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【危険業務従事者叙勲】
瑞宝単光章(警察功労)
唐沢忠一さん(78)
「非常に名誉なこと。38年勤めて、世の中のためにいくらかでも役に立ったかな」と顔をほころばせる。
岡谷市出身。岡谷工業高校卒業後、同校の助手などを務めた後に上京。1950年4月、22歳で警視庁に入り早稲田警察署(現・神楽坂警察署)に2年間勤務した。長野県に戻り伊那警察署で3年間の外勤の後、刑事課に配属され、県内各地を回り、伊那警察署箕輪町警部交番所長を最後に退職した。
新人巡査だった早稲田署勤務時代に、巡査部長と殺人犯を逮捕。飯田署では傷害とばくわいせつ文書図画販売で暴力団幹部を検挙したことなどが強く記憶に残っている。
激務の中、家庭を顧みる間はなかった。「今度の章は女房の内助の功があってもらえた。授章式は同席していって栄誉を共にしてやりたい」という。
趣味はマレットゴルフ。箕輪町月曜会の事務局長で、ながた自然公園でプレーを楽しんでいる。現在は妻、長男の3人暮らし。箕輪町松島大道。 -
箕輪町内保育園で秋の交通安全教室
箕輪町の木下南保育園で18日、秋の交通安全教室があった。箕輪町警部交番所長の講話や町交通安全協会女性部役員による大型紙芝居などで道路の渡り方などを確認し、交通安全に気を付けるよう園児が約束をした。
全園児と保護者が参加。倉田千明交番所長は盗難被害、交通事故、痴漢出没の3点について注意を促し、保護者に対して▽道路の渡り方の手本を子どもに見せる▽チャイルドシートに乗せる▽子どもは後を追うため車で家を出るときは気を付ける-など注意点を話した。
園児は、所長と一緒に手を上げ右、左、もう一度右を見て、車が来ないことを確認して道路を横断する方法を練習した。
町安協女性部役員は、大型紙芝居で道路の渡り方を説明。人形を使った実験でチャイルドシートを着用しないと人形が落ちてしまい危険なことを示し、園児4人も実験を体験した。役員が「歩いて出かけるとき、車で出かけるときの2つの約束を忘れないでね」と言うと、園児は「はーい」と大きな声で返事をしていた。
町の全保育園が10月中に交通安全教室を開く。毎年恒例になっている女性部員手作りの交通安全マスコットも全園児と保育士に配る。 -
元伊那北高校教諭・神田厚さんの遺族、公務災害認定を求め提訴へ
2004年12月、くも膜下出血により自宅で死亡した元伊那北高校教諭・神田厚さんの遺族が20日、公務災害認定を求めて長野地方裁判所に提訴する。
当時3年生の担任として進路指導や教科指導、各生徒に対する個別指導などに追われていた神田さんは、帰宅後も深夜まで持ち帰った仕事をしていることがしばしばあったという。
04年12月、遺族は公務災害としての認定を地方公務員災害補償基金長野県支部に申請したが、同支部は「本人の職務に割り当てられた通常の職務」として公務外と認定。その後遺族は、認定を不服として県支部審査会に審査請求をしたが棄却され、再審査請求をした本部審査会でも県支部の決定が支持し、請求は棄却された。
遺族や関係者は昨年8月「故神田厚さんの公務災害認定を求める会」を発足。再審査請求の棄却を受けて、訴訟に踏み切ることを決めた。
当日は提訴後に、報告・学習会を伊那市の伊那振興公社2階で午後6時半から開く。 -
はら美術で加島祥造さんの墨彩画展
ベストセラーになった老子の日本語訳『タオ・老子』を手掛けた加島祥造さん=駒ヶ根市=の墨彩画展が19日から、伊那市旭町のはら美術で開かれている。心象風景を描いた墨彩画に、自身の詩を添えた文人画約50点が、訪れた人たちを魅了している。
信州大学などで英米文学を教えていた加島さん。50代から書を習い、墨彩画はその後に始めた。駒ヶ根市に移り住んだのは13年前。伊那谷の自然の中で老子の哲学を実践し、数々の作品を輩出している。今回は約20点の新作もそろえた。
作品には、加島さん自身の詩のほか、白居易などといった中国の漢文を分かり易い日本語訳にした詩が添えられており、素朴だが温かみのある言葉の数々が見る人の心を揺り動かす。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。29日まで。
また21日は、「加島祥造トークin伊那」と題したトーク会も行う予定で、加島さんが長年かけて現代詩訳してきた白楽天の「琵琶行」、蘇東坡の「前赤壁賦」を、柴川康子さんの朗読で発表する。第1部は午後3時半縲恁゚後4時15分、第2部は午後4時半縲恁゚後5時15分。会費2500円。定員50人で要予約。
申し込み・問い合わせははら美術(TEL74・0751)へ。 -
「日本・紬(つむぎ)サミット」駒ケ根で24日に
伝統的な絹織物・紬(つむぎ)の素晴らしさを広く発信しようと、全国の紬産地などで毎年開く「日本・紬織物サミット」の第7回大会が24日、駒ケ根市である。テーマは「信州の絹」と「養蚕と文化」。全国各地から紬関係者ら100人以上が集まり、講演や事例報告のほか、全国の名産地の紬作品の品評会などがある。
23日は前夜祭で、紬ファッションショーなどがある。主催の伊那紬手織組合の久保田治秀組合長は「古くから養蚕が盛んな駒ケ根市でサミットが開催されることは素晴らしいこと」と話している。
駒ケ根シルクミュージアムも、サミットに合わせて第13回特別展「伝統の技と彩 紬 伝統的工芸織物展」を開いている。明治から現代に至る各地の紬約60点を展示している=写真。11月12日まで。
サミットの予定は次の通り(会場はアイ・パルいなん)。
◆23日「前夜祭」▽紬ファッションショー▽アトラクション(駒ケ根太鼓、豊年踊り、伊那節など)
◆24日「サミット」▽基調講演(1)さが美会長石田敏彦さん(2)テキスタイルデザイナー宮坂博文さん(3)駒ケ根シルクミュージアム名誉館長岩下嘉光さん▽事例報告(1)絹織物研究所志村明さん(2)宮坂製糸所代表宮坂照彦さん(3)養蚕農家代表浅井繁子さん▽出品作品グランプリ表彰▽サミット宣言 -
「食育の日」併せ合同庁舎食堂にサラダバー
伊那保健所は「食育の日」の19日、伊那市の県伊那合同庁舎食堂に地元産の野菜などを使ったサラダバーを設け、利用した庁舎内の職員らに、野菜の摂取による健康増進を呼びかけた。
「食生活改善普及月間」に併せた「野菜を食べようキャンペーン」の一環。「健康増進普及月間」の9月の実施に続いて2回目で、前回より倍の102人が利用した。
今回はトマトやキュウリ、ホウレンソウなど前回より多い13種類の野菜のほか、旬のキノコや果物もそろえた。1皿100円で販売し、利用者は皿に好きな分だけ盛った。
食堂には、野菜の栄養などを紹介した資料を展示し、食事バランスについてのチラシも配布。保健所では「これをきっかけに、野菜を摂取することの大切さや食生活改善に向けた意識が高まれば」と話していた。
前回の利用者にとったアンケート結果(回答者50人中45人)では、毎食野菜を食べている人は51%だった。 -
高遠高生が東京芸大学生に合唱指導受ける
伊那市高遠町で28日に開く伊沢修二先生記念音楽祭に出演する高遠高校の合唱部と芸術コース音楽専攻の生徒約30人が18日夕、来校した東京芸術大学指揮科4年の高井優希さんから合唱曲の指導を受けた。
本番は、公募で集まった地域住民でつくる合唱団とともにドヴォルジャーク作曲の「エイア・マーテル」を混声四部で披露する。
生徒たちは、高井さんから「除々に音程が下がってしまうから注意して」「緊張感を失わないように」と発声の強弱や音程などのアドバイスを受けながら熱心に練習。音楽担当の牛山真理子教諭は「教えてもらったことを残りの日数で消化して本番に生かしたい」と話した。
音楽祭は旧高遠町出身の伊沢修二が同大学前身の東京音楽学校初代校長だったことを縁に始まった。今年は第20回の節目で、新市として初めての開催。地元の高遠、高遠北の両小学校児童の音楽劇や中学生の合唱などのほか、同大学音楽部のオーケストラによる演奏がある。 -
箕輪消防署の唐沢隆浩消防副士長
救急救命士の薬剤投与技能認定
伊那消防組合箕輪消防署の唐沢隆浩消防副士長(31)=沢=が、救急救命士による薬剤投与技能認定を受けた。県メディカルコントロール協議会が13日付で認定し、18日に認定証が届いた。伊那消防組合では高遠消防署員に次いで2人目。
06年4月、救急救命士法施行規則の改正による処置範囲の拡大に伴い、認定を受けた救急救命士が医師の指示の下でエピネフリン(強心剤)1種類の薬剤投与が可能になった。
唐沢さんは8月1日から1カ月間、第4期生全国200人の内の1人として福岡県北九州市の救急財団救急救命九州研修所に入校し、大学教授による講義や実技訓練、試験を受けた。授業後も班ごとに2、3時間の自主訓練を重ね、卒業試験に合格し修了証をもらった。
9月4日から5日間は、伊那中央病院で点滴ラインの準備から静脈路の確保、薬剤投与の50時間の実習をし、点滴は患者の承諾を得て行い、薬剤投与は伊那消防署からの救急搬送2件で実施した。
唐沢さんは01年10月に救急救命士の資格を取得し、05年8月に気管挿管技能認定を受けている。
これまで、病院到着後に薬剤投与で心臓が動き出すのを見て、「現場でもっと早くできれば」との思いがあった。認定を受け、「救急現場で生かせるよう今後も訓練し、現場で適切な処置をして1秒でも早く医療機関に搬送したい」と話した。
箕輪消防署の救急救命士は7人。福島朝雄署長は、「順次資格を取ってもらい、住民の命をぜひ守ってほしい」としている。 -
小黒川渓谷上流で紅葉が見ごろ
伊那市の小黒川渓谷上流など標高1800縲・000メートル付近で、紅葉が見ごろを迎えた。
落葉樹が黄色や赤色に染まり、布を縫い合わせたパッチワークのよう。
秋晴れした青空に、山肌を覆った紅葉が映える。 -
【危険業務従事者叙勲】
瑞宝双光章(警察功労)原文雄さん(78)
警察は住民の奉仕者。そういう活動を通じて表彰を受けたのは嬉しく、名誉なこと竏秩B
箕輪町出身。1945年、初任地となる長野市の大門町交番へ。その後、県内を中心に各地で務め、東京警察学校の刑事教官なども経験した。駒ヶ根署、岡谷署、松本署で副署長となり、1985年、豊科警察署長を最後に退職。刑事畑が長く、中野警察署の刑事課長時代には浅間山荘事件の被疑者の取り調べも担当した。
事実が明らかになっていても、なかなか自供しない容疑者に対しては、「どうしてなのだろう」と常に考えてきた。「調査は脅すものではなく人間性を取り戻させるもの。多くの被疑者が涙を流して反省する姿を見てきた」と当時を振り返る。
現在の一線で任務に励む後輩には「今は子どもの誘拐など、いろんな事件があって大変だが、地域の人と協力しながら、事件解決に全力を傾けてほしい」とエールを送る。
現在は箕輪町の実家で妻と二人暮し。 -
大芝高原まつり実行委員会反省会
南箕輪村の第21回大芝高原まつり実行委員会反省会は17日夜、南箕輪村民センターで開いた。初の土曜日開催はおおむねよい評価で、来年も土曜日開催で8月25日に開くことを決めた。
反省は▽新しく作った「大芝高原音頭Newヴァージョン」によりパレードの参加が800人を超え盛り上がった▽新たな信大生の参加がうれしく、盛り上がった-などがあり、雨のため翌日に延期した花火大会については、延期決定の方法や時間などの改善を求める意見があった。
花火大会の開催決定会議については、まつり本部に午後6時に関係者が参集して決める案を事務局が提案し、来年度からの実施を決定した。参集範囲は正副実行委員長、花火・消防・交通・ステージの各委員会代表者。天候の良し悪しに関わらず集まり、直前の天気予報によって判断し、延期の場合は高原内の放送や村の防災行政無線で告知する。
唐木一直実行委員長は、「花火が1日延びたが、両日とも大勢おいでいただき本当にありがたく思う。これからさらに盛り上げていかないといけない。反省を来年度への課題としていきたい」とあいさつした。大芝公園内の放送設備が老朽化してきていることについても触れ、「予算が許せば来年は放送設備を新しくしたい」とも話した。 -
南箕輪村田畑区防犯部が安全見守り
南箕輪村田畑区の防犯部は17日、独自の取り組みとして子どもの安全を守るため小学生の下校時間に合わせた見守り活動を始めた。
「地域の安全は地域で守ろう」と活動内容を検討し、まず子どもの安全を守る活動から取り組むことを決めた。区内31組の各防犯係が、村が配布した防犯パトロール用の蛍光色のベストを着用し、下校時間に地区内に立ったり散歩し、下校中の子どもに声をかけるなどして見守る。
活動は毎月第3火曜日。「大参加(第3火)しよう」と語呂合わせで日を決めた。
初回は、防犯係が犬の散歩をしながら通学路を歩いたり、家周辺を散歩。下校中の子どもに「気をつけて帰るんだよ」などと声をかけていた。 -
【記者室】新世代のクマ
「自然界の報道写真家」宮崎学さんがツキノワグマの本を新たに出版したので話を聞きにお宅に伺った。宮崎さんはクマ害について「今の対策は間違っている」と歯に衣着せず断言する▼「唐辛子スプレーを浴びせて放すおしおき放獣はね、憎しみを植えつけて人間を襲うきっかけをつくっているようなものだよ」竏秩B鈴やラジオの音でクマは近づいて来ない、というのも疑わしいと言う。「人間と同じで世代が代われば考えも変わる。新世代のクマは高速道路の騒音さえ平気だ」とバッサリ▼駒ケ根高原の一角にあるお宅を辞して外へ出た時は既に真っ暗。「その辺にクマが居るかもしれないから後ろに気をつけてね」との声に背筋が寒くなり、あわてて車に駆け込んだ。(白鳥記者)
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南箕輪村消防団秋季演習
南箕輪村消防団(宮島忠夫団長)の秋季演習は15日、大芝公園陸上競技場であった。団長らが見守る中、団員108人が規律訓練や救護訓練に励んだ。
団体訓練により団員の団結を図り、技術と高揚をもって消防団活動に万全を期し、村民要望にこたえようと開く恒例の演習。
規律訓練は小隊、中隊に分けて「右向け右」など号令に従って諸動作を訓練。号令や番号を伝える大きな声がグラウンド中に響き、団員は隊を編成したり、行進するなど指導を受けながらきびきびと動いた。
救護訓練は、救護班が模範を示し、応急手当などを覚えた。 -
西駒山荘の利用は370人余
伊那市営西駒山荘が今シーズンの営業を終了した。7月8日縲・0月9日の利用者は首都圏の中高年を中心に379人で、前年と比べて約50人の減少だった。市は、7月の梅雨前線による豪雨災害の影響が大きかったとみる。
豪雨災害で、桂木場の登山口が通行できなくなるなど災害発生から8月中旬まで予約のキャンセルが相次ぎ、西箕輪中学校の登山も中止になった。
予約状況から前年を上回ると見込んでいただけに、市は利用者減を残念がり、来季に期待を寄せた。
17日には、ヘリコプターでの荷下げ作業があり、市職員、山荘管理人が山荘で使っていた発電機やシーツ類、空のガスボンベなどを鳩吹公園へ降ろした。 -
南アルプスの紅葉始まる
朝晩の寒さを感じるようになり、南アルプスなど、各地の山々が紅葉で色付き始めた=写真。
ミズナラやカエデなど、さまざまな広葉樹がある伊那市長谷の浦国有林では、白い岩肌が見える頂に生えた木から紅葉が始まっており、別名ミツバハナとも呼ばれるメグスリノキは、鮮やかな紅色に変化。 -
はなまる地域探検隊・絵手紙展
伊那市の小中学生を対象に体験活動の場を提供する「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)の絵手紙展は23日まで、市役所1階ロビーで開いている=写真。水彩絵具、色鉛筆などで描いた色鮮やかで個性豊かな作品が並んでいる。
サツマイモ、トウモロコシなどの野菜を題材に、贈る相手を思い気持ちを込め「じっくり見て自分の心で感じたままを描いている」(伊藤代表)。市内の児童約70人が一人一点ずつを出品している。
同探検隊では3年目の行事。展示品は9月初旬、日本絵手紙協会公認講師の三沢和子さん=同市西春近=を招いた教室で描いた。参加者それぞれが担任教師や家族へ向けて、5枚ほど制作した一部を展示した。 -
わくわくひろば「おはなしの部屋」
箕輪町の生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006のイベント、わくわくひろば「おはなしの部屋」は14日、松島コミュニティセンターであった。親子約100人が集まり、子どもたちは楽しいお話の世界に引き込まれて夢中になっていた。
町内の読み聞かせボランティアら4団体がカーテンシアター「だごだご ころころ」、大型紙芝居「たべられたやまんば」、スライド「サラダとまほうのおみせ」などを次々と演じたり、読み聞かせた。
腹話術「しょうちゃんと仲間たち」は、花笠音頭をかわいらしく踊った。会場の子どもたちも手拍子に加え、「ちょいちょい」と合いの手を入れて楽しんだ。 -
米村でんじろうサイエンスプロダクション
チャーリー西村のサイエンスショー
米村でんじろうサイエンスプロダクションのチャーリー西村によるサイエンスショーが15日、箕輪町文化センターであった。午前と午後の2回公演で、子どもたちは空気砲やブーメランなどの不思議で楽しい実験に夢中になっていた。
町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006の一環。町商工会青年部、町、町教育委員会共催。工業の町、箕輪の将来を担う子どもたちの創造力を伸ばし、科学への関心を高めてほしいと計画した。
ペーパーブーメランの実験は、3枚の羽にわずかなひねりを加えることで、ブーメランが円を描くように投げた手元に戻ってくることを実験。会場の子ども2人もステージで一緒にブーメランを投げた。
テレビなどでおなじみのダンボール箱の空気砲の実験では、スペシャルな大型ダンボールを使い、空気砲の正体を見せた。ダンボールの丸い穴から出る空気は強力で安定した渦のリングで、観客はステージから会場の後方に向かって飛んでいく渦のリングに歓声を上げて見入った。 -
うみがめ放流体験発表会
伊那青年会議所主催の小学生対象「うみがめ放流体験会」の体験発表会が15日、伊那市の富県ふるさと館であった。アカウミガメの放流を体験した子どもたちが、命の大切さやカメの赤ちゃんのかわいさなど感じたことを発表しあった。
体験会は、遠州灘でアカウミガメの卵を保護し、ふ化した子ガメを海に帰す活動をするNPO「サンクチュアリジャパン」を手伝い、子どもたちがカメの放流をする。
今年は「見て、聞いて、触れて、感じて、伝えよう!」をテーマに事前交流、体験、体験発表会の3回シリーズ。伊那市近隣市町村の小学1年から6年まで68人が参加し、9月23日の体験会はバスで静岡県浜松市の遠州灘海浜公園・中田島砂丘に行き、11班に分かれて各班1、2匹のカメを放流した。
発表会では、班ごとに感想を模造紙にまとめ、「思っていたよりもカメが小さくてかわいかった」「体験をして命の大切さがわかった」「これからごみを捨てたりしないようにウミガメのことを考えて生活したい」など、貴重な体験を通して命の重み、自然環境など子どもたちが感じ、考えたことを発表した。 -
宮田村町二区防災訓練
宮田村の町二区(太田照夫区長)は15日、今年再編・強化した自主防災会の初めての訓練をを宮田小学校で行った。約80人が参加。万一の災害発生に備えて避難誘導、救護、給食・給水などの7班ごとにそれぞれ実践的な訓練に当たった。太田区長は「危機感を持って真剣に訓練に取り組んでほしい」とあいさつした。
炊き出し訓練では、新品の災害用炊飯器を使って約15キロの米を炊いた。参加者らは「初めて使う釜だからどんなふうに炊けるか分からんな」などと話しながら心配そうな表情で釜を囲んで炊き上がりを待っていた=写真。
リヤカー設置型の担架の組み立て、取り扱いの訓練や、消防団員の指導を受けながらの救護訓練なども行われ、参加者は懸命に訓練に取り組んでいた。 -
ユーラシア大陸横断から帰還
ユーラシア大陸を1年9カ月かけて自転車で単独横断した中川村大草、伊那谷キャンパーズビレッジ自然学校スタッフの島崎敏一さん(23)が15日、出発地点の中川村大草城址公園に無事帰還した。公園には自転車の楽しさを子どもたちに教えようと島崎さんが立ち上げたちゃりんこゴーゴー探検隊の隊員の保護者など約50人が「大陸横断おめでとう「お帰りなさい」などの手作りの横断幕とクラッカーで歓迎。心のこもった出迎えに島崎さんの表情も思わずほころんだ=写真。島崎さんは「ようやく日本に帰って来たが、まだ頭の整理がつかず、夢の中にいるような気持ち。応援してくれた人たちのおかげで旅を終えることができてこんなに幸せなことはない。今後はこの経験をいろんな人たちに伝えていきたい」と話した。
探検隊の子どもたちなど約20人は、愛知県の中部国際空港セントレアに15日に到着する島崎さんを迎えに行こうと13日に自転車などで村を出発。同空港で再会を果たし、バスと自転車で帰って来た。 -
地球の料理教室
「みなこいワールドフェスタ 第13回協力隊週間2006inこまがね」(15縲・2日)の第1弾イベントとして15日、地球の料理教室が駒ケ根市の文化センターで開かれた。子どもを含む地域住民約20人が参加し、中央アジアのウズベキスタンの家庭料理作りに挑戦した。指導に当たったのは長野市在住のウズベク人で語学講師のトシボイブ・イリボンさんと青年海外協力隊員としてウズベキスタンに派遣された教員の昌美さん夫妻。参加者は夫妻の指導を受けながらバルガンスキー(ピーマンの肉詰め)、フランススキー(ジャガイモサラダ)、クシュティリ(油菓子)を楽しそうに作っていた=写真。
同週間は駒ケ根市に青年海外協力隊があることから国際理解を深めようと始まったイベント。16日から伊南4市町村の各会場で国際協力活動のパネル展が開かれるほか、21日に駒ケ根文化センターで前夜祭、22日には駒ケ根市の広小路、銀座通りでこまがね国際広場が開かれる。問い合わせは駒ケ根市役所総務部企画財政課(TEL83・2111内線242、243)へ。 -
健康医学セミナー
地域の住民の健康管理に役立ててもらおうと駒ケ根市上穂南の前澤病院(前澤毅院長)は14日、第7回健康医学セミナーを駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。約60人が集まり、信州大医学部付属病院加齢総合診療科の山内恵史さんによる「メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)ってなんでしょう。どうしたらいいでしょう」と題した講演を聞いた。
山内さんは「糖尿、高血圧、高血糖のうち2つ以上が当てはまるとメタボリック・シンドロームとされるが、問題は内臓脂肪がたまること。これを予防するためには、バランスの取れた腹八分目の食事、軽くてもよいから運動を継続することなどの生活習慣の改善が必要。そして最も大事なことはあきらめずに続けることだ」と話した=写真。 -
赤中26会古希祝賀会
駒ケ根市の赤穂中学校を1951(昭和26)年度に卒業した同窓生らでつくる赤中26会(沢山孟彦会長)は14日、駒ケ根市のアイ・パルいなんで古希を記念する祝賀会を開いた。約130人が出席し、再会した級友や恩師らと笑顔で健康を喜び合った=写真。出席者は酒や料理もそこそこに、懐かしそうに思い出話に花を咲かせていた。
沢山会長は「還暦の祝賀会以来10年ぶり。久しぶりで名前も浮かんでこない人も中にはいるが、また元気な顔を見られてうれしい。全員が一同に会するのはこれで最後かもしれない。楽しく旧交を温めよう」とあいさつした。 -
信大農学部で学生が作った米を販売
南箕輪村の信州大学農学部は17日から、学部生たちが実習の中で作った米を、構内にある生産物販売所で一般に向けて販売する。
農学部は、地域との交流を深めたり学生の学びの幅を広げることなどを目的として学生らが作った野菜や山ぶどうワインなどを一般にも販売しており、米の販売は2年目。昨年は用意した米が2月ころに売り切れてしまうほど好評だったという。
今年販売を予定する米は約10トン。品種はコシヒカリで、低農薬米、はぜ掛け米などといった安心、安全に配慮したものもある。それぞれ10キロごと小分けしており、普通の白米は3900円、低農薬米は4150円。はぜ掛け米は現在乾燥させているため、11月ころから販売し始める。
希望者には玄米で販売したり、30キロ単位で販売することも予定している。
問い合わせは信州大学農学部附属施設係(TEL77・1318)へ。 -
【記者室】大芝高原に輝くイルミネーション
闇に包まれた南箕輪村大芝高原に、華やかな光が灯った。住民有志が初めて企画した「2006信州大芝高原イルミネーションフェスティバル」。73組もの企業と個人が参加した。それぞれに工夫した電飾がメーンストリートを明るく照らし、幻想的な世界が広がった▼同期の村民有志が実行委員会を組織。村の活性化を目的に大芝高原を生かそうと考えたのがイルミネーションだった。夢のある世界を創り出し、来年、再来年と定着させ、村のブランドになるまで発展すれば-との願いもある▼「また見に来たい」「村中に広がればいいのに」。散策する人からそんな声も聞こえた。29日まで毎晩点灯する。新しく誕生した大芝高原の夜の表情に、会いに行ってはいかが。(村上記者)
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高遠北小「よりよい教育環境推進協」が発足
伊那市立高遠北小学校の「よりよい教育環境推進協議会」(仮称)が発足し13日夜、同校で初会合を開いた=写真。関係団体代表者、保護者や地域住民ら約80人が出席し、地域を巻き込み子どもの安全と健全育成の向上に努めていくことを確認した。
学校区は山間地の3地区からなる広範囲の一方で、過疎化の進行や児童数の減少などで、児童の登下校時の孤立の面から防犯対策や交通安全などあらゆる課題への対応が困難な現状にあるとする。
このため、地域の各団体や住民を交えた協議会の発足により、山間の小規模校にあった課題への対策を検討するとともに、学校教育や健全育成についても考える。
会は当面、児童の登下校時の見守りや巡視巡回などをし、学校の参観日などに合わせて、総会や情報交換会を設け、地域事情を把握して課題を模索し、対策を提案し合う。
会合では会長に、学校評議員の松井教一さん=三義=を選任。各地区ごとに分散し、通学路における課題や対応を話し合った。
開会のあいさつで宇治正隆校長は「子どもを取り巻く教育環境は大きく変ぼうしてきている」と、昨今の子どもがかかわる凶悪犯罪の多発化に触れ、子どもの安全確保などに協力を求めた。 -
オフィスTOJI翻訳事務所が未就園児以下の子どもと一緒に学べる英会話教室「うぃず☆きっず」の体験会を実施
南箕輪村のオフィスTOJI翻訳事務所は12日、未就園児以下の乳幼児を持つ母親らが子どもと一緒に学べる英会話教室「うぃず☆きっず」の体験会を北殿公民館で開いた。
習い事に通いにくい未就園児以下の子どもを持つ母親に、託児ではなく、教室内で子どもと一緒に英会話を学んでもらい、気負いせずに自己研鑽(さん)するとともに仲間同士で交流しながら育児ストレスを解消してもらおう竏窒ニいう、子育て支援を目的とする新たな企画。子どもたちには、母親と一緒に通う中で自然に英語に触れる環境を提供したいと考えている。
この日は、伊那市や南箕輪村に住む6カ月から1歳までの乳幼児を持つ9組の母子が参加。簡単な自己紹介や子どもが風邪をひいた時の表現などに挑戦し、英会話を楽しみながら交流を深めた。
伊那市から来た母親の一人は「子どもを連れてできる英会話はあまりないので良かった。習い事は前からやりたいと考えていたが、小さい子どもを連れて行くことはできないでいた」と語っていた。
体験会は19日も行う予定で、時間は午前9時からと午前10時15分から。
問い合わせはオフィスTOJI翻訳事務所(TEL72・1213)へ。 -
はらぺこ保育園で祖父母参観
野外活動などを中心とした保育に取り組む伊那市富県の「はらぺこ保育園」で13日、祖父母参観があった。園児らの元気な姿を見ようと多くの祖父母が訪れ、ペンダントづくりや稲刈りに挑戦した。
この日は、父方、母方、双方の祖母が参加したり、夫婦で参加する祖父母がいるなど、園舎はいつになく、たくさんの人であふれた。
園児は祖父母に、祖父母は園児にプレゼントする木のペンダントに色付けした後、園児らが春から育ててきた稲を一緒に収穫=写真。「こんなに実って楽しみだね」などと話しながら、稲を刈り取り、採れたての米の味を確かめる園児もいた。
園児の祖父の一人は「自然の中で思い切り遊び回っている。時間的制約のある保育園ではなかなかできない。自然の中で何かいろいろを感じ取っているのでは」と話していた。
同園は28日の午前10時から07年度入園説明会を行う。また、17、26日は一般開放をしている。
問い合わせは同園(TEL76・3341)へ。