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土地売却収入を上回る撤去費用に困惑
宮田村が河川改修のために国に売却した太田切川沿いの旧不燃廃棄物埋立地について、売却収入を上回る埋め立てゴミの撤去費用が発生していたことが分かった。撤去費は村の負担となり、開会中の9月議会に補正予算案を上程。「河川改修は必要な事業だが、過去の負の遺産がこんな形で村財政に影響を及ぼすとは」と村産業建設課は話している。
旧廃棄物埋立地は1984年まで使用。今年6700万円で国に売却し、床固め工の建設に入った。
しかし、廃棄物の埋立量については、過去の資料がなく、着工後の試掘によって判明。現在「最終的な撤去費用は調査中」(村産業建設課)だが、売却費用を上回っている。
撤去費は村が全額負うが、結果的に売却が村の新たな財政負担を生み出すことに。
同課は「埋立量が事前に分かっていれば、上乗せして国とも土地の価格交渉もできたが、全く資料がない。地形も入り組んでおり、着工して試掘してみなければ分からなかった」と説明する。
今後、未着工部分についても埋立ゴミの撤去が発生するとみられ、村の負担はさらに増大する見通しだ。 -
05衆院選 当選、一夜あけて
宮下一郎氏インタビュー「12万票は予想もしなかった数。構造改革の必要性と、それを進める際に地域の活性化を重視したいという私の訴えを多くの人々に理解していただけた結果と受け止めている。責任の重さを感じる」
11日投票の衆院選長野5区で大量得票で再選を果たした翌朝、宮下一郎氏(47)は、やや緊張した面持ちで報道陣の共同インタビューに応じた。
郵政民営化をはじめ、年金・社会保障制度・税制・などの構造改革を進め、憲法改正の議論も開始することが当面の課題とした上で、2期目に力を入れたい問題として第1に、「WTOの農業交渉とりまとめの方向付け」を上げた。日本農業を守りながら諸外国と折り合いをつけると同時に、政府の食料・農業基本計画に盛り込まれた認定農業者の要件などを「地域の実情にあった形で調整する必要がある」との考えだ。
第2は「適切で効率的な社会資本整備」。特に建設業界が厳しい状況に置かれている中で、「小さな政府を目指した改革を進める以上公共投資の減額はやむをえない」とした上で、「安心して生活できるよう必要な公共事業を選定して効率的に進めるようにしたい」と述べた。
これらは「選挙中に有権者と話す中でその必要性を強く意識したものだ」という。
小泉首相が唯一の争点に掲げた郵政民営化については、「党内議論の積み重ねの欠如を指摘し、中山間地の郵便業務と貯金・保険の窓口業務の保証を求めて政府案に反対し・修正を迫ったことで、地域の代表としての責務を果たせたと思う」とした上で、次期国会に法案が再提出された場合には、「法案の不備な点などをできる限り修正したい」と言葉を選んだ。
自身予想しなかった12万票の得票。全国的にも自民党歴史的圧勝に終わった今回の選挙だが、それについては「日本がギリギリの正念場に立たされていることの理解が広がり、改革の必要性を分かっていただけた」と総括。「小さな政府を目指した改革を断行すると同時に、地域活性化を図る視点を貫いて行きたい」と結んだ。
前夜は、支持者らへのあいさつの後、奥さんの昌子さんと二人で「じんわり勝利を喜んだ」。「妻も頑張りましたから……」。「大勝利なのに表情が硬いですよ」などと報道陣から突っ込まれていたが、この時はさすがに柔らかい笑顔になった。 -
一般質問から
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大課大係制導入を検討、一般質問飯島
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飯島町の高坂町長は12日の町議会一般質問で、機構改革に触れ「06年度から大課大係制の導入を検討」などの考えを示した。
織田信行議員が自立のまちづくり選択後の町民の意識と今後の町政について質問。高坂町長は「ふるさとづくり計画の中で、05年度は内部努力による改革を進めている。住民負担増や町単独給付の廃止などが始めれば、厳しさを実感してもらえるのでは」と話した。
また、「少子高齢化に伴う経費の増加、一般財源の減少、特に地方交付税が厳しくなる。25%人員を削減し、職員百人体制に持っていく。大課大係制を導入し、産業振興課を本庁舎に移し、教育委員会を文化館にまとめ、連携強化し、経費削減に努める」などの考えを示した。 -
宮田村新村長就任後初の議会定例会14日から
宮田村議会9月定例会は、14日から28日までの日程で開く。清水靖夫村長就任後、初の定例会で、むらづくりの方針や具体的な施策をどのように打ち出すか注目される。
7月の村長選で初当選した清水村長は、村の総合計画に関する地区懇談会で全11会場に出席。まず、住民の声を聞くことから始めている。
企業経営者としての手腕を期待する住民も多く、公約に掲げた産業振興や地域活性化、福祉教育の充実をどのように進めるか、一般質問でも問われそうだ。
自立のための財政運営や役場職員のあり方なども厳しい目が注がれており、住民との協力関係構築も含めて対応が求められる。
村は本年度から2年間の予定だった中学校プール改修を単年度の事業に変更することなどから、1257万円余りを増額する05年度一般会計補正予算案をはじめ20議案を上程する。
定例会の日程は次の通り。
▼14日=開会、議案上程、一部議案質疑採決(午前9時)▼15日=一般質問通告(午前9時まで)▼20日=一般質問(午前9時)▼21日=産業建設委員会(同)▼22日=総務委員会(同)▼28日=本会議、議案質疑、討論、採決、閉会(午後1時半) -
いいちゃんまちづくり協議会研究集会
飯島町のいいちゃんまちづくり連絡協議会は10日、飯島文化館で、研究集会を開き、飯島中学校AET、マシュー・キング・マットさんのギター演奏を交えた講演に耳を傾け、分科会に分かれ、「環境」「世代間交流」「男女共同社会」をテーマに話しあった。
男女共同参画社会づくりに向け、諸問題に取り組み、住みよい飯島町を目指す同集会に、中学生を含む男女50人が参加した。
「飯島大好き」と題した講演で、マシューさんは「飯島町に住んで2年。美しい町をテーマに音楽を作った」とし、季節の移り変わりに感動し、生命の誕生から終わるまでを表現した曲を披露。次いで、三味線や琴など邦楽に共鳴し作曲した「夢」を演奏し「この曲は眠りの誘い、夢、パラダイスの3つのパートで構成している」と解説を加えた。
ほかに、ふるさとシカゴへの思いをつづった曲、飯島町の田園風景をイメージした曲などを演奏した。
参加者は1曲終わるごとに拍手を送り、美しい飯島町への思いを共有した。
この後、3会場に分かれ分科会。「環境」分科会では、町住民税務課の滝本英司課長を、「世代間交流」では、飯島保育園の森下鈴子園長を、「男女共同参画」は男女共同参画推進懇話会の湯沢敏美さんを助言者に熱心に話し合った。 -
むらづくりネット宮田と村長が懇談
行政と協力しながら、村民の手によるむらづくりを考えたいと8月に発足した宮田村の「むらづくりネット宮田」は10日、清水靖夫村長と懇談した。「机に向っているだけでなく、もっと地域の活動や行事に参加して」と役場職員に注文。村内外に視野を向け、活性化のための情報管理、情報発信を積極的に進めるべきとも求めた。
ネット側からは保科治男会長をはじめ10人ほどが出席。懇談はテーマを設けず自由に意見交換したが、職員の対応や人件費の問題など役場に対する批判に意見が集中した。
何か一緒に取り組もうとする具体的な提案は双方に乏しかったが、庁内にむらづくりのための特別な部署を設けてほしいと要望も。
村が活性化するためのあらゆる情報を役場が収集し、村民などに提供して一緒に協力することを考えてと求めた。
工場誘致や村に本部がある日本聴導犬協会の移転新施設計画についても意見が挙がり、村長は「情報があってから手を打っては遅い」と話し、積極的な対応策に乗り出していることを説明した。 -
加藤学氏(民主新)の敗戦の弁
予想外だ。なぜこんなに自民党が強いのか?宮下さんには圧倒的な組織力があり、私は名前が浸透しなかった。小泉さんのパワー、マスコミの報道姿勢、宮下さんの組織力の前に敗れた。時間があってもっとキチンと話をすることができれば、小泉さんのやり方では地方は良くなっていないことは分かってもらえたはずだ。まともに考えれば、このような郡部で自民党が票を延ばす要素はない。郵政民営化反対と言いながら賛成票を投じた宮下さんが当選するのはおかしいと思う。今後も、この地で私の意思を浸透させるために、地道に人と合う機会を増やし組織を作り上げていきたい。
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三沢好夫氏(共産新)の敗戦の弁
結果では期待に応えきれなかったが、国民の暮らし、平和を守るという党の主張が大勢の皆さんの共感を得たことは前回に比べて、その市町村でも強く感じた。
年金・福祉・暮らしなど深刻な問題が国民の中にある中、それにどう応えるか訴えてきたし、手応えもあった。伊那谷では憲法9条を守ることに関する国民の期待も今まで以上に力強く感じた選挙だった。私たちの役割も一層増している。
これらの問題への期待に応えられるよう、これからの頑張っていきたい。 -
長野5区当選 宮下一郎氏(自民前)の歓びの声
急な解散から始まった2回目の選挙は大変厳しい戦いとなったが、気を引き締めて頑張った。多くの方の支援で勝つことができて感謝しているとともに、2期目の仕事に向けて重い責任を感じ、決意に燃えている。
選挙戦を戦う中で、地域の元気、活性化を一貫して訴えてきたことが理解されたと思う。争点だった郵政民営化には基本的に賛成の人が多いとの感触を得た。民営化すると田舎の郵便局はなくなってしまうのではないか窶狽ニの心配の声も聞いたが、こういうマイナスの面はきちんと手当てし、やってよかったと言われる改革にしなければならない。民営化をはじめとする構造改革を進め、現在の難局を乗り切っていくよう努力したい。 -
05衆院選長野5区
宮下一郎氏、圧勝で再選第44回衆院選は11日、全国一斉に投票が行なわれ、即日開票の結果、小選挙区長野5区では自民党前職の宮下一郎氏(47)が、次点の民主党新人・加藤学氏(36)に4万7520票の差をつける圧勝で再選を果たした。投票終了直後に当選確実が打たれると、宮下氏の事務所は喜びの声に包まれた。共産党新人の三沢好夫氏(61)は、保守2党制への流れに埋もれた形になった。
全国的にも郵政民営化推進を前面に押し出した「小泉劇場」の演出が効を奏し、自民党と公明党の与党で圧倒的に過半数を占める圧勝をおさめたが、長野5区でも同様の形になった。
5区の投票率は75・86%で、前回(03年)の71・55%を約4・3ポイント上回った。
宮下氏は今回の解散・総選挙の焦点だった郵政民営化法案に衆院での採択直前まで反対し、「自説の多くが法案修正に取り入れられた」として採択時では賛成に回る事前の経緯をたどった。選挙戦ではその経緯を「地方の視点から首相に対しても言うべきことは言う姿勢」として押し出し、「一年生議員とは思えない活躍ぶり」を強調。森喜朗元首相、安倍晋三党幹事長代行、福田康夫前官房長官などが次々と伊那谷に入って、「将来を担う逸材」と評価して見せるなど、「政権中枢への近さ」を印象づけた。懸案だった青壮年層での支持の拡大も、伊那青年会議所時代の同期生を中心にサポーター組織が結成されるなど、一歩前進。前回より約1万1500票を上乗せした。
民主党の加藤氏は、「頑張っている者が報われる政治」を掲げて連合上伊那・飯田地協の全面的バックアップを受けたが、地元候補擁立を求める声も出る中、民主党の5区での候補者選定が遅れたことが影響し、宮下氏追撃の体制が整わなかった。
2度目の挑戦になった共産党の三沢氏は、年金・増税・憲法問題を正面に掲げた「自民も民主も庶民泣かせの根は同じ。確かな野党、共産党を」と呼びかけたが、前回と同じく組織票を固めるに留まった。 -
今日、衆院選投票
小泉式「構造改革」への伊那谷住民の審判は?第44回衆院選は今日11日、投票が行なわれる。候補者名で投じる小選挙区長野5区(定数1人)と、政党名で選ぶ比例代表北陸信越ブロック(定数11)の2つの選挙と、罷免する裁判官に×印をつける最高裁裁判官国民審査(第20回)が同時に行われる。
長野5区では、届け出順に、共産党新人の三沢好夫(61)、自民党前職の宮下一郎(47)、民主党新人の加藤学(36)窶狽フ3氏が立候補している。30日の公示以来、各派政策を打ち出し舌戦を繰り広げてきたが、小泉内閣の進めてきた「構造改革」に伊那谷有権者がどのような審判を下すかが注目される。
投票は、5区合計で349カ所の投票所で、午前7時から一部を除き午後8時まで受け付ける。駒ヶ根市の4カ所、高遠町の5カ所、飯島町の3カ所、中川村の2カ所、長谷村の1カ所は投票締め切り時間が繰り上げられる。
有権者数は5区合計で29万4731人(9月2日現在)。 -
衆議院議員総選挙の街頭啓発
衆院選投票日を間近にひかえ8日、伊那市のアピタ伊那店前で、上伊那地方事務所職員6人が、投票日の周知と投票参加呼びかける街頭啓発を行った。
長野選挙管理委員会の谷坂成人上伊那地方書記長らが、投票日と選挙啓発マスコットキャラクター「ほたりちゃん」などが印刷された、ポケットティッシュや花の種、風船などを配布。行き交う買い物客に、投票への参加を呼びかけた。
9日は、南箕輪村のルビコン西駒工場前と宮田村の日本発条伊那工場前で街頭啓発を行う。 -
飯島町議会9月定例会開会
飯島町議会は9日開会し、20日まで12日間開く。初日は条例3、決算認定7、補正予算7、組合規約の変更2の計20件を提案した。
このうち、一般会計補正予算は歳入歳出の総額に6000万円を追加し、歳入歳出のそれぞれを43億2600万円とするもの。
主な内容は地域防災計画策定業務230万円、財政調整基金積立2000万円、社会福祉基金積立1400万円、飯島東部保育園建設△8900万円(05、06年度事業割合変更による次年度繰越)、開発公社費2000万円(土地開発公社の赤字解消、健全財政維持に伴う補助金)-など。 -
05衆院選 あす投票
各派「最後のお願い」へ第44回衆院選は11日投票日を迎える。全国の小選挙区300議席と11ブロックの比例区180議席に座るのは誰か?
小選挙区長野5区には、三沢好夫(61)=共産党・新人、宮下一郎(47)=自民党・前職、加藤学(36)=民主党・新人窶狽フ3人(届出順)が立候補。各派30日の公示以来、遊説や個人演説会で精力的に政策を訴えてきた。
比例区北信越ブロックには自民党21人、民主党18人、公明党2人、共産党3人、社民党5人、国民新党3人の名簿が届け出られている。宮下氏と加藤氏は重複立候補している。
郵政民営化法案の参院での否決を引きがねにした今回の衆院解散・総選挙。「構造改革」を進める小泉自民党政権に対して国民がどのような判断が下すかが注目される。
三沢派は、「小泉指揮構造改革は庶民いじめの最悪の政治」として、年金制度・増税問題・改憲問題を前面に打ち出し、「自民党も民主党も大企業・米国べったりは同じ。確かな野党=共産党に一票を」と呼びかける。
宮下派は、「郵政民営化を軸にして『小さな政府』を目指す構造改革を止めるな」と呼びかける。特に中山間地・地方の視点からの改革が重要と強調。森喜朗元首相、安倍晋三党幹事長代行、福田康夫前官房長官ら自民党の有力者が次々と伊那谷に入り、宮下氏の政権中枢への近さを浮き彫りにしていた。
加藤派は、「郵政民営化一本の自民党は争点隠し」として、年金・社会保障制度や増税問題など全般について民主党のマニフェストにそって主張を展開。「2世・3世議員による独り善がりな政治を続けるのか、真に頑張っている者のための政治を行うのか、政権交代を迫る選挙」と呼びかけて、5区内を走り回った。
第5区の有権者29万4731票(9月2日現在)はどう動くか?
各陣営は今日1日、「最後のお願い」に走り回る。 -
加藤候補の上伊那総決起大会
衆院選長野5区に立候補している民主党の加藤学候補の上伊那地区総決起大会が8日夜、箕輪町の箕輪文化センターで開かれた。集まった約350人を前に、加藤候補は「暴走列車・ス小泉号・スを何とか止めて、庶民の手に政治を戻したい」と支持を求めた。
小泉政権後、国内は貧富の差が拡大したと指摘。借金や天下りなど国の失政を民間に転嫁しようとしていると痛烈に批判した。
「本当に必要な年金や教育問題などをしっかりやるのが、これからの政治」とも訴え、民主党への政権交代をアピール。
「台風が来て選挙の風向きもかわってきた。必ず勝てる。勝たせて欲しい」と訴えた。
応援に駆けつけた津田弥太郎参院議員は、緊張気味の加藤氏に「がくちゃん、あんまり厳しい顔していたら一票入れてもらえないよ」と喝を入れ、「郵政民営化は大増税のための隠れみの」と自民党批判を繰り返した。
羽田雄一郎参議も政権交代を強く訴え、加藤派選対の小林利一幹事長は「手の届くところまで追い上げている」と戦況分析し、口コミによる最後の支持拡大を求めた。 -
初の夜間議会16日の一般質問
高遠町議会は9月定例会の一般質問を初めて夜間に開く。8月下旬の議会運営委員会で、原浩議長から「町民が議会に参加できる機会を増やそう」と提案があり、決定した。
一般質問は16日と20日を予定しているが、夜間議会は16日のみ。午後1時から午後5時までと、引き続いて会議規則に基づき延長という形で午後6時に再開する。
9月定例会は15日開会し、会期は27日(予備日28日)まで。 -
故矢田前宮田村長に叙勲
7月に急逝した矢田義太郎前宮田村長=享年73=が自治功労で旭日双光章を受け8日、村役場で親族に伝達した。
清水村長は「矢田さんは常に村民のことを思い、つつみこむような優しい心の人だった。村を自立に導いたその想いを引き継いでいきたい」とあいさつ。
叙勲の伝達を受けた長男の敏昭さん(44)は「皆様に支えていただいたおかげ。さっそく父の墓前に報告したい」と話した。
「長期出張に出かけていて、そろそろ帰ってくるんじゃないかって今でも思う」などと語らい、元気だった前村長の思い出を回顧。
清水村長は「トップは孤独だからね」とポツリもらし、改めて早過ぎる死を悼んだ。 -
「食のふるさと」講演会
3月に「もてなしのまちづくり計画」を策定するなど、観光振興への取り組みを積極的に進める駒ケ根市は6日、計画策定に中心的なメンバーとしてかかわった都市計画コンサルタントの須田清隆さんを講師に招いて、講演会「大御食神社の再発見と『食のふるさと駒ケ根』の創出」を文化会館で開いた。市民ら約70人が集まり、駒ケ根の食と文化についての話に耳を傾けた。
須田さんは「駒ケ根は古くから豊かな食文化を持っていて、日本書紀にもそのような記述がある。大御食(おおみけ)神社の名もそれが由来ではないか」とした上で「古い歴史を持つ伝統の食と文化を地元住民がよく理解し、都市部に効果的にアピールしていくことが、今後の観光振興にとって大きなポイントになる」と訴えた。 -
05衆院選 いよいよ終盤戦
各陣営、票固めに懸命第44回衆院選は11日の投票日まで残り3日となり、三沢好夫=共産新、宮下一郎=自民前、加藤学=民主新=の3氏の陣営は、最後の票固めに入った。
三沢陣営は、7日に党と後援会の決起大会を開き、最後の3日間を候補者・選対全体で有権者との対話を徹底する体制を固めた。特に、「郵政民営化よりも有権者の関心が高い」とする、暮らし・年金・増税の問題を強調する。連日、こまめに街頭演説を行ってきたが、終盤を迎えて有権者からの激励電話も多くなり、「反応をビンビン感じている」という。
宮下陣営は、7日に福田康夫前官房長官を招いた決起大会を行い(伊那市の選対事務所、駒ヶ根市のアイパルいなん)、「地元の代表を国政に送り、伊那谷を日本の理想郷に」と最後の意志一致をした。公示以来1日平均15カ所での街頭演説、毎晩2縲・回の個人演説会を通じて、宮下氏の「構造改革を止めるな」との主張が広く受け入れられてきたと評価し、残り3日間は、遊説とともに、地域の後援会支部・推薦団体・支援団体全力での票固めに入る。
加藤陣営は、8日に箕輪町で羽田雄一郎・津田弥太郎両参院議員を招いた決起大会を開き、選対全体での「声かけ」に突入する予定。選対では「連日15縲・0回の街頭演説で、候補者選定の遅れによる知名度不足を解消した」と評価。「毎日調子が上がってきており、このまま投票日まで登り詰めたい」と話す。民主党のマニフェストが浸透し、争点は郵政民営化だけでなく国政全体を問うものだという意識が広範に広がってきた窶狽ニ分析する。 -
宮田村の04年度決算
宮田村は7日までに、04年度の一般会計決算概要をまとめた。繰越金を除く実質単年度収支は80万9千円の赤字。ただ、市町村の預貯金にあたる財政調整基金に1億3千200万円を新たに積みたて、厳しさが増す今後に備えた。歳入が減る一方、行財政改革や大型事業の減少で歳出を圧縮。「基金積みたてもでき、節約の効果がある程度示せた」と村管理財政係は説明する。
当初予算に比べ、決算の歳出では5800万円を削減。管理財政係は「予算計上はしたが、節約して浮かせた部分。昔のように予算を使い切るようなことはできない」と、同係は村の厳しい財政状況を指摘する。
一時は底をつきかけた財政調整基金の積み立て残高は、3億3400万円にまで回復。
ただ、今後の見通しは厳しく、「節約する部分はぎりぎりまできており、大幅な取り崩しが必要になるかも」と同係は説明する
歳入は前年度比1・6%減の37億7600万円余。自主財源の柱となる村税は、法人税が26・2%の大幅増だったが、全体では2・7%増の11億1400万円だった。
地方交付税は普通交付税が4・4%、特別交付税が30・1%とそれぞれ減額となった。
一方で歳出は1・7%減の36億8300万円余。つつじが丘住宅建設や小学校多目的教室の増設以外は大型事業を控え、投資的経費は19・5%減の4億5300万円だった。
人件費は職員給料の削減効果などで7・3%減の8億3600万円。。物件費も6・6%、維持補修費も12・5%減った。
人件費や公債費など経常的経費に、一般財源が充てられた割合を示す経常収支比率は79%。前年より1・3ポイント悪化したが「財政規模が年々縮小しており、この数字で一概に悪くなったとは言えない」と同係は話す。 -
高齢者敬愛訪問
「敬老の日」を前に
7日、飯島町の高坂町長と山田助役らは、2班に分かれ、米寿(88歳)を迎える55人の高齢者宅を訪問し、町からの福祉金、町社会福祉協議会の祝い金を贈り、長寿を祝った。
このうち、高坂町長の訪問を受けた中村美寿々さん(岩間)は「足の具合が悪いくらい。気が向けば、草むしりをしているので、『草かきばば』と言われている。若い人たちが、野菜を作るなど、健康に気遣ってくれる」と笑顔。
高坂町長は「戦前、戦後を一生懸命働いてきたのが、長寿の秘訣では。これからも、転倒しないように気をつけ、元気で長生きを」と激励した。
なお、15日には、百歳を迎える2人を訪問。国、県からの祝い状、記念品に合わせ、町、社協からの祝い金を手渡す。 -
05衆院選 参謀に聞く 宮下派選対統括責任者 三沢岩視さん(67)
支持者の中には「現職有利」と見る向きもあるが、実際は予断を許さない厳しい選挙だ。特に加藤さんの陣営は、実働の皆さんの実態がつかみきれないところもあり、終盤に向け予期せぬ動きが出ないかと警戒している。
昔と違い今の選挙は、組織で上から号令してもどうにもならない面がある。気を引き締めて着実に支持を広げることがカギだ。
前回の選挙は創平氏の後援会の力で戦ったが、04年2月から若返りを目指してきた。05年度中にすべて終わらせるつもりだったが、解散・総選挙となり、若返りの途中で選挙戦を迎えている。一つの柱は青壮層にどのように食い込むかだが、伊那青年会議所のOB中心に峰明会が結成され、その第一歩は記した。農協や商工会議所の青壮層にも地歩を広げつつある。下伊那も、地方議員を中心に支持層を広げている。
伊那谷を良くするということでは一郎氏も創平氏の思いを継いでやっているが、国の財政が厳しい中で、その方法や手法は変ってくるだろう。それが時代の流れだ。地方を尊重するために「三位一体改革」などを推進すべき。
一郎氏はまじめで腰が低く、誰にでも好かれる人。その個性を活かして、大政治家になって欲しい。 -
南箕輪村議会9月定例会開会
南箕輪村議会9月定例会は6日、開会した。村公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例、住民カード条例の一部を改正する条例の条例案2件、04年度一般会計など決算認定の議案7件、05年度一般会計補正予算など補正予算案6件、長野県町村総合事務組合規約の変更など2件、村教育委員の任命1件、財産取得の議案1件の計19件を提出した。組合規約変更、財産取得、人事案件の4件を即決、残りの議案と陳情を各委員会に付託した。
即決は、長野県町村総合事務組合を組織する地方公共団体の数の減少及び組合規約の変更について、南信地域町村交通災害共済事務組合を組織する町村数の減少及び組合規約の変更について。
財産取得は、消防ポンプ自動車CD-1型の取得。指名競争入札で価格は1312万5千円。契約相手方は晴海産業(本社・南箕輪村、堀秀臣社長)。納期は06年1月31日。第3分団第1部(田畑)で使用する。
教育委員は有賀志津子さん(47)の任命に同意。川崎玲子委員の任期満了に伴うもの。
一般会計補正予算は歳入歳出に各7966万2千円を追加し、総額を45億6514万円とする。
陳情は「高校に30人規模学級を導入し、高校再編整備計画を立案し直すことを求める意見書」採択を求める陳情書。 -
箕輪町議会9月定例会開会
箕輪町議会9月定例会は6日、開会した。04年度町一般会計など決算認定の議案7件、05年度一般会計補正予算など補正予算案7件、長期継続契約に関する条例、町公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例、中学生海外研修やまと基金条例制定など条例案6件、長野県町村総合事務組合などの規約変更議案2件など計23件を提出した。組合規約変更の2件を即決、残りの議案と請願・陳情を各委員会に付託した。土地開発公社、みのわ振興公社の経営状況の報告もあった。
即決は、南信地域町村交通災害共済事務組合を組織する町村数の減少及び組合規約の変更について、長野県町村総合事務組合を組織する地方公共団体の数の減少及び組合規約の変更について。
05年度一般会計補正予算は、歳入歳出に各4億5806万8千円を追加し、総額を84億4386万8千円とする。
請願は▽青年の政治参加をひろげる18歳選挙権の早期実現を求める意見書の採択に関する請願▽「日本国憲法第9条の堅持を求める意見書」の決議を求める請願書-。陳情は▽「高校に30人規模学級を導入し、高校再編整備計画を立案し直すことを求める意見書」採択を求める陳情書-。 -
05衆院選 参謀に聞く 三沢派選対事務長 小林伸陽さん
前回(03年11月)の衆院選と違い、選挙の中身に対する関心が高まっている。運動員が回っても、有権者が話に耳を傾けてくれる。そうなることで、消費税増税や郵政民営化の反対など国民の暮らしを守る、憲法第9条を守ることを分かってもらえると思う。
「構造改革」といって進めてきた自民党政治は、何かいいことがあったのかと話題になり始めた。中小企業は? 農業は? 介護は?…。国民の弱い者いじめで、改革してよかったと思うことはない。「改革」といえば、もっとよくしたい、政治を変えてほしいという期待である。
5区の有権者数は約29万4600人。投票率は70%を超えるのではないかとみる。得票数の目標を有権者の3分の1に設定した。
支持の輪が広がりつつあり、手ごたえも感じているが、大きなうねりになっていない。党員を中心に、票を上乗せする必要がある。
態度を決めかねている無党派層が多く、その動向がカギを握る。いかに獲得できるか、これからの選挙運動が当落を決めることになる。
選挙戦も終盤。きめ細かな街頭演説や各支部単位の電話作戦などで、庶民の暮らしを守ることを訴え、支持を広げたい。 -
第2回市政モニター会議
駒ケ根市は5日、第2回市政モニター会議を市役所で開いた。市長の委嘱を受けたモニター10人のうち7人が出席し、6月の第1回会議に引き続いて、市政の問題や市報のあり方などについて中原正純市長や市担当者らに提言した=写真。
冒頭、中原市長が市政に関する最近の状況についていくつか説明し、モニターらはそれぞれ意見を述べた。新中学校建設計画について「東中は生徒数の減少で来年度から1学年1学級になってしまうかしれない。片や赤穂中は県下一の大規模校。この状況を解決するため、下平に中学を建設すべきだ」「単学級には親密感が増すなどのメリットもあるし、長期的に考えるべき」などと意見を交わした。ごみの分別が他市町村に比べ厳しいといわれていることに関して「住民は反感を持ちながら従っているのでは。分別のアイデアを募集し、市報などで紹介すれば意欲的に取り組む気持ちが生まれるかもしれない」などの提言も出された。 -
花のある風景コンクール
飯島町のわが町は花で美しく推進機構(花機構)は5日、「第12回花のある風景づくりコンクール」の審査を行った。雨の中、花機構企画情報部会委員や写楽会の代表など委員9人が、町内26団体・個人(地域17、事業所5、個人4)が丹精込めて育てた花壇を見て回り、慎重に審査した。結果は各部門を通じて、最も優秀な町長賞に土村幸子さん(田切)の花壇が輝いた。
▽花の美観性(美観性・デザイン)▽花壇の規模▽生育状況▽徐草等の状況▽景観との調和-の5項目で審査、各部門で金、銀、努力賞のほか、審査員奨励賞を選んだ。
結果は次の通り
◇個人の部▽金賞=林基司▽銀賞=中村昇子▽努力賞=森脇眞一◇地域の部▽金賞=岩間花の会▽銀賞=北河原耕地、飯島小学校▽努力賞=田切公民館、七久保小学校緑化委員会◇事業所の部▽金賞=飯島文化館、JA上伊那飯島給油所▽努力賞=こまくさ園、芳和精機◇審査員奨励賞=25点
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05衆院選 参謀に聞く 加藤派選対委員長 中島衛さん
私が衆院選に出馬して戦っていた時には、各市町村、そして地区末端までに後援会支部があり、組織的な選挙だった。今度の選挙は全く組織がない。あちこち事務所があるわけではないし、運動員もいない。
しかし、世の中が変わり、昔のように選対組織がなくても選挙は勝てる。加藤氏個人の魅力が浸透さえすれば、互角の勝負になるはずだ。
今回の選挙は小泉さんの術中に世間もマスコミも踊らされている。しかし、ちょっとしたことで風向きが変わる可能性は高い。小泉さんの強引な政治手法を国民が真剣に考えた時、どんな答えを出すかは分からない。
加藤氏は縁もゆかりもなく、同級生も親戚もいない、この伊那谷から出馬した。昔のような上伊那と下伊那を2分するような地域モンローで票を掘り起こすのは難しい。
年も若く経験が浅いことも確か。しかし、アジアなど国際的立場で仕事をして都会と地方の格差、さらには強者と弱者の格差について肌で感じている。本来の政治のあり方を取り戻そうと気概に満ちている。
今回の選挙は政権選択の意味合いもある。加藤氏の考えを有権者に訴え、5区にも民主党の風を吹かせたい。 -
高速バス長野~飯田線
10月に増便実験県の南北を結ぶ高速バス「みすずハイウェイバス長野縲恃ム田線」は10月、1日2便の増便実験を行う。
増便実験ダイヤは現在の最終便の1時間後で、長野行きでは飯田バスセンターを18時40分発(駒ヶ根IC19時25分、伊那IC19時38分)、長野県21時42分着。飯田行きでは長野県庁を19時35分発(伊那IC21時44分、駒ヶ根IC21時57分)、飯田バスセンター22時42分着。
10月の土・日・祝日を除いた平日に20日間運行する。停留所や運賃は現行と同じ。
公共交通機関の利便性の向上を図るもので、8月4日から24日までの間、ハイウェイバス社内やバス会社の運行窓口などで行ったアンケート調査で寄せられた185人の回答のうち、一番希望の多かった時間帯に増便し、利用状況を調べる。 -
地震防災訓練
9月1日の防災の日に合わせて4日、上伊那の各市町村で、地震防災訓練があった。
関係団体相互の連携、市民の防災行動力強化などを目的として伊那市は、市内数個所で訓練を実施。総勢3921人が集まり、メーン会場の西箕輪工業団地には、地域住民や市職員など、402人が参加した。
午前9時、駿河湾沖を震源とするマグニチュード8・0の大地震が発生し、長野県でも震度6弱程度を観測した窶狽ニ想定。市内は、家屋、河川堤防が倒壊、ライフラインなども被害を受け、火災、死傷者も多数出た設定で、各区や常会でつくる自主防災会が被害状況報告や、バケツリレーでの消火、炊き出し訓練をしたり、消防や関係行政機関が、担当業務訓練に臨んだ。
本番さながらの訓練を通して参加者それぞれは、改めて防災意識を高めた様子だった。