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かんてんぱぱで今井いさおさん憧憬(どうけい)画の旅
幼いころに記憶した風景に自身の思いを込めて描く今井いさおさん(64)=岡谷市=による「今井いさお竏駐イ憬(どうけい)画の旅竏秩vが9日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。懐かしさや温かさを今に伝える水彩画20点が、訪れた人たちの心を和ませている。
デザイン関係の職業を辞め、現在の活動を始めたのは7年前。木合板に不透明水彩を用い、油絵のようなタッチを再現する一方、油絵の具ではできないグラデーションを巧みに表現している。「憧憬画」というオリジナルの呼び名で幼いころの記憶などを心象風景として描いており、昭和20年代の上諏訪駅前を描いた作品もある。
今回は伊那谷の風景を描いた作品も展示。平和への願いを込めて描いた作品「み返り峠」は、南方に出向いた兵士は戦地の海に浮かぶ島にふるさとを重ねて見たのではないか竏窒ニの思いから描いた。
今井さんは「今は失われてしまった昔の風景を描くことを通じて、見る人にも昔の記憶を懐かしんでほしい」話している。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時)。 -
箕輪町図書館
「聖職の碑」DVD貸出始める箕輪町図書館は、中央アルプス木曽駒ヶ岳での遭難事故を題材にした新田次郎の小説を映画化した「聖職の碑」DVDの貸し出しを始めた。
「聖職の碑」は、1913年(大正2年)に中箕輪高等小学校(現・箕輪町立箕輪中学校)の木曽駒ヶ岳集団登山における遭難事故を題材にした小説。78年に森谷司郎監督が映画化した。上映時間153分。
通常の公共図書館では貸し出しができない作品だが、「地元箕輪に関係のある作品なので保存もし、貸し出しもしたい」と発売元に交渉し、館外貸出の許可を得た。
DVDは3本。1本は保存用で、2本を貸し出している。すでに利用者もいるという。
図書館では「箕輪町に深く関わりのある作品なので、この機会にぜひ借りてほしい」と話している。 -
赤穂中同年会が設立総会
1981(昭和56)年度に赤穂中学校を卒業した同窓会員らが数え年で厄年を迎えるのを機に6日、赤穂中同年会「56すみれ会」の設立総会が駒ケ根市の文化会館で開かれた。卒業生357人のうち約240人が出席し、懐かしい校歌を歌って会の設立を祝った=写真。池上博康実行委員会長はあいさつで「厄年を迎え、人生の大きな節目としてここに会を設立する。素晴らしい級友たちとの新たな出会いと生涯の仲間づくりの場としてほしい」と呼び掛けた。
総会後に開かれたパーティーでは、出席者らが久しぶりに会った友人らと笑顔で昔話に花を咲かせるなど、恩師らも交えて旧交を温めた。
総会に先立ち、厄除けと物故者の慰霊の法要が市内の安楽寺で行われた。
同会は記念事業の一環として12月、母校赤穂中に同中の元校長で県教育委員長も務めた松田泰俊さん=伊那市高遠=が揮ごうした書1幅を寄贈し、赤穂地区の3小学校にもそれぞれ記念品を贈ったほか、市社会福祉協議会には介護用電動ベッド3台を贈った。 -
今季一番の大雪
「寒の入り」の6日、低気圧の影響で、上伊那も辺り一面が雪に覆われた。今季一番の大雪で、住民は朝から雪かきに当たった。企業が休みだったせいか、国道などで混雑はあまり見られなかったものの、物損事故が数件あった。
伊那消防署によると、6日午前零時縲恁゚後1時の降雪量は17センチ。除雪車が出たり、自宅周辺を雪かきする地域住民の姿が目立った。
伊那市通り町の商店街で、黙々と雪をかいていた男性は「今年は暖かかったからねぇ。雪が降ると言っていたが、こんなに降るとは」と話した。
交通事故の発生件数(6日午前零時縲恁゚後4時)は、伊那署管内で物損事故11件、人身2件、駒ケ根署管内で物損事故1件。人身事故は交差点内の出合い頭の衝突で、2人が軽傷を負った。伊那署管内の物損事故2件は、スタッドレスタイヤのはき忘れだった。
警察は「雪の日は速度を出さない。急ブレーキなど『急』が付く運転には気をつけて」と呼びかける。
長野気象台によると、7日は上空に強い寒気が入り、南部は雪、昼過ぎからくもりとなる。2月5日までの長期予報は、平年と同様に雪、または雨の日が多い。気温は平年並みか、高い。 -
七草がゆ
○…無病息災を願い、7日朝に七草がゆを食べる。新年のごちそうで弱った胃をいたわり、七草を食べて栄養バランスを整える昔からの知恵。
伊那市のニシザワショッパーズ通り町店でも、入り口付近に「七草セット」を並べて販売した。七草のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベ、ホトケノザ、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)がそろう。
「家にある野菜で間に合わせる」という人もいたが「正月においしいものを食べたから、あっさりしたものがいい」と年配者の多くが買い求めた。中には、家族分をまとめて手にする人も。
例年6日は、すぐに売り切れてしまうため、5日に買った人もいたそうだ。 -
雪遊び
この冬一番の大雪となった6日、雪かきに追われる大人を尻目に雪遊びを楽しむ子どもたちの姿が各地で見られた。
冬休みに合わせて東京から伊那市へ帰省していたある家族は、そのさなかに大雪に遭遇。今年初めての雪遊びとなった。
長男は前日に「雪が降りますように」とお祈りをしていたため、その喜びもひとしお。寒さに顔を赤らめながら、妹を乗せたそりを元気良く引っ張っていた=写真。
また、町内各地には個性豊かな雪だるま並んだほか、雪合戦をする子どもたちもおり、冬休みの最後に贈られた自然からのプレゼントを喜んだ。 -
中山湖スケート場今季営業中止・完全閉鎖も
伊那市高遠町藤沢の中山湖スケート場は、昨年7月の豪雨の影響で整備が不可能となり今季の営業を中止、今後の復旧も困難な状況にあり、完全閉鎖の可能性も高まっている。
管理する市教育委員会高遠教育振興課によると、沢の氾濫によって土砂が湖に堆積、通常で水深2メートルあるが、これによって5縲・0センチほどとなった。また、湖に流れ込む沢も増えたことで、氷を張らせることが厳しくなっている。
復旧には土砂を掘削したり、湖の周囲に水路を設置するなどの大規模改修が強いられるが、予算面から、利用者が低迷している点などを踏まえ、改修の必要性の有無が検討課題となっている。
スケート場(外周約150メートル)は、88年にオープンし、当初は1シーズン千人以上が利用していたが、近年は400人前後まで低迷。競技人口の減少をはじめ、地元の小学校でスケート教室がなくなったことや、温暖気候による短期間営業を強いられていることなどが原因とされている。
近くにある国立青少年自然の家の利用者や地域住民が主に足を運び、氷上ボーリングやカーリングも楽しめるスケート場として親しまれていた。 -
伊那市立図書館恒例・新春かるた大会
伊那市荒井の市立図書館で6日、9回目となる新春かるた会があった。市内から幼児や児童ら7人が参加し、職員が用意した、キャラクターかるたなどバラエティーに富んだ約20種類を楽しみ、新年の伝統文化を味わった。
「小さな体におしゃれな羽もニイニイゼミ」などの読み札で絵札を取る、昆虫や日本の昔話などのかるたがある中、それぞれが好みのかるたを選んで満喫。参加者には「おばけかるた」が一番の人気だった。今年、新たに加わった同市書店組合が発売した「新伊那市かるた」も楽しんだ。
子どもたちは、職員が読み上げると、すばやく「あった!」と手を伸ばし合うなどの攻防。お手つきをすると照れ笑いを見せるなど、笑い声が絶えないまま白熱したかるた取りを展開した。
敬愛幼稚園年長の十文字まよちゃん(6つ)は「こんなにいっぱいのかるたを見たのは初めて。選ぶのに迷っちゃう」と話していた。 -
ロウバイ香る
迎春の花、ロウバイ香る-。
中川村大草の溝口一夫さん宅のロウバイが3分咲き、見ごろを迎えている。ろう細工のような透きとおった花は芳香を放ち、道行くの人の足を止めさせる。
溝口さんの話では、毎年暮れから咲き始め、今月いっぱい位は楽しめそうとか。
ロウバイはロウバイ属の落葉低木、別名唐梅。淡黄色の花弁の中央部分が暗紫色になっているが、この部分が黄色の花もある。 -
箕輪町図書館ですごろくプレゼント
箕輪町図書館は7日まで、お正月企画で「もみじちゃん みのわまち1周すごろく」をプレゼントしている。絵本や本を何冊も抱えた子どもたちが、すごろくのプレゼントをうれしそうに受け取っている。
すごろくは、図書館職員手作りのオリジナル。町のキャラクター「もみじちゃん」が図書館をスタートし町の名所、史跡など町内を1周して図書館にゴールする。王墓古墳、ながた温泉、もみじ湖などを巡り、途中には「オトボーのカッパに足を引っ張られる」で7つ戻ったり、「8人の乙女に応援される」で5つ先に進めるなど楽しい工夫がされている。
すごろくの裏面は、みのわまちの昔話を紹介。「竜宮塚」「オトボー」「漆戸の淵」などすごろくにも登場する5話を載せている。
もみじちゃんの駒、さいころも切り抜いて作れるようになっており、塗り絵もできる。
プレゼントは、期間中に本を借りた小学生までの子どもが対象。500セット用意している。 -
松くい虫対策の募金箱設置
南箕輪村大芝高原のアカマツを松くい虫から守ろうと、南箕輪村森林セラピー協議会(大熊恵二協議会長)は、村内5カ所に「松くい虫対策募金箱」を設置した。協議会は、大芝高原のアカマツを守るため、村の緑を守るため、多くの協力を呼びかけている。
松くい虫被害は昨年、隣の伊那市でも東春近、西春近、美篶で被害木が発見された。村でいつ被害が発見されてもおかしくない状況として、村は松くい虫対策で薬剤樹幹注入の実施を決め、全体の約2割のアカマツを年次的に分散して処理する。
長期間の薬剤樹幹注入は村財政を圧迫するため、協議会が「松くい虫対策募金」を実施し処理費用にあてる。
募金箱は役場、村民センター、JA南箕輪支所、大芝荘、大芝の湯の5カ所に設置した。大熊協議会長は4日、JA南箕輪支所に募金箱を設置。訪れた人がさっそく募金してくれたという。
多額の募金は事前に協議会事務局の産業課商工林務係(TEL72・2176内線152)へ。 -
はら美術で折井宏光さんの日本画展
数少ない歴史画の継承者として活躍する日本画家・折井宏光さん(68)=諏訪市=による新春企画「歴史画を描く折井宏光日本画展」が9日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。武田信玄や木曽義仲、源義経などを描いた約30点が、訪れた人の目を楽しませている。
日本美術院の春秋の院展で数々の作品を入選させ、89年からは特待として歴史画を描き続けている折井さん。40年前に高校の美術教諭として勤務していた上伊那への思い入れは強く、当時からの友人の中には著名な地元作家もいる。企画展も友人らの後押しがあって実現した。
今回は展覧会に入選した大作も展示。04年の前田青邨記念賞展で入選した「木曽義仲」は、義仲が後白河法王の法住寺殿に攻め入った一場面をとらえた。どの作品も時代考証を正確にとらえており、当時の臨場感を今に伝える。
折井さんは「歴史画には一つのロマンがある。今回はそれを説明する色紙も展示しているので、これらを手がかりにしながら『こういう場面を描いたんだ』と感じてほしい」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。
また7日には、折井さんによるギャラリートークもある。午後1時から。入場無料。 -
【記者室】泥棒なんて人ごと?
長野県警のホームページの中に「あなたの街の犯罪」がある。各署ごと、最近の犯罪の状況が市町村別、日別に列挙されているのだが、その発生件数の多さには驚く▼12月の駒ケ根署管内の犯罪を見ると、出店荒らし5件、車上狙い4件、自動販売機狙い3件、窃盗2件のほか空き巣などが数件で合計は17件。平均して2日に1件以上起きている計算だ。現に筆者の知り合いでも空き巣の被害に遭ったお宅が昨年だけで2軒ある。泥棒なんて人ごと竏窒ニのんびり構えていられる時代ではない▼状況によって強盗に早変わりする空き巣が特に怖いが、気をつけようがない竏窒ネどと言わず、それぞれ泥棒になったつもりでわが家の防犯対策を考えてみることも時には必要では。 (白鳥文男)
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宮田村消防団7日に出初式
宮田村消防団(平澤成己団長)は7日、出初式を行う。午前10時から村内中心部を分列行進し、清水靖夫村長が観閲。式典は10時半から村民会館で開き、のべ78人の団員と第2分団、第3分団を表彰。団活動に協力したり、防火優良の村内3事業所も表彰する。受賞者は次の皆さん。
◆県消防協会長表彰▽退職者感謝状=有賀健一▽功績章=平澤成己▽功労章=上條雅典、倉田康秀▽努力章=小澤敏博、唐澤忠▽精績章=武井克憲、酒井靖浩▽技術章=春日真一、北原憲明▽精勤章=川手哲弘、酒井豊典、小田切真次、小林泰幸、三浦隆、本田宏行、牧田久孝、小田切俊一、北原修一、飯島保
◆上伊那消防協会長表彰▽優秀章=第2分団▽無火災章=第3分団▽功労章=山下秀樹、小林一男▽精勤章=春日政浩、三浦博文、武井元、宮本雄一、春日政信、田中慶一、中原淳、加藤輝明、清水悦史、上野則秋
◆村長表彰▽15年勤続章=春日直明、浦野正敏、春日昇、永谷和春、白鳥義典、小田切浩明▽10年勤続章=武井克憲、酒井靖浩、田中英治、宮本雄一、山岸誠司、小林一男、加藤輝明、飯島保、清水悦史、北原修一、春日学、北原洋介、有賀光行、小木曽章典、三浦信之、小田切豊、渡辺悟、有賀哲也、豊岡聖之、小田切晃、田中洋利▽5年勤続章=小池晃、拓植高光、小田切俊一、小椋学、高橋耕学、小牧秀徳、庄野延幸、佐藤王成、近藤偉、伊東真一、小田切忠、小川堅一、保科靖国、山本謙吾、中塚英介
◆村消防団長表彰▽防火優良事業所=テーケー、宮田アルマイト工業▽消防団協力事業所=タカノ南平工場 -
赤羽栄子押花絵作品展 ベル伊那・8日まで
伊那市美篶の押し花インストラクターの赤羽栄子さんの作品展「水に魅せられて」は8日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。同ホールでは3回目の個展。風景画を中心とした新作70点を含む115点を展示販売している。
永遠のテーマである「水」を題材とした渓谷や滝を表現した新作を出品。「しなやかでたくましい水は、いやしと元気を与えてくれる」と赤羽さん。上田市の巣栗渓谷、茅野市の大滝など、本物と見間違えるほどの力作に人々の足が止まっている。
身近な山や自分の庭で採集した草花を使って四季折々の風景を描写した。紅葉したカエデやハゼの葉を使った「赤富士」などの作品もある。赤羽さんは「植物の命を頂いて、それを永く生かすことが押し花の魅力」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
小正月の伝統「繭玉づくり」
養蚕の降盛を願う小正月の風物詩「繭玉(まゆだま)づくり」竏秩B5日、伊那市美篶笠原北村の会所「広得館」で、地域の児童や保護者ら約40人が集まり、忘れ去られつつある伝統行事を皆で体験した。
「子どもたちに伝統を伝承しよう」と、同地区のボランティアグループと高齢者クラブが始めた恒例行事。メンバーの諸田秀さん(77)によると「昔はどの家でもお蚕さまを飼っていたため、繭玉づくりは各家庭で行われていた」という。
熱湯で練った3キロの米の粉を食紅で色付けし、紅白の繭玉を約150個仕上げ、高さ2メートルほどのソヨゴの木の枝に刺した。中には本年の干支(えと)のイノシシ型のユニークな繭もあり、熱心に作業する子どもたちの表情は笑顔で絶えなかった。
この日は、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った、もちを短冊形に切った「稲穂」もつくった。これらは7日、地元のどんど焼きで各家庭のしめ縄などと一緒に焼いて、それぞれの願いを天に届けるという。 -
初日の出に歓声
天候に恵まれた元旦、宮田村内では南アルプス方面から昇る初日の出を拝もうと、眺望スポットに人が集まった。高台にある太田切川の駒ケ根橋には30人ほどが訪れ、天高く燃ゆる鮮やかな陽光で新春の朝を迎えた。
快晴に恵まれ午前7時すぎ、山の頂上がオレンジ色に染まると、「ワーっきれい」と歓声も。
昇ってゆく太陽に向って拝んだり、写真撮影する姿があった。
「ここから眺めるのが最高だと聞いてきた。日の出は一瞬だったがきれいだった」と村内の男性は話した。 -
光前寺で摩利支天像公開
今年のえとの亥(いのしし)にちなんだ木像が駒ケ根市の古刹光前寺の本堂で5日まで公開されている。像は陽炎(かげろう)を神格化したという三面六臂(ろっぴ)の「摩利支天(まりしてん)像」=写真=で、イノシシの背に乗り、6本の手にはそれぞれ弓や槍などを持っている。厄除け、蓄財、開運などのご利益があるといわれるため、訪れた参拝者は正月から縁起が良い竏窒ニ神妙に手を合わせて拝んでいる。
同寺は大みそかから正月三が日にかけて多くの参拝者らでにぎわった。寺ではこの間、昨年を1万人上回る約5万人の人出があったとみている。 -
長谷成人式
伊那市長谷地区の07年成人式は1日、長谷公民館であり、思い出話に花を咲かせながら喜びを分かちあった=写真。
長谷地区では例年、多くの人が出席できる正月に成人式を実施。今年は、対象者23人のうち20人が式に参加した。
長谷公民館の伊藤智良館長は「長谷の地に生まれ育ったことを誇りとし、夢を胸に歩んでいってほしい」とあいさつ。
新成人を代表して城口権二さんが「私たちはこれからさまざまな困難と喜びが隣り合わせの人生を歩んでいく。一人ひとりがそれぞれの道を選び、歩んでゆくので、これからも指導をお願いします」と新しい出発への思いを述べた。
その後、成人者らの中学校時代の担任・中村昭彦教諭が講演。「カブトムシを取ってきたり石を投げて池のコイの様子をうかがったりとやんちゃな子どもたちだったが、地域のみなさんも子どもたちの活動を見守ってくれ、温かさを感じた」と当時の思い出話を交えながら、はなむけの言葉を贈った。 -
JAだるま貯金
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は4日、「だるま貯金」を上伊那管内で一斉に実施した。午前8時の開始とともに、多くの人が訪れ、新しいダルマを持ち帰った=写真。
貯金した人を対象に、新しいダルマ1つを進呈する正月の恒例イベント。今年は各支所の金融店舗など37カ所に窓口設置。9850個のダルマを用意した。
年初めの縁起ものを手に入れようと毎年訪れる人も多く、正月祝いにもらったお年玉を貯金するため、親や祖父母とともに訪れる子どももいるという。
年が明け、久々に会った知人と新年のあいさつを交わす姿も多く見られた。 -
アマチュア・マジシャン
箕輪町松島
有賀哲哉さん観客の前に登場したアマチュア・マジシャン「アリック」。鮮やかな手つきでカードを扱い、見る人を巻き込んで次々と繰り広げる手品に、「どうなってるの?」「すごいね」と拍手が起きた。
「どこで何をやったか忘れるくらい緊張している。でも、楽しんでもらうために、喜んでもらえることを考える。場をこなさないとうまくなれない。呼ばれたら飛んで行きますよ」。アリックの名を刺しゅうしたジャケット姿で、驚きと感動を届ける。
大学に進学し、友達がやっていた手品に魅せられてサークルに入った。「勉強はしなかった。授業中もずっとトランプをやっていた」というほど手品にのめり込み、トランプを扇子のように美しく開く扱いも20歳のときには習得していた。
学生時代、アマチュア・マジシャンとして名高い故高木重朗氏に直接指導を受ける機会もあった。初めて手品をやった小学3年の学芸会。ダンボール箱の中で人が入れ替わる手品は、高木氏の本を見て挑戦した。「俺が読んだ本の人がここにいるんだって感激しました。すごかったですね」と振り返る。
卒業後しばらくは独学で手品を勉強していたが、2000年に箕輪町に戻るまでの10年間はほとんど手品をすることはなかった。地元で旧友に会う機会が増えると同時に手品を披露する場ができ、再び練習を始めた。
手品には4つの楽しみがあるという。(1)見る楽しみ(2)種を知る楽しみ(3)練習してできるようになる楽しみ(4)皆に見せて喜んでもらえる楽しみ-。4つの段階をしっかり踏むと、自分にとってもお客さんにとっても素晴らしい、最高の手品になる。
「まずは見て感動。何でもそうだけど、自分が感動しないとだめ」。次にどうやっているのかを推測する。長年やっているとある程度は分かるといい、後は自分なりにアレンジする。「練習あるのみ」と、暇を見つけては練習に励む。
手で練習する以上にもっと練習することがある。それは「頭の中でストーリーを描く」こと。何度も何度もストーリーを組み替えて練習する。例えば手品を披露する場が自分の想定と違っていても、頭の中で経験しているとすぐに切り替えができるなど、スムーズに対応できる。これは手品のみならず、人生にもいえることだという。
得意とするのはカードマジック。「トランプには種がない。自分がやりながら種を仕掛けていく。これはすごいですね」。カードマジックという「52枚が繰り出す芸術」に魅力を感じている。
「本当にすごい手品は観客が『うっ』と一瞬止まる。拍手を忘れる。我に返るまでの時間が『何なの今の?』となる。それをどこまで追求できるかなので、飽きることはないですね」。何かをやっているという動きを極力排除し、いかにシンプルに美しくやるかが課題となる。
人を楽しませるという最大の喜びのためにやっている手品。目指すは、「疑う余地なし」の究極の手品だ。(村上裕子) -
高遠地区成人式
合併後初となる伊那市高遠町の成人式が2日、高遠さくらホテルであり、対象者87人(男47、女40)のうち79人が顔をそろえた。新成人たちはスーツや華やかな振りそで姿で式に臨み、関係者から祝福を受けて人生の新たな門出を祝った。
小坂樫男市長は「社会の一員として権利と義務を与えられ、個人として責任ある行動が期待される。伊那市の新しいまちづくりにも力を貸していただきたい」と祝辞を述べた。
新成人を代表して2人が意見発表。小松渉さんは「さまざまな経験から得たことを今後に生かしていきたい」と、大人としての新たな人生に抱負を語った。中学校時代の当時の担任らも出席し、新成人の成長に目を細め、激励の言葉を寄せた。
新成人たちは式後に、音楽ステージなどを盛り込んだ祝宴を企画。ビールやジュースで乾杯し、記念撮影をしたり、会話を楽しんで、友との再会を喜んでいた。 -
新たな門出 自覚新たに・南箕輪村で成人式
南箕輪村の成人式は3日、村民センターであり、116人の新成人(対象者175人・前年比11人減)が出席した。晴れやかな振り袖や新しいスーツに身を包んだ若者たちは、久しぶりに合う友人との再会を喜び、新たな決意とともに成人としての新たな門出を祝った。
式典で唐木一直村長は「自分の行動、責任、義務を持つことが大人になること。今日まで育み暖かく見守ってくれた家族や恩師に感謝の心を持って、歩んだ20年間を思い返してほしい。これからの村づくりを地域住民の一人として、一緒に担っていってもらいたい」と式辞を述べた。
新成人代表の瀧澤瑠璃さんは「私たちにも20回目の春がやってきた。地域の方、恩師、家族に感謝の気持ちでいっぱい。成人となり発言、言動にも慎重にならなければならないが、自分の行動次第では違った未来も開けるのだと思う。これからも多くの人に見守っていってもらいたいと思う」と謝辞を述べた。
田本昌也さんは成人者代表として、命の尊さについて意見発表。「子どもとかかわり合って生きることの大切さを語れる大人になれば命の尊さを軽視することはない。これは一つの方法でしかないが、これらの積み重ねが今後の明るい未来につながっていく」とした。
祝賀会はジュースやビールで乾杯(南箕輪村) -
南アルプスを世界自然遺産に
南アルプスを世界自然遺産に竏秩B長野、山梨、静岡の3県にまたがる雄大な自然財産を世界に知らしめるべく、関係10市町村による壮大な構想が始動する。登録にはさまざまな条件が連なり、課題も山積しているのが現状。一筋縄ではいかない険しい道のりと言えるが、県域を越えて手を結んだ運動に期待が高まっている。
南アルプスは、日本第2位の標高を誇る北岳を主峰とする3千メートル級の山々を10峰有した日本有数の連峰。キタダケソウをはじめとした固有種が自生するなど、高山植物群が全域に分布し、特別天然記念物のニホンカモシカやライチョウなども生息、氷河遺跡も存在する。財産として誇示する理由がそこにある。
世界遺産ともなればその価値は一層高まり、国際的に自然環境の保全を図れるほか、知名度が上がり、地域の発展につなげることができる。
登録を目指した構想は、静岡市による南アルプス市への投げかけによって始まった。山梨県側の関係市町もこれを歓迎し、両県ともに各自治体の首長や議長らで連絡協議会を設置。長野県側においては、申し入れを受けた伊那市が取りまとめ役となり、2月にも連絡協を設置する考え。年度内に3県全体の推進協議会を立ち上げて、本格的な活動の展開へ体制を整える。
山梨県連絡協によると、03年に国が世界遺産に推薦する候補地を検討するなかで、南アルプスの名も挙がり、「山岳景観として必要な要素はすべて包含している」との高い評価も得ている。
しかし、地形・地質面で「氷河自体を包含していない」とされ、生態系についても「近緑種もしくは同一種が近隣地域にも見られる」との指摘を受けている。また、「カナディアンロッキー山脈公園群(カナダ・既登録地)など、同様の優れた山岳景観を有する、より規模の大きな登録地が多く存在する」と、世界遺産として求められる普遍的な価値には欠けていた。
推進協ではこうした課題を整理するとともに、登録に向けて多面的に検討を進めていく予定。一方で、地域住民の意見に耳を傾けることも不可欠だ。
法的規制がかかる区域が山稜部に限定されているとした国の指摘によって、推進協では国立公園など保護区域の拡大も検討する。また、世界遺産になれば厳しい規制がかかることを視野に、南アルプス北部のふもと、伊那市長谷の関係者は「地元は・ス天与の恵み・スとも言うべき大きな財産。世界遺産となればすばらしいことだとは思うが、住民の生活が犠牲になるようなことがあっては困る」と不安をのぞかせる。「まず第一にメリット、デメリットをしっかりと示す必要があるのでは。全てにおいて、地域にとって良かったと思えるようであってほしい」。 -
【年男年女】
箕輪町社会福祉協議会職員
柏原久美子さん(59)「今年1年で定年。元気で、この職場にいて良かったと思える1年にしたい」
何か自分にもできることがあれば-と、専業主婦から外で働くことを決意。箕輪町の母子通園施設若草園に1年勤め、翌92年に介護士として町デイサービスセンターゆとり荘立ち上げの1期職員になった。ケアマネージャー、ヘルパーステーションと異動し、今は地域福祉を担当する。
「お年寄りや介護者を大事にしたい気持ちを正直に伝えないといけない。関係作りが大事」。職場でも「互いを尊重し大事にすることで仕事もうまくいく」と、常に人間関係を大切にしてきた。
「自分を殺すことでなく今の自分を正直に出す。バカでもね、バカを認めてもらって仕事するの」。笑顔と明るさで、周囲に元気を与えてくれる。
「自分の持っているものは微々たるものだけど、今までやってきたこと、感じてきたことを伝えたい」。後輩の育成が定年を控えた自分の任務だという。 -
【新年号】年男年女南箕輪村神子柴
関さん親子
裕一さん(47)
大地君(11)
啓太君(11)兄・大地君と弟・啓太君は二卵性の双子。今年は父親の裕一さんと共に年男だ。「お腹にいる時から二人だったから、かみさんは大変そうだった。啓太は生まれた時小さかったから、すぐに子ども病院に運ばれたけど、その後は二人とも大きな病気もせず、割とすくすく健康に育ってくれている」と裕一さん。
二人がまだ小さかった時は、一人ひとり順番に夜鳴きするなど、大変なこともあったという。「でも、二人一緒にしておけば大丈夫だったから割と楽だった。今でも二人そろってないと不安なんじゃない?」と問い掛ける裕一さんに「そんなことないよ」と照れる。
気の合う遊び仲間だが性格はそれぞれ。兄的な存在感がある大地君はサッカークラブに所属しており、レゴブロックや工作が得意。一方の啓太君は家の手伝いなどに積極的。剣道をやっており、授業では理科の実験が楽しいという。
「今は元気でいてくることが一番。来年も健康で過ごせれば」 -
イシシとノシシ、すくすくと
今年はボクたちが主役。名前は「イシシ(雄)」と「ノシシ(雌)」。生まれは中川村大草、山の中から迷い出て、今は南陽の小沢豊美さんちに世話になっているよ。
チャーミングポイントは、なんといっても悩殺系のつぶらな瞳と、愛きょう満点の丸い鼻。好きな食べ物はご飯と果物だけど、好き嫌いなく、なんでも食べて、大きくなって、来年はパパとママになりたいな。 -
上伊那貨物自動車社長小池長さん
上伊那貨物自動車の3代目社長。14年前、父の先代社長が60歳で急逝したことにより、33歳で会社を任されることになった。
「突然のことで経営の右も左も分からない。社長が務まるかどうかさえも分からないありさまだった」が、葬式で取引先の人が掛けてくれた言葉を思い出した。
「社長になっても、しばらくは何もするな」竏秩B
「そうは言っても…とその時は考えたが、今になってみると確かにそうだ、ありがたい助言だったと思える。新米社長が思いつきで何かやると、せっかくうまく動いている会社の業務をかえって乱すこともあるから。もっとも、何もやらなかったというより、できなかったというのが本当のところかな」
若い新社長の目の前に次々に立ちふさがる困難を夢中で乗り越え続けるうちにいつか時は流れ、数々の貴重な経験を得て社長業もしっかり板についた。
「年男か…。33歳で社長になったから、還暦の60歳を社長業の一区切りとすると48歳の年男はほぼ中間点ともいえるかな」
自分で車を運転して出張をこなすことも多いが「以前は大阪や神戸への日帰りでも平気だったのが、最近では相当疲れるようになった」という。
「そんな時に肉体的な衰えを感じることもあるから、年男を良い節目として健康についてももっと考えていきたい。これから始まる社長としての後半戦に向けて頑張ります」 -
左腕だけでイノシシを彫る
「親イノシシは精悍さが表現でき、ウリボウ3匹は愛らしくまとまった。まずまずの出来映え」-。病気で半身不自由になり、左腕だけで木彫に打ちこみ、数々の力作を制作している駒ケ根市北割2区の下平長栄さん(71)は、干支にちなみ、3カ月掛かって「イノシシの親子(浮彫り)」を完成させた。
横45センチ、縦30センチ、厚さ約4センチのシナノキに、木彫の師、中沢達彦さんが描いた原画をカーボン紙で写し、コツコツと左手だけで彫り上げ、黒と茶色を混ぜた染料を塗り、微妙な色合いを出し、木彫オイルで仕上げた。
市内銀座で長男の勇さんと一緒に中華料理の食堂「きよし」を経営していたが、91年、脳内出血で倒れ、右半身不随となり、リハビリの一環として、木彫を始めた。93年、県障害者福祉展入選、95年には同展で知事賞に輝いたという。
昨年までに干支の動物12匹を仕上げ、現在は、ほのぼのとしたお地蔵さんに、やさしい言葉が入る「お地蔵さんシリーズ」を制作中。予定する50作品中、26作品が完成、全作品が完成したら、個展を開く計画とか。
1935年生まれで亥年、今年は年男「これからも木彫1本で、1直線で頑張りたい」と話す。 -
大みそかはそば屋さんのかきいれ時
暮れも押し迫り31日は大晦日、そば屋さんの書き入れ時-。
「越百そば」で人気の飯島町飯島の天七(伊藤昇志社長)ではこの日、男性スタッフ3人が午前5時から打ち始め200-300人分のそばを打つ。飯島産の玄そばを磨き、石抜き、石臼でその日使うだけひく。そば粉に2割のつなぎの強力粉を混ぜて、粉の芯まで水分がしみるように丁寧に水まわしをする。粉がまとまった後、力を入れて120回以上こね、1・2ミリの厚さまで伸ばし、慎重にそば切り包丁で1・2ミリの太さに切りそろえる。
この道25年の湯沢今朝男さん(62)は「打ち始めたら、最後まで無心に、丁寧に、お客様に満足してもらえるように打っている」と話す。
大晦日は予約の持ち帰り年越しそばが中心。
年越しそばはそばのように長く幸福にという縁起とも、金箔師が仕事場に散らばった金
銀の粉を集めるのに、そば粉を用いたことから、金銀をかき集める意味とも言われている