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桜大学・文学講座
「里」の価値を学ぶ伊那市高遠町公民館の第28回桜大学、伊那市公民館運営協議会の第18回文学講座は17日、高遠町総合福祉センターやますそで開いた。立教大学大学院教授の内山節さんが、『「里」の価値』をテーマに、「生と死のすべてが包まれている場『里』をどうやって作っていくか、真剣に考える時代に来ている」と語った。
『里』について、「里は生きていく場であるとともに死んでいく場。自然も同じ。人間も自然の生き物も生きて、死ぬ。すべてを許容する所」と定義。都市は生きている人がもっと元気に生きるために開発してきたが、「亡くなる人にも納得のいくのが本当の社会」とし、これからの地域づくりは「すべてが里づくりである」と話した。
フランスの農山村を例に、日本より一つの村がとても小さく、行政の仕事は住民が受持ち、NPO団体を作って行政を動かしていること、村に都市から移住する人が増え、その理由に▽自然と共に生きる暮らし▽一人ひとり役割をもって地域社会で生きていくことに価値がある人間的な生き方-を挙げていることを紹介した。
日本で里を考える場合、行政単位ではなくもっと小さい単位で、行政の中にいろいろな里があることを提案。地域住民が地域をつくる仕組みを作る、行政のあり方を抜本的に変えるなど、「住民も行政も大きな決断をする時代」と述べた。 -
こどもたちのクリスマス会
伊那市の子育て支援グループ「子どもネットいな」は19日、就園前の親子を対象としたクリスマス会を伊那市の生涯学習センターで開いた。約200組の親子が集まり、一足早いクリスマスを楽しんだ。
子どもネットいなが管理する「ちびっこ広場」には、就園前の親子が遊びに来る機会が多く、こうした親子にクリスマス会を楽しんでもらおう竏窒ニ、始めた取り組みで3年目。
トーンベル演奏や手品、パネルシアターなどの催しの後、2人のサンタクロースが登場。「トナカイさんはどこにいるのですか」といった子どもからの質問に、「トナカイは温かい所が苦手なので山のふもとに置いてきた」などと返し、会場を楽しませた。
その後、クリスマスをテーマとした歌を合唱。会場を出る時、サンタが一人ひとりにプレゼントを手渡したが、恐くて泣き出してしまう子どももおり、サンタも苦笑いしていた。 -
飲食店経営者が国に損害賠償求め提訴
上伊那で飲食やサービス業の店を数軒営む会社と同社社長の男性は19日、伊那税務署の税務調査方法に違法性がある竏窒ニ、国に対し損害賠償を求め、地裁伊那支部へ提訴した。原告側は「精神的打撃を受けた」として、会社と男性それぞれに100万円ずつの計200万円の賠償を請求している。
原告代理人の毛利正道弁護士(岡谷市)によると、同税務署は04年10月19縲・1日、原告会社の事務所や各店舗で調査を実施した際、原告人の承諾を得ないで帳簿などを複写したり、それらを無断で持ち去るなどしたもの。また、帳簿などの返還を求めても無視されたという。
毛利弁護士は「質問調査権は、対象者の承諾を得て初めて行使できる税務調査の基本原則中の基本。違法行為であることは明白であり、あまりにもひどいケース」。伊那税務署では「訴状も届いていないし、内容も分かっていないので正式なコメントはできない」としている。 -
伊那市合唱・器楽祭「い~な音楽祭2006」
新伊那市誕生後初の伊那市合唱・器楽祭「い縲怩ネ音楽祭2006」は17日、県伊那文化会館であった。小学生から大人まで26団体、600人以上が熱演した。
合併前の旧市町村単位すべてからの参加に加え、木曽からも3団体を招待した。長谷中学校3年生による太鼓演奏「仙丈」で開幕。毎年3年生が先輩から受け継いで演奏しているという曲で、息の合った勇ましく力強い演奏を披露した。
交響楽団、フルートアンサンブルのほか、小学校の合唱団や学級、高校の合唱団、地域の合唱団などが次々とステージで演奏。それぞれの団体の個性を出し、美しい音色、歌声を響かせて、互いの音楽を楽しみ合った。 -
外国籍児童就学支援を求めて募金活動
県内の国際交流推進団体などでつくる外国籍児童支援会議は16日、日本の小学校や母国語学校に通っていない外国籍児童の就学支援を支援するための募金活動を、伊那市のアピタ伊那店前でした。会議のメンバーである地元のNPO、「クローバーコミュニケーション信州」と「伊那国際交流協会」、伊那市内にあるブラジル母国語学校「コレージオ・デサフィオ」の児童などが参加。サンタの衣装や動物着ぐるみをまとい「募金お願いします」と呼びかけた=写真。
外国人労働者の増加に伴い、外国籍児童も増加。現在県内には約2500人の外国籍児童がいるが、うち約24%は日本の小学校にも母国語学校にも通っていない。
こうした状況を改善するため同会議は、外国籍児童の就学を支援する「サンタ・プロジェクト」立ち上げ、募金活動や外国籍児童の就学率向上のための話し合いなどを進めながら、地域住民に問題認識を高めてもらうおうと活動している。
ブラジル母国語学校が2校ある上伊那は、外国籍児童数が多い地域の一つ。県とほぼ同率の外国籍児童が就学しておらず、ブラジル以外の外国籍児童の就学率は特に低く、今後の課題となっている。 -
伊那市議会総務委で風力発電計画中止求める陳情採択
伊那市議会総務委員会は18日開き、入笠山・鹿嶺高原周辺で民間企業2社が検討している風力発電計画に対する賛否の陳情10件を審議し、計画中止を求める7件を採択、推進の3件を不採択とした。12月定例会最終日の20日、市議会で決議し、市はこれを踏まえて態度を示す見通しだ。
継続審査を賛成少数で不採択としたうえで陳情の採決を図り、委員長を除く委員7人のうち4人が計画の反対を支持。いずれも風力発電による自然エネルギーの有効性を認めたうえで「(計画場所については)自然、生態系、景観の破壊につながり、深刻な問題になる」「全国有数の山岳地帯で環境破壊についての問題は避けられない」などと指摘した。
希少猛きん類への影響の点では、イヌワシやクマタカのペアが確認されていることなどを挙げ「自然保護が必要な場所だ」と強調。景観面では、市などが南アルプスの世界自然遺産登録に向けて乗り出したことからも「影響は甚大なものであり、確実に登録されなくなる恐れもある」とした。
計画を推進する委員は「CO2の削減はしなくてはならない。風力発電は必要といいながら、だめだというのは無責任。子どもたちにきれいな空気を残すためにも、地球環境を守るべき」などと反論した。
鹿嶺高原から入笠山にかけた尾根伝いで検討していた三峰川電力の大西英一所長は結果を受けての取材に「今の時点で何も申し上げることはない。本議会での決議を見守りたい」とするに留まった。
一方、反対署名3万余人分を集めた山岳団体や自然保護団体などでつくる署名連絡会事務局の北原功さんは「本会議を控えて手放しでは喜べないが、環境を考えての結果は非常にうれしく思う。自然は金には替えられない」と話した。 -
上伊那高校新人卓球大会 1・2年生熱戦
第32回上伊那高校新人卓球大会は16日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であった。1、2年生の計89人がシングルスとダブルスを戦った=写真。上伊那卓球連盟の主催。
新人選手が自分の力を試すための大会。男女、学年別のシングルスは予選リーグ、決勝トーナメントを戦い、男女別のダブルスはトーナメントで順位を決めた。
関係者によると、それぞれの選手は、今大会で自分の課題を見つけ、冬の練習のなかで克服していくという。
結果は次の通り。
【男子】
◇シングルス▽1年(1)水上裕太(駒ヶ根工業)(2)中島健(伊那弥生)(3)加藤隼人(上伊那農業)小浜由彦(伊那北)▽2年(1)市山林太郎(伊那北)(2)城田聖也(上伊那農業)(3)寺沢信孝(伊那北)丸山紀尚(同)
◇ダブルス (1)小河内博樹・北原卓征(赤穂)(2)宮下宙士・丸山紀尚(伊那北)(3)城田聖也・加藤隼人(上伊那農業)小田義明・水上裕太(駒ヶ根工業)
【女子】
◇シングルス▽1年(1)牛山雅美(伊那西)(2)山岸友子(伊那北)(3)中山由美(伊那北)成沢汐里(赤穂)▽2年(1)春日宏香(伊那西)(2)下平瑞貴(同)(3)松本朱加(同)宮下静香(同)
◇ダブルス (1)篠田桃子・山岸友子(伊那北)(2)下平瑞貴・下島紗弓(伊那西)(3)宮沢真紀・井ノ上明日香(辰野)春日宏香・牛山雅美(伊那西) -
伊那文化会館初企画
「音楽家気分でベーゼンドルファー」伊那市の県伊那文化会館は16日、ホールのピアノ、名器ベーゼンドルファーを自由に演奏できる初企画「音楽家気分でベーゼンドルファー」を開いた。ピアノ愛好家らが、名器に触れ、音色を楽しんでいる。
会館所有のピアノを気軽に弾いてもらい、名器をより身近に感じてもらおうと計画。使用楽器はベーゼンドルファーModel290“インペリアル”。音楽の都ウィーンを代表するベーゼンドルファー社製。世界ピアノ3大名器のひとつとして知られる。
2日間で計16人の募集に対し、39人もの応募があった。小学生から一般まで幅広い年齢層で、上伊那を中心に諏訪地方などからも申込みがあった。
プロのオーケストラと共演するコンクールの全国大会に2回の出場経験がある南箕輪小学校6年の大塚智哉くんは、「オーケストラとやるのが楽しくなって、楽しく弾くために練習している。このピアノは音がすごくいい。ホールで練習できることは少ないので1時間弾けるのはいい」と名器の演奏を楽しんでいた。
同館は、「来年度も継続し、開催日数を増やしてご希望に添えるよう考えたい」としている。 -
ふれあいバザールinいなっせ開催
伊那市内の共同作業所5施設による「ふれいあいバザールinいなっせ」が16日、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。各施設の自主制作している織物や焼き物、クッキーなど約600点が販売されたほか、革細工の体験コーナーや織り機を使った実演などもあり、訪れた人を楽しませた=写真。
自主作品の販売で得た代金を利用者に還元するとともに、地域の人に共同作業所への理解を深めてもらおう竏窒ニ始まった取り組み。施設同士が交流を深め、お互いの自主作品を知る機会にもなっている。
伊那地区からは伊那市共同作業の家「ゆめわーく」、「輪っこはうす」のほか、今年から「コスモスの家」も参加。高遠町の「高遠さくらの家」長谷地区の「ひまわりの家」も、昨年から引き続き参加している。
自主作品に加え、星型のキャンドルや紙粘土で作ったもみの木のオブジェ、シクラメンなどこの時期ならではの作品もあり、利用者も「いかがですか」と来場者に呼びかけていた。
各施設では、企業などから受ける請け負い作業の傍ら、自主作品作りに取り組んでいる。 -
冷え込みに期待 伊那スキーリゾート・オープン
伊那市西春近の「中央道伊那スキーリゾート」は16日、今季の営業を始めた。暖冬の影響で例年に比べて雪の準備が遅れているが、県内外の家族連れが訪れ、雪の感触を確かめながら初滑りを楽しんだ=写真。
ゲレンデは全長1200メートルのうち下半分が滑走可能。コースの中央部に雪を集め、平均約30センチの積雪を維持している。関係者は「今後の冷え込みに期待。来週末には、コース全体に降雪し、ソリゲレンデも利用できるようにしたい」と話す。
今シーズンの営業は来年3月31日まで。オープン縲・2日は、「初滑りキャンペーン」としてリフト一日券を2千円で販売する。問い合わせは「中央道伊那スキーリゾート」(TEL73・8855)へ。 -
風化深調査 国が前沢川など視察
国土交通省天竜川上流河川事務所などは15日、7月豪雨災害の影響で山腹崩壊が発生した、伊那市西春近の前沢川など2カ所の「風化深調査」をするための視察をした。同調査で地中の風化の進行状態を把握するとともに、崩壊メカニズムを解析し、今後の土砂災害対策などに役立てる基礎資料とする。
調査は04年からこれまで、同流域の四徳川流域(中川村)、小黒川流域(旧長谷村)など直轄4支流26カ所で実施。これらの調査結果を下に外見では判断できない風化の進行状況を調べ、防災対策の基礎資料とする調査、研究を進めている。
この日は、前沢川のほか、岡谷市川岸の唐沢も視察。今年中に調査を実施するため、河川工学専門の鈴木徳行名城大学名誉教授(73)を中心に職員ら約20人が参加し、現地の状況や掘削して調べる位置の場所などを確認した。
鈴木名誉教授は「風化により岩盤が砂れきになり水を含むと土砂災害が発生する。災害現場を調べ、その風化の深さを知ることで周りの地域でも災害発生を予測することができる」と話した。
同事務所では、今後、避難や砂防ダム建設などの防災対策に役立てるための資料としてまとめていきたいという。
豪雨災害があった伊那市西春近の前沢川を視察する鈴木名誉教授ら -
年末特別警戒 チラシ配布
伊那市防犯協会女性部は12日夜、年末特別警戒(11縲・1日)の啓発活動を市内の大型量品店など6カ所で展開した。部員約80人が参加し、それぞれの場所に分かれて、チラシなどの啓発グッズを買い物客らに手渡した。
同市日影のベルシャイン伊那店では、19人が街頭に立ち、「年末特別警戒が始まりました。戸締りなど気をつけて」などと呼び掛け啓発。チラシのほか、ボールペン、マスク、ティッシュペーパーなども配布した=写真。
伊那署によると、11月末現在の刑法犯の発生状況は例年に比べ減少傾向だが、相変わらず自転車盗、車上狙いなどは多発している。最近では、同署のほか駒ヶ根、飯田管内で出店荒しが増えているという。 -
かんてんぱぱで陶灯(あかり)と器の二人展
南箕輪村で工房を持ち、作陶活動を続けている飯島英之さん(64)と清水信衛さん(70)による「陶灯(あかり)と器の二人展」が19日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。くりぬいた模様からもれる光の温かさが魅力の陶器のランプ掛け「陶灯」を中心に、普段の生活で使える器や皿など約350点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
村の文化団体での活動を通じて知り合った二人は、これまでにも公共施設などで合同展をしてきた。
今回は「癒し」をテーマに、遊び心を取り入れた作品を多く展示。縁起が良いことで人気のある「フクロウ」を取り入れた作品や、来年のえと「亥(いのしし)」のオブジェなどが並んでいる。また、作品展のたびに「譲ってほしい」という要望も多かったため、今回は即売もしている。
飯島さんは「陶芸は土と炎の芸術。見て楽しむだけでなく、手に触って感触を確かめてほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
風力発電事業 長谷地域協はおおかた賛成
第4回長谷地域協議会が15日あり、入笠山縲恷ュ嶺高原周辺の風力発電事業について、委員の意見を聞いた。「山岳地帯での風力発電の先進地になる必要はない」と慎重論も出たが、賛成が多かった。
小坂市長は、市議会に提出された風力発電事業の賛成・反対の陳情に対し「今議会で継続審査となった場合、判断はしない」との考えを示した。
協議会には、全委員の15人が出席。
市側が風力発電事業の概要などを説明し、委員一人ひとりが考えを述べた。
「事業が具体的に見えてこない」という委員もいたが、おおかたの委員は賛成で「事業によって作業道ができれば、山林の管理ができる」「長谷住民4分の3に相当する署名の総意を受け止めていほしい」「循環型エネルギーを使っているところとしてむらづくりができる」など事業推進が地域の活性化につながるとした。
反対の一つに挙がる景観への影響は「悪いということが理解できない」「風力を観光にしているところがあり、問題にならないと思う」などが出た。
また、事業に対する情報不足の指摘、慎重審議や市議会との意見交換の場を求める意見も出た。
小坂市長は協議会終了後「企業のある地元は当然、賛成が多いかなと思う。意見を参考にしながら、市全体の考えを決めていく。議会の判断を見守る」と話した。 -
市が長谷学校給食共同調理場を職員表彰
伊那市は、地域食材を使った給食の提供を評価するとともに、全国学校給食甲子園で優勝した功績をたたえ、長谷学校給食共同調理場を職員表彰した。
同調理場は、日々地域食材を豊富に取り入れた献立を考案し、安全でおいしい給食を175人分調理して、長谷の小中学校に提供している。11月にあった給食甲子園では、地元産の野菜や米などをふんだんに使ったメニューで、出場した全国1514校の頂点に立った。
市役所で14日夕開いた表彰式は、調理場長の西牧健史・長谷中学校長、栄養士の埋橋恵美さん、給食技師の松本ひろみさん、二瓶真美さん、春日雅子さんの5人が出席。調理場の様子や苦労話、甲子園のエピソードなどを紹介した。
小坂樫男市長は「全国で優勝したことは市にとって快挙。日ごろの努力に感謝するとともに、これからも体も心も健康になるようなおいしい給食を提供していってほしい」と激励。西牧校長は「これを励みに一層精進したい」と述べた。 -
JA上伊那のあぐりスクールが修了式
上伊那農業協同組合(JA上伊那)が上伊那の小学生を対象として実施してきた「あぐりスクール」の修了式が16日、狐島の本所であり、小学2縲・年の69人が修了証書を受け取った=写真。
実体験を通じた食農教育として、JA上伊那が今年の4月から初めた取り組んだ試み。児童らは、年間を通して農業体験をしながら、農家の苦労や農産物の育つ過程を学習してきたほか、自分たちで育ててきた野菜を使った料理づくりや、対面販売にも挑戦してきた。参加者のほとんどが非農家。72人中69人が修了式を迎え、19人は皆勤だった。
瀬戸喜成校長代理は「『いただきます』という言葉には、命をあるのもへの感謝、生産者への感謝が込められている。勉強してきたことは今すぐ表れなくても、長い期間を通して生きてくる」と修了生や保護者に呼びかけた。
修了生の一人飯島小学校6年の浦上さやかさんは「オリジナルリンゴは初めてできちんと絵柄が付くか分からなかったが、きちんと付いて良かった」と振り返った。 -
沢尻南交差点 供用開始
国道361号の権兵衛トンネル開通で増えた交通量を緩和するために新設した、同国道と県道伊那箕輪線(通称・春日街道)が交差する伊那市の沢尻南交差点の信号機は15日夕、供用を開始した。
国道に対して、県道の沢尻交差点(南箕輪村)からほぼ直角に接する道路を県などが3月末に新設して出来た沢尻南交差点。その後の交通量を調査し、交通量増加を確認した伊那署などは、11月から交差点に信号機を設置し始めていた。
県道の両側に民家が集まっているため、信号機設置のほか、交差点付近の県道に横断歩道を設け、歩行者用信号機も設置した。
沢尻南交差点に設置した信号機が供用開始に -
伊那郵便局で初差し出し
07年用の年賀はがきの受け付けは15日、全国一斉に始まり、上伊那各局で初差し出し式があった。伊那市坂下区の伊那郵便局では、近くの伊那保育園の園児18人が局を訪れ、年賀状を投かん。その後、続々と地域住民らもはがきを差し出しに来局した=写真。
園児たちは、「あけましておめでとう」などと書いた家族に宛てた年賀はがきを8千枚入る特性ポストに投かん。式では、歌のプレゼントもあり、本年の初差し出しに来た住民や局員らの顔をほころばせた。
同局によると、差し出しのピークは例年クリスマス以後。元旦の配達に間に合わせるためには、25日までに投かんしてほしいという。今年の元旦に配達した年賀はがきは55万5千枚(前年比7%減)だった。
年賀を初投かんする住民 -
伊那市の内海温さんがたかずやの里へまき割り機の購入費を寄付
伊那市西箕輪の内海温さん(76)が13日、富県の児童養護施設「たかずやの里」へ、大型まき割り機の購入資金30万円を寄付した。
たかずやの里は昨年6月、より家庭に近い生活環境を子どもたちに提供する小規模ケア施設「丘の家」をオープン。同施設にはまきストーブが備え付けられており、昨年、今年とボランティアの協力を得てトラック2台分のまきを準備したが、まき割り作業は想像以上に負担が大きかったためまき割り機の購入を検討。しかし、購入資金がなく、そのままとなっていた。
そこで、たかずや福祉会の幹事を務める久保村英昭さんを通じて内海さんに協力を呼びかけたところ、快く了承を得た。
現在、副病院長として市内の病院に勤務している内海さん。児童養護活動にはかねてから関心を寄せてきた。
「こういう社会情勢の中で子どもたちにしわ寄せがきている。少しでも協力できれば」と話していた。
今後は、子どもたちも機械を使ってまき割りに参加するという。 -
読み聞かせでクリスマス
伊那市の読み聞かせボランティアグループ「エム&イー」(金丸恵美子代表)は13日、手良公民館で、同地区の子育て学級・わいわいくらぶが開いたクリスマス会で読み聞かせコンサートをした。集まった未就園児やその母親約40人は、次々と展開する絵本の語りを楽しんだ=写真。
市子育て支援課が9月に開いた、市内の子育てサークルなど約25団体が情報交換を目的に初めて集まった「地域子育て支援ネットワーク連絡会」を機に、わいわいくらぶの代表者が出演を依頼。金丸代表によると、連絡会の以後、各団体からコンサートを頼まれることが増えているという。
読み聞かせは、大型絵本を使ったり、ピアノやスズの音楽に合わせて進行したりと、趣向を凝らした演出。長い首を曲げたキリン、両手で胸を叩くゴリラなどを描いた絵本では、その動物のしぐさに合わせて子どもたちも体を動かして遊んだ。
子育て支援課は「連絡会を通じて団体の親ぼくを深め、情報交換を積極的に交わしてほしい」と期待。交流の中で互いに刺激を受けながら子育てを考えていければ竏窒ニしている。
金丸代表は「読み聞かせは子どもの心を落ち着かせる。コンサートを通じて、保護者に読み聞かせの心地よさを知ってもらい、家でも実践してもらうことが願い」と話した。 -
クリスマスツリーで市役所明るく
「元気の出る伊那市」を目指し、市若手職員で構成する協議会「『元気の出る伊那市』プランニングチーム」は、市役所1階の市民ホールに、摸造のクリスマスツリーを飾りつけ、庁舎内の雰囲気を明るくしている。
飾りつけは、同チームが6月縲・2月の全12回の会議でまとめた提案の一つ。これまでの「暗い」「堅い」といった庁舎のイメージを改善しようと総務課、市民課へ呼び掛け、実現した。
赤色のチェックの布を敷いた台座の上にリボンや鈴でアレンジした約50センチサイズのツリー8本を飾った。立ち止まって眺めたり、記念撮影をしたりするなど、同ホールを訪れる市民に好評のようだ。
リーダーの村田和也さん(31)は「ツリーのおかげで庁舎内が明るくなった。これを通じて、職員自身も明るくなり接客の向上につなげてくれれば」と話している。
庁舎内を明るく彩る庁舎1階のクリスマスツリー -
フラワーアレンジで正月飾りの「宝船」
毎週1回のペースで集まる、伊那市の愛好者でつくるフラワーアレンジメントサークル「グリーンミスト」は14日、同市の中央区公民館で教室を開き、正月飾りの「宝船」をつくった=写真。
グリーンミストは、講師に同区在住の田中順子さんを迎え、毎週木曜日に午前、午後、夜間(隔週)の3回の教室を開く。各年代の女性約20人が集まり、生花やドライフラワーなどを使ってアレンジを楽しんでいる。
この日は、午前の会に市内の主婦5人が参加した。しめ縄を船に見立て、その上に松やキク、赤い実をつけるセンリョウ、水引きなどを飾り付け、それぞれの個性を生かした作品を完成させた。
メンバーの唐澤奈美さん=東春近=は「完成した作品を玄関に飾るとお客さんや家族に喜ばれる。毎回楽しみに会に参加している」と感想。田中さんは「テキストはあるが、それにとらわれず自分の表現方法を押し出すことが楽しむ秘けつ」と話している。 -
まほらいな民謡会がみすず寮で民謡披露
クリスマス会を盛り上げよう竏窒ニ12日、まほらいな民謡会(六波羅民和会長)が伊那市美篶の特別養護老人ホーム「みすず寮」で、歌や踊りのプレゼントをした=写真。
多くの人に楽しんでもらいながら自分たちの勉強にもつなげよう竏窒ニ、民謡を学ぶ傍ら、福祉施設などで民謡披露をしているまほらいな民謡会。今回は、施設からの依頼があり、みすず寮のクリスマス会で民謡をすることになった。
この日は男女13人が参加。長谷の「ざんざ節」高遠町の「絵島節」、伊那の「伊那節」など、地元の民謡のほか、お年寄りにも一緒に歌ってもらおうと、「ふるさと」や「里の秋」などの童謡も加えた。
お年寄りも曲に合わせて手拍子をしたりおひねりを投げたりしながら、クリスマス会を楽しんでいた。
まほらいな民謡会の問い合わせは(TEL78・0074)六波羅さんへ。 -
羽広いちご生産組合が設立10周年記念式典
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームでイチゴ狩りを通じた体験型観光農園を展開する羽広いちご生産組合(泉沢勝人組合長)が13日、設立10周年記念式典を羽広荘で開いた。関係者など約100人が集まり、10年の節目を祝った。
温泉の湧出をきっかけに、地域振興と農業を結びつけたイチゴ栽培の導入が決まり97年、羽広いちご生産組合は設立。翌年1月1日にいちご園がプレオープンした。
泉沢会長は「手探り状態からのスタートで、お客に怒られながら接客を学んできた。伊那市の観光拠点としてがんばっていきたい」とあいさつ=写真。
小坂市長は「いちご園は集客数も一番多い中核的施設。一致団結して地域とともにいちご園を伸ばしていってほしい」と激励した。
いちご園は期間合計入園者数は01年に8万人台を記録して以降、徐々に減少。1、2年は6万人台を切りそうな年もあった。しかし、今年は5年ぶりに7万人台に回復。権兵衛トンネル開通の影響を大きく受けている。 -
伊那西高校の文芸部4人が全国高等学校文芸コンクールで優良賞に入賞
全国から2万4152点の文芸作品が寄せられた第21回全国高等学校文芸コンクール(全国高等学校文化連盟主催)でこのほど、伊那西高校文芸クラブの4人の作品が優良賞となった。応募総数が1万点以上あった俳句部門で入賞した3年生の唐木まなかさんと、詩部門で入賞した部長の蔡●さんが全国で表彰を受けるのは2度目。表彰式を23日にひかえ蔡さんは「それぞれレベルの部門でレベルの高い人たちが集まってくる場にまた行くことができるのは嬉しい」と笑顔を見せた。
4人の作品は県のコンクールで入賞した後、全国コンクールへ送られていた。
2年生では県のコンクールで最優秀賞となった下平恵さんが短歌部門で、春日千香子さんが詩部門で初入賞。「作品をつくる時は賞に入る入らないは考えていないので驚いた」「全国コンクールに出したことを忘れていたので、受賞はすごく嬉しい」と、それぞれに喜び語る。
俳句部門で入賞した唐木さんの作品「畦焼きの匂いをまとう家路かな」は、生活の中で感じたことをありのままに17音で表現したことなどが評価された。
顧問の伊藤あけみ教諭は「3年生には最後の思い出になるし、2年生には良いステップになる。作品づくりを通じてものの見方も変わってくると思う。そういう見方を大切にしてほしい」と語った。 -
経営者協会上伊那支部が風力発電計画反対支持
伊那市東部の入笠山、鹿嶺高原周辺で民間企業2社が検討している大型風力発電計画に対し、県経営者協会上伊那支部(支部長・向山孝一KOA社長、42社)は13日、計画中止を推進する姿勢を示した。向山支部長らが市役所の小坂樫男市長と下島省吾市議会議長を訪ね、「計画に反対する地域住民の声を全面的に支持する」と表明した。
同支部は、CO2の削減に向けた自然エネルギーの利用促進を推進しているが、大型風車の設置による景観や生態系への影響、災害発生の可能性などが懸念されているため「問題を優先する」と判断。「支部の会員企業は伊那谷の自然と環境によって育まれてきた。それを守るための地域住民の声を前に、座して観るべきではないとの考えに至った」としている。
開会中の市議会定例会では、計画をめぐる賛成・反対の陳情10件を20日の本会議で採決する見通しで、市はこれを受けて態度を明らかにする方針。このため、同支部は採決を前に、市長と議長に対して反対の意思表示をした。 -
シルバー人材ささえあい募金寄付
伊那広域シルバー人材センター伊那地区(三沢満男委員長)は14日、今年集めた「支え合い募金」、13万9327円を市に寄付した=写真。
伊那市、箕輪町、辰野町、南箕輪村の会員でつくる同センターでは「同じ高齢者同士助け合おう」と、毎年この時期に地区ごとで会員から募金を集め、4市町村に寄付している。
市町村合併があった伊那地区では、東部地区を新たに加わえ、3地区の約300人から募金を集めた。
三沢委員長は「せん定などは高齢化に伴い後継者が不足してきている。市の福祉に役立ててほしい」などと話していた。
募金は主に高齢者福祉に関する事業に利用する。 -
南ア世界遺産登録に向け 長野県の連絡協設立は来年2月までに
南アルプス世界遺産登録を目指し、長野県側の連絡協議会を遅くも来年2月上旬までに立ち上げる。
世界遺産登録に向け、静岡県、山梨県、長野県の10市町村で運動を展開する。長野県は飯田市、伊那市、富士見町、下伊那郡大鹿村の4市町村で、伊那市が取りまとめ役を務める。現在、連絡協の設立に向けて準備中。
すでに静岡県、山梨県では連絡協が立ち上がっており、長野県の設立後、関係市町村で推進協議会を立ち上げる予定。他県と連携を取り、活動基盤を整える。
小坂市長は「国内でも世界遺産に立候補しているところがあり、実現までには一筋縄ではいかない。運動することで、雄大な自然を広くアピールしていくことができるのではないか」と述べ、開発は極力せず、自然を保全して登録を目指す。
南アは、標高3、000メートル級の高山が連なり、日本を代表する山岳景観を有する。ニホンカモシカやライチョウなど28、29種が確認され、キタダケソウなど植物も多数存在する。
柴満喜夫議員の一般質問に答えた。 -
高遠町・弥勒ソバの会の恒例新ソバ祭
伊那市高遠町弥勒の有志でつくる「弥勒ソバの会」(23人、池上裕敏会長)は10日、弥勒多目的集会施設で、10回目となる恒例の「弥勒新ソバ祭り」を開いた。地区内のみならず市内外から途切れなく人が訪れ、会員が手打ちした新そばを味わった=写真。
ソバの会は、地区の休耕田の荒廃防止のため有志で94年に発足し、0・8ヘクタールの畑を利用してソバを栽培している。当初は会だけの祭りだったが、97年から地区住民へ感謝の気持ちを表わそうと広めていった。
会員は、午後の祭りに向けて朝から準備し700食のそばを打った。次々と人が訪れ満席となった会場では、毎年楽しみにしている人たちが「うまい」とうなづきあいながら味をたん能した。
池上会長によると、本年は天候に恵まれ上質のそばを収穫できたが例年に比べ多くの有害鳥獣被害にあったという。「せっかく続いてこれたので維持していきたいが得策があるわけでもない」としている。 -
長谷保育園で生活発表会
伊那市の長谷保育園(宮下瑞穂園長・46人)は9日、生活発表会を開いた。歌や合奏、劇などでこれまでの園児の成長を披露。会場に集まった約100人の保護者らは笑顔で見守った=写真。
未満児から年長児までの4クラスがそれぞれ2演目ずつ披露のほか、保護者や保育士らも参加し、計11プログラムを展開。パジャマの着脱や衣服をたたむなどの生活面での成果も発表した。
年中の「すみれ組」は、ちびっこ忍者にふんして運動遊びやダンスをステージで繰り広げた。子どもたちは、「○○忍者、跳び箱します」などと元気よく自己紹介すると、軽やかに跳んで見せた。
保護者たちは、ビデオカメラなどで我が子の成長の記録を撮影しながら、大きな拍手で応えていた。