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箕輪西小で安全に生活するための集会
箕輪町立箕輪西小学校で21日、代表委員会による「安全に生活するための集会」があった。校内・校外の生活で児童が日ごろ感じていることを話し合い、安全への意識を高めた。
夏休み前に集会を開き本年度2回目。前回は委員会からの呼びかけで終わったが、今回は皆で話し合うことに重点を置いた。
委員が、登下校時にポケットに手を入れて歩いて転ぶ、道でふざけて車にひかれそうになる、あいさつ当番の代表委員の声かけに黙って通り過ぎる-など、生活の中で注意が必要なことを寸劇で発表した。
劇をきっかけにした話し合いでは、▽廊下を走る人がいるので気をつけたほうがいい▽あいさつ当番に大きな声で自分からあいさつできたらいいと思う▽学校からは早く帰る▽道路では雪を投げたり白線を出て遊ばない-など、児童は積極的に手を挙げて意見を出した。委員長は、「けがをしたり、事故に巻き込まれないように一人ひとりが十分気をつけて生活してください」と呼びかけた。 -
箕輪東小で図書委員会がパネルシアター披露
箕輪町の箕輪東小学校で21日、読書旬間(12縲・5日)に合わせ、図書委員会が全校児童の前でパネルシアターを披露した。
お話は世界名作シリーズから「マッチ売りの少女」。委員13人がナレーション、台詞、絵の張り替えなどを分担し、体育館に響くはっきりとした声で発表。児童は、絵を見ながらじっと聞き、お話の世界に入り込んでいた。初めて「マッチ売りの少女」の話を聞いた児童もいて、「心の中に残りました」と感想を話した。
図書館に新しく入った本も、あらすじと共に紹介した。
旬間中は、母親文庫の劇、校長の読み聞かせ、教諭らによるお話の部屋など楽しい企画がいっぱいあり、図書委員会の発表が最後となる。委員は、3週間前から毎朝8時に集まり、当番活動もしながら練習を重ねた。 -
中川西小が安全対策会議
中川村の中川西小学校は21日、視聴覚室で安全対策会議を開いた。駒ケ根署や村、職員、PTA、校外指導部、防犯女性部など関係者30人余が出席した。
駒ケ根署の大杉課長は近隣の不審者や声掛け事案を紹介した後「中川村は平穏な村、声掛け事案は発生していないが、事件はどこで発生するかわからない。親も子も危機感を持って対応を」と呼び掛けた。
村は役場公用車や、建設業、信金、JAなどの協力を得て、社用車にステッカーをはり、防犯パトロールをする。防犯無線による啓発も検討している-とした。
学校・PTAはボランティアパトロールの募集を実施し、現在14人が登録したと報告した。
意見交換では「通学路の暗い場所に防犯灯の設置を」「子どもを守る安心の家は有って欲しい所にない。見直しを」「1人で人家のない道を長く歩かなくてはならない。最終的には家庭で守るしかない」-など意見、要望が出された。 -
クリスマスフルートコンサート
飯島町中央公民館の飯島フルート教室は20日夜、飯島文化館で受講生ら20人余が出演し、クリスマスフルートコンサートを開いた。
昨年5月開講した同教室のコンサートは2回目。約80人の聴衆は師走の喧騒を一時忘れ、フルートの澄んだ音色を楽しんだ。
2部構成。全員で「聖夜」を演奏し、幕開け。情感を込めて「涙そうそう」。飯島町の豊かな四季を思い描きながら「四季の歌」に耳を澄ませた。
指導の原愛子さんと二木かおりさんがフルートデュエットでクリスマス定番の「ジングルベル」「アメイジング・グレース」を響かせ、フルートの魅力を伝えた。
伴奏の山崎聡子さんのピアノソロもあり、17プログラムのラストは、全員でコンバースの「星の世界」を演奏し、余韻を残してコンサートの幕が下りた。 -
第2回 森の座談会
子どもと読書を考える【下】児童・生徒の国語離れ・読書離れが指摘されている中、伊那谷の子どもの読書とそれを取り巻く状況について、さまざまな立場の人に語り合ってもらった。その2回目。
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着物寄贈
駒ケ根市中沢の手描き友禅作家前田埜衣(のい)さん(73)は20日、駒ケ根市役所を訪れ、自作の草木染め手描き友禅ろうけつ染訪問着「紅葉(もみじ)盛装」1着を市に寄贈した=写真。作品は04年2月、フランス・パリのカルーゼル・ドゥ・ルーブル「美の解放展」で「創造の自由賞」を受賞した逸品。前田さんは「大変な賞をいただいて、これからどんな絵を描いたらいいか困っているが、欲を出しては良い作品はできない」と話した。中原正純市長は「尊い品をいただき、市民を代表して感謝する。シルクミュージアムに常設展示して将来にわたって大切に保存したい」と礼を述べた。
前田さんは20年前に草木染めの原料を求めて東京から駒ケ根市に移り住んだ。受賞した着物は主催者の懇願に応じ、初めて海外に出品した作品。 -
上伊那高校美術展
第44回上伊那高校美術展が21日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。高校生の若い感性が光る作品に、来場者は関心を寄せている。県教育委員会、県高校文化連盟などの主催。
上伊那の県立と私立の9校が参加し、油絵、水彩、アクリル、墨絵、木版画、模写、ダンボールアート、イラスト、デッサン、シルクスクリーン、切り絵など多彩な作品206点を展示している。
ダンボールアートは、ペンケースや財布、鉛筆、靴、ラグビーボールなどバラエティーに富み、布や革のような質感をも表現している。
会期は23日まで。時間は午前9時から午後5時(最終日午後4時)まで。入場無料。 -
第2回 森の座談会
子どもと読書を考える【上】国際的な学力調査で、日本の児童・生徒の国語離れ・読書離れが指摘されている。読書離れの傾向が、子どもの語彙力・読解力のみならず、感受性や論理的思考力、表現力の低下につながることは以前より指摘されており、調査の結果に各界各層から憂慮の念が表明され、その打開の手立てが探られている。
上伊那でも、朝の読書の時間を設けるなど学校現場での努力や、各種ボランティアなども活躍する。さらに04年からは上伊那に書店やスーパーを展開するニシザワが、創業80周年を記念して小中学生の読書感想文コンクールを開始。2回目の05年には、747作品の応募があるなど、読書の拡大に影響を与えている。
では、いったい上伊那の子どもの読書状況はどうなっているか?「本を読む」ことにはどのような魅力と力が秘められているか?竏虫qどもの読書に関係を持つ、さまざまな立場の人に語り合ってもらった。 -
燃料電池自動車走行実験
県教育委員会の「05年創意ある学校経営支援事業」として駒ケ根工業高校(本間秀明校長)の機械、電気、情報技術課の3年生9人が合同で今年製作に取り組んできた燃料電池自動車の初の走行実験が20日、駒ケ根自動車学校のコースを使って行われた。製作に当たった生徒と教諭らのほか、技術面で協力した企業の関係者らが期待と不安の目で見つめる中、ゆっくりとスタートした実験車は徐々に速度を上げて最高時速18キロを出すなど順調に周回を重ね、大きなトラブルもなく約1時間の走行実験を成功のうちに終えた。試験走行を終えた小田切豊君(18)=機械課=は「もう少しスピードが出てほしかったが、動いただけでも良かった。感動した」と感想を話した。
実験車は全長2・3メートルの1人乗り。水素と酸素の化学反応を利用して発電する燃料電池を角パイプ製の溶接フレームに搭載した前2輪、後1輪の3輪車。後輪内に組み込んだホイールインモーターで駆動し、約2時間の連続走行が可能という。製作を指導した電気課の関悟教諭は「動いてくれてほっとした。今日のところはこれで満足。改良点は分かっているので、来年2月の完成発表までには時速30キロを出したい」と性能向上に意欲を示した。目標達成のためには燃料電池の容量を24ボルトに倍増することや、カウル(風防)なしで46キロある車重を30キロ程度まで軽量化することなどの改善が考えられるという。 -
小学校安全対策会議
小学生を狙った凶悪事件が全国で連続発生したことなどを受けて伊南地区の教職員、PTA、駒ケ根署などが協力し、各小学校それぞれが児童の安全について検討する学校別安全対策会議が19日から駒ケ根市の赤穂南小と飯島町の七久保小を皮切りに始まった。
赤穂南小の会議には関係者24人が出席し、通学路の不審者対策などについて意見を交わした=写真。今後の取り組みについて白鳥彰政校長は「保護者が車で送り迎えをしていては児童の自分を守る力が育たない。歩いて登下校することを大前提としたい」と提言した。出席者からは「集団登下校には限界がある。通学路の末端に行くほど児童が1人になりやすいのだから、そういう場所にこそ教職員や地域ボランティアによる巡視を集中すべき」「安心の家や子どもを守るサポート隊が通学路を巡視する際、万一に備えて通報先や犯人の手がかりになる事柄などを記録できる手張やメモなどを携帯してはどうか」「地域の人の意識啓発のため、行政無線で児童の下校時間を知らせるなどの活用はできないか」などの意見が出された。
対策会議は26日までに伊南の全10小学校で開催される。 -
佐藤正一さんフォト&エッセイ展
フォトエッセイスト・写遊人佐藤正一さんの作品展「心のふるさと信州・伊那谷通信パート16」が駒ケ根市立博物館ロビーで1月28日まで開かれている。伊那毎日新聞はじめ各紙に掲載された投稿写真とエッセイなど40点を展示。佐藤さんは「人との出合いがある度に新しい感動を覚える。なかなか思うように表現できないが、写真とエッセイから何かを感じてもらえればうれしい」と話している。
駒ケ根での単身赴任生活の便りを写真とともに家族に送ることがきっかけとなって始まった写真活動は18年目、新聞などへの投稿は16年にもなる。駒ケ根が気に入っているのでこの先もずっと展示会を開いていきたい竏窒ニいう。
入場無料。午前9時30分縲恁゚後6時。休館は毎月曜日、28日縲・月4日。 -
田切地区子ども育成会保護者会緊急集会
飯島町田切地区育成会・保護者会は16日夜、町教委、駒ケ根署飯島駐在所を招き、田切公民館で緊急集会を開いた。約60人が参加し、幼児・児童・生徒の安全対策と、同地区春日平に設置された有害図書自動販売機について早急な対策を協議した=写真。
通学路の安全対策として▽児童、生徒ごとに通学路を踏査し危険カ所、街路灯を地図に落した安全マップを作成▽マップを公民館、集会所に配布し、各耕地で確認し、情報を共有する▽声掛け運動で信頼関係を築く▽耕地ごと「見守り隊」担い手を依頼する-などが提案され、取り組みが確認された。
春日平地籍に9日までに設置された3棟6台の有害図書等自動販売機について、飯島駐在所の松島剛巡査部長は「4業者が関わり、法的拘束力がなく、撤去は困難。住民パワーを発揮して」と呼び掛けた。参加者からは「署名運動をしよう」との声も上がり▽田切地区青少年安全対策会議(仮称)と協力し撤去運動を行う▽「見守り隊」や有志による巡回活動-などの対策を講ずることにした。 -
レッツチャレンジ中川中ふれあい講座
地域の人々と中学生が共に授業を創りあい、伸び合うボランティア講師による中学生講座「レッツ・チャレンジふれあい講座」が17日、中川村の中川中学校であり、14講座で「ひと・もの・ことの体験学習」を楽しんだ。
講師は生徒・保護者、職員がつくる「ボランティア中学生講座実行委員会」が公募。建築業や茶道教諭、洋画家、ダンスインストラクター、旧陸軍人など様々な分野で活躍する異色の講師が多数集まり、技術や豊富な経験を生かして、一緒に創作することで、生徒に思いを伝えた。
青春時代は戦争の真っ只中で、人間魚雷搭乗員だった神戸安人さんは、悲惨な戦争体験を語り、生徒らは平和の尊さをかみ締めた。 玄関前では建築業の坪内一雅さんらに指導を受けながら、板材の寸法を測り、ノコギリで切り、板壁をはるなど、本格的な木工事に精を出した。
また、調理室では「パンづくり講座」。1次発酵した生地を等分に分け、手で丸めたり、手の平で伸ばしてロールパンの形にした。
パンづくり初体験の下平環さんは「料理は大好き、試食が楽しみ」と笑顔を向けた。 -
少年自然の家生活体験と学校教育の連携考える
高遠町の国立信州高遠少年自然の家は16日夕方、「信州高遠生活学校の成果と課題」と題した実践発表とシンポジウムを開いた=写真。上伊那を中心に、小学校教員、教育委員会、育成会などから約40人が参加し、少年自然の家における生活体験と学校教育の連携について考えた。
学校、地域社会、家庭を兼ねた生活環境で集団生活をする「信州高遠生活学校」は2年度目。集いは前回、東京都で開いたが、「地域の人に活動を理解してもらい、普及していこう」と初めて地元で開いた。
シンポジウムで初年度から実証研究を続けてきた、東京家政大学非常勤講師の高橋始さんは「子どもの生存、成長を支えるためには学社融合が必要」と主張。「体験的な活動を多く得るためには、学校生活だけでは不充分」とし、「少年自然の家では、家庭や地域から離れた共同生活で、子どもたちが環境に適応しようと積極的な試みをし、多くを学んでいた」と話した。
本年度は長谷小、伊那東小に加え、辰野東小が初参加し、豊かな自然環境を生かしながら教科学習と体験活動を学んだ。 -
【記者室】「言葉」へのこだわり
15日付の本紙投稿欄『私もひとこと』に「好きな音楽を聴くと自分の思った事や感じた事がうまく言葉や文章になる。それが生の演奏ならさらに洪水のように一気に言葉がわき出てくる」という趣旨の一文が掲載された▼何というみずみずしい感性だろう。自らの思いを表現する「言葉」への慈しみとこだわりの姿勢に深く感じ入った。投稿者の佐藤正一さんは本紙のみならず各新聞やラジオなどに投稿して頻繁に採用されている方で、知る人ぞ知る有名人である▼多くの外国語と違い、日本語は豊かな表現ができる言語だ。英語で自分を表すのは「I(アイ)」だけだが日本語では私、ぼく、おれ竏窒ネど何種類もある。家庭も学校も美しい言葉にもっとこだわってほしい。(白鳥記者)
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箕輪町で子どもを犯罪から守る緊急対策会議
箕輪町と町教育委員会は15日夜、広島県や栃木県で児童殺害事件が相次いで発生したことから事件発生の未然防止のため、子どもを犯罪から守る緊急対策会議を町役場で開いた。関係者74人が集まり、町内の対策状況を報告し、通学路の安全対策と点検、声掛けなどの発生時の早期通報、防犯パトロールの実施などを確認した。
町内は1月から11月までに声掛けなど8件発生。2月1件、10月11日から11月末までに連続5件。12月は発生していない。伊那署は12月2日からパトカーと回転灯をつけた捜査用車で警戒体制をとっている。
対策状況は、町は4月導入の学校緊急情報配信サービスで登録者に不審者情報などを提供。学校は複数下校をし、通学路を見直している。保護者や地域住民らボランティアによる「見守り隊」は中部・北・西小にあり、東・南小は準備中。町教委は06年度予算に見守り隊などのボランティア保険300人分の計上を計画している。
下校時間に合わせ、町防犯協会が青色回転灯をつけた車でパトロールするほか、防災無線で子どもと地域に呼びかけし、箕輪消防署もパトロールを始めた。金融機関やシルバー人材センターからも協力の申し入れがある。
平沢町長は、「事件が起こらない環境づくりが大切。団結し地域で犯罪がないように、ボランティアで協力いただいている。息の長い活動だがぜひお願いしたい」とあいさつした。
地域住民と児童・生徒が顔見知りになること、下校時に集団から一人になったときの見守り、子ども自身の危険回避能力の必要性などの提案があり、参加者からは、安全の家の見直し、現行の小・中学校の連携に加えて保育園も情報共有ができる仕組みを求める声などがあった。 -
牛を活用して地域農業の振興を図る
南箕輪村にある上伊那農業高校は05縲・7年度、文部科学省「目指せスペシャリスト」の指定を受けた。「牛受精卵移植を活用した地域農業振興のためのスペシャリスト育成プログラム」を研究開発課題に、上農で飼育する牛を活用して地域農業の振興を図る。
「目指せ竏秩vは、バイオテクノロジーなど先端的な技術・技能を取り入れた学習活動に取り組む専門高校に対し「将来のスペシャリスト」を育成するもの。全国で14校、県内で1校。
上伊那地域は県内有数の酪農地帯で、上農の優良な黒毛和牛の受精卵を地域の酪農家に提供し、牛乳や付加価値の高い肉用子牛の生産に取り組む。また、ふん尿をたい肥として利用する有機循環型農業を確立し、中小規模農家の振興を図る。生物工学科動物コースを中心に、各科と連携し、地域の各種関係機関の協力を得て進めていく。
来年度から具体的に動き出すが、すでに採卵し、移植段階になっている。
事業に当たっては、信州大学農学部教授、県家畜改良協会長、上伊那獣医師会副会長など9人を運営指導委員に委嘱し、専門的な立場から助言を受ける。
16日は、上農で第1回運営指導委員会を開催。
全国的に注目される事業で、北原光博校長は、充実した研究になるよう協力を求めた。
そのあと、委員長に信大農学部教授辻井弘忠さんを選出。事業計画の概要などを聞き、研究開発で使う牛の卵巣から採卵する超音波診断装置、雄・雌の鑑別に用いるDNA増幅装置など実験機材のある生物工学棟を視察した。
運営指導委員は、目的達成のための助言や農家との橋渡しなどに当たる。 -
遺族が伊那市に作品寄贈 1月・伊那文で公開へ
伊那市富県出身の洋画家・春日清彦さん(1907竏・2年)の油絵や素描など約80点がこのほど、遺族から同市に寄贈され、市は来年1月下旬から県伊那文化会館で寄贈品を展示する。
春日さんは富県桜井の生まれで、県立伊那中学校(現伊那北高校)を卒業し、旧東京美術学校へ進学。台湾に渡り教職についた後、旧制長野師範学校、信州大学教育学部の助教授として、熱心に美術教育に携わった。
45歳の若さで亡くなったこともあり、展示は1953年6月に長野市で開いた遺作展など数少ない。実力を持ちながら中央画壇に名をはせることなく、自分の道を歩み続けた。
作品は伊那北高校や上伊那郷土館にあるだけで、ほとんどを遺族が保管。今回、奈良県桜井市に住む妻・チエ子さんから「郷土に寄贈したい」と申し出があった。
寄贈品は油絵、水彩、素描など5号サイズを中心に油絵道具など、自宅に保管してあったほとんど。故郷の風景や自画像、人物、花の絵が中心で、一貫した軽妙な筆さばきは鮮やかで、全体に温かみがあり詩情が漂う作品が多いという。
展示会は県伊那文化会館が例年開く、伊那谷の作家を紹介する「伊那谷の美シリーズ」として、1月27竏・月19日、寄贈品の大部分となる約60点を披露する。 -
伊那小学校5年勇組 美和ダム「桜守」本格治療を開始
長谷村の美和ダムで総合学習に取り組む伊那市の伊那小学校5年勇、智の両組は15日、同ダムでそれぞれの活動を展開。勇組33人は、天竜川ダム統合管理事務所美和ダム管理支所「みわっこ」周辺にある桜の木の本格治療に取りかかった。
勇組は6月下旬、同事務所から美和ダムの桜守に任命。児童一人ひとりが1本づつの桜の木の管理を任され、夏場などは健康観察を続け治療計画を立ててきた。
冬場は木が休眠し治療の負担が少なくなるため、この日が本格治療の初日となった。児童らは、「テング巣病」「コウヤク病」などの菌にやられた部分をのこぎりなどを使って除去した。
児童らは「春には満開の桜が見れればうれしい」「枝きりも優しく接しながらやっている」「雪が降ったときも心配になった」などと自分たちの木に愛情を込めながら治療していた。
勇組は来年3月まで、月1回のペースでみわっこを訪れ、同様の治療を継続。4月は花見を計画している。
同じく6月下旬に天竜川ダム統合管理事務所から「美和湖探検隊」に任命された智組33人は、手作りカヌーを使ったダムの水質調査のほか、アレチウチ駆除などを展開してきた。この日は、環境美化活動の一環として、中央構造線公園周辺のごみ拾いをした。
ビンや瀬戸物の破片、ペットボトル、空き缶、流木など、一般家庭のごみ袋計5袋分を収集。集まったごみは報告を兼ねて、村役場に提出した。
児童たちは「燃えるごみが多いと思っていたが、ガラスビンなどが落ちていたのが不思議。投げ捨てをせず、ごみは自分で持ち返ってほしい。きれいな湖にしたい」と感想を述べていた。 -
地域とよりよい高尾公園つくり
伊那小5年学組が「語る会」伊那市山寺区の高尾公園の整備を総合学習の課題にする伊那小5年学組が15日、地元住民らに活動を報告し意見を交換する「第4回高尾公園を語る会」を開いた。児童の活動に対して、「地元の公園を応援してくれてうれしい」という声が出された一方、「ベンチや遊具の安全性に不安があり、事故の際や補償や、老朽化した場合の撤去の責任を誰が負うのか考えるべき」との注文もあり、子どもたちは真剣なまなざしで聞き入った。
高尾町からは総代の山岸俊行さん、市民生児童委員の白鳥松子さんら5人が、伊那市役所から農林振興課の職員が参加した。
学組は04年度から「みんなでつくろう高尾公園」を合い言葉に、同公園を明るく楽しい場所にしようと活動。遊歩道の整備、ベンチ作り、見晴台作り、ラリーコース作り、樹木や鳥の案内プレート作り、野草園・実のなる木園・薬草園・花壇の設置など、10のプロジェクトを進めてきた。担任の鈴木秀實教諭によれば、公園の地主の協力を得て、野草園などの設置も進めてきたという。近くの幼稚園の園児を連れて遊歩道を歩くなどもしている。
こうした活動に、地元住民の多くが実のなる木を紹介、植え方を教えたりの協力をしているが、児童の作るベンチや遊具などの安全面や管理面に疑問を投げかける人もおり、地域の人がどう考えているかを知ろうとの児童の考えで、「語る会」が開かれた。
司会を務めた学級長宮沢拓人君は「いろいろ問題があるけど、地域の人の話を聞けた勉強になった」と感想を話した。 -
何度も黙読し、イメージを広げて、朗読する
伊那朗読の会代表 小林豊子さん(63)「今年は上伊那の朗読をする人たちにとって、とても意味のある年だったんですよ」
05年を振り返る。詩・小説・絵本などを朗読する会を立ち上げて24年。20回目の記念発表会を2月に開いた。これに機を合わせるように、上伊那で朗読をするグループの交流と、技術向上の気運が高まったという。
1つのきっかけは本紙のケーブルテレビの番組「いなまいニューススタジオ」への出演。長年にわたり地道に続けてきた活動を紹介し、キャスターの武田徹さんと「言葉を大切する」ことへの気持ちで意気投合した。
偶然、武田さんもSBCラジオで、県内の朗読や読み聞かせのグループを紹介し発表の場を作る番組(「言葉はちから竏著N読なかま大集合竏秩v 毎週土曜日午後4時半から放送)を企画しており、その最初の収録・放送に上伊那のグループが出演することになった。
さらに4月終わりには、朗読や読み聞かせのグループが一堂に会する交流の場を持ったところ、辰野町から中川村まで上伊那中から40人もが集まった。これは24年間の活動のなかではじめてのことだった。
「目的も活動状況も、朗読についての考え方も、まったくバラバラで違うのよ。驚いたけど、同時に頑張らなくちゃと思ったわ」
子どもを対象にした読み聞かせのグループ。目の不自由な人を対象に自治体の広報やさまざまな文書を読んで伝える朗読ボランティアの人。そして、朗読を、文学作品などを読み上げる1つの表現活動としてとらえ、練習し・発表会を開く自分たちのグループ。
どのグループもそれぞれの持ち場で一生懸命だが、子どもや視覚障害者向けに朗読する場合にも、表現活動としての朗読の基本を理解してもらえれば、もっと豊かで広がりのある情報や感動の伝達ができるはず。自分たちが学び・考え・練習してきたことを少しでも共有してもらえれば、「朗読の輪はもっと広がる」と思った。
24年前に、当時の伊那健康センター所長だった故・宇治正美さんを講師役に会を立ち上げた。宇治さんは青年団の演劇を指導したり、看護師が患者に話し掛ける際の「演劇的発想」の重要性を説いたりした医師で、朗読という表現活動の考え方と方法を厳しく教えた。この集まりに、同じく当時の伊那保健所長で、母乳保育と絵本の読み聞かせの重要性を訴えた小林美智子さん(現長崎シーボルト大学教授)なども加わり、朗読とは何かを語り合い、練習を重ねた。
ただ声に出して読めば良いというものではない。何度も黙読して作者の伝えたいことを理解し、作者が目にしている情景・場所・季節・風・音などをイメージする。それをどう表現するか?声の大きさ・高さ・アクセント・リズムを考え・練習して読む。
「難しく思われるかもしれないけど、これを心がければ、もっと人の心に響く朗読ができるようになるはず」
「ことばの力」を信じて来た人は静かに話した。
※練習日は毎月第3木曜日午後7時30分から。伊那公民館で。
(毛賀沢明宏) -
下平鐵郎さんの瑞雲水墨画展
飯島町七久保の道の駅花の里いいじまで26日まで、下平鐵郎さん(雅号瑞雲)=駒ケ根市中沢=の水墨画・墨彩画・デッサン・書など集めた「瑞雲水墨画定期展」が開かれている。
淡いピンクの桜、芽吹きの白樺が水鏡に映る「駒ケ池・早春賦」。中田切渓谷を描いた大作「幽谷に雪舞う」。県歌「信濃の国」の歌詞と、宝剣岳と千曲川の清流を描いた作品。金と朱をアクセントにした「藤壺の君」などのほか、民家に降り積る雪、ボタン、ブドウ、ナンテンなどの小品まで、約60点を並べた。
下平さんは「水墨画は描きなおしがきかない、人生と同じ。美の極限は黒と白、水墨画は、日本人の感性にマッチしている」と話している。 -
生活安全会議、子どもの安全や有害図書自販機撤去で
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飯島町は子どもの安全を脅かす事件の多発や、有害自販機の設置を受け14日夜、文化館で生活安全対策会議を開催。登下校の子どもの安全対策や、有害自販機の早期撤去に向けた方策を協議し、「青少年健全育成決議」を採択した。
昨年12月制定した「飯島町安全で住みよいまちづくり条例」に基く開催は2回目。駒ケ根署や防犯指導員、地区役員、学校、保育園、青少年育成協議会など関係機関、団体から150人が参加した。 駒ケ根署から管内の声掛け事例発生状況の報告、両小学校から不審者対策・児童みまもり隊、下校時刻を早めるなどの安全対策の報告があった。
協議では子どもの安全対策について「防災無線で下校を知らせ、町民に見守りを呼びかける」「昼間、保育園には男手がなく不安。地域の人が巡回してもらえないか」などの要望が出された。
有害自販機設置問題については、駒ケ根署は「法令を使って撤去させることは難しい」との見解を示し、田切地区住民からは、98年に設置された田切追引の例を挙げ「撤去させるには息の長い運動が必要。広く署名を集め、住民パワーを結集するしかない」「置かれやすい場所の点検も必要」などの意見が出された。
最後に▽対話を深め、明るい家庭をつくる▽温かい心の「声かけ」で子どもに豊かな社会性を育む▽有害図書等自販機に土地を提供しない、設置させないために「有害環境浄化宣言」の徹底-などを盛り込んだ「青少年健全育成決議」を採択した。 -
箕輪町公民館ふきはら大学院が人権講座
箕輪町公民館ふきはら大学院は9日、人権週間(4縲・0日)に合わせて人権講座を町文化センターで開き、町人権尊重のまちづくり審議会の藤田隆美会長の講演を聞いた。
「“人権”ということを考える」と題し、人権思想の歴史や人権について考えた人々を紹介。福沢諭吉の「独立自尊新世紀」から「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり」の言葉を挙げ、与謝野晶子が日露戦争時に発表した詩「君死にたまふことなかれ」を示し、「真実をきちんと言う。これが人権」と話した。
金子みすずの詩「積もった雪」も紹介し、上の雪、下の雪、そして中の雪が登場する詩は人間社会のことだろう-と解説しながら、「視点を動かし、あらゆる人の立場を思いやれる心が人権の根本。みすずの詩に人権の根本につながる精神を感じ取る」とし、「人を大切にすることが人権の基本。自分をはっきり言える人になっていきたいと思う」と話した。 -
声かけなどへの対策学ぶ 西春近北小で訓練
不審者出没が多発していることから、伊那市の西春近北小学校(片桐省平校長、231人)は14日、伊那署の協力を得て、児童に対する声かけなどの対策訓練を校庭で開いた。児童たちは有事にそなえ、自分たちで身の安全を守る方法を学んだ。
訓練は署員が演じる不審者が児童に対し、車から誘う、歩いて後をつける、抱きつく竏窒フ、3パターンで実施。不審者は「お母さんに頼まれた」「お菓子をあげるから」などと誘惑したが、児童らは大声をあげたり、防犯ブザーを鳴らすなどして対応した。
伊那署生活安全課の中谷直美さんらは「車で後をつけられたら、車の進行方向と逆へ逃げる」「近くの民家へ助けを求め逃げ込む」「知らない人とは距離をとって、抱きつかれないようにする」などと指導した。
片桐校長は「不審者は突然目の前に表れるので、今日学んだことを常に頭の中で意識するように」と児童らに注意を呼びかけた。 -
日象展で東京都知事賞受賞
箕輪町木下
小松千絵さん(29)日本表象美術協会主催の全国公募展第32回日象展(11月25日縲・2月1日、東京都美術館)で、初出品した日本画「ほろほろ」が東京都知事賞を受賞した。
日象展は、全国約450人の会員らで構成する総合的な美術団体展。受賞の通知に、「何があったのかなとびっくり。年上の方が多いので、本当に私でいいのかなぁとそればっかりです」。受賞作品「ほろほろ」(80M)は、フサホロホロチョウを描いた。
白いトラが来ると聞いて出かけた移動動物園で見たフサホロホロチョウ。「柄がきれいで見た瞬間にかっこいい!と思った。いかつい顔をしているのに声がピヨピヨしていて、見ていて面白かった」。生きているものを描きたい-という思いがあり、「フサホロホロチョウはものすごく存在感が強い。間違いなく生きている感じがする」と8羽描き、背景には銀箔をはった。
小さいころから絵が好きで、高校時代は美術部。動物や細かいものを描くことが好きで、空想画に近い作品も多く描いていた。美術の先生に日本画を勧められ、3年生のとき、本を参考に初めて描いたのは、夏椿の下にスズメをくわえた黒猫がいる絵。有名な画家の黒猫や夏椿の絵が印象にあったこと、当時飼っていた猫が鳥を捕ってくるのが上手だったことから出来上がった作品だという。
美術短大の日本画コースに進学し、卒業後も1年間は研究生として在籍し絵を学んだ。
実家に戻って家業を手伝い2、3年は絵を描いていなかったが、箕輪町の「ながたの湯」で展示をしている「MAながた会」に誘われ、5年ほど前から再び絵筆を持った。IAC美術展に出品して賞をもらい、今年は伊那美術展初出品で新人賞を受賞するなど各賞を受賞した。
「筆が遅いからなかなか思うようにいかなくて…」。大きな作品は下準備だけでも時間がかかり、仕上げるのに1年かかる。その間に、ながたの湯に展示する小品も描く。
題材は「植物・昆虫・鳥」。そのうちに動物も仲間入りしそうだという。「自分が実際見たものを描かないと嘘が入ってしまう。少なくとも自分が写真を撮ったものか、見たものでないと描かないようにしている」。
カメラを持ってあちらこちらを歩く。鳥が飛んでいるのを見ると写真を撮り、夏には昆虫やチョウがいると虫取り網をもって庭を走り回る。「知らない人が見たらちょっと怪しいかも…」と笑う。
捕まえた昆虫は、虫かごに入れてスケッチする。「後々使えるように、目に入って気になったものはストックしておく」。制作に取りかかるとき、描きためたスケッチや写真を組み合わせて構図を決める。
「絵は、自分の作りたい世界、作りたいものを表現できることが面白い」
今は、来年の展示会に向け準備中。頭の中に、ぼんやりとしたイメージが浮かんでいるところだという。 -
郷土研究会が講演会
飯島町の郷土研究会(桃沢匡行会長)は10日、飯島町の成人大学センターで、講師に元七久保小学校長の春日博人さん(伊那市)を招き、講演会を行った。
会員ら20人が「今、なぜ天竜通船か-先人の豊かな発想に学ぶ」と題した講演に耳を傾け、先人の暮らしや工夫に理解を深めた。
この中で、春日さんは「伊那市の入舟と言う地名に山国なのになぜ、入舟なのかと興味を抱いた」と話しはじめ、井月の俳句「柳から出ていく舟の早さかな」「春風に待つ間ほどなく白帆かな」を紹介し「当時は天竜川の急流に、ひっきりなしに舟が通っていたことがわかる」とした。
また、古文書を示し、「高遠藩は宮田と東伊那に番所を設け、通行する船や筏(いかだ)に手形の提示を求め、暮れ六つ(午後5時)以後の通行を禁じた。送りを見れば、高遠の奥から石灰を下伊那に、高遠産米を江戸に回送したことも分かる」と話し、会員の興味をそそった。 -
しわすコンサート
上伊那の小中学校の音楽教師らが自由な演奏を発表する機会として7年前から毎年末に行っている「しわすコンサート」が10日、駒ケ根市の駒ケ根高原美術館別館VITA AMOR(ビタ・アモール)で開かれた。音楽教師や家族など約70人が集い、学校の授業とは違ったそれぞれの一面を披露し合って師走のひとときを楽しんだ。
約30人の出演者によるパーカッション演奏ではドラム缶、たらい、ポリタンク、ペットボトルをたたいて生み出す力強いリズムの響きが会場を満たし、圧倒的な迫力で聴衆の度肝を抜いた=写真。
ステージにはアコーディオンやリコーダー、筝、フルートや金管楽器など、それぞれが趣味で演奏している多彩な楽器を携えた出演者が代わる代わる登場し、クリスマス・ソングやポピュラー、ジャズなどのさまざまな曲を見事なアンサンブルで奏でた。 -
飯島小演劇クラブ公演『クリスマス・キャロル』
飯島町の飯島小学校演劇クラブは11日、公演『クリスマス・キャロル』を町文化館大ホールで開いた。12人の小さな女優たちは文化館の大きな舞台の上でも気後れすることなく、積み重ねてきたけいこの成果を十分に発揮してそれぞれの役を生き生きと演じ切った=写真。
『クリスマス・キャロル』は金のことしか頭にない強欲なスクルージがクリスマス・イブに現れた精霊の教えにより、愛の大切さに目覚めて改心する竏窒ニいう物語。児童らの迫真の演技や歌が舞台いっぱいに展開し、詰め掛けた保護者や同級生らは惜しみない大きな拍手を送っていた。 -
創立20周年記念伊那フィルハーモニー交響楽団定期演奏会
創立20周年を迎えた伊那フィルハーモニー交響楽団は11日、記念の第18回定期演奏会を伊那市の県伊那文化会館で開いた。20年の歴史を感じさせる深みのある素晴らしい演奏で観客を魅了した。
今回ヴァイオリン独奏に、第1回演奏会に出演したNHK交響楽団の大林修子さんを迎えた。曲目は、ベートーヴェンの序曲「レオノーレ」第3番作品72b、メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」ホ短調作品64。最後はとても難しいというブラームスの「交響曲第1番」ハ短調作品68を演奏。会場を埋めた観客は惜しみない拍手を送った。
伊那フィルは、同会館の建設が始まったのを機に、「伊那谷にオーケストラを」と創立。春のファミリーコンサート、秋の定期演奏会をメーンに、「第九」「メサイヤ」「レクイエム」など、音楽愛好家と一緒に地域に密着した活動に取り組んでいる。