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はら美術で折井宏光さんの日本画展
数少ない歴史画の継承者として活躍する日本画家・折井宏光さん(68)=諏訪市=による新春企画「歴史画を描く折井宏光日本画展」が9日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。武田信玄や木曽義仲、源義経などを描いた約30点が、訪れた人の目を楽しませている。
日本美術院の春秋の院展で数々の作品を入選させ、89年からは特待として歴史画を描き続けている折井さん。40年前に高校の美術教諭として勤務していた上伊那への思い入れは強く、当時からの友人の中には著名な地元作家もいる。企画展も友人らの後押しがあって実現した。
今回は展覧会に入選した大作も展示。04年の前田青邨記念賞展で入選した「木曽義仲」は、義仲が後白河法王の法住寺殿に攻め入った一場面をとらえた。どの作品も時代考証を正確にとらえており、当時の臨場感を今に伝える。
折井さんは「歴史画には一つのロマンがある。今回はそれを説明する色紙も展示しているので、これらを手がかりにしながら『こういう場面を描いたんだ』と感じてほしい」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。
また7日には、折井さんによるギャラリートークもある。午後1時から。入場無料。 -
上伊那の大手企業が仕事始め
上伊那の大手企業の一部が5日、仕事始めとなり、志も新たに07年業務をスタートした。
コンデンサーを中心とする電子部品製造のルビコン(本社・伊那市、勝山修一社長)は、西箕輪の本社で仕事始め式を開き、登内英夫会長と勝山修一社長が年頭あいさつをし、「全社一丸で日本一を目指そう」とした本年のスローガンに触れた。
登内会長は、一昨年の赤字から回復を成し遂げた昨年の社員の努力を称え、「みなさんの努力で社員が誇りに思える日本一の会社を必ず実現してほしい」と力説。その上で、真剣な取り組みでミスをなくすことや、全従業員が友愛、協調、努力の3つを持ち合うことの重要さを訴えた。
勝山社長は、「日本一を目指すということは世界一を目指すのと同じ。それをしっかり留めておいてほしい」とし、全社的な中長期計画を作成する中で、日本一の会社を目指す決意を示した。 -
年始訓話
01年度に赤字を出し、企業の体質強化に取り組んできた。06年度は8縲・0%の営業利益の壁をクリアできるだろう。毎日の頑張りの積み重ね、マーケットの好況に支えられている。連結決算で収益性の回復が遅れているが、対応策を取っている。売上、収益で、第5の危機を脱しつつある。
もう一つ大事なことは「安全」と「品質」。産業界、経済界を見渡すと、エレベーターやガス湯沸し器など命を落とす大きな事故が起きている。経営の欠陥を認めざるを得ない。工業製品が広く使われる中で、安全をおろそかにすることが企業の致命的になると認識する。
KOAは、売上の85%の製品を日本で作っている。売上の半分は海外で成り立っている。輸出が多く、為替の変動、原油高など影響を受けながらも、六十数年、生きてきた。生まれ育った伊那谷でものづくりを続け、地域社会に貢献できる企業でありたい。
この5年、10年、KPS(改善活動)の第2ステージ、技術分野、人材にエネルギーを投入してきた。
KOAの製品は、突き詰めれば社員一人ひとりの能力にかかっている。お客さまの満足を保証できるものを作っているから大丈夫ですと言える会社にしたい。 -
伊那市・親子スキー教室 繰り返しシュプール描いて
伊那市教育委員会は5日、同市西春近の中央道伊那スキーリゾートで、小学生と保護者を対象とした恒例のスキー教室を開いた。暖冬の影響で積雪は少ないものの天候には恵まれスキー日和。市内から5家族14人が受講し、白銀のゲレンデで雪の感触を味わいながら技術習得を目指した。
初心者から何度か滑ったことのある経験者までをレベルに合わせ2班に分け、市体育協会スキー部員2人が指導。昨年と同様、少人数参加だったため受講生らは指導をみっちりと受けた。
初めてスキーを習う人たちは用具の使い方から学習し、経験者は板をハの字にして滑るプルークボーゲン、板を平行にして滑走するパラレルを学習。それぞれ滑り方のコツをつかむと繰り返しゲレンデにシュプールを描いて楽しんだ。
小学校4年生の二男と参加の40代女性は「初めて滑る息子の上達ぶりに関心。今シーズンも機会があれば家族で滑りにきたい」と話していた。 -
赤羽栄子押花絵作品展 ベル伊那・8日まで
伊那市美篶の押し花インストラクターの赤羽栄子さんの作品展「水に魅せられて」は8日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。同ホールでは3回目の個展。風景画を中心とした新作70点を含む115点を展示販売している。
永遠のテーマである「水」を題材とした渓谷や滝を表現した新作を出品。「しなやかでたくましい水は、いやしと元気を与えてくれる」と赤羽さん。上田市の巣栗渓谷、茅野市の大滝など、本物と見間違えるほどの力作に人々の足が止まっている。
身近な山や自分の庭で採集した草花を使って四季折々の風景を描写した。紅葉したカエデやハゼの葉を使った「赤富士」などの作品もある。赤羽さんは「植物の命を頂いて、それを永く生かすことが押し花の魅力」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
小正月の伝統「繭玉づくり」
養蚕の降盛を願う小正月の風物詩「繭玉(まゆだま)づくり」竏秩B5日、伊那市美篶笠原北村の会所「広得館」で、地域の児童や保護者ら約40人が集まり、忘れ去られつつある伝統行事を皆で体験した。
「子どもたちに伝統を伝承しよう」と、同地区のボランティアグループと高齢者クラブが始めた恒例行事。メンバーの諸田秀さん(77)によると「昔はどの家でもお蚕さまを飼っていたため、繭玉づくりは各家庭で行われていた」という。
熱湯で練った3キロの米の粉を食紅で色付けし、紅白の繭玉を約150個仕上げ、高さ2メートルほどのソヨゴの木の枝に刺した。中には本年の干支(えと)のイノシシ型のユニークな繭もあり、熱心に作業する子どもたちの表情は笑顔で絶えなかった。
この日は、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った、もちを短冊形に切った「稲穂」もつくった。これらは7日、地元のどんど焼きで各家庭のしめ縄などと一緒に焼いて、それぞれの願いを天に届けるという。 -
JAだるま貯金
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は4日、「だるま貯金」を上伊那管内で一斉に実施した。午前8時の開始とともに、多くの人が訪れ、新しいダルマを持ち帰った=写真。
貯金した人を対象に、新しいダルマ1つを進呈する正月の恒例イベント。今年は各支所の金融店舗など37カ所に窓口設置。9850個のダルマを用意した。
年初めの縁起ものを手に入れようと毎年訪れる人も多く、正月祝いにもらったお年玉を貯金するため、親や祖父母とともに訪れる子どももいるという。
年が明け、久々に会った知人と新年のあいさつを交わす姿も多く見られた。 -
洋画作家による漸進展
伊那市出身・在住の洋画作家による「漸(ぜん)進展」が4日、駅前再開発ビル「いなっせ」2階ギャラリーで始まった。中央展入選の実績を持つメンバーがほとんどで、写実、具象、抽象など新作16点(遺作1点含む)が並ぶ。9日まで。
いなっせのオープン記念として始まり、本年で4回目。メンバーは50縲・0代が中心で、昨年の市町村合併で高遠町の4人が新たに加わった。所属を超え、画風が異なる作品がそろうのは珍しく「刺激を受ける」(竹村新太郎実行委員長)という。
作品は、市内手良から西駒を望んだ「山嶺雪霞」、柿取りの「里の秋(高遠)」、「月と女曼陀羅(まんだら)」「木洩(こも)れ日」「大地」など作者なりの世界が描き出される。サイズは100号前後と大作ばかりで、見ごたえがある。
開館は午前10時縲恁゚後5時(最終日4時)。入場無料。 -
伊那リゾート 年末年始まずまずのにぎわい
伊那市西春近の中央道伊那スキーリゾートは、年末年始の休みを満喫する県内外の利用客でにぎわっている。今シーズンは、暖冬の影響で人波が少ないものの1縲・日は4千人以上が利用。3日は、今季最多の約2千人が同スキー場を訪れたという。
上伊那の地元客や愛知県、岐阜県、三重県の中京方面から訪れる人が中心となって、スキーやスノーボードなどを思い思いに楽しんでいる。先シーズンに新設した砂場感覚で遊べる「雪の公園」が今季も人気を集め、そり滑りや雪遊びを楽しむ人が増えているという。
関係者によると、暖冬により昨年12月16日のオープン以来、利用者数が伸び悩んでいが、ここ数日の冷え込みで利用者の気運が高まってきたという。「寒さがずれ込んだ分、人の入りもずれ込んでもらいたい」と期待している。
平日は午前8時30分縲恁゚後4時25分、土日・祝日は午前8時縲恁゚後4時15分の営業時間。ナイター営業もしている。問い合わせは、中央道伊那スキーリゾート(TEL73・8855)へ。
地元や中京方面の家族連れでにぎわう伊那スキーリゾート(4日) -
改革も積極的に 宮下一郎代議士後援会新年会
宮下一郎衆議院議員の後援会の新年祝賀会は3日、伊那市上牧の同事務所であった。後援者約800人が集まるなか、宮下代議士が新年のあいさつをした=写真。
宮下代議士は「美しい日本を立て直すため、この改革にも積極的にかかわりたい。美しい日本を目指すためには、伊那谷の温かみのある人柄、歴史と文化があるだけで素晴らしくなると思う。皆さんには、ますます元気に活動してもらいたい」とあいさつ。
また、今年の参議院議員選挙で吉田博美氏を推していく考えで「美しい日本を目指すためにも重要な参議院選挙が控えている」とした。
激励のあいさつに立った宮下創平氏(元衆議院議員)は「政治家は問題提起していく力が必要とされる。一石を投じられるような代議士になれるよう親としてではなく、元政治家として期待したい」。後援会長の三澤岩視氏は「若い政治家として安倍内閣の下で一生懸命頑張っている。皆さんの熱い支援をお願いします」と述べた。 -
【新年号】年男年女
伊那市社会福祉協議会福祉活動専門員
南箕輪村北殿
中川峻介さん(23)地域に根ざした福祉を広めるため、昨年4月から災害マップ作りや赤い羽根共同募金の取りまとめなどをしてきた。
「福祉に関する複雑な知識や理念を日々取り入れていかなきゃいけないのは大変です」と振り返る。
大学で心理学を専攻していたが、社会福祉士の資格を取得するため卒業後、専門学校へ1年通った。
「心理学は対人面ですごく役に立つと思った。それに何か人のためになる仕事をしたかったんです」
現在は、「さまざまな人が地域の中で安心して暮らしていくためには何ができるか」を考えてながら動き回る日々。さまざまな人との交流を通じて、徐々に見えてきたこともある。
「単純にあいさつを交わしたり、会話をする中で、さまざまな人が一生懸命生きていることを感じる。その姿を見られるのは嬉しいです。来年は社会福祉士として成長できるよう、いろんな経験を積みたいです」 -
南アルプスを世界自然遺産に
南アルプスを世界自然遺産に竏秩B長野、山梨、静岡の3県にまたがる雄大な自然財産を世界に知らしめるべく、関係10市町村による壮大な構想が始動する。登録にはさまざまな条件が連なり、課題も山積しているのが現状。一筋縄ではいかない険しい道のりと言えるが、県域を越えて手を結んだ運動に期待が高まっている。
南アルプスは、日本第2位の標高を誇る北岳を主峰とする3千メートル級の山々を10峰有した日本有数の連峰。キタダケソウをはじめとした固有種が自生するなど、高山植物群が全域に分布し、特別天然記念物のニホンカモシカやライチョウなども生息、氷河遺跡も存在する。財産として誇示する理由がそこにある。
世界遺産ともなればその価値は一層高まり、国際的に自然環境の保全を図れるほか、知名度が上がり、地域の発展につなげることができる。
登録を目指した構想は、静岡市による南アルプス市への投げかけによって始まった。山梨県側の関係市町もこれを歓迎し、両県ともに各自治体の首長や議長らで連絡協議会を設置。長野県側においては、申し入れを受けた伊那市が取りまとめ役となり、2月にも連絡協を設置する考え。年度内に3県全体の推進協議会を立ち上げて、本格的な活動の展開へ体制を整える。
山梨県連絡協によると、03年に国が世界遺産に推薦する候補地を検討するなかで、南アルプスの名も挙がり、「山岳景観として必要な要素はすべて包含している」との高い評価も得ている。
しかし、地形・地質面で「氷河自体を包含していない」とされ、生態系についても「近緑種もしくは同一種が近隣地域にも見られる」との指摘を受けている。また、「カナディアンロッキー山脈公園群(カナダ・既登録地)など、同様の優れた山岳景観を有する、より規模の大きな登録地が多く存在する」と、世界遺産として求められる普遍的な価値には欠けていた。
推進協ではこうした課題を整理するとともに、登録に向けて多面的に検討を進めていく予定。一方で、地域住民の意見に耳を傾けることも不可欠だ。
法的規制がかかる区域が山稜部に限定されているとした国の指摘によって、推進協では国立公園など保護区域の拡大も検討する。また、世界遺産になれば厳しい規制がかかることを視野に、南アルプス北部のふもと、伊那市長谷の関係者は「地元は・ス天与の恵み・スとも言うべき大きな財産。世界遺産となればすばらしいことだとは思うが、住民の生活が犠牲になるようなことがあっては困る」と不安をのぞかせる。「まず第一にメリット、デメリットをしっかりと示す必要があるのでは。全てにおいて、地域にとって良かったと思えるようであってほしい」。 -
県議選伊那市区・現職2氏出馬表明、準備着々
統一地方選の県議選伊那市区は、合併に伴って旧高遠町と長谷村が選挙区に加わった。定数はこれまで通り2のまま。今のところ、昨年の知事選で村井仁知事を支援した現職2氏が出馬を表明しているのみ。ほかに表立った動きは見られないが、前回選の次点者が依然として態度を明らかにしていないだけに、選挙戦は微妙なところだ。
現職は、木下茂人氏(71)=緑のフォーラム、美篶=と、向山公人氏(64)=政信会、西町。昨年11月初旬までに2氏ともに立候補する意思を正式に表明し、着々と東部地区にも支持層を広げて、浸透を図っている。
木下氏は10月下旬、後援会拡大役員会で「県政は課題が山積している」と指摘した上で、「議員と行政経験のある村井知事とは、議会と行政が車の両輪である重要さに共通の認識をもつことができ、お役に立てると考える」と、4選を目指す意思を表明。「不器用な人間だが誠実を旨として、これまでの経験を生かし、円熟味のある活動をしたい」と決意を示した。
3選を目指す向山氏は「積み残しとなっている重要課題の解決に向けたい」と意欲をみせる。また、権兵衛トンネルの開通や市町村合併で、新市のまちづくりも「ここ1、2年が将来に向けた方向付けをする大事なとき」と強調し、「間違いのない道筋をつけるために県とのパイプ役になり、地域間格差のない均衡ある県土づくりに取り組みたい」と訴える。
商工業者や町部の支持が厚い向山氏は、東部地区でも各後援会支部役員が決まり「骨格はできた」と、これから本格的に動きだす構え。一方、3期連続のトップ当選を果たしている木下氏は旧伊那市区の自慢の組織力に加え、「会員がまだ完全とはいかない」が、すでに数回に及んで懇談し、後援会支部を確立しつつある東部地区の上乗せが固く、一歩リードした格好となっている。
前回選では、田中康夫前知事の支持派が候補者の一本化を逃し、票を分け合った形で、新人2氏が現職の前に敗退。次点だった若林敏明氏(51)は今県議選への出馬は未だ「白紙」とするに留まっている。
共産党上伊那地区委員会は「今のところ立てる予定はない」。民主党第5区総支部も「独自候補の擁立は考えていない」が、若林氏について「改革の突破口として有力。党推薦でなくとも応援体制を作りたい」と出馬に期待している。 -
【新年号】子育て支援と地域のネットワーク網構築を目指し、ファミリー・サポートセンター、次への課題
少子化が加速する中、上伊那でも各自治体が「子育て支援」を優先課題として、さまざまな政策を打ち出している。伊那市は昨年4月、「ファミリー・サポート・センター事業」をスタートした。子どもを預かってほしいという依頼会員と、子どもを預かる協力会員に登録してもらい、センターがコーディネート。依頼会員の要望に応じて、協力会員が子どもの送迎や一時預かりなどを提供する有償ボランティア。安心して子育てができる環境の実現と、子育て支援を通じた地域のネットワークづくりを目的とした新しい取り組みは、9カ月を経てさまざまな課題も見えてきた。
◇ ◇
同サービスは依頼会員の対象を「市内に住む生後3カ月縲・2歳までの子どもを育てている家庭」、協力会員の対象を「20歳以上の自宅保育が可能な人」として、特別な資格は求めていないが、協力会員には市の行う事前講習への参加を求めている。12月1日現在で、協力会員37人、依頼会員42人、両方の役割を担う両方会員5人が登録している。
サービスの利用内訳は送迎の利用が圧倒的に多く、一時預かりでは「母親の受診」「PTA活動への参加」「仕事の都合」などといった場合に利用がある。実際に利用した依頼会員からは「助かっている」「子どもも信頼しているよう」など、喜びの声も聞かれる一方で、利用件数は4月当初から40件前後を推移。大きな伸びは見られず、会員数も月に数人ずつしか増えていない。
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協力会員には、子育てに一段落した中高年や、現在も子育て最中の人など、さまざまな世代が登録している。「協力会員」という形を取った理由の一つには、地域にいる若い世代の子育てを、各地区の住民に支えてもらいながら、地区内に網の目状のつながりを構築したいと考えたからだ。しかし現状では、地域によって登録者のばらつきがあり、ある地区の依頼会員から要望があった場合、まったく別の地区の協力会員が対応している事例も多々あり、地域ネットワークの構築までには至っていない。
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双方の会員数が伸びない最も大きな要因は周知不足。しかし一方で、地域のつながりが希薄化する中、子育てにおいても「他人に預けるより自分で育てた方が楽」と考える親が出てきており、地域住民にも、自分の時間を費やしてまで参加しようという意欲を持つ人が少なくなっている現状もある。
市の担当者は「自分以外の人に子どもを預けることで、子どもの知らない一面を知ることもできるし、ベテランから、子育てのノウハウを学ぶこともできる今後は周知を徹底し、各地区に会員を増やしていくことが課題。依頼会員は、利用しなくても登録だけしてもらうなどしてもらいたい」と語った。 -
みはらしの湯で橋爪まんぷさん」のチャリティー展開催
伊那市西箕輪の日帰り温泉「みはらしの湯」のギャラリーで1月31日まで、伊那市在住の漫画家・橋爪まんぷさん(66)のチャリティーまんが絵展が開かれている。来年のえと亥(いのしし)が、井上井月の句をコミカルに演じている漫画絵12点が、入浴客の目を楽しませている=写真。
橋爪さんが同施設でチャリティー展を開くのは6年目。例年漫画絵を展示して購入希望者を募り、収益の一部を市社会福祉協議会などに寄付している。
ここ数年は翌年のえとにちなんだ漫画絵を制作。今回は、伊那を代表する漂泊の俳人・井上井月と、来年のえと亥(いのしし)をかけた「亥(い)の迂絵(うえ)歳月(せいげつ)展」として展示。例年買い求めるファンも多い。
また今回は「歳月(せいげつ)」ということで、これら12枚の作品で卓上ミニカレンダーも作成。限定100部で販売している。
カレンダーは1部500円。まんが絵(額装)は5千円(1つの作品に対し多くの購入希望者がいた場合は抽選となる)。
問い合わせはみはらしの湯(TEL76・8760)へ。 -
大晦日から1月1日にかけてみはらしのファームでスタートまつりを開催
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームは、大晦日から元旦にかけて「みはらしファームのスタートまつり」を開く。
今年は、新年を迎えるカウントダウンに続き、宝投げを初企画。みはらし商品のほか、みはらしファームの体験農園を1年間自由に利用できるフリーパスも限定1本だけ含まれている。そのほかにも豪華景品の当選券などが、多数投げられる。
みはらしいちご園、みはらしの湯も、元旦午前12時からスタート。イチゴ狩りは先着300人で要予約。いちご園のいちごを使った商品が当たるくじ引きも同時開催するほか、みはらしの湯では先着100人に豪華景品をプレゼント。先着300人にはお汁粉サービスがある。
とれたて市場、工房Coo、名人亭、トマトの木は、31日午後11時半縲恁ウ旦2時半で営業。それぞれ各種サービスを用意している。
また2日は、とれたて市場で初売りを実施。限定50個でみはらしファームならではの農産物が詰まった福袋を販売する。価格は千円。工房Cooの福袋は限定16個で価格は800円。
イチゴ狩りの申し込み・問い合わせはみはらしいちご園(TEL74・7430)へ。 -
須澤重雄さん新作個展
伊那市中央区の画家須澤重雄さんの新作油絵が並ぶ個展は来年1月19日まで、同市の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。同会場では15回目の展示で、新たな試みとなる油彩による花鳥画など、SM縲・0号サイズの作品24点を出品している。
花鳥画は「身近な題材で親しみのある絵を描いていきたい」と始めた。アトリエで見られるスズメ、メジロ、キセキレイなどの鳥などを独自の色彩と造形美で構築。「詩情豊かなロマンの表現」をテーマに取り組んだという。
そのほか、昨年の個展で並べた、墨と白色の顔料で素描した経ヶ岳、上高地などの雪景色を油絵具で描いてもいる。
須沢さんは「花鳥画は一般的には日本画の題材として扱ってきたが、油絵でも題材としておもしろいことが再発見できた。これからも一歩一歩着実に精進していきたい」と話している。
30日縲・月3日、土・日曜日、祝祭日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
たかずやの里が正月期間を利用していじめ相談窓口を設置
伊那市富県の児童養護施設「たかずやの里」は1月2、3日、いじめによる自殺防止を目的とした電話相談窓口を設置する。相談は秘密厳守で対応。学校以外の場所から子どもを支援することで、これまで話したくても相談できずにいた子どもにも活用してほしいと考えている。相談に対応する北原伍さんは「相談窓口が必要でないのが一番だが、相談することすらできない子がいるのも事実。その人の立場に立って相談に乗りたい。本当に苦しんでいる人がいたら、ぜひ相談を寄せてほしい」と呼びかける。
さまざまな事情を抱える子どもの保護・ケアに当たる同施設では、これまでも子育て支援の一環として施設外部者の相談に対応している。
いじめによる自殺が取り沙汰される中、同施設の経験や専門性を活かして子どもを支援しよう竏窒ニ検討。自殺を考えたことのある子どもや、いじめを受けている子どもとその保護者などを対象として窓口を設置することにした。
相談にはロジャース流カウンセラーなどの資格を持つ家庭支援専門相談員が対応。まずは期間を限定してニーズの把握に努める。相談件数が少なかった場合も引き続き窓口を開設し、潜在的な相談が寄せられるのを待つ。対象範囲は上伊那。必要があれば、第2回以降の対象は県内に広げる。相談者には継続的なケアをしていく。
相談時間は午前9時縲恁゚後5時(時間外は留守電で対応)。
相談先はたかずやの里相談室(TEL0265・73・8118)へ。 -
スキー場に恵みの雪
上伊那に本格的な降雪があり冷え込み、ウインタースポーツを楽しむ人の気運も高まっている。暖冬で出足が遅れた各スキー場では29日、一般客の集客数が今シーズン始まって一番の利用となった。
中央道伊那スキーリゾート(伊那市)、中央アルプス駒ヶ根高原スキー場(駒ヶ根市)は、今後の冷え込みのずれを期待。シーズン序盤で失った集客数を後半で取り戻す考え。
それぞれ来年1月2、3、4日、2月の連休中に一日の利用者数のピークを迎えると予想している。
気運が高まり利用者数が増えた伊那スキーリゾート -
元旦配達へ 年賀状仕分け
上伊那各地の郵便局では年賀状の仕分け作業のピークを迎えている。伊那市坂下区の伊那郵便局(牛沢修二局長)は、元旦の配達に備え、職員やアルバイトらが作業に追われている。
初投かんの15日縲・8日現在の引き受けは55万4千枚で、そのうち同局分の配達枚数は30万3千枚を回収。元旦は、例年の55万枚を配布する予定になっている。局員によると、年賀は年々遅出し傾向にあり、31日まで作業に追われそうだ。
同局は、仕分け作業のために学生アルバイトを27日から本格導入。女子高校生を中心に60人が作業をしていて、年賀状を配達する外務作業の地元高校の野球部員らを合わせると約100人が関わっているという。
辰野高校1年の里見優真さん(16)=伊那市=は初めてのアルバイト。「仕分け作業は間違いが許されないので責任も重大。でも、元旦に各家庭へ自分が仕分けした年賀状が届くと思うとうれしい」と話していた。 -
みはらしファームで〆の子の飾り付け
新年を目前にして伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」は28日、来年の西暦に合わせて作製した2007個の〆の子を園内に飾りつけた=写真。
毎年恒例となったみはらしファームの〆の子飾り。悪いものを寄せ付けないように竏窒ニの思いを込めており、大晦日の晩に「歳神様(せいのかみさま)」が宿るとされている。 年明けに行うどんど焼きでたき上げ、歳の神を再び天へと送り返すが、その時願い事も一緒に届けてもらうため、〆の子づくりに協力してくれた来場者や保育園の園児や、同園のスタッフなどが願いごとを書いた紙を〆の子に添えている。
松や紙垂と交互に連ね、園内に張り巡らせる縄を作製。延長は約1・2キロとなった。
〆の子には「元気な子どもが生まれますように」「お母さんの手伝いができますように」など、さまざまな願いごとが添えられていた。
どんど焼きは1月21日の午後2時から。参加無料。 -
琴伝流大正琴の長井グループがチャリティーコンサートの収益を伊那市に寄付
11月にチャリティーコンサートを開催した琴伝流大正琴「長井グループ」(長井幸子代表)が27日、コンサートの収益金20万円を伊那市に寄付した=写真。
同グループの指導者・長井幸子さん(70)=伊那市美篶=は昨年度、市の教育文化功労表彰を受賞した。また、11月に長井さんが古希を迎えたことから、表彰を支えてくれた周囲の人たちへの感謝と、古希祝いを兼ねたチャリティーコンサートを企画。演奏には直弟子、孫弟子など約50人が参加し、盛況を得た。
コンサートの実行委員を務めた3人とともに市役所を訪れた長井さんは「コンサートは最初から最後までいてくれる人が多く、いいものが出来た。これからは若い人に活躍してほしい」などと話していた。
今回の寄付は市の文化振興基金に積み立てる。 -
風力発電計画推進
伊那市の入笠山、鹿嶺高原周辺で風力発電計画を検討している三峰川電力は28日、引き続き事業計画の策定を進めることを、小坂樫男市長あてに同日付の文書で提出した、と発表した。
計画をめぐっては、市議会12月定例会本会議で事業推進の陳情が可決された一方で、小坂市長は計画に反対する態度を示した。
これに対し、事業者側は提出した文面で「事業開発は慎重に進めるべきとの考えが示されたと理解しており、責任を持って計画を進めることが必要であると再認識している」とし、「市の新エネルギー開発に対する方針を尊重し、極力沿った形で各地区における懸念点に配慮した計画の策定に尽力する」としている。
取材に対し、小坂市長は「文書ではよく分からないので説明を求めたい」と話した。 -
伊那西高校インターアクトクラブが西春近中央保育園の園児と交流
伊那西高校インターアクトクラブ(田中朋美部長)の生徒18人が26日、西春近中央保育園の園児らと交流した。
インターアクトクラブは、社会奉仕や国際理解を目的とした活動に取り組む世世界規模で活動している組織。同校のインターアクトクラブも、普段から福祉施設への訪問や高齢者との交流を行うなど、地域に密接した奉仕活動を展開しており、西春近中央保育園の園児とも年に1度ずつ交流会をしている。
今年はトーンチャイムを演奏したり、体を使ったゲームで交流。「人間ジャンケン」では、園児と高校生が5人1組でチームをつくり、大きなグー、チョキ、パーを体で表現=写真。相手チームとジャンケンの勝敗を競い合った。
交流に参加した生徒の一人は「やんちゃな子どもとどうやって接していいか戸惑ったけど、かわいい」と話していた。 -
高遠ダム新放流設備から維持放流開始
伊那市高遠町の県営高遠ダムの維持放流設備が完成し27日、放流開始式で完成を祝い、運用を開始した。三峰川に水が流れる本来の姿を復元するための設備。同ダムから水を下流に流す装置で、鋼管から毎秒0・96トンを放流することができる。
ダムを管理する県企業局南信発電管理事務所(同市)は、無水区間解消のため、放流設備を設置し、02年から毎秒0・2トンの試験放流を開始。04年には国土交通省が毎秒0・96トンの維持放流量を義務付けたため、新たな放流設備の工事を実施していた。
維持放流設備は、ダムの洪水吐ゲートの脇に穴を開け、直径40センチ、長さ36メートルの鋼管を設置するため、11月初旬に着工。総工費は約3千万円。
同市東春近の県営春近送電所の水力発電などのための施設として、1958(昭和33)年に完成した同ダムは当初、放流設備が無いダムだった。洪水期以外の下流では枯渇するため、地域住民は「本来の三峰川の姿に戻したい」との要望を県などに投げ掛けていた。
維持放流を呼び掛けてきた市民団体「三峰川みらい会議」の織井秀夫代表(71)=東春近榛原=は式で「これで三峰川の清流と河川環境を次世代に伝えることができる」とあいさつした。 -
伊那公民館高齢者教室が寄付
伊那公民館の高齢者教室(有賀多嘉子会長、175人)は27日、歳末助け合い募金3万3702円を伊那市へ寄付した。有賀会長ら4人が市役所を訪れ、小坂樫男市長に手渡した=写真。
社会福祉に役立ててもらおうと、忘年会で会員から集めた募金を10年以上寄付している恒例の活動。今年は12日、同市西箕輪の羽広荘で開き、募金箱を回して約70人から寄付金を募った。
同高齢者教室は「すこやか学級」と「福寿学級」の2講座で構成。5月の開講以来、全体学習会を月一回開き、そのほか、囲碁、手芸などの同好会、大正筝、園芸などのクラブ活動を定期的にしている。 -
かんてんぱぱで野村陽子植物細密画展
箕輪町出身で現在は山梨県北杜市清里で制作活動を続けている野村陽子さん(53)の「縲恬「山の観察日記縲恂・コ陽子植物細密画展」が1月21日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。里山の身近な植物をとらえた植物細密画のピエゾグラフ(複製版画)約40点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
同ホールでの作品展は3回目。今回は4冊目の絵葉書集『植物細密画私撰集』の出版に合わせて企画した。「里山の観察日記」をテーマに、制作活動の様子を絵日記風にまとめたボードも展示。山で出会ったキノコをモチーフとするため、苦労して持ち帰ったエピソードや、山菜の食べ方など、多彩な内容が綴られている。
今後は、ニューヨークで個展を開きたいと考えており、現在はヤマユリ、ハス、カタクリなどといった日本の植物を描くことに力を入れているという。
野村さんは「展示会を通して自分の身近にあるものを見直し、関心を持ってもらえれば」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。28日縲・月3日は休館日。 -
伊那西高校の新校舎の一部が完成
老朽化に伴い木造校舎の全面改築を進めている伊那市の高松学園伊那西高校は25日、第1期建設工事の完了に伴い完成した新2号館(仮)の使用を開始した=写真。
伊那西高校は学校法人高松学園への経営移管を経て、1985年から現在の校名で運営しているが、教室棟などのある木造校舎は、昭和20年代の前半に建てられたものを使用してきたため、老朽化が進んでいた。そこで、99年ころから建て直しを検討。2000年から積み立ててきた基本金6億6千万円を掛け、木造校舎の改築を行うこととなった。
工事は1期、2期に分けて2カ年で完了する計画。コース別授業に対応できるよう、普通教室を2教室増やすほか、耐震性や断熱性などにも配慮した。
新2号館の建設は今年の4月に着工。新校舎には普通教室9部屋と特別教室1部屋を設けたほか、進路指導室、応接室などを完備した。鉄骨造2階建で延べ床面積は1605平方メートル。1期の総工費は約3億2千万円。
2期工事に伴う旧校舎の取り壊しは来年1月から始める予定で、完成は来年秋を予定している。 -
伊那東保育園で〆の子づくり
伊那市の伊那東保育園の園児が25日、西箕輪の農業公園みはらしファーム内に飾る〆の子飾りづくりに挑戦した=写真。
みはらしファームでは例年、大晦日に年神様が宿るとされる「〆の子」を、翌年の西暦分だけ飾るイベントを実施している。〆の子は31日までファーム内に飾った後、小正月の「どんど焼き」で焚き上げるが、その時年神様が願い事を持ち帰ってくれると言われているため、来場者にも〆の子づくりへの参加を呼びかけ、願い事をかけてもらっている。
同園では、わらに触れながら伝統文化を学ぼう竏窒ニ、一昨年から〆の子づくりに参加しており、今年で3年目。年長園児が中心となり、保育士と協力しながら、ねじった稲ワラを、少しずつよっていった。
27日までに未満児を除く64人分の〆の子をつくり、園児らの願い事を下げてみはらしファームに届ける。 -
西箕輪に花の直売所オープン
ちょっと変わった季節の鉢植えはいかが?竏秩B伊那市西箕輪の一角に、鉢植えを中心とする花の直売所「はなまるファーム」がオープンした。
直売所を立ち上げたのは加藤晴泰さん、定子さん夫妻。花き生産はもともと定子さんが始めたものだが、結婚を機に二人で取り組むようになった。
最初は市場出しから始めたが、市場出荷の場合、大量生産しなければならない。しかし、作りたい花を作ってやっていきたい竏窒ニの思いから、自分たちで直売所を持ちたいと考えるようになった。
本格的に準備を始めたのは1年ほど前。花を育てているハウス4棟のうち1棟を、客が立ち入れる直売所として整備した。
ポインセチアの仲間で葉がピンク色に色付く「ドルチェ・ローザ」や山野草の一種、ヒマラヤトキソウなど、花、樹木合わせて100種類以上がそろっているほか、「踊り葉牡丹の寄せ植え」といったユニークな鉢植えもある。現在、花の季節を迎えているクリスマス・ローズも、色や形の異なる多品種がそろっている。
加藤さん夫妻は「個性的な花もあるので、見に来てほしい」と呼びかける。
冬場の営業時間は午前10時縲恁゚後4時。場所は伊那インター西箕輪線の大萱交差点北、西箕輪の大萱グラウンドの横。