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美篶世代間交流施設安全祈願
伊那市の美篶保育園の隣りに建設される美篶世代間交流施設の安全祈願祭と起工式が6日、現地で行われた。
式には、市の関係者や建設業者など30人が出席し工事の安全を祈願した。
この美篶世代間交流施設は、老朽化に伴い取り壊された老人憩いの家美篶荘にかわる施設で、地域の高齢者の憩いの場として利用する。
建物は木造平屋建てで、床全面をバリアフリー化するほか、手すりを施設全体に設置する。
また、美篶保育園と廊下をつなぎ、主に施設を利用するお年寄りと園児が交流する。
総事業費は約6千万円となっている。
式の中で小坂樫男市長は、「市の高齢化率は25%。もう少しすれば3人に1人が65歳以上の高齢化時代を迎える。この施設が高齢者と園児の世代を超えた交流の場になれば」とあいさつした。
この美篶世代間交流施設は来年3月に完成する予定。
また、建物の愛称については地区住民が意見を出し合い決めるという。 -
絵手紙展
地域の良さを絵手紙で紹介する作品を並べた展示が6日から、伊那市役所1階ロビーで開かれている。
展示を開いたのは、地元で絵手紙の指導をしている伊那谷絵手紙の会。今回、会のメンバー6人の教室の生徒130人の作品約200点が飾られている。
作品は、自分の住んでいる地域の身近なものを描こうと、市内各地の風景や伝統行事などが絵手紙で紹介されている。
どれも温かみのある作品となっていて、さまざまなタッチで表現している。
会代表の倉科照子さんは、「今まで何気なく見ていた風景も見直してみると思いがけない所に発見がある。作品を通していろんな発見をしてほしい」と多くの来場を呼び掛けていた。
地域の良さを絵手紙に描いた同作品展は18日まで。 -
いな少年少女合唱団 練習に熱
今月末に静岡県で開かれる国民文化祭に参加する「いな少年少女合唱団」のメンバーが、本番にむけ練習に励んでいる。
4日は、約30人が集まり、発生練習などをした。
伊那少年少女合唱団は20年以上前から活動していて、現在は伊那市を中心に、上伊那に住んでいる園児から高校生までが在籍している。
今回、伊那市と長野県の推薦を受け、国民文化祭に初出場することになり、週3回のペースで練習を重ねている。
団員たちは本番を間近に控え、発音や音程など、細かな部分を一つひとつ確認していた。
代表の北沢理光さんは、「国民文化祭は初めての機会。長野県の伊那市という場所で、一生懸命やっていることをアピールしてきたい」と話していた。
国民文化祭は今月24日から、静岡県富士市で開かれる予定。 -
イーナちゃん広場
生活や健康などをテーマに、各団体が展示や発表を行う「イーナちゃん広場」が4日、伊那市の勤労者福祉センター体育館などで開かれた。
4日は、約60団体が生活や健康をテーマにブースを出展した。
そのうち、伊那市消費者の会は、エコをテーマに自分たちで作成した牛乳パックのおもちゃやエコバックなどを展示した。
余った布でマスク作る体験コーナーもあり、メンバーに教わりながら、小学生などが挑戦していた。
また、体験ステージでは、ダンスや自分たちで考案した健康体操などが披露されていた。 -
麺街道フェスタ 11月7、8日開催
国道361号を麺街道と位置づけ地域の活性化につなげようと、麺街道フェスタ2009が今年も伊那市高遠町の高遠城址公園内を中心に11月7日と8日に開催される。
イベントのメーンとして、アマチュアソバ打ち名人世界大会が行われる。
6日は、麺街道フェスをPRするのぼり旗が伊那市役所でお披露目された。
麺街道フェスタは、麺を通じた情報発信や地域間での連携を深め活性化につなげようと去年から開かれている。
今年は国道361号沿いの麺所にスポットをあてたイベントで、伊那市のローメンや木曽町のとうじそば、岐阜県高山市の高山ラーメンなどを味わうことが出来る。
会場は高遠城址公園周辺で行われ、そばやラーメンが味わえるほか伊那節や木曽節といった郷土芸能が披露される。
また、信州そば発祥の地をPRしようと今年初めてアマチュアそば打ち名人世界大会と銘打った企画が行われる。
この大会は、そばの出来栄えを競うもので、優勝者には賞金5万円が贈られる。
定員は100名で参加資格はアマチュアであることが条件。 -
アマランサスの刈り取り
伊那地域アマランサス研究会が4日、アマランサスの収穫作業を行った。
4日は、今年新たにアマランサスを植えた伊那市荒井のほ場約30アールで、収穫作業をした。
収穫作業は手作業で行わった。
アマランサスは高さが2メートル以上になっていて、先端の房の部分をカマで刈り取った。
刈り取った穂は手で脱穀し、実を落とす。
これまでは、コンバインや脱穀機を使った収穫作業ができないか検討してきたが、手で作業をした方が茎などのごみが入りにくいため、質を上げるために今年は手作業で収穫することにしたという。
脱穀したアマランサスをふるいにかけると、ほぼ実だけが残った。
今年はアマランサスの穂が大きく、例年より収量が増えるとみていて、全体で約130キロの収穫を見込んでいる。
収穫したアマランサスは乾燥させた後、研究会に所属している企業などに販売するという。 -
週末 秋まつりで賑わい
3日、4日の週末、上伊那各地では五穀豊穣や家内安全などを祈願する秋祭りが行われた。
このうち伊那市富県の北福地では祭り恒例の諏訪社奉納演芸大会が3日、北福地集落センターで開かれた。
演芸大会は100年以上続く地区の伝統行事で、集落センターに作られた特設ステージでは常会や芸能保存会などが踊りや太鼓等20の出し物を行なった。
各常会ではお盆が過ぎると演芸大会に向けた練習を始めたと言う事で、ある出演者は「練習の時間が近所のコミュニケーションの場となり楽しく出来た」と話していた。
北福地は約290戸の集落で、この日はおよそ300人が集まり演芸大会を楽しんだ。
演芸大会の責任者、北福地祭事会の吉澤豊会長は、「手作りで大変な部分もあるが子供達の良い思い出になってほしい」と話していた。 -
食育フェスティバル開催
食について考える「食育フェスティバル」が4日、伊那市の県伊那文化会館であった。
これは、国や県、JA、食育推進団体などでつくる「長野県食育推進会議」が食育を推進しようと企画したもの。毎年県内各地で開催しており、伊那市での開催は今回初めて。
この日は講演会や活動発表などがあり、活動発表では、伊那市内の保育園などで食育活動をしている「おいし伊那食育応援団」のメンバーが、普段、保育園などで披露している食育劇を披露した。
また今年は、地元の中学校で実際に給食に出されているメニューを味わってもらおう竏窒ニ、300食分のお弁当を配布した。
訪れた人たちはお弁当を手にすると、早速その味を楽しんでいた。 -
1日でエコキャップ263キログラムを回収
伊那市保健委員連合会は4日に開かれたイーナちゃん広場でエコキャップ263キロを回収した。
連合会は5日、エコキャップを山梨県の業者に配達している伊那市の介護センター花岡に、集まったエコキャップを持ち込んだ。
連合会では今年6月からエコキャップ運動を始めた。
4日はエコキャップの回収ブースに家庭で集めたキャップを持って多くの人が訪れたという。
集まったエコキャップはおよそ10万5千600個、重さ263キロで、病気の子どもを救うためのワクチン20人分の購入にあてられる。
連合会の小林恵子会長は「こんなに集まるとは思わなかった。環境について考えている人がたくさんいることがわかってうれしい」と話していた。
連合会では今後もエコキャップ運動を続けていくという。
また介護センター花岡では家庭で集めたエコキャップの持込みも受入れている。 -
伊那シニア ソフトボール全国大会準優勝
先月、群馬県渋川市で開かれた60歳以上の選手が出場するソフトボール全国大会で、長野県代表として出場した、伊那市の伊那シニアが準優勝した。
5日、伊那シニアの西岡洋児監督など3人が伊那市役所を訪れ、小坂樫男伊那市長に準優勝の報告をした。
伊那シニアは上伊那を中心としたメンバーで作るチームで、大会に向け週3回、3時間の練習にんできた。
全日本シニアソフトボール大会には、4年連続出場、去年は3位、今年は準優勝と好成績を収めている。
小坂市長が準優勝の祝福の言葉を贈ると、西岡監督は、「連戦になると体力的にはきついが、来年は是非優勝旗を持ち帰ってきたい」と早くも意欲を見せていた。 -
旧井澤家住宅のスタンプ完成
伊那部宿を考える会は、伊那市西町の旧井澤家住宅を広くPRしようとスタンプを作った。
スタンプは直径7.5センチの円の中に、旧井澤家住宅が描かれている。
伊那市在住の漫画家、橋爪まんぷさんがデザインした。
このスタンプは、井澤家住宅の見学者が自由に使うことが出来るほか、伊那部宿を考える会がPR用に利用するという。 -
美篶小資料館 地域住民が外壁塗装工事
伊那市の美篶小学校資料館の外壁塗装工事が1日、地域住民の手によって行われた。
塗装工事をしたのは、資料館の委員と伊那市の工務技士の約30人。
資料館外壁の塗り替えは、平成17年以来。
地域の文化財を地域住民で守り維持していこうと、作業は前回と同じくボランティアで行われた。
参加した人たちは、重機や脚立を使い、外壁には茶色、窓枠には水色のペンキを丁寧に塗っていた。
資料館の赤羽仁館長は、「貴重な文化財を保存しようと地域の人が作業に来てくれる。とてもありがたい」と話していた。 -
農商工連携の人材育成
信大農学部ヤマブドウワイン講座始まるヤマブドウの生産から加工、流通までを通して、農商工連携を担える人材育成を目指す信州大学農学部の講座が3日、開講した。
県内各地からおよそ50人が集まり、今回この講座に参加した動機を交えながら、自己紹介した。
信州大学農学部では現在、伊那市と一緒にヤマブドウの特産品化の研究に取り組んでいる。
今回の講座はそのヤマブドウの生産から醸造、流通までを学んでもらうことで、地域おこしや農商工連携を担える人材を育成しようと企画した。
定員50人で受講者を募集したところ、それを大幅に上回る300人からの問い合わせがあったという。
受講者は農家に限らず、市町村の地域おこし担当者や企業関係者、ワインの販売元などから集まった。
受講者は今後、ヤマブドウの栽培方法のほか、ワインの醸造方法や、まちおこしについて学ぶ予定。 -
秋葉街道交流活発に
街道でウォーキングイベント信仰の道、塩の道として知られる秋葉街道の活性化を目指し、県内外の愛好団体同士の交流が活発になっている。
3日、秋葉街道の伊那市長谷部分を歩くイベントが開かれ、県内外から約60人が参加した。
秋葉街道はその昔、塩の輸送路として、また静岡県浜松市にある秋葉神社への参拝の道として利用された古道。
去年12月に長谷の秋葉街道道普請隊が3日間かけ秋葉街道を踏破したことをきっかけに、今年2月に県内外の秋葉街道愛好団体12団体でつくる「秋葉街道信遠ネットワーク」が結成された。
今回は長谷部分の知識を深めようと信遠ネットからも飯田市、大鹿村の団体が参加した。
各団体とも地元部分の整備を進めるほかウォーキングイベントを開いていて、25日には飯田市部分で開かれることになっている。
また新遠ネットでは、諏訪市から秋葉神社までの街道全線を網羅した広域的なマップを作るために来年度調査を行うという。 -
各地で秋祭り
10月に入り、秋まつりシーズンを迎えた。
3日は、各地で神社の例大祭などが行われた。
伊那の御柱で有名な西春近諏訪形の諏訪神社では、五穀豊穣、区民の安全を祈願する秋の例大祭が行われている。
3日が宵祭り、4日が本祭り。
参道から境内にかけて、伝統の獅子曳きが古式にのっとって奉納されていた。
諏訪神社は、応永元年(1394年)の創立、1427年の大洪水で現在の位置に遷されたとされていて、建御名方の命、天照大神などを祭神とする。
本殿の周囲には、4本の御柱が建てられていて、諏訪大社と同じく6年に一度、里引きと建て御柱が行われている。
4日の本祭りでは、長持ちが区内を巡回し、獅子舞が奉納されることになっている。 -
八の輪会がすずたけにタオル寄付
JA上伊那の生活部会OGで作る八の輪会は30日、伊那市美篶の老人保健施設すずたけにタオルを寄贈した。
八の輪会を代表して加藤加与子さんとJA職員がすずたけを訪れ、タオルを入所者に手渡した。
八の輪会では毎年、地域のためにできることをしようとすずたけにタオルを寄贈している。
今回は10日に開かれた交流会で会員100人が持ち寄ったタオル200枚を手渡した。
加藤さんは「みなさんのために少しでも役立ててもらえたらうれしい」と話していた。
寄贈されたタオルは、入所者の身体を拭く際などに使われるという。 -
森世紀工房作品展
地元の木材で作った家具などの作品展示会が1日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。
展示会を開いているのは、県内の建具職人でつくる「森世紀工房」のメンバー。
森世紀工房では、長野県産の木材を使った家具のぬくもりを感じてもらおうと、毎年1回、伊那市で展示会を開いている。
会場には、上伊那や木曽の建具店で作られたイスやテーブル、タンスなど大型の家具から小物まで100点が展示されている。
今回は、多くの人に作品に触ってもらい家でも使ってもらおうと、はしや鉛筆立て、子ども用の積み木などが多く展示されている。
特に積み木は、幼い頃から使うことで、木の温もりを感覚で覚えてもらいたいという。
森世紀工房では、「多くの木を使うことは、山の手入れや環境を守ることにつながる。地域の人に県産材の良さを知ってもらいたい」と話していた。
この展示会は5日まで。 -
8月の有効求人倍率0.34倍
ハローワーク伊那は2日、8月の上伊那の有効求人倍率が0.34倍だったと発表した。
求人倍率は7月に続き、2カ月連続で増加したが、ハローワークでは、求職活動を辞める人も増えていると見ていて、雇用情勢は依然として厳しい状況という。
8月の上伊那の月間有効求人倍率は0.34倍で、前の月の0.3倍より0.04ポイント増加した。
依然、県平均の0.38倍を下回っているが、7月に続き2カ月連続での増加となった。
企業の求人数に大きな変化はないが、職を探す求職者数は大幅に減少していて、8月の有効求職者数は、前の月の5502人より470人少ない5032人となった。
このことから、8月の有効求人倍率は、求職者数が少なくなったことで回復に転じたことになる。
しかし、実際に職に就いた人の数は216人しかおらず、ハローワーク伊那では「一端職探しから離れる人も増えてきているのではないか」と見ている。
また、「前に比べて需要が出てきているのは確かだが、期待したほどの回復につながっていない。今後は、人を雇う余裕が出てくる会社と、経営を維持するのが精一杯な会社とに二極化していくのでは」と話している。 -
ソフトボールピッチング教室
ソフトボールの代表的な投球法、ウインドミル投法を身につけるピッチング教室が1日夜、伊那市の伊那公園屋内運動場で始まった。
ソフトボールの街、伊那市を象徴するスポーツ教室で、伊那市体育指導委員会が開いている。
今年は募集に対し30人の応募があり、初日は15人が参加した。
ウインドミル投法は、習得が難しく、最低でも5年かかると言われているが、教室では基礎づくりが行われる。
シニアチームで活躍している投手が指導にあたり、速球が投げられるようにバランスのとれたフォームを教えた。
参加しているのは、伊那弥生ヶ丘高校の男子ソフトボール部員やナイターソフトでこれから本格的にピッチングを覚えたい人たちで、初日は参加していなかったが、東部中の女子ソフト部員も登録している。
教室は12月まで10回開かれる予定。 -
中学校で一斉に文化祭
上伊那地域のほとんどの中学校で一斉に文化祭が始まった。2日と3日の2日間、クラス展示や音楽会などが行われる。
長谷中学校では、第44回くろゆり祭が2日と3日の2日間開かれる。
2日は、生徒会企画のはせリンピックが行われ、学年対抗で10人11脚が行われた。
1年生が21人、2年生が11人、3年生が13人のため、1年生は2チームでの参加だった。
7秒台が出たり、3年生はわざと倒れて会場を盛り上げていた。
3日は、ステージ発表や音楽会が計画されている。 -
男と女いきいきセミナー開講
男女共同参画社会について理解を深める「男(ひと)と女(ひと)いきいきセミナー」の開講式が28日、伊那市役所で行われた。
本年度で7回目となるセミナーには、約60人が受講を申し込んでいる。
開講式で、小坂樫男伊那市長は「伊那市も男女共同参画を旗印に進んでいる。女性の皆さんもリーダーシップを取り、地域発展のために尽力してほしい」とあいさつした。
開講式のあと、早速第一回目の講義が開かれ、笑い療法士の城取茂美さんが「あなたも私もドラマの主役」と題して話をした。
城取さんは「自分の事だけを考えていては、命を粗末にしがちになる。他人の事を考えることが、地味だけれど人間として大切なこと」と話していた。
セミナーは、来年2月までに全6回開かれる予定。 -
衣替え 高校生冬服に
1日は、衣替え。伊那市の伊那西高校の生徒たちも、装いを冬服に替えて、登校していた。
同日の朝は、紺色のブレザーにスカート姿で、生徒たちが登校していた。
伊那西高校では、リボンの色が2色、スカートも2種類あるということで、それぞれが好きな組み合わせを楽しむという。
生徒会長の長坂朋美さんは、「3年生なので、昨日で夏服を着ることが最後となり寂しい気もしますが、冬服は、組み合わせが変えられて、おしゃれが楽しめます」と話していた。 -
旧井澤家住宅でおからこ作り
3日の十五夜を前に、伊那市西町の旧井澤家住宅で1日、「おからこ」作りが行われた。
おからこは、もち米を臼と杵でつぶしてつくる団子で、伊那地域では昔、十五夜に合わせて多くの家庭で作られていた。
おからこを作ったのは、伊那部宿を考える会のメンバーで、地域の伝統を伝えていこうと毎年行っている。
この日は、見学に訪れた市民と一緒にもち米をつぶした後、直径6センチほどの大きな団子を作った。
完成した団子は、里いもの葉に乗せ、カボチャやネギ、クルミなど今年とれた野菜と共に縁側に並べた。
今年の豊作に感謝し、来年の豊作を願うために月にお供えする。
伊那部宿を考える会の矢澤巧会長は、「おからこを月に備えることで、収穫の喜びや感謝の気持ちを、若い人にも感じてもらいたい」と話していた。
おからこは、一晩月に供えた後、それぞれ持ち帰って、野菜と一緒におからこ汁にして味わうという。 -
秋の味覚を味わう会
10月を迎え秋本番。この地域ならではの秋の味覚も食べごろとなっている。
から揚げ、甘露煮、さまざまな味わい方があるハチ。
伊那谷には、全国的にみても珍しいハチを食べる独特の食文化が根付いている。
30日夜、伊那市荒井区内の萱では、地域の人や地蜂愛好会のメンバーたちによる秋の味覚を味わう会が開かれた。
食材は、マツタケに蜂の子、ドジョウにイノシシと野趣あふれるものばかり。
特に蜂の子は、中型のキイロスズメバチに加え、特大のオオスズメバチも並ぶ。
伊那市地蜂愛好会の小木曽大吉さんによると、今年は天候不順の影響か、すがれがまったく駄目という。すがれがない分、この日に向けた食材集めに走った。
この日は、駒ヶ根市でキイロスズメバチの巣を取った。
煙幕でハチを眠らせ、かまで巣を切り取る。巣は5段。白い部分に幼虫やさなぎが入っている。
採った巣は持ち帰り、幼虫を巣から抜き出す。ピンセットではらわたをとり準備が完了した。
成虫はから揚げに、幼虫やさなぎは甘露煮にして味わう。
テーブルの上には、所狭しと並んだ蜂料理。
内の萱の夜は、ゆっくりと更けていった。 -
伊那まつり実行委員会反省会
伊那まつり実行委員会は1日、今年の伊那まつりの反省会を市役所で開いた。
反省会には、まつり実行委員会の市民おどり委員会や花火委員会など7つの専門委員会の委員が出席し、委員会ごとの反省結果を報告した。
今年の伊那まつりは、8月1日の市民踊り、2日の花火大会の両日とも雨にたたられ、2日間の人出は6万2千人と、昨年に比べ2万人ほど少ない結果となった。
ただ市民踊りには、去年を上回る83連、6500人が参加し、踊り連を対象に行ったアンケートでは、80パーセント近くが来年も参加したいと答えている。
市民踊り委員会では、「小さな子どもからお年寄りまで幅広い年齢層が参加していて、特に地区の連の参加は、地域づくりの貴重な機会」と位置付けている。
花火委員会では、「雨天の中決行した花火大会について、不満の声も寄せられたが、花火の準備上やむをえなかった。悪天候の場合、実施か中止かの広報を充実させる必要がある」と報告した。 -
ほおずき祭りで俳句表彰
俳句に親しむ「ほおずき祭り」が伊那市の手良公民館で27日開かれ、住民から寄せられた俳句の表彰式が行われた。
小学生の部では、手良小学校3年の春日拓海君の句「タンポポのたねをとばして雪のよう」が最優秀賞を受賞した。
一般の部では、小松利江さんの「ほおずきが刈り残されて土手は秋」が最優秀賞に選ばれた。
手良地区は、漂泊の俳人井上井月が何度も訪れた地。句碑もあることから、地域の人に俳句に親しんでもらおうと、去年から手良公民館がほおずき祭りを開いている。
今年は、約250の句が集まった。
受賞者を代表して小松利江さんは、「土手でなんとなく詠んだ句が選ばれてうれしい。俳句を続けてきてよかったです」とあいさつした。
俳句の選考をした井上井月研究家の春日愚良子さんは、「子どもの俳句はおおらかさがある。素直な言葉を俳句にするのが大事」と話していた。 -
南ア林道バス30周年記念式典
伊那市長谷の仙流荘と仙丈ケ岳の登山口、北沢峠を結ぶ南アルプス林道バスが運行開始から30周年を迎えた。
30日、バスの営業所で30周年の記念式典が行われ、関係者ら約50人が出席した。
小坂樫男市長は「運行開始から30年間無事故で運行してこられたのは多くの人の努力があったから。これからも安全第一でお願いします」とあいさつした。
南アルプス林道バスは昭和55年9月8日に運行開始、仙流荘と標高2032メートルの北沢峠までのおよそ21キロの林道を走る。
乗客の多くは仙丈ケ岳登山者だが、これまでに106万2044人の乗客を運んできた。
今まで台風や土砂崩れの被害で運行できないことが3度あったが、多少の土砂は運転手が重機を使って片付けるなどして運行を続けてきたという。
30年前の運行開始の時から現在まで運転し続けている西村茂さんは、「もう30年になったかなぁ。全国的にも、これだけの山岳道路はないので、雄大な自然を見てもらえる。気象条件が厳しいので、安全には十分に注意してきた」と30年の思いを話した。
南アバスを運営する伊那市では30周年を記念して30日から、南ア林道沿いの景色や花をおさめたポストカード3千セットを先着順で乗客にプレゼントすることにしている。 -
入笠牧場下牧
JA上伊那が伊那市高遠町の入笠牧場に今年6月に放牧した牛の下牧が30日から始まった。
JAでは、種付けや酪農家の労働負担軽減のため、上下伊那や諏訪地域の酪農家の牛を夏場に入笠牧場に放牧している。
今シーズンは、約100頭が標高1800メートルの涼しい牧場で過ごした。
下牧は、その牛たちを再び酪農家のもとへと返す作業で、一頭一頭、体重や健康状態、妊娠の有無をチェックして牧場を後にする。
詳しい検査を行わないと正確な数値は出ないが、約8割の牛で妊娠が確認された。
放牧されていた牛は、生後6ヵ月から2、3歳までのホルスタインがほとんどで、ひと夏を牧場で過ごしたことで足腰が強くなり、体重も増えていた。
今年は、ニホンジカの食害対策として、防護柵などを設置し、牛が食べる牧草も確保した。
牛の入笠牧場からの下牧は10月1日も引き続き行なわれることになっている。 -
美篶ごみ問題連絡会が地区組織から脱退
伊那市美篶地区の有志でつくる「美篶ごみ問題連絡会」は30日、地区で組織する「美篶新ごみ施設に関する委員会」から脱退することを正式に表明した。
美篶ごみ問題連絡会は上伊那広域連合が計画している新しいごみ処理施設について考えようと美篶の有志で発足した。
伊那市や広域連合が建設候補地とする富県の桜井天伯付近への建設は「適切でない」として、反対している。
地区の代表でつくる美篶地区新ごみ施設に関する委員会にも加わり、話し合いをしてきたが、「委員会の姿勢などに疑問を感じる」として脱会することにしたという。
佐藤幹雄代表は、「一緒に活動することが、連絡会の活動の阻害要因となることが分かった。脱会して、連絡会を新しいスタイルで発展させたい」と話している。 -
まほら伊那市民大学修了式
まほら伊那市民大学の修了式が29日、いなっせで行われ、2年間の課程を学んだ63人に修了証書が送られた。
まほら伊那市民大学は、生涯学習の場として市が開講しているもので、2年間で10単位以上を取得した人に修了証書が送られる。
この日は50代から80代の男女63人が、学長の小坂樫男市長から修了証書を受け取った。
小坂市長は「積極的に学ぶ姿勢を大切に、生涯現役として、ますます活動してほしい」と式辞を述べた。
また修了生を代表して久保村通男さんが、「最後まで学び通せたことが嬉しい。この2年間の経験を生かし、市民の一員として頑張っていきたい」と話した。
今回は、すべての講座に参加した皆勤者が1人、欠席が3回以内の精勤者が8人いた。
1講座当たりの受講率は81%だったという。