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JA生活部会、すずたけ寄贈
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の東部地区生活部会(金井靖子部会長)は10日、伊那市美篶の老人保健施設「すずたけ」に、チャリティーバザーの収益金で購入した認知症徘徊(はいかい)感知器を寄贈した=写真。
同地区部会は、昨年11月にあった東部地区JAまつりでチャリティーバザーを開催。家で眠っている未使用のタオルやコーヒーカップセットなどを部会員から募り、市価の半額以下で販売したところ、7万2620円の収益となった。今回は、その全額を使って時価8万円相当の介護機器を購入。マット部分に人が立ったことを感知し、離れた場所にいる人へ知らせるもので、認知症患者の徘徊を防止することができる。
東部地区としてチャリティーバザーを開催したのは初めてで、今後も継続していきたいとしている。
すずたけの塚越広施設長は「入所当初は落ち着かず、徘徊する人も多くいるのでありがたい」と語った。
15日は伊那地区生活部会からの寄贈もある。 -
伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【III】登内英夫さん
伊那谷が誇る世界企業ルビコンの創業者、登内英夫さん(88)の素顔に迫る特集の3回目。前号までは、「有用な物を提供し社会に資すること」を責務とする企業理念や、技術開発についての考え方、会社組織に関する経営哲学、さらには「いつもルビコン河を渡る気概で」という人生哲学について触れた。
では、登内さんは、どのようにしてこのような考え方を培ってきたのか? 「人との出会いに恵まれたんだよ」と語る、少年期から企業経営が軌道に乗る青年期までのエピソードを中心にまとめた。【毛賀沢明宏】 -
伊那谷が生んだコンデンサーの世界企業【IV】登内英夫さん
コンデンサーの世界企業=ルビコンの創設者、登内秀雄さんの素顔に迫るシリーズ最終回。青年期から企業経営の道に踏み出す過程、会社創成期の出会いを聞いた。
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第11回ウインター06信州フラワーショー開催
県内の冬花が集まる第11回ウインター06信州フラワーショーが9日、伊那市のJA南信会館で始まった。赤やピンクの鮮やかな花々326点が並び、豊かな香りに包まれた会場は、多くの来場者であふてれいる。JA全農長野など主催。
ショーは生産者の技術向上と消費者へのPRを目的としている。長野県が全国1位の生産量を誇るアルストロメリアは、その9割が上伊那で生産されていることもあり、冬のショーは例年、上伊那が会場になっている。
今年は、アルストロメリア、アネモネなど19種が並び、品評会で箕輪町の市川一人さんのアルストロメリアが最高賞を受賞した。
県野菜花器試験場の山本宗輝審査委員長は「寒いと花の色が出にくくなる。今年は厳寒であるにもかかわらす、品質、色彩ともに例年以上の出来栄え。生産者の努力がうかがえる」と話していた。
10日も午前9時縲恁゚後1時に一般公開される。展示品は一般公開終了後に販売される。購入希望者は、展示品の半券を切り、引き換え時間に持参する。価格は通常の半額ほどだという。 -
JA上伊那合併10周年記念式典
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は9日、合併10周年記念式典を、伊那市狐島の本所で開いた。市町村長や、JA関係者らが祝福に訪れたほか、各分野で功績のあった個人・団体を表彰した。
96年、辰野町、箕輪町、伊那、伊南、上伊那東部の5農協が合併してJA上伊那となった。現在組合員は約2万4千人。国内農産物需要の低迷に伴い、農産物販売高はピーク時から徐々に減少し、厳しい局面を迎えているが、金融・共済事業、生活事業の充実を図り、地域密着型のサービス提供を目指している。
征矢福二組合長は「消費の伸び悩み、農産物の価格低迷が続いているが、農業生産の拡大や組合員サービスの向上に努め、地域とともに成長する21世紀にふさわしいJAを目指したい」と、思いを新たにしていた。
受賞者は次のみなさん。
◇営農事業▼個人=白鳥広明(元酪農部長会長)有賀肇(元花き部会長)唐沢勲(元花き部会長)唐木要(元稲作部会長)▼組織団体=農事組合法人田原、羽広いちご生産組合、飯島町営農センター、JA上伊那花き部会、
◇生活事業=畑好子(元生活部会長)中村重子(元生活部会長)小澤加代子(元生活部会長)宮崎甲子夫(元結婚相談委員長)唐澤久利(結婚相談委員長) -
- 早春 - の童謡唱歌を熱唱
音楽を中心とした芸術文化の行事を企画するNPO法人クラシックワールドは9日、伊那市駅前ビル・いなっせで「童謡唱歌教室縲恆¥t編縲怐vを開いた。上伊那から約100人が参加。袴(はかま)姿の講師を囲み、オルガンの音色に合わせて一緒に懐かしい歌を合唱した。
同教室は、昔の歌を思い出して関心を深めよう竏窒ニ、2年前から始まった。講師は、まほらいな市民大学講師・宮原輝雄さんら5人で、本年度は夏に2回、秋と冬に1回づつ開き、愛好者らが交流を深めている。
早春編では「うぐいす」「めだかの学校」「早春賦」「さくら」などの季節の歌、約10曲を熱唱。参加者らは童心に戻りながら歌い、宮原さんの曲の解説にも耳を傾けていた。伊那市日影の60代女性は「昔を思い出しながら楽しく歌えた」と満足していた。
本年度最後の教室「春編」が3月16日にある。問い合わせは、市生涯学習センター(TEL78・5801)へ。 -
街頭犯罪 前年より大幅減
伊那署は05年に管内で発生した刑法犯罪の発生状況をまとめた。全刑法犯は1276件で前年と比べて239件(15・8%)減少。その中でも特に、街頭犯罪は658件で同178件(21・3%)減と、大幅に減った。
街頭犯罪は、オートバイ盗が20件で同14件(41・2%)減、車上ねらいが140件で同93件(39・9%)減竏窒フ順番で大幅に減少。侵入盗の事務所荒しは9件で同10件(52・6%)減った。
自転車盗については前年より20件減っているが、依然として185件も多発。特徴は、全体の48・6%を占める6竏・月までの温かい時期が多く、午前6時縲恣ッ10時、午後4時縲恣ッ8時の時間帯、金曜日の発生が目立つという。
刑法犯のうち、忍び込みが7件で前年と比べて5件(250・0%)増、ひったくりが3件で同1件(50・0%)増、空き巣が52件で同8件(18・2%)、詐欺が97件で同13件(15・5%)増加した。
伊那署では、▼「私は大丈夫」という、何の根拠もない自信は禁物▼車を離れるときは常に施錠し、車内が見えるところにバックを置かないなどの、ほんの少しの「ずく」があれば防げる▼深夜の自動販売機前に複数人が乗った車が止まっているなど、「変だな」と思ったときは通報する竏窒ネどと、注意を呼びかけている。 -
堀米家具にひな人形そろう
伊那市通り町2丁目の堀米家具は、段飾りやケースもののひな人形を多数そろえている。3月3日まで。
店内には、お内裏さまとおひなさま、三人官女、五人ばやしなどが並ぶ七段飾りをはじめ、三段飾り、平飾りを用意。衣装はピンク、赤、紫など鮮やかな色があり、顔立ちや色合いのかわいらしいものが好まれている。
段飾りの価格は10万円前後縲・0万円前後で、自宅の広さに合わせて買い求めているという。
ケースものは、市松人形、わらべ人形、鼓を打つなどの舞踊人形がある。
営業時間は午前9時半縲恁゚後6時半。水曜日休み。
問い合わせは、堀米家具(TEL72・2478)へ。 -
伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【I】- いつもルビコン河を渡る気概で - ルビコン会長 登内英夫さん(88)
伊那市西箕輪の森の中に本社を置くルビコンは、アルミ電解コンデンサーで世界トップクラスの技術を持つ業界のリーディングカンパニーだ。伊那市に開発拠点と工場を、国内11カ所・国外9ヵ所に営業所を構えるほか、約20のグループ会社を国内外に持つ。取引き先は全世界に広がり、売上高は666億円(2004年9月期)に上る。本社だけでも550人、グループ会社をあわせれば約3000人が働く、伊那谷が世界に誇る電子部品製造企業だ。
現会長の登内英夫(てるお)さんは、1952(昭和27)年に日本電解製作所を創設。以来一貫して技術開発・製造・営業の先頭に立ち、ルビコンの現在を切り開いてきた。
会社経営と同時に、1967(昭和42)年以来8期32年にわたり県議会議員(1977年から1年間は、県議会議長)を務めるなど、地方自治においても活躍した。
その政治家としての横顔も興味の引かれるところだが、この特集では、上伊那経済を牽引してきた経済人としての生き様に焦点をあて、伝承するべき企業経営の理念・手法と、その背後にある青年期の苦闘などを浮き彫りにしたい。 【毛賀沢明宏】 -
タクシー運転手から売り上げ金を奪う
伊那署は8日午前9時08分、タクシー運転手を脅迫し売り上げ金を強奪した疑いで、伊那市中央区の会社員・菊池雄一容疑者(32)を逮捕した。被害者にけがはなかった。
調べによると、菊池容疑者は、タクシーの売り上げ金を奪うために同日午前7時10分ころ、同市内の会社駐車場で、乗っていたタクシー運転手(当時31歳)に対して、「殺すぞ。金を出せ」などと脅迫し、売り上げ金約5万円が入った財布を強奪した疑い。
被害者による届け出により、検索中の捜査員が現場付近で菊池容疑者に似た男を発見、職務質問し逮捕した。同容疑者は酒を飲んでいたという。 -
伊那、駒ヶ根市で不法滞在外国人などを摘発
伊那、駒ヶ根署と県警本部警備部警備第一課、東京入国管理局、名古屋入国管理局は合同で7日、伊那、駒ヶ根市内の飲食店で働いていた不法滞在外国人など14人を摘発し、両局が収容した。
同日午後9時ころから、伊那、駒ヶ根市内の飲食店4カ所で摘発。国籍はいずれもフィリピンで、19竏・3歳の男性1人、女性13人の合計14人(伊那署11人、駒ヶ根署3人)。不法滞在期間は短くて7カ月、長くて13年6カ月だった。
市民から「不法滞在の外国人が伊那市内や駒ヶ根市内の飲食店で働いている」ろの通報を受け、東京入国管理局、名古屋入国管理局との合同で摘発を行った。 -
歩き慣れた学校も腰がひけて…
伊那市の西春近南小学校(唐澤武彦校長、165人)で7日、3、4年生のアイマスク・車イス体験授業があった。児童たちは普段歩きなれた校舎内を移動し、障害者の気持ちに立ちながら学習した。
同小学校では体験を通して目や体が不自由な人の気持ちを考えるため、全校児童が6、7、9日の3日間に分かれて学習。同体験授業は初めての試みで、昨年夏には点字の勉強を全員が学んでいる。
アイマスク体験は2人一組になって、2階の教室から3階に上がり、2階のトイレまでのコースを体験。一人が道案内役となって手を引きながら誘導するものの、マスクを付けた児童の姿勢は腰が引け、手で壁を探しながらの歩行になっていた。
北林大地君(10)はアイマスク体験について「階段を下りる時に、足を滑らすかと思った。何も見えないことが不安だった。目の見えない人の気持ちがとっても分かった」と話していた。 -
思い出工夫凝らしてスクラップブッキング
写真屋店長の久保田浩子さん(41)=伊那市山寺区=と友人によるスクラップブッキング展が28日まで、伊那中央病院1階で開かれている=写真。思い出の写真を工夫をこらして飾った作品が並び、利用者を喜ばせている。
2人は共にスクラップブッキングの講師の免許を持つ。久保田さんは自分の仕事に関係あると興味を持ち、3年ほど前に東京の教室へ2カ月通い、免許を取得。伊那市、岡谷市、飯田市で教室を開くなど活躍する。
作品は結婚式や運動会、旅行など、家族、友人を撮った写真に、場所や日付、その時話した言葉などの文字を添えるなど、思い出を積め込んだ15点を出品している。
久保田さんの「フィッシング光ちゃん」は3男(現在=3歳)が釣堀で魚釣りをする様子を作品にした。釣り竿の使用券や入場整理券の半券、魚型の色紙などを一緒に添えていて、大きな釣り竿を操っている息子の愛らしさがにじんでいる。
久保田さんは「忙しいばかりで時が過ぎる現代、子どもの目線になっていなかった自分を反省するなど、写真を見ていて思うことがある。個人的な写真ですが見てもらい、優しい気持ちにひたってもらえれば」と来場を呼びかけている。 -
勘太郎人形が新宿コマ劇場へ出張
新宿コマ劇場の3月公演「伊那の勘太郎」を前に、また旅姿の勘太郎人形がPRに出向く。人形の〃出張〃は初めてで、伊那市は誘客につながればと期待する。
勘太郎人形は97年7月に寄贈されたもので、市役所市民ホールに展示。高さ170センチで、笠をかぶり、雨がっぱをはおって腰に刀を差す。9日に市職員が新宿コマ劇場へ運び、10縲・8日に飾る。
劇場内では勘太郎人形と合わせ、伊那市の四季折々の風景、高遠城址公園の桜などの写真を展示。土・日曜日を利用し、観光宣伝したいと考えている。
公演は3月3縲・1日。芸道45周年の北島三郎が主演。盗人だけでなく、人殺しまでする「天狗党」とのいざこざを交えながら、勘太郎を取り巻く人情ばなしを描く。
伊那バス観光は3月25日、やまびこツアー「北島三郎特別公演竏宙ノ那の勘太郎&祭りだ祭りだ!」を企画。募集定員は40人で、希望者に早めの申し込みを呼びかけている。
旅行代金は1万8千円(昼食付き)。公演はS席で見ることができる。
問い合わせは、伊那バス観光の佐々木さん、または村田さん(TEL78・4321)へ。 -
伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【II】 - 私の見た登内さん -
ルビコン株式会社■本社:長野県伊那市西箕輪1938竏・■設立:昭和27(1952)年■資本金3億9600万円■代表取締役社長:勝山修一■従業員550人■電話0265・72・7111(代)■http://www.rubycon.co.jp
ルビコンはコンデンサの分野で世界トップクラスの技術を誇る。事業フィールドは(1)アルミ電解コンデンサの一貫製造、(2)次世代コンデンサ(社内呼称PMLコンデンサ)の開発・製造、(3)自社製アルミ電解コンデンサを使用した各種電子機器の開発・製造・販売、(4)コンデンサ製造のための自動省力化設備の開発(製造はルビコンエンジニアリングが行う)、(5)社内で使用するコンピューターシステムの自社開発の5つ。 -
みはらしの湯で和紙ちぎり絵とひな人形展示
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、紙の独特な質感が生きた和紙ちぎり絵25点を展示している。優しいラインで描かれた花や風景、生き生きとした子どもを描いた作品が、訪れた入浴客の目を楽しませている。28日まで。
展示しているのは伊那市御園の中村早恵子さん(74)の教室「七絵会」の19人。七絵会は、県老人大学のちぎり絵講座を受講した愛好者らでつくる会。長い人は11年以上活動している。
七絵会の所属する「しゅんこう」の手すき和紙は、紙を幾重にも薄く裂くことができるため、描くものの質感、表情などを生き生きと表現できるという。
中村さんは「絵の描けない人でも、和紙の味わいが生きたすてきな作品が描ける。作品には描く喜びが表現されており、それを感じてもらえれば」と話していた。
同施設はほかにも、1階の玄関正面に、ひな人形を展示する。
人形は地元に住む山口里美さん宅から借りた。持ち主が成長し、飾られなくなっていたが「ただしままっておくのももったいない」と、借り受けることになった。華やかな7段飾りは、ロビーに少し早めの春を演出している。
ちぎり絵は28日まで。 -
まめまめクラブと手良小4が交流
黒豆栽培に取り組むJA上伊那手良地区生活部会の「まめまめクラブ」(北原温子代表、17人)は6日、手良小学校を訪れ、ふれあい学習に取り組む4年生(竹内千景教諭、24人)と昔遊びで交流した。
「まめまめクラブ」は一昨年に発足し、昨年は面積14アールで210キロの黒豆を収穫した。無農薬の上、天候不順で虫に食われたくず豆を使い、お手玉を作った。昨年は宅老所に贈り、今回は昔遊びを伝承したいと小学校を選んだ。
メンバーは、児童一人にお手玉を3個ずつプレゼント。1個40グラムで、くず豆など3種類を入れた。
「学校に行くとき、いつもお手玉を持って行った。休み時間は廊下で、友だちと遊んだ」というメンバーが、お手玉を手の上に乗せたり、両手で3個のお手玉を回したりといくつかの技を披露。児童たちから「おー、すごい」と声が挙がった。
そのあと、メンバー6人を講師に、グループごとにお手玉を習った。うまく上がらず、お手玉をつかめないなど苦戦していた。
お手玉をするのが始めてだった後藤靖幸君(10)は「両手で2個を回すのが難しかったけど、楽しかった。これから練習したい」と話した。
「まめまめクラブ」は今後も、お手玉を通した交流をしていきたいとしている。 -
NECライティング、県が助成対象に
伊那市美篶のNECライティング伊那工場(本社は東京都品川区)の生産設備増設が、県の信州ものづくり産業投資応援条例にもとづく「環境配慮型企業投資応援助成金」の対象事業に認定され、7日県庁で同社の階元輝征社長に認定通知書が手渡された。
同条例は、県が、地域経済の持続的発展と雇用確保を図って制定した。製造業などの企業が県内で工場を新増設する場合に、不動産取得税の課税免除や助成金を交付する。助成金交付の要件は(1)家屋・設備の取得額が10億円以上、(2)増加する雇用者数が10人以上、(3)操業後2年以内に環境ISO14001またはエコアクション21の認証を取得すること竏窒ネど。
NECライティングは、伊那工場にテレビやパソコンのバックライト製造工場増設を進めており、投資予定額は約39億円。6生産ラインを増設、従業員は3月末までに300人、将来的には5縲・00人を見込んでいる。グループ会社のNEC長野からの出向などで大半をまかない、新規常勤雇用者予定数は10人としている。
「環境配慮」の点では、生産系の水の再利用を徹底し、排水しないという。
これまで同助成金の対象に認定されたのは8件。上伊那では飯島町久根平工業団地に食酢工場を建設した内堀醸造(本社・岐阜県八百津町)、辰野町新町産業団地に自動車用過給機部品製造工場を増設した石川島汎用機械(本社・辰野町)に次いで、3件目。 -
伊那華のみそ娘仕込み開始
伊那産の大豆と米麹(こうじ)でつくる上伊那農業協同組合(JA上伊那)の特産みそ「伊那華のみそ娘」の仕込みが始まり、加工組合(市原みさを組合長)のメンバー約15人が、連日作業に励んでいる。
加工組合は、地産地消による安全な食品の提供を目指し、地元農産物と塩だけを使用したみそ作りを進めている。昔ながらの田舎の味に近づけるよう努力を重ね、味を左右する麹づくりにもこだわりがある。豆を炊き、桶(おけ)に漬け込むまで、1日4人ずつで作業し、1日350キロ、ひと冬15トンを仕込む。
今年は、口当たりをより良くするために、あら塩を使用することにした。2縲・月に仕込み、1年間熟成させて完成する。
持ち込んだ自家用大豆をみそにする請け負いもしている。10キロの大豆から約30キロのみそができるという。
自家用大豆加工の希望者は、JA上伊那東春近支所(TEL72・5291)へ。 -
JA上伊那伊那華のみそ娘仕込み開始
伊那産の大豆と米麹(こうじ)でつくる上伊那農業協同組合(JA上伊那)の特産みそ「伊那華のみそ娘」の仕込みが今年も始まり、加工組合(市原みさを組合長)のメンバー約15人が、連日作業に励んでいる。
同組合は、地産地消による安全な食品の提供を目指し、地元農産物と塩だけを使用したみそ作りを進めている。昔ながらの田舎の味に近づけるよう、努力を重ね、味を左右する麹づくりにもこだわりがある。豆を炊き、桶に漬け込むまで、1日4人ずつで作業し、1日350キロ、ひと冬15トンを仕込む。
今年は、口当たりをより良くするために、あら塩を使用することにした。2縲・月に仕込み、1年間熟成させて完成する。
持ち込んだ自家用大豆をみそにする請け負いもしており、10キロの大豆から約30キロのみそができるという。
自家用大豆加工を希望する人はJA上伊那東春近支所(TEL72・5291)へ。 -
雪の話題
久しぶりにまとまった雪となった7日、小学校や保育園などで、雪遊びを元気よく楽しむ子どもたちの姿が見られた。
伊那市の竜東保育所(下島典子所長)では、登園してきた順に雪で遊びが始まった。
園児たちは、感触を確かめるように雪の上に寝転がったり、雪合戦、そり滑りなどを楽しみ、自分と同じ丈ほどある雪だるまも何体も作り上げた。雪の中を懸命に駆け回った園児らは「暑い」と頬(ほほ)を赤くしていた。
飯田測候所によると、昨年12月24日以来、44日ぶりのまとまった積雪となった。
今年は、強い冬型の寒波が続いたことから、太平洋側に雪や雨を降らせる低気圧がなかなか通過せず、南信地域に連日の好天をもたらしている。 -
トンネル開通記念の献立が好評 西箕輪小中学校
西箕輪学校共同調理場は6日、西箕輪小中学校の給食を権兵衛トンネル開通記念の献立にした。えごまみその五平もちや、ちくわをトンネルに見立てた揚げ物など591食分を用意、子どもたちに好評だった。
トンネル開通で木曽が近くなったことから、木曽の食材を味わおうと祝いの意味を込めた(栄養士・太田浩美さん)。メニューは、開田高原のかぶ菜を使った塩のない漬物「すんき」、地元産野菜を使った大平など。
西箕輪小1年生の中には早速、権兵衛トンネルを通ったという児童もいて、ちくわの穴をのぞき込むなど楽しんでから、大きな口を開けてかぶりついた。 -
宮島酒店「立春朝搾り」
立春の4日、伊那市元町の「信濃錦」宮島酒店で、「立春朝搾り」の催しがあった。同店では6回目。朝搾った酒をその日のうちに消費者に届け、新酒で春の到来を祝う催し。早朝から、伊那市をはじめ県内外から合計約30人の酒販店・料飲店関係者が集まった。
東京の本部をおく日本名門酒会が中心になり全国約30の蔵元で一斉に行われる催しの一環だが、宮島酒店では酒の原料米の栽培から、酒の仕込みまで、折につけて参加を募ってきたことが特徴、他に例がない。
この日搾った酒は、飯島町の契約農やが栽培した無農薬・無化学肥料の「美山錦」を使った特別純米生原酒。720ml入り2500本が瓶詰めされた。注文者の写真が刷り込まれた特別ラベルも貼られた。
この冬は寒かったこともあり熟成がゆっくり進み、「甘味の中に、米のコクが広がる、日本酒らしい味」と利き酒師で伊那市日影で酒店を営む中村修治さんは評した。
権兵衛トンネル開通日とも重なり、宮島酒店がみはらしファームで振舞い酒をしたほか、「きたっせ」や西町の串正でも振舞われた。
「おかげさまで反響も大きい。今後も継続し、伊那の風物詩の1つになればうれしい」と同店の宮島敏企画部長は話す。 -
【祝 権兵衛開通】各界各層の声(1)
■地元の暖かい支援に支えられた。うれしい
国土交通省飯田国道事務所 若尾豊信所長
工事の最初から今日の日まで、地元の方々のトンネル開通への熱い期待と、暖かい支援に支えられて工事を無事に終わらすことができた。本当にありがとうございます。プレイベントや第九の合唱など、伊那でも木曽でも、開通に向けたさまざまな取り組みが民間主導で進んだ。他に例のないことで、地域の期待を大きさを感じ、感動している。ぜひ、できた道路を通勤・通学・買い物など地元の生活に活かせる形で活用して欲しい。
工事を振り返ると、トンネル着工1年の99年の切り羽崩壊で掘削工事が止まり、施工方法の再検討をした時が一番大変だった。苦悩の末、水抜き坑掘削を選んだから今日の完成があったと思うと感慨深い。(開通祝賀会で)
■伊那・木曽が1つの地域として発展を
伊那建設事務所長 松下泰見所長
地域の皆さんの念願がかないとてもうれしい。これからトンネルを生かして、どのように伊那と木曽を1つの地域として発展させるかが重要だ。いろいろ思い出はあるが、今日トンネルに向かうバスの窓から見た、八ヶ岳から南アのパノラマが一番印象的だ。こんな素晴らしい自然の中に、いよいよ新しい道が開けるのかと思うと感慨深い。世話になった消防や警察の皆さん。それに飯田国道事務所など国の機関の皆さんに心からお礼を言いたい。(トンネル内現地セレモニーで)
■歴代先輩市長の努力の賜物、感無量だ
伊那市 小坂樫男市長
感無量。さまざまな人々の長年の懸命な努力が実った。今日は立春だが、まさに春が来たいう感じだ。先輩市長の三沢さん、原さんがトンネル開通に道筋をつけるため、必死に仕事をした。その甲斐があった。ちょうどタイミング良く、国の計画に認定されたが、もう少し時期がずれていたらダメだったろう。
地権者・国・県・工事関係者・地元住民全体の力で造った道路。これからそれを生かしていくために、新しい努力をはじめなければいけない。(現地セレモニーで)
■優良な酪農地帯を守りつつ、観光・商業振興を
南箕輪村 唐木一直村長
地域住民が念願したトンネルであり開通してうれしい。大芝高原を中心とした観光開発と商業振興につなげて行きたい。南箕輪村のトンネル付近の地域は優良な酪農地帯なので、それを守りながら、土地の有効活用をはかって行く。当面は、交通量がどの程度になるかを見極め、具体策を練り上げて行きたい。
(現地セレモニーで)
■次は、権兵衛とセットの伊南バイパスを
駒ヶ根市 中原正純市長
本当に感慨深い。市長就任直後に話が持ち上がり、伊那谷にとっての大きな課題になった。伊那と木曽の両地域で調査をしようということになり、市長になりたてなのに伊那側の委員を仰せつかった。今となっては懐かしい話だ。忘れてはいけないのは、その当初プランの時から、権兵衛トンネルは国道153号伊那バイパス・伊南バイパスとセットになっていたものだということだ。伊南バイパスの早急に整備し、伊那谷と木曽谷との連携を寄り緊密なものにしていく必要があると思う。(開通祝賀会で) -
児童の日ごろの授業から学ぶ
伊那市の伊那小学校で4日、公開学習指導研究会があり、全国から集まった教員や学生ら約600人が、総合学習の授業を参観した。
伊那小は「内から育つ竏宙齔lひとりの子どもが自らを高めていく学びの道すじ竏秩vをテーマに、学習指導の研究を進めている。研究会は、子どもの姿や学習指導の実際を見て、教育のあり方を探ろうと、本年度で27回目。動物の飼育、育てた野菜を使った調理など、全クラスの授業を公開した。
生後9カ月と2歳9カ月のヒツジを飼育している1年山組は、2匹の体重測定の様子を公開。子ヒツジの成長が見られなかったため、エサの種類や量を考えて飼育してきた成果を発表した。
参加者たちは熱心に取り組む児童の様子を、ビデオカメラに収めたり、メモを取ったりしていた。 -
権兵衛開通
式典・祝賀会にぎやかに権兵衛峠道路・姥神峠道路の開通を祝う式典は4日正午から伊那市民体育館であった。トンネル内現地セレモニー出席者を乗せたバスが次々と乗り付け、合計500人の参集があった。
主催は国土交通省中部地方整備局飯田国道事務所、長野県、伊那建設事務所・木曽建設事務所。
国土交通省の大村哲夫中部地方整備局長は、1993年権限代行による事業化以降を振り返り、開通にこぎつけた喜びをこめて式辞。主催者あいさつとして、後藤茂之国土交通大臣政務官が「地元住民と関係各位の努力で、中央道と国道19号が一体となって機能する道路ができた」、田中康夫長野県知事が「古畑権兵衛の志を現代に引継ぎ、単なる通過道路としてでなく、特色ある地域の個性を発展させる道にしよう」竏窒ネどとそれぞれあいさつした。
大型プロジェクターの画像を使った若尾豊信飯田国道事務所長、北沢陽二郎木曽建設事務所長の工事報告では、権兵衛トンネルの軟弱な地質での苦労や、姥神峠道路の崩壊しやすい山肌にたいする苦労などが説明され、参加者は静かに聞き入った。
宮下一郎衆院議員、羽田雄一郎参院国土交通委員長、若林正俊参院議員、北澤俊美参院議員、県議会議長代理として向山公人県議会土木住宅委員長、国道361号改修促進期成同盟会会長の土野守高山市長が祝辞を述べた。
式典終了後は隣接する伊那勤労福祉センターに会場を移し、権兵衛峠・姥神峠トンネル開削促進期成同盟会と国道361号改修促進期成同盟会の主催による祝賀会があった。
伊那と木曽の樽酒4つを一斉に割る鏡割りや、伊那節・木曽節の披露など、2つの谷がつながったことを印象づけるアトラクションが用意された。 -
小学生が安全運転呼びかけ
権兵衛トンネルが開通した4日、伊那市交通安全協会連合会(原義一会長)は、トンネル伊那側出口チェーンベースで交通指導所を設置した。通学路の交通量が増えるのを懸念した近くの西箕輪小学校6年生など約80人が参加し、事故防止を呼びかけた。
6年生は国道361号とつながる通学路の県道・与地辰野線について注意を促すメッセージレターと「しおり」を300枚づつ配布。児童たちは「私たちの通る通学路は細くて狭いので、できるだけ迂回してほしい」などとドライバーに話しかけていた。
交通指導所では先着30人に通行証明所を配布。そのほか、伊那・木曽の観光パンフレット、伊那市産のコシヒカリ「伊那華の米」など300セットを配った。
伊那署交通課の下里幸巳課長は「木曽と伊那の連絡道路として人や文化の交流が深まることを期待するが、交通の流れについては予想がつかない。そのためにも初日から交通事故防止を呼びかけることが必要」と話していた。 -
赤羽栄子さんが個展
押花教室のふしぎな花倶楽部インストラクター・赤羽栄子さん(50)=伊那市美篶笠原=の個展・押花絵作品展「自然に魅せられて」が2日、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで始まった。7日まで。
同店では昨年に続いて2回目の個展で、1年間の新作30点を含む、115点を出品する。高遠や蓼科、八千穂などの渓流、滝、湖などの風景画や水引や「のし」を使った和風のコラージュなどを展示販売。四季折々の自然を表現した風情ある押し花の絵が来場者の足を止めている。
赤羽さんは「本年は風景画を中心に取り組んだ。遠近感などを表現するのが難しかったが、自分の味わった現場の感動を見てくださる方におっそわけできれば」と、来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
きょう立春
4日は二十四節気の一つ「立春」。冬と春の分かれ目に当たり、立春から平均気温が上昇し始める。
伊那市役所には、職員が持ち込んだ高さ70センチほどのソメイヨシノが満開。昨年末に枝を切り、家の中に置いていたという。室内の暖かさに花が大きく開き、春を漂わせる。
飯田測候所によると、伊那の3日の最高気温は4・5度、最低気温はマイナス1・1度。
3月3日までの長期予報は、平年同様で晴れの日が多い。気温は平年並みだが、変動が大きいという。 -
「嬉しさ」と同時に来年は勝ちたい気持ちが 「氷上トライアスロン小海大会」で総合3位
全国各地から185人が参加した、スキー、ランニング、スケートの3種目を戦う「第17回氷上トライアスロン小海大会」(1月29日・小海町、松原湖高原)に初参加し、総合3位の栄冠を手にした。以前から出場したい竏窒ニ願っていた大会。忘れられない、高校生活最後の思い出となった。
小海リエックス・スキーバレーの中腹から、約300メートルの坂をスキーで登り切ると、そのままゲレンデ3キロを滑走。その後、松原湖高原スケートセンターまでの一般道を利用した16キロを走り、リンクを25周(10キロ)して順位を競った。
「走るだけ、スキーだけと、何か一つができるというわけではなかったが、トライアスロンみたいな総合力を試す大会ならいける」と初参加。スキーは小学生以来だったが、野球部で鍛えた体力と、保育園から始めて培ったスケート技術で、上位を獲得。スケートについては24分23秒で1位だった。
出場資格は高校生以上。本年は17竏・4歳の男女が出場し、39歳の男性が優勝した。「若さを生かして1位を狙っていたが、なかなかの強者(つわもの)ぞろいで手ごわかった」と感想。3位獲得については「嬉しい」と感じたというが、同時に来年は勝ちたいという気持ちがふつふつとわき上がったという。
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学校では林業について熱心に勉強する。昨年2月には、国土緑化推進機構が主催する「林業専攻高校生国際交流会」でインドネシアを訪れた。海外旅行の経験もなかったし、日本の森林と違った外国の熱帯林を見たい竏窒ニ参加を熱望した。
6日間の日程で、地元高校生との交流をはじめ、津波被害と植林の連携、熱帯林の現状把握などについて学習。「外国のいろんな林業を一度に学ぶことは大変だと思った。まずは、日本の林業をしっかり勉強したい」というのが、率直な感想だった。
今春から岐阜県にある林業の専門学校へ進学する。高校では基礎的な部分しか学んでいなかったので、より専門的な学習のなかで、将来就く適職を見つけていきたいという。「学校へいくのが楽しみ。林業についてすみからすみまで学びたい」と期待に満ち溢れている。
4月からは親元を離れ、一人暮し。さまざまな苦労が待っているが、競技場を山林に置き変え、活躍する姿が目に浮かぶ。
4人兄弟の長男。実家で父、母、妹と4人暮らし。