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宮田小3年4組と2年、海外協力隊員候補生と交流授業
宮田村の宮田小学校3年4組と2年生は18日、国際協力機構駒ケ根青年海外協力隊訓練所の隊員候補生を迎え、国際理解の交流授業を行った。
3年4組を訪れたのは、学校教育支援で中米のホンジュラスに派遣予定の本田泰生さん(39)山本浩司さん(38)伊藤由紀子さん(36)の3人。
伊藤さんはピンク色が鮮やかなホンジュラスの民族衣装で現れ、子どもたちは興味津々。スライドを使ってクイズ形式で、同国の言葉や文化、暮らしぶりを伝えた
日本と比べ環境的に厳しい学校の様子も紹介。「みんなが学校に通えるわけではありません。家のために働く子どもたちもいます」と説明すると、児童は貧しくとも屈託のない笑顔が広がる現地の子どもたちの写真を見つめた。
2年生は太平洋に浮かぶバヌアツに派遣される3人と交流。地球温暖化により国土の水没も危ぐされる小さな島国の現状を知り、利便性を追い求める自分たちの暮らしが遠い国までつながっていることも学んだ。 -
伊那市教育委員会 委員長など決まる
伊那市教育委員会は、任期満了に伴う同委員会の委員長、委員長職務代理者の選任について、18日、臨時会を開き、委員長に新任の松田泰俊氏(63)を、委員長職務代理者に荒木康雄氏(51)を選任した。それぞれ任期は1年間。
臨時会の後、14日の市議会臨時会で人事が可決された、新任委員の松田氏=任期3年=と熊谷健氏(49)=同4年=に対する任命書辞令交付式があり、2人が小坂樫男市長から任命書を受け取った。
教育委員会委員長に就任した松田氏は「大変な重責だが皆さんの協力を得て、伊那市の教育振興のために尽したい」とあいさつした。
松田氏は、駒沢大学文学部社会学科卒。県内の小中学校教諭として教べんを取り、06年1月から同11月までの間、県教育委員会委員長を勤めていた。 -
春花壇で中川中が県知事賞
学校の春花壇の美を競う「フラワー・ブラボー・コンクール」の中央審査結果が発表され、「虹」をテーマにした中川村の中川中学校のメーン花壇が県知事賞に輝いた。
中央審査に同校の他、上伊那から2校が推薦され、このうち、伊那市の長谷中学校は日本植物園協会賞に、春富中学校は優良賞に選ばれた。審査は9日、県教育委員会や県農政部農業技術科、園芸特産課、中日新聞社ら4人の審査員が、黄色や青、赤などのパンジーで彩られたメーン花壇を、花の生育状況、花壇の設計、地域への波及などを観点に審査した。 -
東伊那小防犯訓練
駒ケ根市の東伊那郵便局強盗事件が起きたあの日から約3年竏秩B犯人が逃げ込んだ東伊那小学校(小川清美校長)は事件の教訓を生かそうと15日、校内への侵入者に対する防犯訓練を行った。
駒ケ根署の警察官扮(ふん)する不審者が模擬日本刀などを持って職員室に侵入。居合わせた教頭や校長が児童らを安全に避難させる時間を稼ごうと応対しているうち、いらだった不審者が暴れ始めたため、急を聞いて駆け付けて来た教職員らがさす又や木刀などを使いながら総がかりで押さえ込んだ=写真。
訓練後のまとめの会で小川校長は全校児童に対し「学校では先生がみんなの命を守るが学校の外でも何があるか分からない。自分の命は自分で守る気持ちを忘れないように」と呼び掛けた。
同小は事件発生を機に毎月15日を防犯安全の日と定め、児童らが携帯する防犯ブザーの点検などを行っているほか、毎年5月に全校防犯訓練を行うことにしている。
事件は04年5月10日午後5時ごろ発生した。東伊那郵便局に強盗が押し入って現金を強奪し、同小敷地内に止めておいた車の中に逃げ込んだが住民らに取り囲まれ、逃げ切れないとみて包丁で胸を刺して自殺した。事件発生時、児童らは既に全員が下校していたため、犯人と遭遇する事態は辛うじて免れた。 -
外国語&文化講座開講
多文化共生社会を目指して中南信地方で活動しているNPO法人クローバーコミュニケーション信州(野溝直樹代表)は13日、中国語とイタリア語の2講座を初めて駒ケ根市で開講した。中国語講座には6人が、イタリア語講座には昨年宮田村で開いた講座の受講生も含め5人が参加した。参加者は日本語と違う発音の数々に苦労しながらも、講師の指導で簡単な会話などを楽しそうに学んでいた=写真。
講座はいずれも毎月2回開き、来年2月ごろまで開講。言葉だけでなく文化や料理なども楽しく体験していくほか、希望者を対象にして中国語講座は台湾へ、イタリア語講座はイタリア・サルディニア島への旅行を計画している。
同講座は中途からの受講も受け付けている。問い合わせは中国語講座は伊藤貴司さん(TEL090・8023・7456)、イタリア語講座はアレッシオ・サンナさん(夜のみTEL090・7270・1857)へ。 -
津島神社改修を計画
祇園祭あばれみこしが有名な宮田村町二区の津島神社社殿の雨漏りがひどくなり、氏子の協力で大規模な改修を計画している。鉄板ぶき屋根と内部の改修、さらに同祭に使うのぼり旗、大提灯なども老朽化しており新調する。来年夏をめどに全事業を完了させたい考えだ。
同神社は350年ほどの歴史があると伝えられ、現在の社殿は明治時代の建物。過去にも数回部分改修を行ってきたが、築110年余の経過で屋根などの老朽化は激しく、社殿内部への影響拡大も懸念される。
この長年の懸案に新旧の氏子総代は集まり、2月に改修委員会(保科充会長)を発足。準備を進めてきた。
事業費は700万円ほどを見込み、社殿のほか老朽化した道具などの更新も進める予定。
また今まで神社名を刻んだ「社標」がなかったが、祭りに使う社殿用の幕とあわせて整備を計画する。
同神社の氏子は町一区、町二区、町三区で1000戸ほど。氏子の寄付を主体に事業を進めたい考えで、改修委員会や氏子総代は地域に理解と協力を求めている。 -
宮田小2年2組が探鳥会
宮田村宮田小学校2年2組は16日、駒ケ根市の駒ケ根高原で探鳥会を開いた。33人の児童は耳を澄ませて鳥たちの・スさえずり・スを聞き、木の上に止まる「オオルリ」の美しい姿に息を飲んだ。
1年生の時から校内外で野鳥に親しむ同学級。いつも鳥について教えてもらう日本野鳥の会の小口泰人さん=駒ケ根市福岡=の案内で、大沼湖畔から別荘地内を散策した。
森の中での本格的な観察は初心者の子どもたち。小口さんからマナーも聞きつつ、静かに目と耳を自然の中に傾けた。
段々と近くなる鳴き声。目で追うと、ウグイスが大空に。「見えた」「飛んだ飛んだ」と歓声もわいた。
その後もホオジロ、コゲラ、シジュウカラと、子どもたちを歓迎するかのように鳥の歌声が森を包み込む。
沢の近くの木の上ではオオルリを発見。肉眼でも見ることができたが、双眼鏡をのぞくと「青色だ」「カワイイ」と子どもたちの目が輝いた。
担任の原一彦教諭からは植物の説明も受けるなど、多彩な生き物が暮らす地元の豊かな自然にどっぷりと親しんだ。 -
中川西小で新茶を手摘み
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中川村の中川西小学校で16日、恒例の全校児童の茶摘みを行った。児童らは正面玄関前など3カ所のお茶の木、約130本で1番茶の手摘みをした。今年は保護者や祖父母、地域の人々約20人が手伝った。
同校の茶畑は86年に、村道拡張に合わせ、道路沿いから学校敷地内に移植され、翌年、玄関に幼木を植栽。さらに、03年にも苗を植えた。
今年は暖冬傾向のため、昨年よりも1週間早めたが、4、5月に寒い日もあり、新芽の伸びは今1つ。
作業に先だって、用務員の西永真八郎さんが、黄緑色の新芽の全体、茎ごと摘む「普通摘み」を指導した。
この後、唱歌「茶摘み」のBGMが流れる中、児童らは歌を口ずさみながら摘み始めた。
6年生は初体験の1年生と並び、摘み方を丁寧に教えながら、作業を進め、たちまち、金属性のボールは新緑の茶葉でいっぱいになった。
この日、摘んだ葉は、高森町の製茶工場に持ちこみ、煎茶に加工され、祖父母参観日で味わったり、福祉施設、教育委員会などに贈られる。 -
第19回フリューゲル・ピアノ・コンチェルト・フェスティバル「夢コン」全国大会シニア部門で審査員特別賞
南箕輪中1年大塚智哉君日本アーティストビューロー主催の07年度第19回フリューゲル・ピアノ・コンチェルト・フェスティバル「夢コン」の全国大会(5月4日、大阪府・メルパルクOSAKA)で、南箕輪中学校1年の大塚智哉君(12)が、シニア・スチューデント・コンチェルト部門の2位となる審査員特別賞・加藤美緒子賞を受賞した。
「夢コン」は、プロのオーケストラと共演できる大会。部門別の課題曲集から選曲した曲で全国区テープ審査、地区本選大会を勝ち抜き、全国大会に出場した。
大塚君は、南箕輪村北殿の望月音楽教室伊那レッスン室に通っている。3回目の出場で、今回はシニア部門。演奏曲はハイドン「ソナタ ハ長調Hob.XVI-35より第1楽章」。本番は、「オーケストラと合わせにくい曲だと聞いたので、自分が合わせることも必要で考えながら弾いた。緊張しないで、とっても自信のあるいい演奏ができた」という。
目標にしていた賞の発表で名前が呼ばれなかったため今回はだめだと思っていたところ、目標を上回る審査員特別賞の受賞に「びっくりした」といい、「来年も挑戦したい」と話している。
望月音楽教室は主宰の望月玲子さんと、平林千枝さんが指導。同教室から同じく全国大会のジュニア・スチューデント・コンチェルト部門に出場した諏訪市立豊田小学校5年の矢崎宏一君(10)は、優秀演奏賞を受賞した。 -
青葉給食
伊那市の伊那東小学校(山本一夫校長、706人)で15日、青葉給食があった。新緑に萌える桜の木に囲まれた校庭で全校児童が給食を楽しむ企画。姉妹学級同士でグループをつくった児童たちは、青空の下、5月の日差しを浴びながら給食を楽しんだ。
1年生は6年生、2年生は4年生、3年生は5年生とともに会食した。この日の献立は鳥の唐揚げやおにぎり、ゼリーなど子供たちに人気のメニューばかり。朝からくもり空だったが給食の時間になると晴れ間も現れ、会話もはずんだ。
4年生の牧内さんごちゃん(10)は「外で食べる給食はおいしいし、姉妹学級の友達とも仲良くなれた。天気になってよかった」と笑顔で話した。 -
仲仙寺の仁王門 一世紀ぶりの建て替えへ
伊那市西箕輪羽広の仲仙寺(師田香雪住職)は、県宝・木造金剛力士像を安置している仁王門を建て替える。老朽化に伴う1世紀ぶりの新築で、今夏着工し、年内に完成させる予定。
##本文
仲仙寺は平安時代の高僧慈覚大師の開基、817(弘仁7)年の開創とされる天台宗の古刹(こさつ)。金剛力士像は室町時代の主流仏師の作で、日本彫刻史における意義は高く、05年に県宝の指定を受けている。昨年春の総代会で新改築が決定した。仁王門は明治初期の建立と推定され、これまでにも改修が繰り返されてきたが、雨漏りや、かわら屋根のたわみなど傷みが激しく、直射日光や風雨による金剛力士像への影響が心配されている。
新しい仁王門は木造の本格的な一層式楼門で、「銅板本がわら棒ぶき屋根」の入母屋作り。規模はこれまでとほぼ同じで幅7メートル奥行3・5メートル高さ7・3メートルほど。消火栓の関係があって現在地から南・西へそれぞれ2メートル寄せ、芭蕉の句碑や参道の石段なども移動する。事業費は約4000万円。檀信徒や有縁者らを中心に浄財・寄進などでまかなう方針。
師田住職は「大切な像でもあり、ふさわしい門になれば」と話している。 -
光風会員 横山光一さん(76) 伊那市西春近
陶芸を始めたのは、30年ほど前。企業を経営し、正月と盆以外は仕事に追われる毎日。「このまま働くだけで、人生が終わるのは寂しい。何か趣味を持とう」と考えていたとき、伊那市西春近公民館で陶芸教室の受講者を募集していると知り「これだ!」と早速、申し込んだ。教室へ通い、高遠焼の唐木米之助さんから陶芸の基礎を学んだ。
企業経営のほか、西春近商工会役員も務め、やることばかりだったが「人に勧められたことじゃないから、苦痛と思わなかったし、楽しかった。忙しい、忙しいと言いながら、時間は作れるんですよね」。自らのかまを設け、午前4時半に起き、仕事へ行くまでの間、ろくろに向かって作品を作った。仕事から帰ってきても、夕飯を食べ終わると、また作品作りに取りかかるという繰り返し。
ゆう薬は、原料の石の粉、ゆう薬、酸化銅を買い、自分で調合して色を作り出す。
失敗率が高く、焼き物の中で出しにくい色の一つとされる赤色の「辰砂(しんしゃ)」。ゆう薬の調合、焼き方の還元具合など条件がそろわなければ良い色は出ない。
仲間と一緒に訪問した、ある窯元から「辰砂はやめなさい」と言われたほど。それでも「何とか安定した色を出したい」と追求している。
「原点に返れ」と自分の作品にしかられたことがある。知人の家を訪ねたときのことだ。床の間に飾ってあった作品を手に取り、ふと、裏に自分の名を刻んだ銘「光」を見て衝撃を受けた。作品が仕上がり、命を託すように書いた一文字。20年、30年と経験を重ねるうち、精神の入れ方が初期と違うことに気づいた。作品は、自分自身を映し出す。「形や色がよければ良いだけでは、人の心に響くような感動する作品は生まれない。一つひとつに心を込めて作らなければ」と初心を忘れず、自分を律する。
伊那市高遠町の信州高遠美術館で開く陶芸展(6月4日縲・月1日)を控える。これまでの集大成として、つぼや花器など約20点を展示する予定。
精根込めて作った作品を多くの人に見てもらえることを楽しみにしている。
光風会員のほか、信州美術会、伊那美術会などに所属する。
(湯沢康江) -
宮田中2年生が中央保育園児と交流
宮田村の宮田中学校2年生は、近くの中央保育園を訪ね、園児とふれあいを深めている。家庭科の学習「家族と家庭生活」の一環で、年間数回交流する計画。初回は戸惑う姿もあったが、徐々に打ち溶け、子どもたちの元気な声がこだました。
14日は2年2組が同保育園を訪問し、さっそく遊んだり、年長園児の散歩に同行したり。未満児保育にも参加して、幼い子どもたちをあやす生徒もいた。
三浦将悟君は「どのようにふれあっていいか最初分からなくて大変だった」と話したが、寄ってくる園児と楽しげに交流。
新谷丈爾君は「頼りにしてくれて楽しい」と、園児にやさしく接していた。
生徒の半数程度は幼い子どもたちと接する機会が乏しいというが「初めは緊張気味の子もいたけど、いきいきしてますねぇ」と家庭科の川村みゆき教諭。
今後はこの日の交流で感じた経験を踏まえて、手作りの絵本を制作。夏に再び保育園を訪れ、園児たちに読み聞かせをする予定だ。 -
高遠高校同窓会代議委員会が校名検討を承認
高遠高校同窓会代議員会(井口公雄会長)は12日、総会を開き、08年度から導入する新カリキュラムに合わせ、校名検討を進めたいとする学校側の提案を承認した。
高校改革プランに伴う高校の再編整備が進む中、同校では今後の生き残りをかけて新カリキュラムの導入を検討してきた。校名についても、検討を求める声が挙がっており、今年2月の「将来の高遠高校を考える会」で校名検討を提案。しかし、一部から「なぜ変える必要があるのか」といった声が挙がったため、進行をストップし、同窓会の役員会など話し合いを行いながら校名検討実施に向けた調整を図ってきた。
学校は「校名検討は何が何でも変更しようとするものではない」と強調。今後、25日に開く高遠高校振興会理事会と将来の高遠高校を考える会で再び校名検討の是非を問い、承認が得られれば一般から広く校名を募集していく。しかし、現状のままが良い場合には現在の名前をそのまま書いて応募することもできる。 -
親子で夢中、コイのぼりづくり
宮田村町二区仲なかふれあいセンター内にある乳幼児親子の交流施設「遊ゆう広場」は9日、コイのぼりづくりを行った。10組ほどの親子が参加。色紙で手づくりし、可愛らしい姿で完成した。
紙を組み合わせて目玉やうろこに。子どもたちがのりを塗って、母親の「ペッタン、ペッタン」のかけ声で貼り合せる姿も。「上手、上手」と親子の笑顔が広がった。
ペンで色を塗ったりして、各自個性あふれたコイのぼりが出来あがり。見せあいながら、交流も深めていた。 -
公民館太鼓教室開講
宮田村公民館の太鼓教室が10日夜、村民会館で開講した。園児、小学生から大人まで初心者が中心に参加。10回にわたって稽古を積み、7月の祇園祭に出演を予定する。
信州梅が里宮田太鼓連の北原健一代表らが指導。口でリズムをとりながら「ドン・ドン・ドン」とバチの感触を味わった。
南割区の小学生、小田切檀君=6年=、梢さん=4年=、楓さん=3年=の3兄妹は、公民館のチラシを見て参加したいと希望。母親の京子さんは「リズム感も養えると思って」と、意欲的に励む我が子の姿を見守った。
宮田太鼓連は青少年健全育成と地域活性を兼ねて10数年前に発足。教室の指導も引き受けており、後進の育成も担っている。
この日も教室出身で現在は太鼓連のメンバーとして活躍する高校生の竹内優一君(17)=南割区=も指導に加わり、後輩たちに懇切丁寧に教えていた。 -
登場
伊那東小校長
山本一夫さん(58)毎朝の日課は校舎内を歩き、子どもたちに「おはようございます」と声をかけること。掃除の時間も児童らとともに草取りなどに精を出している。
「ここへきたばかりの時は桜が咲き始めていてきれいな学校だなと思った。子どもたちはあいさつも掃除もよくやってくれている」
初任地は阿智西小学校。大町小、箕輪東小、中川中などで教べんをとり、千栄小、高遠小では教頭を務めた。新任地の伊那東小は大規模校だが「700人いれば700人一人ひとりの良さがある。担任の先生にはその一人ひとりの良さを見つめて伸ばしてもらいたい」と語る。
中川中学校では、緑化委員会の顧問として生徒たちとともに学校花壇作りに取り組んだ。全校から公募したデザインで花を植え、夏休み中も生徒たちと一緒になって水やりや草取り、花摘みに専念。結果、春花壇、秋花壇ともコンクールで入賞を果たした。咲きそろった花の姿も美しかったが、何よりも生徒たちが一生懸命に取り組む姿に感動した。
「子どもと接するのは楽しいが、子どもが何を欲しているのかを理解するのは一番難しい。言葉では素直に言ってくれないこともあるから。今の子どもたちは当たり前のように生きているが、自分たちは自然や人に生かされているということを学んでもらえるような取り組みをしていきたい」
駒ヶ根市出身。趣味は読書と花づくり。現在は実家で妻、母と3人で暮らす。 -
演劇ワークショップ開講
劇団昴と市民との共同公演などを手がけてきた「こまがね演劇文化創造劇場」は地域の演劇文化の普及と底上げを図ろうと9日夜、初の試みとしてアマチュアを対象とした演劇ワークショップを駒ケ根市文化センターで開講した。演劇愛好家約20人が参加し、今後の日程や内容などについて主催者から説明を聞いた=写真。
ワークショップは初心者、一般向けの「発見と気づき」と、経験者向けの「俳優」、「殺陣」の3コース。講師はいずれも舞台や映像作品などに出演したり制作にかかわってきた同劇場の団員らが務める。各コースはそれぞれ週に1回ずつ開かれ、せりふの表現方法や間の取り方、舞台での立ち姿など演劇の基礎を学んでいく。主催者は「12年間共同公演を続けてきた中で基礎的な演技力の不足を感じた。時間をかけてじっくりと取り組むことで能力を向上させ、ひいては演劇の裾野の広がりにつなげたい」と話している。
新規参加も随時受け付けている。参加費は1回につき大人1千円、中・高生500円。問い合わせ、申し込みはこまがね演劇文化創造劇場(TEL83・5923)へ。 -
中川東小学校校長、井上康良さん(57)
「学校は小さいが、地域が広々として自然に恵まれている。気候も暖かいが、人々も温かく、丸い。子どもたちは明るく素直、すれていない、子どもらしい子ども」と感想を。
1951年伊那市東春近の農家の長男に生まれ。地元の高校を卒業後、東京の大学に進学。卒業後は高校時代の恩師の勧めもあり、教職に。初任は下伊那郡大鹿村鹿塩中学校で、理科を教えた。「赴任した年に、歌舞伎クラブが誕生し、学校が地域の文化を受け継ぐ、先駆的な取り組みに感心した」。
高森中学校を経て、79年に箕輪中学校へ。「全校生徒が歌と掃除、部活にと頑張っていた」。
その後、転任した伊那東部中学校では、生徒急増期に当り「社会環境の変化も大きく、登校拒否など色々な問題が出始めた時期だった」と振り返る。
87年に伊那養護学校中学部へ。「この子たちは何を考え、何をしてほしいのか。しゃべれない子どもたちとコミュニケーションを取るにはどうしたらよいのか。汗まみれ、泥まみれになって、ひとり一人と向き合い、教育の原点というべき大切な勉強ができた」。
その後、西春近北小学校で1年生40人を受け持った。「大勢のちびちゃんたちと、野山を駆け巡り、野草を摘んだり、キノコ取りもし、楽しく遊んだ」。
松川東小学校で3年、続いて箕輪東小学校で3年と合わせて6年間教頭を務めた。「校長先生の気持ちや考えを全教職員に浸透させる女房役として、苦労が多かった」。
中川村は松川町や高森町への通勤途上、朝早く通過したなじみの地。横断歩道で、登校中の児童が渡った後、必ず、丁寧に礼をしているのを見て「いい子どもたちが育っている。学校も地域も良い所だろうと思っていた。実際に着任し、そのとおりだった」という。
「校長として、子どもたちが安全で安心して、楽しい学校を作りたい」と抱負を述べ、保護者には「じっと子どもに寄り添い、子どもの成長をゆとりを持って、見守ることができる親になってほしい」と希望する。
両親と妻と4人暮らし。伊那市東春近在住 -
小田切恵子さん「私の井月」を彫る
ほほえみ地蔵や民話をテーマにした人間味ある作品で親しまれている伊那市西春近の木彫家、小田切恵子さんはこのほど、一刀彫「私の井月」を完成させ、13日の「井月俳句大会」で披露される。
「私の井月」は高さ65センチ、直径約1メートル、岡崎産の楠(クスノキ)の丸太から彫り出した。風呂敷包を乗せた竹行李を担ぎ、杖をつき、前屈みに歩く井月の姿は、俳人で医者の下島空谷の絵「井月の面影」を基に、小田切さんの木彫の師、西村公朝さん、良寛さんの面影を重ねて「とろんとして切れ長の目、『にかっ』とちょっと斜に笑った顔の表情を決めたという。
旅をねぐらにした漂泊の俳人らしく、手や足は、人の手足、ギリシャ彫刻を観察して、力強く表現した。
武士の生まれとも裕福な酒屋の出とも聞き、プライドも高かったのだろうと、羽二重の着物を着せ、行李には、自分も亡き父親も好きだった、組ひもをおしゃれに結んだ。
3年前、知人から「井月を彫って見ないか」と空谷の絵を渡され、昨年12月、井月の「父恋し、みのかさ持たぬ、裸虫」に出会い、「しがらみを離れ、思うがままに生きた亡き父と井月の生き方を重ねた。今年は59歳で亡くなった父の33回忌に当り、自分も59歳、伊那市に嫁いで33年と数字が重なったのも何かの縁か」と、彫り始めたという。
彫り始めると、実在の人を彫ることの責任、難しさに直面し、1時のみが持てなくなった。俳句の勉強し、俳句を作っているうちに、再び、仕事場に座ることができたという。
「彫っていると、亡き父をはじめ、木彫や仏教など、自分が出会った様々の人生の師が現れ、『自分の思うまま、素直に彫れば、それでいい』と励ましてくれた。父の遺品ののみが自由に動いて、楽しく彫ることができた」。
彫り終えて「(仏師の)父親に植え付けられた自分の感性は、これだったのかと感じ、常に問い続けてきた自己の原点、生存の意義に答えが出たような気がした」という。
この作品は13日の伊那市高遠の高遠閣で開く「井月俳句大会」で披露され、その後は、俳人、春日愚良子さんが主宰する句会の会場、清水庵の片隅にでも置いてもらえれば、うれしいと話す。 -
駒ケ根高原美術館で本多勝一展
現松川町出身のジャーナリスト本多勝一さんの作品展「本多勝一展 ニセモノを見抜きホンモノをめざすジャーナリズムを」が駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で6月20日まで開かれている。朝日新聞記者時代から現在までの多くの著作から抜粋した文章のほか、40歳代から始めたという絵画約50点を展示している=写真。
午前9時縲恁゚後5時30分。入館料は大人1千円、大学・高校生800円、小中学生500円(小中学生は毎土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
子育て10か条策定会議第4回
子育てのよりどころにしてもらおうと駒ケ根市が制定を進める「子育て10か条」の第4回策定会議が8日、市役所南庁舎で開かれた=写真。市民、団体の代表や教育関係者などで構成された委員約30人のうち出席した約20人が素案をもとに検討して9か条の原案をまとめたほか、名称を「こまがね子育て10か条」とすることを決めた。条文の10番目は各家庭で話し合って決めてもらうことが望ましいとされた。前文の内容と各条文の順番などは今後事務局が検討する。
原案は市のホームページで公開し、意見箱を設置するなどして市民の意見を募るほか、市民団体などの意見も反映した上で6月中旬ごろに制定される見通し。
2月に始まった会議は、当初3月中旬までに最終案をまとめて発表する計画だったが、じっくり検討したいとする意見が強かったことから5月にずれ込んだ。
こまがね子育て10か条の案は次の通り。
一、アルプスに 響くあいさつ 心が通う
一、顔出せば 広がる人の輪 ご近所づきあい
一、「ありがとう」「ごめんなさい」言葉で伝える 素直な気持ち
一、ほめてしかって抱きしめて 目を見てうなずき 最後まで
一、早寝 早起き 家族で愛の朝ごはん
一、つけっ放しに御用心 テレビやゲームは時間を決めて
一、外遊び 群れ遊び 自然に身につく がまんやルール
一、家事・育児 家族みんなで協力を できることからお手伝い
一、かけがえのない命 子どもにも自分にも 語りかけよう
一、(第10条は各家庭ごとに話し合って決める) -
宮田小が野鳥愛護校に
宮田村の宮田小学校(清水閣成校長)は、自然に親しみ鳥への愛着が高いと認められ、全国の小中学校が対象の「野鳥愛護校」に指定された。大日本猟友会が認定して交付金を助成するもので、県内97校目、上伊那では2002年に指定された伊那市の西春近北小以来、4年ぶり9校目。9日には指定証の授与式が同校であり、さらに自然への愛着を高めようと、全校児童の前で報告した。
2年2組が校庭にエサ箱を設けるなどして野鳥と親しむ学習を活発に展開するほか、卒業した昨年の6年生が傷んだ野鳥を保護する出来事も。自然にふれ、考える取り組みは、さまざまな形で広がりをみせている。
全校が参加した授与式では、児童会長の上條途夢君とともに、2年2組の山中伸晃君、小澤茉由さんが、上伊那猟友会長の竹入正一さんから指定証、交付金を受け取った。
「2年生の活動が認められた。野鳥が訪れる環境をつくっていきたい」と上條君。山中君は「みんな鳥のことが好き。これからも観察を続けたい」、小澤さんは「クラス全員で鳥の世話を頑張ります」とあいさつした。
この日、さっそく2年生は飯島町で保護されたハヤブサを見学する機会も。清水校長は「さらに活動を広げていけたら」と、子どもたちの笑顔に期待を寄せた。 -
小田切恵子さんの
)
伊那市西春近の木彫家、小田切恵子さんの一刀彫「井月像」を見せてもらった。竹行李を背負い、杖をつき前かがみになった姿、とろんとして切れ長の目が「にかっ」と斜に笑いながらもいやみがない、顔の表情が特にいい▼ほほ笑み地蔵、釈迦像、白狐、猫を抱く少女像、「雉(キジ)の夫婦」など長年、人間味のある慈愛を込めた数々の作品を見続けた私の目には「これはすごい、きっと、彼女の代表作の1つになる」と写った。「父の生き様を重ね、姿はこじきでも、崇高な精神を宿した井月の姿とともに精神性も彫り出したかった」という▼仏師の家系に生まれ、恵まれた感性と技術を持ちながらも、自己の生存の意義を問い続けた彼女の答がこの作品だったのでは(大口国江) -
Beauty-美しきもの」が大鹿村大磧神社で春ロケ
飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る「Beauty-美しきもの」の昭和30年代の歌舞伎シーンの撮影が9日、大鹿村大河原の大磧神社舞台で行なわれた。
主役の半次役を演じる片岡孝太郎さん、雪夫役の片岡愛之助さんが出演したほか、上下伊那から200人余が観客役としてエキストラ出演。もんぺや着物など昭和30年代の衣装をまとい、熱心に舞台を見つめ、拍手をするなどして、映画を盛り上げ、感動を共有した。
撮影シーンはシベリアから生還した半次は、かの地で亡くなったとばかり思っていた雪夫が盲目になって舞台に立っていることを知り、連れ帰り、伊那路村の舞台に、半次は立役、雪夫は女形になって立つ。演目は「新口村の段」、雪の道行を演じた。 -
春花壇の中央審査
学校の春花壇の美を競う「フラワー・ブラボー・コンクール」の中央審査が9日、中川村の中川中学校、伊那市の春富中学校、長谷中学校の3校で行われた。県教育委員会や県農政部農業技術科、園芸特産課、中日新聞社ら4人の審査員が、黄色や青、赤などのパンジーで彩られたメーン花壇を、花の生育状況、花壇の設計、地域への波及などを観点に審査した。17日審査会を開き、18日に結果を発表する。
このうち、中川中学校では、「虹」をテーマに、全校生徒が虹のように輝き、心をつないでほしいと願いを込めたメーン花壇を審査。緑化委員会の宮下花歩委員長が、デザインや作業方法、日程などを説明し「2月から3月に掛けて、低温のため、生育が悪く、苦労した」と話した。
また、デイサービスセンター「いわゆり荘」や、特養「越百園」、社会福祉法人「麦の家」などにプランターに植えたパンジーをプレゼントしているなど、地域への貢献にも触れた。 -
音楽評論家
伊那市
山田英子さん07年3月3日、全国音楽評論家協会の認定を受け、音楽評論家になった。
認定を受けるまでには年4回の試験があり、内容は50種類にも及ぶ。「段階を踏まないと評論家にはなれないですね。テストで大変だったけど、ポピュラー、ジャズ、クラシック…といろいろな音楽を勉強しました」。部屋に飾られた認定証。「重みがある。恥ずかしくないように、常に勉強しています」。
豊科町出身。東京で音楽を専門に勉強し、河合音楽教室の講師になった。当時、自宅のほか伊那市、箕輪町、宮田村、豊科町、穂高町、明科町の教室を担当し、約120人の生徒にピアノを指導した。
演奏家の顔もあり、結婚式場の専属エレクトーン奏者として活躍。ピアノ奏者として結婚式やパーティーで演奏したり、弾き語りもしている。
現在は、長野ミュージシャンスクールの看板を掲げ、エレクトーン、ピアノ、キーボード、楽典、カラオケを指導する。自宅教室に加え、松本市では先生にピアノを教え、カラオケは5教室。カラオケ指導は、「本格的に教えてくれる」「覚えやすい」と評判で、ピアノを弾きながら発声、音程、楽譜に始まり、言葉、曲の表情、マイクの扱い方、礼儀まで基礎から総合的に教える。
日本音楽審査員協会の歌謡師範、歌謡教授、歌謡講師で、優良音楽審査員でもある。地元では伊那ケーブルテレビジョンのカラオケ大会の審査員を長年務めるほか、全国各地に出向き、先ごろ全国大会の審査員もした。5月4日には、日本音楽審査員協会主催の段位認定カラオケ大会長野県大会の大会長も務めた。審査だけでなく、自身も国立劇場やNHKホールなどさまざまなステージで歌っている。
他方面で活躍し多忙な日々だが、毎日5時間は勉強する。「先生は常に勉強しないといけないのよ。人の上に立つには、いろいろ勉強してないとなれない」。1時間半から2時間はピアノを弾き、本やテープを買って勉強する。歌も1曲を何百回と歌う。「歌詞を3番まで覚えるのは大変。家の中でも、いつも声を出して歌ってる」。努力を惜しまない。
「挑戦することが好き」。多趣味で花、食器、骨董品、料理、ファッションにも凝っている。「何でもセンスよ。常に人を見て自分を磨き上げる。それが大事かな」。音楽と趣味。一つひとつは異なるものだが、それらすべてが今の自分を形成しているという。
「人の気持ちを考えて、人のために生きる。人と人の出会いをとても大事にしているの」。そんな生き方が人を引きつけ、周囲に人が集まる。「音楽を教える仕事を大事にし、音楽評論家として常に上を目指していきたい」。大好きな花に囲まれながら、勉強の日々は続く。(村上裕子) -
赤穂東小春の交通安全教室
駒ケ根市の赤穂東小学校(太田寿久校長)は8日、春の交通安全教室を開いた。1・2年生は登下校時の安全な歩き方を、5・6年生は自転車の乗り方の指導を受けた。
教室のために自宅から自転車を持ち込んだ5・6年生は駒ケ根署の警察官から自転車の安全運転について「まず乗る前にブレーキの点検やサドルの高さ調整をし、道路ではしっかり安全確認をするように」と注意を受けた。児童らはヘルメットをかぶって自転車にまたがり、学校周辺の道路に出て実地訓練。交差点などに立つ警察官や安協役員、教職員らの助言を受けながら慎重に走ったり、横断歩道や踏切を渡ったりした=写真。中にはうっかり道路右側を走って注意される児童もいた。
3・4年生の交通安全教室は10日に行われる。 -
高遠北小3年生が商店街で聞き取り調査
伊那市の高遠北小学校3年生(池上あやか教諭、11人)は8日、高遠町の商店街で聞き取り調査をした。
2年生のときから、地域学習として社会科の授業を兼ね、豆腐作りや製造業の作業現場などを見てきた。
今回、商店街を取り上げた。児童たちは2班に分かれ、衣料品店や飲食店、酒店、菓子店、旅館などを回った。「おばあちゃんとよく買い物に来る」「このお菓子は、ほかより1円安い」など店内を見て歩き、店主らに売れ筋やお勧め商品、営業時間、仕入れ先などを尋ねた。「売れるために、何をしていますか」と厳しい質問も飛び出し、飲食店の社長は「賞味期限があるから、新鮮なものを置くように気をつけている」と答えた。
調査の結果は、児童たちが撮った写真を使い、絵地図や壁新聞にまとめたいとしている。
今後、市役所、警察署なども見学する予定。 -
図書館の日、15周年記念し、にぎやかに
93年5月開館した飯島町図書館は6日、第15回図書館の日を開いた。お話の森や子ども工作教室、大人の切り絵教室など多彩なイベントが繰り広げられた。
「お話の森スペシャル」では、飯島子どもの本の会、図書館職員が出演。かたり「にんじんとだいこんとごぼう」でスタート。大型紙芝居「だんごごろごろ」、大型絵本「はらぺこあおむし」など次々と演じ、子どもたちを物語の世界に誘った。
創作室では5組16人が参加し、小林健一さんから簡単で良く飛ぶ紙飛行機づくりを習い、親子で飛ばして遊んだ。
また、大人の切り絵教室には定員を超える15人が参加、横田克年さんを講師に、「ツバキ」「スイセン」などの作品づくりに挑戦した。
横田さんは「しっかりと固定し、中心の細かい部分から切り始める。隅々まで丁寧に切る」などポイントを説明していた。