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獣害対策など3つの柱 研究・調査
農業を基本に新たな産業づくりを目指す伊那谷アグリイノベーション推進機構は今年度、獣害対策や伝統野菜の継承、規格外の野菜や果物の有効活用の3つを柱に研究や調査を行います。 20日は、信州大学農学部で総会が開かれ今年度の事業計画が示されました。 今年度の重点課題として伝統作物の探索、健康・長寿や新しい産業に結びつく未利用資源の調査研究を進めます。 活動の3つの柱として昨年度に引き続き、ニホンジカの被害を軽減するため個体数の管理やシカ肉の加工、流通、食品開発を目指し産業化への道筋を検討します。 新たに地域の伝統野菜を掘り起こし、健康効果や地域の特性、由来など歴史的背景を調査し、商品開発につなげる研究会を立ち上げます。 また、台風などで傷がついた果物や規格外の野菜などを有効活用して今、注目されている植物成分ポリフェノールを抽出して医療の分野の新製品を開発します。 今年度は、夏と冬にシンポジウムを開催する他、鹿肉の加工調理法の体験講座なども予定しています。 伊那谷アグリイノベーション推進機構は信大農学部で行っている研究を活用し産学官が連携し産業の開発や発展を目指し去年10月に設立されました。
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外来種ブラックバス釣り大会
天竜川での増加が懸念されている北米原産の淡水魚、ブラックバスの生態調査を兼ねたバス釣り大会が18日、辰野町から箕輪町の天竜川で開かれました。 大会には、上伊那を中心に県内外からおよそ40人が参加しました。 ブラックバスは、特定外来生物に指定され、日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれていて、天竜川でも増加しています。 天竜川漁業協同組合によると、アカウオなどの在来種に影響が出ているということです。 大会に参加した釣り客は「バスは、引きが良いので楽しさはあるが、リリースしないなどマナーを守って欲しい」と話していました。 増加の原因は釣りを楽しむための密放流によるものと考えられています。 この日は、バスが産卵期を迎えていて、動きが少ないことや、水温が低いという悪条件ではありましたが、辰野町を中心に全体で80匹、およそ32.5キロのブラックバスが釣り上げられました。 大会の結果、最も多く釣った人で4キロ、最も大きかったバスは42センチでした。 釣り上げられたバスは岡谷市の水産試験場に持ち込まれ、解剖して食性などを調べるということです。
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サルの囲い罠 高遠町と長谷に設置へ
伊那市は鳥獣被害防止対策として今年度、サルの囲い罠を新たに2基設置するほか、センサーカメラによる野生動物の調査を実施します。 19日、伊那市役所で上伊那鳥獣被害対策協議会総会が開かれ、各市町村が進める事業計画などが報告されました。 事業費は上伊那全体で1,800万円、そのうち1,500万円は交付金でまかなわれます。 伊那市の事業費は600万円で、事業内容はサルの囲い罠設置に300万円、くくり罠購入に200万円、センサーカメラ設置に100万円となっています。 サルの囲い罠は伊那市横山に今年2月に設置され3月までに5頭が捕獲されたということです。 同じタイプのものを高遠町と長谷に1基ずつ設置する計画です。 10メートル四方の金網の中にエサを置き呼び寄せるもので、斜めに設置されたトタンを滑り降り中には入れますが外には出ることができない構造になっています。 地上部分に30センチほど金網をはわすことで穴を掘って逃げることを防ぎます。 伊那市ではほかに動物が通ると自動的に写すことができるセンサーカメラを25台設置し野生動物の調査も行う計画です。 箕輪町は事業費200万円で一斉捕獲を行い、南箕輪村については事業はありません。 上伊那全体の平成24年度の被害額はおよそ1億円で白鳥孝会長は「鳥獣被害により農林業が立ち行かなくなることがないよう、対策を講じていきたい。」と話していました。
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中央アルプス地区山岳遭難対策協会が新型ヘリで訓練
中央アルプス地区山岳遭難防止対策協会の救助訓練が17日、駒ヶ根市で行われました。 隊長で70歳になる伊那市西春近の唐木真澄さんも本格的な登山シーズンとなり隊員の士気を高めていました。 訓練は県警が導入した新機種やまびこ2号による救助方法を習得しようと、中ア遭対協が行ったものでおよそ15人が参加しました。 ヘリからワイヤーを使って下降したり、遭難した人を救助し上昇する訓練を行いました。 やまびこ2号は、これまでの1号と比べパワーが倍になるなど性能がアップしました。 その分、吹き降ろす風が強くなり救助者の足場の確保がこれまでより重要になってくるということです。 隊長の唐木真澄さん。70歳。隊員となって37年目。 2007年から隊長を務めています。 4月に県山岳協会の会長となり中ア遭対協は今月末で引退します。 今回が最後ということもあり唐木さんは訓練に参加し、隊員の士気を高めました。 唐木さんは「引退はするがこれまで培ったものを若い人たちに伝えていきたい。」と話していました。 長野県警によりますと今年の山岳遭難の件数は6日現在42件で死者は9人。 このうち北アルプスが最も多く23件で死者が5人。 中央アルプスが2件、南アルプスが1件でそれぞれ死者はいません。
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南アルプス国立公園指定50周年記念特集⑥
旧長谷村公民館は、南アルプスの紹介や登山事故防止を目的に、国立公園に指定された昭和39年に八ミリ映画「南アへの道」を制作しました。 3,000メートル級の山がつらなる南アルプス国立公園は、甲斐駒・鳳凰山系、白峰山系、赤石山系の3つの大きな山系により構成された日本を代表する山岳公園です。 公園の範囲は山梨県、長野県、静岡県の3県にまたがり、東西はおよそ15km 南北は50kmに及び総面積は35,000haあります。 南北に長いこの山脈は、富士山に次いで日本高い北岳をはじめ、仙丈ケ岳、塩見岳など3,000メートル級の山が10、2,500メートル以上は36あります。 南アルプスの森林限界より上の高山帯にはお花畑が分布していて、キタダケソウ、タカネビランジなどといった固有種など貴重な植物が群生しています。 また、ニホンカモシカなど30種類以上の哺乳類が確認され、なかでもライチョウの生息地としては世界で最も南に位置する場所で、重要な地域となっています。 南アルプスの多くの山はもともと海の底にあった地層でできていて、中央構造線を中心とした長野県内では、日本列島の土台を作ったプレートが作り出した貴重な地質を観察する事ができ、平成20年に日本ジオパークに認定されました。 国内に30か所ある国立公園。 南アルプスは昭和39年6月1日全国で23番目に指定されました。 伊那市長谷総合支所の中山晶計総合支所長。 旧長谷村役場職員だった中山さんに当時の事を伺いました。 中山さんは「指定以前の昭和36年頃から登山道の整備や山小屋修復など、国立公園指定に伴い増加が予想される登山者の受け入れの準備が役場を中心に行われていた」と話ます。 国立公園指定により、全国的に名前が知られるようになった南アルプス。年間に訪れる人は、年々増加傾向にあり、ここ10年は約60万人となっています。 昭和55年 南アルプス林道が開設し北沢峠まで行けるようになると登山が楽しめる山へとなりました。 登山客が集中する夏山シーズンは、高山植物の踏みあらしや、排泄物による環境悪化が問題となっています。 また、気候変動による高山植物の衰退、ニホンジカによる食害など課題は少なくありません。 伊那市などは、増加する登山者に対して環境負荷軽減に向け登山客に持ち帰る事ができる携帯トイレの普及を目指しています。 公園を管理する南アルプス自然保護官の中村仁さんは「自然の変化を細やかにとらえながら、みんながこの環境を次の世代にいかに残していくか行動し、活動していくことで、次の50年に南アルプスの自然が残せる」と話します。 国立公園指定から50年の節目を迎えた南アルプス 先人たちが残してくれたこの自然を、次の50年に向け守り伝えていく事が私たちの役割かもしれません。
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飯島勲内閣参与が伊那で講演
2月に伊那市のふるさと大使に委嘱された内閣参与の飯島勲さんの就任記念講演会が9日伊那文化会館で開かれました。 辰野町出身の飯島さんは、父親が伊那市東春近出身です。 小泉内閣首席総理秘書官をつとめ、現在は、安倍内閣参与です。 飯島さんは、内政、外交問題について幅広く触れました。 上伊那地域については、少子高齢化によりエネルギーや財政危機などさまざまな問題が持ち上がるだろうと前置きし、「各市町村単独では難しくなる事業もあるが、合併でなく政策により連携していくことが生き残る道だ」と話しました。 会場には、小ホールが満員となる400人の市民や自治体関係者が訪れ、内閣の中枢にいる人でなければ知りえない政治の裏話や考えについて耳を傾けていました。
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平成26年度1回目 ふるさと就職説明会
来春大学や短大等を卒業する学生を対象にしたふるさと就職面接会が9日、伊那市のいなっせで開かれました。 面接会は、伊那職業安定協会などが毎年開いているもので、この日は今年度1回目です。 9日は、去年より3社多い上伊那の企業49社が参加しました。 参加した学生は、男性51人女性32人の合わせて83人で、去年と比べて21人減少しました。 学生は、メモを取るなどして真剣に話を聞いていました。 ハローワーク伊那では学生の参加数が減少したことについて「なるべく多くの学生に参加してもらい、地元企業に就職してもらえるように支援していきたい」と話していました。 次回のふるさと就職面接会は、8月22日(金)に開かれます。
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原発と憲法について考える 憲法記念日の集い
憲法記念日の3日、原発と憲法について考える講演会が、伊那市のJA上伊那本所で開かれました。 会場には上伊那から300人ほどが集まりました。 憲法記念日の集いは毎年開かれていて、一昨年から福島原発に関する講演会が開かれています。 今回は、福島大学の元学長で名誉教授の吉原 泰助さんが講演しました。 吉原さんは、「福島では放射能が日常化しているのが現状。原発と人間は共存できるものではない。福島では平和に生きるという生存権が侵害されている」と訴えていました。 主催した原発と憲法を考える集い実行委員会の竹入弘元委員長は「画期的な憲法ができて67年になるが、日本の現状を踏まえ将来を考えると大丈夫だろうかと思う。エネルギー政策から、いかにあるべきかしっかりと考えたい」と話していました。
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南アルプス ニホンジカ捕獲数 500頭増
昨年度、南アルプスで捕獲されたニホンジカの頭数は1,771頭と、平成24年度よりおよそ500頭増えていることがわかりました。 南信森林管理署の発表によりますと、昨年度捕獲したニホンジカの頭数は、南アルプスで、前年度より494頭多い1,771頭、八ヶ岳では1,061頭、霧ヶ峰では609頭で、合計で3,441頭と、前年度に比べ1,015頭増えています。 捕獲は、国有林職員と、南アルプス食害対策協議会が委託した猟友会などにより行われました。 南信森林管理署によりますと、捕獲頭数が増えた理由について、くくり罠の貸し出しや猟友会による捕獲が積極的に行われたことを要因に挙げています。 また、昨年度初めて中央アルプス地域の高山帯でニホンジカが確認されたことから、今年度は中央アルプスでの捕獲を強化していきたいとしています。
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第13回INA-CUP 箕輪中 準優勝
箕輪中学校のサッカー部は伊那市で開かれた「中学生サッカーINA-CUP」で決勝に進出しましたが東京のチームに2対1で敗れ惜しくも優勝を逃しました。 大会は、上伊那を中心に県内外から34チームが出場し伊那市陸上競技場を主会場に4日に予選のリーグ戦、5日に決勝のトーナメント戦が行われました。 決勝戦は白のユニホーム箕輪中とオレンジのユニホーム東京のクラブチーム FCコンソルテの対戦となりました。 試合は前半、FCコンソルテが先制すると箕輪中はコーナキックから同点に追いつくゴールを挙げ1対1としました。 後半に入ると互いにチャンスは作りますがゴールを決める事ができず試合はこう着状態となりました。 しかし、終了間際にFCコンソルテが箕輪中の隙をつき決勝のゴールを挙げ2対1としました。 試合はそのまま終了し箕輪中学校は惜しくも準優勝におわりました。
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3月有効求人倍率 2月とほぼ変わらず0.95倍
上伊那の3月の月間有効求人倍率は0.95倍で2月から0.01ポイント下回りました。 なお、全国は1.07倍、県は1.04倍となっています。 ハローワーク伊那によりますと、新規求人数は前の年の同じ月を5.9%上回る1,194人でした。 新規求職者数は、前の年の同じ月を21.4%下回る769人でした。 これにより、3月の月間有効求人倍率は、2月を0.01ポイント下回る0.95倍でした。 ハローワーク伊那では雇用情勢について、3月の求人倍率が前の月から大きく低下することがなく、今後改善の見込みがあるとして 「緩やかに持ち直してきたが、足踏み状態である」と、上方修正しました。
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鮎の稚魚 放流はじまる
天竜川漁業協同組合は、2日から鮎の稚魚の放流を始めました。 鮎の稚魚の放流は、20日まで行われます。 去年と同様、4トン、50万尾を放流する計画です。 初日の2日は、漁協前の天竜川で放流しました。 鮎の稚魚は、県産で、8センチほどですが、友釣りが解禁となる6月22日には、20センチに成長するということです。 去年、天竜川の鮎漁は、ここ10年で一番良かったということです。 天竜川漁協では、大水などで川が荒れないよう今シーズンの天候に期待しています。
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平成25年度のペレット販売 過去最高
上伊那森林組合が製造している木質ペレット燃料「ビュア1号」の平成25年度の売り上げが、過去最高だったことがわかりました。 2日、伊那市内で開かれた上伊那森林組合の第20回通常総代会で報告されました。 それによりますと、平成25年度の木質ペレット燃料「ピュア1号」の売り上げは、当初の計画量を上回る1,935トン、5,600万円で、過去最高となりました。 組合では、品質が評価され全国的に販路が広がったことと、寒波や石油など化石燃料の高騰が影響したと見ています。 上伊那森林組合は、製造しているペレットの品質などが認められ、平成24年度に日本ペレット協会から全国で初めての優良認証を受けています。
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伊那地域 初の夏日
伊那地域は、2日最高気温が25.3度まであがり、今年初めての夏日となりました。 長野地方気象台によりますと、2日の伊那地域は、最高気温が25.3度と今年初めての夏日となり、6月下旬並みの陽気となりました。 伊那市上荒井の佐藤友春さんのお宅です。 イカリソウが涼しげに咲いていて、今がちょうど見ごろです。 4枚の花弁が錨のような形をしています。 山野草愛好者の佐藤さん。 30年前に友人から10本ほどをわけてもらい、株分けで増やしました。 今では、自宅周辺に群生していて、これだけの花は他では見られないということです。 佐藤さんは、「せっかくきれいな花を咲かせているので、多くの人に見に来てほしい」と話しています。 見ごろは、5月中旬ころまでということです。
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ジオパーク南ア大会に向け 推進チーム2回目会合
月に開かれる日本ジオパーク南アルプス大会に向け、伊那地域の関係団体がさまざまなイベントを企画する伊那地域推進チームの2回目の会議が、23日、伊那市創造館で開かれました。 この日は、伊那市の職員のほか、商工団体、旅行業者など、40人ほどが参加しました。 日本ジオパーク南アルプス大会は、9月27日から30日まで、伊那市内を会場に予定されています。 期間中に、様々なイベントを同時開催し、全国から訪れる関係者をもてなすほか、開催までにも年間を通じたイベントで機運を盛り上げようと、会議のメンバーが内容について企画しています。 この日は、展示・セッショングループ、食・まちなかグループ、ツアー・イベントグループの3つに分かれて検討を行いました。 食・まちなかグループには信州大学の学生も参加していて、「スタンプラリーやウォークラリーのほか、写真コンテストなどを行いたい」と提案していました。 その他、ジビエ・雑穀・昆虫食を提供できないかといった意見もありました。 展示・セッショングループでは、伊那弥生ヶ丘高校から、関心のある生徒を募り、学んだことの発表を行うほか、子供向けの体験講座を企画・実施したいといった提案もありました。 会議では、それぞれの団体からの提案を元に、具体的に何が実施できるかを検討していくということです。
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県元気づくり支援金 1次49事業内定
長野県が、市町村や団体の特色ある活動を支援する地域発元気づくり支援金の上伊那分の採択事業が決まりました。 今年度は、49件6,730万円が採択されました。 市町村別では、伊那市は南アルプス国立公園指定50周年記念事業133万4千円など3件262万1千円が採択されました。 箕輪町と南箕輪村はありません。 この他に、上伊那観光連盟の観光資源の発掘による交流人口増加を目的とした事業に480万円、伊那猟友会手良支部のニホンジカやイノシシの解体処理施設設置に242万6千円、みのわTMOネットワークの商店街の空き店舗を活用して音楽による地域住民の交流を図る事業に74万5千円などとなっています。 今年度は、51団体から57件1億661万円の要望があり、49件6,734万3千円が採択されました。 県では、今後2次募集を行う予定です。
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地元の木材で小中学校用の机とイスを製作
上伊那森林組合などでつくる上伊那林業再生協議会は、地元の木材の有効利用などを目的に小中学校用の机とイスを製作しました。今後は木育講座と合わせて普及を図っていく計画です。 県の補助金を活用し、前年度事業で製作しました。 机は上伊那産のカラマツを使用し、縦45センチ、横65センチの天板を作りました。天板の部分のみを取り外して付け替えができるものです。 イスは、カラマツとヒノキの2種類を作り、高さも45センチのものと40センチのものがあります。 地域で育った木を地域で製品化し活用していく流れを確立しようと、上伊那林業再生協議会が前年度事業で製作したものです。 今年度は、伊那市、駒ヶ根市、飯島町、宮田村のいくつかの小中学校へモデル的に導入する計画です。 協議会では、子ども達に森林の大切さを伝えるため、製品の導入と併せて木育講座も実施していくということです。
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2月の大雪被害 農業施設など3億6千万円被害
今年2月の大雪による上伊那地域の農業用パイプハウスなどが壊れる被害は3億6千万円あまりとなりました。 大雪による被害で3億円を超えたのは、平成10年1月以来15年ぶりとなります。 県のまとめによりますと、ことし2月の大雪による農業被害は、上伊那全体で3億6千700万円に上りました。 3億円を超えたのは、平成10年1月の7億8千万円についで、15年ぶりの被害だという事です。 このうち、パイプハウスなどの生産施設の被害は3億5千万円あまりでした。 自治体別では伊那市が最も多く337棟で1億2千万円、続いて駒ヶ根市の8千9百万円、宮田村の7千1百万円となっています。 ハウスの倒壊により花卉や野菜などが枯れてしまう農作物被害は8千9百万円で、自治体別では駒ヶ根市が3千万円、中川村が2千万円、飯島町が1千9百万円あまりとなっています。 県では農業施設の修繕や建設費用や苗の購入費用の一部を補助するなどして、農家を支援することにしています。
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大雪災害の事後検証会議
2月の大雪災害の事後検証を行う会議が、24日、伊那合同庁舎で開かれました。 会議には、上伊那地方事務所管内の8市町村や、警察などの関係者が参加しました。 会議は、2月の大雪を受けて、県が開いているもので、県庁内部にとどまらず、各地域からも課題を抽出し、検証しようと開かれました。 上伊那地方事務所の対応についての検証では、情報提供や共有化、住民への援助などについての検証が行われました。 それによると、大雪に関する情報が不足し、警戒配備態勢に移るタイミングが遅れた、電車の運休などの情報不足により、電車通学の生徒の帰宅が遅れたことなどが上げられています。 情報提供については、情報収集や提供の手段・方法をあらかじめ整理・確認しておく、電車の運休については、迅速な情報提供を要望するなどとしています。 上伊那地方事務所では、「来年もまた大雪になるかもしれないという心構え次につながる対応を考えていきたい」としています。
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消費税率引き上げで先行き懸念
アルプス中央信用金庫が4半期に一度まとめている伊那谷経済動向・中小企業景気レポートによりますと、消費税率の引き上げにより先行きを懸念する企業が多いことが見て取れるとしています。 レポートは、アルプス中央信用金庫の取引先215社に対し、今年1月から3月に調査したものです。 消費税率の引き上げの影響と賃金・価格改定の動向についての調査も行っています。 販売価格についてどの程度転嫁できるかという質問には、全てを転嫁できるが40.8%、一部にとどまるが32.5%、まったくできないが5.8%となっています。 消費税率の引き上げは当面の売り上げに対しどのような影響を与えるかという問いには、どちらとも言えないが、28.8%、今年6月末頃まで減少・9月末頃まで減少が16.8%と続きます。 製造業・建設業・不動産業については、個人消費の冷え込み、駆け込み需要の反動も見込まれ、先行きを懸念する企業が多いことが見て取れる回答となりました。 また、アベノミクスにより、この春、賃金を引き上げたかという問いに対しては、85.7%が引き上げていないと回答しています。 賃金を引き上げていない理由としては、景気の見通しが不透明が38.3%、自社の業況低迷が32.7%となっています。
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第43回日本画県展 始まる
第43回日本画県展が、23日から伊那文化会館で始まりました。 日本画県展は、長野県日本画会が開いているもので、会場には県内から出品された、76点が並んでいます。 伊那支部から出品した10人のうち、高遠町の鈴木岬さんの「待月」が、信越放送賞を受賞しています。 鈴木さんの、「待月」は雪がうっすら積もる、冬の初めに高遠町の月蔵山から月が出るのを待っている様子が描かれています。 ある会員は、「年々出品数が減ってきているので、伝統ある日本画の技法を残していきたい」と、話していました。
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伊那少年警察ボラ委嘱
伊那警察署管内の46人が、少年の非行防止や健全育成のための活動を行う伊那少年警察ボランティア協会会員に委嘱されました。 委嘱式が今日、伊那警察署で行われ、今回新たに協会会員として活動する人に、林則行副署長から委嘱状が手渡されました。 今回、委嘱されたのは、補導員と指導委員で伊那警察署管内の伊那市から辰野町までの46人です。 協会の会長には箕輪地区から藤沢照穂さんが任命されました。 補導員は、任期中、警察と協力して、街頭補導などを行います。 林副署長は、「管内では少年犯罪が減少してきている。苦労も多いと思うが、少年の健全育成のためご協力いただきたい」と話していました。 任期は2年となっています。
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伊那中央ロータリークラブ 3団体に助成金贈呈
伊那中央ロータリークラブの創立記念例会が15日伊那市内で開かれ、信州大学農学部の留学生支援を行っている公益財団法人信州農林科学振興会など3団体に助成金が贈られました。 伊那中央ロータリークラブは昭和62年に発足し、福祉施設でのボランティアや信大の留学生との交流など奉仕と青少年健全育成などを目的に活動しています。 記念例会では、奉仕事業として、信州農林科学振興会に42万円、伊那西高校インターアクトクラブに20万円、伊那剣心館に5万円が贈られました。 池田幸平会長は、「初心の気持ちを忘れず、奉仕の理想に向かい歩つづけていきたい」と話していました。
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全国学力テスト 一斉に実施
全国のすべての小学校6年生と中学校3年生を対象にした「全国学力テスト」が22日、全国一斉に実施されました。 このうち、伊那市・箕輪町・南箕輪村の合わせて30の小中学校では、およそ2,100人がテストを受けました。 全国学力テストは、全国的に子ども達の学力状況を把握する目的で、平成19年度から文部科学省が行っています。 テストは、国語と算数・数学の、基礎知識を問う問題Aと、知識の活用力を問う問題Bに分けて実施されました。 全国学力テストは、今回から各市町村の教育委員会が、一定の条件を満たせば学校別に成績を公表できることになっています。 伊那市・箕輪町・南箕輪村の各教育委員会では、公表するかどうかについて今後検討して決めていくということです。 テストの結果は、文科省が8月頃発表する予定です。
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TPP反対 街宣車リレーで訴える
TPP、環太平洋連携協定反対を訴える、街宣車リレーが21日、上伊那地域で行われました。 街宣車リレーは、23日にオバマ米大統領が訪日することを受けて、TPPに関する国会決議実現を求める気運を高めようと、中南信のJAが行ったものです。 「TPPに関する国会決議」では、「農林水産物の重要品目について、除外または再協議の対象とする事」などが採択されています。 21日は、JA辰野支所をスタートした街宣車が、各支所やあじーななど15か所でミニ集会を開きながらリレーしました。 22日は、JAみなみ信州の各支所などを回ることになっています。
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高遠城址 今週末へ入り込み期待
高遠城址公園の17日までの入園者数は、13万8,412人で、今後どれだけ伸ばすかが注目されます。 伊那市が今年度算出した公園管理の年間収支の黒字確保の基準は、21万人で関係者は、今後の人出に気をもんでいます。 満開宣言から3日目となった高遠城址公園。 18日も多くの花見客で賑わっていました。 伊那市は、収支を明確にした上でさくら祭りに取り組もうと、去年初めて公園の収支見込みを算出しました。 去年の入園者は、22万3,000人で、入園料収入は、1億237万円、駐車場収入は、1,823万円で合計1億2,385万円でした。 これに対して支出総額は、公園管理やシャトルバスの運転委託料などで1億2,319万円でした。 今年度は、管理経費の見直しを行い黒字ラインを21万人としています。 伊那市によりますと、17日現在の入園者数は、9日間で13万8,412人となっています。 開花宣言により、9日から入園が有料となり、満開となった16日は、今シーズン最高の2万6,460人が訪れました。 今週末で6万1,588人を越えると20万人を突破、7万1,588人を超えると21万人を達成します。 花見の波及効果はどうでしょうか。 今日の高遠城址公園です。 宿泊先を訪ねると、松本、安曇野、白馬、松代、諏訪など、伊那以外が大半を占めています。 こうした状況を打破するため、伊那市は、今年夜桜で宿泊につなげようと大都市圏に売り出しました。 その効果は、高遠地区とは反対の西箕輪の愛和の森ホテルでも現れていました。 一方で、ある旅館経営者は、「足がなく夜桜をあきらめる宿泊客も多い。シャトルバスや直通バスなどの充実を期待したい」と話しています。 毎年花見は、天候や花の咲くタイミングに左右されます。 公園内の売店で話を聞きました。 観光のスタイルが変わり、情報が豊富になった今、高遠城址公園を訪れる人をいかにこの地域にとどまらせ、お金を落としてもらえるか。 ニーズを見定めた対応が今後のかぎとなりそうです。
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上伊那で11人 不法投棄監視連絡員委嘱
長野県は、県全体で100人を不法投棄監視連絡員として委嘱しました。 このうち上伊那地域は、11人です。 9日、伊那合同庁舎で委嘱式が行なわれ、再任6人を含む11人が青木一男上伊那地方事務所長から委嘱状を受け取りました。 不法投棄監視連絡員の制度は、平成12年から始まり、上伊那地方事務所では、監視をより強化しようと、平成18年に7人から11人に増員しています。 不法投棄は、年々減少傾向にあるものの、一方で巧妙化、悪質化しているということです。 内容は、家庭ごみが9割以上を占めていて、市民のモラルが問われています。 青木所長は、「今年は信州山の日が実施されることもあり、連携を密にして、不法投棄根絶を目指したい」とあいさつしました。 委嘱された監視連絡員の任期は、1年です。 連絡員は週1回程度決められた場所を見回ります。
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伊那ナイターソフトボール 開幕
伊那ナイターソフトボール連盟の今年度のリーグ戦の開会式が昨夜、伊那市の富士塚スポーツ公園運動場で行われました。 開会式にはリーグ戦に出場する20チームが参加しました。 今年は、伝統ある4チームが退会し、新たに1チームが入会したため、去年より3チーム少ない20チームが参加します。 上位のAリーグと下位のBリーグにわかれ、10月中旬まで総当たり戦を行います。 伊那ナイターソフトボール連盟の有賀 政光会長は、「桜が満開になったとはいえ、まだ夜は冷える。怪我をしないようウォーミングアップをして、各チーム目標にむかいソフトボールを楽しんで欲しい」とあいさつしました。 昨年度優勝チーム、信濃路クラブの有賀 真太郎キャプテンが選手宣誓をしました。 この後伊那ケーブルテレビ杯春季トーナメントの開会式も行われました。
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刻字教室の崇嶺会が作品展
伊那市を中心に活動している刻字教室、崇嶺会の作品展が、17日から伊那市のいなっせ2階展示ギャラリーで始まりました。 崇嶺会は伊那市と箕輪町の4会場で、週に1回教室を開いています。 会場には、29人の作品90点が並んでいます。 毎年テーマを決めて作品を展示していて、今年は、歌の歌詞やことわざ、俳句などを題材にしました。 刻字はもともと漢詩を題材にしていますが、平仮名を使って誰でも読める作品を作ろうと、このテーマにしたということです。 会では「カラフルでインテリアとしても楽しむ事ができる。色使いなどそれぞれの個性を楽しんでほしい」と話していました。 第34回崇嶺会刻字展は、20日(日)まで、伊那市のいなっせで開かれています。
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南ア ジオパーク サポーター制度導入へ
世界自然遺産登録を目指す、南アルプス中央構造線エリア、ジオパーク協議会の総会が16日、伊那市創造館で開かれ、今年度の事業計画案などについて話し合いが行われました。 協議会は南アルプスに接する市町村や関係機関などで組織され、この日はおよそ30人が参加しました。 平成26年度の事業計画には、今年度初めて、サポーター制度の導入と、学校教育カリキュラムに合わせたプログラム作成が加わりました。 サポーター制度は、おもてなしの質の向上に繋げようと、飲食業者や宿泊業者などが、伊那市を訪れた観光客などに、最低限の情報を提供し魅力を伝えるものです。 協議会では今後、ホテルや旅館などから参加者を募集して、簡易講座を開き、サポーター認定をして行く考えです。 他に、地域の子どもたちの、郷土教育に南アルプスの授業を取り入れるため、教育のプログラムを作成するほか、修学旅行生などのツアーに組み込むことで、魅力を伝えていく考えです。 協議会は、「サポーターについては、今年9月に予定されている、日本ジオパーク南アルプス大会に間に合わせたい」と話していました。