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駒ヶ根青年海外協力隊訓練所で公開講座
駒ヶ根市にある国際協力機構(JICA)の駒ヶ根青年海外協力隊訓練所で11日、公開講座があった。JICA青年海外協力隊の大塚正明事務局長=写真=が、「JICAボランティア事業の理念と目標」について講演。同訓練所で訓練に励む候補生のほか、一般などが聴講した。
公開講座は同訓練所で訓練する候補生らの講義に合わせて定期的に開催している。
講師に迎えた大塚事務局長は最初に「一人ひとり、参加のモチベーションは異なると思うが、国際協力はとても影響の大きいもの。自分の中に核となる部分がなければ立ち行かなくなる」と指摘。貧富の格差、地球的規模の課題など、こうした問題の背景には日本で暮らす自分たちの生活が大きな影響を与えていることを示し「そうした問題は一部の問題でなく、我々が共有しているもの。世界的問題として考えていかなければならない」と国際協力の必要性を語った。
また「国際ボランティアは国内ボランティアと異なり、感謝されない可能性もある。それだけ国際協力は難しいということだが、裏を返せばものすごく良いことができる可能性もある。ボランティアは生身の人間が活動するもので、個人の考えが非常に大きな影響を与える。自分が国際協力に行くことにより、良い方向にも悪い方向にも変わることを覚えておいてほしい」と訴えた。 -
竜南保育園で世代間交流推進へ
第1弾はヨモギ摘み08年度初の取り組みで1年を通して世代間交流をする伊那市の竜南保育園(間山静園長)で11日、地域のお年寄りと一緒に園児がヨモギ摘みを楽しんだ。
同園は今年3月、手作りひな人形を園に贈った地域の人らを招いて感謝の会を開いた。「子どもたちとお昼を食べて楽しかった」というお年寄りの話を聞き、お年寄りと園児の交流の大切さを感じ、08年度の園の年間計画に世代間交流を初めて盛り込んだ。ヨモギ摘みは第1弾。地元西町区に園が話を持ちかけ、西町長寿会(埋橋正行会長)が協力することになった。
年長、年中園児41人は、長寿会の会員と園児の祖母ら約20人とともに園近くの土手を歩いてヨモギを探した。ヨモギを知らない園児もいて、おじいさんやおばあさんが「これがヨモギだよ」と周りの草をかき分けて教えると、園児は次々と柔らかなヨモギを摘んでビニール袋の中に入れ、「こんなにとれたよ」とお年寄りに見せて喜んでいた。
長寿会の会員は、「自分の孫でなくても子どもたちと触れ合えていい」と話し、「参加できる範囲で協力していきたい」という。
園では、ヨモギを冷凍しておき、5月に長寿会と一緒に草もちを作って試食するという。このほか野菜作りにも一緒に取り組む計画で、ジャガイモやサツマイモなどの栽培から収穫、野菜を使った料理と会食も楽しむ予定だ。 -
伊藤真一陶展
伊那市に陶芸窯を構える伊藤真一さん(33)は14日まで、かんてんぱぱホールで「陶展」を開いている。織部、染付、粉引の千点近い食器などを展示販売している。
食器をメーンに「全体を通して素材を生かす作業」が特徴の作品。織部は土目を生かしてざっくりと、染付は生地を丁寧に作り絵を生かす、粉引は土の持ち味をシンプルに生かしているという。
今回、力を入れている一つという織部の作品が約半数を占め、新しいシリーズとして加飾の器もある。湯のみ、皿、鉢、急須、酒器、花入れなど日常使いの器は、「自分が作る作風の内側で、収納や重さなど扱いやすさに気を配っている」という。
「飾る美術品ではないので、とにかく手に取って触れていただき、質感などを感じてほしい」と話している。
時間は午前10時縲恁゚後6時(最終日午後3時)。入場無料。 -
箕輪北小で交通安全教室
箕輪町の箕輪北小学校で11日、交通安全教室があった。1、2年生138人が交通ルールを守り、安全に歩行するために伊那警察署箕輪町警部交番所の倉田千明所長や箕輪町交通安全協会の会員らの指導を受けた。
まず玄関前に集合した児童たちに倉田所長が「細い道から大きい道に出るときは特に注意する。車が来ないかよく見ること」「渡っている途中で信号が点滅したら、すぐに渡ってしまう。渡り始める前に点滅したら無理に渡らないこと」など横断歩道や信号の渡り方、道路の歩き方を指導。
その後、児童たちは2人一組で手をつないで要所要所に安協会員などの立つ学校周辺の道路を歩いた。「走らなくていいんだよ」「はい、右、左、右を見て、手を上げて」など教えられながら、安全な歩き方を学んでいた。 -
【記者室】頑張ってる人には逆効果な「頑張れ」
新年度スタートを機に学校や職場が替わった人は多いだろう。かく言う筆者も受け持ち地域が替わった。朝から晩まで忘れ物やポカミスを繰り返し、リズムがつかめないまま、あっという間に一日が過ぎていく…。
大人はともかく、新たに入園、入学した子どもたちの緊張ぶりは見ていて気の毒なほどだ。慣れない環境に戸惑いながらも、懸命に順応しようとしている姿がいじらしい。帰宅するころには身も心もぐったりと疲れ切ってしまっている。
そんな時に慰めになるのは家族の優しい一言だ。しかし「頑張れ」などはかえって逆効果になることも。言われるまでもなく、彼らは精いっぱい頑張っているからだ。すぐに慣れて楽になる。その間は温かく見守ってやろう。(白鳥文男) -
上伊那建具協同組合青年部 修繕ボランティア
上伊那建具協同組合青年部(網野暁部長)は12日、「良い戸の日(4月10日)」のボランティア活動の一環で、南箕輪村の北部、西部両保育園の修繕作業をした。組合員15人がそれぞれの園に分かれ、老朽化したげた箱や引き戸などを、手馴れた手つきで直していった。
活動は組合への理解を深めてもらう目的で20年以上続く恒例事業。毎年、上伊那地方の各市町村を年回りで訪れている。今回は同村の順番となり、村役場から要望のあった2保育園の修繕作業を行った。
西部保育園では、壊れて使われなくなった木製滑り台や、動きにくくなったガラス戸などを修理した=写真。「あちこち修繕していただいてありがたい。滑り台が直ったことなどを早く園児たちに伝えたい」と北原和子園長。網野部長は「これをきっかけにわれわれの仕事に興味を持ってくれれば」と話した。
西部保育園の施設を修繕する組合員ら -
南箕輪村12区の08年度区長決定
南箕輪村12区の2008年度区長が決まった。11日、村役場で区長会初会合があり、区長会長に唐木達南殿区長、副会長に増沢宮雄北殿区長を選出した。
山口守夫久保区長
池上忠人中込区長
征矢保彦塩ノ井区長
増沢宮雄北殿区長
唐木達南殿区長
孕石勝市田畑区長
沖村文夫神子柴区長
唐沢四朗治沢尻区長
久保村義輝南原区長
小沢幸治大芝区長
原幸寛大泉区長
桜井和美北原区長 -
交通事故死ゼロを目指し 南箕輪村安協人波作戦
交通安全に対する意識を高める国民運動「交通事故死ゼロを目指す日」の活動が10日、春の交通安全運動に合わせて行われた。南箕輪村交通安全協会は雨が降りしきる中、田畑の村道沿いで人波作戦を繰り広げた。
村安協ら約10人が参加し、「シートベルト着用」などと記したのぼり旗約10本を村道両側に設置し、通行するドライバーに交通安全をPR。飯島英之協会長は「一人ひとりの自覚がないと交通事故は防止できない。まずは家庭の中から意識付けを」と話していた。
「交通事故死ゼロ竏秩vは、1968(昭和43)年以降、毎日、交通死亡事故が発生しているため、内閣府が決定した国民運動で、近年の交通事故死傷者数の減少傾向を確実なものにする狙い。本年から始まり、2月20日にも実施している。
上伊那各市町村の交通死亡事故ゼロ継続日数(9日現在)は、箕輪町574日、中川村559日、南箕輪村480日、駒ヶ根市314日、宮田村244日、伊那市116日、辰野町111日、飯島町53日。
南箕輪村田畑の村道で人波作戦を行う村安協ら -
上伊那公民館連絡協議会総会
上伊那地区の公民館関係者でつくる上伊那公民館連絡協議会の総会が9日、駒ヶ根市の赤穂公民館であった。本年度の会長には、武田登伊那公民館長=写真=が再選。08年度事業などを承認した。
生涯学習推進に取り組む公民館関係職員が集まる同協議会は、年間を通じて研修や視察、懇談会などを開催し、情報交換を図りながら地域全体の生涯学習、社会活動教育の室の向上に努めている。
昨年度に続き、会長に再選した武田伊那公民館長は「超高齢化社会、子ども、青少年の問題を考える時、家庭と地域社会が本来の姿を取り戻すことが求められている。そのためにも地域交流の拠点である公民館が再認識されているのは確か。時代、地域のニーズに合った新しい公民館活動も求められているが、時代が変わっても、変わることのない住民自治活動を目指していきたい」と語った。
協議会では、地区館、分館職員が一堂に会する研修会の開催、上伊那地区で活動する社会教育関係者が集う「上伊那社会教育関係者懇談会」などの開催を通して、情報交換と連携を深めていく。 -
伊那市の女性団体訪韓へ
韓国の南原(ナムウォン)市を舞台に展開する古典的純愛物語『春香(しゅんこう)伝』にちなんだ「春香祭」(5月1縲・日)が同市で開かれるのに合わせ、伊那市の女性団体や文化団体の会員などでつくる民間の使節団(竹中則子団長、16人)が韓国を訪れる。
2月の韓国大統領就任式に出席した小坂樫男市長と、同席した南原市の崔中根市長が懇談した際、両市の文化団体の交流についても話が弾んだのが事の始まり。帰国した市長に話を聞いた女性団体連絡協議会の竹中則子会長らが訪韓に名乗りを上げた。
『春香伝』と伊那市には、戦時中に疎開していた作曲家の高木東六さん(伊那市名誉市民・故人)が当時、物語を題材にしたオペラ『春香』を作曲した縁もある。女団連は02年、日韓交流文化公演で上演されたオペラを横浜市で鑑賞している。竹中団長は「市長に話を聞いてぜひ行きたいと思った。祭りが楽しみ。短い訪問だが、韓国の女性団体との交流もしたい」と話している。
祭りは『春香』の劇やオペラの上演、伝統的な衣装を身にまとっての市内パレードや歌の大会などが6日間にわたって催され、韓国全土から約50万人が訪れるという。
10日には日程や注意事項などの説明会が市役所で開かれた=写真。参加者は旅行代理店の担当者の説明を聞きながら韓国に思いをはせた。
訪問は2泊3日。4月30日早朝に伊那市を出発し、同日韓国着。5月1日に南原市長を表敬訪問し、祭りを視察する。2日はソウル市内の観光などをして深夜帰着の予定。 -
子どもの安全見守り隊4年目に
宮田村教育委員会の呼びかけで202人の住民が隊員となって活動する「子どもの安全見守り隊」の全体会が9日夜、村民会館で開かれた。登下校の児童生徒を日常的に見守って4年目を迎えるが、この日も普段の見まわりなどで気に付いた点を報告。宮田小、中学校側は「皆さんのおかげで不審事案が未然に防止されている。今後も何かあったら声をかけて」と感謝した。
2005年4月に100人で発足した同隊。散歩や買い物などを兼ねながら、さりげなく子どもたちの安全を見守る活動の輪は草の根的に広がり、この3年間で隊員は倍にまで増えた。
全体会で宮田中生徒指導担当の瀧澤敏郎教諭は「隊員の皆さんからの通報で、生徒が悪い方向へ走ったり、危険な目に遭うことを未然に防げた」と説明。
気持ちが沈んでいる子どもを励まし、立ち直らせてくれた事例もあったと報告した。
宮田小の清水閣成校長も地域に見守られている心強さにふれ、より一層の理解と協力を求めた。
席上、隊員からは通学路や公園など危険箇所の指摘も。3月に入隊したという男性は「60年ぶりに児童生徒と一緒に登下校している。宮田の子どもたちはよくあいさつができている」と話した。
新井洋一教育長は「声かけが子どもたちを守り育てる第一歩。どんどん声をかけてやってください」と呼びかけた。 -
日赤奉仕団員が救急講習
日赤奉仕団宮田村分区は9日夜、団員会議とAED(自動除細動器)も用いた救急講習会を開いた。約25人の団員が心肺そ生、人工呼吸などを実践的に学び、万が一の備えをした。
同団でAEDの講習は初めて。伊南消防の署員から指導を受けながら、一人ひとりが体験した。
「やってみると難しい」と話しがらも、繰り返し練習。有事の際に役に立つようにと熱心に講習を受けていた。
会議では本年度の事業計画、村消防団春季訓練への参加について説明。地域のために結束を図ろうと意思疎通もした。 -
木下長寿クラブ連合会定期総会
箕輪町木下区の高齢者たちでつくる木下長寿クラブ連合会(今岡富作夫会長・約270人)の定期総会が9日、同町の木下公民館であり、08年度の事業計画や予算などの議案を承認した。
08年度の主な事業は▽花園作業▽健康づくり講演会▽箕輪南宮神社の清掃作業▽親睦旅行竏窒ネど。
また同会にはマレットゴルフ部やコーラス部など5つの部があり、今年度もそれぞれ月1縲・回の活動を予定している。 -
南箕輪村ゲートボール連盟 08年度定期総会
南箕輪村ゲートボール連盟は9日、同村の大芝屋内運動場で2008年度定期総会を開いた。会員約30人が出席し、08、09年度役員の選出や本年度事業計画など3議案を承認した。会長には4期7年目となる、伊藤聖人さん(79)=神子柴=を再任した。
伊藤会長が「高齢化が進み、県内の愛好者が減ってきている。わが連盟も会員増員を目指し、健康づくりと親ぼくを図りたい」とあいさつ。来賓の唐木一直村長は「会員を増やしながら、みなさんが元気に活動が発展することを祈念する」と激励した。
同連盟の会員は53人で、4年ほど前から村内の身体障害者を会に迎えるなどして、会員の増員を目指している。活動は月2回で、23日、今シーズン初となる例会を開き活動をスタートする。
大芝屋内運動場で08年度定期総会を開く村ゲートボール連盟 -
県の「景観育成特定地区」指定に向け、2年越しの活動を展開
西箕輪ふるさと景観住民協定者会の事務局長
伊那市西箕輪
山口通之さん(66)海外を見ると、フランスなんかは100年ぐらい街の景観を守ってきた歴史がある。日本はそういう点ですごく鈍感。でも、高度経済成長を経て「何でもかんでも建設すればきれいになる」という考えから「地域の歴史にあった風景が一番素晴らしいんじゃないか」ってなってきたね竏秩B
先月末、西箕輪地区全域を県の景観育成特定地区に指定するため、地権者の3分の2以上の同意書などを県に提出した「西箕輪ふるさと景観住民協定者会」。その事務局長として、2年がかりで活動を引っ張ってきた。今後、順調にいけば8月下旬ころ、西箕輪は県内初の景観育成特定地区となる見込みだ。
「ここには山と畑、そこに人間の営みがある。また、意外と知られていないが、ここは先人たちがうんと苦労して水を引いてきた経過もある。西箕輪にはそういう自然や歴史、文化が織りなす日本の原風景がある」
◇ ◇
1942年生まれ。日本が高度経済成長期にあった1964年に高校の教員になり、時代の変遷とともに移り変わっていく地域の姿を見てきた。
最初に赴任したのは佐久市岩村田。地元の浅間山麓(ろく)は、観光開発のために開発が進んでいる真っ最中だった。山野やはにわかにして別荘地やスキー場へと変わり、道や店舗ができていった。地域は豊かになったかのように見えたが、開発が進む一方で「こんなはずじゃなかった」もらす地域住民の声も聞こえてきた。
「開発は悪いことじゃないけど、特にバブル崩壊後は『これまで開発に突っ走ってきたが、果たして本当それで良かったのか』という声が高まった。そんな中『地域の人が地域のことを考えるなきゃいけない』という気運も出てきた」
◇ ◇
西箕輪地区では02年、産業廃棄物の処分場建設計画が浮上したことをきっかけに景観や環境に関する議論が始まった。住民アンケートの結果、多くの住民がこの地に人一倍の愛着を持っていることが分かり、05年には西箕輪地区全体を対象とした紳士協定「西箕輪ふるさと景観住民協定」を締結。県から景観特定育成地区の話を持ちかけられたのはちょうどその時だった。
「法的拘束力をもって景観育成を図れるってことだが、3分の2以上の同意書が必要だったり、景観計画の素案を作成しなきゃだったりとやるべきことが山ほどあったから、かなりのプレッシャーだった」と振り返る。
そんな中、特区指定に向けた活動を開始。しかし、先を急ぐより、住民に理解してもらうことを最優先しようと決め、説明会やワークショップ、景観ウォーキングなど、さまざまなイベントを開催。特区指定への理解を求めるとともに、この地区の景観の素晴らしさを改めて知ってもらうための取り組みを展開した。そんな活動の結果、景観計画案の同意を得ることもでき、住民の3分の2以上の同意書も集まった。 -
駒ヶ根市第1回男女共同参画推進市民委員会
駒ヶ根市は8日、本年度1回目となる男女共同参画推進市民委員会を市役所南庁舎で開いた。中原稲雄教育長が市民代表15人に委嘱状を手渡し、委員長には湯沢章作さん(東伊那)を選出した=写真。
市民委員会は具体的な取り組みの実施を通して、男女共同参画の推進を図るため、2年任期で活動を展開している。
本年度は▽男女の固定的役割意識をなくした共同参画意識づくり▽家庭、地域、職場において互いに生き生き活動できる環境づくり竏窒ネどを重点目標とし、男女共同参画を推進のための条例制定にむけた検討を始める。また、研究集会、講座、地域学習会などの開催、市内一般企業への広報活動などを通して、男女共同参画の意識づくり、家庭と仕事の両立支援などに努める。
中原教育長は「男女共同参画もまちづくりの一環。男性、女性とも、それぞれの特性があり、それを生かしながら共同参画を進めてほしい」と語った。 -
駒ヶ根市、楽しくヘルシークッキングレシピ集作成
駒ヶ根市はこのほど、ヘルシーな料理の作り方を掲載したレシピ集「楽しくヘルシークッキング」を作成した=写真。レシピ集の作成には市が04年から19年度まで開催してきた「男性のためのヘルシークッキング教室」に通っていたOBでつくる「親交会」が協力。08年度から始まる特定保健指導や健康生活応援塾などで活用していく。
「男性のためのヘルシークッキング教室」は、男性の食生活改善などを目的として市が実施してきた事業だが、本年度からは男女問わず、生活改善を必要とする人を対象とした「健康生活応援塾」などが始まるため、ヘルシークッキング教室は昨年度で終了することになった。
それに伴ない、これまでの集大成として、同教室のOBらがレシピ集をまとめることとなった。
レシピ集には06年度に取り組んだ全10回分のレシピを写真とともに掲載。また、教室であつかった食材を別のやり方で調理した応用編も掲載している。
担当者は「基本的に旬の食材を使い、減塩などにも配慮している。初心者の男性のために始まった教室なので、簡単で作りやすいものばかり。とてもよくまとまっているので、保健指導の中で活用していきたい」と話していた。 -
上伊那に桜前線 高遠見ごろ15日前後
伊那市は9日、桜の名所として知られる高遠城址公園のタカトオコヒガンザクラの開花を宣言した。昨年より4日遅く、例年と比べて4日早い。見ごろは15日前後から1週間ほど。
基準となる公園内の桜雲橋周辺の桜が数輪咲き始めた。日当たりのよい公園南ゲート付近は、すでに2分咲き。11日ごろから、夜間(午後6時縲・0時)のライトアップをする。混雑はないものの、開花宣言によって入園者は徐々に増えると見られ、12、13、19、20日にピークを迎えそう。
9日は、県内外から観光バスなどが入り、花見客はゆっくりと公園内を散策。花びらをカメラに収めたり、桜を見ながら弁当を食べたりして、のんびりと過ごした。
兵庫県姫路市からツアーで訪れた女性(82)は「1度、来たいと思っていた。花びらのピンクが濃く、かわいらしくてやさしい色」と話し、花見を楽しんだ。
公園内には、タカトオコヒガンザクラ1500本がある。古いもので樹齢140年。花は濃い紅色で、ソメイヨシノよりやや小ぶりなのが特徴。コヒガンザクラ樹林は1960年、県天然記念物に指定された。
高遠の桜情報は、テレフォンサービス(TEL94・3939)で確認できる。
入園料は一般500円、小中学生250円。 -
コカリナサークル「明音」コンサート
箕輪町の明音寺(上野徳明住職)で8日、同町住民でつくるコカリナサークル「明音(あかね)」(会員15人)が明音寺仏教婦人会に演奏を披露した。
「明音」は昨年9月から毎月2回コカリナの練習をしている。会場は、会員の中に明音寺の関係者がいる縁から、同寺を借りている。今回、明音寺から依頼され、仏教婦人会の総会でのコンサートとなった。
「四季の歌」「世界中の子どもたちが」など歌を交えて9曲を披露。「故郷(ふるさと)」では、コカリナの演奏に合わせて、コンサートを鑑賞していた仏教婦人会の会員も歌った。 -
南信病院長に知事感謝状
上伊那福祉事務所の生活保護嘱託医を33年間にわたって務め、3月末に退任した南信病院長、近藤廉治さん(80)=伊那市美篶=に9日、知事感謝状が贈られた。近藤さんは「33年と聞いてびっくりしたくらい、本当にあっという間だった。少し長過ぎたから若い人に譲りたい。皆さんの協力のおかげで無事に終えられてよかった。楽しかった」と笑顔で振り返った。
感謝状を手渡した宮坂正巳地方事務所長は「長きにわたり、福祉行政の円滑な運営と適正な保護の実施に貢献した功績に感謝する。今後もますます活躍を」と感謝の言葉を述べた。
近藤さんは1975年以来、精神的な病気が原因で生活保護を申請した人の認定と継続についての判断やアドバイスなどをしてきた。信州大医学部卒。県駒ケ根病院長を経て72年、南信病院を開設した。園芸療法などの先進的な取り組みで知られる。
嘱託医の後任は同病院の副院長、武藤隆さんが務める。 -
【記者室】星空の世界
ライフワークとして星と風景の写真を撮っている太田直志さんの写真展。県伊那文化会館で開催中で、北アルプスの燕岳をはじめ国内外で撮影した「星のある風景」の写真に心がふるえた。
中学2年の学校登山は燕岳だった。あまりの辛さに記憶から抹殺したのか、登った覚えはほとんどなく、夜空を見上げた記憶もない。その山に太田さんは星の写真を撮るためだけに登るという。1枚1枚の写真の中に広がる燕岳の星空の世界。ただただ見入ってしまった。
切り立った山の頂、米国アーチーズ国立公園の砂岩のアーチ、豪州デビルズマーブルの岩。それらの上に無数の星が瞬き、宇宙は果てしなく広がっている。人間は、なんてちっぽけな存在なのかと思い知らされる。(村上裕子) -
伊那市消防団長 伊藤仁さん(60)
伊那市長から、4月1日付で市消防団長に任命された。上伊那地方最大の団員数1156人を統率する指揮官は、一言ひとことをかみ締めながら、消防団の今後への展望を語る。
「背負った責任の重さに身の引き締まる思いだが、これからは消防団がなぜ必要かを市民の皆さんによく理解してもらい、団員の活動をもっと知ってもらうよう努力していきたい」
消防団に入団したのは1999(平成11)年4月。御園、山寺、坂下区でつくる伊那分団第1部の部長にいきなり任命された。団員経験はなかったが、担い手不足から異例の抜てきとなった。その後、伊那分団副分団長、同分団長、消防団副団長を2年ずつ経験し、団長の任に就いた。
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高校卒業後、地元を離れて大学へ進学し、首都圏の会社へ就職していたため帰郷したのは早期退職後の13年前。消防団活動は、都会生活の中で知ることはなく、存在に関心もわかなかった。だが、初めて消防団活動に携わったとき、その必要性を肌で感じた。それは「驚きの連続」だった。
「故郷を離れ、団員経験が少ないからこそ見えてくるものもある。財政に余裕のある都会と違い、余裕のない地方は、常備消防の不足を消防団が補うことで住民の安全を守ることができる。また、地元に精通した団員たちだから対処できる災害もある。自分たちの身を守るには自分たちでやらなければならない。必要なのは支え合いの心」
それを痛感したのは06年に発生した7月豪雨災害のときだった。当時、市役所1階多目的ホール・ロビーを本部に団員を集め、災害救助を目的とした実動部隊の出動指揮を執っていた。次々と入ってくる、無線からの被災情報と出動要請に自然の猛威を実感。そして、ホール・ロビーには、豪雨が去るまでの2日半、使命を遂げようと不眠不休で出動と待機を繰り返す団員の姿があった。
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「消防団員になって感じたのは、地元に住んでいる人たちが消防団の必要性と団員の活動をきちんと理解していなかったこと。まずは、情報を自ら発信し、市民に活動を知ってもらいたい。消防団に関心を持ってもらいたい」
一人ひとりの生産性が求められ、職場を離れることが厳しい現代社会だが、大切なのは郷土を守りたいという気持ち。「それぞれができる範囲でよい。周囲に火の取り扱いを注意するだけでも、火災予防の協力になるのだから」
(布袋宏之) -
人権擁護委員委嘱
伊那市の人権擁護委員10人のうち4人の任期満了に伴って8日、新任1人と再任の3人に法務大臣の委嘱状が伝達された=写真。任期は4月1日から3年間。
委嘱状を伝達した小坂樫男市長は「ボランティアで大変だがどうか頑張って」と激励した。
3期9年の任期を終え、3月31日で退任した重盛東洋さん(71)=西箕輪=に感謝状と記念品が贈られた。
委嘱を受けたのは次の皆さん。
▼新任=土肥袈裟次(西箕輪)▼2期目=中山マミ子(美篶)白田信隆(美篶)▼3期目=宮下茂人(富県) -
飯島区、小林文彦さん、さくら功労賞を受賞
飯島町飯島区(竹俣栄二郎区長)と小林文彦さん(65)=田切、造園業=は「日本さくらの会」のさくら功労賞を受賞。7日、役場で高坂町長に喜びの報告をした。県内では2個人4団体。
飯島区は96年地域の農業用貯め池の完成に合わせ、修景整備にと、桜の植栽を計画。ソメイヨシノを中心に数種類の桜を池の周囲に植え「滝が原の桜」と命名、区民をあげて、四季折々の桜の保護、育成に努めてきた。
一方、小林さんは田切南割の藤巻川の下流域約1キロに、15年前、耕地役員や友人たちとソメイヨシノ百本を植栽。以後15年間、根元の草刈は耕地役員と協力し、病害虫駆除やせん定などは1人で行ってきた。15年目を迎えた桜の回廊は多くの見物人、カメラマンでにぎわっている。
高坂町長に賞状や記念品を披露した後、竹俣区長は「この受賞を機に、区会を中心に桜の保護育成に努め、立派な桜に成長させ、区民や隣接のアグリネーチャーへの来場者の憩いの場にしたい」。
小林さんは「耕地役員をはじめ、みなさんの協力でいただいた賞。これを励みに成木になるまで、しっかりと世話をしていきたい」とそれぞれ話していた。 -
駒ヶ根市立博物館、4月から常設展示場を設置
駒ヶ根総合文化センター内にある駒ヶ根市立博物館は4月から、博物館の所蔵品約130点を展示した常設展示室を設置した=写真。
市内で発掘された民俗資料など約10万点を所蔵する同館では、これまでも企画展などを催す中で所蔵品の一部を一般公開してきた。しかし、常設展示場はなく、遠くから訪れた人からは「常設展示があれば」という指摘もあったため、約290平方メートルある展示室を2部屋に仕切り、その一部屋を常設展示場とすることにした。
常設展示する第2展示室には、駒ヶ根市で出土した原始から江戸時代までの発掘品が時代順に並べられており、中には、国立博物館にレプリカが展示されている縄文時代中期の土器「有孔鍔付土器」なども展示している。
そのほかにも、同地区の歴史の変遷が分かる民俗資料などが多数展示。また、第1展示室は、企画展などを開けるスペースを設けている。
担当者は「なかなか市内にいても見る機会がなかったと思うので、見に来ていただき、駒ヶ根市でこういうものが発掘されていたんだということを知ってもらえれば」と話していた。
入場無料。開館時間は午前10時縲恁゚後6時(11月から2月までは午後5時まで)。月曜、年末年始は休館(月曜が祝日の場合は翌日が休館。
問い合わせは市立博物館(TEL83・1135)へ。 -
運動あそび・園児の生活アンケート結果
南箕輪村が村内の全5園に導入している運動あそびと、園児の生活についてのアンケート結果が、このほどまとまった。運動あそびは、保護者、保育士ともに「楽しみにしている」との回答が多く、子どもにも柔軟性が増す、集中する時間が長くなるなどの変化が見られるようになったとしている。
運動あそびは06年度に導入し2年が終了。年少以上児の保護者391人、各園の園長と年少以上児のクラス担任保育士26人を対象に運動保育士が調査した。
設問「運動あそびの日を楽しみにしている」では、「非常にそう思う」「そう思う」の回答合計は保護者が77・2%、保育士が92・3%。「体を動かすことが好きになった」は保護者65%、保育士84・6%。「屋外遊具に触れる機会が多くなった」は保護者45%、保育士61・6%。「自信をつけた」は保護者57・3%、保育士69・2%。「運動あそびを始めて子どもに何かしら変化を感じる」は保護者67%、保育士76・9%。
保育士から見た子どもの変化として「柔軟性が増した」という回答は80・8%と高く、このほか集中時間が長くなった、順番を待てないことが少なくなった-などがある。
保護者からは、「家でも喜んでやっている」「これからも続けてほしい」などの意見があった。
保護者対象の園児の生活アンケートでは、夜9時以降に寝る子どもが75%という結果で、昨年度のアンケートと比べ1・7%増加した。10時半以降に寝る回答も6件あった。
設問「朝食を抜くことがあるか」では、「食べないことがある」11・3%。前年度の7・4%と比べ、食べないことがある子どもの割合が増えた。
テレビの視聴時間は、見てもいいとされる時間が1時間30分に対し、2時間以上見ている子どもが46%だった。
調査をした運動保育士の金井仁美さんは、運動あそびについて、「幼児期の運動は体や脳、心の成長に欠かすことができない。少しずつ親子の触れ合いの時間を増やし、親も一緒に遊べる時間が増えたらいいと思う」という。また、園児の生活については、「子どもの生活リズムが親のリズムに合わされてきているように感じる。早寝早起きをし、朝ごはんは必ず食べさせてあげてほしい」と話している。 -
若草園開園式および入学式
箕輪町の心身障がい児母子通園訓練施設「若草園」で8日、開園式と今年度の入学式があった。
同園は、子どもたちが屋外で遊べるように、また保育園に違和感なく入園できるように竏窒ネどの理由から、3月の修了式を最後に箕輪町の地域活動支援センターから三日町保育園に併設された新施設に移転した。
木造平屋建てで、面積は198・74平方メートル(約60坪)。広々としたホール兼プレールームのほかに、トイレ、沐浴室、相談室、事務室などが設けられている。
施設移転に伴い、開園日がこれまでの月・水・金曜日から、月縲恚燉j日の連日に変更となった。
三日町保育園と若草園の園長を兼任する唐沢みつ子園長は入学式で「近くには小学校をはじめいろいろな施設があり、城山や牛小屋もある。慣れてきたらいろんな所に出かけ、自然や人と親しみながらいっぱい遊びましょう」とあいさつした。
若草園は現在5組の親子が利用している。
##写真(たてよこ) -
新入児童に交通安全PR
春の全国交通安全運動が15日まで行われているが、宮田村の伊南交通安全協会宮田支会は、宮田小学校の入学式で新入児童に啓発グッズを配り、交通安全の周知徹底を図った。
式の受け付けを終えた児童と保護者に呼びかけ。橋爪利夫支会長らが「入学おめでとう。交通安全にも気をつけてね」とグッズが入ったトートバッグを1人ひとりに手渡した。
新入児童は「ありがとうございます」と元気にあいさつ。交通安全を誓っていた。 -
こいのぼり、武者のぼり、卯月の空に
空は春色に霞み、こいのぼりと武者のぼりが卯月の風をはらんで、悠然と泳いでいる。
真新しいのぼりが立てられているのは、飯島町七久保の有賀悠貴さん宅。昨年12月に生まれた長男の太陽くんのもの。
千成ひょうたんが馬印の太閤秀吉が描かれた武者のぼりや、ピカピカ光るこいのぼりは太陽君のお母さんの実家や親せき、有賀さんの兄弟から贈られたもの。
太陽君はこいのぼりを目で追い、ごきげんとか。 -
塩田愛子教室 ステンドグラス作品展
伊那市長谷のステンドグラス職人・塩田愛子さん(33)が市女性プラザ伊那で指導するステンドグラス教室の作品展は10日まで、同市立伊那図書館1階広域情報コーナーで開いている。受講生12人が制作したランプシェードや壁かけなど、一人3点以上の計56点を出品している。
月に1回の教室が始まり、5年が経過したのをきっかけに、多くの人に見てもらいたいと、初めての作品展を計画した。作品は女性でも手軽に作れるキットを使っているが、それぞれに作者の感性が表れており、「世界で一つの作品」になっている。
作品は受講生たちが自分のお気に入りを出展。バラやパンジー、幾何学模様などのランプシェードのほか、雛人形やクリスマスツリーなどに模したステンドグラスを並べた。会場を優しく包み込む光が来場者を魅了している。
塩田さんは「家の中に飾っていても、外からの光に通して楽しむことができるのが魅力。生徒さんたちにとって作品は家族の一員であり、生活の一部。それぞれのこれまでの活動の成果を見てほしい」と来場を呼び掛けている。
午前10時縲恁゚後7時(最終日は午後3時まで)。