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アオサギ写真展
駒ケ根市立博物館は同市のアマチュア写真家中原寧之さんによる写真作品展「誕生から巣立ちまでのドキュメント アオサギ 写真50枚の記録」を31日まで同館ロビーで開いている=写真。展示されているのは中原さんがアオサギの生態を克明に観察し、じっくり時間をかけて撮影した約7千枚の中から選び出した50枚。つがいの懸命な子育てとひなの成長の様子など、めったに目にすることのできないアオサギの生態を見事にとらえている。
入場無料。午前9時30分縲恁゚後6時30分。月曜日休館。問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。 -
中川2小学校で「もみじ給食」
さわやかな秋晴れとなった12日、中川村の2小学校ではミズナラの葉が黄みを帯び、ドウダンツツジが赤さを増し始めた校舎周辺で、「もみじ給食」を行った。
この日の献立は秋の味覚クリを使ったお赤飯、子どもたちに人気の肉団子、野菜サラダ、牛乳、デザートは紅葉ゼリー。
それぞれ、フレンド班が芝生や桜の下にシートを敷いて、給食を囲んだ。代表児童の「手を合わせて、いただきます」のあいさつで、一斉に食べ始めた。
子どもたちは色づきはじめた里山のもみじ、風を伝って香る金モクセイなど、秋の風情と一緒に、給食を味わった。 -
伊那谷の古道展
駒ケ根総合文化センター開館20周年記念事業として駒ケ根市立博物館と駒ケ根郷土研究会は「私たちが探索した伊那谷の古道展竏柱テ道を明らかにし、古人の暮らしを求める」を市立博物館で31日まで開いている。
郷土研究会が現地調査を含め、一昨年から研究に取り組んできた古東山道、令制東山道、春日街道、伊那街道についての豊富な資料が、地図や各地の遺跡から発掘された土器などの資料とともに展示されている=写真。同館学芸員の田中清文さんは「道というのは大切なもの。古道を調べていくことによって当時の暮らしの様子までが分かる」と話している。
田中清文さんによる展示の解説会が10月14日午後1時30分から開かれる。
入場無料。午前9時30分縲恁゚後6時30分。月曜日休館(月曜日が祝日の場合は火曜日)。問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。 -
プロのドライバーが園児を指導、中央保育園で交通安全教室
宮田村中央保育園は11日、交通安全教室を開いた。ヤマト運輸駒ケ根センターの現役運転手が講師。公道の危険性を熟知しているプロのドライバーの視点で、園児に正しい交通ルールを指導した。
着ぐるみゴリラのゴン太君も登場し、子どもたちにも分かりやすく解説。急な飛び出しや車の近くで遊ぶことの危険性を伝えた。
年長園児は横断歩道の渡り方を実践練習。遠くのドライバーからも確認できるよう、手を真っ直ぐ高くあげて渡っていた。
要請を受けて年に数回ほど指導を行っている同センターだが、「指導することで、我々の交通マナーに対する意識向上にもつながっている」と話した。 -
東京音楽大学校友会県支部 伊那で美しい音色披露
東京音楽大学の校友会県支部(市瀬益治支部長)の定期演奏会が8日、伊那市の県伊那文化会館であった=写真。県内出身の卒業生、在校生ら17人によるピアノ、バイオリンなどの演奏が集まった約400人を魅了した。伊那毎日新聞社など後援。
ヴィオラ奏者の宮坂千夏さん(伊那市)、ピアノ奏者の井澤久美子さん(駒ヶ根市)、中坪恵さん(南箕輪村)ら、上伊那出身者は6人が出演。宮坂さんと井澤さんは「ヴィオラとピアノのためのソナタop・11‐4」を演奏した。
同大学教授の釜洞祐子さん(声楽)、同講師の御邊典一さん(ピアノ奏者)のゲスト演奏では「オペラ『ミニョン』より・ス私はティターニア・ス」を披露した。
演奏会は県内4地区を順番に回り10回目となる。 -
演劇舞台演技セミナー 高校生ら・ス間・スの使い方学ぶ
伊那市の県伊那文化会館は9日、演劇舞台演技セミナーを開いた。上伊那の高校生ら約40人が参加し、県松本文化会館附属劇団の指導、演出を手掛ける指原和子さん=安曇野市=から基本を学んだ=写真。
同地区高校演劇合同発表会を前に開く恒例のセミナー。辰野、上伊那農業、伊那西、赤穂高校などの演劇部員、顧問のほか、一般参加者などが集まった。
指原さんは、演劇の楽しさについて話すと、台詞やしぐさなどの基本について指導。実際に舞台の上を歩いたりなどの空間を使った表現方法も教えた。
演技の・ス間・スの使い方では、「息継ぎの間」「期待を持たせる間」「強調の間」などの種類があると説明。「いろいろな台詞を生き生きさせたい時は、一つ間を取ることで相手に印象を持たせることができる」と話していた。 -
聴導犬への理解深める
伊那市の手良小学校の参観日に合わせて7日、児童やPTA、地域住民を対象とした講演会があった。日本聴導犬協会会長の有馬もとさん=宮田村=が「心と体を支える聴導犬・介助犬」と題して話した=写真。
地域全体が共に学べる機会になれば竏窒ニ始まった恒例の講演会。毎回、テーマを変え、PTA、手良公民館、同地区育成会、地区活性化推進会議が共催で開いている。
有馬さんは聴導犬、介助犬の役割をスライドなどで、集まった約250人に説明。インターフォン、やかんの湯が沸いた音などを教えるなど「聴覚障害者の生活の中で必要なことを知ら、安心と安全をもたらしている」とした。
会場には聴導犬の「タカちゃん」「まつ君」(ともに雄)も登場し、子どもたちは大はしゃぎ。興味津々の様子で「どうやって訓練するの」「普段は何を食べてるの」などの質問を矢継ぎ早に投げ掛けていた。 -
宮田小祖父母参観
宮田村の宮田小学校はこのほど、祖父母参観を行った。各学級が授業を公開したほか、体育館では児童が学校で学んでいることなどを発表。おじいちゃん、おばあちゃんに学習の成果を披露した。
友情を育みながら元気にたくましく育った子どもたちの様子に目を細める参観者。愛する孫の生き生きとした表情に心からエールを送っていた。 -
日ごろの成果力強く 岳風会箕輪吟詠会が吟道大会
日本詩吟学院岳風会県本部箕輪吟詠会が主催する、第34回箕輪吟道大会が8日、箕輪町の松島コミュニティーセンターであった=写真。町内にある17教室の生徒約130人らが日ごろの成果を発表した。
複数で吟詠する「合吟」を各教室単位で発表したり、県内にある12支部の会長らが舞台に上がって詩吟を披露するなどの全72プログラム。剣や扇を使った舞と一緒に詠む演目もあり、響き渡る声と見事な演舞に、観客から大きな拍手が送られた。
箕輪吟詠会の板倉岳紀会長は「吟道の素晴らしさを後世にPRし、地域文化の向上にまい進する覚悟である」とあいさつした。 -
父と子の冒険隊、基地づくり
飯島町中央公民館の「父と子の冒険隊」が8日、飯島町鳥居原の雑木林であり、12組約30人が、基地づくりを楽しんだ。
ナタやノコギリ、チェーンソーなどを持って集まった参加者は、雑木を切り、枝を払うなど材料を調達した。 太い株立ちの立木を柱として利用し、細い木で床を張り、手すりを巡らせ、階段を作って2階を上げるなど本格的なタワー型基地や、地形を利用した横穴式など基地づくりに熱中した。
また、立ち木にロープを掛けて、ターザンロープやブランコなど遊具も製作した。
タワー型基地に登って、得意満面の堀内来翔君(小学3年)は「高くて気持ちいい」。お父さんの哲幸さん(39)は「童心に返って、子ども以上に楽しんでいる」と笑顔を向けた。 -
酒井邦芳さんの「匙(さじ)と器展
飯島町七久保の小蕪亭で24日まで、塩尻市在住の漆芸作家、酒井邦芳さんの「匙(さじ)と器」展が開かれている=写真。
へぎ板の板目を生かし、裏にクサビを入れ、強度と器の機能性を高めたこだわりの逸品「へぎ目一閉盛皿」。 自然がつくる造形の面白さを大切にした、「ほう皮造りワインクーラー」や小箱。口の中に入れるとなめらかな口当りが身上のケヤキや桜、クリで作った大小の匙(さじ)など約百点を展示した。
のみや豆かんなで生地を作り、生漆を刷毛で塗り、砥粉(とのこ)に漆を混ぜた目止め錆で表面を滑らかにする。さらに、漆を塗り、砥いで、乾かすという作業を10-20回以上繰り返して完成させる。
酒井さんは「木目や曲など素材の特徴を生かした塗りを心がけている」と話している。 -
各学年が工夫した出し物で、祖父母に感謝
中川村片桐の中川西小学校で6日、祖父母参観があり、劇やダンスなど、各学年が工夫した出し物で祖父母に感謝の気持ちを伝えた。
トップバッターは1年生。劇「大きなかぶ」。おじいさん、おばあさん、孫、犬、ネコが登場し、みんなで「うんこらしょ、どっこいしょ」と熱演、祖父母らは目を細めて劇を見入っていた。
次いで、2年生は元気パワーいっぱいで「きんにくたいそう」。3年生は音楽に合わせ、緑と黄色の旗を振って、リズムを披露し「朝夕寒くなりましたが、おじいさん、おばあさん、風邪を引かないように」と祖父母の健康を気遣った。
また、4年生はしんみりと「ふるさと」を響かせ、5、6年生は運動会で好評だった組体操やマーチングバンドの演奏などを発表し、祖父母を喜ばせた。
この後、児童らが摘んだ手作りの茶葉を用い、お祝いの菓子を添えて、茶話会。
祖父母らは孫たちの温かいもてなしに心和ませた。 -
伊那谷ふるさとめぐり
中川村公民館の伊那谷ふるさとめぐりが7日、松川町であり、約30人が参加、松川町資料館の酒井幸則館長の案内で、中山道祖神、部奈前田遺跡など4カ所を周り、生田地区の歴史に理解を深めた。
中川文化センターに集合した参加者はマイクロバスで、中山の道祖神へ。
酒井さんは「町内では各集落に道祖神はあるが、ほとんどが文字だけで、中山道祖神が1番形が整っている。『酒器道祖神』と呼ばれ、新郎新婦を表わしている」と説明。参加者は台座に松竹梅が描かれ、女性は角かくしをし、とっくりを持ったほほえましい姿の石仏に見入っていた。
この後、縄文中期から後期の土器や石器が出土した前田遺跡、南北朝の悲哀を伝える中世城郭、桃井城址にも足を伸ばした。参加者は城址に立ち、かつて宗良親王が天竜川を越えた地「宮ケ瀬」、親王が一時留まったという「御所平」など宗良親王にまつわる伝承に耳を傾けた。 -
日本舞踊「泉舟流」が発表会 優雅な踊りで観客魅了
日本舞踊「泉舟流」の発表会が7日、伊那市駅前ビルいなっせであった。同市を中心とした約80人の社中らが日々の練習成果を披露した=写真。会場には立ち見客を含め、約300人が詰め寄せる盛況ぶりを見せた。
数年おきの開催で今回は4年ぶり。演歌に合わせて36プログラムの日本舞踊を2部構成で見せた。豪華な衣装を着飾った出演者らは扇子などの小道具を使った、優雅な踊りで観客を魅了した。
会主の泉舟寿恵さんは「日ごろの努力の成果を見てほしい。皆、年は取っても楽しく踊りを続けていきたいと思っている」と話していた。 -
きものフェスティバル
新伊那市誕生記念の冠イベント「きものフェスティバル竏窒ォもので咲かせよう、新伊那市の華」が8日、伊那市生涯学習センターであった。
「たんすに眠っているきものをよみがえらせよう」をテーマに、世界に誇れる民族衣装を身近に感じてもらうねらい。全日本きものコンサルタント協会員・田中きもの学院(田中政子代表)=西春近=の設立30周年記念を兼ね、地元で初めて開いた。
イベントは「花嫁衣裳の着装」「江戸期の帯結び」など5部構成で、市内や近隣市町村から公募したモデルを含めて26人が出演した。
「花結びファンタジー」は、伊那のツツジ、高遠のサクラ、長谷のクロユリと旧市町村花を創作し、帯結びで表現。花びらの形を整え、めしべやおしべを加えて細かく仕上げた。
また、きものを着る喜びと楽しさを伝えようと、公募した小学生に着付けを指導。ステージ上で、一人ひとりが着装した。
田中代表は「きものを着た生活が日本の伝統文化を継承する実践であると思う」と話した。 -
歌のつどい
発足35周年を迎えた県内の声楽研究グループ「ベッラ・ヴォーチェ」は7日、県伊那文化会館で「歌のつどい」を開いた。2年ぶりの演奏会で、会員は日ごろの勉強成果を堂々と披露した。
今回はイタリアやドイツのオペラなどに加え、日本歌曲の良さを伝えたいと「紅葉」や「故郷」など「ふるさとの四季より」を盛り込んだ。
ソプラノ独唱が中心で、バリトン独唱、ソプラノ二重唱など14のプログラムを展開。会場に美しい歌声が響き渡り、一曲ごとに拍手が送られた。
メンバーは地元をはじめ、松本市、諏訪市、飯田市などの音楽教室の指導者や学校の音楽教諭など13人。「ベッラ・ヴォーチェ」はイタリア語で「美しい声」を意味し、月1回、東京芸術大学名誉教授岡部多喜子さんの指導を受けている。
岡部さんは「一人として同じ声はない。その人の特徴を生かしながら、楽しく、一生懸命歌っている」と話した。 -
高遠高校で恒例の強歩大会
高遠高校で7日、恒例の強歩大会があり、生徒たちが里山を抜ける過酷なコースに挑んだ。
伊那市高遠町の学校を発着に、男子は長谷の非持山を通り、高遠町荊口の赤坂で折り返し。宮原から国道152号に抜け、中条集会所へ迂(う)回して戻る30キロ、女子は宮原で折り返す24キロ。 生徒たちは首にかけたタオルで汗を何度もぬぐいながら起伏の激しいコースを走ったり、歩いたりを繰り返して必死にゴールを目指した。ゴール後は保護者らが用意した豚汁を味わって、疲れ果てた体を休めた。
同校によると、強歩大会の初開催は1962(昭和37)年、「旧藩時代の先哲、坂本天山が門下生を駆けさせた」とされる、男子は杖突峠を越え、岡谷市の釜口水門から辰野、伊那を通る80キロ、女子は杖突峠登り口までの往復30キロがコースだった。71(昭和46)年から恒例行事として続けている。 -
碓井伍一展
飯島町飯島駅前ヤナギヤ2階アミカホールでは4周年特別企画として、碓井伍一展が23日まで開かれている=写真。
フランス公募展ル・サロン入選作の「廻る」「白の誘惑」「翔く」「展」などのほか、水彩、油彩の風景画「「白い花の咲く頃」「晩秋」「桜の園」、油彩の人物画など約30点。独創的な感性とエネルギーで、多才な表現世界を展開する。
このほか、「上伊那よもやま話」「漂泊の俳人井月の風景」などの挿絵原画も並べた。 期間中の22日午後3時から、碓井さんのギャラリートークもある。
碓井さんは35年伊那市生まれ。パリ・ルサン永久会員、パリ国際サロン会員、04カンヌ国際芸術祭最優秀賞受賞。 -
中川西小で交通安全教室
中川村の中川西小学校で3日、全校で交通安全教室を開いた。1、2年生は学校周辺で安全歩行を、3-6年生は学校周辺道路で交通ルールや正しい自転車の乗り方を実習した。
児童らを前に片桐駐在所の土屋勝徳所員は「歩く時は左端を、猛スピードで走行してくる車があるので、車の音には敏感になって、自分の体は自分で守るように。自転車に乗る時は手に何も持たないこと。横断歩道は押して渡り、見通しの悪い交差点では必ず、一時停止するように」と、歩行や自転車走行の注意事項を説明した。
この後、実習に移り、児童らは教諭らの指示に従いながら、安全歩行や安全走行を身につけた。 -
東小交通安全教室
駒ケ根市の赤穂東小学校(熊谷正校長)は4日、全校児童を対象にした交通安全教室を校庭で開いた。駒ケ根警察署員と伊南交通安全協会駒ケ根支会の役員ら約10人が同校を訪れ、自動車で人形をはねる実験などを行った=写真。衝突を目前で見た児童らは恐怖の悲鳴を上げて事故の恐ろしさを実感。「飛び出しは絶対にしません」と誓っていた。
横断歩道の正しい渡り方や自転車の安全な乗り方、自動車の死角などについての講習も行われた。駒ケ根署の渋谷保人交通課長は「駒ケ根市では子どもの事故が増えている。学校の行き帰りになどに事故に遭わないよう、ルールをしっかり守ってください」と呼び掛けた。 -
駒工強歩大会
駒ケ根市の駒ケ根工業高校(本間秀明校長)は4日、第43回強歩大会を行った。全校生徒約330人が参加し、男子は34・0キロ、女子は29・5キロのコースを走ったり歩いたりしてそれぞれの体力の限界に挑戦した。
男子は学校を、女子は上赤須集会所を午前9時にスタート=写真。一路中沢を目指し、吉瀬から大曽倉、東伊那、下平を経て学校へと戻るアップダウンの激しいコースを息を切らしながら完走・完歩を目指した。途中4カ所のチェックポイントが設けられ、規定時間内に通過できないと落伍扱いとなるため、生徒らは時計を見ながら懸命に歩いていた。 -
中国語落語のパイオニア
箕輪町
小倉伸裕さん「日本の文化、落語で世界を平和にしたい。日中関係が政治的にギクシャクしている中で、個人の力は小さなものですが、文化を通して日中友好の役に立ちたい」
箕輪町国際交流協会の主催で9月、中国語落語会が箕輪町であった。中国語落語だけでなく同時通訳落語も披露し、中国人や日本人を笑いの渦に巻き込んだ。
兵庫県出身。京都外国語大学で中国語を学び、落語研究会に所属していた。卒業後、仕事で2度中国に渡ったが、思うようにいかず帰国。大学では有名な存在だっただけに、「落差があって、立ち直ることができなかった」。1年ほど悶々とした日々を過ごし01年、日系印刷会社に就職し、上海に渡った。
娯楽が少ない上海で日本人サークル「上海OWARAI会」に入った。落語のビデオなどを見る会だが、落研の経験から落語をするようになった。
芸名は「梅津亭あんこう」。学生時代からの名前だ。「梅津」は大学のあった梅津町の地名からで、「あんこう」は苗字が小倉なので「あんこ」がいいだろうとの発想から、響きのよさで「う」を付け足し「あんこう」となった。皆は親しみを込め「梅あん」と呼ぶ。ずっと気に入っている芸名だ。
03年、桂福団治さんの上海公演で前座を務める話が舞い込んだ。「イチローとキャッチボールするような勢い」だった。04年に再び話があり、「変わったことをしよう」と考えたのが中国語落語だった。演題は「まんじゅうこわい」。中国人にわかりやすいように、まんじゅうとお茶をカニと紹興酒に替えた。
世界初の中国語落語は、日本人向け雑誌のカラー見開きで『夢はぼくのビタミン剤』のタイトルで紹介され話題になった。
「すごくうれしかった。このチャンスを生かしたい」。その後、「時そば」など自分流にアレンジを加えて中国語に訳した。
05年3月、上海の日本総領事館から声がかかり、観客の9割が中国人というイベントで中国語落語を披露する大舞台も経験した。今年2月に帰国し、現在は箕輪町内の企業に勤務する。
「日本と中国の笑いのツボは違う。未だに違いがわからない。日本は手の込んだ笑いが好まれるが、中国はシンプルな笑いがうける」
メリハリをつけて話し、紙吹雪などの視覚的要素や音を入れるなど独自の工夫も加え、いかに中国人を笑わせるか、研究が続く。
「関西人には変なDNAがあって、普通の会話でもボケないと申し訳ない。中国人を笑わせたい。DNAがそうさせてる」
今月7日にはNHKラジオ第1放送「地球ラジオイン上海」に生出演(午後2時ころ)する。
11月には香港での公演もある。香港中文大学の依頼で、ボランティアで落語をする。チケットの売上は恵まれない子どもたちのために寄付する計画だ。
中国語落語を披露する場が少しずつ増え、夢はさらに膨らむ。「僕にとって香港でやるのは、ブロードウェイと同じ。香港を制覇し、アメリカ、ヨーロッパと世界に出て行く」
ジャッキー・チェンに会うのも夢で、「香港はすぐに情報が広まる。そのうちジャッキーのパーティーに呼ばれる」と、自宅の風呂の中でパーティーでのあいさつを妄想しているという。
最後に目指すところは、「紫綬褒章を狙ってる。最低でも国民名誉賞がほしい」と冗談めいて笑った。(村上裕子) -
受け継ぎたい地域の風習
向山民俗資料館で十五夜のお供え特別展宮田村民会館内にある向山雅重民俗資料館で、村内に伝わる十五夜の風習「おからこ」のお供え物を再現した特別展示が十五夜の6日まで行われている。
十五夜のお供え物と言えば、団子が思い浮かぶが、宮田村では米をつぶして丸い鏡餅のようにした「おからこ」をお供えするのが昔からの風習。
しかし、今では村内でも忘れ去られるようになり、風習を継承している家庭はごくわずかとなった。
村教育委員会は「地元の身近な文化をもう1度見つめてもらおう」と特別展を企画。
昔ながらに、おからこと里芋などの根野菜、お神酒、ススキなどを並べ、満月浮かぶ風景も再現した。
さっそく見学者が訪れたが、「懐かしいねぇ」と話す人がいる一方で、「おからこなんて初めて聞いた」と話す村内の高齢者も。
小学生の見学もあり、もの珍しそうだったが、ムード満点の十五夜気分を味わっていた。 -
小学校存続の意味再確認へWS
統合問題が出ている、伊那市の新山小学校の存続を願う住民の集まり「新山保育園・小学校を考える会」(若林敏明会長)の2回目の会合が4日夜、地元の集落センターであった。存続させることの意味を再確認するためのワークショップ(WS)を開いた=写真。
14常会の代表者、小学校と保育園の保護者ら22人の委員が参加。学校存続が「必要」「不要」のそれぞれの立場に立ったとして意見交換し、必要性を再認識すると共に課題を見つけた。
WSでは「自然を生かした独特の教育ができる」「小人数校だと学年を越えた交流が広がる」などの必要とする意見。若林会長は「小規模校でしか得られない教育が魅力としてある。しかし、小規模では競争力が養われないとの課題もある」とした。
存続に向けた方策についても話し合いもあり「若い家族が定住できる環境づくりを」「他地域からバス通学で呼び込む」などの意見が出ていた。
次回の会合では、新山小学校の魅力について、深く追求していく予定だ。 -
長野県アコーディオンフェスティバル
第14回長野県アコーディオンフェスティバル(長野県アコーディオン愛好会主催)は30日、箕輪町文化センターホールであった。県内の8地区から35人が出演し、アコーディオンの優しく美しい音色をホールに響かせた。
長野県アコーディオン愛好会は会員49人。20歳代から70歳代と年齢層も広く、楽しく練習に励んでいる。フェスティバルは年1回、県内各地を回って開いている。
全員合奏の「真珠とりのタンゴ」「ドレミの歌」で開幕。合奏、2重奏、独奏など14プログラムで、チロルやスペイン、ペルーの民謡、日本の歌謡曲や映画音楽など幅広いジャンルの曲を演奏し、アコーディオンの魅力を披露した。
みのわ少年少女合唱団も賛助出演した。 -
【「アルプホルン駒ケ根」代表 福沢勇次さん】
心を癒す音色に魅せられた上伊那在住の男女9人でつくるアルプホルン駒ケ根。今年4月に発足し、千畳敷での中央アルプス開山祭でデビューを飾った。牧歌的な響きが高原のさわやかなイメージに合うためか、あちこちのイベントに引っ張りだこだ。
「今年になってもう13回も演奏している。うれしいんだけど、演奏には最低5人ぐらいは必要だから、それぞれ都合をつけるのがけっこう大変になってきてね。できればこれから20人ぐらいまで増やしたいんだ。興味のある人はぜひ一緒にやりましょう」
◇ ◇
5年前、大桑村でアルプホルンを演奏しているのをテレビで偶然見た。
「音も魅力的だったけど、聞けば楽器は演奏者一人ひとりが自分で作るんだっていうじゃないか。日曜大工は趣味でやっていたし、工芸が好きだったこともあってどうしてもアルプホルンを作ってみたくなってね。毎週土日曜日に木曽まで通って、教えてもらいながら夢中で作った」
ところが、ようやく出来上がった自分だけの楽器だが、いざ吹いてみても音が出ない竏秩B
「中学の時にトランペットをちょっといじったことがあるくらいで楽器はやったことなかったからね。いろいろと工夫してやっと音が出た時はうれしかったな」
だが、周りにアルプホルンを持っている人などいるはずもなく、独りだけの練習にもだんだん飽きて、しばらく放ったらかしになっていた。
ある時、駒ケ根市民吹奏楽団のホルン奏者ら数人がアルプホルンに興味を持ち、自分たちにも教えてくれ竏窒ニ言ってきた。
「さすがに楽器に慣れている人たちだから上達は早い。たちまちうまくなったね。楽器の作り方は教えたけど今度は自分が演奏を教えてもらうことになったよ」(笑)
5人で同好会をつくり、大桑村のグループと合同でイベントで演奏しながら、独立に備えて腕を磨いてきた。
◇ ◇
「アルプホルンは一つ一つが手作りだから音色は微妙に違う。全員の音が和音になって響き合うと本当に気持ちが良いね。魅力はね、ああいう音だから割と気楽に吹けることかな。聴く方も堅苦しくならないのがいい」
「日本中のアルプホルンのグループを集めて中央アルプスをバックに演奏できたら素晴らしいと思いませんか。そんなイベントをやってみたい。いや、夢なんかじゃなくて、そのうちにやれると思いますよ」
(白鳥文男)
問い合わせは福沢さん(TEL83・2282)へ。 -
日本山岳写真協会南信支部
第12回写真展「貌(かたち)・季節の中で」9日まで日本山岳写真協会南信支部(津野祐次支部長)の第12回写真展「貌(かたち)・季節の中で」が3日、伊那市の県伊那文化会館で始まった。長野県内の山を中心に美しい大自然を撮影した写真が来場者を魅了している。
南信支部は会員20人。「貌」を課題に年1回、写真展を開いている。今年は17人が出品し、全紙、全倍を中心に61点を展示。昨年から今春にかけて撮影した成果を発表している。春から冬まで順番に並べ、写真1枚1枚はもちろん、微妙な季節の移り変わりも楽しめる。
会員は、各自のテーマを持って自分の求めるものを撮る人、山に行きながら楽しんでそのとき出合ったものを撮る人などそれぞれのスタイルがあり、「去年よりいいもの、今年よりもっといいもの」と創作活動している。
「山岳の自然は、自然という名の彫刻家が創り上げた造形的な被写体で、芸術的見地からも面白い被写体。1度しか見せない瞬間を捉え、発表している。ぜひ見てほしい」と話している。
展示は9日まで。9日午後2時から、津野祐次さんのライブトークもある。 -
「まほらいな市民大学」第9期生 70人が入学
伊那市の「まほらいな市民大学」第9期生の入学式が3日、市駅前ビルいなっせであった=写真。新市発足で対象が広がり高遠町、長谷からも6人が入学。23縲・6歳の計70人の入学生らは2年間の学習に励むことを誓った。
小坂樫男市長は「これからの2年間で、幅広い分野の講座や体験で学習を深めることを期待する。出合いを大切に励んで」と式辞を述べた。
在校生代表の堀米昭利さん(77)=荒井区=が「人生は人と人との出合い。一つでも多く、心に刻めるものを得て」と歓迎のあいさつ。入学生代表の野澤伊代子さん(70)=中央区=は「市民大学の学生としての自覚と誇りを持って学習に励みたい」と誓っていた。
記念公演では無言館館主の窪島誠一郎さんが「絵のこと、生きること」と題して話した。
今期は高遠町、長谷村の「寺社めぐり」、信州大学の出前講座「雑穀の機能と健康」などの講座を予定している。 -
一輪車で三峰川沿いを疾走 伊那北小2年90人
伊那市の伊那北小学校2年生(3クラス・93人)は3日、同市東春近の榛原河川公園で一輪車を楽しんだ。サイクリングコースを往復4キロ走行した児童たちは「こんなに長い距離を走ったのは初めて」「楽しかった」などと笑顔を弾けさせていた。
2年生は学年の交流の和を広げるために、6月から各クラスが体育や生活科の時間を使い、校庭や体育館などで一輪車を練習。運動会ではダンス披露の時、一輪車で入退場するなどして保護者に成果を報告した。
この日は、長距離を走ることを目的に同公園を訪れ、それぞれのペースで走った。中には1度も地面に足を着けずに往復する児童もいて、一輪車を運んだ保護者らも驚いていた。
2組の柴成哉君(8つ)は「20回くらい足を着いてしまった。距離が長くて疲れたけど、もっともっとうまくなりたい」と目を輝かせていた。 -
宮田小秋の遠足
宮田村宮田小学校は秋の遠足を行い、自然や文化など地域の豊かさにふれた。
各学年ごと集団行動し、それぞれの目的地へ。5年生は学習に生かそうと、村内各所の文化財をめぐった。
中越区の中越遺跡や石造物、南割区では三塚古墳、先人が耕作地などへの動物侵入を防ぐために築いた「猪垣」など、知られざる地域の歴史を探訪。
新田区の県宝・宮田宿本陣(旧新井家住宅)では、村教育委員会の小池孝文化財主任から話しも聞いた。
「200年ほど前の住宅を移設して、そのままの形で復元保存しています」などと説明を受け、児童たちは熱心にメモをとった。
薄暗い住宅内に入り、囲炉裏や土間など現代の家とは全く違った環境に驚きも。
当時の人たちが使っていた道具なども見学し、江戸時代の生活ぶりにも思いを馳せた。