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南大東島の子どもたちが伊那市で太鼓と島唄のコンサート
もう一度伊那でコンサートを竏窒ニいう高校生らの思いを発端として伊那市を訪れた沖縄県南大東島の子どもたちによる大東太鼓と島唄のコンサートが3日、伊那市の県伊那文化会館であった。会場にはどこか懐かしい沖縄民謡などを歌い上げる「ボロジノ娘」の愛らしい歌声と、「大東太鼓碧会」の力強い太鼓の音が響き、満席となった客席からは惜しみない拍手が贈られた。
大東太鼓の碧会は、小学生から高校生まで総勢30人が個人打ちと何人かが入れ替わりながら太鼓を打ち続ける回し打ちを披露。とりを務めた高校生は、威勢の良いかけ声とともにひときわ力強い太鼓を披露し、会場を魅了した。
「島唄」など、なじのある曲など13曲ほどを披露したボロジノ娘の演奏には、観客も手拍子で参加。会場が一体となってコンサートを盛り上げた。
今回のコンサートのために練習を重ねてきた高校生の一人、宮城克仁君(17)は「お客さんがたくさん入ってくれて嬉しかった。島の伝統をいろんな人に知ってもらいたいので、こういう形でコンサートができるのは良い。また来たいです」と話していた。 -
第35回伊那まつり
伊那市の夏の一大イベント「第35回伊那まつり」(実行委員会主催)が4日、市街地を中心に始まった。昨年、豪雨災害の影響で中止したため、2年ぶりの開催。合併後、初めてで「飛躍」をテーマに、市民おどりをはじめ、多彩な催し物が繰り広げられ、会場は熱気であふれた。5日まで。
メーンの一つ、市民おどりには地区、小・中学校、企業などで編成した81連、約6300人が参加。歩行者天国となった伊那北駅前交差点竏衷t日公園下交差点の延長1・6キロの沿道に、手作りあんどん約400基が並び、参加者は生演奏に合わせ、パワフルな踊りを見せた。
また、9地区の区長がNHK大河ドラマ「風林火山」にちなみ、武田信玄を迎え撃つ城主にふんした伊那九将参陣、大わらじの練り歩き、屋台村などもあった。
5日は、子ども広場や郷土芸能、屋台などの「遊ingビレッジ」(午後3時半、市役所西側駐車場)、スターマイン、音楽花火など約5千発を用意した花火大会(7時半、天竜川・三峰川合流点から打ち上げ)がある。 -
渡米前最後となるジャズコンサート「盆前ジャズin高遠」を開く
ジャズピアニスト
伊那市高遠町小原
緒方美音子さん(35)お客さんと楽しさを分かち合える瞬間は楽しい。会場が大きい小さいに関わらず、お客さんがたくさん来てくれて、「わー」ってなる感覚を一度味わっちゃうとやめられないよね竏秩B
◇ ◇
千葉県出身。ジャズピアニストの父とハワイアン歌手の母のもとに生まれ、実家で経営していた音楽教室でクラシックピアノ、声楽などあらゆる音楽を習わされた。
「でも、クラシックのレッスンはいくら弾けるようになっても楽しくなくて大嫌いだった。中学1年生の時にストライキしてすべてのレッスンをやめた。それからポップスやフュージョンなど、自分のやりたい音楽を始めたんだけど、『こういうやり方もあるんだ』って楽しかった」
本格的にジャズを始めたのは大学に入ってからだった。名だたるジャズプレーヤーを輩出している早稲田大学のモダンジャズ研究会の門をたたき、すぐにでもジャズを生業としていけるような技術を持った仲間たちの中でより高度な技術を身に付けるためのノウハウを学んだ。
「1、2年ほど修行を積んでプロの世界へと飛び出していく人も多かったし、それなりの仲間も集まってきたから楽しかった。自分の場合、小さい時からジャズを聞いて育ったから、ジャズの音はご飯を食べるかのように自然に入ってきた。曲を作ることにも苦労を感じなかったし、損得勘定ぬきにして『自分の作りたい曲を作ってそれをお客さんが楽しんでくれればいいんじゃない』って思えた」
その後も都内を中心としてライブ活動を展開。オリジナル曲のアルバムもリリースしてきたが、夫の転勤で高遠へ越してきた2年前からは、一時的に活動を休止していた。
「生活環境の変化や子育てなど、乗り越えてることが多かったから、1年半ほどは周囲にもジャズピアニストだってことを言ってなかった。『今はできないけど、いつかやれる時がある』って言い聞かせていたし、もっと練習しなきゃっていう戒めもあったから」
◇ ◇
活動を再開したのは今年の6月。子どもの保育園で出会った母親仲間のに頼まれて、コンサートで演奏したことがきっかけとなった。7月には3枚目のアルバムもリリースしたが、夫がボストンに転勤することとなり、今月末に高遠を離れることになった。
それを知った保育園の仲間などが、渡米前最後のコンサートができないかと画策。それが「盆前ジャズin高遠」として実現することとなった。
今回のコンサートには、学生時代からともに演奏している仲間2人を呼び寄せて10曲ほどを演奏する予定だ。
「普段の子育てから解放されてママさんパパさんに楽しんでもらうために、ジャスの世界を楽しんでもらえるスタンダードやオリジナルのほか、子どもたちに伝えていきたい日本の童謡などを集めた。生の音とピアノとウッドベースでつくる音楽を楽しんでもらえれば」
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「盆前ジャズin高遠」は11日の午後4時半から(開場は午後4時)、伊那市の高遠町総合福祉センター「やますそ」である。全席自由で2千円(中学生以下千円)。託児室もある(託児は要予約)。
チケットの購入・問い合わせはどうぞのいす(TEL74・6697)へ。 -
仲良しキュウリを収穫
伊那市西春近下小出の中島公夫さん(70)宅で2日、2本がくっ付いて1本となっているキュウリが収穫された=写真。仲良く肩を並べたキュウリの姿に、中島さん家族も顔をほころばせている。
キュウリがなっていたのは中島さんが作っている家庭菜園の畑の中。ヘタも花納まりも2つずつあるが、側面はしっかりとくっ付いる。
このキュウリの存在に気付いたのは1週間ほど前で、天候が良かったこともありその後みるみる成長。収穫に至った。中島さんは「こんなの初めて見た。変わったキュウリがなっているなと思った」と話す。
妻の妙子さん(62)は「このまま漬物にする。漬かったら会社に持っていき、そのまま輪切りに会社の人に見せようと思う」と笑顔で話していた。 -
農業講演会
伊那市農業委員会の講演会が31日、伊那市役所であった。信州大学農学部の井上直人教授を講師に迎え、本当に有用な有機質資材を地域で安価に生産していくための方法を模索した=写真。
井上教授は、農業の近代化に伴ない、温暖化などの負の影響を及ぼす化成肥料への依存が進んだ経緯を説明。しかし、現在はその反動で「有機資材への過剰な期待が生じている」と指摘。「有機質」という言葉に反応するのではなく、植物の育成に有用な▽エチレン生成▽バクテリゼーション▽温室効果竏窒ネどといった機能性に着目して用いることの重要性を示した。
また、地域でできる取り組みとしては現在も有機質資材として一部で利用されているぼかしなどに注目。原料が高いといった現状の問題点の解決策として、県内で生産されている豆腐のかすやキノコの培地、そば殻などの活用を提言した。 -
総務警察委員会の現地調査
長野県議会総務警察委員会(向山公人委員長)の現地調査が2日、中南信地区であった。上伊那では、伊那商工会議所が地域活性化推進事業として取り組むアマランサスのほ場など2カ所を視察した=写真。
本年度の地域発元気づくり支援金の選定事業となったことから視察地に選ばれた伊那市東春近のほ場では、生産者や食品加工会社、伊那商工会議所などでつくる「伊那地域アマランサス研究会」が、遊休農地の解消と観光資源開発などを目的として始まったアマランサス栽培の経緯を説明。実だけでなく、葉の普及拡大についても検討していることなどを示し「栄養価の高いアマランサスに対する地域の関心が高まりつつある」と語った。また、課題となっている雑草対策として、苗の移植栽培などのに取り組んでいることなども紹介した。
現地調査に伴なって上伊那広域連合(小坂樫男広域連合長)から交通安全施設の充実を求める陳情もあった。 -
で60株のレンゲショウマが見ごろ
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伊那市西春近の山野草園ヒノキオ(飯島隼人園主)では60株のレンゲショウマが見ごろを迎えている。里山の斜面を切開いた1500平方メートルの園内のあちらこちらで咲き、8月中旬まで見られる。
キンポウゲ科、「蓮華升麻」と書く。細長い茎を伸ばし、大豆のようなつぼみを10数個つける。薄紫のハス(蓮)に似た花を下向きに咲かせる。
「標高が900メートルと高いので、花の色が冴えている。品があって、毎日見ていても飽きない」と飯島さん。
同園ではほかに、イワタバコやヤマユリが見ごろで、続いて、キレンゲショウマも黄色のラッパ状の花を咲かせる。 -
伊那弥生ヶ丘高の生徒が伊那文で美術館学芸員の就業体験
伊那弥生ヶ丘高校の生徒6人は2日、就業体験学習で、伊那市の県伊那文化会館で展覧会準備をする美術館学芸員の仕事を体験した。
同館では、高校の依頼で学芸員の就業体験を受け入れ3年目。今年は3年生1人、1年生5人が参加した。
学芸員の役割や仕事について同館の林誠学芸員が説明。美術展示ホールで4日に始まる「風景の会絵画展-伊那谷・南信州を描く-」の展示準備で、作品の搬入から展示作業を見学した生徒は、作品を平行かつ等間隔に展示することや作品を壁から離す距離、傾きの微調整などの指導を受け、実際にワイヤーで作品を2点吊りする作業を手伝った。
1年生の鷲尾歩美さんは、「学芸員がどういう仕事をしているか知りたかった。学校の展示はだいたいでいいけど、ここは高さの調整などきちんとやらないといけない。結構大変だけどおもしろい」と話していた。
林学芸員は、「人前に出る展覧会場になるまでの裏方の仕事の本質的なところを知ってもらうことで、別の見方で展覧会をより深く楽しめるようになってほしい」と話した。 -
将棋団体戦で伊那小が全国3位の快挙
1校3人ずつのチームで戦う「文部科学大臣杯第3回小・中学校将棋団体戦」(日本将棋連盟など主催)が7月31日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館であり、小学生の部で、伊那市から出場の伊那小チームが県勢初の3位入賞の快挙を達成した。
出場した3人は、いずれも6年生の白井貴浩君(12)、弓田潤君(11)、原悠一郎君(12)。南信地区、県、東日本の各大会を勝ち上がり、東西各2校が集まる決勝大会の準決勝を1勝2敗で惜しくも敗れるが3位決定戦で対戦した加納(宮崎県)に2勝1敗で勝利、3位入賞した。
白井君と弓田君は、ともに市内の将棋道場に通うライバルで、弓田君が将棋をたしなんでいた原君を誘い同大会に初挑戦した。地区代表4校が集まる県大会で9局全勝、精鋭32チームで競った東日本大会では強豪・幌西(北海道)を破り決勝大会進出を決める竏窒ネど、この思い出は3人の宝物になったという。
3位入賞を果し、白井君は「東日本で勝てただけでもうれしかった」。弓田君は「自分たちの強さを信じて戦った結果」。原君は「2人がいたから心強く戦えた」と感想。3人はさらなる成長を誓い、中学校団体戦の優勝を目指したいという。
3位入賞の楯と賞状を掲げる3人(左から原君、白井君、弓田君) -
市長宅で子グマ捕獲
7月31日夜に親子と思われるクマ2頭が出没したため、捕獲おりを設置していた伊那市小沢の小坂樫男伊那市長宅で2日朝、体長50センチほどの子グマが捕獲された=写真。
小坂市長宅に設置されている地蜂の巣箱を狙ってクマが出没したのは昨年に続いてのこと。今年の状況について小坂市長は「(飼い犬)ゴンもなくので外へ出てみたらハチの巣箱を倒し、ばりばりと食べていた。懐中電灯で照らしたら目が四つあったので親子かなと思った。次の日も絶対来るだろうと思った」と話す。
クマの出没を受けて市は1日に、市長宅に捕獲おりを設置。2日の朝確認したところ、子グマが捕まっていた。
今年伊那市内では、すでに5頭のクマが市内で捕獲されているが、上伊那地方事務所によると、昨年も上伊那管内では8月1日からほぼ毎日クマが捕獲が続いたという。
小坂市長は「クマが頻繁に里に出てくるようになったのはここ数年のこと。クマは本来人間を襲わない。なるべく山に返すよう、イヌを使って山に返すようなプロジェクトを立ち上げようと考えている」と話していた。 -
伊那市と箕輪町でクマ捕獲
出没に注意呼びかけ伊那市と箕輪町で1日、クマを各1頭捕獲した。「出没時期なので十分注意してほしい」と呼びかけている。
伊那市は7月中に4件の目撃情報があったが、ますみヶ丘でイノシシ被害が続いたため設置した檻にクマが入った。体長130センチ、体重61キロのオス。箕輪町では、木下一の宮の畑で出荷間近のトウモロコシがクマの食害に遭い、7月28日に畑付近と上古田の東の2カ所に檻を設置。そのうちの1カ所に31日の夜に入った。体長120センチ、体高60センチ、体重53キロのオス。いずれも信大農学部准教授、上伊那地方事務所、猟友会などの立会いの下、1日に学習放獣した。
箕輪町では同日午前8時50分ころ、富田区と伊那市の境、県道与地辰野線付近で通りかかった町民がクマを目撃した情報もあった。
上伊那地方事務所によると、今年4月から6月までのクマ目撃情報は伊那市11件、駒ヶ根市4件、辰野町11件、箕輪町1件、飯島町4件、中川村1件の計32件。捕獲は1日までに9頭。 -
豊浦町と交流の第一歩に
伊那市の「第35回伊那まつり」(4、5日)に合わせ、北海道虻田郡豊浦町商工会の正副会長ら6人が来伊し、「遊ingビレッジ」に出店する。伊那市と豊浦町は市内の企業を通したつながりがあり、今回の来伊で、市民交流や企業間交流が具体化しそうだ。
市内西箕輪に本社を構える精密加工「フロンティア」の菊地睦昭社長が豊浦町出身であることが縁で、昨年4月、豊浦町の工藤国夫町長らが市役所を表敬訪問した経過がある。
菊地社長は「市民レベルでの顔合わせ。まず豊浦町を知ってもらい、徐々に交流の輪を広げたい」と話す。
豊浦町商工会では来伊した際、豊浦町産の豚肉を名物ソースかつどんに活用できないものか、伊那ソースかつどん会と交流する予定。また、海のない伊那での物産展も検討したいという。
ゆくゆくは企業誘致に結びつけたい考えで、期待を膨らませる。
「遊ing竏秩vは5日午後3時半縲・時、市役所西側駐車場で開く。ホタテの貝殻を粉末にした14色の「夢の砂」で絵を書く砂絵体験の場を設ける。
豊浦町は漁師町で、ホタテの養殖が盛ん。ホタテのほか、サケ、カニ、ウニなど海の幸が水揚げされる。 -
パパ,s 伊那東小で絵本ライブ
伊那市の伊那東小学校PTAでつくる東小親子文庫は28日、上伊那を中心に活躍する市内の男性読み聞かせグループ「パパ,s絵本プロジェクト伊那」を同校に招き、絵本ライブを開いた。楽器や風船などを使った工夫のライブで、集まった夏休み中の児童ら約80人を楽しませた=写真。
同文庫の夏休み特別企画で、年度始めの会員に対するアンケートで多かった「パパ,s絵本プロジェクト伊那」のライブを開くことを決めた。同グループが同小学校でライブをするのは初めてとなった。
ライブは、フォークギターや三線(さんしん)などを使い、歌を歌いながら絵本を読み聞かせる手法が子どもたちの注目を集めた。「世界中の子供たち」の歌では、集まった児童たちにカスタネットやマラカスなどを配り、大合奏をしてた。
「パパ,s絵本プロジェクト伊那」は04年4月に結成。5人の個性的な父親が集まり、手法を凝らした絵本ライブを月1回のペース開いている。本年、社会貢献支援財団主催の「第5回こども読書推進賞」で奨励賞を受賞している。 -
高遠美術館「子供対象WS」でモビール作り
伊那市の信州高遠美術館は29日、「アートスクールIV竏虫q供対象ワークショップ」を同館で開いた。地元を中心に上伊那の小学1縲・年生11人が参加し、東京芸術大の学生4人と一緒に、一人ひとつづつの造形作品「モビール」を作った。
美術館が一般を対象に企画する「アートスクール」の企画の一つで、同ワークショップは、芸術に親しんでもらおう竏窒ニ3年目。毎年、学生らを講師に招き、絵を書いてきたが本年は、針金や紐などを使い、吊るす物のバランスをとって作るモビールを製作した。
参加者は、美術館で用意した高遠公園で剪定して不用となった桜の枝の両先に、持参したペットボトルの蓋や木の実などを紐で吊るした。同市の東春近小の中村遼君(11)、大和君(8)兄弟は、色合いも考え、色とりどりのクリップなどを使用。完成品は、自分の部屋に飾るのだという。
左右のバランスをとりながらさまざまな物を吊るしていく子供たち -
伊那朗読の会が集い
伊那市の朗読愛好者でつくるサークル「伊那朗読の会」(小林豊子会長)は28日夜、同市美篶の飲食店シャルマンで「平和を願う朗読の集い」と題した朗読会を開いた=写真。会員9人が戦争に関する詩や小説などを読み、集まった約30人の観客が聞き入った。本年で6回目。
入会1年の小林美津子さん(66)=同市荒井=は沖縄決戦で亡くなった特攻隊員の遺品などを展示した、鹿児島の知覧特攻平和会館を訪れた時の気持ちを込め、山中二三子の「特攻人形」を朗読。小林さんは「この人の言葉をみんなに伝えれれば」と話していた。
そのほか、美輪明宏の「亡霊者達の行進」、松谷みよ子の「ベトちゃんドクちゃんからの手紙」などを朗読。観客は考え深げに目を閉じ、会員が紡ぐ言葉に耳を傾けた。
小林会長は「言葉で聞いたことは頭のどこかに残るもの。一瞬でもいいので噛み締めて、戦争について考えてもらいたい」と話していた。
「戦争と平和」をテーマに次々と朗読を披露する会員ら -
南大東島の子どもたちが伊那市に到着
8月3日に大東太鼓と島唄のコンサートを伊那市で開く沖縄県南大東島の子どもたちが31日、伊那市に到着し、伊那西小学校の体育館で音慣らしをした。堂々とした太鼓の音と威勢のいい子どもたちのかけ声が夏休みで静かになった学校中に響きわたった=写真。
もう一度伊那市で演奏したい竏窒ニいう2年前に来伊したメンバーの思いを発端とする今回、大東太鼓碧会からは小学生から高校生までの30人が、ボロジノ娘からは7人が来伊。予定より早く伊那市に到着した一行は、伊那西小で約2時間の練習に臨み、汗を流した。
碧会の宮城克仁君(17)と大城海君(17)は「伊那の人たちを感動させられるような演奏をしたい。初めて伊那を訪れる子たちには地元とは違う環境の中で南大東島の良いところ、伊那の良い所を感じてほしい」と話していた。
コンサートは8月3日の午後7時(開演は午後6時半)から。チケットは前売りで大人千円、小人500円(当日は大人1500円、小人700円)。
問い合わせはグリーンファーム(TEL74・5351)へ。 -
南アルプス食害対策協議会、9月6日の発足目指す
ニホンジカなどによる深刻な食害が進む南アルプス周辺区域における広域的な対策について模索する南アルプス食害対策プロジェクトの担当者打ち合わせ会が31日、伊那市役所であった。関係市町村や県職員などが集まり、9月6日を目指してプロジェクトの実施母体となる南アルプス食害対策協議会を発足することを確認した。
同プロジェクトは、猟友会などとの連携を図りながら市町村や行政区域を越えた実効性のある有害鳥獣対策に取り組むことを目的としており、伊那市、飯田市、富士見町、大鹿村のほか、県、南信森林管理署、信州大学農学部で構成している。 この日は、1回目の打ち合わせ会の懸案事項を確認。協議会の規約など、いくつかの点で再度修正案が挙がったため、調整を図りながら協議会発足の早期実現を目指すこととなった。 -
信州の伝統野菜「羽広菜」の伝承地に羽広菜生産加工組合を認定
県の信州伝統野菜・支援事業で羽広菜の伝承地栽培認定を受けた伊那市西箕輪の「羽広菜生産加工組合」(組合員10人、西村照幸組合長)に30日、宮坂上伊那地方事務所長から認定書が伝達された。西村組合長は「羽広かぶにも個人で作っているものにはそれぞれ質の違いがあるが、私たちが作っているものは昔から伝えられているものに一番近いと自負している。後世に引き継いでいきたい」と喜びを語った。
同制度は伝統野菜の継承と地域振興などを目的として県が今年から始めたもの。まず、学識経験者などでつくる認定委員会が今年4月に地域で継承されてきた38品目の野菜を「伝統野菜」と認定。また、それらの伝統野菜を一定の基準に沿って生産し、「伝承地」と認定された団体は、県の交付する伝承地栽培認定証を生産物に添付して販売できるようになる。
これまでに24団体が伝承地認定を受けているが、上伊那では初めて。伊那市西箕輪羽広を原産とする羽広菜は、江戸時代には種子が売られていたという記述もある。肉質が比較的軟らかく、甘味があるのが特徴で、同組合では収穫期となる11月始めころから漬物に加工したカブを販売している。
かすとみそを混ぜた昔ながらの漬け方のほか、浅漬けも好評で、今年からは生のカブも販売していく。 -
伊那市の2公民館で「子どもおいで塾」
夏休みの子供たちの居場所を提供する事業「夏休み!こどもおいで塾」が30日、伊那市内の2公民館で始まった。公民館に集まった児童は、宿題や自由研究などの学習のほか、スポーツやクッキングなどで交流を広げていく。それぞれ8月3日までの5日間。
2公民館は、伊那と富県の公民館。2年前、伊那で始めたのをきっかけに、本年、富県でも実施した。参加人数は伊那120人、富県21人で、伊那は昨年の約倍数。そのほとんどがリピーターで、保護者らの口コミで広がったという。
いずれも昼食を持参した児童たちは、午前中に自主学習し、午後は参加者同士の交流を楽しむ。学年、学校の垣根を超えたグループ行動が主となるため、上級生が下級生の世話を見ながら親ぼくを図っていく。
指導は公民館職員や、元小中学校教師のボランティアで、児童は仲間や講師の助言をもらいながら自主学習に励んだ。富県公民館に通う、同小5年の三浦正也君(10)は「いろんな人と出会えるので、早く勉強を終わらせてみんなと遊びたい」と話していた。
出来上がった夏休みの課題帳を講師に見てもらう児童たち(富県公民館) -
箕輪の唐沢さん・遺作展 一周忌に足跡刻む
箕輪町松島でカメラ店を営んでいた故唐沢秀夫さん(享年65)の一周忌に合わせ、妻洋子さん(66)と唐沢さんが指導者として携わった写真愛好会「箕輪写友会」メンバーらが8月5日まで、伊那市立伊那図書館広域コーナーで遺作展を開いている。入場無料。
作品は、フィルムカメラで撮影された全紙3枚、半切40枚の計43枚。県内を中心とした四季折々の風景写真が並ぶ。二科展の入賞作品や亡くなる1カ月前に撮影した遺作など、半世紀近く撮影活動をしてきた唐沢さんの足跡が飾られている。
撮影に労を惜しまなかった唐沢さんは、お気に入りの場所だった高ボッチ高原に、一冬で60回以上も通っていたという。遺作となった写真も同所で撮影。朝霧のなかで鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるレンゲツツジを写している。
洋子さんは「生きた証を見てほしい。1秒、1分という時間を惜しんで撮った写真ばかり。たくさんの人たちに見てもらいたい」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後7時(最終日は午後5時まで)。
唐沢さんの足跡が刻まれた作品が並ぶ遺作展(伊那市立伊那図書館) -
伊那市、子育てガイドブックの配布開始
子育てで困った時に役立ててもらおう竏窒ニ伊那市は1日、市内の子育て支援制度や子育てサークルや託児所、病院などの所在地と連絡先をひとまとめにした子育てガイドブックの配布を開始した=写真。
同ガイドブックは「子育てに関するさまざまな悩みをどこで相談したらいいのか分からない」という住民の声を受けて今年初めて作製したもの。子育てサークル代表者などでつくる「子育て支援ネットワーク連絡会」の協力のもと、妊娠した時の届け出方法からそれぞれの悩みに応じた相談窓口、市の子育て支援制度などを掲載しているほか、託児施設や子育てサークル、保育園が学校、病院などの所在地と連絡先の一覧をつけ、妊娠時から中学生までの相談窓口を明確化した。
約2千部を印刷した今年は、3歳児までの各健診で配布していく予定で、ガイドブックそのものは1年ごとに見直ししていく。 -
市役所本庁の大規模改修終わる
伊那市役所本庁の大規模改修が31日、終了した。新設したトイレなどは1日から利用可能となる。
改修は06縲・7年度、耐震度の強化や市町村合併に伴う住民の一体感を図るため、1階部分に耐震間柱や交流スペースなどを新たに設けたほか、火災時対応のエレベーター前への防煙区画を整備。
耐震度の強化は、官庁施設の総合耐震計画基準に適合させるため、1階市民ホールなどに直径約40センチの耐震間柱8本を建てた。
交流スペース(広さ72平方メートル)は、正面玄関の両側に設置。西側は、情報発信の場として観光パンフレットなどをそろえるほか、市民がくつろげるように机やいす、飲料水の自動販売機を置く。市街地循環バスの待ち合い場所に使うこともできる。東側は喫煙所、打ち合わせスペース。
また「トイレが少ない」という要望にこたえ、西側(社会福祉課・高齢者福祉課前)に男女別のトイレと多目的トイレを設けた。多目的トイレ(2カ所)には、オストメイト(人工肛門などを保有する人)用や収納式ベビーシートを備えた。閉庁時は利用できないが、催し物がある場合は開放し、庁舎内に入らなくても外から出入りができるようにする。
事業費は1億6600万円で、合併特例債を活用した。 -
伊那市立図書館夏休み企画「ブックカバー&ヨーヨーキルト作り」
伊那市の市立図書館は29日、夏読書「サマーリーディング」事業の一環で、夏休み企画「ブックカバー&ヨーヨーキルト作り」をした。小学生が布でブックカバー作りを楽しんだ。
今年、読書のお手伝いをしようと「サマーリーディング」事業を計画。館内に職員お勧め本コーナーを設けたり、クイズの正解者の中から10人に本の袋をプレゼントするなどしている。
読書にちなんで計画したブックカバー作りは、参加者が文庫本やハードカバーなど好きな本の大きさに合わせて好みの布を縫って仕上げた。
伊那小学校5年の御子柴杏奈さんは、「お気に入りの本『鏡の向こう側』のカバーを作りたい」と好きな布を持参して参加。手芸好きとあって、器用に作っていた。 -
参議員選 伊那市・投票所で二重交付
29日投開票の参議員選挙で、伊那市選挙管理委員会(田中信也委員長)は同日、同市第38投票所である東春近の田原公民館で、有権者3人に対し、職員の事務的ミスで比例代表の投票用紙を二重交付し、投票させる不手際があったと発表した。
市選管によると、二重交付があったのは午前7時の投票開始後。有権者に職員が比例代表の投票用紙を手渡し、選挙区の候補者名を書くように説明し、投票させた。誤りに気づいた職員は再度、比例代表の用紙を渡し、投票させたため二重交付になってしまった。
二重交付は公職選挙法では認められていないが、そのまま開票。市選管は「職員のミスによる二重交付は法律上、想定されていない。投票されたものを開票で見分けることはできず結果、有効として扱われる」と説明している。
各投票所では選挙区、比例代表竏窒フ手順で投票するはずが、そもそも田原公民館は当初、交付機にそれぞれ違った投票用紙がセットされ、投票箱も入れ違っていたという。田中委員長は「初歩的ミスだった。確認していれば防げたこと」と陳謝している。
「今後の選挙では、投票用紙が交付係に正しく配備されているか、交付機に正しくセットされているかなどを投票開始前に選挙事務本部から各投票所へ確認の電話を入れ、再確認したい」としている。
陳謝する田中委員長(左)ら -
アレチウリ駆除大作戦
三峰川みらい会議などでつくる実行委員会は29日、伊那市の三峰川周辺5カ所で、「アレチウリ駆除大作戦」を実施した=写真。既存の植物などに影響を及ぼす外来植物を駆除する働きで9回目。環境問題に関心のある企業や地域ボランティアら約130人が作業した。
アレチウリは、ウリ科の一年草で、繁殖力が強く、在来の草花や木々を覆い枯らしてしまう。そのため、種ができる秋までに根を抜き取るなどの駆除をしている。この日は、県下の駆除統一行動日で、天竜川ゆめ会議などが上伊那の天竜川を中心に作業した。
三峰川では、上流の長谷地域から三峰川橋下流までの5カ所に分かれて作業。参加者らは、繁茂するアレチウリを根元から一本一本引き抜いたり、かまで刈り取ったりと約1時間半の作業に汗を流した。
関係者によると、アレチウリは繁殖力が強いため根絶させるには、根気よく駆除を実施しなけらばならないという。実行委員長の三峰川みらい会議代表、織井秀夫さんは「みなさんの自宅近くでも見つけたら、関心を持って駆除してほしい」と話していた。 -
伊那JC 水と触れ合う企画でカヌー体験
伊那青年会議所(伊那JC)は29日、伊那市長谷の三峰川にある美和ダム湖で、「実践!原点体感学習(1)水に触れる」を開いた。集まった上伊那の小学生縲恪mZ生の約20人がカヌー試乗体験を通じて、水の大切さや郷土の自然のすばらしさを実感した。
伊那JCが、三峰川の水が海へ流れ出る場所の中田島砂丘(静岡県)で、10年ほど続ける「ウミガメ放流体験会」の事前学習として開いた初企画。関係者は「上流から流れたごみが、死んだウミガメの腹の中から見つかった。子供たちには、水の大切さを知ってもらいたい」と話している。
地元のカヌークラブメンバーの指導で試乗した。参加者たちは、水しぶきと涼風を受けながら湖面を探索。伊那小2年の登内瑛君(7)は「水の上を自由に動けて楽しかった。水を近くで感じることが出来たので、もう一度乗りたい」などと満喫していた。
伊那JCは、9月下旬のウミガメ放流に向け、8月中旬には源流域近くの鹿嶺高原(長谷)でキャンプを開く。
水しぶきを受けながらカヌーでツーリングを楽しむ参加者たち -
KOA 四半期経営成績を公表
KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)は27日、08年3月期第1四半期(4縲・月)の財務・業績の概況を発表した。連結売上高は136億8800万円(前年同期比1・9%減)。コストダウンに努めたものの、貴金属相場の高騰が影響し、営業利益13億4千万円(同16・9%減)、経常利益15億7500万円(同20%減)だった。純利益は11億4500万円(同16・3%減)。
連結業績の第2四半期の受注は増加すると見込むが、材料高騰などの影響で、利益は厳しい状況が続くものとみる。中間期では、売上高278億円、営業利益27億円、経常利益31億円と予想している。
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KOAの取締役会で27日、自己株式の取得などを決議した。
経営環境の変化に即応できる機動的な資本政策遂行のため、上限50万株、9億円で買い受ける。取得期間は8月1日縲・8年3月20日。
6月30日時点の発行済株式総数は4135万6261株で、自己株式数は212万3463株。
中間配当金予想は1株当たり10円。技術革新に対応した設備投資や研究開発、財務体質の強化を図るとともに、自己株式の取得で株主還元に努める。
また、役員退職慰労引当金(特別損失5億5100万円)を計上した。 -
伊那市美篶地区で「暴力追放・地域安全大会」
伊那市美篶の区長会、交通安全協会などでつくる、各種団体協議会(若林徹男会長)は27日夜、JA上伊那美篶手良支所で、「暴力追放・地域安全美篶地区大会」を開いた。
各種団体関係者や地域住民のほか、市や伊那署から約130人が集まり、「暴力追放」「身近な犯罪の防止」「交通事故防止」の3点の実践を大会宣言とした。全国的に小中学生に関する犯罪が多発している現状を懸念し、昨年から「子どもたちの安全は、地域ぐるみで守る」との一文を宣言に追加している。
情勢報告では、伊那署関係者による同地区の犯罪、交通事故状況などの報告があり、生活安全課の亘浩幸課長は「これだけの人が集まるのは、防犯意識が高い証拠。この活動を伊那市、県、全国へ広げてほしい」などと話した。
若林会長は「昨今、日本は恵まれた国なのに凶悪犯罪が多発している。今日の大会を機に、これからの美篶地区の安全を見つめ直す機会にしてほしい」などとあいさつした。
1990年、美篶地区で暴力団による拳銃発砲事件が発生したのを契機に始まった、18回目を迎える大会。第1回は発砲事件のあった下川手の区民大会だったが、それ以後は、同地区全体の問題として取り組んでいる。市内では唯一の地区大会として続いている。
「暴力追放がんばろう」。こぶしを上げ三唱する参加者ら -
マツタケ初物出始め
伊那市ますみヶ丘のグリーンファーム産直市場(小林史麿社長)では、秋の味覚「マツタケ」が早くも並び始めた=写真。
例年8月のお盆前後から並び始めるマツタケだが、今年は10日ほど早め。地元ではすでに西山、東山とも出始めており、同直売所でもここ3日ほどは店頭に並んでいるが、この日は9本のマツタケが並んだ。
小林社長は「この時期に出るマツタケは土用マツタケといってはやせたものが多いが、今年のはわりとしっかりとしていて香りもある」と話し、今年のできについても期待を示す。
訪れた買い物客も、店頭に並んでいるのがマツタケだと分かると驚いた表情を見せ、「もうマツタケが出ているんだね」などと話しながら見入っていた。 -
はら美術で熔壌ガラスの江副さんと江口さんが二人展
伊那市長谷在住のガラス工芸家、江副行昭さん(74)、江口智子さん(47)による二人展が31日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。光沢のある微妙な色合いを放つ「熔壌ガラス」の壷や花器など約200点が、訪れた人たちを魅了している=写真。
同会場での二人展は2年ぶり。土に含まれる鉱物とガラスを溶け合わせる「熔壌ガラス」は、江副さんが確立した手法で、江口さんはその後継者としてともに制作活動を続けている。
今回は小黒川など、3カ所で採取した土を用いた作品を展示。中には、1200年近く燃え続ける「消えずの火」を護る広島県の大聖院にある霊火堂で採取した土を用いた作品は、鉱物がつくる表面の文様が細かく、ほかの作品とは違う独特の色彩を放っている。
また、江口さんは熔壌ガラスに自身のデザインを加えた作品を出展。葉や花などといった自然の素材をモチーフとしてガラスに焼き付けるなど、柔らかさを感じさせる作品が中心となっている。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。