-
国会議員と農政懇談会
県農業会議、県農業委員会協議会など4団体は19日、県選出の宮下一郎衆議院議員、吉田博美参議院議員を招いての農政懇談会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。上下伊那の農業委員ら約50人が出席し、農業をめぐる問題点について意見を交わした。宮下議員は集落営農の支援策について「次世代への引継ぎや効率の良い農業経営のため、農地の集約化は必要。財源は厳しいが(支援には)前向きに取り組みたい」と話した=写真。
冒頭、10月に行われた第51回県農業委員大会で決議された要請書が両議員に手渡され、県農業会議の藤巻吉介副会長が「実現に力添えを」と要望した。両議員は要請書の内容に目を通した上で項目ごとに「国・県に支援を働きかけたい」「計画に盛り込めるようサポートしたい」などと話した。
上下伊那の農業委員から提出された有害鳥獣対策や米国産牛肉の輸入など当面する課題について議員らは「イノシシなどの対策には計画的な取り組みが必要。植林や駆除などの効果を上げるため実態を科学的に調査する必要がある」「警察庁、環境省、農水省など関係する各省庁の役人には縦割り意識を捨てて現場をよく見てもらい、総合的に判断してもらわなければ困る」などと委員らの主張に同調する考えを示した。 -
えと・カッパ水墨画教室
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は19日「えと・カッパ水墨画教室」を同館で開いた。市内外の親子ら16人が参加し、水墨画家石塚利徳さんの指導で来年のえとである戌(いぬ)と、同館の周辺に伝説が残るカッパの水墨画制作に取り組んだ。
石塚さんは「犬は子犬の方がかわいいよ」「ひげを描くとどうしても猫に似てしまうから注意してね」などと話しながら見本をさらさらと描き上げた=写真。感心しながら見ていた参加者らは「簡単でしょ。さあ描いてみよう」と声を掛けられ、早速それぞれの席に戻って紙に向かって思い思いに描き始めたが「顔の形が難しい」「去年の酉(とり)の方がまだ簡単だったな」などとブツブツ…。口ではぼやきながらも笑顔で楽しそうに絵筆を動かしていた。 -
マンドリーノ定期演奏会
30年の歴史を持つ駒ケ根市のマンドリンクラブ「駒ケ根マンドリーノ」は19日夜、第26回定期演奏会を同市文化会館大ホールで開いた。ステージには約20人の団員のほか、飯田マンドリンクラブ、信州大マンドリンクラブ、駒ケ根市民吹奏楽団のメンバーら総勢50人が登場して、クラシック、ポピュラー、童謡など内外の十数曲を演奏=写真。マンドリン独特の繊細で優美な響きにギターやコントラバスが加わった見事なアンサンブルを披露し、訪れた聴衆を魅了した。
-
赤穂高PTA講演会
駒ケ根市の赤穂高校(下平律夫校長)と同校PTA(宮下稔会長)は20日、PTA講演会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。保護者、教職員ら約120人が参加して、落語家笑福亭松枝(しょうし)さんの落語『子の心、親知らず』を聞き、笑いを通して教育や子育てについて考えた。
松枝さんは中学生の万引きや援助交際、傷害事件などをめぐる親子や教師らの人間模様を落語に乗せて面白おかしく映し出し、会場の爆笑を誘っていた=写真。
『子の心、親知らず』は全国の学校などで上演され、講演は3千回を数えるという。 -
クラフト展アートパル
駒ケ根市の駒ケ根高原にあるペンション・コーヒーハウス「ウッド・イーン」で20日、クラフト展「アートパル・ウッドイーン」が開かれた。工芸作家によるレザークラフトやナイフのほか、一般家庭の女性らが趣味で作った七宝焼き、シルバー、ビーズのアクセサリーなどが並び、観光客らが立ち寄って買い求めていた。
訪れた若い女性らは手づくりのブレスレットやネックレスなどのアクセサリーを代わる代わる手に取っては「かわいいね」「これもいいよ」などと話しながらじっくりと品定めをして楽しんでいた=写真。
クラフト展は今年4月から月1回ずつ同会場で開催している。奈良定守さん=伊那市=は「できれば今後さらに出展者を増やし、手づくりの良さを互いに楽しみながらクラフトの輪を広げていきたい」と話している。 -
納税表彰式
駒ケ根市内の小・中学校児童・生徒を対象に募集した税に関する書道、作文、標語の入選者表彰が税を考える週間(11縲・7日)に合わせて18日、市役所で行われた。入選者には中原稲雄教育長らから賞状が贈られた=写真。書道の部には小学4縲・年生から970点、作文、標語の部には中学生からそれぞれ418点、42点の応募があった。
入選者は次の皆さん。
◆書道の部▼伊那地区納税貯蓄組合連合会長賞金賞=下平達也(赤穂小6年)増田あやね(赤穂東小6年)西村亮太郎(赤穂南小5年)下平侑奈(中沢小4年)竹村知世(東伊那小6年)▼同銀賞=福島春奈(赤穂小6年)高橋啓明(同6年)小林千夏(同5年)井上あずさ(同小4年)馬場さくら(赤穂東小6年)山崎真緒(同6年)春日ともえ(同4年)清水はるな(赤穂南小6年)中村周平(同6年)小田原史弥(同4年)宮脇結佳(中沢小6年)赤羽佳子(東伊那小4年)▼駒ケ根市長賞=浦上華奈子(赤穂小6年)熊谷里奈(同5年)清水孟(同4年)宮脇弓弦(同4年)戸枝実理(赤穂東小6年)本多結衣(同5年)堀内香奈子(赤穂南小5年)田口実央梨(同4年)林将太(中沢小5年)滝澤裕也(東伊那小5年)
◆作文の部▼伊那地区納税貯蓄組合連合会長賞金賞=宮脇智遥(赤穂中3年)唐澤友美(東中3年)▼同銀賞=工藤由紀、滝澤大敬、山本誠治(以上東中3年)▼同奨励賞=中嶋智貴(赤穂中3年)春日翔平、篠原靖雄、遠山奈緒(以上東中3年)
◆標語の部▼伊那税務署長賞最優秀賞=水上真央(赤穂中3年)滝澤拓也(東中1年)▼同優秀賞=松村沙織(赤穂中3年)赤羽優希(同2年)伊東愛香(東中2年)▼上伊那地方事務所長賞=滝脇勇人(赤穂中3年)小林純平(東中1年)▼関東信越税理士会伊那支部長賞=北原梨奈(赤穂中1年)小鍛冶美貴(東中2年) -
手話講習会
駒ケ根市のボランティア団体「駒ケ根手話サークル」(堀内悟会長)は17日夜、市内の医療関係者を対象にした手話講習会を同市の障害者センター高砂園で開いた。医師、看護師など男女6人が参加し、聴覚障害者らから医療用語を中心とした手話の指導を受けた。
3人の聴覚障害者は病院などに行った際、耳が聞こえないため必要な会話ができずに困った経験談などをサークルメンバーの通訳を通じて参加者らに訴えた。医師らも「障害者が患者として来院した時は筆談などで意思を伝えようとするのだが、話が通じているのかいないのか分からないことが多い」と話し、手話による意思疎通の必要性を感じていると話した=写真。
続いて、聴覚障害者が病院などを訪れた際に最低限必要と思われる言葉として挙げられた熱、薬、痛い、血圧、レントゲン窶狽ネどの手話表現の実技講習が行われた。参加者らは真剣な表情で取り組み、講師らの指導を受けながら何度も繰り返し練習していた。 -
暴力追放功労で表彰
伊南防犯女性部(片桐明子部長)は17日に上田市で開催された第15回暴力追放県民大会で功労団体として暴力追放県民センター理事長、県警本部長から表彰を受けた。片桐会長と小田切久美子副部長が18日、駒ケ根署を訪れ、向山静雄署長らに表彰の報告をした=写真。
片桐さんは「日ごろの地道な活動が評価されてうれしい」と喜びを語った。向山署長は「街頭や暴力追放大会などでの熱心な活動には本当に頭が下がる」と感謝の意を表した。 -
少年補導功労で表彰
伊南少年友の会会長の小田切洸さん(71)=宮田村町二区=は少年の非行防止と健全育成活動に功労があったとして関東管区警察局長、関東管区地区少年補導員等連絡協議会長の表彰を受けた。18日、駒ケ根警察署の向山静雄署長が同署で表彰状を伝達した=写真。小田切さんは「防犯の会はいくつもあるが、それぞれが単独で動いていては十分な活動ができない。今後は横の連携を取ってさらに効果的な活動を進めていきたい」と意欲を語った。
小田切さんは1980年に伊南少年友の会での活動を始め、02年4月からは会長を務めている。深夜、駅前などにたむろする少年らの指導に当たって成果を挙げてきたほか、村青少年健全育成協議会の設立に尽力するなどの功績が評価された。 -
中沢地区文化祭
駒ケ根市の中沢地区文化祭が中沢公民館で20日まで開かれている。館内には書道、手芸、陶芸、絵画、生け花などの作品が数多く展示され、訪れた人は「こりゃ立派なもんだ」などと感心しながら一つ一つの作品をじっくりと眺めていた。
2階研修室では抹茶体験コーナーが設けられ、茶道教室「空木会」の会員らが着物姿で菓子と抹茶を振る舞った=写真。茶を味わった来場者は「ああ緊張した。でもうまかったな」などと笑いながら話し合っていた。
20日は午後1時から芸能発表会が開かれ、小学校合唱団や地元のグループによる歌やおどりなどが披露される。作品展示は午後3時まで。 -
チャリティ芸能祭
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(池上重雄会長)は17日、第8回チャリティ芸能祭を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。会員約300人が集い、単位クラブごとに歌や踊りなどを披露し合って楽しんだ=写真。開会に先立って、会員らの参加費から経費などを差し引いた6万円が駒ケ根市社会福祉協議会に寄付された。
ステージには会員らのグループが次々に登場して民謡や歌謡曲、童謡などを歌ったり曲に合わせて踊ったりしたほか、大正琴や三味線などの見事な演奏を披露した。演奏が1曲終わるごとに会場のあちこちから「うまい」「いいぞ」などと大きな声援と拍手が飛んでいた。 -
つくしグループが寄付
駒ケ根消費者の会のつくしグループ(赤須和子会長)は10月22日に駒ケ根市文化センターで開かれた「第19回消費生活展&環境・健康フェスティバル」でのバザー売上金の一部3万円を駒ケ根市社会福祉協議会に寄付した。17日、会長の赤須さんと会計の渋谷ちよみさんが市役所を訪れ、「社会福祉のために役立てて」と中原正純市長に寄付金を手渡した=写真。中原市長は「市民を代表してご厚意に心から感謝する。有効に使わせていただく」と礼を述べた。
同会が行ったバザーには約100人の会員らが持ち寄った衣類や日用品など多彩な品が出品され、訪れた市民らの好評を博した。 -
【記者室】返事が小さい
駒ケ根の青年海外協力隊訓練所は途上国への援助の志に燃えた若者たちに派遣国の言語や習慣などを習得させ、年間数百人をボランティアとして世界に送り出している。79日間の訓練を終えて誇らしげに修了証を受け取る候補生らの表情はりりしく、頼もしい▼だがどうしたことか、晴れの修了式で1人ずつ名前を呼ばれて進み出る彼らの返事はほとんどが聞こえないほどに小さい。燃える意気込みで途上国に飛び出す彼らにあの小さな声はいかにも不似合いだ▼ただでさえ、日本人は何を考えているのか分からない窶狽ニ世界中で言われているのだ。ハッタリでもいいから大きな声であいさつや返事を交わし、好印象を与えて相手の心にどんどん入り込んでいってほしい。 (白鳥記者)
-
海外協力隊修了式
駒ケ根青年海外協力隊は16日、05年度第2次隊の派遣前訓練修了式を同訓練所で行った。79日間の訓練を終えた候補生155人は加藤高史訓練所長から一人一人修了証とエンブレムを手渡され、晴れて正式隊員となった喜びをかみしめていた=写真。隊員代表の濱田孝子さんは「訓練所での生活はほかでは得ることのできないかけがえのないものだった。これから赴く任地で予期せぬ困難に出合った時こそ、訓練所で得た自信と勇気、仲間を大切にしたい」と謝辞を述べた。
国際協力機構の伊沢正理事は式辞で「派遣国ではさまざまな困難に遭うだろうが、初心を忘れず、訓練で培った力をいかんなく発揮して協力隊の歴史に新たな1ページを加えてほしい」と激励した。
隊員らの派遣先は中南米やアジア、アフリカなどの38カ国。教育、保健衛生、農林水産などの分野で技術の指導に当たる。 -
町三区市政懇談会
駒ケ根市は16日夜、町三区の住民を対象にした市政懇談会を飯坂会館で開いた。中原正純市長のほか、中原稲雄教育長、馬場勝まちづくり推進部長が出席し、市民らの質問に答えた。
参加した約30人の住民らからは「赤穂東小学校周辺をはじめ、区内の道路整備計画はどうなっているのか」「消防署の移転はもっと少ない金額でできないのか」など、日ごろ感じている疑問や率直な意見などが出された=写真。
中原市長は「将来新築移転する伊南行政組合消防本部・北消防署は耐震性の問題などもあるため、費用はかかってもしっかりしたものをつくらなければならない」として、既存の建物などを利用する考えのないことを示した。
通学路などの道路整備について馬場部長は「現地を確認の上検討し、整備していきたい」と述べた。 -
交通死亡事故現地診断
5日に駒ケ根市南割の市道交差点で起きた交通死亡事故の現地診断が17日行われた。駒ケ根署や駒ケ根市の担当者のほか、市交通安全推進協議会、伊南交通安全協会の会員など約40人が出席し、同署の渋谷保人交通課長から事故状況の詳しい説明を受けた後、交差点の見通しやカーブミラーの見え具合などをあらためて確認した=写真。
現地診断の後、駒ケ根署に場所を移して対策会議が開かれた。出席者からは「交差点の存在をドライバーに認識させることが大切。それには路面へのカラー舗装が最も効果的」「高齢者に対する安全教育も繰り返し行う必要がある」などの意見が出された。
事故は5日午後3時ごろ、同市赤穂上赤須の無職中山万九さん(85)運転の原付バイクと松川町元大島の公務員下澤俊治さん(50)運転の普通自動車が出会い頭に衝突し、中山さんが頭などを強く打って死亡したもの。同市内では03年11月以来の死亡事故だった。 -
秋香会が菊花まつりの寄付
10月30日縲・1月3日まで第45回菊花まつりを開いた駒ケ根秋香会(本間秋男会長)は17日、菊花まつりの収益金の一部7万円を駒ケ根市社会福祉協議会に寄付した。本間会長ら3人が市役所を訪れ、「社会福祉のために役立てて」と中原正純市長に寄付金を手渡した=写真。中原市長は「歴史と伝統ある秋香会の毎年の厚意に心から感謝する。大切に使わせていただく」と述べた。
本間会長らは懇談で「ことしの菊花まつりは晴天に恵まれて例年にない盛り上がりだった。皆さんの協力のおかげ」と笑顔で振り返っていた。 -
秋の叙勲で受章の3人喜びの報告
秋の叙勲で受章した駒ケ根市の麻野幸好さん(81)=旭日双光章、専門工事業振興功労=、高坂保さん(76)=瑞宝双光章、教育功労=、中坪敏郎さん(74)=旭日双光章、地方自治功労=の3人は16日、市役所に訪れ、中原市長に喜びの報告をした。
麻野さんは「勲章をいただいて初めて、重さを実感した。自分で自分をほめてやりたい心境」。高坂さんは「皇居に参内でき、天皇陛下からお言葉をいただき、家内ともども喜びでいっぱい」。中坪さんは「支援者や地域、議会の同僚、先輩などそれぞれのみなさんのお力添えでいただいた。この気持ちを大切にしたい」と、それぞれ感激の気持ちを伝えた。
中原市長は「産業、教育、地方自治とそれぞれの分野で叙勲の栄に浴されたことは市民にとっても大きな名誉であり、誇り」と祝福した。 -
エーデルこまがねで文化祭
駒ケ根市のケアハウス・エーデルこまがね(福澤亘施設長)は21日まで文化祭を開いている。利用者らの絵画、写真、生け花などの作品展のほか、うたごえ教室の発表会、カラオケ会などが日替わりで行われる。
15日には抹茶を味わう茶会が開かれた。利用者ら約20人が集まり、同施設で茶道教室の講師を務める吉瀬洋子さんが本格的にたてた茶をじっくりと味わった=写真。利用者らは「作法はよく分からないがとてもおいしかった」と満足そうな笑顔を浮かべていた。
展示室には利用者らが制作したちぎり絵、書道、人形、刺しゅうなどの力作が並び、訪れた人たちからは「なかなか大したもんだ」などと感心の声が上がっていた。 -
駒ケ根病院祭の売上寄付
駒ケ根市の県立駒ケ根病院(樋掛忠彦院長)で10月22日に開かれた「第1回駒ケ根病院祭」の実行委員会は16日、職員らが行ったバザーの売上金2万8千円を同市飯坂の精神障害者共同住居「こまの杜飯坂」に寄付した。実行委員長の藤原利勝副院長らがこまの杜を訪れ、松・ス澄子理事長に寄付金を手渡した=写真。松・ス理事長は「本当に助かる。ありがたいこと」と感謝を述べた。
バザーでは病院職員らが持ち寄ったタオルや食器などの日用品や電化製品など157点を販売した。藤原実行委員長は「思ったより好評で、寄付できるだけの金額ができて良かった。できれば来年以降も続けていきたい」と話した。 -
別荘ローラー作戦
11月の指名手配被疑者捜査強化月間に合わせて駒ケ根警察署は17日、同市菅の台の別荘地を対象にオウム真理教被疑者についてのチラシなどを配布するローラー作戦を実施した。
同署警備課の鈴木眞一郎課長ら6人と別荘地を管理する駒ケ根市職員3人が手分けして182戸の別荘すべてを巡回し、オウム真理教被疑者3人の顔写真入りのチラシと防犯診断カードを手渡して「不審な人物を見かけたらぜひ警察に通報してください」などと呼び掛けた=写真。
別荘地に住む池田恭一さん(65)は「この辺りは人通りもほとんどない。たまに見かけない人や車を目にするが、別荘の所有者かもしれず、不審者かどうかの判断はなかなかむずかしい」と話していた。
別荘地はシーズンオフに入り、滞在する人は少なかったことから、署員らは空き巣の被害などがないか1軒1軒確かめながら巡回していた。 -
地域包括支援センター運営協議会
駒ケ根市は16日、地域包括支援センター運営協議会を保健センターで開いた。委員15人のうち13人が出席し、中原正純市長から委嘱状を受け取った=写真。委員の互選により、会長に市民生児童委員協議会の竹上一郎さん、副会長に県看護大の安田貴恵子さんが選出された。出席した委員らは介護保険法の改正や地域包括支援センターの役割と設置・運営などについて市担当者の説明を聞いた。
同センターは、介護保険法の改正により国の方針が予防重視型システムに修正されたことで、地域における介護の総合的な窓口とマネージメント機能を担う施設としての役割を担う。駒ケ根市では人口規模などにより2カ所設置したい考え。
委員は次の皆さん。
▽会長=竹上一郎▽副会長=安田貴恵子▽委員=野々村ハナエ、小出勇、鈴木健司、福沢宏、林朝昭、高橋ひろ子、佐々木弘子、石原早苗、馬場隆志、水野恵美子、斉藤幹彦、小林タキ、西島弘子 -
穴山産廃施設操業禁止原告団が喜びの勝利報告会
建築物解体業大成産業(酒井睦夫社長)の産業廃棄物処理施設の操業差し止めを求めた5年余の法廷闘争で、完全勝利が確定した駒ケ根市中沢の穴山産廃施設操業禁止裁判原告団(宮下久団長、174人)は15日夜、中沢公民館で勝利報告会をした。10年以上操業していた産廃施設の差し止めの確定は全国初。
91年操業の産廃処理施設に対し、地元住民が排煙で健康被害を受けているとして00年、飯田地裁に提訴、03年1審の飯田地裁は住民の主張を認め、操業差し止めを認容する判決を出した。2審の東京高裁でも今年4月、1審を支持、業者の控訴を棄却した。最高裁でも受理から、わずか2カ月という異例の早さで業者の上告を棄却し、東京高裁の勝訴判決が確定した。
報告会には百人が出席、宮下団長は「一糸乱れぬ固い結束と反骨精神で、地区全体のバックアップの中、再三の和解提示をも一蹴し、初志の信念を貫き、勝利を手にした。今後、判決内容が着実に実施されるように看視していこう」とあいさつ。
経過報告と今後の課題の中で、竹村寿彦副団長は、焼却炉の撤去時期について「業者の自主撤去であり、県は撤去の時期を約束させるべきだ。撤去後の跡地利用についても看視する必要がある」と話した。
最後に、原告団は名称を変更し、組織を存続させることを確認した。 -
新たな企業進出へ
駒ケ根市赤穂北の原工業団地の龍水社跡地など延べ1万2千坪の土地に愛知県の家具・机製造業のトヨセット(本社安城市)が進出することがほぼ確定的になった。16日に開いた市議会全員協議会で中原正純市長らが議員らに説明し、土地の用途変更などについて理解を求めた。
同地については05年7月に市に問い合わせがあり、8月までに交渉はほぼまとまっていたが、同社は進出の条件として敷地1万2千坪の確保を希望。これを受けて市は龍水社の跡地約9千坪に加え、北側の民有地のほか、市と伊南行政組合が管理する伊南聖苑の一部の土地取得に乗り出し、地権者や他町村など関係者に理解を求めてきたが、大筋で理解が得られたとして今後、年内の用地契約締結に向けて詰めの協議に入りたい考え。順調に交渉が進めば06年5月に造成工事を始め、07年9月ごろに操業開始の見込み。市は進出により、従業員の現地採用や市内の企業への下請け注文が増えることなどを期待している。
トヨセットはストーブの製造・販売などで知られるトヨトミの子会社。1964年に設立し、TOYOSTEELのブランド名でオフィス家具や鋼製事務机などの製造・販売を手がけている。04年度売上は67億円。従業員数は約200人。 -
中沢小で炭出し
駒ケ根市の中沢小学校で同校PTAらがこの夏から製作に取り組み、10月に完成した新・炭焼き窯での第1回の炭焼きが無事に終わり16日、児童らが焼き上がった炭を窯から取り出した。
狭い窯口から1人ずつ中に入った児童らは真っ黒に焼き上がった炭を一つ一つ丁寧につかんでは箕(み)に入れ、いっぱいになるとうれしそうに持ち出していた=写真。焼き上がった炭はその場で早速ダンボール箱に詰められ、PTAや市民らに販売される。新しい窯の製作の指導に当たった宮下秀春さん(71)は「窯の癖がつかめない1回目としてはかなり良い炭だ」と上々の出来に満足そうな表情を見せていた。
新しい窯は内部の奥行き2メートル、最大幅1・6メートル、高さ1・5メートル。周囲は土と耐火レンガで固め、外壁にはヒノキの丸太を使うなど、小学校には珍しい本格的な造り。同校の炭焼きは総合的な学習の時間などを利用して児童らが毎年行なっている。炭を売った収益金は卒業記念品や図書「炭焼き文庫」の購入などに充てられる。 -
キンボールリーグ戦開幕
キンボール愛好者ら約120人が集う駒ケ根市初のリーグ戦「第1回にっこりキャッチでキンボール大会」が開幕した。8日に行われた開会式に続いて15日夜には予選リーグAブロックの第1戦が赤穂中学校体育館でスタート。開幕戦に臨んだチームの出場者らは緊張した様子もなく、笑顔で楽しそうにプレーしていた=写真。
大会に出場するのは13チーム。1月末まで予選リーグを戦い、2月から3月にかけて決勝リーグを行うことにしている。 -
いきいきフォーラム
「第10回あなたとわたしのいきいきフォーラム」が15日夜、駒ケ根市文化会館で開かれた。駒ケ根商工会議所、男女共同参画社会を目指す市民の会、女性団体連絡会などの会員らでつくる実行委員会の主催。約90人が参加し、働く母親を支援する会社マザーネット代表の上田理恵子さんによる講演「女性のニーズで新しいサービスを創造窶博qどもと歩む起業への道」のほか「主体的に動く」をテーマとしたパネルディスカッションを聞いた。
上田さんは出産後、子どもを育てながら働くことの大変さを身にしみて経験したことから、働く母親たちの助けになりたいと01年に会社を設立した経緯などについて「病気の子どもを人に預けてまで働くことに罪悪感を感じたこともある。でも社会の役に立つために仕事を続けようと思った。この点で迷わないことが大切では」と語り掛けた=写真。
パネルディスカッションのパネリストはハローワーク伊那の百瀬晃さん、百笑塾塾長の小平寛子さん、婦人服店「ミス・バニー」代表の木下真由美さん、宅幼老所「わが家」の代表大石ひとみさん。4人は社会保険労務士上野美穂さんのコーディネートで、女性の生き方などについてそれぞれの立場から意見を述べ合った。 -
赤穂中美術館で授業
15日、駒ケ根市の赤穂中学校3年生16人が美術の選択授業を同市の高原美術館で行った。生徒らは学芸員の解説で館内の展示作品の鑑賞をした後、それぞれ「秋」をテーマに抽象画作品の制作に取り組み、描き上げた作品を互いに発表して副館長の松井君子さんの講評を受けた=写真。
生徒らは画用紙に向かってしばらく考え込んで構想を固めると、思い思いの秋のイメージを色と形で表現しようと懸命に絵筆を動かした。30分で仕上げなければならないとあって忙しい制作となったが、時間内に全員が作品を仕上げた。
描き上げたばかりの絵を手にした生徒らは自らの作品について「落ち葉をイメージしました」「夏が終わった寂しさや落ち着きを表現しました」などと説明。松井副館長はそれぞれの作品について「デリケートな秋のイメージが良く表現されている」「音楽を感じさせるとても良くできた作品」などと丁寧に講評を加えた。 -
蘇れ!世界の名スピーカー
駒ヶ根の実業家らが起業世界中から1940縲・0年代に製造された名スピーカーを集め、再生して販売する事業が駒ヶ根市で始まった。マニアには垂涎のドイツの「クラング・フィルム」社製や、アメリカの「ウェスタン・エレクトリック」社製など、主に映画館の音響設備や館内放送用に使用されていたスピーカーが中心。
インターネットなどを通じて、世界中からスピーカー本体を集め、整備・調整した上で、駒ヶ根市のエーワ木工で作る特注のボックスにセットして販売する。1950年代はトーキー映画全盛期で、映画館用のスピーカーは技術者が手間とコストと情熱をかけて作った逸品が多いという。
事業をはじめたのは、駒ヶ根市の建設会社専務久保田満さんとコンピューターシステム会社社長小林正信さん、神奈川県横浜市のネット通販会社社長の佐々木猛さんの3人でつくる「クラング・クンスト」=独語で「音響芸術」の意味=。オーディオマニアの小林さんが「世界中で、素晴らしい音の出る古いスピーカーが捨てられている。再生して利用する道を開くことが重要」と話を持ちかけ、久保田さんと佐々木さんは、実際に古いスピーカーの音を聞いて感動、事業化に踏み切った。
既に、全部組み立てれば500万円するといわれる大型スピーカーをはじめ、さまざまなサイズのものが集まってきている。再生・販売の中心は、直径8インチ程度の小型のスピーカーだが、特製ボックスに「ホーン」と呼ばれる音響装置を取り付けてあるため、臨場感溢れる音を楽しむことができるという。値段は8インチのもの2台1セットで16万8千円前後。
駒ヶ根インター東に展示場がある。詳しくは久保田さん(TEL090窶・148窶・918)まで。 -
才能教育研究会バイオリン指導者
青木千枝子さんスズキ・メソードで知られる故鈴木鎮一さん(世界的バイオリン奏者・指導者)の教えをどうしても受けたくて高校卒業後、松本市内に下宿して師事。幼いころからの念願をかなえた。
「鈴木先生は大声を出したり、厳しくしかるようなことは決してなかった。温かく見守りながら上達を待っているような、思っていた通りの優しい人でした」
3年間、研究生として直接鈴木さんの教えを受けた後、各地で指導者として活躍。現在自宅と伊那市で保育園児から高校生まで約20人を指導している。
「先生に教わったのは、ただ音楽を教えるだけでなく、愛情を育てる窶狽ニいうことでした。音楽を通じて慈愛に満ちた深い人間性を養うことが大切なんです」
◇ ◇
駒ケ根市福岡に教会が運営する保育園があった。ここに入園したことがその後の人生を決めることになる。園ではスズキ・メソードの理念に感銘を受けた牧師夫妻がわざわざ講師を呼び寄せ、園児らにバイオリンを教えていた。
「バイオリンは10丁くらいあったかな。園児が交代で練習し、施設などに慰問に行って弾いたりしていました。園では子どもたちの弾くバイオリンの音が聞こえ、昼寝の時間にも静かなクラシック音楽が流れていた窶煤B温かくて夢のような素晴らしい保育園でした」
卒園後も両親に頼んでバイオリンを弾き続けたが、一時バイオリンをやめようと思ったこともある。中学生の時、バスケットボール部に入部し、家に帰って来てもくたくたに疲れ切っていてバイオリンの練習ができない状態が続いたことから「両方は無理だと思い、先生に『やめさせてください』と言ったんです。でも1カ月後に『やっぱり続けたい』窶煤Bバイオリンのない生活はもう考えられなくなっていたんですね」。バスケットもやめることなくずっと続けた。
◇ ◇
「バイオリンは簡単な楽器ではありません。それだけに、毎日練習することで忍耐力や集中力、計画性が養われるんです。生徒が家で練習してきたかどうか、曲を弾かなくても調弦の段階で分かりますよ。毎日弾かないと楽器は鳴ってくれませんからね」
「物心ついたころから大好きだった音楽の道を歩くことができて本当に恵まれていると思います。でもそれ以上に、音楽を通じて子どもたちの教育にかかわっていられることに本当に幸せを感じているんです」
(白鳥文男)