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上伊那建具協同組合青年部 修繕ボランティア
上伊那建具協同組合青年部(網野暁部長)は12日、「良い戸の日(4月10日)」のボランティア活動の一環で、南箕輪村の北部、西部両保育園の修繕作業をした。組合員15人がそれぞれの園に分かれ、老朽化したげた箱や引き戸などを、手馴れた手つきで直していった。
活動は組合への理解を深めてもらう目的で20年以上続く恒例事業。毎年、上伊那地方の各市町村を年回りで訪れている。今回は同村の順番となり、村役場から要望のあった2保育園の修繕作業を行った。
西部保育園では、壊れて使われなくなった木製滑り台や、動きにくくなったガラス戸などを修理した=写真。「あちこち修繕していただいてありがたい。滑り台が直ったことなどを早く園児たちに伝えたい」と北原和子園長。網野部長は「これをきっかけにわれわれの仕事に興味を持ってくれれば」と話した。
西部保育園の施設を修繕する組合員ら -
軟式野球 五味博一旗県選抜南信大会
軟式野球の第3回五味博一旗県選抜選手権大会南信大会は12日、駒ヶ根市アルプス球場で行い、岡谷市役所(岡谷市)が優勝した。大会は同地区のAクラス3チームが出場。上伊那勢は、1回戦でルビコン(伊那市)を2竏・で破ったMBC(上伊那)が決勝へ進んだが2竏・で破れた。
接戦を繰り広げたルビコン竏樽BC戦(駒ヶ根市アルプス球場) -
【記者室】頑張ってる人には逆効果な「頑張れ」
新年度スタートを機に学校や職場が替わった人は多いだろう。かく言う筆者も受け持ち地域が替わった。朝から晩まで忘れ物やポカミスを繰り返し、リズムがつかめないまま、あっという間に一日が過ぎていく…。
大人はともかく、新たに入園、入学した子どもたちの緊張ぶりは見ていて気の毒なほどだ。慣れない環境に戸惑いながらも、懸命に順応しようとしている姿がいじらしい。帰宅するころには身も心もぐったりと疲れ切ってしまっている。
そんな時に慰めになるのは家族の優しい一言だ。しかし「頑張れ」などはかえって逆効果になることも。言われるまでもなく、彼らは精いっぱい頑張っているからだ。すぐに慣れて楽になる。その間は温かく見守ってやろう。(白鳥文男) -
エネルギー有効利用事例発表会
事業活動の中での取り組みを通して環境負荷の低減を促進しようと上伊那電気主任技術者協会(川上国男会長)は10日、第20回「やさしいエネルギー有効利用事例発表会」を伊那市西箕輪の伊那技術形成センターで開いた。上伊那と飯田市の11事業所に勤務する電気主任技術者らが参加し、それぞれが取り組んできた事例計17件を発表し合った=写真。
駒ケ根市のネクストエナジー・アンド・リソース(伊藤敦社長)は、20年前に製造された太陽電池パネル約3300枚を販売するために1枚1枚発電性能を測定したところ、95%のパネルが使用可能だった竏窒ニする事例を発表。保存状態が良ければ、発電性能は長期間維持できることが分かった、とした上で、今後は性能劣化原因の解明と残存寿命の予測に取り組みたいと話した。
宮田村の浦野紙器(浦野勇社長)は新工場建設に際し、県内最大規模の150キロワット級の太陽光発電設備を導入した結果、消費電力量の30%をまかなうことができた事例を発表。1億円の費用をかけたが、大きな効果が上がったとした。
川上会長はあいさつで「発表会は年に1回の開催を続けて20回目を迎えた。継続は力なり。今後も30回、40回と続いていくと確信している」と述べた。 -
上伊那公民館連絡協議会総会
上伊那地区の公民館関係者でつくる上伊那公民館連絡協議会の総会が9日、駒ヶ根市の赤穂公民館であった。本年度の会長には、武田登伊那公民館長=写真=が再選。08年度事業などを承認した。
生涯学習推進に取り組む公民館関係職員が集まる同協議会は、年間を通じて研修や視察、懇談会などを開催し、情報交換を図りながら地域全体の生涯学習、社会活動教育の室の向上に努めている。
昨年度に続き、会長に再選した武田伊那公民館長は「超高齢化社会、子ども、青少年の問題を考える時、家庭と地域社会が本来の姿を取り戻すことが求められている。そのためにも地域交流の拠点である公民館が再認識されているのは確か。時代、地域のニーズに合った新しい公民館活動も求められているが、時代が変わっても、変わることのない住民自治活動を目指していきたい」と語った。
協議会では、地区館、分館職員が一堂に会する研修会の開催、上伊那地区で活動する社会教育関係者が集う「上伊那社会教育関係者懇談会」などの開催を通して、情報交換と連携を深めていく。 -
南信病院長に知事感謝状
上伊那福祉事務所の生活保護嘱託医を33年間にわたって務め、3月末に退任した南信病院長、近藤廉治さん(80)=伊那市美篶=に9日、知事感謝状が贈られた。近藤さんは「33年と聞いてびっくりしたくらい、本当にあっという間だった。少し長過ぎたから若い人に譲りたい。皆さんの協力のおかげで無事に終えられてよかった。楽しかった」と笑顔で振り返った。
感謝状を手渡した宮坂正巳地方事務所長は「長きにわたり、福祉行政の円滑な運営と適正な保護の実施に貢献した功績に感謝する。今後もますます活躍を」と感謝の言葉を述べた。
近藤さんは1975年以来、精神的な病気が原因で生活保護を申請した人の認定と継続についての判断やアドバイスなどをしてきた。信州大医学部卒。県駒ケ根病院長を経て72年、南信病院を開設した。園芸療法などの先進的な取り組みで知られる。
嘱託医の後任は同病院の副院長、武藤隆さんが務める。 -
中沢小学校に県伊那養護学校の分教室「はなももの里」が開設
伊那市にある県伊那養護学校(植木行雄校長)の分教室「はなももの里」が8日、駒ヶ根市の中沢小学校の校舎内に開室し、同教室に通う小学1年生から4年生までの児童6人と関係者が集まる中、開設式が開かれた。今後6人は同教室に通い、養護学校のカリキュラムに従って学ぶ。また、休み時間は教室を開放するほか、給食や清掃活動などを通じ、中沢小学校の児童との交流も図りたいとしている。
分教室の設置は特別支援教育の地域化を目的とする県事業の一環で、小学部を対象とする分教室は県内で2カ所目。駒ヶ根市の場合、地域の要望もあって、今回の分教室設置が実現した。
教室の広さは約80平方メートル。開設に伴ない、床の張り替え、水道の設置工事などをした。職員は教室担当職員3人、教室長兼教育相談員1人。室内には学習、遊びスペースのほか、職員の事務スペースもあり、小中学生を対象とした就学関係の教育相談、分教室の情報発信なども展開する。 また、今回はいずれも駒ヶ根市内の児童となったが、市内に限らず、希望があればどの地区からも通える。
同教室に通うことになった子どもの母親(42)は「これまでスクールバスで養護学校まで通っていたが、伊那まで通うと最低でも40分はかかった。また、スクールバスは今、定員ぎりぎりの状況。今後どうなるか心配していたので、近いところに通えるようになって安心している」と話していた。
今後は駒ヶ根東中学校に中等部の分教室を開設する予定で、来年度開設を目指す。
分教室の問い合わせははなももの里(TEL83・6338へ。 -
県経営者協会が知事と懇談
県経営者協会は7日、村井知事との第7回懇談会を伊那市のかんてんぱぱホールで開いた。上伊那地区では初の開催。上伊那支部を中心とした会員約40人が出席し、村井知事にさまざまな質問や意見を述べた。
三遠南信自動車道は上伊那経済の発展のためにぜひ造ってほしい竏窒ニの要望に対し村井知事は「非常に大事な道路。つながらなければ意味はないので、手をつけた以上、必ず静岡まで開通させる」と言明した。
リニア新幹線については「整備新幹線の中では優先順が下位であり、国がすぐに動く様子はない。現在行われているJR東海のボーリングもデータをそろえるための事前調査なので、これで直ちにルートが決まるわけではない。どうか冷静な対応を」と呼び掛けた。
出席者からは「地方は道路がないと暮らせない。国に道路特定財源の暫定税率復活の圧力をかけてほしい」「魅力ある企業が多いことを県としてもっと発信してほしい」「上伊那の一部で遅れている高度情報通信ネットワークの整備を進めてほしい」などの要望が出され、知事は「十分認識している」「検討する」などと回答した。 -
おひさまクラブ春の油彩画展
上伊那在住者を中心とした油絵愛好者らでつくる「おひさまクラブ」(平沢孝一会長)は18日まで「春の油彩画展」を伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリー「ふれあい」で開いている。風景、花、人物など、会員10人が思い思いに描いた個性豊かな油彩画と、講師を務めるパリ国際ル・サロン会員の画家・碓井伍一さんの作品計21点が展示されている。
平沢会長は「具象も抽象もあって統一感はないが、それぞれ好きなものを楽しく描いている。一緒に楽しみませんか」と呼び掛けている。
同クラブは市駅前ビルいなっせの油絵教室の修了生らが集まって04年に発足。碓井さんの指導で、月2回の例会で腕を磨いている。
入場無料。午前8時30分縲恁゚後5時10分。土・日曜日休館。 -
県伊那技術専門校 08年度入校式
南箕輪村にある県伊那技術専門校(遠藤昌之校長)で8日、2008年度入校式があった。県内外から集まった訓練期間1縲・年の普通課程45人、同6月の短期課程6人の計51人が入校。地域産業を支える技術、技能者を目指すため、それぞれが新たなスタートを切った。
入校を許可した遠藤校長は式辞で、「楽しく、明るい団体生活が送れるよう、規律ある訓練に励んでもらいたい。限られた期間の中で目標とする技術、技能者を目指すのは容易ではないが、みなさんには乗り越えるための能力と気合があることを期待する」とあいさつした。
入校生を代表して木造建築科の春日浩一さんが「校長先生をはじめとする、来賓のみなさんの励ましの言葉を胸に刻み、目標とする技能と知識を身に付け、社会で活躍できる技術者となるよう努力する」と誓いの言葉を述べた。
入校生は、メカトロニクス科10人、ソフトウェア設計科8人、木造建築科5人、木工科22人、機械科6人の計51人で、県内者36人、県外者15人。平均年齢27・2歳。
誓いの言葉を述べる入校生代表 -
天竜川漁協がイワナ650キロを放流
天竜川漁業協同組合(上條純敬組合長)は7日、上伊那の主要渓流にイワナの成魚650キロを放流した。
イワナ1匹の平均体長は22縲・3センチ、重さ80グラム。来年になれば、体長30センチを超えるという。
伊那市内では、組合員3人が小沢川、小黒川、藤沢川、三峰川など13カ所を回り、1カ所にイワナを10キロずつ放した。
釣果は、寒さの影響でえさの食いつきが悪かったが、4月に入ってから駒ケ根市の河川で体長34センチの大物が釣れるなど水温が上がれば良くなるという。
天竜川漁協は5月連休前にも、イワナ650キロを放流する。
遊漁料は1日券千円、中学生300円、小学生以下無料。 -
高校野球・春季上伊那大会 駒ヶ根工6季ぶり優勝
春季上伊那地区高校野球大会最終日は6日、駒ヶ根市アルプス球場で決勝と3位決定戦を行った。決勝は駒ケ根工が10竏・で辰野を破り、6季ぶり4度目の優勝を果たした。3位決定戦は伊那北が延長10回逆転サヨナラで伊那弥生を下した。
5日に全日程を終えた5縲・位を決める敗者リーグ戦は、上伊那農が2勝で5位、1勝1敗の赤穂が6位で高遠が7位となった。
○…駒ヶ根工は自慢の打撃力が爆発。19安打の猛攻で快勝し、4月下旬から始まる春季北信越県大会南信地区予選に向け弾みを付けた。
3回に宮下直、宮脇、矢沢の3連続長短打などで4点を先制すると、4回は内城の右中間二塁打と敵失などで加点。5回には2死一、三塁から湯沢塁の2点適時二塁打でリードを広げ、7、9回にも連打で得点を奪い突き放した。
主戦伊藤は力のある直球主体の投球で凡打の山を築いた。6回に2四球と内野安打などで無死満塁のピンチを招き2点を失ったが、以降は立ち直り追加点を許さなかった。
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【最終日】
◇決勝=6日、駒ヶ根市アルプス球場駒ヶ根工
004120201=10
000002000=2
辰野
◇3位決定戦=同
伊那弥生
1000111003=7
0010020104=8
伊那北
【第3日】
◇5縲・位決定リーグ戦=5日、駒ヶ根市アルプス球場
▽第1試合
赤穂
000006042=12
061010000=8
高遠
▽第2試合
高遠
00010=1
25113=12
上伊那農
(5回コールド) -
高校卓球 上伊那選手権大会
第35回上伊那高校卓球選手権大会(上伊那卓球連盟主催)は6日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館で行った。国体南信地区予選の前哨戦に位置付けた大会。男子5校、女子3校から計約80人が参加し、男女別シングルス、学校対抗戦を繰り広げた。
上位の結果は次の通り。
【男子】
▽学校対抗 (1)駒ヶ根工A(2)伊那弥生(3)赤穂A(4)伊那北A
▽シングルス (1)山岡孝太(伊那北)(2)小河内博貴(赤穂)(3)水上裕太(駒ヶ根工)北原卓征(赤穂)
【女子】
▽団体 (1)伊那西A(2)伊那北(3)伊那西B(4)伊那西C
▽シングルス (1)柴美由紀(伊那西)(2)牛山雅美(伊那西)(3)中山由美(伊那北)松崎美紀(伊那西)
熱戦を繰り広げた女子学校対抗戦 -
不法投棄監視連絡員の委嘱式
廃棄物不法投棄の早期発見と未然防止を図ることを目的とした活動を展開する不法投棄監視連絡員の委嘱式が4日、伊那市の県伊那合同庁舎であり、上伊那では市町村などの推薦があった11人に宮坂正巳上伊那地方事務所長が委嘱状が手渡した=写真。
不法投棄監視連絡員は県が不法投棄防止対策の一環として04年度から取り組んでいるもので、連絡員は自身が住む市町村内で不法投棄の多い場所などをパトロールし、不法投棄を発見した場合は市町村や地方事務所などに通報する役割を担う。本年度は伊那市3人、駒ヶ根市2人、そのほかの町村は各1人が委嘱を受けた。
宮坂所長は「07年度の2月までの不法投棄件数は75件。前年同期と比較して、ほぼ横ばいとなっており、これもみなさまの活動実績が上がっているということだと思う。今後も、みなさまからの情報を活用して、市町村と連携しながら確実に不法投棄対策を進めていきたい」と語った。
不法投棄監視連絡員による不法投棄の発見状況は、07年度、2月までで75件。すべて一般廃棄物だった。パトロールは上伊那全域で476日、時間にして964時間実施されている。 -
林野火災予防パレード実施
山火事予防意識の啓発を目的とする「林野火災予防パレード」が3日、上伊那伊北4市町村であった。同地区を管轄する関係行政機関の各担当者が集まり、広報車などで各地区を巡回=写真。山火事予防を呼びかけた。
パレードは例年、農繁期を前にしたたき火や山菜採りで山に入る人が増えることで、山火事の発生する危険が増えるこの時期に合わせて実施している。
出発に先立ち、上伊那地方事務所の宮坂正巳所長は「この時期は風などが強くなる気象条件に加え、山へ入る人が増えるなどといったことから火事が発生しやすくなる。本日のパレードを通じて、地域のみなさんに山火事予防に努めてもらい、森林を守る意識を高めていただきたい」と語った。
上伊那地区で昨年発生した林野火災の件数は9件で、焼失面積は39アール。たき火を原因とするものが全体の56%を占めており、前年比5件増となった。また、08年に入ってからもすでに3件の林野火災が発生している。
4日は伊南4市町村で同様のパレードをする。 -
絵手紙展で伊那谷をPR 出品作品を募集中
日本絵手紙協会公認講師らでつくる「伊那谷絵手紙の会」(倉科照子会長)は5月23日、伊那市が進める東京・中野ブロードウェイ商店街共同企画誘客事業に関係し、同ブロードウェイギャラリーで伊那谷をPRする絵手紙展を開く。30日まで、出品する絵手紙を一般募集している。
同事業は、中野ブロードウェイ管理組合理事長を務める、ふるさと大使の久保村昭衛さんとのつながりをきっかけに、現地で物販などのキャンペーンを展開し、同市への誘客を図る新事業。これに合わせ同会は、絵手紙を通じて、伊那谷をPRするための絵手紙展を計画した。
倉科会長が指導する伊那公民館の絵手紙サークル「アカシア」(林和子会長、16人)は2日、出品する絵手紙作りに参加。五平もちや桜の花、アルプスの自然など伊那谷をテーマに、それぞれが味わいのある作品を制作した。
倉科会長は「できるだけ多くの人から作品を集めたい。絵手紙をやったことのない人でもよいので、郷土を宣伝してほしい。見てくれた人が伊那谷に来てくれることが、私たちの活動にとって一番うれしいこと」と話している。
絵手紙の送り先は、〒396‐0021
伊那市春日町4884
「伊那谷絵手紙の会」まで。問い合わせは、倉科会長(TEL090・4462・6810)へ。
絵手紙展に出品する作品を制作したアカシアのみなさん -
ガソリン値下げ
ガソリン税の暫定税率が1日午前0時で期限切れになり、ガソリンにかかる税金が1リットル当たり約25円下がった。上伊那地方でも一部のガソリンスタンドが値下げに踏み切ったが、多くのスタンドが前夜から必死に情報を集め、ぎりぎりまで判断を保留。1日午前10時過ぎにようやく価格変更を決断したスタンドなどもあり、業者側の困惑の深さを浮き彫りにした。
期限切れ前の3月末までに各スタンドに納められたガソリンには暫定税率分が含まれているため、在庫を残したまま1日に値下げしたスタンドは在庫の暫定税率分を自己負担。・ス赤字覚悟・スで周囲との価格競争に参入せざるを得ない異常さに、政府への批判も相次いでいる。
伊那市内4カ所のスタンドを経営する業者は1日午前に値下げを決めた。値下げ額は、暫定税率相当分の25・1円から原油価格高騰による値上げ分を差し引いた21円。会社側は「よそが下げているから仕方ない。値下げ分をうちで負担しなければいけないので大変だよ。とんでもない政治だ」と怒りをあらわにする。
同社のスタンド従業員によれば、31日まで消費者の買い控えが目立ち、「500円分入れてくれ」と言う客などもいた。値下げ後は「下がって当然」ととらえる利用客も多いとのこと。
一方、伊那市内に2スタンドを持つ業者は「在庫は絞ってきたが、まだ少し残っている。それをさばいてから値下げするつもりだが、周囲に値下げが増えてきたら検討する。固定客は理解してくれている」との方針で、状況を見ながら値下げ時期を早める可能性を示唆している。 -
上伊那の各企業で入社式
上伊那の各企業で1日、それぞれ入社式があった。緊張した面持ちで式に臨んだ新入社員だが「会社や地域に貢献できるよう頑張りたい」など力強く抱負を述べた。
原油高騰の影響に伴い、経営環境は厳しく、訓示に立った経営者は経営理念を踏まえながら「社員の団結」「コミュニケーション能力の向上」「お客さま第一主義」などを促し、新入社員の活躍に期待した。
各企業で、新入社員は「仕事に誇りと向上心を持って取り組みたい」「自分の言ったことに責任を持って楽しく仕事をしたい」「だれからも信頼される社員を目指したい」など社会人としての抱負や決意などを語った。
KOA(本社・箕輪町、向山孝一社長)は、県内外から35人が入社。式には、保護者も同席した。
2日から10日間、会社の概要やビジネスマナー、工場見学など研修を受け、仮配属部門で実習して業務に就く。 -
暫定税率期限切れ ガソリン値下げ
道路特定財源の揮発油税などの暫定税率が3月末で期限切れとなり、ガソリンは、1日から1リットル当たり25・1円分の上乗せ税率がなくなる。各スタンドが持つ在庫の関係で、一斉の値下げとはならないが、県石油商業組合(長野市)は「県内でも値下げに踏み切る店がかなりありそうだ」という。
ガソリン税は、製油所などからの出荷時に課税される「蔵出し税」により、1日以前に出荷した在庫には既に暫定税率分が含まれている。同組合によると、石油元売り大手のほとんどが、1日から卸価格を一斉に引き下げることを受け、消費者に混乱を及ぼさないため竏窒ニ、値下げを決めた店舗が多いという。
しかし、県内でも在庫の販売が終わるまで、値下げは難しいとするスタンドも目立つため、実際の値下がり時期は地域や店舗によって違うようだ。上伊那農協が経営するスタンド計25カ所は、しばらく価格を据え置く方向だ。
一般的にスタンドでは、一週間程度の在庫を持っている。競争の原理の下では、多くの店舗が、暫定税率分を含む在庫を値下げ販売せざるを得ない情勢。在庫の回転率が低い店舗は、「価格の高い、売れないガソリン」を背負い込むことになり、経営破たんにつながる可能性が強い。
消費者が安価のスタンドに押し掛ければ、品切れとなる恐れもあり、「混乱は避けられない状態」(スタンド関係者)。南信地区の多くは、松本市の油槽所からタンクローリーで各ガソリンスタンドに配送しているが、台数に限りがあるため、迅速な対応は困難となりそうだ。
政府・与党は4月末、衆院の再議決により価格を元に戻す方針を示しているが、消費者からは「今後、安心してガソリンを入れることができればよいが、また、値上げするなら意味がない。(販売側と消費者側が)ただ混乱するだに終わるなら、値下げしなくてもよい」などの声が聞かれる。 -
高校野球 春季上伊那大会開幕
高校野球の春季上伊那大会(県高野連上伊那支部主催)は29日、駒ヶ根市アルプス球場で開幕し、1回戦2試合を行った=写真。辰野が赤穂を7竏・で下し、駒ヶ根工は上伊那農を6竏・で破り、それぞれ30日の準決勝へ進んだ。
春季大会は、4月下旬の北信越県大会南信予選に向け、実力を測る大会。上伊那地方の7校が出場し、6日にある決勝戦までの3日間のトーナメントを繰り広げる。
30日は、伊那北竏鋳C野(午前9時半、駒ヶ根市アルプス球場)、駒ヶ根工竏宙ノ那弥生(午後0時半、同)、敗戦校リーグ戦の赤穂竏衷繹ノ那農(午前10時、赤穂高)がある。
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【1回戦】(29日・駒ヶ根市アルプス球場)
赤穂
100000014=6
02003011×=7
辰野
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駒ヶ根工
012002100=6
100010101=4
上伊那農 -
上伊那焼酎いも生産連合「伊那八峰の会」全体会議
上伊那焼酎いも生産連合「伊那八峰の会」全体会議は24日夜、伊那市生涯学習センターで開いた。上伊那産サツマイモ原料の芋焼酎「伊那八峰」のためのサツマイモを栽培する団体で組織し、07年度実績や08年度の植え付け本数を確認した。
地域の特産品開発の一環として、サツマイモの栽培から販売までを手がけようと賛同者が取り組み、08年で3年目を迎える。
07年度実績は、長野県酒類販売伊那支店の報告によると、8町村10銘柄の受注合計は1万4677本。会員の酒販店は13店増えて67店だった。
08年度の植え付け本数は「黄金千貫」9万5500本、「紅あずま」2万9千本、合計12万4500本。07年度の本数は11万3850円で、08年度は1万650本増やす計画。
会長の池上明さんは、「イモは量より質の段階。いい品質のものを作っていかないといけない。1年、互いに連携をとりながらやっていきたい」とし、今年は勉強のため有機栽培の試行をすることも話した。
醸造している喜久水酒造は、イモの価格については「今年の作付けでいいものを作っていただいたうえで、来年作付け分は模索していきたい」とした。現在販売している焼酎は4号ビンで1250円だが、「高い感じがあるので1・8リットルビンの晩酌用を考えている」とも話した。 -
春の高校伊那駅伝 全国130チームが力走
伊那谷に春の訪れを告げる男子第31回、女子第24回の「春の高校伊那駅伝」(県高校新人駅伝競走大会)は23日、大会始まって以来最多となる県内外の男女計130チームが出場し、健脚を競った。沿道では地元住民が各種イベントを繰り広げ、高校生ランナーに声援を送った。
大会は、伊那市陸上競技場を発着点に市街地を通る男子6区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロのコース。81チームが出場した男子は佐久長聖が2時間6分45秒の大会新で3年連続5度目、49チームで競った女子は立命館宇治(京都)が1時間10分28秒の大会新で2年連続12度目の優勝を飾った。
上伊那勢は、男子で伊那北が2時間29分1秒で県内4位入賞(総合58位)。上伊那農が同8位(同63位)、伊那弥生が同10位(同67位)で、女子の伊那西は県内11位(総合47位)だった。
コースは前回から市街地や高遠町を駆ける新コースに変更。沿線では、地元商店街でつくる団体がPRタペストリーや横断幕を大会前から飾り付け。当日は7会場で地元太鼓グループや伊那西高校吹奏楽部が演奏したり、美篶青島区では住民が出場校の名前を記した手作り凧を上げたりと、大会を盛り上げた。 -
高校後期合格発表
08年度公立高等学校後期選抜の合格発表が21日、各校であり、上伊那8校でも、少し遅れて春がやってきた受験生らが、喜びの歓声を挙げた=写真。
倍率1・16倍となった08年度新設の多部制・単位制高校「箕輪進修高校」でも、合格番号が張り出される午前8時半に校門前に受験生が集まり、自分の番号を確認。合格していることが分かると「受かってる」と声に出し、ともに苦労を重ねてきた友人らと喜びを分かち合った。
友人と合格発表に訪れた箕輪中学校の唐沢希菜子さん(15)は「多部制・単位制に変わって自分のペースで勉強ができると思い、受験した。まずは友だちをつくって学校生活を楽しみたい。あと、社会人になるための準備として、しっかり学びたい」と話し、携帯電話からその場で父親に連絡していた。
再募集する学校、学科は辰野高校が普通科5人、商業科6人、上伊那農業高校生物工学科が6人、高遠高校普通科が18人。定時制では、赤穂高校が若干名を追加募集している。
再募集の受付期間は25日まで。再募集入学予定者の発表は27日までに当該高校で発表する(定時制の追加募集は4月4日までに当該校で発表する)。 -
春の高校伊那駅伝・上伊那チーム紹介(下)
【上伊那農】
前大会は県内6位。昨秋、2年ぶりに出場した高校駅伝北信越大会のメンバー4人が残る今大会は、県内3位以上を目指してたすきをつなぐ。平沢監督は「新チームの力を発揮し、今後の勢いにつなげてほしい」と期待している。
一人ひとりが走力のアップを図り、大会に向けて調整してきた。上島主将は「前半でリードを作りながら、たすきをつなげていきたい。途切れることのない地元の応援を力に代えて目標を達成したい」と意気込んでいる。
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【伊那弥生】
昨年のメンバーが主体のチーム構成。大会に向けてコースを試走し、それぞれの・ス勝負をかけるポイント・スを確認してきた。板山監督は「昨年に比べ、一人ひとりレベルアップした。県内10位を目指したい」と話している。
選手全員がたすきを最後までつなげることを目標に戦う。高橋主将は「大会に向けて頑張ってきたことを本番ですべて発揮したい。みんなの力もアップしているので、昨年より良い順位が期待できる」と意気込んでいる。 -
春の高校伊那駅伝・上伊那チーム紹介(上)
春の高校伊那駅伝・県高校新人駅伝競走大会(男子31回、女子24回)」は23日、伊那市の陸上競技場を発着点とした男子6区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロのコースで行う。男子87校、女子54校の計141校がエントリー。上伊那地方から出場する上伊那農、伊那弥生、伊那北の男子3校、伊那西の女子1校を順次紹介する。
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【伊那西】
地元唯一の女子チームは8年連続の出場。前回はたすきをつなぐことが出来ず県内7位だった。チームは短距離選手中心となるが、「状況は去年と同じでも、今年は体力のある選手が多いので期待できる」と田中監督は健闘を誓っている。
チームの目標は、想いを込めた一本のたすきを途切れることなくつなげること。小沢部長は「地元の応援が力になる。みんなの期待にこたえられるよう頑張り、昨年のタイムを上回りたい」と意気込んでいる。
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【伊那北】
1年生が中心となるチームを2年生エース2人が引っ張る。チームとしてのまとまりは強く、個々の力も高い。松沢監督は「チャレンジャーのつもりで少しでも前を見て、一人でも多く抜いてほしい」と意気込んでいる。
前回大会は当日のアクシデントにより、5区まで走り終えて途中棄権。村上主将は「調整不足には気をつけたい。それぞれ高い潜在能力は持っているので、力を出し切ればよい勝負ができるはず。目標は県内3位」と上を見据えている。 -
上伊那総合卓球選手権大会
第51回上伊那総合卓球選手権大会(上伊那卓球連盟主催)は20日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であった。男女別のシングルス、ダブルスの4部門に延べ150人が参加し、熱戦を繰り広げた。
同連盟が企画する本年度最後の大会。小学1年生から60代までが集まり、年齢に関係なく・ス上伊那のチャンピオン・スを決めた。男子シングルスでは、沖村貴弘(伊那少年卓球クラブ)が2連覇した。
結果は次の通り。
【男子】
▽シングルス (1)沖村貴弘(伊那少年卓球クラブ)(2)松沢正記(ニッパツ)(3)村沢貴之(駒ヶ根クラブ)西村礼文(駒ヶ根クラブ)
▽ダブルス (1)中村光伸・沖村貴弘(アルプス中央信金・伊那少年卓球クラブ)(2)石川薫・赤羽隆行(辰野卓球協会)(3)村沢貴之・平野整(駒ヶ根クラブ・辰野卓球協会)下島博人・森本智弘(駒ヶ根クラブ・中央病院)
【女子】
▽シングルス (1)中村千枝(辰野卓球協会)(2)千村淳子(駒ヶ根クラブ)(3)西尾和子(駒ヶ根クラブ)宮崎愛子(伊那西レディース)▽ダブルス (1)牛山雅美・柴美由紀(伊那西高)(2)宮崎愛子・埋橋澄子(伊那西レディース)(3)下平咲・福沢奈緒(伊那少年卓球クラブ)千村淳子・石井久子(駒ヶ根クラブ・美篶レディース)
熱戦を展開する女子ダブルス -
JR東海が大鹿村で南アルプスの水平ボーリング調査を開始
2025年までに首都圏竏鋳・梃頼ヤでリニア中央新幹線の開業を目指す東海客室鉄道(JR東海)は19日、南アルプスを貫通する直線ルートでの建設に向け、長野県側の大鹿村大河原釜沢地区で水平ボーリング調査を開始した=写真。最終的に3キロまで掘り進める予定だが、地盤の強度や水脈の状況などのデータは1年以内にある程度掌握できると考えており、この1年で約1キロを掘り、データのとりまとめをする。
JR東海は今年2月、山梨県側の南アルプスでも水平ボーリング調査を開始。直線ルートでの建設実現に向け、地質調査などを開始した。今回長野県側で始まった調査もそれと同じもので、直径約10センチの穴を山の側面から水平方向に掘り、地質や水脈の状況を調査する。同地区を調査地に選んだ理由としては「比較的水平ボーリングがしやすい場所」としている。
東海道新幹線21世紀対策本部の松野篤二企画推進部長は「南アルプスについてはこれまでも垂直ボーリングや弾性波探査などをしており、ほとんどのデータを把握しているが最終的な確認が必要。すでに導水路トンネルは掘られており、トンネルが掘れないわけではないと思う」と、直線ルートの実現性を示唆。
JR東海は昨年12月、2025年までに首都圏竏鋳・梃翌ナのリニア中央新幹線の開業を目指し、全額自己負担で建設を進めていく方針を明らかするとともに、建設には費用を抑えることができる「直線ルート」を想定していることを示した。
しかし、長野県や県内の関係自治体ではこれまで、南アルプスを避け、伊那谷を通過する「Bルート」での建設を求めてきた経過があり、諏訪、上伊那地区を中心に波紋が広がっている。こうした自治体への対応については「今は地質調査の段階。その結果が出そろってから対応を考えたい」とした。
これに対し、リニア中央エクスプレス建設促進上伊那地区期成同盟会会長の小坂樫男伊那市長は「県の協議会でもBルートと決定している。何のごあいさつもなく、怒っている。ほとんど効率や利便性だけだが、今はまだ動く段階にない。むこうから何か言ってくるのを待ちたい」と語った。 -
中・大型風力発電施設に関する影響想定地域マップ「全県版」公表
県は18日、中・大型風力発電施設に関する影響想定地域マップの「全県版」を公表した。06年度に伊那市、諏訪郡富士見町などの「入笠山周辺版」、07年度に須坂市などの「峰の原周辺版」、箕輪町と辰野町の「桑沢山周辺版」を作成しているが、今後、県内全域で活用できるように全県版を作った。
地域マップは、中・大型風力発電施設に関し、山地災害や自然・景観などへの影響が想定される地域などをあらかじめ地図に表し、地域住民、市町村、事業者などが計画の早い段階で活用できるようにしている。マップの対象施設は、定格出力が50キロワット以上、地上から風車中心までの高さが25メートル以上、風車直径が15メートル以上のいずれかに該当するもの。
主な影響想定地域は、保安林1万2757カ所、水道水源保全地区40カ所、砂防指定地2615カ所、地滑り防止区域624カ所、急傾斜地崩壊危険区域691カ所。自然公園の特別保護地区は3万1600ヘクタール、特別地域(特別保護地区除く)15万500ヘクタール。県自然環境保全地域は8カ所、郷土環境保全地域36カ所4千ヘクタール、鳥獣保護区のうち特別保護地区13カ所1万7500ヘクタール。希少猛きん類(イヌワシ、クマタカ)の行動圏とその推定域などは不明。
マップは、県のホームページで閲覧できる。今後、社会環境や自然環境などに変化があった場合に見直すという。 -
かんてんぱぱホールで伊那谷からの花だより展
上伊那地域と飯田市で作品制作に取り組む作家5人による「伊那谷からの花だより縲・008縲恣ゥ・染・玉・布・結5人の仕事展」が23日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。陶芸、染色、とんぼ玉、服飾、水引きで作られた生活雑貨からアクセサリー、タペストリーまで約700点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
この季節に合わせて開催する作品展は今年で2年目。多くの人にさまざまな作品を楽しんでもらおう竏窒ニ異なる分野の作品を一堂に展示している。
今回は伊那市の服飾作家・ほしのきょうこさんが新たに参加。日本手ぬぐいを用いたオリジナルバッグなどを出品している。また、陶芸家の岡田和也さん(駒ヶ根市)は、作品の表面を再び細かく削り、その削りかすを表面に張り付けた独自の手法を用いたつぼ、普段使いの食器などを出展。染色の田中晴芳さん(駒ヶ根市)は、絵柄の美しい羽織裏を中心にタペストリーなどを展示している。また、とんぼ玉の角田まち子さん(南箕輪村)はトンボ玉のペンダント、動物を模ったミニチュアのほか、とんぼ玉で作ったお雛(ひな)様を展示。飯田市から参加している水引きの園田三重子さんは、水引きで作った和装用のオリジナルブーケづくりに取り組んでいる。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
上伊那地域ごみシンポジウム開催
ごみの減量化や資源化への取り組みを上伊那の住民一人ひとりが実践していこう竏窒ニ16日、「上伊那地域ごみシンポジウム」が伊那市の県伊那文化会館であった。上伊那各地から約200人の聴衆が集まる中、廃棄物処理施設の安全、安心を確保するために必要な取り組みに関する講演やそれぞれの立場からごみの減量化に取り組む4人の事例報告、パネルディスカッションがあり、施設運用については情報の共有により安心、安心の確保に努めるとともに、一人ひとりが一歩踏み出すことが、ごみの減量化、資源化を推進する大きな力になることを確認した=写真。
これまで上伊那広域連合では、新しいごみの中間処理施設を建設に向け、上伊那広域でつくる「ごみ処理基本計画推進委員会」でごみの減量化、資源化などを検討。12月末に報告書の提出を受けたほか、現在伊那市の用地選定委員会が同施設の建設用地を選定している。そんな中、最大の課題であるごみの適正処理には市民の積極的な取り組みが必要となるとともに、施設建設においても、地域住民の合意を得るには安全な施設をつくるとともに「安心である」という情報を提供し、住民に理解してもらう必要がある。そこで今回、上伊那地域に住む住民にごみ処理に関する理解を深めてもらう目的でシンポジウムを企画。
基調講演では日本環境衛生センター環境工学部計画課の秋月祐司氏が「廃棄物処理施設のあり方」をテーマに講演。秋月氏は現在のごみ処理施設はどの方法を用いても重金属やダイオキシン類などといった人体に影響を及ぼす有害な物質は出なくなってきている現状を示す一方「だからといって事故はゼロになるわけではない。安心して生活するにはトータルリスクを小さくすることが大切」と指摘。また、安全な施設を建設したからといって住民の安心につながるわけではないため、「透明な施設運営を続け、住民と情報を共有することが安心につながっていく」とし、施設見学が地元住民の意見を聞く地元協議会を設置することなどを提案した。
また、パネルディスカッションでは「上伊那統一の分別方法を作ってほしい」「分別ごみを1カ月以上家の中に置いておく大変。こまめに持ち込めるごみステーションのようなものをなるべく多く設置しては」などといった意見が出た。また、現在上伊那広域で普及を進めようとしている生ごみ処理機についても、たい肥として処理できない家庭もある現状から「これを収集してくれる場所があればいい」といった声もあがった。