-
わくわくワールド体験キャンプ
駒ケ根市教育委員会・同市国際理解教育委員会は10・11日、小学校高学年の児童を対象にした「わくわくワールド体験キャンプ」を駒ケ根青年海外協力隊訓練所やふるさとの家などで行った。市内の小学生12人と小学校教諭9人が参加し、米・英・カナダ人のAET(英語指導助手)らと異文化体験ゲームやバーベキューを楽しんだり宿泊体験などを通じて、普段知る機会の少ない遠い外国の文化に触れた。
3人のAETらは英語と片言の日本語でそれぞれ自国のことについて紹介した。米国人のマットさんは「ぼくの育ったシカゴのピザは大きくて厚くてとてもおいしい。みんなビザは好き?」などと陽気に話し掛けた。英国人のハンナさんは「ベッカムもハリ窶煤Eポッターもイギリスよ」とお国自慢。児童らは本場の英語の発音がなかなか聞き取れない様子で、首を傾げたり隣の友達とひそひそ話し合ったりしていた。
最初は緊張気味の表情を見せていた児童らだったが、身振り手振りや片言の英語での会話を繰り返すうち徐々にAETらと打ち解けて笑顔も出るようになり、ふるさとの家でのバーベキューや文化センターでの調理などを存分に楽しんでいた。 -
いのちを育む体
駒ケ根市教育委員会・性教育プロジェクト会議は今年度中に7回の開催を計画している「親のための知恵袋学習会」の第2回講座を9日、駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。約20人が集まり、助産師の戸枝順子さんの講演「いのちを育む体」を聞いた。
戸枝さんは女性の生殖機能について医学的な見地から詳しく解説。妊娠の仕組み、年齢による変化などを分かりやすく説明した。
講座は来年1月にかけて月1回開かれ、それぞれ助産師、医師、警察官、教諭らを講師に招き、性に関する問題について広く考えていく。 -
第57回上伊那教育会夏期講習会
上伊那教育会は5日、伊那市生涯学習センターで第57回上伊那教育会夏期講習会を開いた。
若い教師数人が集まり、教育や生き方の根源を、日本を代表する哲学者、西田幾多郎の思想に学ぶことを目的に、飯島町で始めた学習会で、今年は60人余が集まった。上伊那の小中学校に勤める教職員のほか、一般参加者もいた。
今年は西田哲学を研究している京都工芸繊維大学の秋富克哉助教授の講演もあった。秋富さんは、life、人生や生命のための哲学を説いた西田の思想から、宗教と科学という相対する事柄を説明。
参加者の一人は「人生のための哲学があることを知った。哲学とまでは言わなくても、自分なりの信念を持っていきたい」と話していた。 -
上農生グリーンファームで企業研修
南箕輪村の上伊那農業高校の生徒が、伊那市ますみヶ丘のグリーンファーム産直市場(小林史麿代表)で8日、企業研修を開始した。
「農業の実践的学習」として同校は、先進農家体験や企業研修など、実社会を通して「農」を学ぶ現場実習を多く取り入れており、生徒たちは進路選択の参考にしたり、現場を知る機会として積極的に参加している。
グリーンファームでの研修に参加したのは生物工学科の3人と園芸学科の1人。「実際に働いてみたかった」と話す生徒や「将来的に現在学んでいる分野で就職してみたい」という生徒など、参加理由はさまざま。
今後5日間、生徒たちは、生産者と消費者をつなぐ現場でさまざまな仕事を少しずつ経験しながら、普段と異なる角度から「農」を学ぶ。 -
一本の道を生きる
駒ケ根市菅の台の駒ケ根高原美術館は9・10日、中学生を対象にした絵画制作ワークショップ「一本の道を生きる」を同館で開いた。赤穂、駒ケ根東、宮田各中学校の美術部生徒ら約40人が参加してゴッホ、ピカソなど一筋の道を歩いた画家らについての講義を聞き、「道」をテーマに絵画作品を制作した。
講師の府中市美術館館長、多摩美術大教授の本江邦夫さんが「ゴッホとゴーギャン」「ピカソとマチス」について講義した。画家の生涯や作品などについて詳しく聞いた生徒らは、与えられたテーマ「道」についての作品をそれぞれ制作。クレヨンや絵の具などを使い、真剣な表情で画用紙に向かった=写真。苦労して描き上がった絵は本江さんと同館副館長の松井君子さんが講評。「色彩に重みがあってよい」「着眼がよく、透明感がある」などと好評価を受ける一方で「作品の中に強く訴えてくるものがない」など手厳しい批判も。生徒らはうなずきながら講評に耳を傾けていた。 -
みのわ少年少女合唱団創立5周年記念
ジョイントコンサート今年、創立5周年を迎えた箕輪町の「みのわ少年少女合唱団」は6日、記念のジョイントコンサートを町文化センターで開き、明るく澄んだ歌声で会場を包んだ。「楽しいハーモニカ」と「藤が丘コーラス」の2団体がジョイントし、演奏と合唱でコンサートを一層盛り上げた。
町子どもセンターが地域教育事業の一環として設立。町内の小学3年生から中学1年生までの17人が、ハーモニーを追求しながら、友達の輪、心の輪、歌の輪を広げている。
そろいのユニフォームでステージに立った団員は、「さあ太陽をよんでこい」「明日に向かって」「ビリーブ」など6曲を熱唱。観客は惜しみない拍手を送った。
楽しいハーモニカは、03年度公民館のハーモニカ講座終了後に結成。「海」「夏の思い出」など5曲を演奏。箕輪中部小PTA教養部活動の一環である藤が丘コーラスは、「はじめから今まで」「ありがとうのうた」など3曲を歌い上げ、いずれも美しいハーモニーで観客を楽しませた。 -
石ころウォッチング
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は6日、親子・こどもふれあい事業8月の巻「石ころウォッチング」を開いた。夏休み中の親子連れなど7人が参加し、岩石の基礎知識について説明を聞いた後、駒見大橋上流の天竜川の河原で石の分析作業にチャレンジ。手に取った石を見て「これは白っぽくて黒い粒があるからカコウ岩かな?」などと言いながら記録用紙に記入していた。
講師は化石が専門で鉱物にも詳しい明星高校(東京都府中市)教諭の北村健治さん=駒ケ根市出身=。1963年、長谷村の戸台でアンモナイトの化石を初めて発見したことで知られる。北村さんは参加者に「石の色、大きさ、形など大まかな仕分けをしてね。結晶の並び方まで分かれば種類が特定できます」と説明。「黒っぽいのか灰色か白っぽいのか、まず色から見始めてください」と呼び掛けると参加者は早速近くの石を手に取って「えーと、この石は…」と熱心に観察していた=写真。 -
夏休み機織り体験講座
箕輪町郷土博物館は6日、月遅れの七夕に合わせて「夏休み機織り体験講座」を開いた。町内の男性が手作りした織り機を使い、小学生から大人までが裂織のコースター作りを体験した。
機は、既存の機を基に、反物が織れる幅は確保しつつ、できるだけ簡単な装置で小さく復元したもの。来館者が体験できるようにしたい-との博物館の依頼を受けて男性が製作した。
縦糸に木綿糸、横糸に博物館職員らが持ち寄った布団カバーなどの古布を裂いて利用。参加者は職員に織り方を教わり、好きな布を選んで機織りに挑戦した。初体験という箕輪町長岡の女性は、「足と手の順番を間違えてしまいそう。でも楽しいです」と夢中になって、11センチ各のコースターを織り上げた。
機織り経験のある女性は、「この機はよく考えて作ってある。これなら手軽に家でちょっと思い出の布を使って違う形の作品に織り上げることもできていい」と話していた。 -
コオイムシの生態
駒ケ根市立博物館は21日まで中原寧之さんの昆虫写真展「コオイムシの生態」をロビーで開いている=写真。雌が雄の背中に100個余りの卵を産み付け、孵化するまでそのまま背負い続けるという珍しい習性を持ったコオイムシの生態を撮影した34枚のパネル写真を展示し、分かりやすく、興味深い解説文をつけている。
中原さんは同市福岡在住のアマチュア写真家。ハッチョウトンボで知られる南割公園のトンボの池にコオイムシが生息していることを今年6月に発見し、その生態の撮影を続けてきた。
午前9時30分窶伯゚後6時30分。月曜日休館。問い合わせは同博物館(TEL83・1135)へ。 -
夏休み演劇セミナー
演劇の面白さをもっと知ってもらおうとNPO法人こまがね演劇文化創造劇場は4日、夏休み演劇セミナーを開講した。駒ケ根市のほか伊那市から中学生、高校生ら13人が参加し、ゲームなどを通して楽しく演劇の基礎を学んだ。
講師は劇団昴に所属するプロの演出家河田園子さん。「演劇に必要なのは想像力と表現力。ゲームなどを通じて楽しく力を伸ばしていこう」と呼び掛けた。約半数が演劇部に入っているなど演劇の経験があるためか、参加者らは臆することなくゲームを楽しみながら、与えられた課題に笑顔で取り組んでいた。
セミナーは駒ケ根市文化会館を会場に7日まで4日間の日程で開かれる。 -
宮田中花壇がコンクール中央審査
県などが主催する学校花壇コンクール(FBC)の地方審査で推薦校に選ばれた宮田中学校の花壇で6日、中央審査が行われた。緑化委員の生徒がデザインや管理の状況を説明。手入れが行き届いた花壇に、審査員は「立体的で迫力がある」など評価していた。
同中は一時コンクールを見送ってきたが、一昨年から再び参加。昨年も推薦校に選ばれ、2年連続で中央審査まで進出した。
緑化委員が中心となって整備。全校に募集したデザインのなから、3年3組伊藤蓮見さんの作品を選び、春から花壇づくりを進めてきた。
デザインは大きな花。降り注ぐ太陽の光と恵みの雨も、サルビアやマリーゴールドなど色とりどりの花で表現した。
この日は、花も色鮮やかに満開となり、審査員は「充実して色合いもいい」「どこから見ても、動きかある」など好評価。
緑化委員長の松田恵さんは「夏休みの水やり当番など休みがなくて大変だったが、きれいに咲いてうれしい。花が生き生きしていると思う」と話した。
審査は9日まで県内各推薦校で行われ、結果は来週に発表する。 -
夏休み小学生演劇体験スクール
こまがね演劇文化創造劇場は4日、今年で9回目となる「夏休み小学生演劇体験スクール」を駒ケ根市文化会館で開講した。6日までの3日間の日程で低学年、高学年のコースに分かれて参加した計40人の児童は、講師を務める劇団昴のプロ演出家三輪えり花さんの指導により、さまざまなゲームで体を動かしたり絵を描いたりして楽しみながら、想像力を伸ばして全身で表現していた。
三輪さんが「目を閉じて、体がゆっくりと溶けていくことを表現してみて」と呼び掛けると、子どもたちはゆらゆらと動きながらだらりと床に寝転んだ。「次は卵から生まれてくる。何になったかな?」の呼び掛けには、四つんばいになってゆっくりと歩いたり腕を広げて走り回ったりしながら「あなたは誰」と互いに質問し合っては「ライオン」「チョウチョ」「カエル」などと弾けそうな笑顔で答えていた。 -
東春近小を増改築
伊那市の東春近小学校管理特別教室棟建設工事の安全祈願祭が5日あった。市や学校関係者、施工業者ら約40人が集まり、工期中の安全を祈った。完成は07年3月20日を見込む。
東春近小は78(昭和53)年に建設。教室不足で家庭科室や調理室などを教室として併用していたことから、増改築によって解消を図る。
工事では音楽室、職員室、放送室がある北校舎を取り壊し、新校舎(鉄骨造り一部2階建て・延べ床面積1290平方メートル)を建てる。事業費は2億9千万円。
安全祈願祭で、関係者は玉ぐし奉てんなどをして無事故を願った。
着工は当初計画から1年遅れ。国庫補助などの削減があったため、計画を見直し、仮設校舎や多目的ホール建設などを削った。
児童数は397人。 -
長野県信濃美術館所蔵名品展
併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」伊那市の県伊那文化会館で5日、長野県信濃美術館所蔵名品展・併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」が始まった。日本画、油彩画、水彩画、版画、彫刻の幅広い分野にわたる近代美術の名品を展示した見ごたえある展覧会になっている。
近代日本画の確立に大きな足跡を残した松本市出身の西郷孤月(1873-1912)、飯田市出身の菱田春草(1874-1911)を軸とした「日本美術院」の作家たちを特別陳列。特に西郷孤月は、代表作に近い作品10点を展示。「同時に10作品を鑑賞する機会は少ない。西郷孤月の神髄がほぼ理解できる」と学芸員は話している。
さらに、伊那谷にゆかりの深い洋画家・中村不折、水彩画の先駆者・丸山晩霞、近代木版画の巨匠・吉田博らの代表作を紹介。古くなったものを修復し終え、きれいによみがえった洋画6点もある。
同館は「長野県ゆかりの美術の名品選。夏休みなのでぜひ足を運んでご覧いただきたい」と話している。
25日まで。観覧料一般500円、高大生200円、小中生無料。午前10時-午後5時半。毎週月曜休館日。
西郷孤月らの名品の数々が並ぶ美術展示ホール -
高校生Band Festival開催
上伊那の高校生バンドが一堂に集う「高校生Band Festival(バンドフェスティバル)」が4日、伊那市の生涯学習センターホールであった。
昨年から始めた高校生バンドの合同ライブ。利用者が少なかった同センター8階のスタジオ利用の普及を図ろう窶狽ニ、NPO法人クラシックワールドが主催した。今年は3年生4団体、2年生5団体が参加し、持ち時間30分で4、5曲を演奏。
異なった個性を持ったバンドそれぞれの演奏に、会場も盛り上がり、参加バンドも観客も一体となってライブを楽しんでいた。 -
赤穂中学校職場体験
駒ケ根市の赤穂中学校2年生9人が1日、職場体験で駒ケ根警察署を訪れた。向山静雄署長の講話を聞いた後、警察官の仕事について説明を受けたり、鑑識係の指導で似顔絵の描き方や指紋の取り方などを体験した。
犯人を逮捕するために大切な手掛かりとなる似顔絵の描き方体験では、鑑識係の担当者が描き方のこつを伝授した。生徒らは2、3人が組になって教えられた通りに互いの顔を画用紙に描いたがなかなか似ず、絵を見ながら笑い合っていた。
指紋採取の体験では、ドラマや映画などで見る専用の道具を実際に使い、瓶や紙に残された指紋を取った。鮮やかに浮かび上がる指紋を見て生徒らは「すごい」「面白い」などとしきりに感心していた=写真。
生徒らは「警察の仕事は思っていたよりも大変そうだが、やりがいもあると感じた」「今まで知らなかったいろいろなことが分かって楽しかった」などと感想を話していた。 -
駒工存続を願う大集会
県教育委員会が6月、駒ケ根工業高校を赤穂高校に統合するなどとした高校再編整備候補案を公表したことを受けて駒ケ根工業高校同窓会(三浦靖幸会長)は3日夜「駒工存続を願う大集会」を駒ケ根市文化会館で開いた。同窓会やPTAの関係者ら約100人が参加し▽再編整備候補案を白紙に戻すこと▽地域住民の声を反映した議論をすること▽各学校が積み上げてきた成果を十分に検討すること窶狽ネどを推進委員会に求める集会宣言を採択して全員で「頑張ろう」を三唱し、駒工存続に向けての決意を新たにした=写真。
三浦会長は「この会を契機として署名活動をさらに協力に推進し、駒工存続を勝ち取ろう」とげきを飛ばした。参加者からは「上伊那の基幹産業は工業だ。地元企業を支える工業高校がなくなるのを許すことはできない」「駒工の統合・廃止は地域の弱体化にもつながる。将来のためにも独立した工業高校として残さなければならない」などの意見が相次いだ。
駒ケ根工業高校は1942年、赤穂農商学校福岡農場として発足、61年に工業課程が新設され、64年に赤穂高から分離独立した。現在機械、電気、情報技術の3科に計約330人の生徒が学ぶ。卒業生の進路はこの10年間進学と就職はほぼ半数ずつで推移し、就職先の大半は地元の製造企業。 -
合併、観光、福祉充実…率直に質問
高遠町の高遠中学校3年生を対象とした恒例の「子供議会」が4日、町役場議場であり、生徒が一般質問に挑んだ。伊那市、長谷村との合併問題や観光などについて、率直な疑問や要望が飛び出した。
代表10人が議員となり、約40人が傍聴。地方自治法に基づき、臨時議長の指名によって、大石早織さんを議長に選出して、一般質問を繰り広げた。
合併後、従来のようなサービスを役場で受けられないのかとの問いに、伊東義人町長は「総合支所としてこれまで通り日常生活に必要なサービスは受けられる。不便になったと言われない合併を目指している」とし、「みなさんにも積極的にまちづくりに参加してほしい」と呼びかけた。
ほかに、少子高齢化に伴う福祉施設の充実や、観光客増加に向けての町の取り組み、子どもの居場所づくり窶狽ネどを求める声も上がり、「新たな施設をつくる際は、子どもの意見を聞く機会を必ずつくってほしい」と、町政とのかかわりに意欲をみせる生徒もいた。
伊東町長はあいさつで、「出た質問を今後の町政に反映したい。こういった機会は社会生活で自分のためになる。政治や行政を勉強し、将来の国や町を担っていってもらいたい」と期待した。
来年度の合併を控えていることで、「子供議会」は今回で最後となった。 -
親子水泳教室
伊那市の恒例の親子水泳教室が、伊那市民プールで、1日から5日の5回の日程で開かれている。初日は水と親しむために、水中で石を拾ったり、ジャンケンをしたり、親子で楽しんだ。
市体育協会水泳部の主催。泳ぐことが苦手な児童と、その母親の4組、8人が受講。水と親しみながら「25メートルをクロールで泳ぐ」ことを目標に、泳ぎ方を学ぶ。
水中で石を拾うゲームでは、誰が一番多く石を拾えたかを競う児童たちもいて、初対面ながら仲良く水遊びを満喫。母親たちも積極的に水に入り、我が子の泳ぐ姿を近くで見守っていた。
長年、水泳を教えている指導員は、「今年の受講者は、頭を水に入れても平気で、例年よりも水への恐怖心が少なく、教えていても飲み込みが早い」と話している。
受講者の一人の小学3年女子児童は「クラスのみんなより、上手くクロールができるようになりたい」と、この夏の目標を話した。 -
護国寺青空子ども会開催
伊那市東春近の護国寺(杉田寛仁住職)で29日、青空子ども会があった。伊那市や近隣市町村の園児から中学生45人が集まり、普段と異なる環境の中で、集団でさまざまな催しを楽しみながら、他者を思いやる気持ちや命に感謝する心を学んだ。
みんなで共に生活することを通して助け合ったり喜びを分け合うことを学んでほしい窶狽ニ、20年以上前から続く夏の恒例行事。毎年常連で参加する子どもも多い。今年は初参加者も半分近くいて、20人の定員に対し、倍以上の子どもが集まった。
1泊2日で子どもたちは、写仏など、お寺ならではの催しを体験したり、花火大会やきもだめしなど、夏の恒例行事も楽しんだ。
安易に命を絶つ事件が多い昨今、命の尊さを感じでほしい窶狽ニ、昨年からは会の目的に「命を大切にする」を加えたところ、合宿中は、蚊も殺さないよう心がける子どももおり、改めて"命"を見つめる機会にもなったようだった。 -
県看護大大学運営協議会
駒ケ根市の県看護大(深山智代学長)は大学の運営に広く県民の意見を反映させるための大学運営協議会を新たに設置し1日、第1回協議会を同大で開いた。看護の現場、経済界、教育研究機関などの各界からの委員10人が出席し、大学が今後目指す方向や評価の方法などについて大学側の説明を聞いた。座長には鍋林代表取締役会長の島孝一さんが選出された。
会議は年に数回開かれ▽地域貢献のあり方▽カリキュラムの改革▽教員の教育・研究能力の向上▽入学者選抜方法の改革▽自己点検・評価の検証窶狽ネど、大学の運営に関するさまざまなテーマについて助言・提言を行っていく。
委員は次の皆さん。
旭洋一郎(長野大社会福祉学部教授)大澤智恵子(NPO法人アウトホスピタルケア研究会理事長)奥原ます子(諏訪赤十字病院看護部長)小澤英浩(松本歯科大学長)小西郁生(信州大医学部附属病院副院長)佐々木学(泰阜村診療所長)島孝一(鍋林代表取締役会長)鈴木のり子(伊那中央病院看護部長)牧野光朗(飯田市長)向山久美(上村役場保健師) -
紙芝居をつくろう
日本の文化である紙芝居の制作を通して、イメージを絵にする喜びを知ってもらおうと駒ケ根市菅の台の駒ケ根高原美術館は2・3日「紙芝居の伝承と発展窶伯セい伝え、見伝え、聞き伝え窶博・ナ居をつくろう」を同館で開いた。駒ケ根市のほか伊那市や箕輪町から小中学生や一般の男女約60人が参加し、童謡や小説のイメージを絵に描いて紙芝居としてまとめた。
松井君子副館長は「絵が苦手という人もいるが、どの絵もみな素晴らしい。上手い下手という先入観は持たず、自信を持って素直な気持ちを大胆に表現して」とあいさつした。
紙芝居の制作に取りかかるのに先立って絵のイメージを膨らませるため、駒ケ根市の女性コーラスグループ「ともがき」が約20曲の童謡・唱歌を披露した。じっくりと曲を聴いた参加者らは数人ずつのグループに分かれ、早速画用紙に向かってクレヨンや鉛筆、絵筆を走らせた=写真。
約1時間後、完成した紙芝居をそれぞれのグループが発表。「夕焼け小焼け」や「どこかで春が」「しゃぼん玉」などの歌のイメージを表現した個性豊かな作品に大きな拍手が送られていた。 -
東京芸大副学長迎えて子どもアートスクール
東京芸術大学副学長の宮田亮平さんと学生を講師に迎えた、子どもアートスクール(信州高遠美術館主催)が30、31日、町立歴史博物館横の地域間交流施設であった。同大学の前身、東京音楽学校の初代学長である伊沢修二が町出身だったことを縁に交流が続き、初企画のアートスクールが実現した。
宮田さんは「うまく描かなければいけないという概念を捨て、自分の好きな色を使って自由に描く心が大切」とし、子どもたちは横1メートル、縦5メートルの大きな和紙に、思い思いの作品を描いた。
児童たちは「おもしろい」と言いがら次第に、スポンジや刷毛を使ったり、自分の手形や足形をつけるなどして、独自の芸術性で作品を仕上げた。製作した作品は後日、同美術館に展示する予定だ。 -
箕輪工業高校全日制存続の署名
県立高校改革プランの高校再編整備候補案で多部制・単位制高校への転換候補として校名が挙がっている箕輪工業高校の同窓会とPTAは、全日制課程の存続を願い、署名活動を展開している。3日、丸田晃同窓会長と伊藤元郎PTA会長が現在までに集まった4万5403部の署名を持って平沢豊満箕輪町長を訪問。県教育委員会に署名を提出する際に「一緒に行っていただきたい」と要請。町長は快諾した。
「地域の維持、発展のために箕工の存続は必須の要件」とし、同窓会、PTA、箕工の未来を育てる会の3者の名でPTAは6月30日、同窓会は7月9日から、家族や近隣に協力を求め署名活動。現在、PTA3万2366部、同窓会1万3037部集まっている。
署名目標数は5万部。会長らは「もうひと頑張りし、20日前には県教委に提出したい」と話している。
11日に町文化センターである箕工の未来を育てる会は、高校改革プランの対応が主な議題で、現状報告と今後の対策を協議。18日の高校改革プラン第3通学区推進委員会には、同窓会、PTA、未来を育てる会の3者連名の嘆願書を池上昭雄委員長あてに提出する予定。 -
生活(くらし)を彩る工房展~木・籐・土・布が織なすハーモニー~
暮らしに彩りを加えるさまざまな生活道具を、自然の素材で作り上げる4人の作家による「生活(くらし)を彩る工房展~木・籐・土・布が織なすハーモニー~」が、7日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。素材の温もりを感じる陶器や織物、家具など約300点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
長野市や岡谷市で工房を構える4人が同ホールで展示会を開くのは初めて。天然の素材の持つ素朴で柔らかな質感に魅了され、素材そのものの良さを引き出す作品づくりをしている。木工、籐工芸、陶芸、染織と4人が扱う素材はさまざまだが、木工家の小松稔さんは「自然のもの同士は、異なる素材や作品であっても、一体感のある一つの空間をつくる」と話す。
また会場は、作品に触れることができるようになっており、その感触も楽しめる。
入場無料。7日まで。 -
はなまる地域探検隊が日帰りキャンプ
伊那市の小中学生を対象に学校や年齢の枠を越え、さまざまな体験活動をする「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)は30日、本年度4回目の活動として、小沢川上流の山の神河川敷で日帰りキャンプをした。隊員約78人、市内、高遠町の高校生ボランティア21人など、総勢100人余が、和気あいあいと楽しんだ。
命につながる山と川の関連学習がテーマ。信州大学農学部の島崎洋路名誉教授が、近くにある樹木、草花、鉱物について説明するなどの自然ウォッチングや、飯ごう炊さんなどに取り組んだ。
8班に分かれた隊員らは「カレーライス」作りに挑戦。かまど作りや火おこし、野菜を洗ったり、切ったりと、スタッフとともに一生懸命こなした。知り合ったばかりの仲間と協力し、ともに汗を流し、出来あがったカレーに舌鼓を打った。
伊那小5年の小森龍君(10)は「大きな木に火を付けるのが大変だった。いつも食べてるカレーより、みんなで、外で食べるカレーのほうがおいしいかった」と感想を話していた。 -
駒工の存続を求め、育てる会宮田支会が発足して署名活動
県教育委員会が統廃合の対象とした駒ケ根工業高校(駒ケ根市)の存続を求め1日、宮田村の関係者が「駒ケ根工業高校を育てる会宮田支会」を設立した。同校PTA、同窓会に加え、村と小中学校PTA、商工会などが連携。全村的な署名活動を展開し、白紙撤回を求める。
設立総会には約15人が出席。会長に清水靖夫村長、副会長に山浦正弘村議会議長、春日親夫教育委員長、吉沢和男駒工同窓会宮田支部長を選出した。
清水村長は「大変深刻な事態。宮田としても結束し、断固たる反対をしていきたい」とあいさつ。
駒工の教諭も駆けつけ、「駒工の卒業生が管内の製造業を大きく担っている。ぜひ皆さんで応援して、存続できるようにお願いしたい」と協力を求めた。
伊南4市町村で始まっている署名活動を推進。参加団体が分担して、各家庭単位まで浸透を図る考えだ。
また、宮田村議会では、5日の臨時議会に駒工の存続を求める意見書案が議員提案される予定。
本年度、駒工へ通う生徒は、駒ケ根市、伊那市に次いで宮田村が3番目に多い。 -
天竜おりの会
伊那市西町の手織工房「織音舎」で、野中秀夫さん・ひろみさん夫妻が指導する裂織を学ぶ仲間でつくる「天竜おりの会」(15人、島よね子代表)。
第3回全国裂織展(24-30日、東京都台東区きもの美術館)の移動展が9月1-24日、八ヶ岳美術館である。期間中の17日、「信州さきおりフェア」が、樅の木荘敷地内ゲートボール場である。裂織だけのフェアは県内で初の試み。天竜おりの会は、このフェアに参加する。
会員の中で12人が、全国裂織展に出品。今年に入ってから準備、制作に励み、作品を仕上げた。「自分にプレッシャーをかけて3回目の挑戦」という人もいる。
7月からは、会員皆がフェアに向けた作品づくりに取り組んでいる。
会員の機織り経験は1年未満の人から20年近くになる人まで幅広い。「織音舎」に通い始めたきっかけも人それぞれ。しかし、共通していることは「機織りが好き」「生きがい」ということ。欲しいものが簡単に手に入る世の中。1本の糸が布になる行程はとても長い。それでも「これが好き」ときっぱり。
「思い出の着物で何か織りたいとずっと思っていた。図案を考え、一つの作品として布の思い出が作品にできることがうれしい」
「自分の作ったものが人に自信をもって出せるようになりたい」
それぞれの思いを抱きながら、絵を描く代わりに織りで表現したり、セーターを編んだ残りの毛糸などをリサイクルして活用したり、母の着物が裂織作品として新たに生まれ変わったり…。一人ひとりの個性あふれる作品を織り上げている。
仲間づくりや情報交換、親ぼくを目的に昨年発足した会。「皆、個性豊か。今の時代は仲間が得難い。でも、織りのことだけでみな1日話ができる」。仲間の作品を見たり、話をすることが互いの刺激になる。向上心、負けん気が技術の進歩につながるという。
織った布をそのまま置いておくのがほとんどだが、織ったものを物にして人に見てもらい、気に入って買っていただくところまでたどり着くことを目標にしている。
指導する野中ひろみさんは、「会ができて皆すごく前向きになってきている。物作りは続けることが大事。会員の中にはしばらくやっていなかった人もいるけど、そういう人が会の発足や信州さきおりフェアをきっかけにまた機をやろうという気になっている。とてもうれしい」と、一人ひとりにアドバイスしながら温かく見守っている。
家事や勤めなどしがらみを持ちながら取り組んでいる機織り。「織りがあればいやなことも忘れられる。楽しくできることが一番。細く、長く、生きがいとして続けていきたい」。会員皆の思いだ。 -
カナダ研修に宮田から5人が出発
カナダの一般家庭でホームステイし、研修する宮田村の宮田中学校2年生5人が26日、村役場を訪れて、小林修助役に出発のあいさつをした。きょう31日、中部国際空港から出発する。
研修は同村と伊那市箕輪町、高遠町、南箕輪村、長谷村が毎年合同で実施。13日間の行程で、カナダ南部のレスブリッジ市に滞在する。
生徒たちは「ホスト家族とたくさん話がしたい」「(福祉)施設に興味があるので、日本と比べてみたい」と抱負。
小林助役は「海外へ行くことは大きなプラスになり、自分の成長につながるはず。健康だけには気を付け、楽しい旅にして」と激励した。 -
俳人・井上井月の絶筆を公開
高遠町公民館河南分館の河南学級で27日夜、漂泊の俳人・井上井月(1822窶・7年)の絶筆の句が公開された。京都府から出向いた人もいたほどで、参加者約50人が食い入るように見つめた。
句は「何処(どこ)やらに 鶴の声聞く 霞かな」。井月の自筆で、所有者から特別に借りた。生前から書き残されている句だが、臨終を前に、床に付き添っていた俳人・六波羅霞松(かしょう・1845窶・934)が筆をとらせて書かせたとされる。霞松の添え書きには「病床にうかがった際、酒を進めたが、杯1、2杯を飲み、俳句を書いてくれと頼んだら書けないと答えた。筆を取らせて書かせたが、その夜、相果てた。真情にあい、さすが俳句の達人」という内容が記される。
講師を務めた信州井月会代表の春日愚良子さん=伊那市美篶=は「井月の句と、添え書きが一対になっているから句が引き立つ。字配り、筆勢はさすが。伊那谷の宝として貴重なもの」と解説。伊那谷での2人の生活、井月の日記なども紹介し、足跡をたどった。
河南学級は地域を知るをテーマに、陶芸教室や野外研修など年6回を計画している。