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喫茶はるかで花と漆の二人展
春の訪れを感じさせる漆作品と樹脂粘土で作った花やアクセサリーなどが並ぶ「花と漆の二人展」が27日まで、伊那市西箕輪の喫茶はるかで開かれている。
漆工芸の福澤勇次さん(58)=駒ヶ根市、粘土工芸の丸山千恵さん(58)=箕輪町の合同展で2回目。“桜”をテーマとした作品約80点を展示した。
3年ほど前から木曽地域に通いながら漆を学んでいる福澤さんは、伝統的な木曽漆器の技法で作った盆や弁当箱に加え、麻布を漆で塗り固めた花器や髪止めといったアクセサリーを出品。奥が深く、気品のある漆に魅了され、「鎌倉塗り」といった彫りに塗りをほどこす技法などにも取り組んでいる。
丸山さんは花、ブーケ、アクセサリーなどを樹脂粘土で作製。「作品に表現した花々の特徴を見てほしい」と話していた。
会場では展示即売もしている。 -
友達大切に小学校へ 伊那緑ヶ丘幼稚園で卒業式
伊那市山寺区の伊那緑ヶ丘幼稚園(宮原光生園長)で21日、05年の度卒業証書授与式があった。卒園児19人(男子10人、女子9人)が友だちと共に遊び育った園舎を巣立ち、小学校生活への一歩を歩み出した。
保護者や来賓の拍手で迎えられた園児たちは元気いっぱいに入場し、園歌を合唱。卒園児一人ひとりに卒業証書を受け渡し、がっちりと握手をした宮原園長は「幼稚園で努力したことを思い出し、小学校へいっても頑張って」と送り出した。
PTA会長の城田実さんは「小学校へいって友だちと離ればなれになっても、ずうっと緑ヶ丘の友だちのことを大切にして」と卒園児に向けてメッセージ。集まった保護者らは目に涙を溜めながら、我が子の旅立ちのときをカメラやビデオで撮影していた。
児童たちは「おもいでのアルバム」など2曲を皆で歌い、最後の思い出を作って学び舎をあとにした。 -
社会参加に立ちすくむ若者たちへの対応
伊那市は18日、「こころの健康づくり講演会」を同市役所多目的ホールで開いた。講師の県精神保健福祉センター臨床心理士の角田恵子さんが「社会参加に立ちすくむ若者たち」と題して、引きこもりやニートの支援のあり方などについて解説した=写真。
ストレスを抱えた現代人の心の健康について考える集いで、今年で4回目。上伊那から約200人が参加し、講師の話に耳を傾けた。
引きこもりやニートについて角田さんは、「若者に対する、怠けているなどのシビアな見方は根強い。しかし、その中でも支援、応援していく必要がある若者がいることを整理し、理解を深め、どのように応援していかねばならないか皆で考えたい」と呼びかけた。
「厳しく周りから非難されせかされると、自己防衛しようと一切、人と接触しなくなるようになる。『外には楽しい場所があるよ』と少しずつ気力をふるいたたせ、背中をそっと押してあげる支援が社会参加に立ちすくんでいる若者には必要」と主張した。 -
南箕輪村交通安全対策協議会
南箕輪村交通安全対策協議会(会長・唐木一直村長)は15日夜、村民センターで開き、事故防止に向けた06年度交通安全対策推進の取り組みを確認した。
協議会は小中学校PTA会長、学校長、保育園保護者会長、保育園長、区長、村交通安全協会役員、地区PTA会長らで構成。会議は53人が出席した。
06年度の交通安全対策は、重点取り組み事項が▽高齢者の交通事故防止▽シートベルト・チャイルドシート着用の徹底▽飲酒・夜間の交通事故防止-。市町村テーマは「交差点及び交差点付近の事故防止」。活動は、年4回の全国交通安全運動などに合わせた街頭指導や広報、交通安全教室など。
春の全国交通安全運動(4月6縲・5日)の期間中は、広報車の巡回広報、人波作戦、交通安全環境チェック、街頭指導、交通指導所の開設、シートベルト・チャイルドシート着用の徹底などに取り組む。 -
アトピー・アレルギー講演会
アトピー・アレルギーの子どもを持つ親のサークル「たんぽぽの会」(安藤絵美、関井朱美、小原洋子共同代表、20人)と県看護大小児科看護学講座は19日、第8回講座として講演会「医師の考え、親の想い」を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が集まり、飯島町の生協診療所いいじまの医師野々村邦夫さんによる講演「アトピーで育つ育てる親子の世界」を聞いたほか、参加者同士の情報交換などをしてアトピー・アレルギーへの理解を深めた。
野々村さんは患者を診察してきた経験などから「アレルギーは免疫と表裏一体の関係にあり、すべての食べ物はアレルギーを起こす可能性があるので、まったくなくすことは難しい。何とか付き合っていく気持ちが大事」とした上で、アトピーに対する対処の考え方として▽やってみて害のあることはしない▽良かったことは続ける▽やっていないことは試してみる▽何となく続けていることはやめてみる竏窒ネどを挙げた=写真。 -
大久保で花壇整備
宮田村の大久保区の有志住民は19日、大久保集落センター周辺のふれあい花壇4カ所にパンジー約400本を植えた=写真。約20人の住民が参加し、手分けして堅い土を掘り起こしては、色とりどりのパンジーを並べて一本一本丁寧に植えていた。
同区は毎月第3日曜日を「大久保花壇の日」として有志が花の手入れをしていく。夏から秋にかけては住民らが苗を育てたジニア(ヒャクニチソウ)やコスモスなどに順次植え替えるなどして、季節ごとの彩りを楽しむことにしている。 -
ちゃりんこゴーゴー探検隊初の遠乗り
中川村大草のキャンパーズ・ビレッジ自然学校(鈴木道郎代表)が主催する「夢の力プロジェクト」の活動の一つで、村内の小学生らでつくるサイクリングクラブ「ちゃりんこゴーゴー探検隊」は19日、中川村の大草城址公園から駒ケ根市の駒ケ根高原スキー場まで自転車で往復した。公園に集まった子どもたち6人は鈴木代表を先頭に元気よく出発=写真。家族に見送られて、一路駒ケ根を目指した。
スキー場までの距離は片道約22キロ。鈴木代表は「片道10キロ程度の所までは行ったことはあるが、子どもたちはもっと遠くまで行きたい竏窒ニいう気持ちを強く持っていた。今年は雪が少なかったこともあり、スキーも一度に楽しんじゃおう竏窒ニ計画した」と話した。
探検隊は、中川村の村道約230キロすべてを自転車で走破しよう竏窒ニ04年に発足し、05年3月に目標を達成した。 -
箕輪町国際交流協会「国際交流プラザ」
箕輪町国際交流協会主催の国際交流プラザが18日、町産業会館であった。約60人の外国籍の人や日本人が悩みや要望など自由に意見を交わし、カレーを食べながら楽しく交流した。
日常の生活や地域との交流で悩んでいる外国籍の人、外国籍の人との接し方で悩んでいる日本人など自由に参加し気軽に交流しようと開催。
ブラジル、中国、ペルー、日本など母国語ごとにグループに分かれて意見交換。病院の問診表の日本語が読めない、国際交流協会の日本語教室以外でお茶を飲みながら日本語を話す機会がほしい、大学に進学したい外国籍の生徒に対する進路指導や情報提供が必要、義務教育の年齢を超えた子どもが来日した場合に日本語が学べ教育を受けられる制度が必要-などの意見があった。
今回出された意見は役場の担当課などで回答し、ペーパーなどで参加者に伝える。 -
信州大学大学院教授 茅原紘さん(65) 伊那市西箕輪
信州大学農学部を卒業後、母校に戻り35年間教員として従事。今春、定年退官する。発芽玄米の研究者として全国に知られ、校内では・スカエル顔・スとして友人や学生からも親しまれている名物教授。退官後は中国の大学の教員として第二の人生を歩む。
発芽玄米との出合いは1998(平成10)年。京都で開かれた、米の成分にかかわる国際的な学会で研究発表した際、県内の発芽玄米製造会社から共同研究の依頼を持ちかけられたのがきっかけ。常食している人の「便秘が治った」「コレステロール値が下がった」などの体験談の科学的な裏付けの研究に取り組んだ。
はじめに手がけた研究で、発芽玄米の成分にはアルツハイマー型痴ほう症の予防効果があることを世界で初めて発見。それまでにハーブにも予防効果があることが分かっていたので、手法を発芽玄米に導入して実験。白米や玄米などと比べて、同痴ほう症の酵素の活性化を強く抑えることが分かった。
その後、活性酸素を消去する能力があることも証明し、便秘解消や美白効果、血液をサラサラにするなどの生活習慣病予防につながることも分かった。
自らも発芽玄米を常食するようになってからは、体重が85キロから75キロに減量。特別に運動をしているわけではないというが、1年ほどで効果が表れ体重は安定し、筋肉は隆々。「体も健康だし、腕相撲も強いよ」と、片腕に力こぶをつくって笑顔をみせる。
大学の学食にはすでに、発芽玄米を導入。学校給食や新婚家庭でも食べてもらい元気な子どもが育ってくれれば竏窒ニ願う。特にスポーツ選手には大きな期待があり、力士の食事に取り入れれば、筋肉が引き締まり、技を掛け合える選手が増え、大相撲人気も復活するのではとユニークな助言も。
自分のしたい研究を続けるため9月から、中国のハルビン医科大学で客員教授として生活習慣病学を説く。近年、中国も食事が欧風化して生活習慣病患者は増加傾向。国家的にも2年後の北京五輪に向け、運動への効用研究も期待されている。
中国本土の北部にあるハルピンは、真冬の気温がマイナス30縲・0度と極寒。信州で鍛えたので問題はないというが、予想される困難はほかにも多々ある。しかし、「中国の生活習慣病の予防に貢献したい」と、やる気をみなぎらせている。
友人や学生などから送られた世界各国のカエルの置物は35年間で800個。周りからも愛された名物教授の証拠。「カエル顔と呼ばれるのも悪くはない。ゴリラやオランウータンよりは愛きょうがあるから」と、お気に入りの様子だ。
「ボケたふり 本気にされる 年となり」。2月18日の最終講義では発芽玄米の効能を説明し、趣味の川柳も披露。「自分ではボケたふりをして生きてきたが、定年退官を迎え、周りから本当にそう見られないよう、気をつけねば」と自分への戒めとして詠った。
「35年間で髪も白くなったが、人に好かれ、お酒やカラオケも衰えない・ス茅原紘・スでいつまでもありたいね」と笑顔。カラオケの十八番は田端義夫の「大利根月夜」。発芽玄米を食べて、100歳まで生きる竏窒ニ目に力をみなぎらせる。
海外にフィールドを移して発芽玄米の普及に取り組む65歳。中国へ行っても奈良県出身の関西弁と、人を喜ばせるユーモアたっぷりの人柄は、いつまでも変わらないだろう。 -
高校合格発表
県内公立高校で20日、後期選抜試験の合格発表があった。各校の校門前には、受験表を握り締め、緊張した表情をした受験生たちが続々と集まり、自分の番号を発見した合格者は、家族や友人と共に喜びを分かち合った。
伊那北高校には、番号が張り出される8時半前から多くの受験生が訪れ、発表と同時に学生や保護者が掲示板の前へ一斉に詰め掛けた。
母親と一緒にきていた女子生徒は、合格を確認するとすぐに携帯電話で父親に報告。「受かるかどうか五分五分だったので緊張した。今まで苦労してきたので本当にうれしい」と笑顔で語った。
記念に残そうと携帯電話のカメラで番号を写したり、抱き合って喜び合う受験生たちの輪の中に、新しい仲間を祝福する同校の生徒が、合格した後輩を胴上げする光景も見られた。
再募集の志願受け付けは23日の午後5時までで、入学予定者は28日までに当該高校で発表する。
再募集は次の通り(かっこ内は募集数)。
◇全日制▼伊那北=理数(3)▼赤穂=普通(2)▼駒ヶ根工業=情報技術(12)▼箕輪工業=総合工学(2)
◇定時制▼赤穂=普通(若干名)▼上伊那農業=普通(若干名)▼箕輪工業=機械(若干名) -
いなっせで高校駅伝の応援祭
駅伝中継を観戦しながら屋台を楽しんでもらおう竏窒ニ19日、伊那市駅前ビル「いなっせ」横の多目的広場で、春の高校伊那駅伝の応援イベントがあった。訪れた人たちは、ローメンや五平餅を食べながら、会場に設置された大画面モニターで駅伝中継を楽しんだ。
昨年は前夜祭だったが、今年は当日に実施。
地元名物の食べ物屋台5店が並んだほか、地元企業の協力で約120インチのモニターを会場に設置し、駅伝の生中継が観戦できるようにした。
会場で選手たちを応援していた男性は「屋台につられて来た。これだけ大きい画面だといい」と話し、子どもと一緒に観戦を楽しんでいた。
地産地消を目的とした創作菓子づくりを進めているグループの一人が、試作品の販売もしており、お昼時にはさまざまなにおいに誘われた家族連れなどでにぎわった。 -
長谷村閉村記念事業でごみ拾いと植樹
長谷村で19日、閉村記念事業「クリーン・キャンペーン」と記念植樹があり、村民は各地区ごと、ごみ拾いなどに励んだ。
長谷村は例年、道路愛護活動として側溝の泥処理などに各地区で取り組んでいるが、今回はそれと同時に、閉村記念事業の一つである「クリーン・キャンペーン」を実施。種類別に分けながらごみ拾いもした=写真。
非持地区(池上栄一区長)は、午前8時に地域住民約100人がスコップを持って集合し、ごみ拾いと側溝の清掃に取り組んだ。
その後、記念植樹も実施。村から配布された桜と楓の苗木、それぞれ5本ずつを同地区内にある駐車場脇など3カ所に植樹した。 -
日本野鳥の会伊那支部、風力発電の予定地で視察を兼ねた観察会
日本野鳥の会伊那支部(星野和美支部長)は19日、風力発電の事業計画がある高遠町の入笠山、芝平地区などで、現地視察を兼ねた探鳥会をした。
同支部は、民間企業が長谷村、高遠町の鹿嶺高原や入笠山で計画している2つの風力発電事業に反対しており、今回は、計画地周辺の実情を把握するための視察を実施。事業計画がある尾根の谷間から入笠山へと上がり、どのような動植物が生息しているかなどを確認した。
案内役を務めた地元山室の自然愛好家・春日光史さんは、さまざまな野生動物が残した痕跡などから、同地は鳥類だけでなく多くの動植物のすみかとなっていると指摘。また、富士見・茅野方面を見渡せる金沢峠は、野鳥が郡境を越えて通過するルートになっており「近隣に風車ができれば巻き込まれる危険性もある」と語った。
風力発電で最も大きな影響を受けると考えられているのが、高速で飛ぶ大型のワシ・タカ類で、これらは風車に衝突して命を落とすことが多いという。入笠山では、ノスリ、ハチクマなどの大型ワシ・タカ類の生息を確認しており、高冷地には絶滅危惧(ぐ)種のクマタカなどがいる可能性もある。
春日さんによると、入笠山での事業計画を進める青木あすなろ建設(本社・東京都)は、候補地の一部の民有地で、部分的な土地買収を進めているという話もあるという。 -
駒ケ根商工会議所が検定満点者など表彰
駒ケ根商工会議所(渋谷敦士会頭)は17日夕、05年度の段位認定試験で初段に合格した春日啓一郎君(赤穂小4年・駒ケ根速算塾)と、珠算、簿記の検定でそれぞれ満点を取った小学生20人を表彰した=写真。商工会議所の竹澤誠専務理事は一人一人に認定証や表彰状を手渡し「満点は簡単に取れるものではない。日ごろのたゆまぬ努力があってこそ今日の栄誉がある。これからも目標に向かって挑戦し、一歩一歩進んでいってほしい」と激励した。
満点合格者は次の皆さん。
▼簿記検定3級=高清水恵美子(アネット)▼珠算能力検定5級=花木建貴(駒ケ根速算塾)▼珠算能力検定暗算4級=和田健太朗、鈴木夢花(以上駒ケ根速算塾)▼珠算能力検定暗算5級=宮澤毅人、倉田拳伍、小椋香奈(以上駒ケ根速算塾)▼珠算能力検定暗算7級=山口達也、土屋諒太、白鳥綾菜、山・ス雄大、林彩子、宮澤今日介、萩原祐樹、小木曽達郎、後藤樹、久保田なぎさ、長島花奈、唐沢小春(以上駒ケ根速算塾)五味祥穂(五味速算塾) -
上伊那生協病院しゅん工
4月1日開院上伊那医療生活協同組合(小林伸陽理事長)が箕輪町木下に建設を進めてきた上伊那生協病院が完成した。18日、しゅん工祝賀会が箕輪町の伊那プリンスホテルであり、240人がしゅん工を祝った。病院は4月1日開院する。
新病院はベッド数125床。リハビリテーション科を新設し、これまでの内科、小児科、循環器科、消化器科と合わせ計5科を設置する。人工透析は12ベッド、デイケア定員は50人。
建物は鉄筋コンクリート造5階建て。1階は外来・通所リハビリテーション・医療福祉相談室、2階はリハビリ病棟40床・リハビリ施設、3階は療養病棟40床・人工透析室、4階は一般病棟45床(1泊人間ドック用3床)、5階は厨房・病院管理部門。延べ床面積7185平方メートル。総事業費21億円。
祝賀会で小林理事長は、「素晴らしい外観と同時に中身をどれだけ充実させるかが大事な課題。期待に答えられる病院になるよう頑張る決意。安心して医療が受けられる環境づくりも大きな課題。医療制度改善のためにも全力を挙げていく」とあいさつした。
一般の病院見学は19日午前10時縲恁゚後1時。 -
上伊那農業高校「みどり塾」 シイタケ駒打ち体験
上伊那農業高校が中心となって開く、環境問題などの自然について地域住民などが語り合う学習の場「みどり塾」は21日、南箕輪村の同校農場で、シイタケの駒打ち体験をした。参加者らは木槌を使ってトントンと小気味よいリズムで力強く種駒を植菌し、完成したシイタケの原木を持ち帰った。
昨年に続いて2回目の今回は、みどり塾会員に加えて一般住民にも呼びかけ、上伊那から約40人が参加。駒打ちの原木は90センチほどの長さに切りそろえた、直径5縲・0センチのクヌギやナラの木300本。参加者は一本の原木に20縲・0個の穴を電気ドリルで開けて種菌を打ち込んでいった。
駒打ちや原木の管理方法については上農高校の教諭らが指導。シイタケは来年の秋ごろ多く収穫できる見込みで、早ければ今年中にも。一年間に春と秋の2回の収穫期があり、種駒を打ってから5年間はキノコが獲れるという。
2度目の参加となる南箕輪神子柴の主婦唐沢ひさ子さん(56)は、昨年の原木からは今だ収穫が望めないそうで、今回は念入りに駒打ち。「去年のやつも一緒に気長に待ちたい」と自分で育てたシイタケの味を心待ちにしていた。 -
シュンラン約100鉢が並ぶ
日本シュンランの普及活動などに当たる南信地区の「中央蘭友会」(木村嘉伸会長、40人)は18、19日、伊那市民会館で春季美術展を開いている。飯山で採取された、紫色の花が咲く「紫宝」をはじめ、会員が丹精込めて育てたシュンラン約100鉢が並ぶ。
シュンランは里山にある身近な花で、作品はすべて野生だったもの。本年、全日本東洋蘭連合会に新規登録された「信濃美人」などもある。赤花、朱金花(オレンジ)、紫花などの色合い、葉の柄など鉢ごとに異なる作品に、来場者はかがみこんでじっくり見たり、会員から育て方を聞いたりしていた。
土屋澄一副会長は「派手さはないが、清そで可憐。花の違い、花と葉のバランスなど楽しんで見ていただきたい」と話す。
会場では、会員が育てたシュンランを市価より安く販売中。
この展示は飯田市、駒ケ根市、伊那市の持ち回りで、17回目を数えた。春の花物、秋の柄物と作品を披露している。
19日は午前10時縲恁゚後4時。無料。 -
高遠美術館館長・竹内徹さん自作洋画を町に寄贈
一水会会員で、信州高遠美術館長の竹内徹さん(69)=高遠町小原=が、画家として歩み始めて約30年間に描き、一水会や日展に出品した100号の大作16点を含む洋画22点を町に贈った。
生まれ育った高遠の風景が中心で、町職員を退職した1973年、画家として初めて描いた西高遠相生町周辺の風景「初夏の高遠」から一昨年の「山村待春(高遠)」まで、町の歴史の移り変わりがうかがうことができ、「町の歴史でもあり、自分自身の歴史でもある」と竹内さん。
町が合併する伊那市の風景や「権兵衛トンネルが開通したこともあり」木曽谷の風景も贈った。
竹内さんは「町のおかげで絵描きとして成長できたので、合併を前に感謝の気持ちを込めて古里に作品を残したかった」と話していた。
寄贈作品は今後、同美術館で保管し、個展として披露していく。 -
はらぺこ保育園卒園式
里山の自然の中で自由に育ってほしい竏窒ニ昨年4月に母親ら有志で立ち上げた伊那市富県の自由保育園「はらぺこ」で18日、初めての卒園式があった。巣立つ園児3人を保育士や保護者、年下の園児などが暖かく祝福した。
「ひまわりのように朗らかに笑い、下の子を優しく導いてくれました」など、それぞれの園児に向けた言葉と「みんなあなたが大好きです」と書かれた手づくりの卒園証書を3人に授与し、園児、母親が一緒になってはなむけの歌を歌った。
保護者の一人城倉三喜生さんは「さまざまな思いで入園したが、1年経った子どもの姿を見るとよかったと心から思う。野山をはらぺこになるまで走りまわる中でさまざまなことを学んだと思うが、それを忘れないよう、すてきな1年生になってほしい」と祝福した。
保育士の小林さんは「思った以上に森が子どもたちを受け入れてくれて、最初は躊躇(ちゅうちょ)していた子も山をかけ回れるようになった。1年を通して自然のおもしろさを実感した。これからも深めていきたい」と語った。
いつも行っていた思い出の場所までお弁当をもってハイキングもして、はらぺこ保育園らしい卒園式となった。
来年度は4月8日に入園式があり、4人の仲間が新たに加わる予定。同園は現在も入園児を募集している。
問い合わせははらぺこ保育園(TEL76・3341)へ。 -
春めいて椿咲く
三寒四温を繰り返し、ようやく春めいてきた飯島町では、民家の庭先でピンクの椿(つばき)が咲き始め、明るい花が道行く人の足を止めさせている。
椿が咲いているのは親町国道153号線沿いの芦部公子さん宅。 高さ3メートル、幹の太さ10数センチ。
芦部さんは「毎年2月末ころから咲き始めるが、今年は開花が遅れた。色が優しく、ほかの椿よりも早く咲く」と話していた。 -
通り町商店街に彩り 育てたパンジー飾る
伊那市の通り町商店街の活性化を目的に総合活動で取り組む、伊那小学校4年剛組(大沼聡教諭、30人)は16日、自分たちで育てたパンジーの花を植えたプランター30鉢を通り町一丁目のアーケード下に飾った。
剛組の花のプランター設置は本年度3回目。昨年9月に設置したサルビア、マリーゴールドなどのプランター60鉢は商工連合協議会が主催する「まちじゅう花いっぱいコンクール」で優勝もしている。
パンジーの花は児童たちが冬に合う花を竏窒ニ協議して選定。同コンクールの優勝賞金の一部を種代にあて、昨年秋から教室で育ててきた900本の中からよいものを選んで、プランターに5本づつ植え替えた。
プランターの側面には児童たちのスローガンである「通り町に花を広げよう!!」の文字。伊藤僚君、藤森司君の2人は「皆に花を見てもらい、通り町にお客さんが沢山きてもらえるとうれしい」と話していた。
剛組は商店街の人や地域住民にインタビューして研究した活性化対策の発表を2月、店主らに向けて発表したほか、買い物客には高齢者が多いことから昨年11月には「伊那橋」の歩道横に間伐材の手作りベンチも設置している。 -
春の高校伊那駅伝2006あす号砲
春の高校伊那駅伝2006(19日・伊那市陸上競技場発着点)の情報を提供するインフォメーションコーナーが17日、市駅前ビルいなっせ2階展示ギャラリーに開設された=写真。18日まで開催。正午縲恁゚後8時。
競技場やコース案内、応援エリア、男女別の出場選手一覧などの知りたい情報を19パネルで紹介。前回大会のビデオも上映し、選手たちが苦しい表情で頑張る姿が見られ、レースの過酷さがうかがえる。
今回は伊那市・高遠町・長谷村との3市町村合併や権兵衛トンネル開通を知らせるパネルも展示。全国各地の高校生が集う大会の情報提供コーナーで「新伊那市」もPRしている。
大会出場チームは県内や全国の強豪高校の1、2年生で構成。男子は77チーム、女子は34チームがエントリー予定。スタートは女子が午前10時、男子が午後0時05分。 -
高遠町で第109回誕生証書授与式
高遠町の第109回誕生証書授与式がこのほど、町文化センターであり、昨年9月から12月までに生まれた19(男9、女10)人に証書などを贈って、出生を祝った。
伊東義人町長は「少子化のなかで喜ばしいこと。元気な町を目指すためには、明るい子どもたちの笑い声が響くことが大切」とあいさつし、健やかな成長を願った。「元気な子に育ててください」などと保護者に声をかけながら1組ごと記念撮影をし、祝い金や記念品を贈った。
昨年の町の出生人数は48人で、町が若者定住対策を図った「町営住宅の建設効果もあってか」(住民課)、02年から50人前後を保ち、安定してきているという。 -
適正な食事摂取量を学ぼう
自分の体重にあった適正な食事摂取量を学ぶ教室がこのほど、宮田村老人福祉センターで開かれた。村の健康診断で糖値やコレステロール、体重などで改善が必要とされた人を中心に、11人が参加。会食も楽しみつつ、一人ひとりが食生活を見直した。
村住民福祉課の主催で、本年度4回目。用意されたおでんやポトフなど、実際の料理を皿に盛りながら、どれだけのカロリーがあるかなど確かめた。
天ぷら一つとっても、素揚げとかき揚げでは、全くカロリーなどが違ってくることなどを知り、参加者は驚きの様子。
用意したおかす一つひとつを、ご飯一杯分にして換算する場面もあり、「これじゃ、なんにも食べられん。酒も飲めんなぁ」と話す姿もあった。
それでも熱心に適正な摂取量を確かめ、自分の食生活を再確認。村の担当者は「意識を持つことが大切。食べながら、改善につなげてもらえれば」と話し、用意した料理は参加者全員で楽しく会食した。 -
県長寿社会開発センター上伊那地区賛助会設立
県長寿社会開発センター上伊那地区賛助会の設立総会が17日、伊那市の県伊那合同庁舎であり、会長に伊那市の高橋大八さんを選出した。
賛助会は高齢者の生きがいづくりなどに取り組む同センターの事業に協力する人たちで構成。老人大学の卒業生などが多く参加し、上伊那全域から集まる伊那支部は現在、約600人が所属している。
県が04年に策定した「県出資等外郭団体改革基本方針」に伴い同センターの賛助会伊那支部は、従来は行政が主体的に進めてきた賛助会の企画運営を、会員主体でする新組織に委ねるための準備を昨年11月から進めてきた。県内10広域でも同様の動きが進んでいる。
上伊那地区賛助会は伊那支部の個人賛助会員によって組織し、グループ活動の推進、研修会・講習会の開催、会報の発行などの事業に取り組み、長寿社会開発センターや伊那支部の事業も支援・協力していく。
会員相互の連帯を深めたり、活動グループの活性化を目的とした「賛助会の集い」もあり、ハーモニカや合唱に取り組むグループの発表が、参加者を楽しませた。 -
箕輪町公民館長に柴登巳夫さん再任
箕輪町教育委員会は16日の臨時会で、任期満了に伴う町公民館長の選任で、柴登巳夫さん(62)=上古田=を再任した。任期は06年4月1日から08年3月31日までの2年間。
柴さんは臨時会で、「力不足だが一生懸命務めたい。地域の振興は公民館活動からという。知恵とずくを出して頑張ってまいりたい」とあいさつした。 -
手作り獅子舞公演力強く 伊那小4年毅組
伊那小学校4年毅組(竹内薫教諭、30人)は16日、市駅前ビルいなっせ多目的広場で、手作り獅子舞公演「毅(き)望の舞」を開いた=写真。友人や保護者、地域住民など約80人以上が集まる前で、児童たちは本年度の学習成果を熱演した。
総合活動で独自の獅子舞作りに取り組む毅組は、昨年夏に「羽広獅子舞」(同市西箕輪)の存在を知り、同10月末の校内音楽会では獅子頭、囃子(はやし)、舞などを創作して初披露。今年1月中旬には同市富県の歌舞劇団・田楽座との交流で、獅子舞の起源や各地に伝わる舞の種類などについて学習を深めた。
公演では自分たちの願いを込めて制作した「友情の舞」「夢叶いの舞」などの5演目を披露。登場した計12頭の獅子頭は耳やあごが動き、それぞれの表情は個性豊か。子どもたちの公演を見に駆けつけた田楽座の女性座員は「いつの間に作ったの」「かっこいい」と演技を驚きの表情で見入っていた。
「福の神の舞」に登場した「百足(むかで)獅子」は、獅子頭の大きさが横80センチ、縦50センチ、奥行30センチのダンボール製。体長も5メートルと大きく、7人の児童が一緒になって操作した息の合った演技に大きな拍手が送られた。
御子柴友海ちゃん(10)は「協力すれば何でもできることが獅子舞づくりを通じて分かった」と感想。今後はもっと多くの市民に毅組の獅子舞を広げていきたいと児童たちは意欲を見せている。 -
保科正之ドラマ化署名に新宿の民踊連盟1万人分協力
旧高遠藩主・保科正之公のNHK大河ドラマ化実現に向けて署名活動を展開している高遠町に15日、町と友好提携を結ぶ東京都新宿区の民踊連盟が訪れ、1万602人分の署名を届けた。
民踊連盟の田中早苗理事長が町役場の伊東義人町長を訪ね、「夢が実現され、放映が可能になったときには楽しく見させてもらいたい」と手渡した。
伊東町長は協力に感謝し、「人口7千人の町から21万を越える輪が広がった。今後も火を絶やさないように進めていきたい」と述べた。
町は新宿区と提携して今年で20年目を迎えるが、民踊連盟は当初から町の夏祭りに参加している。町が昨夏の祭りの際に、連盟に署名の協力を求めると、連盟は連盟内だけでなく都内の踊り仲間に声をかけるなど広く集めたという。 -
大芝高原音頭アレンジ曲に使う園児らのかけ声録音
南箕輪村の西部保育園で16日、「大芝高原音頭」のアレンジ曲に加える園児たちのかけ声を録音した。
老若男女が踊れ、若者にも受け入れられる飽きのこない曲を目指したアレンジ版は、よさこいソーランをイメージしたアップテンポ調。拍子木、太鼓などの音を加え、オリジナル性も出した。
出来るだけ多くの人にこの曲に携わってほしい竏窒ニの思いから、曲に加えるかけ声には、村民の声を使うこととなり、大芝高原に一番近く、なじみのある西部保育園にも依頼。年長園児22人が参加した。
曲のアレンジを手掛ける岡谷市の総合企画運営会社「サクセス」のメンバーは、「まっくん」の着ぐるみで園児たちの関心を引き付けながら曲をはじめる時の「よっ」というかけ声や「そうりゃ」という合いの手を録音。園児たちもメンバーの楽しい誘導にこたえ、大きなかけ声を返した。
園児のかけ声は21日に録音する一般や小学生のかけ声と合わせてアレンジ版に加える。
曲は3月中に完成させ、4月中旬以降に一般にも公開する。今後は振り付けも検討していく予定。 -
伊那谷出身作家の作品が一堂に
伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで21日まで、「信州(伊那谷)ゆかりの作家展」が開かれている=写真。明治から昭和にかけて活躍した地元物故作家を中心に洋画、日本画、版画、彫刻など約40点を展示販売している。
出品作家は世界的にも有名な山口進をはじめ、横井弘三、中村不折、瀬戸団治、平沢喜之助、宮坂勝、滝川太郎などの伊那谷にゆかりのある30人余。
作品は山口進の初期の作品となる、1925年制作の木版画「いろり」(23×16センチ)のほか、登内微笑の日本画「ふくろう」(12号)、中川紀元の油絵「薔薇」(8号)などが並ぶ。
関係者は「伊那谷出身の有名作家の作品が一堂に見られる展示会へぜひ」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。