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上伊那農業高校お花市大盛況
南箕輪村の上伊那農業高校の恒例お花市が12日、JR伊那北駅前といなっせ広場であった。生徒が心を込めて育てた新鮮な花を買い求めようと長蛇の列ができる盛況で、販売開始から1時間足らずで600束を完売した。
花は、農業クラブの農林委員会を主体に、農林専門委員が協力し全校で育てた。早く咲き始めた花は事前に収穫して冷蔵庫保存し、残りは11日に収穫。赤、紫、白のアスター、オミナエシ、小菊、シマガヤ、ガマの穂などの入った立派な花束を作って準備した。
今年は整理券配布をやめ先着順に販売。朝早くから列ができ、500円の花500束と300円の花100束の合計600束を完売した。
伊那市春日町の主婦らは、「毎年来ています。切りたての花を持ってきてくれるからお盆中ずっと持つのでとてもいい」「すごい人で帰ろうかと思ったけど、手に入ってうれしかった」と笑顔で生徒から花束を受け取っていた。 -
三峰川を知るためのサイクリング・ツアー
サイクリングをしながら暮らしを支える三峰川を知ろう窶狽ニ12日、三峰川みらい会議は「三峰川サイクリングツアー」を開いた。
アレチウリ駆除や自然学校など、三峰川に関する活動に取り組んできた同グループだが「原点に戻り水について学ぼう」と、流域住民や夏休み中の小学生などを対象に、ツアーを企画。約20人が集まった。
コースは伊那市役所からスタートし、三峰川沿いを上流、高遠方面に向かって進むもの。途中、流入河川の水質検査も行った。
pHや透明度などの調査には、子どもたちも挑戦。意外にも上流の方が透明度が低い結果となったのは、前日に降った雨の影響だという。
今回は雨のため、予定の半分しか回れなかったが、普段あまり見る機会がない三峰川に触れた子どもたちは、その面白さを再発見したようだった。
三峰川みらい会議は、来年も8月初旬に同ツアーをしたいとしている。 -
8月から伊那に赴任した県国際交流員
ジョアン・ゴーリーさん(22)「せっかくここに来たんだから、伊那や信州をすみずみまで体験して回りたいです」
流暢(りゅうちょう)な日本語で話す。透き通るような美しい青い眼だ。
県の国際交流員。各種イベントや語学指導を通じて地域における国際交流の促進を図る。多文化理解講座・その国の言葉で読む世界の絵本・世界の家庭料理など盛りだくさんの活動だ。
8月3日から伊那に。前任のブライアン・ロー氏に代わり、上伊那地方事務所を拠点に活動する。任期は1縲・年がめどで、まだ確定していない。
「着いた早々いろいろなことを体験させてもらったんですよ」
6日の伊那踊りでは合庁連のしんがりをハッピを着て歩いた。「踊り方がまったくわからないのに、引っ張り出されて、見ようみまねで体を動かしながら歩いただけですよ」と笑う。
名物ローメンも食した。「味にクセがある」けれど、「美味しかった」という。馬刺しも食べた。「母国では馬は食べ物ではないんですよ。だから、もうビックリ仰天。でも味はオッケー。好きになりそうです」と話す。
母国はニュージーランド。南島の40万人都市クライストチャーチ市に生まれて育った。日本人の留学生も多い環境で、15歳から日本語を学習。00年に愛知県岡崎市に留学し、英語学習の手伝いなどをした。03年には大学の交換プログラムで埼玉県越谷市の文教大学に1年間留学。「景色も、食べ物も、人柄も、日本が大好きなんです」という。
岡崎市や越谷市に比べて伊那市は「のんびりした感じ」。ニュージーランドものんびりしたところだが、それ以上の感覚を覚えるそうだ。「街がこじんまりとしていてかわいい。それにきれい。家族で経営している商店が多いみたいで、とてもフレンドリー」と印象を語る。
市内の官舎から通うが、最初、道がわからずうろうろしていると、通りすがりの人があれこれと道を教えてくれた。そんなことにいたく感激している。
県職員として働くわけだが、仕事の上では、時間に正確に仕事をすることと、上下関係がはっきりしていることに驚いているという。特に上下の関係で「日本語まで変わること」。
「英語では少し変るだけなんですけど、日本語の敬語は言い方まで大きく変わるでしょ。留学していた時には学生だったからあまり気にしなかったけど、今度は仕事ですからね。相手に失礼なことはできないですしね」
こんなところからじつは国際交流・異文化体験は始まるのかもしれない。
「やれることは何でもやってみたい」というジョアン。ニュージーランド育ちの若い視点で、伊那谷の人々にも「新しい発見」をもたらしてくれることだろう。 -
第1回ものづくり日本大賞優秀賞受賞
中村製作所精密金型設計・製作、超精密プレス部品加工などを手掛ける中村製作所(本社・岡谷市、中村一成社長)のプロジェクトが、政府主催の第1回ものづくり日本大賞優秀賞を受賞した。プロジェクトテーマは、「(世界初)超小型電子記憶装置用基台のプレス製造法-研究開発、実用化に成功」。中村社長は、「若い人が技術を継承する励みになればうれしい」と受賞を喜んでいる。
ものづくり日本大賞は、政府が新たな総理大臣表彰制度として創設。日本の産業・文化を支えてきたものづくりを継承・発展させるため、ものづくりを支える人材の意欲を高め、存在を広く社会に知らせるねらい。表彰対象はものづくりに携わる人材やグループ。今後、2年に1度表彰予定。
中村製作所は、産業・社会を支えるものづくり分野の中でも挑戦しにくいとされる「製造・生産プロセス」に応募。プロジェクトチームは、伊那工場(箕輪町三日町)のメンバーと同製作所の金型の95%を製造している三協精密(本社・須坂市)の柴田安雄社長の10人。
プロジェクトは、デジタルオーディオプレーヤーなどに使われるハードディスクの基台の小型化。従来、アルミを溶かし型に流し込む方法で製造していた2・5インチの基台を、7-8年前に金型の設計やミクロン代の金型の微調整など数々の特許や優れた技術ノウハウを駆使し、プレス製造法による鉄製の1・8インチの基台の実用化に成功。鉄、ステンレスなどを材料に、プレス加工にしたことで精度の高い商品が生まれた。現在1インチ、世界最小の0・85インチまで開発。1インチ基台はすでに商品化している。
「精度は当然だが回転が早いので、1日でも1時間でも早く金型を造ることをテーマにしている」と三協精密の柴田社長。中村社長は、「創業間もなくから開発志向が当たり前のようにあった。今後も、若い世代と一緒にタイアップしながらものづくりを次世代に引き継いでいく」と話した。
1インチの基台を持つ中村一成社長 -
伊那市竜西地域
Bフレッツ受付開始NTT東日本は、高速大容量の情報通信が可能になる光ファーバーを使用した通信料定額制サービス「Bフレッツ」を伊那市の竜西地域でも開始する。提供開始は05年11月15日で、12日から事前受付が始まった。
高速大容量の通信網の整備を求める声は多く、NTT東日本は04年秋に伊那市天竜川東岸、伊那部地区で「Bフレッツ」の提供を開始していたが、他地域でも提供開始を求める声が上がっていた。
提供開始地区は、通り町・青木町・内ノ萱・大芦長・上新井・川北町・桜町・錦町・東町・室町・元町・上手町・小沢下・旭町・入舟町・仲町・本町・宮本町・西町伊那部・小黒・春日町・沢・下春日町・城南町・駒美町・新町・中部・堤ケ丘・南部・双葉町・北部・上村・水神町・高尾町・天竜町・前橋町・八幡町・山本町。
だが、製造業会社からの通信網整備の声が多いインター工業団地周辺や、駒ヶ根市周辺での提供は今回も見送られた。 -
県の組織再編、景観保護などについて議論
田中康夫長野県知事と各市町村長との意見交換会が10日、県伊那合同庁舎であった。県政上の基本政策に関して市町村長と直接意見交換すためのものだが、総論的な議論と各論的な議論が混在したものの、県の組織再編や景観保護、森林保全とその財源などについて意見が交換された。
田中知事は市長村の意見を聞かない窶狽ニいう市町村や県会議員らの意見を踏まえて、04年より県側から設定されて行われているもので、地方事務所が存在する10圏域ごとに行われている。
県側は知事のあいさつの後、(1)県の組織再編、(2)廃棄物の減量化・資源化を進める県の取り組み、(3)これからの森林政策、(4)景観の保護・育成計画窶狽ネどの基本政策について説明。
市町村側からは、事前に意見質問項目を提出した市町村長が発言。小坂伊那市長は、景観計画に関連して、権兵衛トンネル開通に伴う国道361号線沿いの景観保護について、伊那市と南箕輪村、さらに木曽などの広域的な対応策について権威イニシアティブを取ることを要請した。
伊東高遠町長はポレポレの丘事業をコモンズ支援金認定事業とするよう要請した。
矢ヶ崎辰野町長は、県の組織再編について厚生課と保健所の統合は賛成だが、農業振興と密接な関係にある土地改良課を環境部門に統合するのは疑問と注文をつけた。
平沢箕輪町長は、組織再編について(1)職員の意識改革(2)民間委託の積極的推進窶狽|イントとして指摘し、高校再編問題で「教育委員会の提案は唐突で納得できない」として箕輪工業高校全日制廃止(多部制・単位制への移行)を含むプランの白紙撤回を求めた。また救急救命士の認定を急ぐように求めた。
高坂飯島町長は中央道の上を渡る水路橋の改修への県の補助を求め、曽我中川村長は中川村の地域振興をめざすブランド化戦略との関係で、県の応援が組織再編計画の中にどのように組み込まれているかを質した。
宮下長谷村長は、森林保全政策との関連で、水源税などの導入について質し、知事は森林税の06年度からの導入に向け準備していると答えた。
中原駒ヶ根市長は、事前の意見質問項目の提出が遅れたため最後になったが、(1)組織再編については市町村との棲み分けを明確にすべることを求め、(2)高校再編については唐突な再編計画の提案に講義して白紙撤回を要求した。(3)また昭和伊南病院の救急救命センターの設備・体制の整備が必要とした県の報告に対して、「地元の努力を無視している」と感情をあらわにして自説を述べた。 -
地域の特産品を収穫・活用体験
JA上伊那による親子を対象とした地域の特産品収穫体験ツアー「わくわくカミーちゃん農園」の第1回目が7日、伊那市内であった。23組77人の親子連れが参加。振興品目の超重点品目に指定しているブルーベリーの収穫や、地元米を使った約15メートルの巻きずしづくりを体験して楽しんだ。
特産品と、それを支える農家について理解を深めてもらおう窶狽ニの初めての試み。西箕輪の農業公園「みはらしファーム」などでブルーベリー、スイートコーンを収穫、試食し、スイートコーンの皮を使った人形作りも体験した。
人形は、丸めたティッシュに乾燥させた皮を巻き、かわいらしく製作。会場には親子の笑い声が飛び交った。
家族で参加した西春近赤木の武田美紀さん(30)は、みはらしファームで収穫したブルーベリーが5種類あることにびっくり。「普段勤めているので、子供と接する時間もなく、よい機会になった」と感想を話していた。
本年度は3回を予定。10月はリンゴなどの果実、12月はきのこなどを収穫する。 -
ミカドテクノスが新アイデア
真空・高圧 含浸・充填装置ユニークな工作機械を製造するミカドテクノス(本社・箕輪町、伊藤英敏社長)が、新たなアイデアによる新型機械の製作に乗り出している。「真空・高圧含浸・充填装置」とも命名するべきもの。
作業が困難とされてきた微細穴内部への金属や樹脂の充填などが容易にできる。従来は、大気中で微細穴に充填物を溶かして注入しようとしてきたが、穴内部に気泡ができるなどして作業が難しかった。
同社では、数年前に開発した「瞬時真空プレス」の技術を応用発展させ、真空状態で微細穴に溶けた金属や樹脂を流し込み、それが固まらないうちに瞬時に空気圧をかけて奥まで押し込む技術を開発した。
この技術を利用すると、例えばガスボンベのフタに使用するボルトに、穴を開け、そこに融点の低い金属を充填することによって、火事などの際に温度が上がるとガス抜きの穴が開く安全なボルトにすることができる。
伊藤社長は「まず真空状態で解けた金属を流し込んだり、あるいはその中に漬けたり、空気に邪魔されずに奥までしみ込ませると言うのが新しい発想。新素材への利用など、様々な応用が期待できる」と話している。 -
お祭り広場、南大東島の太鼓に熱狂
南大東島訪問団は6日、小沢川沿いのお祭り広場浪漫横丁屋台村ステージで2回にわたり島唄と太鼓のコンサートを行い、聴衆を熱狂の海に誘い込んだ。県道をはさんだ通り町の空き店舗で開かれた島特産品の物産展も大賑わい。「南大東島にきて下さい」という島の人の声が響いた。
コンサートでは、島伝統の大東太鼓「碧(あおい)会」が大活躍。独特の早いテンポの演奏で、踊りを終え帰路につこうとする人々を引き止め、いつしかステージ回りは黒山の人だかり。小中学生の団員が入れかわり立かわり独自のたたき方を披露する場面では、その迫力に「ウォー」という鳴り止まぬ拍手が会場を包んだ。
島唄の「ボロジノ娘」や歌う島役場産業課長・濱里保之も好評で、濱里のコミカルなステージでは歌に合わせて「はまちゃん、はまちゃん」のコールも。大きなおひねりも飛んで濱里を驚かせた。島では芸を賞賛する意味をこめ舞台に紙に包んだ金銭を投げる「おひねり」の風習がなく、濱里は「何が飛んできたのかビックリした」と笑っていた。
ステージには伊那市消防音楽隊も飛び入りの友情出演をし。濱里とともに「涙そうそう」「信濃の国」を演奏して交流を深めた。
一方、島の物産展も大好評で、青パパイアやその加工品、海産物加工品、サトウキビを利用して05年から作られはじめた島特産のラム酒も、本土ではじめて販売され、多くの伊那の人で賑わった。島訪問団を訪ねて、島の出身者や島を訪ねたことのある人々も東京や関西地方からも集まった。
お祭り広場でのコンサートや物産展の開催には、伊那市通り町商店街が協力し、力を合わせて伊那まつりを盛り上げた。 -
南大東島訪問団 伊那踊りに熱狂
南大東島からの訪問団は6日、伊那踊りの連に飛び入り参加。持ち前のリズム感で、ダンシング・オン・ザ・ロードなどをその場で覚え、伊那市民とともに踊りに熱狂した。
6日は、お祭り広場での屋外コンサートと通り町での島物産即売会を開催したが、ちょうど空き時間に始まった伊那おどりに、島唄グループの「ボロジノ娘」と大東太鼓の「碧会」の小中学生は興味津々。
実行委員の1人である春日晋治市議会議員が仲介して、急きょ、西春近の連への飛び入り参加が決まった。沖縄の民族衣装をまとった「ボロジノ娘」ろそろいのジャージ姿の「碧会」が連の待機場所まで出向くと、唐木孝之西春近公民館長の司会で即席の対面式。唐木館長が「突然ですが素晴らしいお客さんが一緒に踊ってくれることになりました」と紹介すると、西春近北小の連の子どもが、島の子どもを大きな拍手で迎え入れた。
島の子どもは伊那踊りはまったく見たことがなく、最初の内こそどのように踊るか戸惑い気味だったが、回りを見ながら、「いなっせ」角あたりにつくまでにみようみまねで習得。笑顔いっぱい、歓声を上げながら踊った。
連の中で南大東島ののぼりも打ち振られ、沿道の見物客らは「あれが南大東島から来た衆かね。うまいもんだね」などと話していた。 -
第57回上伊那教育会夏期講習会
上伊那教育会は5日、伊那市生涯学習センターで第57回上伊那教育会夏期講習会を開いた。
若い教師数人が集まり、教育や生き方の根源を、日本を代表する哲学者、西田幾多郎の思想に学ぶことを目的に、飯島町で始めた学習会で、今年は60人余が集まった。上伊那の小中学校に勤める教職員のほか、一般参加者もいた。
今年は西田哲学を研究している京都工芸繊維大学の秋富克哉助教授の講演もあった。秋富さんは、life、人生や生命のための哲学を説いた西田の思想から、宗教と科学という相対する事柄を説明。
参加者の一人は「人生のための哲学があることを知った。哲学とまでは言わなくても、自分なりの信念を持っていきたい」と話していた。 -
市長先頭に、伊那踊りで歓迎
4日に伊那市に到着し、連日コンサート・物産販売などで島を紹介する一方、中ア・ロープウエーや美和ダムなどを視察した南大東島伊那谷訪問団を歓迎するレセプションが8日、伊那市のかんてんぱぱホールで開催された。相互のスピーチで交流拡大の意志が確認されたほか、小坂樫男市長自ら、参加者全員の伊那節踊りの先頭に立つなどして、歓迎の意志を示した。
島民を伊那祭りに招く実行委員会の小林史麿委員長は「3月に島を訪ねた時の私たちの感動は、いまや大きな感動と交流のうねりとなって広がっている」とあいさつ。
訪問団団長の仲田建匠南大東村助役は「心温まる歓迎に感動している。子どもたちの交流や、経済的な交流など、これからも末永くお付き合いして行きたい」と答えた。
小坂樫男伊那市長はあいさつで、青パパイアの通じた交流のきっかけを作った伊那市在住の井地千代子さんと、元長野NEC勤務で現在島で青パパイアを生産する平安山正治さんを演壇に招き、自らインタビュアーの役を務めながら「なぜ交流が始まった」を解説。「このような心温まる交流をこれからも広げていこう」と呼びかけたのち、伊那節振興協会が歌う伊那節に合わせて踊りの先頭に立ち、会場の全員がそれに合わせて踊った。
このほか、塚越寛伊那食品工業会長のスピーチ、田中康夫長野県知事のビデオメッセージ、田山重晴県農政課長のスピーチ、伊那節振興協会の演奏などもあった。
島側からは、照屋林伸教育長や垣花恵忠商工会副会長などがスピーチ。役場の産業課長で歌手の濱里保之さんや、プロ歌手の内里美香さんが美しい島唄を披露した。
最後は、牛越徹上伊那地方事務所長らの音頭で乾杯したあと、南大東島の人々に教わりながら、参加者全員で島伝統のカチャーシー踊り。塚越会長、田山農政部長、牛越地方事務所長なども、初めての琉球踊りを楽しんだ。
こうして伊那谷最後の夜を過ごした島訪問団は、9日朝、南大東に向け帰路につき、午後全員無事に帰島した。 -
「農産物資源有効活用の方法研究しよう」
「南大東島の特色ある豊かな農産物を有効活用するお手伝いはできないか。一緒に方法を研究させていただきたい」
8日、伊那市のかんてんぱぱホールで開催された南大東島伊那訪問団の歓迎レセプションで、塚越寛伊那食品工業会長が、同島で採れるサトウキビなどの農作物を同社の食品製造に活用する意志があることを表明した。
塚越会長は「3月に島を訪ねた伊那の人から『島の子どもたちは山を見たことがない、流れる川を見たことがない』と聞いて驚き、そんな島の人々を伊那に招いて山や川を見せてあげようという趣旨に共感した。今日のレセプションは全額当社が負担させていただきます」とした上で、「遠く離れた両地域だが、わが社がお手伝いすることが島の発展にもつながり、伊那との交流の拡大につながるのなら、是非とも協力させてほしい」と述べた。
この提案について訪問団団長の仲田建匠南大東村助役は「とても魅力のある提案でうれしく思う。島に持ち帰り、何をどのように利用できるか、そのために行政的にはどんなことが問題になるか、伊那食品工業さんとも連絡をとりながら調査研究を進めたい」と本紙に述べた。
青パパイアの縁で始まった伊那と南大東島との民間主導交流を、新たな段階に進める具体的な経済交流の提案で、レセプションに参加した人々からは大きな拍手と歓声が沸いた。 -
衆院選5区、3者立候補か
各派体制整備急ぐ参院での郵政民営化法案否決を受けた8日の衆院解散で、長野第5区も各派一挙に選挙態勢に突入した。これまでに出馬の意志を表明しているのは、自民党現職の宮下一郎氏と、共産党の三沢好夫氏。前回03年11月の選挙で加藤隆氏を擁立し敗北した民主党も、地元候補擁立に動いている。
宮下氏の後援会では、7月中から国会情勢を「解散含みの流れ」と読み、17日の上伊那本部・支部役員会、23日の上伊那の推薦団体の会議などを持ち、着々と体制を整えている。初当選した前回選挙では実父の元厚生大臣宮下創平氏の後援会をそのまま継承する形で選挙を戦ったが、04年春に後援会の体制を一新し、若返りを図った。
国会開催中も週末は地元に戻り、地域のお祭りや地区の後援会の集まりに精力的に参加。郵政民営化法案では、当初は政府案に反対の姿勢を示したが、衆院での議決では賛成票を投じた経緯などを説明し、真意の理解を求めている。
前回に引き続き三沢氏の擁立を決めている共産党は、衆院解散を受け、ただちに「本番体制」を確立。今週中には各市町村の選挙対策委員会が動き始める予定だ。
同派も、衆院解散以前から、解散含みの情勢を「9月11日投票になる可能性が高い」と読み準備を進めてきた。
焦点の郵政民営化法案の参院での廃案については、「民意を反映した成果」(三沢氏)と評価しながらも、同法案ばかりでなく消費税問題、憲法改定問題など「保守2党制への流れの中で、埋もれてしまっている重要問題」についての態度を明確にして、「党の存在感を押し出してゆく」戦術だ。
一方、前々回・前回と加藤隆氏を擁立して敗れた民主党は、加藤氏に代わる候補者を、4縲・人ほどに絞り込んでいる状況。最終的判断は北沢俊美参院議員に一任されていると言われ、4縲・日中には一本化される見込みだ。立ち上げたばかりの5区の党支部組織がどのように機能するかが注目されている。 -
アルプス・ミニバスサマーリーグ
小学生を対象にした「第5回アルプス・ミニバスサマーリーグ」が6、7日の日程で、伊那市の伊那勤労者福祉センター体育館など4会場で始まった。上伊那を中心に、東京都山梨県、静岡県などから40チームが出場し、交流を深めた。
親ぼくを深めると共に、競技の普及と技術向上を図る大会で、上伊那のミニバスケットボールチームでつくる実行委員会が主催した。
男子15チーム、女子25チームが出場。1チームが2試合ずつ対戦し、ブロックごとの変則リーグ戦で競った。
選手たちはお互いに声を掛け合いながらプレー。3点シュートを決めたり、ボールを手にすると一気にゴールへ走り得点を重ねるなど、白熱した試合が繰り広げられた。
結果は次の通り。
▽男子 (1)葛塚ウイングス(新潟県新発田市)(2)竜王ミニバスケットボールSCA(山梨県竜王町)(3)箕輪ミニバスケットボールクラブ(箕輪町)(4)伊那ミニ教室(伊那市)
▽女子 (1)箕輪北ミニバスケットボール教室(箕輪町)(2)白根あずまミニバスケットスポーツ少年団(山梨県南アルプス市)(3)小島ツインズミニバスケットボールスポーツ少年団(静岡県静岡市清水)(4)箕輪健全ミニバス教室(箕輪町) -
伊那LC杯上伊那中学校野球大会
第4回伊那ロータリークラブ杯上伊那中学校野球大会が6窶・日の日程で、伊那市営球場、県営球場であった。12校が参加し、白熱した試合を展開した。伊那ロータリークラブ(鵜飼昭二会長)主催。
3年生が引退し、1窶・年生の新チームで臨んだ各校は、上位2校が秋の新人戦のシードを獲得するとあって、持てる力をすべてぶつけた。
試合中は、白球に懸命に飛びついたり、全力で走ったりと汗を流した。我が子が必死に頑張る姿に、スタンドで見守る保護者も応援に熱が入っていた。
結果は以下の通り。
(1)南箕輪(2)駒ヶ根東(3)辰野(4)宮田 -
伊那谷地域社会システム研究所
伊那谷地域社会システム研究所(向山孝一理事長)が04年度に助成した7団体・個人による第8回支援先活動報告会は6日、箕輪町の伊那プリンスホテルであった。関係者ら約70人が参加し、7団体・個人の活動と成果報告を聞いた。
同研究所は、環境保全や地域文化の伝承のために活動する団体・個人を援助する財団法人。96年に設立し、毎年助成先を募って助成金を送っている。
「木祖村自然同好会」は、自然環境保護・保全活動に取り組み、池へのいかだ式湖沼浄化システムの設置などを紹介。「システムは水質浄化に一役買っているのでは。今年カワセミが来た。水がきれいになり、小魚が増え、それをねらって来たと思う」と報告した。
木曽川源流の生態系調査に取り組む「小さな自然の会」は、7月末から8月の1年で一番暑い時期に、ハコネサンショウウオが岩肌に集結するという調査結果を報告。サンショウウオではあまり例のない行動で、「もっと調査が必要」とし、「今後、全国でも数例しかない卵の発見と幼生がいつころ出てくるのか分かればいいなと思う」と話した。
このほか、日本聴導犬協会は補助犬育成の普及活動、南アルプス研究会は仙丈ケ岳環境保全研究と登山者への啓蒙・啓発活動、飯嶋敏雄さんは諏訪湖流入河川の珪藻植生調査、永沼治さんは水質と珪藻・水生昆虫調査、リサイクルシステム研究会は天竜川水系水質調査と環境教育について報告した。 -
南大東島訪問団
伊那西小を訪問、交流伊那市を訪れている南大東島訪問団は6日、伊那西小学校を訪ね、夏休み中にもかかわらず集まった臼井和夫校長はじめ児童・教諭・保護者と楽しい歓談と交流の時を過ごした。
伊那西小は、南大東島と伊那市との民間レベルでの交流の進展を知り、訪問団の来伊前に、同島小中学校に交流を呼びかける手紙とプレゼントを送付。島の小中学校からも返事の手紙がくるなど交流が始まっている。
臼井校長らの案内で校舎に入った照屋林伸教育長以下一行は、校舎内のいたるところにに飾られた南大東関連の手紙や発表に驚きの喜びの声。続く学校林の見学では、打ち解けた双方の子どもたちが、一緒に森の中を駆け回ったりした。学校林の中になるスペース「森の教室」では、ボロジノ娘の即席ミニコンサートなども行われた。 -
森のちから体験
上伊那に本拠を置く森のライフスタイル研究所(竹垣英信代表)の「森のちから体験」が5窶・日、伊那市の小黒川渓谷キャンプ場で展開されている。県内全域、千葉県、東京都などから親子ら約80人が参加し、ツリーハウスづくりなどに夢中になっている。
昨年に続いて2回目で、自然の大切さを知ってもらおうと、ツリーハウスやウッドクラフト、ダッチオーブンを使った料理(鶏の丸焼き、ドリア…)などものづくりを中心に内容を組んだ。タレントの清水国明さんが代表を務める「自然暮らしの会」が運営を担当し、インストラクター7人が参加。
子どもたちは、自分たちでテントを張り、自然の中で思い思いに遊んだ。
ツリーハウスづくりでは、キャンプ場内の立木を利用し、参加者が協力しながら骨組みに板を張ったり、階段を作ったりした。
東京都の高橋淳君(10)は「電動ドリルを使うと、まっすぐくぎが入らないから難しい」と黙々と作業に当たっていた。
清水国明さんは「ゼロからものを作り出すことで、人間らしさを回復するチャンスにしたい」と話した。 -
星空観察会 スターウォッチング
県伊那文化会館と上伊那地方事務所共催の「星空観察会 スターウォッチング」が5日夜、伊那市の同文化会館周辺であった。地元の児童や保護者ら約50人が集まり、夏の星空観望に胸を躍らせた。
環境省による毎年の全国星空継続観察で、星を数えて空の環境を調査する。
講師は伊那天文ボランティアサークル「すばる星の会」の野口輝雄代表ら会員5人。文化会館プラネタリウムで星空の説明を開き、近くの春日城址跡公園で観察をした。
全国星空継続観察規定のはくちょう座、たて座、いて座付近の天の川観測と、こと座のべガ付近の星がいくつ見つけられるか窶狽狽ヲた。空は街の明りで明るく、くもっていたため、すべては見つけられなかったが、はくちょう座のくちばし近くにある二重星の「アルビレオ」などを会員の天体望遠鏡で見て楽しんだ。
西春近北小5年の稲垣悠太君は、べガ付近の6つの星を観測。「学校で習ったべガも見ることができ、夏休みの思い出になってよかった」と、家族3人でスターウォッチングを満喫していた。 -
南大東の冬の海より冷たい!
島の子、小黒川渓流に大感激南大東島訪問団は6日、伊那市の小黒川渓谷キャンプ場に飯ごうすいさんに出かけ、信州の渓流を楽しんだ。子どもはほぼ全員が生まれて初めて体験する渓流での水遊び。「冷てえ!」「流れてくー!」などの歓声が渓谷にこだました。
さっそく冷たい川の水にどれだけ浸かっていられるかの我慢大会をした大東太鼓碧会の子どもは、「こんなの南大東の冬の海より冷てえ!」(田中慎吾君小6)などと叫びながら、ぶるぶると体を震わせていた。
南大東島は古い火山活動でできたカルデラにさんご礁が形成され、そがそのまま海面上に姿をあらわした地形で、山もなく、川もなく、人々は「流れる水」を見たことがない。
来伊以来、子どもは大きな川でも、小さな用水の流れでも、「流れる水」を見れば必ず反応を示し、上流から木の葉などを流し、下流でそれを捕らえるなどして遊んでいる。 -
島唄と太鼓で魅了
南大東島コンサート南大東島伊那市訪問団は5日、県伊那文化会館でのコンサートに出演、三線に乗せて運ぶ島唄と伝統の大東太鼓で会場を埋め尽くした伊那の聴衆を魅了した。
南大東島島民を招く実行委員会(小林史麿会長)主催、伊那市教育委員会共催。
島の女児小中学生でつくる「ボロジノ娘」の透き通った歌声で幕を開けたステージは、巧みに三線などを扱う子どもが「中3です」「小5です」などと自己紹介するたびに会場にどよめきを呼び起こしながら、次第に白熱。これも島の子どもたちでつくる大東太鼓碧会は、緩やかなテンポの曲から早いテンポの乱れ打ちへと変幻自在な演奏をみせ、会場は鳴り止まぬ拍手でこたえた。
島出身のプロ歌手内里美香は、叙情を込めた伸びやかな歌声で聴衆を引き込み、東京から駆けつけた島唄ファンの男性が「こんなコンサートは見たことがない」と言うほど、会場との唄のやりとりを巻き起こしてみせた。
最後に登場した南大東村産業課長でもある島唄歌手濱里保之は、役場の自分の仕事をコミカルに歌った「役場職員の唄」や沖縄名産泡盛の名前を歌詞に織り込んだ「泡盛物語」などを熱唱。最後は出演者全員をステージに上げて南大東島を歌った「ボロジノ・アイランド」の唄と踊りなどで盛り上げた。
途中ゲスト出演した南大東村の照屋林伸教育長と伊那市の北原明教育長は、それぞれ「今後の交流の継続」を訴え、「伊那市の歴史に新しい1ページを開くコンサート」(北原教育長)をたたえた。
県伊那文化会館には開場前から入場者の長蛇の列。前売り券だけで入場者数の分を完売してしまったため、当日券めあての客の対応に受付が追われるなど、予想以上の盛況ぶりにてんてこ舞いの様子だった。
親子で来た伊那市の田端さんは「聞く機会の少ない三線の唄を満喫できて良かった。大東太鼓には驚いた。すごい迫力ですね。演出も良い。あれが本当に小中生なのですか?」と興奮気味に話した。 -
南大東島訪問団伊那市役所表敬訪問
新しい交流を求めて伊那市を訪れている南大東島訪問団は5日午前、伊那市役所を表敬訪問し、小坂樫男市長、北原明教育長、中村孝夫伊那まつり実行委員長などと面談した。
小坂市長は「台風とはタッチの差でしたね」と台風9号の接近で事前に島を抜け出した訪問団の労をねぎらい、「青パパイアを通じた縁で始まった交流。今回だけでなく、末永く継続させましょう」とあいさつした。
訪問団長の仲田建匠南大東村助役はこれにこたえて「伊那市の皆さんの歓迎ぶりに感激している。伊那市や伊那谷各地のいろいろなところを見聞し交流を広めて、今後の交流拡大への掛け橋にしたい」と話した。
伊那市の北原明教育長は、「数年前にクレーンで舟をつり上げて陸に上げる南大東島の映像を見て以来、とても興味を持っていた。その島との交流が広がってきたのは夢のようだ」と話し、小中学生の交流を継続、拡大していくことが重要だと述べた。
伊那市からは伊那まつりのTシャツ・イーナちゃんグッズ・うちわ・豆絞りの手ぬぐいなどをプレゼント、南大東村からは市長・教育長・伊那まつり実行委員長に沖縄の伝統的ファッション「かりゆしウェア」(大きな模様の入った開襟シャツ)などのお土産を届けた。
色とりどりのかりゆしに袖を通した市長らは、「なかなか似合うじゃないですか」の賛辞に、「伊那祭り中は、これを着ていようかな」などを満面の笑みでこたえた。 -
高校生Band Festival開催
上伊那の高校生バンドが一堂に集う「高校生Band Festival(バンドフェスティバル)」が4日、伊那市の生涯学習センターホールであった。
昨年から始めた高校生バンドの合同ライブ。利用者が少なかった同センター8階のスタジオ利用の普及を図ろう窶狽ニ、NPO法人クラシックワールドが主催した。今年は3年生4団体、2年生5団体が参加し、持ち時間30分で4、5曲を演奏。
異なった個性を持ったバンドそれぞれの演奏に、会場も盛り上がり、参加バンドも観客も一体となってライブを楽しんでいた。 -
こどもふるさと探訪開催
夏休みを利用して子どもたちに、もっと上伊那を知ってもらおう窶狽ニ3日、上伊那広域連合が主催する「こどもふるさと探訪」があった。管内の小学生と保護者28人が集まり、1日かけて伊那市と南箕輪村の名所などを巡った。
最初に訪れたのは約210年の歴史がある伊那市西町の伊那部宿。2度の大火にも焼け残った旧井澤家は酒屋を営み、従業員はみなその家屋に寝泊りしていたことなどを学び、住宅内を見学。子どもたちは、屋内にある井戸をのぞき込んだり、厄除けの意味があるというコウモリの飾り彫りに興味を示していた。
ほかに、南箕輪村の大芝高原など、全5カ所を見学。夏休みの思い出づくりにもなった様子だった。
上伊那が豊かな自然や歴史に恵まれた地であることを子どもたちに実感してもらうこと目的に、昨年は高遠町と長谷村の名所を探訪。今年は2年目で、毎年徐々に管内市町村を見て回ることにしている。 -
長野県信濃美術館所蔵名品展
併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」伊那市の県伊那文化会館で5日、長野県信濃美術館所蔵名品展・併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」が始まった。日本画、油彩画、水彩画、版画、彫刻の幅広い分野にわたる近代美術の名品を展示した見ごたえある展覧会になっている。
近代日本画の確立に大きな足跡を残した松本市出身の西郷孤月(1873-1912)、飯田市出身の菱田春草(1874-1911)を軸とした「日本美術院」の作家たちを特別陳列。特に西郷孤月は、代表作に近い作品10点を展示。「同時に10作品を鑑賞する機会は少ない。西郷孤月の神髄がほぼ理解できる」と学芸員は話している。
さらに、伊那谷にゆかりの深い洋画家・中村不折、水彩画の先駆者・丸山晩霞、近代木版画の巨匠・吉田博らの代表作を紹介。古くなったものを修復し終え、きれいによみがえった洋画6点もある。
同館は「長野県ゆかりの美術の名品選。夏休みなのでぜひ足を運んでご覧いただきたい」と話している。
25日まで。観覧料一般500円、高大生200円、小中生無料。午前10時-午後5時半。毎週月曜休館日。
西郷孤月らの名品の数々が並ぶ美術展示ホール -
上農高校でお花市の盆花準備
今年は先着順で販売南箕輪村の上伊那農業高校は今年も、12日のお花市に盆花を販売する。当日にきれいな盆花を提供したいと、咲き始めた花を冷蔵保存するなど生徒が準備に取り組んでいる。
毎年長蛇の列ができる人気の盆花販売のため、農業クラブの農林委員会が主体となり農林専門委員が協力。全校で種まきから取り組み、菊やアスターなどを育ててきた。
梅雨時期に白い菊が病気になり販売できなくなったが、黄色い菊や白、赤、紫のアスターなどは努力のかいあってつぼみをたくさん付けている。
開花時期をお花市に合わせるため、生徒たちは5日、早く花が咲き始めたアスターなどを収穫し、冷蔵庫に保管する作業に精を出した。
11日は、花の収穫と花束を作る。アスター、菊、オミナエシ、シマガヤを主に、束によってカーネーションやトルコキキョウなどを組み合せるという。
今年は整理券配布をやめ、先着順の販売に切りかえる。JR伊那北駅前といなっせ広場の2カ所で午前9時半から販売。1束500円の予定で1人2束限定。
農林委員長の有賀大地君(生産環境科3年)は、「盆花販売は地域の皆さんに好評で、今年もやりますかと聞かれる。よりたくさんの人が来てくれるととてもうれしい」、農林専門委員の小松洋道君(同)は、「草取りなど、作業は大変だけどきれいな花がいっぱい咲いた。たくさんの人が買いに来てくれるとやって良かったと思える。いい経験になる」と話している。
盆花販売に向け咲き始めた花を収穫する上農生 -
南大東島訪問団
みはらしの湯に大感激南大東島から伊那市を訪問している訪問団は4日、長い旅程を終えて伊那市西箕輪羽広のみはらしの湯に到着。旅の疲れを「伊那の湯」でいやした。
唐澤嘉男支配人から、湯が湧出(ゆうしゅつ)したいわれや効能などを聞いた島の人々は、短い時間だったが温泉を堪能。「お湯が少しヌルヌルしている感じで面白い」「肌がつるつるしていた」「少しぬるめだが気持ち良い」などと口々に語った。
旅行先などで温泉に入った経験がある人がほとんどだったが、中には露天風呂初体験の人も。
「顔に涼しい風を受けながらお風呂に入るのは気持ちが良い」と露天風呂の感想を述べる人が多かった。 -
天竜川上流・水生生物で水質調査
国土交通省「天竜川上流河川事務所」の天竜川上流部の水質調査が29日窶・月5日の日程で展開されている。1日は伊那市の2カ所で小中学生ら約50人が集まり、水生生物を採取し、指標生物から水質を調べた。
東春近の天竜川支川「三峰川」の竜東橋下流左岸では、南箕輪村南部小、高遠中や、伊那市、南箕輪村の生活クラブ生協の家族連れなども参加。浅瀬の石を引っくり返し、網を使って虫や魚を捕まえた。
水質のきれいな水に住むヒラタカゲロウが多く見つかり、例年同様、きれいな水であることが分かった。また、絶滅危機のある魚のアカザも発見した。
伊那市の生活クラブ生協として参加した富澤耕太郎君(11)=西箕輪与地=は、ヒゲナガカワトビケラ(ザザムシの一種)をバケツの底が見えなくなるほど採取。「たくさん取りすぎてちょっと気持ち悪いけど、川の中にはいろいろな生物が住んでいることが分かった」と話した。
調査は辰野町から飯田市までの天竜川本川と支川の12カ所でする。今年で22回目。 -
南大東島訪問団
田の草取り・生乳試飲に大喜び南大東島訪問団は5日、伊那市内で島では経験したことのない田の草取りや、絞りたての生乳の試飲などをして楽しんだ。
伊那市東春近の「友好田」では大東太鼓を演奏する中学生が生まれて初めての田の草取り。島には水田がなく、生まれて初めて田に足を踏み入れたとあって、「足が沈んでいく!」「抜けない!」などの大声があがり、畦からは見つめる伊那市民が「ちゃんと足元を見て、草を探して」などと掛け声。笑い声に包まれた。
泥で汚れた足を洗うために用水に入ると、今度は「水がすげえ勢いで流れている」とまたまた歓声。早く流れる川を見たことがない子供たちは、一時水遊びに集中した。
訪問団の与那城裕大君(中3)は「初めて田んぼに入ったけど、底なし沼だ。ざらざらしていてヌルヌルしていて変な感じ。用水のの水は冷たくて気持ち良い」と興奮気味に話した。
伊那市ますみケ丘の楽農業桃沢明さんの畜舎では、桃沢さんから酪農についてのミニ講義。「牛乳をたくさん搾ったら、子牛は何を飲んで育つのか?」の島民の質問に、桃沢さんが「子牛には脱脂粉乳を飲ませる」と答えると、畜舎は「へぇー」という声に包まれた。同日朝搾った生乳の試飲すると「島では加工乳ばかり。それも台風などで船が着かないと飲めなくなってしまう。生乳は甘味が強くて美味しい」(主婦・宮城優子さん)などと話した。