-
伊那養護学校で卒業生や保護者が情報交換を行えるコミュニケーションスペース「どんぐりの家」が21日にしゅん工
伊那養護学校に、在校生や卒業生、その保護者などが多目的に活用するコミュニケーションスペース「どんぐりの家」が完成した。21日に使用を開始する。社会に出た卒業生やその保護者が情報交換をしたり、交流を深められる場を竏窒ニいう、卒業生保護者の念願の施設で、お茶飲みスペースとしたり、作業所的な日中活動ができる場として、利用者の居場所確保という役割を担うことも想定している。
卒業後、同校の生徒たちは一般の事業所に就職したり、作業所へ通所するなどの進路に進み、異なる環境で新しい壁に直面する。しかし、卒業と同時に友人同士、保護者同士で会話をする機会が減少。それぞれが問題を抱え込んでしまうことも多く、保護者の中には、卒業後も情報交換や交流ができるスペースを望む声が多かった。
5年ほど前から、PTAが中心となって多目的に使える場の確保ができないか模索。旧職員宿舎の利用が可能となった04年、建設委員会を発足し、改築などの検討をしてきた。旧職員住宅の1階にある2部屋を改築し、障害者用トイレやスロープ、自動ドアなどを新しく設置した。
倉田茂建設委員長は「みなさんの協力があり、伊那養護学校設立40周年という記念の年に、しゅん工することとなった。将来的には相談機能の設置などもできれば」と話す。
今後は、ニーズに応じて運営方法を協議し、地域に開放することも検討していく。 -
フェアトレード&エコロジー地球屋にぎわう
作った人の暮らしが見える買物、フェア・トレード&エコロジー地球屋が15日まで、飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で開かれている。時間は午前10時-午後5時。
日本人が現地の人を指導し、現地の材料で作ったセージのほうきや、竹製のセラピーバスケット。秋・冬新作の服、手編みの帽子、フェルトの小物。草木染めのハンカチ、バック類など伝統色あふれる雑貨、アクセサリーなど。
食品ではカカオバター74%のチョコレート、無農薬コーヒー、紅茶、砂糖、スリランカのカレースパイスなど多彩。
フェア・トレードとは、発展途上国の生産者を経済的に支援し、安心して働ける場を作り、貧困から抜け出す手助けをする活動。 -
たかずやの里でたかずやふれあいまつり
伊那市富県の児童擁護施設「たかずやの里」で8日、たかずやふれあいまつりがあった。オープニングでは富県に拠点を持つ歌舞劇団「田楽座」のメンバーから指導を受ける子どもたちが太鼓演奏を披露。その後も多彩なステージ発表や屋台、フリーマーケットなどが催され、訪れた多くの人を楽しませた。
作品展示やステージ発表などを通して、地域への恩返しをするとともにたかずやの里のことを広く知ってもらうことなどを目的とする祭りで12回目。
特設ステージでは、子どもたちだけでなく、職員や保護者も一緒にこの日のために準備をしてきたパフォーマンスを披露。幼児たちによるダンス発表では、ディズニーのキャラクターを装った子どもたちが舞台の上で元気の良い踊りを披露し、来場者を楽しませた=写真。
また、施設運営費確保などを目的として開催しているバザーは今年も盛況で、掘り出し物を捜し求める多くの人でにぎわった。 -
サンポーが道路クリーン作戦
不動産・建設業サンポー(本店・駒ケ根市、北村武夫社長、従業員50人)は3日、秋の道路クリーン作戦として社屋周辺のごみ拾いや草取りを行った。駒ケ根市の本店では県道駒ケ岳公園線の馬場交差点縲恂k原交差点までの約600メートルの区間の歩道などで実施=写真。従業員がたばこの吸殻、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾い集めた。集まったごみなどは12袋にもなった。
同社は毎年春、夏、秋にクリーン作戦を実施している。 -
青年海外協力隊第2次隊入所式
JICA(国際協力機構)駒ケ根青年海外協力隊訓練所(加藤高史所長)は5日、06年度第2次隊の派遣前訓練入所式を開いた。全国から応募して試験に合格した候補生199人が正式隊員を目指して70日間の訓練を開始した。加藤所長はあいさつで「協力隊は世界80カ国に2万8千人以上を送り出してきたが、先輩たちは創意と工夫を凝らして自然環境、文化、言葉の違いを克服してきた。任国での困難に耐える力をつけるため、訓練に精いっぱい励むことを期待する」と激励した。候補生を代表し、ミクロネシア派遣予定の相嶋達也さんは「初心を忘れず訓練に取り組み、晴れて任国に旅立てるよう精進することを誓う」と宣誓した=写真。
青年海外協力隊の派遣前訓練は昨年度まで年3回、それぞれ79日間行われていたが、今年度からシニアボランティアを対象とした集団合宿研修も同訓練所で行うことなどから70日間に短縮された。07年度からは訓練、派遣も年4回に増やすことにしている。 -
箕輪町ボランティアセンター検討委員会
箕輪町ボランティアセンター検討委員会が発足し、ボランティアセンターの原案作成に取り組んでいる。
ボランティアセンターが目指すところは▽住民パワーが生かせる場▽人と人、人と活動をつなぐ“架け橋”の場▽生きがいづくりの場▽地域で活動するNPOや地域活動団体との協働▽住民にとって使いやすく、必要とされるセンター-。
検討委員会は公募委員を含む25人で組織。現在のボランティアセンターの課題を検討し、利用団体の聞き取り調査結果も参考に多くの声を集約して運営方法、事業内容などの原案を作成する。11月に町長に提言する予定。
構想づくりのためこのほど、日本社会事業大学社会福祉学部の辻浩学部長を招き、町福祉センターで講演を聞いた。1970年代に過疎地域で地域づくりが話題になった背景、ボランティア活動組織化のパターン、ボランティアセンター作りなどの話を聞き、地域づくりの拠点となるボランティアセンターについて学んだ。 -
駒ケ根市民ゴルフ大会チャリティ募金寄付
駒ケ根アマチュアゴルフ協会(北原功会長)は9月に信州駒ケ根カントリークラブで開い第10回駒ケ根市民ゴルフ大会で集まったチャリティ寄付金3万7500円を市社会福祉協議会に寄付した。2日、北原会長らが市役所を訪れ、中原正純市長に寄付金を手渡した=写真。中原市長は「ありがたいこと。皆さんの意を踏まえて大切に使わせていただく」と礼を述べた。
85人が出場した同大会では特別ルールとして16番ショートホールで1オンできなかった出場者に500円以上の寄付を募った。 -
ペットボトル貯金など寄付
「世話になった恩を地域に返したい」と駒ケ根市の会社員工藤恵治さん(56)=中沢中割=が2日、駒ケ根市社会福祉協議会(竹内正寛会長)を訪れ、ペットボトルに貯めた現金約9万円やタオル60本などを寄付した=写真。現金は買い物のつり銭や「一杯飲んだつもり」の小銭などを少しずつ貯めて3年間で1リットルのペットボトル3本になった貯金のほか、アルミ缶の回収などで得たもの。タオルは贈答などで自宅に貯まった未使用品。工藤さんは5年前にも同様の寄付をしている。
寄付金は市社協の善意銀行に積み立て、タオルなどは市内のデイサービスセンターで使う。 -
飯島町健康づくり大会
飯島町文化館で1日、第10回飯島町健康づくり大会(町健康づくり運動推進会議主催)を開き、各種展示や8020表彰、活動発表、講演会などで、健康を喜びあえる町づくりを目指した。
式で、高坂町長は「大会を通じて、健康の大切さを再確認し、健康づくりを日々実践し、活気あるまちづくりを」とあいさつ。8020表彰では80歳以上で自分の歯が20本以上あり、手入れが行き届いている5人を表彰した。
また、東京北社会保険病院の神山潤副院長は「子どもの生活リズムと健康」と題した講演で「だれでもみんな体の中に秘密の時計を持っている。夜更かし、朝寝坊はその時計を狂わせ、みんなの元気を吸い取るワルモノ。秘密の時計を守るエナジー、それが早起き、早寝、朝ご飯」と訴えた。
会場ではハイブリッドカーの試乗や骨密度検診、脳年齢、肌年齢、脳ストレスチェック、健康相談、各種展示、こまくさ園の製品販売、軽食コーナーもあり、多くの来場者でにぎわった。
8020表彰は次の通り(敬称略)
▽竹沢貞治(86)、27本、春日平▽古沢寅吉(84)、23本、南町▽伊藤久子(80)、21本、本郷第3▽塩沢光江(80)、本郷第3▽円山史(80)、23本、南町 -
キープ伊那で障害を持つ子どもたちにアートの楽しさを伝える南箕輪村北原
赤沼正菜さん(23)「最近やっと作業スペースができて、木工なども始めたんですよ」と笑顔を見せる。
障害を持つ子どもを放課後や休日に一時預かりをする障害福祉地域生活支援センター「キープ伊那」で、今年の4月から働いている。子どもたちは、学校が終わる午後3時くらいから集まり始め、おやつを食べたり遊んだりしながら帰りの時間までを過ごす。スタッフは、一緒の時間を過ごしながら、さまざまな面から子どもたちをサポート。「ただ楽しいだけではだめで、ここからは譲れないってことや、どうしてだめなのかってことも伝えていかなければならない。でも、それが一番難しいです」。
アートを通して障害を持つ人たちと関わりたい竏窒ニ、絵や木工、粘土細工などを取り入れることにも挑戦してきた。子どもの作品には、それぞれ意外な着眼点があって面白い。
「考えるほど、素直に描けなくなってしまうけど、子どもたちはみんな好きなものを素直に描いている。そんなことができる子どもたちが少しうらやましいです」。
◇ ◇
障害者アートと出合ったのは大学生の時。何かへの執着心や、うちに秘めた力強さがじかに伝わる作品を見て「こういう絵を描く人たちがいるんだ」と強い感動を覚えた。もっと障害を持つ人のことを知りたい竏窒ニ、障害を持つ児童のワークショップに参加したり、県内の障害者アート施設を訪問。大学でも、障害者アートを精力的に学んだ。
卒業時には、障害者アートに本格的に取り組む施設などで働くことも考えたが、「まずは施設の現状を知ろう」とキープ伊那へ就職。「何もないところからアートを取り入れた取り組みを作り上げていくことも面白いかなって思ったんです」。 しかし、子どもたちの関心をアートに向けるのは難しかった。進んで絵を描きたがる子もいれば、そうでない子もいる。無理強いすれば、かえってやる気を喪失させる子もいた。子どもたちにとって、アートは遊びの一つ。「面白そうだな」って感じてもらい、自ら描いてもらわなきゃなんだ竏秩B描く楽しさを感じられる空気をつくることの大切さを知る。「今はまだ、絵が好きな一部の子どもだけが描いている。今後はほかの子にも楽しさを感じてもらい、みんなで一つの作品を作ることにも挑戦したいなって思っているんです」。
◇ ◇
10月4日からは、子どもたちの作品を一堂に集めた展覧会「第3回願いをかなえるプーキくん展」を伊那市立図書館で開く。「作品展を開けば、良い作品もどんどんできてくるんです。それに、展覧会を通して地域の人にも『こういう活動をしている子どもたちがいるんだ』って知ってもらえる。まち全体で子どもたちのサポートができたら、子どもたちの活動の幅も広がっていくと思うんです」。 -
新伊那市の社会福祉協議会が発足
新伊那市の社会福祉協議会の発足式が2日、福祉まちづくりセンターであった。設立当初の正副会長4人が、センター入り口に新社協の看板を設置=写真。関係者など約50人が祝福に訪れた。
設立当初役員の御子柴龍一会長は「少子高齢化社会を迎え、今後ますます地域のつながりや行政との関係づくりが必要になると考えている。誰もが安心して暮らすことのできる地域福祉の実現にむけ、社協の役割は大きくなる。お互い様の地域づくりを目指し、真の意味で市民に必要とされる社協を目指し、職員一同がんばっていきたい」とあいさつ。各来賓は、社会福祉を取り巻く厳しい現状に触れながらも新社協の出発に大きな期待を寄せ、祝福の言葉を述べた。
また同日、新社協の役員や方針を決定する理事会を開き、会長に御子柴龍一氏、副会長に伊東義人氏、宮下市蔵氏、熊谷雅人氏を選出。新社協の事業などを正式決定した。 -
福祉ふれあいまつり、交流の輪広げて
子どもたちも協力参加宮田村の第12回福祉ふれあいまつり(実行委員会主催)は30日、村民会館で開いた。多くの村民がボランティアで運営を支えあい交流。子どもたちの協力参加も目立った。
園児から高齢者、健常者に障害者と1300人ほどが参加。ステージ発表や福祉に関する各種コーナーも設置され、関心を深めた。
村内の園児、小中学生もまつりを盛りたて、開会式では小、中学校の吹奏楽が演奏。園児の歌や踊りなどもあった。
宮田中ボランティアサービス委員会の生徒たちは、バザーや豚汁、おにぎりの無料配布など会場の運営にも協力。
仁科智弘実行委員長は「肩肘張らず、誰もがふれあうことが福祉の原点。今日のように、色々な立場の人に参加してもらうことが大切と思う」と話した。 -
【記者室】熟年パワー竏茶Vニア海外ボランティア
これまで東京の訓練施設への通所で行われてきたシニア海外ボランティアの初めての合宿研修が駒ケ根市の青年海外協力隊訓練所で行われた。35日間の訓練を終えた平均年齢58歳の131人が今月それぞれの任国へ旅立つ▼訓練所ではシニアの受け入れは初めてとあっていろいろと不安があったようだが、一番はやはり健康状態。若者と違って無理が利かない体で長期の缶詰生活に耐えられるだろうか竏秩Bところがいざふたを開けてみれば…▼食事の量は青年より多く、特に牛乳は足りなくなるほど。「今までこんなことはなかった」と関係者はうれしい悲鳴を上げていた。20代の青年たちも頼もしいがさすがだてに年は取っていない。改めてベテランのパワーを見直した。(白鳥記者)
-
駒ケ根市社協認知症グループホーム起工式
空家となっている民家を駒ケ根市社会福祉協議会(竹内正寛会長)が借り上げて改修し、07年1月に開所する計画の認知症高齢者グループホーム「いなほ」の改装工事が始まるのを前に28日、安全祈願祭と起工式が同市市場割の現地で行われた=写真。関係者約20人が出席し、工事の無事完成を祈った。
「いなほ」は木造平屋建て165平方メートルの瓦ぶき。洋室、和室各6部屋のほか居間、台所食堂、事務室、浴室などを備える。定員は6人。事業費は2580万円で、うち市の補助金は1500万円。
名称は市社協が7、8月に行った公募の中から、稲穂のように実り豊かな人生を送れるように竏窒ニの思いを込めて決められた。 -
エーデルこまがね敬老祭
介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスを併設する駒ケ根市赤穂の「エーデルこまがね」(福澤亘施設長)は敬老の日にちなんで24日、敬老祭を開いた。ケアハウスに入居するお年寄り約50人が出席し、職員らの心づくしの祝福を受けた。
お年寄りらは互いに注ぎ合ったり職員のしゃくを受けたりしながらビールや酒、ウーロン茶などを飲んだり、演芸を楽しんだりして和やかなひとときを過ごした。
演芸会では職員による歌や踊りなどが披露され、普段部屋に閉じこもりがちなお年寄りらの心を慰めた=写真。米寿、喜寿を迎えた利用者には祝い品が贈られた。
米寿、喜寿を迎えたのは次の皆さん。
▽米寿=熊谷満恵、小林せつ子、赤羽和喜子▽喜寿=上島ハル江、安藤清子、小林利子、伊東サダ子、斎藤かよ -
宮田村保健補導員のズンドコ節
県研究大会へむけ、練習に熱地域に根ざした活動を展開する宮田村保健補導員会(新谷秀子会長)は、県補導員等研究大会(10月4日松本市)で取り組み事例を発表することになり、健康体操として編み出した「ズンドコ節」を会場で披露しようと、練習に励んでいる。
ズンドコ節はおなじみのヒット曲を2002年度の保健補導員がアレンジ。
歌詞も健康に関することを数多く盛り込んだ替え歌にし、気軽に踊れ、楽しく体を動かせる振り付けを考案した。
現在の補導員も継承。さまざまな機会を通じてズンドコ節を広めている。
大会出演に向けて準備は着々。02年度の会長だった下井由紀子さん、副会長の松田壽子さん、保科節子さんらも応援に駆けつけるなどして、歌や振り付けに磨きをかけている。 -
ふれあい広場
伊那市社会福祉協議会主催の第25回ふれあい広場は24日、伊那市役所であった。市内各団体のステージ発表、福祉展、体験や即売のコーナーがあり、多くの人でにぎわった。
人と人との豊かなふれあいを通して「ともに生きる福祉のまち」をつくろう-と開催。
即売コーナーは共同作業の家などの自主作品、伊那養護学校の生徒作品をはじめ布製品、木工、菓子、野菜など多彩な品物を販売。福祉展コーナーは、デイサービスセンターや子育てサークルなどによる手芸品や絵手紙、文化刺しゅうなど力作の展示や、介護用品、補聴器、生活支援機器なども並んだ。
来場者は手話や点字などを体験したり、ステージで繰り広げられる太鼓演奏や合唱、ダンス、寸劇などを楽しんでいた。 -
事故無し、違反無しを願い、ナシをプレゼント
飯島町の伊南交通安全協会飯島支会(下平憲夫支会長)は秋の交通安全運動期間中の26日、駒ケ根署員、役員ら20人余が参加し、国道153号の本郷道の駅前で交通指導所を開設。飯島町の特産品である二十世紀梨をドライバーにプレゼントし「事故無し、違反無し」を呼び掛けた。
「無し」に「ナシ」を掛け、交通安全と町特産品をPRする、ナシプレゼントは今年で4回目゜百個用意し、チラシやティッシュなど交通安全グッズを添え「事故ナシです。気を付けて運転を」と手渡した。
思いがけないプレゼントにドライバーは、顔をほころばせ「ありがとう」と受け取っていた。 -
精神保健福祉ボランティア「ひまわりの会」(箕輪町)
いつも太陽の光に向かって咲いているヒマワリの花。「精神に障害のある方もヒマワリの花のように、地域や社会の中で“希望の光”に向かって生活できるように」との願いを込め、「ひまわりの会」が04年6月、箕輪町に発足した。
会員は9人。精神保健福祉ボランティア講座を受講した有志でつくる。
主な活動は、箕輪町の精神障害をもつ当事者の会「もみじ会」での手芸、昼食作り、クリスマス会などへの協力、共同作業所でスポーツクラブや手芸の手伝い、宮田村の「なごみ家」でのお菓子作りなどの参加。精神保健福祉に関する研修会や講習会などにも参加し、学びながらボランティア活動をしている。
「私達は一生の間に、体の病気にかかるのと同じように心の病気にかかることもある。内科や外科の病気と精神も一緒」
心の病気は適切な治療やリハビリテーションなどによって回復させ治すことができるが、一方で病気になる前に比べて生活のしづらさ、障害を残す人も多くいる。苦しんでいる人たちは、自分たちの病や障害について正しく理解し、社会生活をうまく送っていけない心情や現実をもっと知ってほしいという気持ちを強く持っているという。
「地域の方々に理解と協力を求めながら、当事者とゆっくり交流する中で生活や社会参加をお手伝いしたい」。会員一人ひとりの気持ちは、「精神に障害のある方も、そのご家族も、お互いに無理せず、気張らず、その人らしく過ごせる憩いの場を提供したい」という強い思いへと変わり、憩いの場「ひまわり畑」を始めようと計画が始まった。
周囲の反対もあったが、「始めなければできない」と05年10月、準備会として「ひまわり畑」を箕輪町福祉センター2階の1室で開いた。手芸品などを福祉の祭りで販売し、売上金を運営に充てた。
「ひまわり畑」は、午前9時から午後3時ころまで。昼食はコミュニケーションの一つで、食事を囲みながら歓談する。好きな時間に来ることができ、何をするという決まりもなく、寝ていても、話をしてもいい。自分らしくいればいい。
12月までの準備会を終え、06年1月に本格的に始めた。実施日は毎月第3木曜日。利用者の希望で300円の会費制にした。会員が朝から福祉センターで料理をして昼食の支度をし、利用者が訪れるのを待つ。
「去年のスタートからちょうど1年。一人も来ないときもあった。本当に手探りの状態で、資金がない大変さもある。でも、続けることに意味がある」
一緒に食事をしながら、利用者の希望を聞き、次回に生かす。「皆さんのお役に立ちたい。何でも話せる場にしたい」と、地道な活動を続ける。
本年度、箕輪町まちづくり住民提案事業の補助金がもらえることになった。利用者の自立支援に、手芸品などを作って販売し、お小遣いになればと、補助金でミシンを購入した。希望があれば、一緒に調理をして料理を覚えてもらうことも考えている。
最終的にはグループホームを作りたい-という夢がある。「共に生きる世界、ノーマライゼーションの世界にしていかないといけない。そうなれば一番いいですね」。ヒマワリのような明るい笑顔や話し声が広がることを願っている。(村上裕子) -
太田切川中の島整備ボランティア
太田切川の砂防工事に携わってきた建設業者13社でつくる「太田切を愛する会」(森脇忠義会長)は21日、こまくさ橋下流にある中の島の下草刈りや伐採のほか、周辺の流木撤去などのボランティア作業を行った。各社の従業員のほか、天竜川上流河川事務所、伊那建設事務所、駒ケ根市、宮田村などから54人が参加し、作業に汗を流した。
中の島は10年前に中洲の周りを大岩で固めて安全化を図って以降、水遊びや釣りのスポットとなっていたが、最近ではニセアカシアやクヌギなどがびっしりと生い茂って見通しが悪くなってきていることから、同会は「観光地である周囲の景観のためにも何とかすっきりさせたい」と作業を企画した。森脇会長は「10年分の作業はとても大変。できれば今後は2年に一度くらいの割で整備していきたい」と話している。
作業は7月24日に実施予定だったが、豪雨のため延期していた。 -
伊那剣心館に助成金30万円
伊那中央ロータリークラブ(RC)は20日夜、創立20周年記念事業の一環として、上伊那の小中学生が通う県道クラブ「伊那剣心館」へ30万円の助成金を寄付した。
伊那中央RCは記念事業で、県内のRCでつくる「国際ロータリー第2600地区」の青少年育成基金の中から助成金を申請して寄付。同RCの提案で始まった同クラブ恒例の他地区交流大会「きさらぎ友好杯」の運営費に役立ててほしいとした。
矢島宏会長、池田幸平幹事ら2人が子どもたちが練習する市武道館を訪れ、代表者の南箕輪小学校6年の白鳥結希君へ寄付金を手渡した。
矢島会長は「剣道を通じて心身共に鍛えて、立派に育つことを願っている」とあいさつ。白鳥君は「感謝の印として、これからも強い心と体を育て、立派な大人になります」と感謝の言葉を返した。 -
シニア海外ボランティア修了式
国際協力機構(JICA)は20日、途上国の発展のため海外に派遣する40縲・9歳までのシニア海外ボランティアの派遣前研修修了式を駒ケ根市の駒ケ根青年海外協力隊訓練所(加藤高史所長)で開いた。加藤所長はあいさつで「初めてのシニア合宿研修で非常に心配していたが皆さんはガッツとパワーで難なく耐えた。取り越し苦労に終わって喜んでいる。派遣国では健康に留意して国づくりに頑張って」と激励した。壮行懇親会で研修者代表の中野幸郎さんが「全員が無事任地から帰って来られることを祈って」と音頭を取り、全員で乾杯した=写真。
35日間にわたる合宿研修を修了したのは平均年齢57・9歳の131人(男性108、女性23)。10月上旬にアジア、アフリカ、中南米など38カ国に向けて出発し、それぞれ1縲・年間滞在して教育や技術指導などのボランティア活動に当たる。
シニアボランティアの研修はこれまで東京・広尾の訓練所で通所で行なってきたが、語学教育の一層の充実を図るため、今回から新たに合宿制を導入した。これに伴い、これまで年3回だった青年海外協力隊の訓練・派遣は、07年度からシニアボランティアと統合して年4回とする見通し。 -
伊那市福祉有償運営協議会、新たな有償福祉運送を行う主体として1事業所を承認
伊那市福祉有償運送協議会(戸田雅博会長)が20日、市役所であり、申請があった「障害祉地域生活支援センターキープ」を、新たな有償福祉移送団体として承認した。
障害児の放課後や土日・祝日などの一時預かりなどに取り組んでいるキープは、自宅と施設との送迎サービスも行っている。国の補助金が支給されていたこれまでは、送迎サービスを無償提供してこれたが、障害者自立支援法の施行に伴い、居宅支援事業への国の方針が明確化。移送サービスへの補助がなくなることが明らかとなり、各事業所は、有償で送迎サービスを提供せざる得ない状況になった。
協議会では「今後も、自立支援法のからみでこうした申請を行わなければならない事業所がでてくるが、申請には時間がかかる。速やかに認めてあげなければ、現在の利用者が困る」との声が挙がり、最終的には全会一致で申請を認めた。
市内にはほかにも、居宅サービス事業の一環として送迎を行う事業所がある。今後、有償で送迎サービスを継続しようとする場合、自立支援法の経過措置が終了する10月前までに申請を行い、協議会の承認を得なければならないが、利用者負担とすれば利用者の確保が難しくなることなどもあり、移送事業を断念しようとしている事業所もあるという。
また、昨年度の協議会で福祉有償運送の実施団体として申請を行ってきた「移送サービス信州」は解散した。 -
南箕輪のハーモニカクラブ演奏楽しむ
伊那市美篶の老人保健施設「すずたけ」で20日、敬老のお祝いがあり、南箕輪村のハーモニカクラブ「ポコリットみなみみのわ」が演奏した=写真。利用者らは音色に合わせ歌ったり、手拍子などをして楽しんだ。
地域貢献活動として地元の福祉施設で演奏会を開く同クラブにとって、村外施設からの依頼は初めて。利用者らが見つめるなか、「故郷」「荒城の月」など7曲をメンバー9人が合奏、独奏で披露した。
「皆さんに会ってハーモニカの演奏が出来ることを楽しみにしてきた」とのあいさつで演奏開始。歌詞を張り出し、それぞれの曲に観客も一緒に歌で参加できるような工夫もあり、会場には元気に歌う利用者の笑顔が広がった。
「ポコリットみなみみのわ」は公民館事業「初心者ハーモニカ教室」を修了した有志で04年4月に発足。現在は会員16人がいて、村の文化祭、福祉施設などで演奏活動を展開している。 -
駒ケ根市小規模介護事業所連絡協議会設立
宅幼老所やグループホームなどの小規模介護施設を運営する駒ケ根市内6事業所の代表者らは15日夜、市ふれあいセンターで駒ケ根市小規模介護事業所連絡協議会の設立総会を開いた=写真。規約、運営計画などについて審議したほか、会長にNPO法人リブサポート南信州の中原茂之代表を選出した。任期は2年間。
これまで事業所同士の組織的なつながりがなかったことなどから、中原代表らが発起人となって設立に向けて調整してきた。 -
大久保区敬老会
宮田村大久保区の敬老会は17日、区集落センターで開いた。70歳以上の対象者70人のうち36人が出席。地元の小学2年生が作文発表するなど、地域みんなで長寿を祝った。
吉澤健太君、高橋佳奈さん、伊澤明歩さん、赤羽春香さん、小松竜也さん、若杉幸希菜さんが、大好きな祖父母のエピソードなどを交えながら作文発表。「これからも元気で長生きして」と励ました。
祭囃子保存会による獅子舞披露のほか、地域有志が楽しい演芸で盛り上げ。古希の4人、米寿の1人には記念品も贈った。 -
村長らが高齢者を慰問
「敬老の日」を前に15日、中川村は88歳、99歳、百歳以上の高齢者宅を訪問し、村からの祝い金、社会福祉協議会からの祝い品を贈り、長寿を祝った。
対象者は最高齢103歳の三沢みちゑさん(美里)をはじめ30人、曽我村長や市瀬助役、村社協が3班に分かれ、訪問した。
このうち、88歳の谷村はる子さん(美里)は、曽我村長から村からの祝い金、社協からの記念品が手渡され、笑顔で受け取った。
曽我村長は「お元気ですね。長生きをしてください」と声を掛けると、谷村さんは「心臓は弱いし、頭も元気がないが、口だけは達者」とユーモアたっぷりに答えた。また、イノシシやサルの話などで、和やかに歓談した。
中川村の百歳以上6人(男1、女5)、88歳は26人、99歳1人。高齢化率は26・47%。 なお、18日は村井知事が百歳を迎えた平田作市さん(下平)を訪問し、県からの祝状と祝品を贈呈する。 -
村井知事が百歳の平田作市さんを祝賀訪問
「敬老の日」の18日、村井県知事は百歳を迎えた中川村大草の平田作市さんを訪問、県知事の祝状、祝品を贈り、長寿を祝った。
村井知事は祝い状を読み上げ、祝品の金杯を手渡し「お酒は飲みますか」と尋ねると、平田さんは「酒もタバコもしません」ときっぱり。村井知事は「それが長寿の秘訣かも知れませんね」。
また、大の甘党で「「あんこもちは18個平らげた。今でもこの記録は破られていない」と自慢。村井知事は「あんこもち記録保持者ですか」とびっくり。 「88歳で西駒登山し、中岳のほこらに札を納めた」と話すと、村井知事は「しっかりしていらっしゃる」としきりに感心していた。
長男の妻、久子さんは「砂糖1斤ぺろっ食べても、太りもしないし、糖尿病にもならない。耳が遠い以外は至って健康。唯一病気は本人曰く『いうこときかん病』です」と笑顔。
久子さんの話では、なんでも好き嫌いなく、よく食べ、若い頃から山仕事や農業に精を出し、95歳まで畑仕事をしていたとか。 -
サンハート美和で長寿のお祝い
伊那市長谷の特別養護老人ホーム「サンハート美和」(西村美里施設長)で17日、長寿のお祝い会があった。利用者やその保護者など約100人が集まり、愛好者による太鼓の演奏などを楽しんだ。
施設では百歳以上の7人、白寿(99歳)3人、米寿(88歳)7人の計17人に記念品を贈呈。入所者の中で職員の手伝いをしてくれたボランティア協力者21人に対しては感謝状を送った。
太鼓演奏は同市富県の「丹生山太鼓」のメンバー6人が、秩父の「屋台はやし」などの3曲を披露。元気に暮してほしいとの願いを込めた、力強く、リズミカルな音色を会場に響かせ観客を喜ばせた。
西村施設長や丹生山太鼓の関係者は「これからも元気に長生きを」とあいさつで呼び掛けた。
この日は保護者らも多く駆け付け、各家族ごとでも長寿を祝う姿が施設内で見られた。 -
プラムの里で敬老会
108歳で上伊那最高齢の平澤由子さんが生活する宮田村新田区の介護老人保健施設プラムの里で16日、敬老会が開かれた。平澤さんを含め100歳以上が3人と、元気で長寿の同施設。白寿1人、米寿6人、喜寿5人にも記念品を贈り、祝福した。
平沢さんは会に出席しなかったが、100歳の小野菊子さんが元気にあいさつ。同施設を運営するしなのさわやか福祉会の鷹野準理事長から記念品を受け取り「多勢の方に来て頂き恐縮の至り。ありがとうございます」と感謝した。
鷹野理事長、来賓の清水靖夫村長らは「健康に留意して、今後も楽しい生活を送って下さい」と、会場に集まった多くの利用者を激励。
駒ケ根市の詩吟グループ「青藍之会」は歌や演舞を披露し、地域と施設が一緒になって、利用者全員の長寿を祝った。
○ ○
上伊那地方事務所厚生課によると、管内で9月末までに100歳以上となる高齢者は男性7人、女性41人の計48人。県内では男性88人、女性579人の計667人。