全を確保できるだけの代替案を示すべきだ」など、ダムの重要性について強い調子で意見を述べた。
「見送り」の経緯などについて説明するため出席した国土交通省天竜川上流河川事務所の伊藤仁志事務所長は「財政、効果などを総合的に考えて提案したが、長期的にみて戸草ダムの必要性は変わらない。提案は議論のためのたたき台として示したものであり、今後審議していく中で整備計画の原案に反映させていくことになる」として「見送り」の方針が変更になる可能性について示唆した。
小坂市長は「見送りについては事前に何の相談もなかったので聞いてびっくりした。ダムの必要性についてもう少し考えた上で『見送り』という直接的な表現を避けてもらいたい。6月以降、国、県に建設を強く要望してきたので、次の流域委員会では少し流れが変わるのではないか」と「見送り」撤回に期待をかけている。
「天竜川流域委員会」の第6回会議は11日に名古屋市で開かれる。 -
長谷中2年 仙丈ケ岳登山事前学習
23、24日、南アルプスの仙丈ケ岳(3033メートル)に集団登山する伊那市の長谷中学校2年生13人は8日、同中で南アルプス研究会のメンバー2人を招いた事前学習会を開いた。安全に登山を行うため、山での歩き方や服装などについて学んだ。
県内のほとんどの中学生が体験する集団登山の一環で、南アルプスに登るのは上伊那では高遠中との2校だけ。長谷中で研究会が事前学習を行うのは4年目で、この日は山岳環境部門の田島守さん=長野市=、北原昇さん=辰野町=が訪れた。
生徒たちが不安に思っていることなどに対し、田島さんらが答えていった。最も質問が多かった高山病については、「普段から標高500縲・00メートルの場所に住んでいる県内の人間なら大丈夫。原因は寝不足や疲れ、急激な運動などにある」と説明し、不安を取り除いた。
このほか、「仙丈(千丈)ケ岳の名前の由来は長さの単位にある」「南アルプスはホンシュウジカの食害がある」などと、スライドを見ながら解説した。メンバーらは「みんなで協力し合って登る喜びを味わってもらいたい」と呼び掛けた。
南アルプス研究会の田島さんから話を聞く生徒たち -
長衛祭 50回の節目
南アルプスの開拓者、竹沢長衛翁(1889縲・958年)をしのび、安全な登山を誓う第50回長衛祭(実行委員会主催)が5日、北沢駒仙小屋横の長衛翁碑前であった。
碑前祭で、南ア北部地区山岳遭難防止対策協会長の小坂市長は「自然を守り、恩恵を享受する長衛翁の精神を遵守することが私たちの責務である」と述べ、年々増える登山者の安全確保、自然保護に努めなければならないとした。
終了後、参加者は弦楽四重奏の演奏を聞いたり、豚汁などを味わったりして交流を深めた。
記念登山は5日、日帰り希望者6人が仙水峠(標高2264メートル)へ登った。6日は日本百名山の一つで「南アルプスの女王」と呼ばれる仙丈ケ岳(標高3033メートル)に、地元をはじめ、福井県、三重県、千葉県などの20縲・0代の約70人が参加する。
長衛翁は一般の人が仙丈ケ岳に親しんで登れるように長衛(北沢)小屋や藪沢小屋を建てたり、仙丈ケ岳・東駒ケ岳への登山道「藪沢新道」「栗沢山新道」などを独力で開いた。58年に長衛翁レリーフが建立され、翌年から長衛祭を開いている。
50回の節目に合わせ、初代長衛翁の歴史や長衛祭の歩みなどをまとめた記念誌を製作中で、9月の完成を予定している。 -
南ア林道バス 北沢峠まで全線で運行開始
伊那市長谷の南アルプス林道バスが1日、終点・北沢峠までの全線で運行を開始した。昨年9月、台風9号の影響に伴う災害復旧工事で、全線の運行は例年に比べて半月遅れとなったが、始発便から県内外の登山客が利用した。
1980(昭和55)年の林道バス開設から累計利用者数は今季中に100万人に達する見込みで、早くて7月末ごろという。
林道バス営業所前に車両を並べ、林道バス運転手、伊那市観光協会長谷支部メンバーら20人がシーズン中の安全を祈願。
伊那市観光協会長谷支部の中山晶計支部長は「南アルプスの玄関口で、登山者の安全を第一に安全運転を心がけてほしい」とあいさつした。
始発便には県内外の登山客23人が乗り込んだ。
徳島県の女性(60)は「北岳(標高3192メートル)へ登る。2回目で、アプローチが長いが、天気も良さそうなので楽しみたい」と話した。
林道バスは4月下旬以降、三峰橋付近の戸台口竏忠フ宿間の運行だったが、北沢峠(延長22・6キロ)まで伸び、1日4往復する。
運賃は仙流荘竏猪k沢峠間が1100円。所要時間は1時間。
問い合わせは、南ア林道バス営業所(TEL98・2821)へ。 -
行方不明の釣りの2人救助
29日未明から伊那市長谷の三峰川上流に釣りに出掛けたまま行方が分からなくなっていた伊那市伊那の会社員宮原正一さん(41)と箕輪町中箕輪の自営業小林勉さん(42)は、家族の届け出を受けて捜索していた警察や消防などにより30日午前9時50分ごろ、三峰川と荒川の合流点付近にいるところを発見され、同11時18分に救助された。けがはない。
伊那署によると、2人は川が大雨の影響で増水したために戻れなくなり、1晩ビバークして救助を待っていた。 -
秋葉街道を歩き、地域資源を再発見
伊那市で28日、「古道・秋葉街道ウォーキング」(南アルプス自然体験ネットワーク主催)があった。初めての企画で、地元をはじめ、近隣市町村、岡谷市など60代を中心に53人が参加し、高遠城址公園縲恤ェ杭峠の延長約20キロを歩いた。
秋葉街道は、秋葉神社(静岡県)参拝や生活物資の輸送路として使われた。江戸時代の絵図をもとに、長谷区間に「散探ルート」を設定。一部、再生工事が残っているが、パンフレット作成を機にウォーキングを組んだ。
ルートは比較的平坦だが、分杭峠付近は上り坂。参加者は双体道祖神、白衣観音など17カ所で石仏などの説明を受け、自然の美しさや地域資源を再発見しながら歩いた。
2年前に兵庫県から引っ越してきた市内西箕輪の女性(61)は「地域の歴史に触れてみたいと思って参加した。説明を聞き、中尾座公演などでまた来たい」と話した。
秋葉街道道普請隊長の高坂英雄さん(61)は「定員を超える申し込みで、自分たちが観光資源として整備してきたことは間違いではなかった」と秋葉街道に対する関心の高さを喜び、今後も継続して整備や街道を生かしたイベントを企画していきたいとした。 -
小坂市長戸草ダム建設を国に要望へ
国が伊那市長谷に建設を予定していた戸草ダムの計画を見送る方針を打ち出したのを受け、上下伊那の18市町村でつくる天竜川上流治水促進期成同盟会が30日に国土交通省(東京都)と同中部地方整備局(名古屋市)、財務省などを訪れて行う会談の中で、伊那市の小坂樫男市長は「何度となく災害に遭ってきた地域住民の安全のため」として戸草ダム建設を強く要望していく構えだ。
小坂市長は27日の会見で「国が示した・スたたき台・スでは『見送り』とされているが、実質的には中止に等しい。美和ダム上流の住民の安全に配慮し、規模が小さくなってもいいから治水のためのダムをぜひ建設してもらうよう要望したい」と話した。
戸草ダムの発電と工業用水の使用権を01年に取り下げた県に対しても再検討を求めるとともに、ダムの必要性を国に訴えるよう要望していく考えを示している。
伊那市議会も26日「伊那市議会戸草ダム対策委員会」を設置し、国、県の関係機関に対して強力に建設を要請していく方針を確認している。 -
伊那市議会が戸草ダム対策委員会設置
国土交通省中部地方整備局が戸草ダム建設計画を見送る方針を打ち出したのを受け、伊那市議会は26日、議員のみの全員協議会で「地域住民の安全な暮らしを守るため」として「伊那市議会戸草ダム対策委員会」を設置することを決めた。ダム建設に反対、として参画しないことを決めた共産党の3議員を除く23議員が参加する。
続いて行われた総会で、国、県の関係機関に対して強力に建設を要請していくなどとする活動計画と規約を承認したほか、委員長に三沢岩視議員、副委員長に前田久子議員を選出した。
全員協議会では議員全員参加の「保科正之公NHK大河ドラマ化実現議員連盟」の設置も全会一致で決めた。総会で、委員長に原浩議員、副委員長に伊藤泰雄議員を選出した。 -
長谷ふるさと講座
伊那市公民館運営協議会は21日、長谷公民館で「ふるさと講座」を開き、アンモナイトやサンカクガイなど長谷黒河内戸台の「戸台の化石」について、まほらいな市民大学の学生や一般市民が学んだ。
戸台でのアンモナイト第1発見者で、「戸台の化石」保存会副会長の北村健治さん(65)=東京都青梅市=が、「化石を追って、ロマン1億年 『戸台の化石』と半世紀-サンカクガイに魅せられて-」と題し、丹念に採集し詳しく調べ続ける大切さを語った。
戸台の化石は、赤石山地の中生代白亜紀層から採集できる。サンカクガイ化石の産出が「戸台」の地名を有名にしたが、「大小のサンカクガイが出ている。生活していたのと近い状態で化石になっている」という。
戸台を歩き始めて2年目の1963年3月31日に、「私の足元に転がっていた」アンモナイトを発見。現在までに学習会で採集しただけで2847体もあるといい、写真で化石を紹介した。 -
戸草ダム見送りに反対の声
国土交通省天竜川上流河川事務所(伊藤仁志事務所長)は18日夜、今後30年間の天竜川流域整備の指針となる「天竜川水系河川整備計画」についての意見を聞く「天竜川上流河川懇談会」を伊那市役所で開いた。地元伊那市の住民を中心に約80人が参加。住民からは国が打ち出した伊那市長谷の戸草ダムの建設見送りに強く反対する意見が多数上がった。
同事務所は学識経験者を集めて開いた「天竜川流域委員会」(16日、名古屋市)に示した整備計画の「たたき台(骨子)」の概要について説明。戸草ダム建設には1千億円かかるのに対し、美和ダムの機能強化なら300億円竏窒ネどとした。
住民からは「美和ダムは完成から50年近くたつが、寿命はどのくらいなのか」「建設費1千億円というが、被災額は5千億円ぐらいになるのでは」「つい数日前も戸草ダム予定地付近で崩落があったことを知っているか。机上で決めるのでなく、現地を調査して判断してもらいたい」などの意見が出た。
参加者は8グループに分かれ、各テーブルに置かれた流域の航空写真にそれぞれの意見を記入した付せん紙を貼り付けながら意見交換した。ダム建設を求める参加者らは「金のが理由なら、国土交通省は治山、治水をやめろ」「美和ダム上流についての配慮がまったくない」「もっと住民の意見を聞いて計画を立ててほしい」など、強い調子で意見を述べた。
一方で「美和ダムでうまくやってくれるのならそれでもいい」「河川環境に影響がなければ、建設はどちらでもいい」などの声もあった。
意見は同事務所が取りまとめ、次回(7月)の流域委員会で報告、審議する。整備計画は年内での策定を予定している。 -
【記者室】戸草ダム「見送り」にみる国の姿勢
国は三峰川上流部に建設を予定していた戸草ダムの計画を見送る方針を明らかにした。洪水防止などに大きな期待を寄せていた住民からは一斉に反発の声が上がっている。
事業着手から20年がたつが、ダム本体工事は手付かずのまま。それがここへきて実質的な中止宣言だ。理由について国ははっきり言わないが、1千億円に上る巨額の事業費が足かせとなっているのは間違いない。
それにしても、これまでの経過を無視して突然「見送る」では話が少々乱暴だ。「あなたの声を生かします」として懇談会が開かれたものの、国の方針が覆る可能性は限りなく小さいことから、形式的の感はぬぐえない。大転換を打ち出す前に、地元住民の意見を聞く場を設けるべきだった。(白鳥文男) -
市議会が戸草ダム建設促進組織結成へ
国土交通省中部地方整備局が16日に戸草ダム建設計画を見送る方針を打ち出したのを受け、伊那市議会の全6会派の代表は18日、代表者会を開き、ダム建設促進に向けて活動する組織を結成する方向で意見がおおむね一致した。
しかし、組織のあり方については、特別委員会か、議員連盟か竏窒ネど、さまざまな意見があって結論に達しなかったため、20日に再度会議を開く。会議は非公開だったが、議長の中村威夫座長が取材に応じた。
中村座長は「市議会として、建設を進める態度を明確にするための組織を結成しようと提言した。戸草ダムは長良川の河口ぜきと違い、住民の生命、財産を守る極めて重要な施設。計画見送りに反対し、建設を促進するための実効行ある組織をつくり、関係方面に働きかけていきたい」としている。
市議会は07年12月議会で、議員提案による「戸草ダム建設推進を求める意見書」を賛成多数で可決している。 -
戸草ダム建設見送り
国土交通省中部地方整備局は伊那市長谷の三峰川上流部に計画していた戸草ダムの建設を見送る方針を明らかにした。今後30年間の河川整備計画の指針となる「天竜川水系河川整備計画」の策定に当たって学識経験者の意見を聞く「天竜川流域委員会」の第5回会議(16日、名古屋市)で説明した。
説明の資料として示した「たたき台(骨子)」の中で、今後の治水目標として挙げた5つの選択肢のうち「現時点での河川管理者の選択」として「河道整備と美和ダム等既設ダムの洪水調節機能強化を行い、戸草ダムの建設を見送る」としている。
治水目標は、50年に一度の大雨で想定される水害を防ぐ目的で設定。堤防かさ上げや河床掘削などの河道整備とともに行う事業として(1)河川の狭い部分の大規模な掘削、または放水路トンネル掘削(2)戸草ダム建設(3)美和ダム等、既設ダムによる洪水調節機能強化竏窒唐ーた。事業費は(1)が400縲・00億円、(2)が1千億円、(3)が300億円。
国土交通省天竜川上流河川事務所はダム建設見送りの理由として、限られた予算の中で早期に効果を出す必要竏窒唐ーる。同事務所の北沢利実副所長は「06年7月豪雨災害が起きたことなどにより、治水安全度向上対策の早急な見直しが必要となっている中で治水、利水、社会情勢などを総合的に判断した結果。ダムでの発電から県が撤退したことで、事業としての優先順位が下がった。財源の問題もある」と説明。その上で「計画は中止ではない。当面先送りするということ。治水の必要性は変わっておらず、基本方針の中では戸草ダムも有力な候補のまま。関係住民の理解が得られるよう努力したい」としている。
整備計画は今年中に策定される予定。住民の意見を聞く河川懇談会は18日に伊那市で、19日に辰野町で開かれる。伊那市など関係市町村長の意見を聞く機会も、早ければ6月中にも開かれる見込み。
戸草ダムは洪水調節などの治水、発電などの利水を目的とする重力式コンクリートダム。三峰川総合開発事業の一環として88年に旧建設省が事業に着手した。建設予定地は伊那市長谷の美和ダムのさらに上流で、完成すれば高さ140メートル、幅300メートル、貯水量6100万トンの大規模ダムとなる。
国内有数の急流河川である三峰川は「暴れ川」と呼ばれ、流域は何度となく洪水の被害を受けてきた。水害を防止しようと59年に美和ダムが完成。戸草ダムは84年に実施計画調査が始まり、89年に「三峰川総合開発事業」として美和ダムの再開発とセットで建設が進められることになった。用地買収も順次進み、ダム建設で水没する長谷地区の住民4世帯が移転した。
01年、利水事業者として事業に参加してきた県は「水需要の伸びが期待できない」「当初計画の単価では売電が困難」などを理由に、ダムの発電と工業用水の使用権を取り下げた。これにより、当初の多目的ダムとしての位置付けは崩れ、建設計画は見直さざるを得ない状況となった。その後、国の経済状況が悪化する一方、大規模工事への風当たりも強くなる中、ダム本体の建設工事に着工されないまま20年が過ぎている。
建設を推進してきた地元伊那市の住民の間からは突然示された方針転換に「寝耳に水」「そんなばかな」など、戸惑いと怒りの声が上がっている。
◆伊那市の小坂樫男市長は「災害はいつ起きるか分からない。住民の安全のために水、土砂をせき止めるダムは必要。地域住民の要望も多い。計画を変更し、規模が小さくても建設してもらいたい。美和ダムの下流はいいとしても、上流の住民のことは考えないのか。住民の安全をどうガードしていくかという視点が欠けている。今まで気配は感じていたが、ここまではっきり言うとは予想していなかった」と困惑顔を見せている。
◆地元住民でつくる三峰川事業総合開発対策協議会長谷地区協議会会長で、旧長谷村の議会議長だった佐藤八十一伊那市議は「美和ダムができて以降も、その上流では災害が何度も起きている。つい一週間ほど前にも建設予定地の近くの船形沢で大規模な崩落が起きたばかり。上流部の地質はもろく、崩れやすい。だからこそ戸草ダムが必要と訴えてきたし、建設を確信しながらやってきた。そもそも国土交通省が造ると言い出したのに、今になって一方的にやめるとは何ごとだ。移転で出た人も気の毒。信頼関係がパーだ」と強い憤りをあらわにしている。
◆旧長谷村の助役だった中山晶計長谷総合支所長は「悲痛な思い。ぜひ撤回してほしい。これまで村を挙げて全員賛成で推進してきた。民有林の買収も99%終わっている。今さら中止では、水没で移転した人をだましたのも同じこと。市全体の問題として建設に向けた対策を考えていかなければならない」。 -
高遠長谷保育園年長交流会
伊那市の高遠長谷地区保育園の年長交流会が6日、高遠第1保育園であった。普段は別々の園で過ごす園児57人が、新しい友達と混合のグループでゲームやカレー会食を楽しんだ。
交流したのは高遠第1、第2・3、第4、長谷保育園の4園。年長交流は恒例行事で、本年度は4回計画し、季節によって各園を会場に、その地域ならではの体験なども取り入れて交流を深める。
この日は本年度第1回で、自己紹介で1人ずつ名前や好きな遊びを発表した。動物や乗り物のまねをするゲームなどで、初めて会った友達とも少しずつ慣れたあと、園庭に出て、自分の園にはない遊具に挑戦したり、砂場で川を作ったり、ままごとをしたり、皆夢中になって遊んでいた。
高遠長谷地域は、小学校でも高遠小、高遠北小、長谷小の3校交流があり、保育園での交流から小学校までの流れができ、いい連携ができているという。 -
28日に秋葉街道ウォーキング
伊那市長谷の南アルプス自然体験ネットワークは28日、古道・秋葉街道ウォーキングを初めて企画した。秋葉街道の高遠城址公園縲恤ェ杭峠の延長約20キロを歩く。25日午後5時まで受け付けるが、定員40人になり次第締め切る。
秋葉街道は、長谷を南北に貫く秋葉神社(静岡県)参拝に使われた古道。地元有志でつくる「秋葉街道発掘調査隊」が江戸時代の絵図をもとに「散探ルート」を設定し、案内板を立てた。5月に秋葉街道のパンフレットを作成したことを機に、ウォーキングを企画した。
当日は午前7時半、高遠町の高遠城址公園グラウンド駐車場に集合。
07縲・9年度の3カ年計画で、長谷区間の再生工事を進めている段階で、一部う回する。
石仏や道標などの案内は、高遠町地区を桜守の稲辺謙次郎さん、長谷地区を秋葉街道道普請隊長の高坂英雄さんが務める。
参加対象は、20キロを歩くことができる小学生以上(小学生は保護者同伴)。参加費は2千円(バス代、保険料含む)。
伊那市長谷総合支所には、市内や近隣などから秋葉街道のパンフレットを求める人が来るそうで、秋葉街道を知ってもらい、新たな観光資源に結びつける。
問い合わせ・申し込みは、長谷総合支所産業振興課内ネットワーク事務局の池上さん(TEL0265・98・3130)へ。 -
猿のコレクション寄贈
飯田市の職業訓練指導員勝野平八さん(75)は30日、旅先で買い求めた置物やお面などの民芸品やおもちゃなど、猿に関係するコレクション約350点を伊那市に寄贈した。伊那市長谷の「孝行猿の家資料館」が昨年12月に閉鎖したことを新聞で知り「何かの役に立ててもらいたい」と寄贈を決めた。
コレクションは旅好きの勝野さんが約40年間にわたって集めたもの。「自分も父も申(さる)年ということもあって旅行の土産に買っていたら、いつの間にかこんなに増えてしまった。それぞれに思い出があり、何だか娘を嫁に出すような気持ちだ」と話した。
市は寄贈品を何らかの形で活用していきたいとしている。
孝行猿の話は、猟師に撃たれて死んだ親猿を生き返らせようと3匹の子猿が猟師の家に来て手で傷口を温める竏窒ニいうもの。戦前の修身の教科書に掲載され、親孝行や命の大切さを教えていた。 -
ダッタンソバ商品化の可能性を探る
産学官の連携で地域の特産化を目指すダッタンソバの料理試食会が23日、伊那市長谷であった。市内4業者が菓子、めん、和食創作料理など5品を提供。市職員や信州大学農学部学生ら約30人が特産品としての活用法を探った。
料理は、そば粉1割のそば、生パスタ、ソバの実を入れたリング揚げ、コロッケ、スペインの菓子を改良したポルボローネ。いずれもダッタンソバの特徴である苦味を生かした。そば粉の割合、甘みとの組み合わせ、加熱などを工夫し、食べたあとにほろ苦さが口の中に広がる。
信大4年生の一人は「にがみがいいアクセントになっている。体に良いなら食べてみたい」と話した。
業者も「栄養価が高く、商品化の可能性はある」と前向きだった。
ダッタンソバは3品種で、タカノ(本社・宮田村)の保健福祉関連事業部と信州大学農学部の井上直人教授が共同開発。ルチンなどの栄養素を豊富に含み、健康増進のための機能性食材として注目される。本年は長谷の農家が面積1ヘクタールで栽培し、3品種の収量などを調査。7月に種をまき、10月中旬に収穫する。収量は普通ソバの2倍確保できるという。
タカノとの契約栽培で、生産から流通までのルートを確立。地域振興や遊休農地の活用に結びつける。 -
高遠町、長谷地域自治区長就任式
任期満了に伴って前任者が22日に退任したのを受け23日、伊那市の高遠町地域自治区長に伊藤俊規氏(60)=高遠町藤沢、長谷地域自治区長に中山晶計氏(66)=長谷溝口=がそれぞれ就任した。任期2年。
2人は小坂樫男市長に辞令を受けた後、就任式に臨み、職員約300人を前にあいさつ。伊藤地域自治区長は「地域の声を的確にとらえて市政に反映し、市の考えを住民に伝えることが大切な役目。精いっぱい職責をまっとうしたい」、中山地域自治区長は「小さな自治区だが、地域住民の安全・安心と信頼される自治区つくりを目指し、市全体の発展につなげていきたい」と決意を述べた。
小坂市長は「2人とも合併前は助役を務めるなど、行政経験は豊富。地域の抱える課題を市全体の中で考え、ボトムアップできるよう期待する」と述べた。 -
美和レイクハイランド整備
伊那市は本年度、長谷の美和レイクハイランド整備として駐車場の舗装と芝生広場の芝張りに取り組む。着工は秋ごろ。
美和レイクハイランドは04年3月に策定した「地域に開かれたダム整備計画」で、美和湖の活用や周辺の環境整備の場に位置づけられる。美和ダム分派堰(せき)下流右岸の国道152号線沿いにあり、ヘリポートを兼ねた多目的グラウンド整備などを盛り込んでいる。
そのうち駐車場は面積1万平方メートルを舗装し、普通車約300台を収容。昨年から高遠城址公園の「さくら祭り」期間中、大型バスの専用駐車場に使っている。
芝生広場(面積1万平方メートル)は、湖上で楽しむモーターボートやカヌーなどの船着き場、キャンプ場として活用できるように詳細を詰めている。トイレ設置などは来年度以降に検討する。
また、美和レイクハイランド整備とは別に、地域振興策として美和湖ウォーキングロード(3キロ、5キロ、7キロの3コース)を設定。原案を作っている段階で、安全を確保した上で距離表示や案内看板を取り付ける。健康づくりと結びつけ、診療所受診者を含めて地域住民らに利用を促す。
本年度事業費は5千万円。過疎対策事業債などを活用する。
市長谷総合支所建設課は「水に親しみながら、公園的要素を持った場所として利用できるようにしたい」と話している。 -
高遠、長谷公民館共催「くじらくらぶ」開講
伊那市の高遠町、長谷両地区の公民館と総合支所保健福祉課は初の共催事業として、未就園児とその保護者を対象にした子育て教室「くじらくらぶ」を開講した。主催者によると、市内の公民館が年間を通じた事業に共催で取り組むのはほとんど例がないという。
15日、長谷の気の里ヘルスセンター栃の木で開いた第1回教室には、あらかじめ申し込んだ高遠、長谷地区の11組23人の親子らのうち10組21人が参加。赤、黄、緑の食紅で色を付けた手作りの小麦粉粘土を使い、ヘビなどの動物やテレビアニメのキャラクターの顔などを作って楽しんだ=写真。主催者は「目的は幼児教育、親子の交流と子育ての仲間づくりだが、教室を通じて高遠、長谷両地区の交流がさらに深まるきっかけになってくれればうれしい」と期待を寄せている。
開講式のあいさつで長谷公民館の伊藤智良館長は「子育ての上でいい経験になるはず。みんなで楽しんで盛り上げていこう」と呼び掛けた。
教室は来年3月まで月2回の割で、ヘルスセンター栃の木のほか高遠町、長谷の図書館、高遠町保健センターなどを会場に全20回開く予定。5月と9月には遠足も計画している。教室の内容は参加者自身が考えていくこととし、数年後には自主サークル化への発展を目指したいとしている。
「くじらくらぶ」はクジラのように大きくのびのびと育ってほしい竏窒ニの思いを込めて名付けられた。