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第10回みのわ美術展
みのわ美術会(46人、柳沢照治会長)主催の第10回みのわ美術展は18日まで、箕輪町文化センターホールで開いている。会員と一般公募の入選作品91点が並び、多くの町民らが訪れ、レベルの高い作品に見入っている。
同会は、伊那美術展と県展入選者の有志を主体に、公募による有資格者も含め組織。箕輪町での美術文化の発展に努めることを目的に活動している。今年は第10回展の記念誌を発行予定。
出品は、会員36人が合計79点。日本画5点、洋画42点、彫刻4点、工芸28点。絵画は最も大きな作品が130号で、年々大作が増えているという。
一般公募の入選は洋画6人9点、工芸1人2点で、洋画で大槻徳則さん=沢=の「晩秋」、工芸で向山智充さん=富田=の「樹」が奨励賞を受賞した。
午前9時-午後5時半(最終日午後4時)。入場無料。 -
伊那消防組合消防本部に「ドクターヘリ」導入
全国で10番目のドクターヘリ事業となる「信州ドクターヘリ」制度が15日、伊那消防組合消防本部に導入された。伊那中央病院へリポートでシミュレーション訓練があり、伊那消防組合員、同病院職員など約80人が参加。救急搬送に伴う傷病者引き継ぎ訓練などを実施した。
シミュレーション訓練は6月下旬から県下の広域消防本部、計14署を順番に回り、伊那消防組合消防本部は7番目。運用は7月1日から佐久総合病院救急救命センターで始まり、各消防本部ごと訓練を終え次第導入している。
信州ドクターヘリは救急率向上を目的とした国と県の補助事業。医師、看護師などを乗せたヘリコプターが現場に向かい、処置をほどこした後、収容先病院へ搬送する。ヘリコプターは佐久総合病院救急救命センターに1台が常駐し、県下の広域消防本部からの要請で出動する。
伊那消防署の早川正行署長は「消防、ドクターヘリ、病院が一体となって、救命率向上のために力を合わせていきたい」と話した。 -
合同講演会
箕輪町商工会、伊那法人会箕輪支部、箕輪町経営研究会の合同講演会は10日、町文化センターであった。「物から心への時代」をテーマに、永世棋聖の米長邦雄さんが、日本人の素晴らしさを再確認し日本をつくり直すことの大切さを語った。
米長さんは63年将棋のプロ棋士になり、85年永世棋聖になる。93年51期名人。現在は日本財団評議員、東京都教育委員を務める。
「教育の中で一番大事なのは家庭。夫婦仲は自分の子どもに影響する。夫婦仲がいいかどうかが大事」と指摘。「夫が自分の小遣いで妻に渡した花は奥さんだけの花」と、妻の誕生日に必ず花束をあげていること、「うまそうなものがあったから、お前と食べようと思って買ってきた。それでいい。まんじゅう2個でいい」と、夫婦円満の秘訣を話した。
かつての日本にあって今の日本に無いものとして親子のきずな、“義”に生きる男らしい男、親や先生を尊敬するという常識、夫婦仲良く子に威厳を持つ-などを挙げ、「バブルの時期に“金と友に去りぬ”でなくなった。かつての常識を取り戻すときが来た。日本人を取り戻せ。自信を持って美しい日本人を育てることが大事」と強調した。 -
箕輪中学校で新エネルギー教室
箕輪町は13日、温暖化問題や新エネルギーについて学んでもらおう窶狽ニ、箕輪中学校で新エネルギー教室を開いた。2年生約240人が、豊かな生活の反面、生じてきた環境への弊害や、温暖化進行を食い止めるクリーンエネルギーの可能性を学んだ。
講師に迎えた新エネルギー財団の小栗敏弘さんは、クイズを交えて、温暖化の影響で沈みつつある島や、日本のエネルギー自給率の低さ、石油の採掘可能年数などを示し「世界中で起きている異常気象は、温暖化が影響している」と説明。
風力発電や太陽光発電など、クリーンエネルギーを紹介し、重要性や必要性を呼びかけた。
小栗さんは「すぐに変わる問題ではないが、エネルギー意識や環境意識を持って大人になってほしい。また、今日のことを家で話し、車の買い替え時期などに、クリーンエネルギーへの切り替えも検討してほしい」と訴えた。 -
伊那防火管理協会 消火通報コンクール
伊那市などの6つの市町村内の事業所でつくる伊那防火管理協会は13日、今年度の消火通報コンクールを伊那市市営プール駐車場で開いた。2種目に11事業所から18チームが参加し、日ごろの訓練の成果を披露した=写真。
消火器と屋内消火栓を正しく取り扱い、災害発生時に活用できる操作を身に付けると共に、正確な119番通報の習得を目指す。今年度で14回目。
競技は、木箱とオイルパンからの出火に対し、消火器を用いて消火する「消火器操法」と、ホースを伸ばし、放水によって標的を倒す「屋内消火栓操法」。どちらの競技も119番通報の動作が含まれていて、時間や操作の正確さを競う。
消火器操法では用意した2本の消火器のうち、1本だけで消火するチームや、完全に消せないまま終えるチームなど、それぞれの訓練の成果がはっきり出た。
上位入賞したチームは次の通り。
【消火器操法】(1)石川島カメさん(石川島汎用機械)(2)中部電力伊那営業所(中部電力)(3)伊那バス
【屋内消火栓操法】(1)石川島とらさん(石川島汎用機械)(2)中部電力伊那営業所(中部電力)(3)ファイヤーエンジェルス(伊那市役所) -
上伊那福祉協会に専任会長の意向
箕輪町の平沢豊満町長は町議会9月定例会の一般質問で、会長を務める上伊那福祉協会について、06年の年末までに専任会長をおきたい考えを示した。
社会福祉協議会の役員について13日、三井清史議員が質問した。
平沢町長は、「切り替えをしたい。来年の年末までに上伊那福祉協会は、いわゆる民間のように専任会長をおきたいと考えている」と答えた。
町長が会長の町社会福祉協議会についても、「早急に専任をおいて、民間として体制を改善したい」とした。 -
おはなしこんにちは
箕輪町図書館で10日、9月の「おはなしこんにちは」があった。子どもたちは絵本の世界や手遊びに夢中になっていた。
今月は、「虹の会」が担当。集まった親子は、絵本「やまこえ のこえ かわこえて」、「ぐりとぐらの1年間」から9月と10月のお話の読み聞かせ、大型絵本「どうぞのいす」、グー・チョキ・パーを使った手遊び「きつねがね 化けたとさ」などを楽しんだ。
工作は「パワーアップ肩たたきき」。敬老の日におじいさんやおばあさんの肩をたたいてあげよう-と作った。新聞紙を子どもたちがちょうど握ることができるくらいの大きさにたたんで丸め、筒のようにして色テープを巻いた。完成すると、皆で「かたたたき」の歌をうたいながら、お母さんやおばあちゃんの肩をたたいてあげた。 -
箕輪消防署で普通救命講習会
箕輪町の箕輪消防署は救急週間中の10日、普通救命講習会を町文化センターで開いた。町内をはじめ辰野町や岡谷市から18人が参加し、心肺蘇生(そせい)法やAED(自動体外式助細動機)の取扱い法などを消防署員の指導で熱心に学んだ。
一般向けにAEDの取扱い法を指導する講習会は町内では今回が初。参加者は、電源を入れ、機械の音声ガイドに従ってパットをはる、操作ボタンを押すなど一人ずつ人形を使って練習した。
署員は、「ショックを与えるときは、操作する自分も周りの人もだれも倒れている人に触っていないことを確認して。触っていると感電してしまう」と説明。操作時には、安全のために『私よし。あなたよし。皆よし』と声出し確認するよう指導した。
大出血の止血法、異物の除去、人口呼吸や心臓マッサージなども学んだ。
ホームヘルパーの資格を取得し、仕事のために-と参加した町内の女性は、「AEDは機械が指示してくれるのでいいけど、実際に使う場面に遭遇したらうまくできるかどうか不安。でも、知っていれば役に立つと思う」と話していた。 -
箕輪町消防士、機関挿入技能認定
箕輪町消防署の唐沢隆浩さん(30)=箕輪町沢=はこのほど、県メディカルコントロール協議会から気管挿管技能認定書を受け取った。伊那消防組合の認定者は3人目となる。
救命率向上を目的に、昨年7月から救急救命士も行えるようになった気管挿管は、患者の気管に直接管を挿管して気道を確保する医療的行為で、所定の過程を終了し、認定をを受けた救急救命士にのみが処置できる。
従来は、食道をふさぐ方法などで気道を確保してきたが、重症患者にとっては、気道の確保が救命の鍵となっており、より確実に空気を肺に送れる気管挿管は、これまで以上に多くの患者の救命に役立つことが期待されている。
認定を受けるには、講習や試験のほか、患者の了承を得て、30症例の実習を終了する必要もあるという。
唐沢さんは「病院での患者さんの協力もあり、認定を受けることができた。こうした人や学校、病院に恩返ししていきたい」と決意を新たにしていた。 -
小学校での視聴覚教育拡充に努めてきた山本さん表彰
日本視聴覚教育協議会は、小学校での視聴覚教育充実に努めてきた箕輪町木下の山本勝さん(67)を表彰した。山本さんは12日、伊那市の県伊那合同庁舎を訪れ、山越和男伊那教育事務所長に受賞の喜びを語った。
37年間、小学校教諭を務める傍ら、紙芝居や人形劇、テープレコーダーなどを使い、子どもたちの豊かな感性を育ててきた山本さんは、自らもビデオテープを製作。新山小学校2年生の特別養護施設での活動を収めた「どっこじぞう」は、現在も上伊那の学校で広く使われている。
絵や音を使って感覚を刺激する授業は、普段は集中できない子にも有効。また、それぞれが分担して一つの劇を作る人形劇は、自然と協力し合う心が育つという。
時代の変遷と共に、視聴覚教育への“珍しさ”は薄れ、その分、伝えたい感動を絞って伝える必要性も求められるようになった。
山本さんは「普段は裏方の仕事だが、長年の活動が認められた」と話していた。 -
箕輪北・西小で運動会
箕輪町の箕輪北小学校と西小学校で11日、町内5小学校の先頭を切って運動会があった。あいにく途中から雨が降る天気になったが、児童は熱気で雨を吹き飛ばし、短距離走やリレー、綱引きなど競技も応援も頑張った。
2校とも、種目を繰り上げるなどプログラムを変更して開いた。
北小は、リレー、かけっこ、騎馬戦、棒倒し、竹引きや綱引きなどの種目があった。紅白対抗得点種目の綱引きは、2学年ずつで競技。腰を落としてジリジリと綱を引いたり、歯を食い縛り顔を真っ赤にして引っ張ったり。どの学年も熱戦を繰り広げた。
西小の種目は、かけっこ、綱引き、玉入れ、一輪車、組体操など。1・2年生が足に豆をつくって練習に励んだ竹馬「われら竹馬がんばり隊」は、音楽に合わせて歩いたり、同じ場所でぐるりと1周したり、ジャンプや片足で乗るなど、見事な技を次々と披露した。 -
ふきはら大学・大学院
音楽講座で秋を歌う箕輪町公民館のふきはら大学と大学院は9日、町文化センターでの合同音楽講座で秋を題材にした曲を楽しく歌った。
講師は、日本音楽療法学会認定音楽療法士の笠原正純さん。
中秋の名月を思い浮かべながら「月光の曲」「ムーンリバー」「ムーンライトセレナーデ」などの曲を聞いたあと、「箕輪町の歌」「公民館の歌」を斉唱。続いて「まっかな秋」「里の秋」など秋の曲を次々と歌った。
注意して発音する言葉を何回か練習したり、歌詞の意味を大事にして「胸がドキドキする感じを作ってください」などアドバイスを受けながら、気持ちよく声を出していた。 -
大所帯の建具屋で奮闘する2代目
(有)唐沢木工所 唐沢剛さん(34)箕輪町松島箕輪町松島の唐沢木工所。上伊那では一番大人数の従業員7人の建具屋の2代目だ。会社全体では、年間約100以上の新築・増改築の現場に関わり、ドア・引き戸・障子・ふすまなどの建具や、食器棚やタンス・下駄箱など作り付けの家具を造る。
「建具は造って収めれば終わりでなく、うまく動かないとだめじゃないですか。だから見た目よりはむしろ、機能性や耐久性にこだわった仕事をしたいんですよ」
柔らかだがはっきりとした口調で話す。「建具は、客が触れて、動かしてみて初めて製品になるんだ」との思いが強い。
建具造りは、施主や建設会社の担当者と相談してデザインや素材を決めると、建設途中の現場で寸法を取り、図面を起こして、それに基づいて木工所で製作する。そして出来上がった建具を現場に持ち込み、所定の場所に設置して完成する。もちろん、施主がそれを動かしてみて、最終的に完成するのだが…。
「木工所での加工は機械が入っているから、まぁ一応はできる。一番技術が求められるのは、据え付けの時。ノミとカナヅチ、ノコギリとカンナ、昔ながらの道具を使った手仕事の質がそこで問われるんです」
丹精に造った建具でも、柱やハリに据え付ける時にわずかでも歪みを出すと使い勝手の悪いものになる。要求されるのは細かい手仕事。一番心を砕くところだという。
木工所内での仕事では材料選びが難しい。
「建具の材は細くて薄いですよね。だから仕入れてきた板などを、どのように使うかを良く吟味しないと、細く切ったとたんに曲がったりねじれたりして使い物にならないんですよ」
どんなところに生えていた木か?丸太のどの部分の材か?木目の詰まり方はどうか?窶狽サんなことを瞬時に総合して、建具のどの部分に使うかを決めるのだという。
「これはもうキャリアが物を言う世界で、僕なんかまだまだ修行中そのものですよ」
弥生ヶ丘高校から神戸国際大学に進んだ。学生時代はソフトボールや野球に打ち込んだ。卒業後レジャーランド関連の建設会社の営業マンになったが、25歳で家業を継ぐために帰省。1年間伊那技術専門校の木工科に学び、父・滋雄(59)さんの会社に入った。
以来8年。子供の頃から知っている先輩従業員に「とにかく何でも教えてもらい」、雪見障子や組子など、細かい技術を身につけてきた。しだいに自分でできる仕事が多くなるうちに、「ものづくりの楽しさが分かるようになってきた」という。
このごろようやく、『良い仕事しているじゃないか』とお施主や同業者に言われるようになった。「そりゃ、やっぱりうれしいですよね」。2代目は、照れくさそうに笑った。【毛賀沢明宏】 -
保育園で運動会
秋の運動会シーズン到来-。伊那市の保育園6園と箕輪町の1園で10日、運動会があった。園児は頑張って練習してきたリズムダンスを披露したり、歯を食い縛って綱引きしたり、秋晴れの空の下、元気いっぱいに園庭をかけまわった。
箕輪町の木下北保育園の親子運動会は、リズムダンス、かけっこ、玉入れ、障害物競争など18プログラム。
年長親子の騎馬戦「うばえ!相手の宝」は、お父さんやお母さんが子どもをおぶって、子どもたちが帽子をうばいあった。お父さんたちは相手の後ろに回り込んだり、必死に逃げたり。子どもたちは歓声を上げながら、友達の帽子を取ろうと落ちそうなくらい体を乗り出して頑張った。
真剣な眼差しでゴール目指して走ったり、音楽に合わせて軽快に踊ったり、園児はパワー全開。保護者はカメラやビデオで我が子の姿を熱心に追いかけていた。 -
「雅秋園」ぶどう狩り始まる
箕輪町福与卯の木の果樹園「雅秋園」が9日オープンし、ブドウ狩りが始まった。開園を待ち望んでいた団体客や常連が訪れ、秋の味をたん能している。
甘い香り漂う園内では、ナイアガラ、デラウェア、コンコードのブドウ狩りができる。同園によると今年の作柄は例年並。天候がよかったので粒伸びもよく、甘みもあり、これからだんだん甘さがのっていくという。
町内の「いきいき塾」がオープンに合わせて来園。おいしそうに熟したブドウの房を切り取り、一粒ずつゆっくりと味わった。「甘くておいしい」「ブドウ狩りも楽しいね」と笑顔で話していた。
ブドウ狩りは10月上旬まで。営業時間は午前9時-午後7時。入園料(食べ放題)大人500円、子ども250円。園内食堂もある。巨峰、ナシなども販売している。団体は予約する。予約、問い合わせは雅秋園(TEL79・3619)へ。 -
中箕輪農事組合法人組合長
唐沢福一さん(56)赤いじゅうたんを敷き詰めたように咲く赤ソバの花を一目見ようと、県内外から多くの観光客が訪れる箕輪町上古田金原地区の「赤そばの里」。8月上旬にまいた赤ソバ(高嶺ルビー)が咲き始めた。
4・2ヘクタールの畑で赤ソバを育てているのは中箕輪農事組合法人。「そば処 留美庵(るびあん)」も運営し、ここでしか食べられない「十割赤そば」を提供している。
もとは花き農家。花栽培は今は主に奥さんがしているが、「そば屋をやることは全く考えていなかった」。
事の始まりは93年、荒廃農地をうめるために始めたソバ栽培。生産だけでなく、商品化し販売まで手掛けようと、97年に中箕輪そば組合を組織した。
始めは普通のソバだけだったが、赤ソバの話を聞き、「景観にいいかな」と種苗会社に問い合わせ、種15キロを購入。広域農道沿いの畑にまいたところ、秋に咲く赤い花が評判になった。金原地区の畑を組合で借り、「赤そばの里」が生まれた。
現在は、留美庵周辺の6ヘクタールも含め赤ソバの栽培面積は12ヘクタール。普通のソバは2・5ヘクタールで夏と秋の年2回収穫している。
「留美庵」は98年に開店。今年8年目を迎えた。「当時はそば人口は今ほどなくて、『そば屋をやるなんて』『やってもつぶれる』と馬鹿にされた」。仲間と各地を見て歩き、塩尻で女性のグループが自分達でお金を出し合って店を運営しているのに励まされ、「やろう!」と決意した。
年越しにそばを打っていたとはいえ「全くのど素人」。農業とサービス業の違いにも苦労した。「農業は相手が頭を下げるけど、店は自分が頭を下げる。仕事が逆なんだよね。大変だった」。商売という初の経験に胃潰瘍にもなった。
「食べやすいそばにしよう」と研究を重ね、3年目から、そばは全く変わった。「つるっと入るくせのないそば」にするため製粉を研究。1カ月に1回、石臼の目立てを変え、理想の目立てになるまで3年を費やした。
「そばって食べると高いでしょ。だから真剣に考えないといけないと思った」
ソバを最もいい状態で収穫するよう収穫時期にこだわり、適切な温度と水分管理による保存方法も確立した。
赤そばも十割にこだわった。「味は普通のそばと全く違う。かんでいると甘くなる。どうしても十割でやりたかった」。最初は短く切れてしまったり、ゴムみたいだったり…。試行錯誤の末、十割そばを完成させた。
「子どもから大人まで皆に食べてもらえるそばにしたい。だれでも気軽に入れる、ファミリー的なそば屋にしたい」
思いの通り、家族連れが多く訪れる。赤そばがある珍しさから、8月ころからは県外者の来店が増える。
中箕輪そば組合は04年4月、中箕輪農事組合法人に組織を再編成した。信用度を上げ、付加価値をつけ、一層親身になって取り組もうという思いからだ。
「おいしかったと言われるのが最高。まだまだおいしくなっていく余地がある。そばって食べやすさなんだよね。単純なだけに難しい。まだまだ勉強です」 -
箕輪町営農センターたい肥散布機レンタル開始
箕輪町営農センターは、町内で農地を耕作する人を対象に、自走式小型たい肥散布機のレンタルを始めた。7日、育苗ハウスでデモンストレーションがあり、関係者が機械の性能などを確認した。
町は、05年度を「土づくり元年」と位置付け、地域農産物の「箕輪ブランド」づくりの足がかりとして、有機たい肥利用の促進と普及を図る土づくり事業に取り組んでいる。
たい肥散布機は、営農センターが町の全額補助を受けて購入。全長2・8メートル、幅1・3メートル、高さ1・2メートル。最大積載量は600キロ。散布幅は1・2メートルから2・5メートル。
特徴は、▽たい肥の自動積み込み、運搬、散布が1台でできる▽レバー1本で前・後進、無段階速度調節が自由にできる▽拡散板の開閉で散布幅の調節ができる-など。たい肥銀行で扱うたい肥専用として貸し出す。
たい肥散布はこれまで、果樹園やハウスでは手散布しかできず、施肥していないケースもある。貸し出す散布機は小回りがきく自走式で、果樹園やパイプハウスでの使用に適しているという。
デモンストレーションでは、散布機の機能を見たり、たい肥銀行の関係者らが散布機に合うたい肥の水分量などを確認した。
本格的な稼働は、果樹園などが収穫を終えた10月ころからの見込み。営農センターは、「化学肥料だけでは本物の“味”にはならない。良質なたい肥の投入が不可欠。有機農業を実践しよう」と、散布機利用を呼びかけている。
問い合わせ、申し込みはJA上伊那グリーンセンターみのわ(TEL79・0636)へ。 -
箕輪町議会9月定例会開会
箕輪町議会9月定例会は6日、開会した。04年度町一般会計など決算認定の議案7件、05年度一般会計補正予算など補正予算案7件、長期継続契約に関する条例、町公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例、中学生海外研修やまと基金条例制定など条例案6件、長野県町村総合事務組合などの規約変更議案2件など計23件を提出した。組合規約変更の2件を即決、残りの議案と請願・陳情を各委員会に付託した。土地開発公社、みのわ振興公社の経営状況の報告もあった。
即決は、南信地域町村交通災害共済事務組合を組織する町村数の減少及び組合規約の変更について、長野県町村総合事務組合を組織する地方公共団体の数の減少及び組合規約の変更について。
05年度一般会計補正予算は、歳入歳出に各4億5806万8千円を追加し、総額を84億4386万8千円とする。
請願は▽青年の政治参加をひろげる18歳選挙権の早期実現を求める意見書の採択に関する請願▽「日本国憲法第9条の堅持を求める意見書」の決議を求める請願書-。陳情は▽「高校に30人規模学級を導入し、高校再編整備計画を立案し直すことを求める意見書」採択を求める陳情書-。 -
珍プレーも楽しく
箕輪町のNPO法人伊那ハーレンバレーパカパカ塾(春日幸雄理事長)主催の「全日本ポニーレース大会第4回パカパカ杯」が4日、木下一の宮のパカパカ塾馬場であった。県内をはじめ、神奈川県や愛知県、群馬県から集まった40頭、騎手約30人が出場し、珍プレー続出の楽しいレースを展開した。
途中にあるパンとニンジンを馬と騎手が食べてゴールする「パンと人参」や速さを競う通常の「ポニーレース」、2カ所にあるカゴにボールを入れる「上手に入れて」、障害レース「またいで行けるかな」など、趣向を凝らしたユニークな10レースで壮絶な戦いを繰り広げた。
騎手たちは、「はい、はい」と声を上げたり、むちでたたいたりして巧みに馬を操り、勢いよく駆け抜けた。一方で、馬が子どもの騎手を振り落として暴れたり、レース途中で止まったりと「ポニーレースならでは」のハプニングもあり、会場を沸かせた。
馬場では乗馬体験もあり、訪れた子どもたちが実際に馬にまたがったりして馬と触れ合った。 -
村内外の8チームで熱戦
南箕輪少年野球連盟主催の第8回南箕輪村長杯少年野球大会が4日、大芝野球場であった。村内をはじめ、伊那市や箕輪町などから、連盟に加盟する8チームが出場し、熱戦を繰り広げた。
選手たちは日ごろの練習の成果を発揮しようと、一投一打に懸命にプレーし、白熱した試合を展開。我が子の晴れ姿を一目見ようと応援に駆けつけた保護者たちからも熱い声援が飛んでいた。
結果は次の通り。
(1)西南ブルース(2)伊那中部スポーツ少年団(3)箕輪中部ヤンキース、西友クラブ -
「箕輪町中学生海外研修やまと基金」創設へ
大和電機工業が1060万円寄付箕輪町の中学生海外研修のために、大和電機工業(本社・下諏訪町、原房利社長)が1060万円を寄付した。町は「やまと基金」を創設して今後の中学生派遣事業に活用するため、9月6日開会の町議会9月定例会に「箕輪町中学生海外研修やまと基金条例制定について」の議案を提出する。
これまで町は、町出身の故・米山素治さんから寄せられた多額の基金を「米山基金」として活用し、大勢の中学生が恩恵を受けた。
米山さんが亡くなり、今後は未来を担う中学生の海外研修基金を企業及び一般の賛同者から寄せてもらう方針を決定。この話を聞いた大和電機工業が8月10日、社会貢献と会社創立60周年記念も兼ねて1060万円を寄付。11日に平沢豊満町長と小林通昭教育長が原社長に感謝状を届けた。60万円は毎年寄付してもらえるという。
町は、大和電機工業から指定寄付があった資金を積み立て、中学生の国際感覚の育成に活用するため基金を設置する。 -
箕輪町水道運営審議会
箕輪町水道運営審議会は2日、町役場であった。委員を委嘱し、施設や業務概況、05年度事業と第5次拡張事業などを説明した。
委員は議会、簡易水道組合、女性団体連絡協議会などから8人を委嘱。任期は05年5月12日-07年5月11日の2年間。会長は吉沢博文さん、職務代理は小林ふさ子さん。
上下水道の05年度発注予定工事は17件。内訳は、上水道管布設工事など6件、特環公共下水道関連の上水道管布設替工事5件、公共下水道関連の上水道管布設替工事5件、配水管布設替工事1件。
上水道の第5次拡張事業は、計画目標年次が06-15年度。長田への配水池新設や、本管新設工事などにより、給水人口を現在の2万3285人から2万7300人、1日最大給水量を現在1万750立方メートルから1万1460立方メートルにする予定。 -
信州伊那路共選八乙女直売所オープン
箕輪町の広域農道沿い、信州伊那路共選八乙女直売所が2日、今年の営業を始めた。ナシやリンゴが店頭に並び、地元の人が訪れ秋の味覚を買い求めている。
信州伊那路共選のナシとリンゴの選果は8月26日に始まった。今年は、春先の霜被害もあまりなく、天候も順調で、果物の出来はいいという。
販売しているナシは愛甘水、幸水、リンゴはサンつがる、さんさ。洋ナシのバートレット、モモも並ぶ。いずれも1袋500円。
今後、ナシは20世紀、豊水、南水など、リンゴはシナノスイトウ、紅玉、ふじなどが順次、店頭に並ぶ予定。
営業時間は午前9時-午後6時。11月から営業を終了する12月上旬までは午後5時。発送も受け付ける。 -
箕輪工業高校全日制課程の存続を要請
箕輪工業高校全日制課程が、県立高校再編整備案で多部制・単位制への転換候補として挙がっていることを受け、箕輪工業高校の未来を育てる会は2日、県知事、県議会議長、県教育委員会委員長に4万8026人の署名を添え、全日制存続を強く要請した。
会長の平沢豊満箕輪町長、副会長の唐木一直南箕輪村長、上嶋貞一町議会議長、池田輝夫村議会議長、丸田晃同窓会長、伊藤元郎PTA会長、相談役の小林伸陽県議、清水洋県議が県庁を訪れた。
平沢会長は、「署名は上伊那から諏訪、全国の同窓生ら広い範囲の存続を願う悲痛の叫び。民意を尊重してほしい。生徒や受験生に混乱を来している。もう一度県民の声を聞き、先走るのではなく慎重に進めてほしい」と要請。「再編成しなければいけないことは皆分かっているが、決定のプロセスがおかしい。教育委員会はもっとオープンにしてほしい」と語尾を強めた。
同窓会長は、「学校の特色づくりで県下初の総合工学科ができ3年目で募集停止は考えられない。日本工業大学とも連携していく矢先。非常に困惑している」と話した。
米沢修一教育次長は、12月ころまでに推進委員会の報告を受け、来年3月ころまでに実施計画を出す今後の予定を説明。「推進委員会の議論に預けられた形。要請を受け取り、推進委員長に伝える」と答えた。
知事が「県議会や市長会、町村長会が代替案を出すのが望ましい」としたのに対し、平沢会長は「教委のやり方は19世紀に向かっている。決定のプロセスがわからないところで代替案は考えられない。プロセスをぜひ示すべき」とした。
萩原清県議会議長は、「関係者と話して一緒に進めるのが本当の改革。9月県会でも各委員会や一般質問で取り上げていく」と話した。
署名は、PTAが6月30日、同窓会が7月9日に運動を始め、9月1日まで集めた。 -
テーマさまざま意識高めて
伊那市、箕輪町、南箕輪村でつくる伊那防犯協会連合会と伊那署は2日、管内の小中学生が描いた防犯ポスターの審査会を開いた。
県防犯協会連合会への推薦作品に選ばれた7人は、内堀みさきさん(箕輪中部小4)、伊藤亜里紗さん(西箕輪小5)、小池万里子さん(箕輪中部小6)、伊藤智哉君(東春近小6)、小林楓さん(西箕輪中1)、下平綾音さん(南箕輪中2)、渕井奈菜さん(箕輪中2)。
県民の防犯意識の高揚と、意識の普及啓発を目的に、毎年募集している防犯ポスター。連合会管内では12小学校4中学校(小学4年窶白・w2年)から345点(昨年比87点増)の応募があった。
選考には伊那北高校美術担当の向山恵一教諭、中山均伊那署長ら5人が参加。訴える力、完成度などのバランスを審査した。
振り込み詐欺、空き巣、飲酒運転、不審者の声掛けなど、テーマはさまざま。薬物乱用を訴える作品の中には「きっぱり断る強い意思」、車上狙いは「ぬすんだお金で何するの?」などのメッセージが添えられていた。
また、伊那防犯協会連合会の入賞作品も選考。作品は、10月中旬の地域安全運動に合わせて展示する。
入賞は次のみなさん。
▽金賞=伊東佳衣(東春近小4)林結花(箕輪西小5)下平咲(東春近小6)有賀真司(箕輪東小6)山本翔子(南箕輪中1)加藤優(南箕輪中1)森下翔太(箕輪中2)本山あゆ美(西箕輪中2)▽銀賞=中村彰吾(伊那東小5)佐藤遥貴(手良小6)中島愛(伊那東小6)佐藤冬実(南箕輪中1)立石彩香(西箕輪中1)赤羽拓(箕輪中2)原詩央里(箕輪中2)▽銅賞=伯耆原克弥(箕輪中部小5)加納秋穂(伊那北小5)有賀優(西箕輪小6)宮島愛(西箕輪中1)都志剣吾(南箕輪中1)渡辺美樹(南箕輪中1)柴幸(箕輪中2)秋山渚(南箕輪中2)久保田潤子(伊那中2)▽佳作=伊藤あゆか(西箕輪小5)向山美和(南箕輪南部小5)赤羽すずか(美篶小5)杉崎真優(西春近北小6)金子美穂(伊那小6)田代宗一郎(手良小6)唐沢裕樹(西箕輪中1)有賀和音(南箕輪中1)北嶋咲(西箕輪中2)松崎純陽(南箕輪中2)内藤郁(箕輪中2) -
箕輪工業高校1年生が福祉施設で実習
箕輪工業高校全日制普通科の1年生(80人)は1日、総合的な学習の一環で箕輪町内の保育園や老人福祉施設で実習をした。
1年生は5月から、総合的な学習で「社会福祉」をテーマに勉強している。これまで、アイマスクや車いす体験を通して視覚障害者や足の不自由な人への理解を深めてきた。
今回の実習は、乳幼児や高齢者、障害者とのかかわり方、施設の仕事などを実際に保育園、デイサービスセンター、老人ホーム、共同作業の家、宅老所などで学ぶ。
特別養護老人ホームみのわ園では、介護福祉の仕事に関心がある生徒4人が実習。大部屋、くつろぎコーナーなど一人ずつ分かれ、お年寄りと昔のことや高校のことについて話をしたり、食事の介助や部屋の掃除などに熱心に取り組んだ。
食事介助は、「食べ物を口に持っていくのが難しかった」「食べさせる量がわからなかった」など、慣れないことに少し苦労もしたが、違うものを交互に食べさせてあげることなど職員に教わりながら、お年寄りに優しく声をかけて介助した。
今後、実習のまとめをし文化祭で発表。10月には、訪れる施設を変えて2回目の実習を予定している。 -
箕輪町地震総合防災訓練4日
箕輪町の地震総合防災訓練は4日、箕輪東小学校グラウンドの主会場と町内各地区である。
町は東海地震防災対策強化地域のため、東海地震を想定。役場での本部運営訓練は、情報の受理伝達、本部設置、警戒宣言・避難勧告の発表などをする。
主会場訓練は避難、消火、炊き出し、救護、給水など。救護訓練は講習会形式を取り入れ、今回初めて、病気やケガの緊急度や重症度に応じて治療の優先順位を決める「トリアージ」の説明も予定。
今年4月に東京都豊島区と「非常災害時における相互応援に関する協定」を締結したことから、豊島区からも参加して備蓄品を見せてもらう。
各家庭から避難所までの避難にも重点を置く。避難経路や危険場所の確認と見直し、近所で声を掛け合い要援護者の確認など、意識しながら歩いて欲しい-としている。 -
ゆとり荘でおやつ作り
箕輪町三日町のデイサービスセンターゆとり荘で30日、夏らしくゼリーを使ったあんみつを利用者が作り、おやつの時間に皆でおいしく味わった。
おやつ作りは2カ月に1回、午後のお楽しみとして取り入れている。季節感を意識し、五平もち、お汁粉などのほか、薄焼き、お好み焼きなども作る。
利用者は手を消毒して準備万端。用意したミルク味と抹茶味の2種類のゼリーをスプーンで一口大に切ったり、缶詰のモモを包丁で小さく切るなど、皆で少しずつ協力。ゼリーとモモをボールで交ぜ、一人分ずつ盛り分けたあと、缶詰のミカン、あんこを飾り付けた。男性が包丁を持ってモモを切っていると、「女の衆よりうまいね」と女性からお褒めの言葉もあった。
皆で作ったおやつは格別の味で、冷たくて、つるんとしたゼリーをおいしそうに口に運んでいた。 -
伊那署が振り込め詐欺の被害防止の注意呼びかける
伊那署は、管内で警察本部職員をかたる振り込め詐欺の未遂事件が発生したことを受け、被害の拡大防止のための注意を呼びかけている。
調べによると、8月29日昼ころ、伊那市内に住む女性あてに警察本部交通課の者と名乗る男から、「息子さんが、今年の6月に飯田市内で他人の車を飲酒運転して事故を起こしたのを知っていますか。その件で警察から再三呼び出しをしたが出頭しないので、今日息子さんを県警本部へ連れてきた。この交通事故の弁護士費用として、お宅と車所有者とで50万円ずつ払ってもらうことになります」との電話があった。
女性は、6月に息子が県外へ出張中であったことを知っていたため、被害には逢わなかった。
伊那署では、「警察が交通事故の示談金や弁護士費用などの支払いにかかわることは絶対にない。心当たりのない振り込み要求は詐欺と疑う。振り込む前に、必ず家族などに相談する。相談相手がない場合は、警察や銀行に相談する」と呼びかけている。 -
萱野高原に響く
箕輪中部小の音色箕輪中部小の金管バンドと合唱団の成果発表会が28日、箕輪町の萱野高原信州かやの山荘であった。山頂から響く音色は、初秋のさわやかな風に乗って眼下の箕輪町に広がっていった。
課外活動の一環で今回が初めて。約130人が参加。日頃練習を重ね、夏にNHK合唱コンクール地区大会銀賞(合唱団)や、県小学生バンドフェスティバルさわやかステージ賞(金管バンド)などの成果をおさめた児童たちをねぎらい、音楽活動を充実させて行くを狙って、学校・父兄が協力して開催した。
成果発表会の後は、バーベキューで腹ごしらえ。広い萱野公園を駆け回って遊んだ。
金管バンドは、05年度春の時点では6年生だけだったが、5年生や3年生が多数加わり、フェスティバル前には金管楽器が足りなくなるといううれしい悲鳴も。木琴や鉄琴、アコーディオンなど通常楽器も加えてバンドを編成したという。発表会では、6年生と担当教諭だけによる「聖者が街にやってきた」などの演奏もあり、盛んな拍手を受けていた。