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上伊那北部消防連絡協議会定期総会
辰野町、箕輪町、南箕輪村の消防団でつくる上伊那北部消防連絡協議会は18日、定期総会を箕輪町の地域交流センターで開き、08年度の事業計画案や予算案を承認した。
08年度の主な事業は次の通り
▽水防訓練(5月18日)▽幹部訓練(5月31日)▽県ポンプ操作大会激励会(7月27日)▽正副分団長研修(9月6日)▽ラッパ訓練▽幹事会竏窒ネど。
08年度の同協議会負担金は辰野町16万4800円、南箕輪村13万8200円、箕輪町17万7千円で、計48万円。
08年度の上伊那北部消防連絡協議会の役員は次のみなさん
▽会長=平沢久一(箕輪町消防団長)▽副会長=武居保男(辰野町消防団長)、松沢武夫(南箕輪村消防団長)▽評議員=小松孝寿(箕輪町消防団副団長)、古村幹夫(辰野町消防団副団長)、藤田政幸(南箕輪村消防団副団長)▽幹事長=倉田昌(箕輪町消防団本部長)▽幹事=林国久(辰野町消防団本部長)、唐沢英樹(南箕輪村消防団本部長)、上田康夫(辰野町消防団消防主任)、宮下裕司(南箕輪村消防団消防主任)▽書記=滝沢光義(箕輪町消防団消防主任)▽参与=内山朝高(箕輪消防署長)、丸山均(辰野消防署長)、加藤純治(南箕輪村役場総務課長)竏秩B -
染織作家・小山憲市展
上田市在住の上田紬の染織作家、小山憲市さんの展覧会が19日、伊那市生涯学習センター2階の展示ギャラリーで始まった。
県内外で展覧会を開いているが、南信では伊那で2度目。
遠目には一色に見える着尺は、近くで見ると何色もの糸で織ってあり、それぞれに質感も異なる。「着る人を引き出せるシンプルな着物を作りたい」と着心地も含め色、糸、質感にこだわり、じわじわと味わいが出る作品づくりをしている。今回は訪問着、帯、着尺など約50点がある。
「着物は実用着からファッションに替わり、おしゃれ感も違ってきている。洋服では出せないその人らしさを着物で出したい。今の時代に作りたいものを探りながらやっている」と小山さん。「ギャラリーなので気楽に見て、触って、知ってほしい。何か心に残って帰ってもらえたらうれしい」と話している。
展覧会は20日まで。午前9時縲恁゚後4時。 -
エッセー集「風景の中の人びと 伊那谷の里山今昔点描」出版
箕輪町
赤羽稔章さん「一番印象にあるのが農村の戦前戦後の風景。今となっては全てが思い出になるが、そこには自然の風景があり、セミが鳴いていたり、ニワトリの声がしたり、音も自然も必ずくっついている。戦争中で食べるものもない状況だったが、それでも今とは違う温かな暮らしがあった。それを書きたいと思った」
生まれ育った伊那市高遠町荊口の風景、子ども時代の思い出、父母との関わり、今の暮らしの中での思いや散歩のことなどをつづったエッセー集「風景の中の人びと 伊那谷の里山今昔点描」を出版した。
長野県内の公立小中学校で教員を勤め退職。現在は長野県陸上競技協会上伊那支部陸協副会長(日本陸連S級公認審判員)を務めている。
出版は今回が3冊目となる。1冊目は「実南天」(1998年)、2冊目は「残月の小道」(2003年)。いずれもエッセー集で、「実南天」は教員時代の作品や妻の看病の様子、「残月の小道」は小さいころのこと、教わったことなどを自然と結びつけて書いた。
「何かもう1回出してみたい」。そんな思いで06年の始め、高遠のころのことを書いた3、4編の短いエッセーを手に東京の郁朋社を訪ねた。「やりませんか」という言葉をもらい出版を決め、同年の暮れころから本格的に執筆を始めた。
「うそは書けない」と高遠町誌、三義村誌などを参照し、取材もし、表現にもかなり神経を使った。
「小さいとき、夕焼けはいいな、山の中はきれいだなと感じていた。山の中で子どもが大勢いたわけではない。小学校の同級生はたった5人。孤独ではないけど、寂しかったんだと思う。寂しいから自然の美しさに引かれ、感じたのかもしれない」
ずっと心に残る自然の美しさ、心の風景が全編を通じてつづられている。
「160ページの本にするのは大変だったけど、仕上がった本を手にして、これが本かなと思った」と満足の1冊になった。
教員時代、文集に寄せた作文を読み、涙してくれた同僚がいた。「ぼくの作品を読んで感動してくれる人がいるなら書いてみよう」。そう思い、始めた執筆。何かを表現したいと、作詞や書にも取り組んでいる。
手元に届いた真新しい本の題字は自らが書いた。4月下旬、全国の書店に並ぶ。(村上裕子) -
春山登山シーズンに合わせ、中アで遭難救助訓練
春登山が増える時期に合わせて、市民ボランティアでつくる中央アルプス山岳救助隊(唐木真澄会長)と駒ケ根警察署県警山岳救助隊が19日、中央アルプス千畳敷付近で遭難救助訓練を実施した。18人の隊員が参加し、自分自身の身を守りながら遭難者を安全に救助する方法を確認した。
訓練は普段は個々に活動している個々の隊員が雪山での救助に関する知識を共有するとともに、意志疎通を図ることなどを目的としている。例年5月にしていたが、今年は残雪の多い4月に早めた。
今年は滑落事故の発生を想定し、捜索、救助、搬送までを訓練。遭難者を搬送する訓練では、専門的な機材を用いず、身近な装備品を代用して搬送する方法を用いた訓練を展開し、遭難者を搬送する時には自分たち自身がなだれに巻き込まれないような安全な場所を確保すること、搬送している間も声をかけるなどして遭難者の顔色を確認しながら行うことなどを確認した。
唐木隊長(64)=伊那市西春近=は「今年、中アは残雪もかなり多い。春登山などで入山する人は天候を見極め、重装備で臨んでほしい」と話していた。
昨年駒ケ根警察署管内で発生した遭難は死亡事故2件を含む6件。千畳敷カール東側下斜面は絶えず雪面が凍結しているが、南アルプスの眺望が良く、写真愛好家などが入り込むことも増えており、滑落事故も発生している。また今年は特に残雪が多く、雪庇(せっぴ)となっている場所も多いという。 -
松島神社例大祭 19、20日の両日にぎわう
箕輪町松島区の松島神社例大祭が19、20日の両日、同神社などであった。地元小学生が本堂で「浦安の舞」を奉納したり、鼓笛隊が区内を練り歩いたりした。バナナチョコレートや焼きぞばなどの露店も境内に並び、両日にぎわった。
区内の女子児童12人が巫女(みこ)の衣装をまとい6人1組ずつに分かれ、「すず」「扇」の舞をそれぞれ奉納。ビデオカメラなどを片手に持った保護者ら約40人が本堂に集まり、舞姫たちのかわいらしい姿を笑顔で見守った。
本堂で「浦安の舞」を披露する舞姫たち -
伊那谷新酒祭り
伊那谷の9つの酒蔵が持ち寄った自慢の新酒を飲み比べる「第6回伊那谷新酒祭り」が19日、満開の桜に彩られた伊那市の春日城址公園で開かれた。地元の商店主らでつくる「ルネッサンス西町の会」(向山等会長)主催。
訪れた人たちは1枚につきグラス1杯の酒を味わえるチケット(7枚つづり千円、3枚つづり500円)を買い求めると、各酒造メーカーがテントにずらりと並べた銘柄の中からどれを飲もうかと品定め。メーカーの担当者に「こっちの方が辛口ですよ」などとアドバイスを受けて酒を選ぶと、一口ずつじっくりと味わった。飲み終わると早速次の銘柄の酒を選んで注いでもらい、微妙に違う味や香りを比べて楽しんでいた=写真。
「ルネッサンス西町の会」会長の向山さんは「今年は天気も良く、風も穏やかで絶好の日和だ。桜の下でおいしい酒を存分に味わってほしい」と話した。
きき酒コンテストのほか、風船パフォーマンスのゴンベエワールド、小出太鼓、アフリカンドラム演奏などのアトラクションもあり、雰囲気を盛り上げた。 -
伊那市立図書館カード新デザイン決定
伊那市立図書館が利用者などに応募を呼び掛けていた第1回図書館カードデザインコンテストの審査が終了し19日、カードに採用される入選2作品のほか、佳作8点が発表された。
新カードに採用されるのは宮下光誠君(5)=伊那市中央=の、本を読んでいるヒマワリ=写真右=と、早川美佳さん=箕輪町=の本を持つゾウの作品=同右=。平賀研也伊那図書館長は「小さなカードサイズになってもはっきり分かるデザインなのが良い。色も温かみがあって大変きれいだ」と話している。
新デザイン移行は5月中の予定。新規発行以外で新デザインカードを希望する場合は再発行扱いで1枚100円かかる。
07年12月25日から今年3月2日までに寄せられた応募作品は196人の209点。全作品を3月4日から10日間、市立図書館に掲示して一般からの投票で50点にしぼった上、伊那と高遠の図書館長が特別に推薦した15点を加えて市教育長、信州高遠美術館長、伊那と高遠の図書館長などが審査した。
入選者は次の皆さん。
▼入選=宮下光誠(伊那市中央)早川美佳(箕輪町)▼佳作=酒井麻里(伊那市西春近)小坂環(伊那市伊那)柴希代実(箕輪町)こうのけんたろう(伊那市西町)西村春陽(伊那市山寺)小林純也(辰野町)はやしふうか(伊那市荒井)伊藤楓(伊那市美篶) -
三峰川桜ツアー
三峰川堤防沿いの桜を眺めながら川沿いをのんびり歩いてもらおうと市民団体の三峰川みらい会議(織井秀夫代表)は19日、「三峰川の桜めぐりツアー」を開いた。好評だった昨年に続いて2年目の開催。家族連れなど約20人が参加し、折良く満開となった桜の花とともに三峰川べりの自然の風景を楽しんだ=写真。
参加者は午前11時、スタート地点の伊那市役所前を歩いて出発。約8キロ先にあるゴールの高遠町、山田河原臨時駐車場を目指した。晴れてはいるものの、時折強い風が吹き付ける天候となったが、青島堤防の桜並木にさしかかると、風に飛ばされたたくさんの花びらが目の前を乱舞する幻想的なシーンに遭遇。「きれいだね」と歓声が上がった。
参加した伊那市伊那の女性(72)は「桜もちょうど見事な咲き具合できれいだった。来年も参加したい」と話した。 -
南箕輪村体育指導委員会 定例会会議
南箕輪村の体育指導委員会定例会会議は16日夜、村民センターで行い、任期満了により指導員8人を委嘱し、新役員を選出した。会長には増田雄二さん=北殿=を再任し、副会長は松沢美和さん=田畑=、会計は安積秀子さん=大芝=を新任した。
委嘱した指導員は再任7人、新規1人の全8人。同会議で村教育委員会の唐沢由江教育次長は「みなさんは、村の社会体育を引っ張っていく重要な役割を担っている。これからも指導員同士、和気あいあいと力を合わせて取り組んでほしい」と活動に期待した。
会議では、体育指導委員会の今後の活動について話し合いがあり、本年度からは村住民福祉課が進める運動行事へ積極的に協力していく考え。このほか、地域で運動団体を設立したいと考える人たちに向け、発足や運営の手助けをPRしていくことなどを決めた。
委嘱を受けた体育指導委員のみなさん -
「小さなおはなしむら」 毎月第1・3金曜日に
南箕輪村図書館が年間を通して行う、未就園児の親子を対象とした読み聞かせイベント「小さなおはなしむら」が本年度も始まった。わらべ歌や絵本を楽しみながら、親子のコミュニケーションの時間を作っていく。
イベントは4月から来年3月まで、一月2回ずつの計24回で、本年から毎月第1・3金曜日に村民センター2階和室で開催している。わらべ歌は、蓑輪町のピアノ講師・千葉芳子さん=箕輪町=が教える。
千葉さんによると、わらべ歌は500年前に・ス子ども自身が作ったもの・スで、日本人が聞きなれた音程が特徴。「わらべ歌を歌いながら、親が子どもに生まれてきてありがとうの気持ちを伝えてほしい」と話している。
村図書館は、幼児や小学低学年を対象としたイベント「おはなしむら」も26日から3月14日までの間、村民センターで開く。両イベントの問い合わせは、村図書館(TEL73・4946)へ。
わらべ歌や絵本を楽しむ親子たち -
ポーセラーツとクラフト展
食器などの磁器に上絵付けをしたポーセラーツなどを展示した「ポーセラーツとクラフト展縲恊カ活に潤いと彩りを縲怐vが17日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。伊那市でポーセラーツ・トールペイントサロン「プリムローズ」を主宰する大洞かずよさんら3人の女流作家による伊那で初の展示会で、美しい磁器の世界を紹介している。
ポーセラーツはポーセリン(磁器)とアート(芸術)を合わせた造語で、食器などの白磁にシール感覚で使える転写紙や上絵の具、金彩などを使い、自由に絵付けを楽しめるアート。焼成後はオリジナルの食器として使用できる。
今回、大洞さんのほか茅野市の萩原伸子さん、塩尻市の小林弥生さんが、それぞれ「春夏秋冬」をテーマにしたティーカップ、ティーポット、皿などの作品を展示。高遠の桜の開花に合わせた「桜」の作品やブライダル作品のコーナー、転写紙ではなく自ら絵を描いた白磁ペイントの作品もある。このほかトールペイントやレカンフラワーなども含め約250点がそろった。
大洞さんは、「自分の好きなデザインで好きな食器がだれでも簡単にできる。ぜひご覧いただき魅力に触れていただけたらうれしい」と話している。
会期は20日。午前10時縲恁゚後6時(最終日午後3時)。無料。 -
ひだ高山 手仕事展
岐阜県高山市清見町で工芸に取り組む工房有志による「ひだ高山 手仕事展」が18日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。
清見クラフト協会に所属する工房のうち、有志4工房による伊那で初の展示会。木工の創作クラフト「島田工芸」の嶋田隆康さんの声かけに応じ、木工の好刻「清見クラフト工房」、木工と染色の「ハーブ・ガーデン」、「ステンドグラス山田工房」が参加した。
作品は温もりのある木のいす、机、塗りの器、砂時計、ハーブ染め、ステンドグラスのランプなど。高遠の桜にちなみ砂時計では土台に桜の木を使い、砂も新色の桜色がある。
「4つの工房で作っているものを見てほしい。お客様とのコミュニケーションで広がりを持ち、楽しみたい」という。
リクエストに応じて木に絵と名前を書く「木いほるだあ」の実演、砂時計の組み立て体験、とんぼ玉の体験(天候による)もある。作品は展示即売している。
会期は21日。午前9時半縲恁゚後5時半(最終日午後4時)。入場無料。 -
第17回伊那市新ごみ中間処理委員会
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設地を決定する伊那市の用地選定委員会(伊藤精晤委員長)が18日、市役所であった。候補地の適正を判断する32の点数評価項目については、環境影響などを評価する「環境保全項目」、建設コストなどを評価する「建設関連項目」に分けて点数化し、環境保全は点数が低かった下から4カ所、建設関連は下から3カ所を候補地から除外することを決定。除外対象となる候補地が重複しなかった場合、現在の13候補地から6候補地まで絞り込まれる。除外対象の3カ所が重複した場合、残るのは9カ所。これにより、造成に多額の費用がかかる与地などは、候補地から除外されることになりそうだ。
この日事務局は、候補地の名前は伏せた状態で各候補地ごと環境保全項目、建設関連項目の合計点を算出し、比較した資料を提示。具体的に何カ所の候補地を除外するかを検討を求めた。
議論の結果、環境保全項目はほかの候補地より明らかに点数の低い3地点を除外することを決定。建設関連項目は「建設コストが多いから落とすという判断はしたくないので、できれば全部残してほしい」といった意見もあったが、最終的にほかより点数が低かった候補地2カ所を除外することとした。
伊藤委員長は「極端に建設コストが高いというもの問題。また、防災面を評価する項目も含まれており、安全性の確保という点からも2カ所を除外した」としている。
また、最終候補地1カ所を絞り込む方法については「最後は総合点で決めるべき」とする意見と「その内容がどういう構成になっているか、きちんと見て決めるべき」とする意見が対立。しかし、委員会としては、総合点で1位となった候補地をそのまま最終候補地とするのではなく、出てきた結果を再度議論し、視察で実際に現地の様子を見て、最終判断を下す方針を確認した。
伊藤委員長は「最終的に候補地1カ所が決まらなければ、委員投票で決めるしかないと考えている。委員にはこれまでの住民意見を参考にして、総合的に判断してもらいたい」とした。
次回は何カ所かまでに絞り込まれた候補地を視察し、最終候補地を決める議論をする。 -
勝間のしだれ桜 見ごろ
伊那市高遠町勝間にある薬師堂のしだれ桜が見ごろを迎えた。桜を手入れする地元の「桜を守る会」の小松照夫会長によると、18日現在で八分咲き、満開は20日ごろ。
しだれ桜は1854縲・0年ごろ、勝間の里人が植樹したといわれ、樹齢140年を超える。高さは約20メートル。「枝が何層にも重なり、天から流れ落ちる滝のよう」と表現される。
市は昨年度、「桜のある風景」修景事業の一環として、薬師堂前の道路に設けた鉄製の白いガードレールを木製ガードレールに取り替えた。
桜にマッチした景観に、県内外から訪れた観光客やアマチュアカメラマンはさまざまな角度から写真を収めた。
静岡県から来た夫婦連れは「高遠城址公園のほうから見えた。大木でびっくり。素晴らしい」と桜を見上げていた。
薬師堂は国道152号を長谷方面に向かい、白山トンネルを抜けた右側。駐車場は、高遠さくらホテル近くのほりでいパーク駐車場。 -
まほらいな市民大学
伊那市まほらいな市民大学は14日、08年度最初の講座を生涯学習センターで開き、ベトナムで象と暮らす人々の写真を撮り続けている写真家の新村洋子さんを講師に講演「象と生きる」を聞いた。
教員を退職後に写真学校に通い、課題の写真展のために2002年に撮影に訪れたベトナム。少数民族の子どもを撮影中に偶然、象が後方の農園を歩いているのを目撃し、それをきっかけに象と暮らす人々を撮影している。
象や象使い、野生像が生息するヨックドン国立公園などの写真とともにエピソードを話し、野生像を調教する貴重な映像や、今年3月24、25日に訪れた際の象祭りの写真も紹介した。
象の捕獲が禁止される以前に、広い森の中で合図のために使われた角笛の音楽を録音した音も紹介。「象が獲れた」「村へ帰るから森の入口に集合」「村人は迎えにおいで」という3種類の音楽で、「ただ野蛮な象狩りだけでなく、音楽で知らせる文化があった」と話した。
新村さんは今後について、「本当に象や森を愛する人をヨックドンの森へお連れしたい。人がどっと訪れたら森が荒れるのでだめ。少しずつ広めたい」と思いを語った。
ベトナムの象などの写真を紹介する新村洋子さん -
5月にリサイタルを開く駒ケ根市出身のテノール歌手・佐野成宏さんが杉本市長を表敬訪問
5月に市文化会館でリサイタルを開く駒ケ根市出身のテノール歌手・佐野成宏さん(43)とその後援会(木下勝敏会長)が17日、杉本幸治市長のもとを表敬訪問し、リサイタルへの意気込みを語った=写真。
リサイタルは自身の後援会結成10周年を記念したもの。また今回、コンサート会場などに足を運ぶ機会が少ない障害者にも音楽を楽しんでもらいたいとの願いから、市内の障害者20人を無料招待することを企画。この日はそのチケットを持って杉本市長のもとを訪れた。
佐野さんは最近まで滞在していたフランスでのコンサートの様子などを話しながら「お客さんも聞いているうちに、段々盛り上がっていく感じが分かるので、そういうのが嬉しいですね」と語った。
また、後援会の名誉顧問でもある杉本市長は「クラシックの楽しみをみなさんにも味わってほしい。観客の数が倍になるよう、先頭になってやっていきたい」と語った。
リサイタルは5月21日、市文化会館である。午後7時開演(開場は午後6時半)。全席指定でS席5千円、A席4千円、学生席(学生証が必要)2千円。
佐野さんは「今回は自分が生まれ育った駒ケ根の地で、イタリアからピアニストをお招きして本場の音楽を聞いていただける機会をもてた。ぜひ多くの人に来ていただければ」と話していた。
チケットの発売・申し込みは市文化会館(TEL83・1130)へ。 -
【記者室】旧庄屋屋敷を再生
「古くて美しいものを残せる人の気持ちと社会を広げたい」。伊那市の旧庄屋屋敷を保存活用するプロジェクトが始まった。都会に暮らす一新塾21期生有志が取り組んでいる。
空家になり3年が経ったかやぶき屋根の屋敷は、メンバーの言葉を借りれば「ぼろ」。しかし長屋門をくぐった先にどっしりと構えるその姿は、繁栄の面影を残す。
郷土文化の再創生という大きなテーマを掲げたプロジェクト。都会の人が田舎で新たなことに取り組むには、地域の受け入れなど難しい面もある。が、今回は屋敷所有者も親族も歓迎ムード。「でしゃばりになっちゃいけない」と控えめながらも、一緒に再生したい思いがある。古くて美しいものに命を吹き込む様を見守りたい。(村上裕子) -
森田勇造さん著書寄贈
国立信州高遠少年自然の家の所長を05年3月まで4年間務めた旅行作家森田勇造さん(67)=東京都杉並区=は4月に刊行した最新の著書『安全・安心とこころの保障竏衷ュ年教育と体験活動』(世論時報社刊・A5判167ページ)10冊を伊那市に寄贈した。森田さんは16日、市役所を訪れ、市教委の北原明教育長に手渡した=写真。森田さんは「少年の家での取り組みを中心に、自然を敬い、自然とともに生きる知恵などについて書いた。子どもの体験教育はレクリエーションではなく、生きる力と知恵を身につけるために必要なものだ。小中学校の先生など教育関係者や保護者に読んでほしい」と話した。北原教育長は「たくさんの寄贈に感謝する。市の図書館と分館に配置したい」と礼を述べた。
森田さんは民族の生活文化研究のために世界各地を訪れる一方、野外教育文化の研究、啓発、実践に努めている。青少年交友協会理事長、野外文化教育学会顧問、東京学芸大客員教授。 -
高遠城址公園でさくら茶サービス
伊那市商工会女性部(池上幸子部長)は16日、高遠城址公園で花見客にさくら茶をサービスした。17日午前10時からもある。
1500本のタカトオコヒガンザクラは満開で、公園内は花見客で大にぎわい。南曲輪(ぐるわ)に設けたサービスコーナーは開始時刻前から200人が並ぶほどで、部員約20人が接客に追われた。
さくら茶は部員の手作りで、地元産の八重桜を1年間、塩づけにした「桜志津久(さくらしづく)」を使用。高遠まんじゅうの試食と合わせて、1日3千人分を用意した。
湯の中で桜の花びらが広がり、花見客は「桜の香りがしておいしい」とさくら茶をすすった。
このサービスは20年ほど続き、池上部長は「さくら茶でもてなすことで、全国各地から来た花見客に高遠へ来て良かったなという思い出を作ってもらえれば」と話した。 -
伊那公園で「健康歩道を歩き・太鼓演奏を聴き・カラオケを楽しみながら食事をする会」
伊那市の伊那公園で13日、「健康歩道を歩き・太鼓演奏を聴き・カラオケを楽しみながら食事をする会」(伊那公園桜愛護会主催)があった。満開に咲く桜(ソメイヨシノなど約280本)の下、大勢の家族連れが集まった。
和太鼓演奏には地元の小出太鼓や伊那太鼓のほかに、南箕輪村の鼓龍太鼓が加わり、公芝生広場の特設ステージで演奏を披露。
また今年は、足裏のつぼを刺激する健康歩道で、地元の保健委員らが健康歩道の正しい歩き方を指導するコーナーの手前に、「みはらしの湯」から借りた足湯の風呂桶(おけ)で足湯コーナーも設置。桜を見ながら、くつろぐ人が多かった。 -
信大の大谷教授 日本農学賞受賞
信州大学大学院農学研究科の大谷元教授(58)=南箕輪村=がこのほど、日本農学賞を受賞した。牛乳たんぱく質の免疫調節機能を中心とした32年間の研究業績が認められ、同大学出身者として2人目の栄誉を手にした。
賞は日本農学会が授与する「日本の農学研究者間における最高の賞」とされ、本年度7人が受賞。5日、東京で受賞式があり、大谷教授は「信じられないこと。これまでの研究で大変だったことはない。すべて研究を支えてくれた人たちのおかげ」と語る。
大谷教授は、牛乳アレルギーを引き起こす原因となる抗体を作り出さないため、牛乳たんぱく質の分子を小さくする研究で、牛乳本来の風味を残し、アレルギー症状を起こさない領域を発見。この研究は、育児用調製乳の商品化に実用された。
また、アレルギーの原因物質となるたんぱく質を免疫調節し、健康維持に寄与するため、免疫力を高める家畜飼料を実用化した。
今後もアレルギー症状の解明に尽力する大谷教授は現在、花粉症低減化の食品素材の研究を進めている。
日本農学賞を受賞した大谷教授 -
伊那市富県の旧庄屋屋敷保存活用で郷土文化再創生へ
地域生活文化道場「伊那庄屋館」プロジェクト始動伊那市富県にある、かやぶき屋根の旧庄屋屋敷を郷土文化の技と志を学ぶ場として再生を目指す、地域生活文化道場「伊那庄屋館」プロジェクトが動き出した。新しい日本を創造する市民のためのネクストリーダー養成学校「NPO法人一新塾」(東京都)の21期生有志でつくるプロジェクトチーム「地域生活文化道場チーム」(八木晴之リーダー)の取り組み。所有者の埋橋さち子さん=伊那市山寺=から空家になっていた屋敷を借りて保存活用し、「郷土の文化再創生」をコンセプトに地域活性化の拠点として新たな命を吹き込もうとしている。
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タカトオコヒガンザクラ1500本が満開
「天下第一の桜」と称される高遠城址公園のタカトオコヒガンザクラが15日、満開を迎えた。昨年に比べて3日遅いが、ほぼ例年並み。20日ごろまで楽しめる。
公園内には、樹齢140年の古木を含めて1500本があり、県の天然記念物に指定される。花はソメイヨシノよりやや小ぶりで、雲のようにもくもくと咲くのが特徴。昨年より花びらの薄紅色が濃いという。
花見客でにぎわい、静岡県から来た女性(67)は「桜の本数が多くて見事。山がかすんで見えないのは残念だけど、本当にきれい」と感激していた。 -
城址公園で高遠ばやし巡行
伊那市の高遠城址公園で14日夜、高遠ばやしの巡行があった。タカトオコヒガンザクラは八分咲き。ライトアップされた夜桜の下を高遠ばやし保存会員約20人がゆっくりと練った。
高張ちょうちんを先頭に、三味線、横笛、太鼓などが続き、「はーおう」のかけ声で高遠閣を出発。行きはテンポの緩い本ばやし「松ばやし」「南蛮ばやし」、帰りはテンポの早い帰りばやし「御箏(おんこと)ばやし」「勢能(せのう)ばやし」を演奏した。
夜桜と一緒に、写真に収める花見客が目立った。
観桜期に合わせた演奏は6年目で、小松友衛会長は「これだけ満開に近い桜を見ながらの巡行は最高」と話した。
高遠ばやしは8つの町内に残り、それぞれ独自の曲を持っている。
巡行は17日午後7時からもある。雨天中止。 -
伊那節まつり
伊那節の歌詞や由来を刻んだ伊那公園の「伊那節発祥の地」石碑の前で15日、第49回伊那節まつりが開かれた。満開の桜の下、伊那節保存会(鈴木一比古会長)が華やかに伊那節を披露=写真。出席した約40人の観光関係者らを楽しませた。
玉ぐしをささげるなどの神事の後には観桜会が催され、出席者は目の前いっぱいに広がる満開の桜を眺めながら、伊那節談義に花を咲かせた。
主催者を代表して伊那商工会議所の向山公人会頭は「伊那節に歌われている高遠は伊那市と合併し、木曽は権兵衛トンネルで結ばれた。時代の変化を感じるが、伊那節は地域の伝統として変わらずに受け継がれていってほしい」とあいさつした。
祭りは48年前、伊那市と伊那商工会議所が建立した石碑を桜の季節に合わせて除幕したのを機に始まり、毎年この時期に桜を楽しみながら行われている。 -
伊那公民館女性教室開講
「女性の生き方について考えてみよう」をテーマに1年間さまざまなことを学習する伊那公民館(武田登館長)の女性教室が開講した。14日、同公民館で開講式が行われ、和気あいあいの活動をスタートさせた=写真。参加者は昨年度より2人増の52人で、新規受講者は9人。学級長の田畑幸子さんは「健康が第一。教室に参加できる感謝の心を持って一年頑張っていきたい」とあいさつした。
武田館長は「多くのクラブやサークルなどがあるが、この教室のように新たな参加者が増えるのは珍しい。先輩と一緒に楽しく勉強しよう。1年間一生懸命学習し、世のために行動してほしい」と呼び掛けた。
教室は毎月第2月曜に開かれ、講義、実技、研修視察などを行っていくほか、自由参加のクラブ((1)健康体操(2)民謡踊り(3)押し花絵(4)マレットゴルフ)もあり、3月まで学習と交流を楽しむ。 -
山の音&手って市にぎやかに
春うらら、中川村の望岳荘芝生広場で13日、第4回桜まつり・山の音&手って市(アルプスコンサート)があった。村民有志でつくる実行委員会主催。
蟹沢かつひろさんのフォーク弾き語り、彦音のオカリナ演奏に耳を澄まし、満開のソメイヨシノを見上げ、陽春の一時をのどかに過ごした。
また、会場では手作りパンや菓子、中川焼き、手織りの袋物、紙細工、鉢花の販売、フリーマーケット、喫茶などが催され、来場者でにぎわった。 -
伊那ビジネス専門学校入学式
伊那市狐島の伊那ビジネス専門学校で12日、08年度入学式があった。2学科に12人が入学し、1年または2年間で専門知識や技術を学び、各種資格の取得に励む。
入学生は情報経理学科(2年制)11人、OAビジネス学科(1年制)1人。上伊那出身者がほとんどで、木曽、岡谷から各1人。
三沢岩視理事長は、「厳しい社会情勢であっても努力に努力を重ね、あらゆる資格を取り、社会に十分生かすことが皆さんに与えられた使命。頑張って」と式辞を述べた。
三沢清美学校長は、「自立して自信にあふれた立派な社会人になる目標がある。学生だが半分は社会人という意識で勉強に励み、教えを自分で考えて修得し自分の血となり肉としてほしい」と訓示した。
入学生を代表して伊那西高校出身の岩波茜さんは、「学生の誇りを持ち、学業に専念する」と宣誓した。 -
大萱福祉ふれあいの集い
伊那市の大萱社会福祉協議会は13日、大萱福祉ふれあいの集いを大萱公民館で開いた。100人近い住民が、脳をイキイキさせるための健康講座や落語などを楽しんだ。
地域のお年寄りを対象に年1回開く集い。本年度は、西箕輪公民館で開いている「脳イキイキ講座」の出前講座を大萱地区内2カ所で年間を通して開くことが決まっており、今年の集いは出前講座の拡大版の意味もある。
保健師による健康講座と手遊びでは、脳をイキイキさせるため前頭葉の活性化を図る方法を学んだ。衰えやすいと言われる前頭葉の活性化のために大切なことは運動、人との関わり、手先の作業、食事など。保健師は、週2、3回程度運動をする習慣をつけること、人が集まる場所に出向いて話をし笑うことなどをアドバイス。「脳イキイキの歌」を歌いながら手遊びをしたり、筋肉を伸ばすなど簡単なストレッチもした。 -
箕輪町子育て支援センター開所
箕輪町は15日、子育て支援センターを同町松島の「いきいきセンター・サンライズ」内に開所した。利用対象は0縲・歳児とその保護者(保育園に通園兄・姉がいる場合は一緒に来所も可)。午前9時から午後4時まで(水、日曜日定休。祝日、年末年始、盆は休み)利用できる。
子育て支援センターは親子が楽しく遊べる場所の提供のほか、育児、子育てなどの悩みの相談にも応じるための施設で、専門の保育士2人(うち1人は園長クラス)がつく。
デイサービス室をプレイルームに、会議室を相談室に使用するなど「いきいきセンター」の施設をそのまま利用。開所にあたり、庭をフェンスで囲ったほか、遊具も整備した。ブランコや滑り台の設置など、これからさらに遊具を充実させていく。
いきいきセンターとしての高齢者や身体障害者などのサークル活動の場としての機能は、そのまま保持。サークルなどは水曜日や木曜日に同施設を利用する。
町では子育て中の親子や高齢者などとのふれあいを同施設の特色の一つとしている。
平沢豊満箕輪町長は開所式で「施設的にはもとは保育園として使われていたので大変広く庭も遊具も充実している。箕輪町としては初めての経験なので、周辺の子育て支援センターのいいところは取り入れ、今の時代に合ったかたちで改善をしていきたい」とあいさつ。
14日にはさっそく9組の親子が利用した。
親たちは「子育て支援センターが近くにできてうれしい」「今までは伊那や辰野に通っていたので、ぜひ利用したい」と話していた。
問い合わせは、箕輪町子育て支援センター(TEL71・1560)へ。