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むらづくり委員会で提言
中川村第4次総合計画後期計画(06-09年)策定に当り、足腰の強い元気な村づくりの方向、あり方を検討してきたむらづくり委員会(松村満久会長)は28日、村の良さを活かすなど4項目の提言をまとめ、曽我村長に報告した。
提言は▽村の良さ・財産を活かす▽足腰の強い元気なむらづくりへの取組▽暮らしを守るための地域・住民との協働による取組▽住みやすい村の実現に向けての行政としての取組-。
具体的には▽景観を大切に活かし、外から人を呼ぶ▽人情に溢れ、子どもたちは元気にあいさつができる-などの点を大事に▽村のイメージを確立し、長期的な発想で事業を展開する▽村内に今ある資源を有効利用する▽観光農業や農家民宿を展開し、減農薬などのこだわりでブランドを確立する▽高齢者世帯を地域で支える仕組みづくり▽施策の柱として子育て支援策に取り組む-など。
松村会長は「大勢の委員が熱心に、自分たちが一緒に行動していくという、協働の思いのこもった提言が多かった」と、10月から全6回の検討会を振り返った。
曽我村長は「委員さまざまな視点での提言は、見えていなかったことや気付かなかったを気付かせてくれた。後期計画に活かすとともに、すぐできることはどんどん進めたい」と話した。
提言は庁内の計画策定委員会の素案に盛りこまれ、2月初旬に総合計画審議会に諮り、村長が決定し、3月議会全員協議会で説明する予定。 -
箕輪町沢運動場公衆トイレ完成
老朽化に伴い新しく建設していた箕輪町沢運動場の公衆トイレが完成し27日、引き取り検査があった。30日から使用できる。
05年度コミュニティ助成事業(宝くじ助成金、財団法人自治総合センター)で新築。周辺に小学校、神社、公民館などがあり、地域住民の集う場になっていることや、周辺道路が散歩やジョギングコースになっていることから、利便性を考え、設置場所はグラウンド東側から南側の町道2号線沿いに移した。
木造平屋建17・83平方メートル。男子トイレは洋式トイレ1、小便器2、女子トイレは和式と洋式各1。センサー付き照明、パネルヒーターも設置。グラウンド側と道路側の両方から入ることができ、冬季は北風が入らないようにグラウンド側のシャッターを閉める。
設計はエー・アンド・ユー設計事務所、請負者はコマツ。事業費561万7500円。助成額は250万円。
当初、工期は06年1月17日だったが、区の要望もあり年内にしゅん工した。古いトイレは年明けに撤去する。 -
変動の年へ改革さらに
上伊那の各市町村で28日、仕事納め式があった。
伊那市は、職員約250人を前に、小坂市長が「行政改革の年で、職員一人ひとりが知恵を絞り、一定の成果を挙げることが出来た」と協力に感謝し、継続した取り組みを促した。来年は高遠町・長谷村との合併や、権兵衛トンネルの開通を控え「木曽との交流が広がり、経済、観光、通勤など大きく変わる。合併効果も生かしていかなければならない」と述べた。また、戦後60年を振り返り、命の尊さにも触れた。
市役所や役場は06年1月3日まで休み。 -
高校改革プラン(1)
9月、県教育委員会のたたき台では統廃合の対象外だった諏訪地域でも、削減1校とすることを決定した第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)は、そこから急速に具体的再編案の検討を進めてきた。当初は「全日制高校削減2校」を突きつけられた上伊那だったが、削減校数が1となり、廃止する箕輪工業への多部制・単位制設置が決定した今、全日制高校存続の願いは叶わなかったものの「地域に高校を残す」という意味で、得た意味は大きい。
しかし定時制高校については、多部制・単位制を箕工に設置する代わりに、箕輪工業、上伊那農業の両定時制が廃止される。
上伊那の場合、現在の定時制高校へ通う生徒らの受け皿となりえる制度を、多部制・単位制の中に充実させる必要があるが、定時制高校関係者や生徒には「多部制・単位制は定時制高校の代替にはならない」とする声もあり、こうした人たちの懸念材料を払拭できるよう、内容の充実が図られなければ、不登校経験のある生徒など、なんらかの問題を抱えた一部の生徒の、進路選択の幅を制限してしまう危険性もある。
◇ ◇
諏訪地域でも、削減1校とすることを決めた第3推進委は、地域の実情に配慮した案を作成するため、各地区の委員で構成する小委員会を編成。それぞれに対し、地域試案の提案を求めた。
試案を示すことに難色を示した下伊那や、地域の動揺が大きい諏訪地域に比べ上伊那は、比較的落ち着いて地域案を受け止めたといえる。
上伊那小委員会が提案したのは▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止▼その上で同校を多部制・単位制に転換すること竏秩B同校への多部制・単位制設置に合わせて「上伊那農業定時制の廃止もやむをえず」という方向も示した。魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、他地域に比べ県教委案と一致する部分が多かった。
廃止・転換の方向性が示された箕輪工業関係者でさえ、比較的冷静に
上伊那案を受け止めたのは、多部性・単位制への転換が、全日制過程に近い高校を地域で存続させていくための唯一の手段だと認識したためだろう。
箕輪町長や箕輪工業PTA、同窓会でつくる「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平澤豊満箕輪町町長)の方向転換は、そんな思いを最もよく表している。
当初、未来を育てる会は、箕輪工業全日制の存続を求めて署名活動をしたり嘆願書提出をしてきた。しかし、上伊那小委員会は改めて地域案の中で同校の廃止と、多部制・単位制への転換を求めた。廃止の方向性が濃厚となる一方で、未来を育てる会は、多部性・単位制高校の研究会や視察を実施。その中で参加者たちは「多部性・単位制は限りなく全日制に近い学校にもなり得る」という認識を持つ。12月に開いた会合で、会として多部性・単位制への共通の認識を固め「県教委案をそのまま受け入れるのではなく、地域に即した魅力ある多部性・単位制にする」という条件付で、多部制・単位制の設置を積極的に求める姿勢へ方向転換した。地域に高校を残すことを一義的な目的とした決断だった。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け高校改革プラン(2)
皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
箕輪町福与工業団地周辺整備計画
箕輪町は、福与工業団地周辺整備計画を示した。帝国通信工業の工場建設予定地北側2万1711平方メートルを購入して工場誘致地域とし、周辺の道路整備などを計画。06年度以降に用地買収、遺跡発掘調査、道路拡幅工事などを予定する。
05年度の事業は測量設計委託などで、路線測量業務委託は長さ710メートル、CBR試験業務委託、道路設計業務委託(974号線320メートル、981号線180メートル、983号線210メートル)、用地測量業務は1万2200平方メートル(13筆)。
06年度に計画する事業は、用地買収・補償が畑900平方メートル、宅地100平方メートル。遺跡発掘調査(県重要遺跡)は長さ150メートル、幅7メートルの範囲でする。道路拡幅工事は、974号線320メートル(幅5縲・メートル)、981号線180メートル(幅7メートル)、983号線210メートル(幅7メートル)。上水道敷設は780メートル、下水道敷設は560メートルの予定。 -
箕輪町05年の主な事業
箕輪町役場が発表した05年中に実施した主な事業。町発足50周年の本年は、7つの記念事業のほか冠事業が多数あった。
【町発足50周年記念事業】
▼カウントダウンイベント 04年12月31日から05年元旦にかけ、箕輪中学校グラウンドでカウントダウン。みのわ手筒会の花火、町商工会青年部40周年記念事業などがあり、千人を超える町民が記念日を祝った
▼記念式典 4月23日、町文化センターで式典開催。町内小・中学生による音楽演奏・未来へのメッセージ、50周年記念功労者表彰、小・中学生児童生徒絵画作文コンクール表彰、東京都豊島区との防災協定調印式など多彩に開いた
▼記念植樹祭 4月24日、「桜の萱野高原づくり」でオオヤマザクラの苗木100本を町民300人が参加して萱野高原に植樹
▼2005みのわ祭り 7月30日開催。記念イベントで東京都豊島区から「東京よさこい」、浜松市庄内地区から手筒花火「む筒会」を招致して祭りを盛り上げた
▼地域間交流親ぼく会 7月31日、東京箕輪会、中京箕輪会、浜松市庄内地区、東京都豊島区、地元町民が一堂に会し、盛大な交流親ぼく会を開いた
▼「福祉ネットワーク・公開すこやか長寿」NHKテレビ公開録画 10月2日、町文化センターで公開録画。ヨネスケさんによる講演会もあった
▼サロンバスで行く「房総勝浦温泉 町民ふれあいの旅」 10月21縲・2日、サロンバス11台総勢375人が参加し、町民同士のふれあいを深めた
◆みのわ温泉ながたの湯入場者160万人突破 9月28日にセレモニーがあった。98年12月14日のオープン以来
◆産業振興「箕輪ブランド」の推進 2月2日、JA上伊那の「たい肥銀行箕輪町支店」を設置。認定農業者を中心に「箕輪ブランド研究会」も発足
◆みのわ健康アカデミー開校 5月、信大教育学部寺沢助教授が提唱する「運動とコミュニケーションの理論のもと、運動習慣の継続を目指して開校した
◆協働による廃食用油リサイクル推進事業で、バイオディーゼル燃料精製場が完成。みのちゃんバスを試運転
◆主要地方道「伊那箕輪線」先線開通。3月から供用開始
◆地域再生計画認定 7月、内閣府所管地域再生法に基づく「人・地域が輝き 創造と活力あふれる箕輪町計画」が認定された
◆町第4次振興計画策定
◆各地域での“協働のまちづくり”進展 各地域で県のコモンズ支援金や町の地域総合活性化事業交付金を活用して多様な協働が進展した
◆2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会・長野のホストタウンプログラムで2月23日、ペルー共和国のアスリートが来町
◆遊休荒廃地対策と観光農業の推進 ながた荘周辺と福与城跡周辺の遊休荒廃農地の利活用策としてアンズを植樹 -
特別職報酬諮問通り2%削減で答申
理事者や議会議員の報酬について審議する飯島町特別職等報酬審議会(高坂俊雄会長、7人)が26日、役場で開かれ、高坂町長の諮問通り理事者同率2%減額、議会議員は据え置きの答申をした。改定時期は来年4月1日。
高坂会長は付帯意見として口頭で▽報酬の財源は住民の汗した税であることを認識し、住民と協働のまちづくりにまい進を▽理事者はそれぞれ職務責任の均衡が保たれる給料月額であるように改定を▽議員活動に見合った報酬か、議員になろうとする意欲に応えられる報酬であるか、十分議論を-など要望した。
高坂町長は委員の労をねぎらい「答申を重く受けとめ、意見を尊重し、内部で検討したい」と述べた。 -
田切区が有害自販機で町と議会に要請
飯島町田切地区春日平地籍に設置された8台の有害自販機の撤去運動を展開する田切地区青少年安全対策会議(山田治男会長)同子ども会育成会(田中浩二会長)は27日、町と町議会に、早期撤去に向けた全町的な署名活動や、青少年健全育成条例の早期制定を訴える要請活動をした。
役場には両会長や春日平耕地総代、地元町議ら7人が訪れ、現況や経過報告に続き▽有害図書自販機早期撤去に向けた全町的な署名活動の実施▽「飯島町青少年健全育成条例」の早期制定▽有害図書自動販売機を設置させない「有害環境浄化宣言」の徹底▽青少年の安全対策-など4項目の要望書を手渡し「既存施設の早期撤去に向け、智恵を絞り、町全体で取り組んでほしい」と訴えた。
高坂町長は「行政と地元が密に連携を取り、住民総意で総力を結集し、早期撤去に向けた運動を進めるとともに、条例制定も考えたい」と述べた。 -
高校改革プラン(1)
9月、県教育委員会のたたき台では統廃合の対象外だった諏訪地域でも、削減1校とすることを決定した第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)は、そこから急速に具体的再編案の検討を進めてきた。当初は「全日制高校削減2校」を突きつけられた上伊那だったが、削減校数が1となり、廃止する箕輪工業への多部制・単位制設置が決定した今、全日制高校存続の願いは叶わなかったものの「地域に高校を残す」という意味で、得た意味は大きい。
しかし定時制高校については、多部制・単位制を箕工に設置する代わりに、箕輪工業、上伊那農業の両定時制が廃止される。
上伊那の場合、現在の定時制高校へ通う生徒らの受け皿となりえる制度を、多部制・単位制の中に充実させる必要があるが、定時制高校関係者や生徒には「多部制・単位制は定時制高校の代替にはならない」とする声もあり、こうした人たちの懸念材料を払拭できるよう、内容の充実が図られなければ、不登校経験のある生徒など、なんらかの問題を抱えた一部の生徒の、進路選択の幅を制限してしまう危険性もある。
◇ ◇
諏訪地域でも、削減1校とすることを決めた第3推進委は、地域の実情に配慮した案を作成するため、各地区の委員で構成する小委員会を編成。それぞれに対し、地域試案の提案を求めた。
試案を示すことに難色を示した下伊那や、地域の動揺が大きい諏訪地域に比べ上伊那は、比較的落ち着いて地域案を受け止めたといえる。
上伊那小委員会が提案したのは▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止▼その上で同校を多部制・単位制に転換すること竏秩B同校への多部制・単位制設置に合わせて「上伊那農業定時制の廃止もやむをえず」という方向も示した。魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、他地域に比べ県教委案と一致する部分が多かった。
廃止・転換の方向性が示された箕輪工業関係者でさえ、比較的冷静に
上伊那案を受け止めたのは、多部性・単位制への転換が、全日制過程に近い高校を地域で存続させていくための唯一の手段だと認識したためだろう。
箕輪町長や箕輪工業PTA、同窓会でつくる「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平澤豊満箕輪町町長)の方向転換は、そんな思いを最もよく表している。
当初、未来を育てる会は、箕輪工業全日制の存続を求めて署名活動をしたり嘆願書提出をしてきた。しかし、上伊那小委員会は改めて地域案の中で同校の廃止と、多部制・単位制への転換を求めた。廃止の方向性が濃厚となる一方で、未来を育てる会は、多部性・単位制高校の研究会や視察を実施。その中で参加者たちは「多部性・単位制は限りなく全日制に近い学校にもなり得る」という認識を持つ。12月に開いた会合で、会として多部性・単位制への共通の認識を固め「県教委案をそのまま受け入れるのではなく、地域に即した魅力ある多部性・単位制にする」という条件付で、多部制・単位制の設置を積極的に求める姿勢へ方向転換した。地域に高校を残すことを一義的な目的とした決断だった。 -
高校改革プラン推進委員会(13)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が26日、伊那市の伊那商工会館であり、上伊那、下伊那の小委員会が提出していた試案を、委員会の決定事項として確認した。
この日委員会に対して地域住民が意見陳述した諏訪地域については、削減案の白紙撤回などを求める声が依然として強かった。そのため、できる限り時間をかけて地域の意向を聞き、合意形成を図るため、試案の決定を見送った。
▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止し、多部制・単位制を設置すること▼上伊那農業高校の定時制を箕工の多部制・単位制へ統合すること竏窒トした上伊那の小坂樫男伊那市長は「案は学校関係者とも話し合いながら検討してきた。箕工の多部制・単位制に、定時制高校のようなアットホームなものを残せばいいと提案した」と説明。
多部制・単位制が定時制の代替となりえるのかを危惧(きぐ)し「少なくとも、本当に定時制高校の受け皿になりえるのかわかるまでは上農定時制を存続させるべき」と訴える委員もいた。
そのため、プランを導入する07年度を予定していた上農定時制の廃止時期については、今後の検討の中で判断することとなった。
下伊那案についても「飯田工業と飯田長姫の統合」という骨子は決まった。
下伊那が設置を見送った総合学科は「進学校にシフトした総合学科を諏訪に設置しては」と提案する声もあった。
最終案の提出は2月初旬を目指すが、諏訪地域での合意形成の成り行きによっては、延期する可能性もある。 -
「協働による廃食用油リサイクル推進事業」廃食用油回収車導入
箕輪町が地域新エネルギービジョンに基づき進めている「協働による廃食用油リサイクル推進事業」で、廃食用油回収車の入魂式が26日、役場駐車場であった。資源(缶・びん・ペットボトル)収集ステーションに集まる家庭からの廃食用油を回収するための車で、06年4月の本格実施から活用する。
回収車は、積載量1・5トン、ディーゼルエンジン。垂直式リアゲートリフター付き(リフト能力600キロ)。価格は275万円で、3分の2はコモンズ支援金の対象。町共同作業の家で精製するバイオディーゼル燃料(BDF)も使用したい考えで、車検証は廃食用油燃料併用で登録している。
フロントに緑色の文字で「廃食用油回収車」とあり、町内を走りながらリサイクル推進と事業PRを図るため、バックには「地球・環境にやさしいリサイクル」「BDF」の文字とリサイクルマーク、廃食用油リサイクルへの協力を呼びかける言葉がある。
町内38カ所の資源ステーションを回って廃食用油のポリタンクを回収し、町共同作業の家敷地内のBDF精製作業場に運ぶ。10、11月の試験回収では軽トラックを使用したが、来年1月15、22日にある廃食用油の第2回試験回収で導入した回収車の使用も検討している。 -
飯島町教育長に大沢氏再選
飯島町役場で26日、教育委員の辞令交付式があり、高坂町長が大沢利光さん(65)=飯島町飯島=に人事通知書を手渡した。引き続き開いた教育委員会で教育長に再選された。任期4年、2期目。
交付に当り、高坂町長は「子どもの安全確保など課題は山積している。豊かな経験を生かして町の教育行政に尽力を」と期待した。
大沢教育長は「初心に返り、子育て支援や子どもの安全など難しい時期、飯島町の教育のために頑張ります」とあいさつした。 -
市民サロンにピアニスト平沢真希さん登場
伊那市のふるさと大使などを講師に迎えた「市民サロン」が22日夜、伊那市生涯学習センターであった。市民ら約80人が集まり、上牧区出身、ポーランド在住のピアニスト平沢真希さん=ふるさと人材バンク=のピアノ演奏などに聴き入った。
サロンは「音楽を通した日本とポーランドの文化交流」と題し、トークとピアノ演奏を組み合わせた。
ステージ中央に置かれたピアノで、平沢さんは表情豊かにバッハの「プレリュード ハ長調」、多忠亮の「さくらさくら」、ショパンの「夜想曲」などを演奏。「音楽は、すべて祈りから生まれている。いつか世界と伊那谷を結ぶ国際音楽祭ができたらと思う」と夢を語ると、会場から大きな拍手が沸いた。
最後に、友人1人がステージへ上がり、平沢さんのピアノ伴奏に合わせ「きよしこの夜」を一緒に歌った。
また、常に前向きなポーランド人の人柄や、ビデオでポーランドの街並みなども紹介した。 -
ふれあい協定の天白区長来村、村長と懇談
中川村とふれあい協定を締結している名古屋市天白区の斉藤圭三区長らは21日来村、曽我村長と懇談した。
曽我村長就任以来初めての公式訪問。天白区から区長のほか、区政協力委員協議会議長の平手三郎さん、村出身の区政協力委員長の森山みゆきさんら4人が訪れた。
曽我村長は「天白区のみなさんと交流することで、刺激を受け、村に活気が生まれている。今後とも末永いおつきあいを」と歓迎あいさつ。
斉藤区長は「天白区民にとって、中川村は第2のふるさと。区民にとってほっとする場所。ふれあい協定をさらに中身の濃いものにしていきたい」と希望した。
また、同区の前身、天白村が来年設立百周年を迎えることに触れ「10月22日に区民祭に合わせ百周年記念イベントを計画している。ぜひ、協力を」と要請した。
中川村の鈴木振興課長は、飯沼の棚田米でつくる清酒「おたまじゃくし」をPRし「将来、棚田のお酒オーナーも募集したい」と話した。
この後、一行は横前のアクアロマンのイチゴハウスで、一足早く春の味覚を楽しんだ。 -
昭和伊南総合病院の今後などただす
伊南行政組合議会は22日、第4回定例会を開き、一般質問で2議員が昭和伊南総合病院の今後などについてただしたほか、火葬場条例の一部を改正する条例など条例案4件と05年度一般会計補正予算案1件を可決して閉会した。
昭和伊南総合病院救急救命センターの存続問題の経緯と今後の見通しについて坂本裕彦議員が質問したのに対し中原正純組合長は「県の一方的な発言に端を発した問題だが、再三撤回を申し入れた結果、県との話し合いが緒についたところ。今後協議していく」として存続に向けて努力していく考えを示した。
小原恒敏議員が同病院の経営状態について質問したのに答えて千葉茂俊病院長は「上半期(4縲・月)は純利益が前年比約30%と厳しい状況だったが、今年開設した人間ドック検診センターの受診者数が順調に伸びているなど下半期は回復の兆しが見えている」と述べた。 -
箕輪町が都市再生整備計画策定へ
箕輪町は、松島区内の一部と東河原地区を対象エリアとして道路や施設を整備する「都市再生整備計画」の策定に向け、県や国と協議を進めている。
都市再生整備計画は、約1千ヘクタール以内のエリアで事業目標を定め、道路、施設整備の基幹事業、従来補助対象外の提案事業を合わせ、3年から5年の都市再生整備計画を策定し、まちづくり交付金として国庫交付率40%以内の交付を受けて事業をする。
町の案では、計画期間は06縲・0年度の5カ年。事業目標に▽災害に強いまちづくり、消防・救急・救助体制の強化▽住民自治の確立と協働の推進▽人にやさしい快適な生活道路の整備-を掲げる。
計画案で実施する主要事業は、エリア内の道路改良や修繕など道路整備、研修や子育て支援などを想定した地域交流センター(仮称)整備、文化センター南側の広場整備。提案事業で箕輪消防署を解体し新しく建設する消防署整備も盛り込んでいる。
ソフト事業では、自主防災組織の育成や防災訓練の実施、コミュニティ活動推進、ボランティア・NPO支援がある。
事業費は10億円程度の想定で、そのうち箕輪消防署整備は3億4千万円程度の見込み。
計画は06年3月、正式に国に申請する。 -
環境マネジメントシステムの取り組みへ
伊那市の第3回庁内環境基本計画推進委員会が22日、各課長を集め、市役所で開かれた。環境管理システムISO14001の審査登録証を来年2月に返上し、新市発足後から内部監査を強化する市独自の環境マネジメントシステムに取り組むとした。
ISO14001は02年2月に取得したが、高額な維持費や膨大な書類作成などデメリットもあり、審査機関に頼らず、職員の資質を向上することで、維持経費の削減や帳票作成のスリム化、職員研修の強化などを図る。
そのほか、市環境基本計画の環境施策の進ちょく状況などを報告。
05年度前期の本庁の廃棄物、電気、燃料、水道など消費数値のうち、紙やガソリンの使用量が増加。高遠町・長谷村との合併に伴うものとみている。
環境審議会から意見提出された▽市役所への里山相談窓口の開設▽アレチウリなど帰化植物撲滅の全世帯参加の取り組み竏窒フ2項目は、それぞれ住民への広報や、全庁で取り組む体制づくりを進めることとした。 -
「エコアクション21」
箕輪町が自治体で全国初の認証・登録へ箕輪町が取り組んでいる環境省策定「エコアクション21」の認証・登録に向けた町役場での3日間の現地審査が22日終了し、認証・登録制度を実施している財団法人地球環境戦略研究機関持続性センター派遣の審査人から「B」判定の審査報告を受けた。06年1月の判定委員会で「認証・登録される見込み」(審査人)で、適合が認められると、04年の制度発足後、自治体として全国初の認証・登録になる。
エコアクション21は、ISO14001を基にした中小企業者や学校、公共機関が取り組みやすい環境経営システム。二酸化炭素と廃棄物の排出量、総排水量を把握し、省エネルギー、廃棄物の削減、リサイクル、節水に取り組む。環境活動レポートの作成と公表も義務づける。審査人による書類・現地審査を経て判定委員会で適合と判断されるとエコアクション21事業者として認証・登録される。
環境への負荷低減を進めている町は、より効果的、効率的な取り組み推進のため04年9月、役場実施の事務・事業を対象にエコアクション21の取り組みを申し込み、環境への負荷のチェックや目標を設定した。
単年度の環境目標は、二酸化炭素・廃棄物排出量、総排水量、印刷用紙購入量の前年度比2%削減。長期目標は、03年度と比較して06年度は6%削減。目標を基に本年2月から、消灯や裏紙利用など取り組み状況をリストに沿って確認、評価、改善してきた。
審査報告は、「大変前向きな活動を確認。要求事項に不適合はないが、一部に改善を要する事項5件があった」と総合判定を説明。廃食用油回収とバイオディーゼル燃料精製に向けたリサイクル推進の実践や、経営層の意図が着実に職員の意識向上につながっていることなどを評価した。 -
駒ヶ根市議会 定数6減、「15」に
駒ケ根市議会は12月定例会最終日の21日、議員定数を現在の21から6減の15とする条例改正案を賛成多数で可決するなどして閉会した。
6月に新たに設置した議員定数問題特別委員会(福澤善美委員長・6人)で議論を重ねてきた結果について福澤委員長が「各地の自治体視察の結果や市民の声などを踏まえて委員会で議論し、人口規模なども考慮して定数15が望ましいとの結論に達した」と報告。共産党議員から「経費削減が目的ならまず議員報酬を引き下げるべき」「議員数減は議会のチェック機能の低下をもたらす」「市民の声を十分に反映できない」などの反対討論がなされたが「議員の質を高めることで対応できる」「市民の多くは定数減に否定的でない」などとする賛成意見が多数を占めた。採決の結果は議長を除く20議員のうち賛成17、反対3だった。
新定数15は次回の選挙から適用される。現職の任期は07年4月29日まで。議員定数問題特別委員会は常任委員会の再編成や予算・決算特別委員会設置などの問題について議論するため、現状のまま継続される。
委員会に付託されていた「南田市場土地区画整理事業施行条例および市営住宅条例の一部を改正する条例」など条例案件2、05年度一般会計補正予算など補正予算案件7、「公の施設の指定管理者の指定について」など事件案件8は採決の結果いずれも可決された。
05年度一般会計補正予算案は歳入歳出それぞれに3900万円を追加し、総額143億6469万円とするもの。主な歳出は福祉医療費2千万円、老人保健費860万円など。
「公の施設の指定管理者の指定について」は地方自治法の改正により、文化センター、市民体育館、福祉施設、公園など54件の公共施設の管理を駒ケ根市文化財団、シルバー人材センターや民間企業などの指定管理者に委託するもの。 -
明るい選挙推進上伊那地区大会
05年度明るい選挙推進上伊那地区大会が21日、伊那市の県伊那文化会館であった。上伊那の選挙管理委員など約200人が参加。若い有権者を代表して箕輪町の倉田明菜さんが、大会宣言文を読み上げ、一層の投票参加を訴えた。県選挙管理委員会など主催。
上伊那は、全国的には投票率が高い地域。9月の衆議院選挙は、前回を4・07ポイント上回る約76%だった。
上伊那地方事務所の牛越徹所長は「有権者の選挙意識向上や期日前投票の影響で、今回の衆院選は全国的にも投票率が上がった。しかし、若年層の投票率は依然として低く、こうした層に対する啓発活動は一層必要」と訴えた。
来年度は、任期満了に伴う県知事選、箕輪町長選、中川村議選、合併に伴う伊那市の市長選と市議選がある。 -
南箕輪村広告事業等推進プロジェクトチーム設置
南箕輪村は20日、新たな財源確保に取り組むため、広告事業等推進プロジェクトチームを庁内に設置した。持続可能な行政運営を目指し、広告事業のあり方、行政財産の目的外使用を調査、検討する。
06年度予算編成方針に新たな財源確保の必要性を挙げていることから、プロジェクトチームを立ち上げた。村長が指名した職員11人で組織。リーダーは助役、サブリーダーは財務課長。
広告事業は、村報や封筒、ホームページなどに広告を掲載し収入を得るもので、事業対象を検討する。
庁舎や学校などの行政財産は目的外の使用ができないが、目的があまり逸脱しない限り申請により目的外使用の許可ができ、条例によって使用料を徴収できる。村は、来年3月議会に条例案の上程を計画する。
次回会議は1月中旬。アイデアを持ち寄り優先順位などを決め、来年4月、「できるところから始めたい」としている。 -
伊那市のバランスシート
伊那市は21日、財政状況を判断する04年度の普通会計、行政コスト、市全体の各バランスシートを公表した。財務の安定性を図る指標「自己資本比率」は66%とほぼ横ばい傾向にあることが分かった。
普通会計・特別会計(11会計)を合わせた市全体バランスシートでみると、住民一人当たりの資産は286万円、借金は125万円。94年度と比較すると、資産が100万円以上、負債も2倍以上の割合で増えた。下水道関連事業の建設、城南町の市営住宅団地建設などが主な要因。水道事業は生活に欠かすことのできない分野で、今後も負債の割合が高まると予想される。
普通会計は、資産1050億円、負債357億円、一般財源や国県支出金の正味資産693億円。資産は99年度の952億円と比べ、5年間で10・3%の増、負債も8%増となった。負債のほとんどが地方債で、元利償還金の半分ほどが地方交付税で補てんされる。
企業の損益計算書に当たる行政コストの性質別では、人件費が全体の22%を占める。人件費など義務的経費の割合が大きいと柔軟な行政サービスができなくなる心配があるため、低く抑えることが望ましいとする。
収入総額から行政コストなどを差し引いた不足額は6億4千万円。企業では損失になるが、地方自治体では正味資産から減算される。
市は、税収をはじめとする収入の大幅増を見込めないことから、来年3月の高遠町・長谷村との合併を控え、さらに経費節減など事務の効率化、事業の見直しで健全な財政運営ができるように努めていくとしている。 -
JR宮田駅前周辺の整備活性化に向け、前向きに議論
宮田村で長年懸案となっているJR宮田駅前周辺の整備と活性化について19日夜、村と地権者が初めて懇談した。前向きな意見が多く、一帯の空洞化解消に向けて具体的に動き始めた。
周辺の土地の大半を所有する地権者も出席し、清水靖夫村長らと意見交換した。
双方ともに個人や村単独での事業化は難しいと話したが、国の交付金や民間の活力導入なども視野に入れながら、検討を進めていくことで一致。
地権者だけではなく、地域を幅広く巻き込んだ議論が必要との認識も示し、年明けからは周辺住民にも呼びかけて懇談を継続する。
「現段階で具体的な計画があるわけではないが、地権者と同じテーブルにつけたことは大きな前進」と平沢正典産業建設課長。
地権者のひとりは「駅前は宮田村の顔でもあり、何とかしたいとみんな考えている。今日は前向きな話しができて本当にうれしい」と話した。
同駅前は空き地、空き家が目立ち、防犯、防災上の課題も浮上。村が1993年に住民2000人を対象に実施した調査では、9割ほどが駅前の整備が必要と答えている。
この日の懇談では福祉施設や集積商業施設建設など・ス夢・スも語り合ったが、清水村長は「地元の皆さんが本当に真剣に考えてくれている。ぜひ実現にむけてビジョンを深めたい」と話した。 -
南箕輪村生活安全連絡会
南箕輪村生活安全連絡会は20日、村役場で開き、村警察官駐在所の交番化に向け活動することを確認した。
伊那警察署、駐在所、教育長、村議会、交通安全協会、区長会、消防団など14団体、個人が参加。
村議会の「犯罪や事故の増加から、駐在所を交番化できないか。意見集約できればと考えている」との意見を受け、参加者から「村民の声として持ち上がる形を考えてほしい」など意見が出た。伊那署からも「地域で必要とは私達も考えている」と話があり、連絡会として、住民意見を聞きながら交番化に向けて活動する方向を確認。今後については、事務局で早急に取りまとめる。
会議では、各団体が防犯、防災、子どもの安全確保など最近の状況や課題を報告。村長は、「全村を網羅する隣組単位までの防犯組織を来年4月から発足させたい」とし、06年度に青色回転灯を導入することも示した。 -
箕輪町議会12月定例会閉会
箕輪町議会12月定例会は19日、町公の施設の指定管理者の指定、意見書提出の追加6議案、委員会に付託していた企業振興及び誘致条例制定案や05年度一般会計補正予算案など33議案の計39議案を可決して閉会した。
請願・陳情は、▽個人所得課税における各種控除の安易な縮小を行わないことを求める意見書(案)の採択に関する請願▽児童扶養手当の減額取り止めなどに関する陳情書▽患者・国民負担増計画の中止と「保険で安心してかかれる医療」を求める陳情書▽公共事業を防災・生活関連に転換し国土交通省の事務所の執行体制等の拡充を求める陳情書▽「高校改革プランの実施計画策定を先延ばしし、県民合意の高校改革をすすめることを求める意見書」採択を求める陳情書-を採択し、それぞれ意見書を提出する。
閉会中の継続審査は▽「日本国憲法第9条の堅持を求める意見書」の決議を求める請願書▽看護職員の大幅増員を求める陳情書▽「高校に30人規模学級を導入し、高校再編整備計画を立案し直すことを求める意見書」採択を求める陳情書-。 -
住民と行政の協働を意識した新たな総合計画後期基本計画を答申
宮田村総合計画審議会(前林善一会長)は18日、来年度から5年間の村政運営の指針となる「第4次総合計画後期基本計画」を清水靖夫村長に答申した。村民と行政の・ス協働・スを強調。役割分担も含め、新たな信頼関係の構築を明記した。持続的な自立を目指して、行政の効率化に加え、施設使用料など住民負担の適正化にも踏み込んでいる。
今までの計画にはなかった「住民参画による村政推進」を盛り込むなど、・ス協働・スを強く意識。
各種公的サービスの住民活動転換も視野に入れるなど、役割分担の見直しを求めた。
一方で村職員の地域活動参加促進や行政機構の効率化を明記。
厳しい財政運営のなかで、痛みをともに分かちあい、協力関係を深める内容とした。
答申を受けた清水村長は「自立は村民一致で決め、さまざまな角度から検討頂いた。村の来年度予算も全てゼロから見直しており、厳しくても元気のでる村のビジョンにしたい」とあいさつ。
前林会長は審議会を今後も定期的に開き、計画の進ちょく状況をチェックする考えを改めて示した。
答申した計画は村議会に示し、1月の全員協議会で意見聴取。3月定例会で議決する。