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商工会運営の宮田ビジネス学院5周年で、無料特別講座
宮田村商工会が運営する宮田ビジネス学院は開校5周年を記念して、受講料無料で6つの特別講座を用意した。講義時間数300時間に及ぶ、本格的な求職者向けコースも開講。別途テキスト代が必要だったり、面接選考や先着順など講座によって制限はあるが、幅広く間口を広げ、地域に還元しようと企画した。
求職者向けの「IT・経理コース」は9月1日から11月24日まで、総講義時間は300時間。定員は15人で面接による選考、テキスト代1万8千円が必要となる。
パソコン、ワープロ、情報処理、簿記などの各種検定取得が目的。ビジネスマナー、自己啓発、就職指導なども行う。
8月26日午前9時からは「ブログ講座」を開講。今人気の日記風ホームページづくりに挑戦する。定員は15人で先着順。テキスト代千円必要。
「パソコン超初心者コース」は8月30日、9月6、13、20、27日に開き、講義時間は10時間。電源を入れる所から学習し、簡単な文書作成、インターネット操作なども学ぶ。テキスト代千円で、定員は先着15人。
自己啓発講座は9月2日午後1時から「人生・仕事編」、同9日午後1時から「学習資格編」を開く。
履歴書、職務経歴書の書き方、面接試験の勝ちぬき方など実戦的に学ぶ「転就職対策講座」は9月24日午前10時から。
いずれも受講料は無料で、職業、住所など関係なく誰でも申し込み可能。問い合わせはビジネス学院(宮田村商工会)85・2213まで。 -
箕輪町共通プレミアム商品券6日発売
箕輪町商工会、みのわTMOネットワーク2004は6日午前9時、10%お得なプレミアム商品券(期限付き箕輪町共通商品券)を発売する。販売総額は2千セット、2200万円。
1千円の商品券11枚入り(1万1千円分)を1万円で販売。購入限度額は1人10セット10万円まで。町商工会館で販売する。
使用期間は6日から10月9日まで。物品の購入、飲食、クリーニング・理美容・旅館などの各種サービス、運輸通信(旅行業含む)など、町内の登録事業者への支払いに使用できる。
6日は午前9時から午後5時まで、商品300個限定空くじなしスピードクジが商工会館前である。クジを引くことができる回数は、商品券1縲・セット購入者1回、5縲・セット購入者2回、10セット購入者3回。
問い合わせは町商工会(TEL79・2117)へ。 -
丸中産業
総合リサイクル施設オープン南箕輪村田畑の丸中産業(唐沢佳代子代表)は1日、村内初の総合リサイクル施設を本格稼動した。
新たに廃プラスチックなどの破砕・圧縮処理、廃蛍光管の破砕処理の中間処理施設の許認可を7月10日に取得し、総合リサイクル施設をオープンした。
92年創業。産業廃棄物や一般廃棄物の収集と処分、解体業を中心に、焼却施設や発砲スチロールの溶融施設、廃プラスチックの油化装置などを稼動。今年2月、ISO14001の認証を取得している。
唐沢代表は、「総合リサイクル施設としての能力を根底に、今後も広く環境提案をし、長野県はもとより上伊那地域の新しいリサイクルをする会社としての位置付けを狙いたい」としている。 -
若者と中小企業のネットワーク
伊那商工会議所は、上田繊維科学振興会・信州大学繊維学部内上田市産学官連携支援施設(AREC)と協働で「若者と中小企業とのネットワーク構築事業」に取り組んでいる。伊那商議所内にAREC伊那分室を構え、就職希望者や大学卒業予定者らに、地域の中小企業の情報を提供する。
事業は、地域の中小企業の魅力を若者や高校・短大・大学などに発信し、中小企業の人材確保を後押しするもの。経済産業省が全国で18件(県内1件)を採択した。
地域の中小企業の特性や実情に通じたコーディネーターが中心となり、県内の各商工会議所、職業安定所、教育機関などの協力を得て進める。
東北信はAREC事務局、中南信は伊那商議所内のAREC伊那分室が担当し、互いに情報交換しながら県全体を網羅する。
伊那分室長でコーディネーター中村正さんは「大手企業だけでなく、地元には全国、世界で事業展開している中小企業がある。情報を流すことで、自分の学んだ技術を生かせる、やりがいを持てる地元企業に就職してもらいたい」と話す。
7月下旬、東京都であった長野U・Iターンフェアに伊那コーナーを設け、事業をPR。今後、学校に出向いて企業説明することなどを計画している。
問い合わせは、AREC伊那分室(TEL72・7000)へ。 -
オリンパスが伊那市へ災害見舞金100万円
オリンパス(本社・東京都)は1日、豪雨災害の見舞金として、事業場を構える伊那市に100万円を寄付した。
山田秀雄取締役常務執行役員ら3人が来庁。「伊那市にお世話になって半世紀以上が経つ。復興に役立ててほしい」と話し、小坂市長に寄付金を手渡した。
同社は辰野町、岡谷市にも同額を寄付。
現在、義援金活動として海外を含め、従業員から寄付金を募っているという。
伊那まつりの市民おどりには「オリンパス連」として参加する予定だったが、中止のため、10日に開く社内の夏祭りでねぶたを披露するという。 -
宮田村商工会、村外からの加入希望も弾力的受け入れへ
宮田村商工会は、村外からでも加入希望があれば、条件付きながら特別会員として弾力的に受け入れていく方針を固めた。加入には理事会で承認されることが大前提だが、前林善一会長は「我々の事業に魅力を感じ、共鳴してくれる地区外の企業もある。受け入れてくことは、自立を進める会の増強にもつながる」と説明する。
正会員の資格は、村内で事業を行っていることと規定。が、特別会員枠を以前から設けてあり、制約はあるが賛同者であれば理事会の承認を経て加入することは可能だ。
ただ、村外に目を向けた制度ではないため、今後の理事会で制約面などの条件整備を煮詰めていく方針。
同商工会は、市町村合併に先駆けて自立を打ち出し、生き残りもかけて多彩な事業を展開。
その積極的な活動に着眼する村外企業もあり、非公式ながら複数の問い合わせもあるという。
先日開いた理事会では、そのような動きにも対応していこうと、弾力的に受け入れていく方向で確認した。 -
バイオ企業研究所しゅん工式
がんや心筋梗塞(こうそく)の研究用試薬の研究開発などを行うACTGen=アクトジェン(本社名古屋市中区、林通宏社長)は1日、改装工事が終了した駒ケ根研究所のしゅん工式を駒ケ根市赤穂の南の原工業団地内の社屋で開いた。林社長は「ベンチャー企業としては分不相応な設備でスタートする。施設にふさわしい業績を挙げるよう従業員一同努力したい」とあいさつした。
研究所は丸信工業の空き工場2階部分を改装した約650平方メートル。2日から稼動し、当面、所長以下従業員14人体制で製薬企業向けの試薬の研究、開発などを行う。
同社は伊那市手良に研究所がある医学生物学研究所などのグループ会社として05年11月に設立された。1年後をめどに本社を名古屋市から移転し、09年度には売上5億円を目指す。 -
ワークショップ経営セミナー
県経営者協会上伊那支部情報委員会など5団体は28日、伊那市西箕輪の伊那技術形成センターで経営改善研究会「第1回ワークショップ経営セミナー」を開いた。上・下伊那の中小企業5社、30人余が集まり、基調講演などを聞いた。
ワークショップ経営は、従業員と経営内容を共有し、生産性の向上や採算性の改善などを図り、企業の体質強化につなげる方法。
経協の会員事業所を対象に、ITを活用した経営改善アンケートの結果を受け、経営改善の実践に生かすため、セミナーを初めて企画。参加は、製造業の経営者や製造現場の責任者などから申し込みがあった。11月まで5回の日程で開き、次回から自社のデータを分析し、実践的な取り組みに入る。最終回は中間まとめとして、参加企業の事例発表を予定している。
基調講演では、KOA顧問の浦野正敏さんが20年前から取り組んでいる生産現場での徹底した無駄取りなどの事例を紹介。受注竏註カ産竏衷o荷の縦割りでチーム編成したワークショップ制の導入などによって、意識改革、棚卸資産の圧縮、設備の効率化、客の安心・満足などの成果に結びついたとし「経営の代表取締役のリーダーシップがなければ習癖は越えられない」と話した。 -
日発運輸が宮田村北割区に物流拠点建設へ
日発運輸(本社横浜市)が、宮田村北割区の広域農道沿いに新たな物流拠点を建設する。地権者との土地売買契約が完了し、10月着工、来年5月に稼動開始の見通しとなった。同社は、自動車部品用バネ製造の大手で宮田村や伊那市、駒ケ根市に6つの関連工場を持つ日本発条(ニッパツ)のグループ子会社。工場の材料、製品を一括管理して効率化を図るねらいだが、将来的に幅広い物流取り扱いも視野に入れる。
総敷地面積は1万890平方メートル。材料保管、製品保管、積み込みと3区分した棟続きの倉庫を建設する。
駒ケ根市内2カ所に分散していた駒ケ根営業所の物流機能を集約して、そのまま移転。従業員20人も移る。
村内にある日本発条伊那工場の至近距離に位置し、同工場などの材料、製品を管理。工場内に余分な在庫を抱えないようにするなど、合理的な物流体制を構築する。月間の取り扱い量は材料だけで800トンほどを見込む。
また、同運輸はグループ以外の物流も手がけていることから、南関東・信州地区事業部の藤田正部長は「ニーズに応じて、事業の拡大も検討していく」と説明した。
建設地は優良農地として保護されてきたが、伊那、駒ケ根両インターに近いなど立地条件が良好。産業振興面などから村土地開発公社も仲介にあたっていた。地権者は4人で土地の売買総額は約1億3100万円。
27日夜に地元住民説明会があり、意見が挙がった周辺環境の配慮について、同社は善処していくと示した。 -
伊那バス駒ケ根営業所移転へ
伊那バスはJR駒ケ根駅近くの上穂栄町にある現在の駒ケ根営業所を8月4日から同市福岡に移転する。移転に伴って高速バス新宿線の発着点が同10日から新営業所に変更になるが、乗車は今後も引き続き可能で、予約などの窓口業務の機能もこれまで通り残す。
移転先は国道153号線沿いのホームセンター「ケーヨー」の跡地。土地、建物はもともと伊那バスの所有だった。移転について同社駒ケ根バスセンターの北原敏旨常務は「従来は営業所周辺に専用駐車場がなく、高速バスの利用客が車を止められなかった。移転先では数十台の車が止められるので利便性が大幅に増す」と話している。新営業所は待合室も広く、待ち時間をゆったりと過ごすことができるという。
問い合わせは駒ケ根バスセンター(TEL83・4115)へ。 -
伊那観光協会総会 支部としての正副会長を改選
伊那観光協会の総会が28日、伊那市役所であった。旧3市町村の各観光協会を一本化し、本年度中は合併組織の支部として活動するための正副会長の改選のほか、06年度事業計画など5議案を原案通り可決、承認した。
正副会長の改選は、会長に向山公人氏(伊那ケーブルテレビ)、副会長に藤沢秀敬氏(旅客自動車組合)、有賀正喜氏(みはらしファーム)を選出。任期(2年)途中の改選のため、本年度末までの任期とした。
一本化した組織「伊那市観光協会」の設立総会は8月で、本年度中は組織固めに取り組み、07年度から実質的始動する予定。06年度中は、各協会が支部組織の位置付けで主体的活動を展開するため、統括的立場の前会長・小坂市長の再任ではない正副会長の改選となった。
事業計画は前年から取り組む、羽広道(西箕輪)の丁石の整備を11月までに完了し、披露する竏窒ネどを盛り込んだ。 -
KOA取締役会
KOA(本社・伊那市)は27日、取締役会を開き、自己株式を買い受けることを決議した。
経営環境の変化に即応できる機動的な資本政策の遂行のため。普通株式で、株式総数は50万株(上限)。株式の取得価額の総額は7億円。期間は06年7月31日縲・7年3月20日。 -
伊那商工会議所が永年勤続優良社員表彰式
伊那商工会議所の永年勤続優良社員表彰式が25日、伊那商工会館であった。35年勤続者をはじめとする19人を表彰した。
昨年まで5年勤続ごとに表彰していたが、雇用労働委員会で表彰時期や表彰年数などを検討。30年勤続まで10年単位、それ以降は5年単位で表彰することにし、議員総会と合わせて開いた。
向山公人会頭は、表彰者一人ひとりに表彰状と記念品を手渡し「中小企業の元気が地方経済の景気回復を取り戻す。企業にとって豊かな経験と熟練した技術を持った皆さんはなくてはならない存在」と活躍に期待した。
そのあと、35年勤続の小阪東洋さんが「与えられた仕事に打ち込むことが、産業の発展、家庭の幸せをもたらすものと思う。これからも研さんを積むことを約束する」と述べた。
表彰されたのは次の皆さん(敬称略)。
▽勤続年数35年=向山静夫(利久電器)小阪東洋(三洋グラビア)▽30年=松岡誠司(利久電器)和久田佳秀、薮原芳信、久保村厚(以上三洋グラビア)▽20年=横溝きく美、斉藤由美子(以上利久電器)伊藤悟、矢沢章(以上三洋グラビア)飯島幸男(山田新聞店)酒井稔(伊那商工会議所)▽10年=百瀬早苗(ゴトー電機)松崎まき子(テク・ミサワ)平林和博、早川宏幸(以上NCC)林丈博(NCCトーヨー住器)鶴貝護(扇屋石油)市ノ羽靖樹(伊那エンジニアリング) -
KOA四半期経営成績
KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)は27日、07年3月期第1四半期(4縲・月)の財務・業績の概況を発表した。四半期純利益は、13億6800万円(前年同期比173・1%)だった。
世界的な景気拡大や企業収益改善による設備投資の増加で、部品需要が拡大し、売上高は前年同期に比べて20・1%、139億5300万円増加した。
利益は、原価低減の取り組みに加え、売上高が大幅に増えたことから、営業利益が16億1300万円(166・2%)、経常利益が19億7千万円(134・2%)となった。
06年9月期(06年4縲・月)の連結業績は、当期純利益を25億円と予想している。 -
「さくら丼」を町起しに、レシピを研究
昨年デビューした飯島町の新しい名物丼「さくら丼」を発展させ、町起しにつなげようと、「さくらを咲かす会(小林馨会長」は25日、12人が参加し、商工会館でレシピ研究会を開いた。高級感のあるコースメニューや定食、テイクアウトなど各店が工夫し、9月14日の試食会に持寄ることを決めた。
昨年4月、ふるさとCM大賞を獲ったことを機に、12店の賛同を得て誕生した「さくら丼」。同年7月にはグループによるスタンプラリーが始まり、今年6月までに12店を一巡した。参加者の意向調査の中で「同じメニューでは飽きる。バラエティーがあれば」などの意見が多かったことや、会員の中から、発足1年を機に、会の方向性を探り、さくら丼が住民参加で、町起しにつなげるにはどうすべきかという意見も出された。
これを受け、国交省の地域振興アドバイザー派遣を依頼。7月9日、アドバイザーの地域づくり研究所の伊藤光造さんらを迎え、ワークショップで課題を洗い出した。
この中で▽グレードの高いメニューや定食、テイクアウトを基本にレシピを研究する▽馬の歴史、馬の食文化など情報収集▽さくら丼のカロリー計算をする-などにまとまった。
この日のレシピ研究会では、馬刺しをメーンに天ぷら、そば、小鉢などを盛り合わせた「さくら丼ご膳」。ミニ丼とラーメンやそばをセットにしたメニューなどのアイデアが紹介された。
会では次回(9月14日)、試食品を持ち寄り、町長や議員を招き、試食してもらい、味や献立の研究をする。 -
伊那商工会議所が大雨災害対策特別相談室を設置
伊那商工会議所は25日、伊那地域大雨災害対策特別相談室を設置した。災害を受けた事業者の金融相談、経営相談の窓口となる。
伊那商議所関係の浸水被害は、把握分で21件。
主な支援内容は▽国民生活金融金庫=災害貸付・融資限度額3千万円、返済期間10年以内、年利率2・65%縲怐、長野県融資制度=経営健全化資金(災害対策)設備資金3千万円、期間10年、年利率1・8%▽経営相談助言事業=経営課題に対する専門家のアドバイス竏窒ネどがある。
相談時間は平日の午前8時半縲恁゚後5時15分。メールやファクスは24時間受け付けている。
問い合わせは、伊那商議所の無料直通電話(0120・72・7143、0120・72・7145)へ。 -
県道仮復旧、ロープウェー再開も雨で再び運休
豪雨で決壊した宮田村黒川平の県道駒ケ根駒ケ岳公園線が仮復旧。24日朝の始発から県道を通る路線バスと、接続する駒ケ岳ロープウェーは1週間ぶりに運行を再開したが、再び降り始めた雨による通行規制で同日午前9時半に再び終日運休した。規制前に4人の客がロープウェー終着の千畳敷にいたが、1人は下山、3人は駒ケ岳宝剣山荘へ向った。
運行する中央アルプス観光によると、同日午前7時駒ケ根駅発のバス、同8時からロープウェーを再開。午前9時半までにそれぞれ5便を運行したが、乗客は4人のみだった。
25日以降は天候が回復し、県のパトロールが終了次第、運行を再開する予定。
ロープウェー、バスは17日から雨量規制で運休になり、19日には黒川平の土砂崩落で県道が寸断。しかし、南側のヘリポートを迂回路にする仮復旧が整い、バス運行の再開が可能になった。
県道はロープウェーに通じる唯一の路線。夏の繁忙期を迎えている周辺観光の生命線ともいえ、長引く運休は地域経済の痛手にもなっている。 -
宮田村黒川平の崩落、地域経済への影響も深刻に
集中豪雨による宮田村黒川平の山林崩落現場では、21日も土砂が小規模ながら断続的に流出。土石流で寸断された県道駒ケ岳公園線の復旧は、再び降り始めた雨で中断したが、同日午後からあふれた水を本流に戻す作業で再開した。同県道は中央アルプス駒ケ岳ロープウェーに通じる唯一の路線で、観光業をはじめ地域経済に及ぼす影響は大きい。数日中の早期復旧を目指しているが、2次災害の危険性もあり、厳しい対応に迫られている。
「私たちの会社だけの問題ではない。周辺の観光施設と、そこへ商品など納入する業者、そしてお客様。地域全体の経済問題だ」。21日昼、宮田村や駒ケ根市、県、国などの担当者と一緒に現地を視察した、中央アルプス観光の担当者は漏らした。
同社が運営する駒ケ岳ロープウェー、接続するバス、千畳敷ホテルは25日までの運休、営業休止を決定。ただ「天候が回復しないと、何とも言えない」と天を仰いだ。
「これからが観光の最盛期だというのに」と唇をかみしめるのは、宮田村などの関係者も一緒だ。
天候が回復次第、復旧作業に着手し、仮設道路設置などで対応する考え。
車両の通行が難しい区間だけ利用者にバスを乗降して歩いてもらう、ピストン輸送も視野に入れ、早期に登山客、観光客を受け入れたいとも検討が進む。
ただ、山林崩落現場上部を通る黒川林道に亀裂があり、再び大規模な崩落が発生する危険性も。復旧にあたる作業員の安全確保も含め、慎重に対応していく方針だ。 -
ふれあい公園(仮称)について、現場で意見交換
チャオ周辺活性化事業を進める中川村は15日、ショッピングセンターチャオ東のふれあい公園(仮称)の具体的整備内容について、関係者による意見交換会をした。地域住民やチャオ関係者、公園利用者、役場職員ら20人余が現地に集まり、滝戸川から矢村沢川までの堤防沿いに予定される公園の遊具や東や、植栽について意見や要望を出し合った。
参加者からは「堤防はどこまで植栽ができるか」「桜の本数は何本を考えているか」「水路の水はどうするのか」などの質問のほか「特色ある桜の樹種を」「景色が見えるように、間隔を」などの要望が出された。
村は出された意見、要望を整備計画に反映させる。 -
村長のアイデアで、軽油と水の新燃料が開発
金属表面処理の宮田アルマイト工業(宮田村大田切区)が提案し、化学プラントメーカーの日本テクノ(東京)と東京工業大学が共同研究している軽油に水を加える混合燃料について、分離せず安定した品質を得る技術の開発に成功したと発表した。17日に宮田村で行ったディーゼル市販車の実走実験にも成功。同村は今後、公用車に同燃料を試験導入したい考えも明らかにした。
数年前、宮田アルマイト工業の社長だった清水靖夫宮田村長が、日本テクノの攪拌(かくはん)による脱脂技術に着目。
発想を転換して、「油と水を混ぜて燃料化できないか」と持ちかけた。
その後、日本テクノと東京工業大学が共同研究。軽油7に対して水を3にする混合比や使用する界面活性体(洗剤)の種類、量などの技術を開発した。
宮田村役場で行った実走実験には、村職員や商工会員ら約30人が参加。混合燃料を搭載したディーゼル車が駐車場を走った。
軽油に水を混合すれば、油が硬直してエンジンは動かないのが常識だったが、日本テクノの大政龍晋社長は「分離せず安定する技術は世界初。研究により、二酸化炭素の削減や燃料効率のアップにもつながる」と説明した。
清水村長は「省エネを村から発信できれば」と話し、今後は公用車に新燃料を試験的に導入し、効果を見極めていく考えも示した。 -
地域のニューヒーロー、どんぶりレンジャー誕生
宮田村にニューヒーロー、どんぶりレンジャー見参‐。村の新たな魅力をつくろうと名物丼の開発に取り組む村商工会青年部が、PRにと発隊したもので、16日のみやだ夏まつりに初登場した。今後も部員扮する4人の隊員が出動し、地域活性化に一役買う。
レッド、ブルー、グリーン、ピンクの各隊員の頭には、隊のシンボルでもある丼(どんぶり)が。
洗面器とヘルメットを使ったもので、部員手づくり。多くの人で賑わう夏まつりでは寸劇仕立てで、隊を披露した。
子ども用の自転車や三輪車に乗ってユーモラスに登場。揃いのポーズもバッチリ決まり、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。
青年部が進める名物丼プロジェクトは、新たな味で村をアピールしようと計画。
本年度中に完成を予定しているが、どんぶりレンジャーという強い味方の誕生で、部員たちの意気もますます高まっている。 -
かんんてんぱぱで地域経済と金融動向について考える公開講演会
伊那食品工業は12日、日本銀行松本支店・松永哲也支店長を招いた公開講演会を西春近本社のかんてんぱぱホールで開いた。「地域経済と最近の金融経済動向」を演題に約200人が聴講。今後の上伊那経済の発展に向けた課題を考えた。
松永さんは日本経済、長野県経済、上伊那経済の視点から、近年の経済動向を講演。
県内の景気は製造業が引っ張って全体として回復基調にあり「上伊那も製造業に後押しされ、食品、自動車、IT関連なども持ち直し傾向にある」と説明。トンネル開通による木曽との交流活性化、小規模でも技術力のある企業が多数あることなどを特徴としてあげた。
しかし、公共事業への依存体質から脱却しきれていない建設業などは回復が遅れており「非製造業を中心に浮揚感が薄い」と指摘。
公的な資金が一層地方に落ちにくくなる今後は、(1)値引きされないものづくり(2)企業誘致による製造業ウエートの増加(3)技術系大学の誘致による産学連携の強化竏窒ネどに取り組み、産業粗利益の大半をつくる製造業を育成していくことが重要であることを示した。
観光面では、中京圏からの玄関口としての役割を指摘。文化的財産や自然を生かした観光スポットとしてアピールし、単なる通過点とならない地位の確立が必要であることなどを示した。 -
日本電産サンキョーと伊那市土地開発公社
事業用地売買契約調印伊那市土地開発公社は13日、システム機器関連事業などを手がける日本電産サンキョー(本社諏訪郡下諏訪町、安川員仁社長)と事業用地の売買契約を締結した。
同社伊那事業所の新工場(第4工場)建設に伴い、事業用地を拡張する。用地は、市内美篶の上の原工業団地にある伊那事業所隣接地1万1千平方メートル。新工場は鉄骨一部2階建てで、延べ床面積9500平方メートル。今月に着工し、11月のしゅん工予定。12月から操業するが、本格稼働は07年春を目指す。投資総額は約25億円。
第5工場建設計画もあり、正社員80人、外部委託160人ほどを雇用する見込み。正社員は新卒者を考えているという。
新工場建設は、半導体ウエハー搬送用ロボットの事業拡大、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増産に対応するため。産業用ロボットの生産は伊那事業所で月産350台だが、新工場の稼働後は600台に能力を高める。
調印式で、小坂市長は地元からの雇用を願い、永守重信会長は「世界で事業展開しているが、地元企業として事業を拡大し、雇用し、税金を払って貢献させていただく」と述べた。 -
本郷地区伊南バイパス沿道景観形成等住民協定に県が認定
)
飯島町の「本郷地区伊南バイパス沿道景観形成・土地利用住民協定(松下寿雄協定運営委員会委員長、33人)」に対し11日、県庁で田中県知事が認定書を交付した=写真。
協定は伊南バイパス本郷地区住民らが工事着工を前に、無秩序な開発を抑制し、自然豊かな田園風景と地域環境、優良農地の保全を目的に締結。
協定区域は南は本郷ふるさと農道・国道交差点、北は与田切橋南までの約680メートル、バイパス敷地から両サイド60メートル以内で、面積約6・88ヘクタール、協定者は協定区域内の土地所有者と建築物の所有者、並びに賃借人で対象者は107筆、33人。
土地利用基準は建築物、屋外広告、自販機、土木構造物などそれぞれに基準を設けた。具体的には▽建物は高さ12メートル以内、容積率百%以内、建ぺい率60%以内▽野立て看板は原則禁止▽自販機は景観、環境を阻害するような物品の販売機は設置しない-など。
認定は町内では昨年5月飯島地区に続き2件目。 -
伊那ソースかつどん会のメージキャラ名決まる
広域的観光PRのために発足した「伊那ソースかつどん会」のイメージキャラクター名が「かつ丸君」に決定した。11日の会見で明かにした平沢保夫会長は「・ス丸・スには会員一丸となって売っていこうという意味がある。皆で頑張っていきたい」と意気込みを述べた。
5月末の設立総会でキャラクターを発表し、6月初旬まで、加盟全18店舗で名前を募集。全158通の内、小林さゆりさん=同市西町=、木下直樹さん=同美篶=の2人から応募の名が理事会で選ばれた。
「トンカツをイメージする中での語路の良さ。会名とダブらない名前。キャラクターのふっくらとまろやかなイメージに合った」(平沢会長)との選考で決定。応募最多表は「かっちゃん」で、そのほか「どん太くん」「とんとんくん」「カッツーン」などもあった。
今後はイメージキャラクターを用いた会員証を製作し、全会員に配布。のぼり旗や法被(はっぴ)などに描かれる考えもある。
採用者2人には加盟店で使える3千円分の食事券が贈られる。 -
トヨセット新工場安全祈願祭
毒性のある化学物質のトリクロロエチレンが国の定める環境基準を超えて地下水と土壌から検出された旧龍水社跡地を含む北の原工業団地に新たに進出するトヨセット(富岡靖明社長、本社愛知県安城市)の新工場建設工事開始に当たり7日、駒ケ根市赤穂町四区の現地で関係者約60人が出席して安全祈願祭が行われた。富岡社長と中原正純市長がそろってうがち初めの儀式を行い=写真、工事の安全と無事完成を祈った。
富岡社長は汚染について「何の心配もしていない。市とJA上伊那は汚染状況などについてその都度詳しく報告してくれたし、汚染土壌はこの8月までに撤去されると聞いている。工事日程の変更は考えておらず、計画通りに進めるつもり」と話している。
新工場の敷地面積は約4万平方メートル、建屋は鉄骨2階建て(一部3階)で述べ床面積約2万5千平方メートル。07年9月操業開始の予定。
トヨセットはストーブの製造・販売などで知られるトヨトミの子会社。1964年に設立し、TOYOSTEELのブランド名でオフィス家具や鋼製事務机などの製造・販売を手がけている。04年度売上は67億円。従業員数は約200人。 -
伊南バイパス飯島南区「用地単価確認書調印式」
国道153号伊南バイパス飯島南区1・1キロの基準用地単価が建設省中部地方整備局飯田国道事務所(関沢俊明所長)と飯島南区地権者会(大沢一郎会長、26人)の間で合意、7日、飯島町飯島の鳥居原公会所で、高坂町長を立会人に用地単価協定書に調印した=写真。
対象地区は国道153号与田切川左岸から、県道飯島日曽利線まで1・1キロ。対象面積は4・3ヘクタール、地権者数26人。
伊南バイパスは国道153の交通緩和、地域振興、交通安全確保を目的に、駒ケ根市赤穂-飯島町本郷地区9・2キロを建設省の直轄事業として97年事業着手した。同年10月中心杭打ち。全工区のうち駒ケ根工区は4・2キロのうち、北の原交差点から琴平町交差点までは1・2キロは都市計画道路として完成、昨年3月琴平町から市場割中通線まで1・7キロが2車線による暫定供用開始した。上穂沢橋梁工区1・3キロは07年度中の供用開始を目指し工事中。飯島町内は本郷地区0・9キロは用地買収がほぼ終了。駒ケ根工区完成後、工事着手する計画。
調印式では地権者や町、建設省など関係者ら約50人が見守る中、関沢所長、大沢会長、高坂町長がそれぞれ協定書に押印した。
関沢所長は「地権者会の役員、町の尽力で、早期に調印の運びになった。みなさんの要望に配慮し、移転等に関しては最善の努力をしたい」とあいさつ。
立会人の高坂町長は「調印を機にいよいよ事業が現実味を帯びてきた。加速度的に推進されるのでは」と期待を込めた。 -
「越百の水」を飯島の名水に
飯島町観光協会(会長・高坂町長)は7日、七久保の与田切公園内の中央アルプス越百山の雪解け水を汲み上げた井戸水を「越百の水」と命名。協会の正副会長がひしゃくで水を汲み、会員約30人に分け試飲した。参加者は1口飲んで「冷たくておいしい」「味がまろやか、ミネラルを感じる」と大好評、飯島の名水となることを確信した。また、この水で、コーヒーを入れたり、ご飯を炊いて、味や風味も確認した。
町は96年、管理棟東を地下50メートル掘削し、豊富な水源を得た。沸かして飲用していたが、キャンプ場利用者から「おいしい水」との評判が立ち、生でも安心して飲めるようにと、昨年12月に水質検査を実施。その結果、硬度29度の超軟水であることが証明された。水温は14度と一定、夏は冷たく、冬温かい。同協会では町の名水として、広く愛飲されるように、駐車スペースを整備し、町内外からの利用者の便を図る。水は無料で提供する。 -
宮田村の名水地ビール「伊勢滝の風」が7日発売
7日に発売される宮田村の名水を使った特注地ビール「伊勢滝の風」のビン詰め作業が5日、製造元の南信州ビール駒ケ岳醸造所(同村新田区)で行われた。2年目の今季も1000リットルを生産。新鮮な味わいを楽しんでほしいと、全量を1度にビン詰めせず、数回にわけて出荷する。
村酒販店活性化委員会(細田健一会長)の企画で、加盟7店舗で販売。生樽も出荷し、村内の飲食店などでも味わえる。
この日はタンクの中の新鮮さそのままに、初回出荷分の300リットルをビン詰め。昨年は8月末には完売しており、細田会長は「新鮮な味わいを楽しんでもらえれば」と期待を込めた。
標高1900メートルの伊勢滝近くに湧き出る水が原料。6月に酒販店主や住民有志が現地に足を運び、協力して採水した貴重な水だ。
硬度12度の「超軟水」をいかして、スッキリとしたのどごしが特徴。今年はさらにコクが加わり、より味わい深くなった。
将来的には地元産の麦も使いたいと、夢は広がる。「酒販店の皆さんの努力は、私たち現場の人間にとっても励みになる。地元のメーカーとして、今後も協力していきたい」と同醸造所の竹平考輝所長は話した。
330ミリリットル瓶1本500円。入田細田酒店、伊東酒店、正木屋本店、正木屋バイパス店、こいち、喜多屋酒店、Aコープ宮田店で取り扱う。問い合わせは入田細田酒店85・2105まで。 -
童門冬二講演会
駒ケ根市、駒ケ根商工会議所、テクノネット駒ケ根が地元企業の経営者、管理者らを対象に開く駒ケ根経営講座の06年度第1回講座が5日、駒ケ根市の駅前ビル・アルパで開かれた。会員約60人が集まり『上杉鷹山』などの著作で有名な作家童門冬二さんによる講演「歴史に学ぶ経営術」を聞いた。
童門さんは「バブル期ごろから日本的経営が軽視されてきたが、私は年功序列や終身雇用制度に基づいた日本型経営に大賛成だ」とした上で「今の時代に当てはまるような歴史上の時代はないが、あえて挙げれば下克上の戦国時代、激動の幕末・開国時代。先見力、情報力、判断力、決断力、実行力、体力をもって、自信を持って経営に当たればいい」と呼び掛けた=写真。