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ブリで年取り
年の瀬が迫り、正月準備で買い物をする人の姿が目立つ。縁起がよいと年取りや正月に食べるブリ。本年は海水温が高いせいか、水揚げ量が少なく、価格は昨年より高いという。
ブリは成長段階に合わせてワカシ(体長20センチ)竏茶Cナダ(40センチ)竏茶純宴T(80センチ)竏茶uリ(1メートル以上)と呼び名が変わることから、出世魚とされる。
宮田村町三区の「スーパーこいち」は、天然もの、養殖もののブリを仕入れ、例年通りの数量を確保した。
天然ものは房総産=千葉県、越前産=福井県=。昨年に比べて価格は3割ほど高く、100グラム500円。
大きさは1尾の半分、切り身、刺し身などを用意しているが、希望に合わせて切ることもできる。
ブリは塩焼き、照り焼きなどの食べ方があるが、板がすを使い、砂糖と塩で味付けしたブリがおいしいという。
店内にある鮮魚販売の対面売り場には、数の子やタコなども豊富にそろっている。 -
年越し用のそば打ちに大忙し
大みそかを控え、そば店などは年越し用のそば打ちに追われている。
伊那市入舟の郷土食調達飲食店「亀」(湯川信男店主)には例年並みの500人前(1人前150グラム)の予約が入り、30日がピーク。
湯川店主が1人で打つ限界の量で、次から次へとこなす。
そば粉や、すり具合などを徹底的にこだわり、のど越しのよさを追求した自慢のそば。
そば粉に高遠町・長谷村産を使った「二八そば」で、1回につき4キロの生地を伸ばし、手際よく切り分ける。そばには、カツオとサバの削り節をミックスさせた自家製つゆを添える。
長崎県などへの発送は済み、注文のあった地元の住民には30、31日、引き渡す。
おいしいそばのゆで方は「沸騰した湯の中にそばを入れ、上がってきたら指し水をする。再度、上がったら湯から出し、水にさらす。そばをこまめにゆでること」がポイントという。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け高校改革プラン(2)
皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(1)
9月、県教育委員会のたたき台では統廃合の対象外だった諏訪地域でも、削減1校とすることを決定した第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)は、そこから急速に具体的再編案の検討を進めてきた。当初は「全日制高校削減2校」を突きつけられた上伊那だったが、削減校数が1となり、廃止する箕輪工業への多部制・単位制設置が決定した今、全日制高校存続の願いは叶わなかったものの「地域に高校を残す」という意味で、得た意味は大きい。
しかし定時制高校については、多部制・単位制を箕工に設置する代わりに、箕輪工業、上伊那農業の両定時制が廃止される。
上伊那の場合、現在の定時制高校へ通う生徒らの受け皿となりえる制度を、多部制・単位制の中に充実させる必要があるが、定時制高校関係者や生徒には「多部制・単位制は定時制高校の代替にはならない」とする声もあり、こうした人たちの懸念材料を払拭できるよう、内容の充実が図られなければ、不登校経験のある生徒など、なんらかの問題を抱えた一部の生徒の、進路選択の幅を制限してしまう危険性もある。
◇ ◇
諏訪地域でも、削減1校とすることを決めた第3推進委は、地域の実情に配慮した案を作成するため、各地区の委員で構成する小委員会を編成。それぞれに対し、地域試案の提案を求めた。
試案を示すことに難色を示した下伊那や、地域の動揺が大きい諏訪地域に比べ上伊那は、比較的落ち着いて地域案を受け止めたといえる。
上伊那小委員会が提案したのは▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止▼その上で同校を多部制・単位制に転換すること竏秩B同校への多部制・単位制設置に合わせて「上伊那農業定時制の廃止もやむをえず」という方向も示した。魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、他地域に比べ県教委案と一致する部分が多かった。
廃止・転換の方向性が示された箕輪工業関係者でさえ、比較的冷静に
上伊那案を受け止めたのは、多部性・単位制への転換が、全日制過程に近い高校を地域で存続させていくための唯一の手段だと認識したためだろう。
箕輪町長や箕輪工業PTA、同窓会でつくる「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平澤豊満箕輪町町長)の方向転換は、そんな思いを最もよく表している。
当初、未来を育てる会は、箕輪工業全日制の存続を求めて署名活動をしたり嘆願書提出をしてきた。しかし、上伊那小委員会は改めて地域案の中で同校の廃止と、多部制・単位制への転換を求めた。廃止の方向性が濃厚となる一方で、未来を育てる会は、多部性・単位制高校の研究会や視察を実施。その中で参加者たちは「多部性・単位制は限りなく全日制に近い学校にもなり得る」という認識を持つ。12月に開いた会合で、会として多部性・単位制への共通の認識を固め「県教委案をそのまま受け入れるのではなく、地域に即した魅力ある多部性・単位制にする」という条件付で、多部制・単位制の設置を積極的に求める姿勢へ方向転換した。地域に高校を残すことを一義的な目的とした決断だった。 -
高校改革プラン(1)
9月、県教育委員会のたたき台では統廃合の対象外だった諏訪地域でも、削減1校とすることを決定した第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)は、そこから急速に具体的再編案の検討を進めてきた。当初は「全日制高校削減2校」を突きつけられた上伊那だったが、削減校数が1となり、廃止する箕輪工業への多部制・単位制設置が決定した今、全日制高校存続の願いは叶わなかったものの「地域に高校を残す」という意味で、得た意味は大きい。
しかし定時制高校については、多部制・単位制を箕工に設置する代わりに、箕輪工業、上伊那農業の両定時制が廃止される。
上伊那の場合、現在の定時制高校へ通う生徒らの受け皿となりえる制度を、多部制・単位制の中に充実させる必要があるが、定時制高校関係者や生徒には「多部制・単位制は定時制高校の代替にはならない」とする声もあり、こうした人たちの懸念材料を払拭できるよう、内容の充実が図られなければ、不登校経験のある生徒など、なんらかの問題を抱えた一部の生徒の、進路選択の幅を制限してしまう危険性もある。
◇ ◇
諏訪地域でも、削減1校とすることを決めた第3推進委は、地域の実情に配慮した案を作成するため、各地区の委員で構成する小委員会を編成。それぞれに対し、地域試案の提案を求めた。
試案を示すことに難色を示した下伊那や、地域の動揺が大きい諏訪地域に比べ上伊那は、比較的落ち着いて地域案を受け止めたといえる。
上伊那小委員会が提案したのは▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止▼その上で同校を多部制・単位制に転換すること竏秩B同校への多部制・単位制設置に合わせて「上伊那農業定時制の廃止もやむをえず」という方向も示した。魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、他地域に比べ県教委案と一致する部分が多かった。
廃止・転換の方向性が示された箕輪工業関係者でさえ、比較的冷静に
上伊那案を受け止めたのは、多部性・単位制への転換が、全日制過程に近い高校を地域で存続させていくための唯一の手段だと認識したためだろう。
箕輪町長や箕輪工業PTA、同窓会でつくる「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平澤豊満箕輪町町長)の方向転換は、そんな思いを最もよく表している。
当初、未来を育てる会は、箕輪工業全日制の存続を求めて署名活動をしたり嘆願書提出をしてきた。しかし、上伊那小委員会は改めて地域案の中で同校の廃止と、多部制・単位制への転換を求めた。廃止の方向性が濃厚となる一方で、未来を育てる会は、多部性・単位制高校の研究会や視察を実施。その中で参加者たちは「多部性・単位制は限りなく全日制に近い学校にもなり得る」という認識を持つ。12月に開いた会合で、会として多部性・単位制への共通の認識を固め「県教委案をそのまま受け入れるのではなく、地域に即した魅力ある多部性・単位制にする」という条件付で、多部制・単位制の設置を積極的に求める姿勢へ方向転換した。地域に高校を残すことを一義的な目的とした決断だった。 -
新谷選手、トリノへ勝負
トリノ五輪の代表選考会を兼ねたスピードスケートの第32回全日本スプリント選手権初日は27日、長野市のエムウェーブであり、女子500メートルで宮田村出身の新谷志保美(竹村製作所、伊那北高竏鋳}波大出)が39秒01で4位、1000メートルは1分18秒90で5位に入った。両種目とも残る代表枠は3つ。新谷は当落選上で、28日の2レースに代表の座をかける。
その他の上伊那関係選手も健闘。加治木彩(八幡屋礒五郎、赤穂中竏駐穴C大三高出)が1000メートルで7位、500メートルで小平奈緒(信州大、伊那西高出)が8位、武井陽子(日体大、同)は16位。
「トップスピードに思うようにのれない」。レースを終えた新谷は、いつもと同じ冷静な口調で振り返った。
500メートルは岡崎朋美(富士急)1000メートルは外ノ池亜紀(アルピコ)と同組。序盤は競り合ったが、後半伸び悩んだ。長年ライバル関係にある2人との同走。「意識してしまったことも確か。途中までは良い方向に、その意識が持っていけたと思ったんだけど」。
500メートルは岡崎が制し、3位に大菅小百合(日本電産サンキョー)が入賞。そのため5位だった渡辺ゆかり(富士急)と、最後の代表のいすを争う様相となってきた。
1000メートルは既に代表内定の吉井小百合(日本電産サンキョー)が制し、岡崎、田畑真紀(富士急)、外ノ池と続いた。代表になるにはタイムも条件になりそう。
「もうあとがない。しっかり滑らなければ」。自分に言い聞かせるように話した。 -
来年1月にSO竏鱈ABライブ
邦楽バンド「SO竏鱈AB(ソーラボ)」は06年1月8日午後6時半から、伊那市生涯学習センター6階ホールでライブを開く。本番に向け、練習は最終段階に入った。
ソーラボは伊那市を中心に尺八、箏(こと)、十七弦、ギター、パーカッションの奏者5人のグループ。新春ライブは3年目を迎え、今回は「和」と「洋」をコラボレートした構成で、自分たちだけのサウンドにこだわった11曲を用意している。
曲目は、1月のライブを収録し、CD発表したオリジナル曲「風来」「朝霧」「月の贈り物」のほか、5つの楽器がからむ「春の海」ソーラボバージョン、和楽器を取り入れたブルース、「チューリップ」を明るく、楽しくアレンジした最新作「SA・I・TA」など。
ギターの毛涯伸さん(44)=長野市=は「ステージはロック調。和を崩した形だが、改めて古典の良さを感じた。正月くらいパァといくかという感じで、楽しんでほしい」と話している。
入場料は一般1千円、高校生以下500円、未就学児無料、全席自由。
チケットの予約・問い合わせは、市生涯学習センター(TEL78・5801)または毛涯さん(TEL090・3558・6461)へ。 -
高校改革プラン推進委員会(13)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が26日、伊那市の伊那商工会館であり、上伊那、下伊那の小委員会が提出していた試案を、委員会の決定事項として確認した。
この日委員会に対して地域住民が意見陳述した諏訪地域については、削減案の白紙撤回などを求める声が依然として強かった。そのため、できる限り時間をかけて地域の意向を聞き、合意形成を図るため、試案の決定を見送った。
▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止し、多部制・単位制を設置すること▼上伊那農業高校の定時制を箕工の多部制・単位制へ統合すること竏窒トした上伊那の小坂樫男伊那市長は「案は学校関係者とも話し合いながら検討してきた。箕工の多部制・単位制に、定時制高校のようなアットホームなものを残せばいいと提案した」と説明。
多部制・単位制が定時制の代替となりえるのかを危惧(きぐ)し「少なくとも、本当に定時制高校の受け皿になりえるのかわかるまでは上農定時制を存続させるべき」と訴える委員もいた。
そのため、プランを導入する07年度を予定していた上農定時制の廃止時期については、今後の検討の中で判断することとなった。
下伊那案についても「飯田工業と飯田長姫の統合」という骨子は決まった。
下伊那が設置を見送った総合学科は「進学校にシフトした総合学科を諏訪に設置しては」と提案する声もあった。
最終案の提出は2月初旬を目指すが、諏訪地域での合意形成の成り行きによっては、延期する可能性もある。 -
記者室
今年も数え日。新市の名称でこけた伊南3市町村合併論議で始まり、皆が「単独自立で頑張るんだ」と力んで年末を迎えた▼建設、マンション、ホテル業界を揺るがし、上伊那でも影響大だった姉歯事件。広島や栃木で発生した女児殺害事件はどこで起きても不思議でなく、子供と保護者を深刻な不安地獄に陥れた。春日平の有害自販機、最初は2棟4台だったが今は4棟8台に。地方も都会も区別なく悪い環境は増殖し、連鎖する。恐ろしくも異常な年、05年もまもなく幕引き▼年が改まることはいいことだ。大げさに言えば、社会全体がリセットするチャンス。悪い連鎖を断ち切り、小さくても新しい希望の火をさがし、燃え立たせる節目。だから「おめでとう」なんだ(大口記者)
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きょう冬至
22日は二十四節気の一つ「冬至」で、夜が最も長くなる日。無病息災を祈ってカボチャを食べたり、ゆず湯に入ったりする風習がある。
伊那市のニシザワショッパーズ通り町店は「冬至」に合わせ、出入り口付近にカボチャとユズを並べて売り込み。
買い物客は「もう冬至なんだ。煮物にして食べようかね」と手に取っていた。
冬至ウナギもそろえているという。
飯田測候所によると、22日の日の出は午前6時55分、日の入りは午後4時40分。来年1月16日までの長期予報は平年に比べて晴れの日が多く、気温は低め。 -
【記者室】食の安全
米、野菜、花、果樹など農産物のブランド化を確立し、商品価値を高めて農業経営の安定を図ろうと各地域で取り組みがされている▼食の「安心・安全」への関心が高まっている中、食品卸がオーストラリア産を長野県産と牛肉表示を偽装。「牛海綿状脳症(BSE)があってから、原産地を見て買うようになった」という女性は「国産は大丈夫と思っていただけに、何を信じたらいいのか」と不安を感じた様子▼牛肉の国産と輸入ものは脂肪分が違うため、見てすぐわかるそうだ。伊那市内のある精肉店は「客の前で、説明しながら切るので客も知識がある。そんな会話がない店で買っていると、客も分からないでしょう」と話した。自分で見極める力がないことに気づく。(湯沢記者)
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牛肉の表示偽装 管理体制強化の必要性
丸水長野県水畜産事業部伊那営業所が扱った牛肉の表示が一部、事実と異なっていた問題で、年末年始を控えた時期だけに、小売店は「客が肉を敬遠するのではないか」と売り上げへの影響を心配する。
県農政部によると、農水省の抜き打ち検査から、店頭で買った肉をDNA鑑定したところ、山梨県産を長野県産と表示したことが分かった。そこで、国・県が営業所の伝票を調べていくうちに、出荷と入荷の数量に違いがあり、オーストラリア産を長野県産と表示していたことを突き止めた。
12月上・中旬の調査で、昨年12月中旬から営業所が卸した牛肉573キロのうち516キロが偽装だったと確認。営業所の聞き取りで、山梨県産は入力ミス、オーストラリア産については脂身の多さを嫌って不適正表示をしたという。商品は9日に回収、または表示修正した。
調査は継続中で、今後、本社や営業所の立ち入り検査をしていく。
信州牛は、信州農産物のブランド確立を進めているものの一つで、県ではさらに卸や小売店などを対象にした研修会、監視体制を強化していく必要があるとしている。
丸水長野県水は15日、責任の大きさを感じて伊那営業所を閉鎖。丸水全体で、納品先などを回って説明している。
伊那営業所はパートを含め3人体制で、仕入れ、加工、納入までを副長が仕切っていたため、チェックができなかった。管理体制に問題があったとし、同じような問題が起きない体制を整える。
市内で買い物をしていた女性は「牛海綿状脳症(BSE)があってから、原産地を見て買うようになった。国産は大丈夫と思っていただけに、何を信じたらいいのか」、豚肉を買った男性は「良心に恥じる行為」と戸惑いや憤りを見せた。
伊那市のある精肉店は「国産と輸入は脂肪分が違うので見てすぐわかる。うちは客の前で、説明しながら切るので客も知識がある。そんな会話がない店で買っていると、客も分からないでしょう」と話した。
郡内のあるスーパーでは取引先を尋ねる客が数人いたそうだ。 -
牛肉表示を偽装
丸水長野県水畜産事業部伊那営業所は、原産地オーストラリア産、山梨県産の牛肉をいずれも長野県産と表示し、上伊那地方の小売店に供給した。県は16日、「農林物資の規格化及び品質表示を適正化に関する法律」に抵触する事実を確認。今後、同社の責任者から事情を聞き、早急に必要な指導をする。
不適正表示の商品は9日に回収、または表示の修正をした。
表示は国の調査で疑問があったため、8縲・3日の4日間、上伊那地方事務所が伊那営業所を調査してわかった。 -
R361沿線の屋外広告物禁止地域の指定
国道361号沿線の屋外広告物禁止地域の指定について、伊那市・南箕輪村は近く、県に意見書を提出する。施行は来年2月上旬を予定。
指定は権兵衛トンネル開通で、看板やはり紙、広告塔など屋外広告物の乱立が予想されることから、景観を保全するもの。禁止地域はトンネル東坑口から伊那市川北までの延長約7キロ、両側100メートル。
土地や建物の権利者は203人(伊那市分)で、そのうち73%の同意を得ている。既存の屋外広告物は5事業者23件あるが、指定のあった日から3年以内に撤去することで、理解を得た。
14日、伊那市議会経済建設委員会で報告があった。 -
ザザ虫、台湾へ
伊那谷の名物珍味、はちのこ・ザザ虫・いなごが台湾に新設される昆虫博物館に陳列される。
信州大学農学部に留学経験のある台湾の国立嘉義大学生物資源系の張光勳副教授がこのほど、伊那市のグリーンファームを訪れ、新たに設置される昆虫博物館の「世界の昆虫食」のコーナーに陳列するために、調理したはちのこ・ザザ虫・いなごなどを購入して帰国した。
張副教授は同大のほか鳥樹林嘉大昆蟲生態教育館のスタッフも務めているが、展示内容の豊富さに驚いた関係者らが、「世界最大規模の昆虫博物館」を大学に併設することを提案。その一角で、世界中で人間がどんな昆虫を食べているかを扱うという。
張副教授は1983縲・5年に信大農学部に留学し、森本尚武前信大学長の下で昆虫学を学んだ。その間に、伊那の昆虫食に親しみ、度々グリーンファームを訪れて購入したという。
同教授は本紙の取材に「昆虫食といえばやはり伊那谷。はちのこ・ザザ虫は世界に紹介するべきものです」と答えた。 -
スクラップブッキング作品展
伊那市生涯学習センター2階展示ギャラリーで9日、スクラップブッキング作品展が始まった。思い出の写真を装飾した作品100点が並ぶ。11日まで。
スクラップブッキングは、写真をカラフルな紙や布などで飾り、文字を添えて思い出に残すクラフト。年々、浸透し、成長記録や思い出に作ってほしいと依頼が増えているという。
市内をはじめ、飯田市や岡谷市に教室を持つ久保田浩子さん=山寺区、講師の免許を持つ小林佳世さん=荒井区=に加え、生徒約20人が出品。
作品は、結婚式や金婚式の夫婦そろった笑顔、大きなイチゴをかむ子ども、にじがかかる風景などの写真に緑や青、ピンクなどの布を切りはりしたり、ビーズやボタンなどを組み合わせたりした。ピアノ演奏の写真には、楽譜などをあしらった。また、同じ写真をカラー、白黒、セピアに分け、デコレーションを変えた作品も。
久保田さんは「写真がメーン。写真が映えるように、自分の好きな色に幅を持たせ、色やデザインを考える」とアドバイスし「しまいっぱなしのアルバムを開き、子どもの成長を喜んだり、家族に感謝したりする気持ちを思い出して」と話している。
体験コーナー(材料費600円、写真は持参)もある。
開館は午前10時縲恁゚後9時(最終日4時)。 -
水質改善しつつある
諏訪湖流入河川と天竜川の本・支流の水質調査をした「天竜川水系健康診断」の結果報告会が8日、伊那市の市駅前ビルいなっせであった。
本年で9回目となる健康診断は、民間企業主体でつくるリサイクルシステム研究会などが、9月1日に流域49ヵ所で調査。結果を分析した沖野外輝夫信州大学名誉教授は「活動の成果が出ている」と、天竜川の水質が年々改善しつつあると報告した。
汚染の総合指標となるCOD(化学的酸素消費量)は、諏訪湖の影響がある釜口水門と新樋橋を除くと、南宮大橋の3・62ppmを最大にして、他の地点は2以下と、きわめて清浄な結果。農耕地からの肥料流出の指標となる窒素は良いレベルで安定し、排水の指標となるリンは安全圏内の数値となった。
天竜川支流については「一部の支流でリンの数値が時間帯によって変る地点がある」とし、今後も注意しながら継続的な水質浄化の取り組みが必要と訴えた。
健康診断は10回を目途に結果をまとめる。沖野名誉教授は「土地利用の変化と照らし合わせ、開発に何を気をつけなければいけないか将来的な展望を提案できれば」とした。 -
アワやアマランサスを使った雑穀料理作る
食と暮らしを考え、豊かな地域づくりを目指す長谷村のNPO法人「南アルプス食と暮らしの研究舎」は6日、伊那市生涯学習センターで雑穀料理教室を開いた。上伊那郡内の主婦を中心に23人が参加し、地元産のモチアワ・アマランサスを使った3品を作って試食した。
雑穀はイネ科穀類のうちキビやアワなど小さな実をつける作物の総称で、料理の材料の一つとして知ってもらおうと企画。モチアワやアマランサスは鉄分、マグネシウムが多く含まれ、素材の味を生かした長芋とカブのモチアワクリームグラタン、アマランサスパスタなどを作った。
講師は、伊那市在住の雑穀レストラン元チーフシェフ伊藤雄治さん。モチアワなどのたき方について「しっかり水分を含ませて炊く」などアドバイスし、参加者はメモを取りながら手際よく調理した。
参加した女性は「今まで雑穀をご飯に入れて炊くだけだったが、レパートリーが増えた」「簡単にできそうなので、家でも作ってみたい」と話していた。
来年1月には雑穀のもちきぶを使った料理教室を計画している。 -
コモンズ支援金の採択結果
上伊那地域コモンズ支援金選定委員会は5日、コモンズ支援金(一般、第2次分)の選定結果を公表した。
上伊那は8団体から9事業、1192万6千円の申請があり、美しいまちづくり区分3事業、魅力ある観光の創出区分1事業、特色ある学校づくり区分1事業を採択。支援金額の総額は372万4千円となった。
採択事業は次の通り。
【美しいまちづくり】
◇西部広域農道沿線「花公園」整備事業(伊那市・小沢花の会)支援金額20万6千円
◇みずばしょう補植・導水路整備事業(伊那市・道堰みずばしょう管理組合)支援金額40万7千円
◇大芝高原花いっぱい花花壇整備事業(南箕輪村)支援金額226万6千円
【魅力ある観光創出】
◇中川村ファンづくり事業(中川村)支援金額32万4千円
【特色ある学校づくり】
◇写真集「子供の目(仮称)」発行事業(長谷村・南アルプス食と暮らしの研究舎)支援金額54万5千円 -
県産材住宅見学会
「やっぱりいいね」の声上伊那地方事務所主催の県産材住宅の見学会がこのほどあり、総勢25人が南箕輪村など4カ所の木造住宅を見学した。「地元の木を地元で使うことは重要だ」などの参加者の声が聞かれた。
見学したのは、フォレストコーポレーション(伊那市)の県産材利用木造住宅のモデルハウス(南箕輪村)、北島屋(伊那市)が建築した木造住宅(駒ヶ根市)、大蔵建設(飯田市)が県産材を利用してリフォームした住宅(高森町)、生田木材技建が施主の山の木を使って建てた住宅(中川村)。
荒廃する森林の再生のために県産材の需要拡大を図っている県が、木造住宅建設を希望する人を募り、県産材を利用した住宅の実態を見てみようと企画した。
フォレストコーポレーションは、県が認定する「信州の木づくりの家」の認定グループ。北島屋は県の信州木材製品認証工場。
参加者は家族連れが多く、県内産のスギやヒノキの柱、アカマツやカラマツの床などを触っては、「地元産と聞くとやはり感じが良いね」などと話していた。
案内役の地方事務所林務課春日嘉広普及係長は「住宅建設を望む人の自然素材への関心が高まっており、予想以上の人が集まった」と語った。 -
高校改革プラン推進委員会(12)
第3通学区の高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が4日、南箕輪村民センターであった。委員会は、最終案の取りまとめを遅くも来月中旬としていたが、急きょ浮上した諏訪の統合案に対する諏訪地域の動揺を受け、合意形成の必要性を認識。1月末までに同地域に合意形成を図ることを求め、最終案の取りまとめも、それを受けて移ることを決めた。
下伊那は長姫高校と飯田工業高校の統廃合を提案した。
定時制高校の配置は、諏訪1、上伊那1、下伊那1とする県教育委員会の案を採用することで確認。実質的に、上伊那農業高校定時制廃止の方向が明確となった。
岡谷東、岡谷南の統合案が地域に与えた衝撃は大きく、諏訪広域連合など5団体が白紙撤回を求める要望書などを提出。諏訪の委員も「9月から検討を始めた諏訪は他地域より検討を始めたのが遅い」として地域の声を聞く時間を求めた。合意形成の必要性を他の委員も認識。諏訪には1月末までに合意形成を図ることを要求し、最終案の取りまとめも2月以降を目指すこととなった。
前回具体案を示さなかった下伊那は、飯田長姫と飯田工業の統合し、同校に中間部のある定時制も設置することを要求。県教育委員会が下伊那への設置を提案した総合学科については、実業高校を残すことへのこだわりから設置案は挙がらなかった。下伊那は今後の南信州広域連合などで再度総合学科の設置について検討を進める予定だが、下伊那で設置案がなければ、第3通学区には総合学科が設置されない可能性も出てきた。 -
ハートフル美容師養成研修開講
全日本美容業生活衛生同業組合連合会とシルバーサービス振興会の「ハートフル美容師養成研修」長野県南信会場がこのほど、箕輪町の松島コミュニティセンターで開講した。
高齢者や障害者に安心・快適・満足の美容サービスを提供するため、必要な知識や技術を身に付けた「ハートフル美容師」を育てる目的。全美連が04年に高齢化社会対応委員会を設置し、05年度に事業化。全国35都道府県で2700人が研修を受ける。
研修は通信教育と集合研修で、レポート課題と確認テストに合格し、全科目を修了すると認定証、携帯用認定証、店舗用ステッカーを交付する。
県内の受講者は153人。南信会場は51人が参加し、県の高齢化状況と介護保険や、高齢者・障害者むけおしゃれ術を学んだ。
県美容業生活衛生同業組合の氷川重子理事長は、「お客様は体が不自由になると美容室に行くことは迷惑になると考えるが、研修で介護的なことや心のケアを学び、安心して来てくださいと言えるようになる」とし、「地域に愛され、地元で営業している美容師なので、地域と共に育ち、社会に貢献していきたい」と話した。 -
権兵衛開通に向け
期待と不安、交錯「米の道は夢の道になる」「伊那竏猪リ曽一体となった観光客誘致が必要」「通勤圏の拡大は歓迎だが、木曽の過疎化の進行が心配」竏柱兵衛トンネル開通を3カ月後に控えた3日、伊那側と木曽側の行政と商工団体の代表が期待と不安を語った。
伊那ケーブルテレビジョンの番組「開通前夜特別対談」の収録。参加者は、伊那側が、小坂樫男上伊那広域連合長(伊那市長)と向山公人伊那商工会議所会頭。木曽側が栗屋徳也木曽広域連合代表副連合長(木祖村長)と磯尾武木曽中部商工会会長。収録後、参加者は記者会見した。
伊那側・木曽側双方が最も期待するのは「生活圏・通勤圏の拡大による広域での地域経済の活性化」。開通によって伊那縲恂リ曽間が約30分で結ばれることから、産業・経済・生活面に総じてプラスの結果が予想されるとの共通認識だった。特に、木曽側は中央道伊那インターチェンジへのアクセスが可能になり、伊那側は木曽だけでなく高山や上高地などへの連絡も良くなることから、広域での観光客誘致などには大きな期待が寄せられた。
だが、伊那側は「木曽の優秀な人材の雇用」や「商客の来伊」に期待を寄せるが、木曽側は「人口流出と地元商店街の沈滞」による「木曽のいっそうの過疎化」を懸念。一方、木曽側が期待を寄せる「混雑の激しい国道19号の迂回路確保」に、伊那側は「伊那の交通混雑」の不安を抱くなど、期待と不安が交錯。こうした問題を解決していくためにも、行政・商工業団体レベルでの連携強化の必要性が確認された。
対談番組は伊那ケーブルテレビジョンで、年末29日から3日間にわたり放送される。 -
権兵衛トンネル開通をPR
国道361号沿線の市町村と商工観光団体などでつくる権兵衛街道活性化協議会は、権兵衛トンネル開通のPRポスター100枚とチラシ4万枚を作った。構成団体や観光施設などに配り、誘客をねらう。
ポスター=B1判=とチラシ=A4判=は同じデザインで、南アルプスから朝日が昇り、空がオレンジ色に染まった写真を使用。「伊那谷と木曽谷がグーンと接近!」と打ち出した。
チラシの裏面には、主要都市からのアクセスのほか、地図上で花や紅葉の名所、美術館・博物館、公園などを紹介。
権兵衛トンネル開通は来年2月上旬の見込みで、木曽竏宙ノ那間の所要時間は自動車で30分となる。協議会は「伊那竏猪リ曽が結ばれることで、伊那の食や温泉、木曽の漆器など1日で楽しむことができる」と「新しい旅の始まり」を提案している。 -
特別職の身分の取り扱いを提案
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会の第15回会議が1日、市役所であった。特別職の身分の取り扱い1項目を提案した。来年1月の次回に協議する。
合併協は、住民代表でつくる特別職報酬等審議会の答申を受けて提案。常勤特別職は県内の人口類似規模の安曇野市・塩尻市に準じ、非常勤特別職は現伊那市にとどめる答申を尊重した。審議会が答申項目から外した高遠町・長谷村に置く地域自治区長、地域協議会委員の報酬は「新市で決定する」とした。
質問は地域自治区長に集中。町村委員から「地域自治区は地域内分権の根幹をなすもの。合併前に決めるべきではないのか」と意見が挙がった。
会長の小坂市長は「職務内容や権限が決まってからでも間に合う」と答えた。
同席した審議会の林光彦副委員長は「業務が明らかになっていない以上、具体的な金額を示すことができなかった」と審議内容を含め、見送った経緯を説明した。
そのほか、指定金融機関の選定や新市の住民を対象にした「地域の魅力探訪ツアー」について報告。ツアーは全10回(1回は台風のため中止)で、589人が参加した。小坂市長は「合併への気運が高まり、一定の成果はあった。新市になっても計画したい」と述べた。 -
【南大東島再訪記】離島産業振興の苦難〈下〉
豊かな自然環境を活かして「春になれば、ホテイアオイの花が咲き乱れるサ。何もしたくなくなったら、またここに来れば良いサ」
島のほぼ中央に位置する池をカヌーで進みながら、島の濱里保之産業課長は話した。
南大東島は火山の上にサンゴ礁が発達してできた島。盆地状の中央部には日本最大のカルスト湖沼群が広がる。沖縄県には1ヘクタール以上の天然湖沼は14しかないが、そのすべてが南大東島に集中している。
この湖沼群はすべて水路でつながっており、カヌーで漕ぎ出せばさまざまな水鳥が群れる手付かずの自然に触れることができる。これをそのまま観光資源にしようと、村でカヌーを購入、水辺の公園整備にも乗り出した。
カルスト湖沼群だけではない。深さ2000メートルの太平洋の底から一挙に突き出した断崖絶壁の島は、大陸に一度もつながったことがなく、首の回りが金色で愛くるしい顔をしたダイトウオオコウモリをはじめ島固有の動植物が多数存在する。流行のエコツーリズムの題材には事欠かない。
岸壁から目と鼻の先には透明度60メートルと言われる紺碧の海が広がり、島そのものがダイビングスポット。クルージングや釣り、運がよければ岸壁からホエールウオッチングまでできる。これもまた重要な観光資源だ。
もちろん島も、観光客誘致に力を入れており、近年、島の自然や歴史などを写真やパネルで紹介する島まるごと館(館長はダイトウオオコウモリ)を設置した。副館長の東和明さんによれば、島の環境保全とエコツーリズムの振興のために近くNPOも立ち上げるという。
観光業の振興が、島の発展の大きな柱であることは間違いない。だがそれと同時に、新たな地場産業育成も重要。青パパイアやサトウキビなどの農業生産物はもちろん、日本最大の漁場であるといわれるソデイカや、サワラ・マグロなどの海産物もその1つ。
新しい港の完成を控えて活気付く漁業組合を訪ねると「南大東の魚をサ、信州の山の中で食べてくれる人はいないかな」と、剥き身で全長70センチにも及ぶ大きなソデイカをまるごとプレゼントされた。
台風の通り道で、島に張り付くようにして着実に農地を増やし、荒波の中に小さな漁船を漕ぎ出して生きてきた人々。その「大きな夢」を感じた。
(毛賀沢明宏)
※本号で「離島産業振興の苦難」は終わり。次回より「文化・芸能の交流拡大へ」。