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南信病院公開講座
南箕輪村の蜻蛉(あきつ)会南信病院(近藤廉治院長)で25日、京都大学名誉教授でサル研究の第一人者・河合雅雄さんを招いた公開講座があった=写真。河合さんは、廃れ行く里山と「文化的関係」を築く中で、森林を保全していく取り組みを提唱した。
日本人にとって里山は「生活の糧」を育ててくれる重要な存在だった。しかし、化石燃料や安価な輸入林の普及によってその役割は薄れ、現在はほとんどが手付かずのまま放置されている。森林の荒廃を招くだけでなく、鳥獣被害の増加などほかの弊害にもつながっている。
一方、日本と同様に森林面積率の高い欧州を見ると生活の一部として森林を楽しみ、その中で保全が進んでいる。河合さんはこうした「森遊び」の感覚がこれまでの日本にはなかったことに目を向けた。今後、日本人も、欧州人と森林との関係性にヒントを得ながら、遊び、教育、スポーツなど、さまざまな側面から里山との関わり方を模索し「文化的資源」として里山を生かしていく方法を模索していくべきとした。 -
上農定時制、高校改革プラン実施計画策定を前に要請書を提出
定時制の機能を多部制・単位制の中で十分に確保してほしい竏窒ニ、上伊那農業高校同窓会定時制部会や定時制PTAなどが27日、県教育委員会に要請書を提出した=写真。
関係者は、第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)の示した最終報告案は、現状の定時制の機能を十分確保できないとしている。要請書は(1)4学年を基本とした学年制にすること(2)20人を超えない少人数学級の実現(3)夜間部だけで独立した学習の場を確保すること竏窒・輪工業に設置する多部制・単位制に求め、定時制の役割を確保することが満たせないのであれば上農定時制の存続を訴える。
県教委は「基本的には4学年制を前提として3年でも卒業できるというもの」「夜間部だけで独立したしばりを持たせるのでなく、選択の余地をもたせて可能性の幅を広げたい」とこたえ、定時制の機能は損なわれないとした。
しかし、保護者や教員は「現状定時制を居場所とする生徒は必ずしも選択肢の多い環境を望んでいるわけではない。横のつながりを求めている」として、要請への十分な配慮を求めた。 -
南箕輪村公民館物作り体験講座「折り紙に挑戦」
南箕輪村公民館は25日、物作り体験講座「折り紙に挑戦」を開いた。20人が折り紙でひな人形づくりを楽しんだ。
ひな人形は内裏、三人官女、五人囃子を作る。お内裏様は青、おひな様はピンクの紙を使い、手本を見ながら丁寧に折った。小さい子どもは三角に折るなど自分ができるところを担当し、お父さんやお母さんが作り上げる様子を楽しそうに見ていた。
三人官女、五人囃子は一人ずつ作って折り方を覚え、残りは参加者がそれぞれ家で完成させる。
北殿区の80歳の女性は、「女だもの、ひな人形を飾りたいよね」と話し、きれいに内裏びなを折っていた。 -
ベテラン卓球選手権南箕輪大会
第13回上伊那ベテラン卓球選手権南箕輪大会は26日、南箕輪村民体育館で開き、30歳以上の50人が出場した。
種目はシングルス、ダブルス。それぞれ30歳以上49歳以下の1部、50歳以上の2部に分かれて競技した。ダブルスは男女混合で、当日朝の抽選で決まったペアで試合に臨んだ。競技歴の長いベテランぞろいで大会は盛り上がりを見せた。
結果は次の通り。
【シングルス】▼1部=(1)西村礼文(駒ケ根)(2)有賀益美(美篶レディース)(3)小林清(中央病院)佐藤直己(南箕輪)▼2部=(1)伊沢佐恵子(高遠)(2)千村淳子(駒ケ根)(3)埋橋澄子(伊那西)篠田洋子(南箕輪)
【ダブルス】▼1部=(1)小林清(中央病院)伊沢佐恵子(高遠町)(2)西村礼文・村上三和子(駒ケ根)(3)佐藤直己・古川美智子(南箕輪)、大芝信(駒ケ根)・埋橋澄子(伊那西)▼2部=(1)本田雅則(駒ケ根)原伊穂子(南箕輪)(2)杉浦博男・西尾和子(駒ケ根)(3)小坂秀一・三石房子(南箕輪)、有賀恒夫(南箕輪)・阿部恵子(伊那ママ) -
現金返還率60・3%、物品返還率37・2%
伊那警察署は05(平成17)年に管内で届けられた遺失・拾得物の取り扱い状況をまとめた。遺失物の件数は1867件(前年比32件減)、拾得物は3114件(同57件減)、遺失者返還は731件(同43件増)、拾得者交付は1830件(同6件減)、県帰属は824件(同280件増)だった。
現金の遺失額は2169万6674円(同614万2863円減)、拾得額は704万664円(同128万9580円増)、遺失者返還額は424万5930円(同55万128円増)。遺失届けの最高金額は93万6059円(前年は230万円)、拾得届けは32万3394円(同22万円)だった。
物品の遺失数は1954点(前年比63点減)、拾得数は2781点(同440点減)、遺失者返還数は1034点(同278点増)。特異な拾得物としては、工事現場に置き忘れられた木箱(土力計)があり、記名などから遺失者が判明し返還した。
拾得物3114件のうち遺失者に返還されたのは731件で、現金の返還率は60・3%、物品は37・2%と現金のほうが返還率が高かった。理由は財布などのなかに持ち主の手がかりとなるカードなどが入っていて、警察から連絡が取れたため。
遺失物の内訳は財布類が733点、免許証類が224点、機械器具が179点、かばん・袋ものが161点の順に多い。機械器具については179点のうち173点が携帯電話で、前年と比べて携帯電話は37点も増えている。
月別の遺失・拾得物の届け出状況は、夏休みの8月、何かと慌ただしい1月、12月にともに多い。
伊那署では▼大切な物には住所、氏名、電話番号など連絡先が分かるようにする▼諦めないで警察に届出をする▼手荷物を多く持って歩かない▼いつも自分の物がどこにあるかを確認する竏窒ネどと注意を呼びかけている。 -
第3回キンボール大会
南箕輪わくわくクラブ第3回キンボール大会が25日、南箕輪村民体育館であった。今年は上伊那スポーツフェスティバルのニコニコブースとして開き、村内外から29チームが出場して競い合った。
中学生以上の大人は7チーム、小学生は22チーム。クラブ活動の仲間で編成した中学生チームや、伊那市の美篶小学校からの参加もあった。
キンボールは1チーム4人で編成し、3チームが約1キロの大きなボールを使って「ヒット」「レシーブ」を繰り返して得点を競う。
出場チームはそれぞれ黒、グレー、ピンクのゼッケンをつけ、「ピンク!」など色を指定されたチームはボールが床に落ちないように必死に追ってレシーブ。ボールを打つときにフェイントをかけたり、相手チームの立っていない場所にすかさず打つなど駆け引きし合い、競技に熱中していた。 -
むらづくり講演会
茅野市の事例に学ぶ南箕輪村と南箕輪村むらづくり委員会は23日夜、住民と行政のパートナーシップを考える「むらづくり講演会」を村民センターホールで開いた。茅野市の矢崎和広市長が、「地域コミュニティの充実とパートナーシップのまちづくり」の取り組みを語った。
茅野市のパートナーシップを「知恵は住民から、予算は市長がつけ、方針が決まったら職員と住民が一緒に汗をかく」と説明。「これからのまちづくりは住民主導」との考えで、特に福祉、環境、教育の3分野で、一緒に知恵を出し汗を流すパートナー、実践集団を募集し、NPO法人が活躍しているプロジェクトを紹介した。
民間出身の矢崎市長は就任当初、行政の費用対効果という考え方の欠落、スピード感覚の無さにカルチャーショックを受け、前例主義、横並び主義、縦割り主義をやめるよう指示したことを話し、市民と行政の協働では行政は黒子となり、表彰など市民が世間から注目される働き掛けの必要性も述べた。
課題に自助、共助の原風景があった昭和30年代に住民の考え方が戻ることを挙げ、「自助、共助はちょっとしたことを住民やNPOができるかどうか。どれだけ互いに領域を広げ補完しあえるかにかかっている」とした。 -
協働による計画策定手法研修会
県伊那建設事務所は23日、住民参加型で建設事業の計画策定を図る手法の研修会を南箕輪村民センターで開いた。住民参加を基本とする地域計画の策定に携わってきた小野邦雄さん=写真=らを迎え、事業計画、事後管理の進め方を学んだ。
道路、河川整備などのハード事業は、透明性、公正性を確保する観点からも、協働で実施計画を策定することが求められている。上伊那でも、住民参加型で進められるケースが増えてきている。
小野さんは、行政だけで事業を進めた場合、どうしても気付けない住民ニーズを落としてしまうため、計画策定の段階から住民の参加が必要であることを指摘。事業終了後に必要となる整備・管理にまで住民を巻き込んでいくことが求められていることも説明した。
また「住民の多様化したニーズを生かしたまちづくりを進めるためには、行政側も多様化する必要がある」として、ワークショップなど、住民の意向を拾い上げるさまざまな手法を紹介した。 -
お年玉年賀はがき 南箕輪郵便局で2等賞品2人が受け取る
南箕輪村久保の丸山拓郎さん(83)が5万分の1の確立で、06年お年玉年賀はがきの2等に当選した。南箕輪郵便局(大沼悟局長)で22日、商品贈呈式があり、デジタルカメラを受け取った=写真。
丸山さんに届いた約250枚の年賀のうち、25年ほど前の勤め先の上司からの1枚が当選。いつもは切手シートだけだったが、今年は妻が当選番号を見つけ「ややビックリ」だったという。
2等賞品はIH炊飯ジャー、電波ソーラー腕時計などの5点の中から選べ、丸山さんは以前からほしかったデジタルカメラを選択。さっそく家の花や犬の写真を撮影したいと、笑顔で当選を喜んでいた。
南箕輪郵便局管内で2等が当選したのは昨年もあったが、1等はここ2年は出ていない。贈呈式では同局を日ごろから利用する、伊那市在住の女性も贈呈品を受け取った。 -
現金収支2億9千万円の黒字
伊那中央病院運営審議会が22日夜、院内の講堂で開かれた=写真。05年度の病院運営状況や3階西病棟・別棟増設工事の経過説明のほか、意見交換をした。2年任期で審議委員15人が新たに任命され、委員長に藤島雄二さんが選任、副委員長に北原敏久さんと藤澤かつ子さんが再任した。
05年度補正予算後の収益的収支の現金収支から資本的収支の差引不足額を引いた、現金収支は2億9千万余の黒字。伊那中央行政組合長の小坂樫男伊那市長は「病院経営についてはそれぞれの皆さんの努力、地域住民の支援のおかげで現金収支が黒字を達成し順調」とした。
意見交換では全国的に問題となっている医療費の個人未納金や医師不足などについて、審議委員から質問があがり、担当者が説明した。
医療費の個人未納金については、03竏・5年度の累積額は約4千万円だが、経営を圧迫するほどの額ではないと主張。05年度からは専門徴収員2人を設け、毎月一人当たりが30縲・0万円を徴収しているため、年間の滞納金は半減していると説明した。
3階西病棟・別棟増設工事の経過は、昨年12月から別棟を会議室、倉庫などの医療支援スペースとして供用開始。3階西病棟には1人部屋4室、4人部屋9室、6人部屋1室の計46床やスタッフルームを新設している。竣工式は3月22日を予定。 -
上伊那北部消防連絡協議会
箕輪町、辰野町、南箕輪村の消防団でつくる上伊那北部消防連絡協議会(会長・荻原利一団長)の総会が22日、箕輪町消防署であった。05年度事業や06年度事業計画などを承認した。
3町村の各正副団長、事務局、箕輪消防署長、辰野消防署長、南箕輪村役場担当課長らが出席した。
06年度事業計画は、辰野町内での天竜川水防訓練、正副分団長研修、ラッパ訓練など。
05年度は、5月22日に天竜川(箕輪町天竜公園東側)で水防訓練をしたほか、幹部訓練、正副分団長研修などをした。
新年度の会長は辰野町の長田光正団長、副会長は箕輪町の荻原利一団長、南箕輪村の宮島忠夫団長。 -
大芝高原味工房
「おばちゃんみそ」仕込み南箕輪村の大芝高原味工房で、手づくり「おばちゃんみそ」の仕込みが続いている。
味工房の大豆班(9人)がつくる「おばちゃんみそ」は、地元産大豆と自家製の麹を使った五割麹みそ。二度びきするのが特徴で、まろやか味。今年5年目で、昔ながらの味にこだわり、添加物を入れず安心・安全なみそとして人気がある。
仕込みは2月1日から始まった。使う大豆は780キロ。2月末までに、みそ2500キロをつくる。
22日は3人が加工室で作業した。48時間かけて作る自家製の麹を取り出して塩を混ぜる、圧力釜で炊いた大豆をつぶすなど、てきぱきと慣れた手付きで取り組んだ。
今回仕込んだみそは、天地返しのときにもう一度ひく作業をし、来年2月ころに販売する予定。 -
「信州」村サミットで地域ブランド考える
県内の村商工会青年部員が地域の枠を超えて交流する第1回「『信州』村サミット」が19日、南箕輪村商工会館であった。南信地区を中心に青年部員ら30人余が集まり、地域ブランドづくりを考えた。
このサミットは、規模や財政の面から商工業経営、青年部活動に限界がある「村」に絞り、それぞれが抱える課題を克服し、新たなビジネスチャンスのヒントになればと南箕輪村商工会青年部が呼びかけた。
「地域ブランドづくり」などをテーマにした分科会には下條村、喬木村、大鹿村などの各商工会青年部のほか、地元の農業関係者、唐木村長らも参加。カキの皮を使った商品づくりのコスト高、人を引き寄せる手段など悩みが挙がった。
地場産品の紹介・販売のアンテナショップを要望する若者農業者に対し、青年部員から「例えば、イチゴを旅館で使うなど今あるものを利用する発想ができるのではないか」という意見が出た。
また、商品ありきのブランドでなく、原風景や人とのコミュニケーションなどを売りにすることで、人を呼びたいとする村もあった。
参加者から豆乳石けん、鹿のくん製、地元産米を使った酒、ワインなど特産品も紹介され、いくつかを試飲食しながら意見を交わした。
分科会に先立ち、記念講演として、信州大学人文学教授で元信州ブランド戦略プロジェクト座長の中嶋聞多さんが地域ブランドの戦略のポイントなどを話した。 -
信大卒論発表会
信州大学農学部の学生による「卒業論文地域発表会」が18日、南箕輪村商工会館であった。一般参加者など約20人が集まり、学生たちが積み上げてきた成果に聞き入った。
論文発表に臨んだのは木村和弘教授率いる農業工学研究室のゼミ生3人。同研究室は、学生の取り組みを知ってもらったり、地元で行った調査の結果を還元するために、昨年から卒論発表を一般にも公開している。
中島空さんは、ヤギを用いた畦畔法面(けいはんのりめん)除草を発表。高齢化が加速する中、水田あぜ斜面の除草作業は、農業者の危険や労働負担となっている。中島さんはその解決策として、ヤギの放牧による除草を提案。ヤギの行動があぜにどのような変化を与えるかを実証した上で、導入に有効な畦畔法面を示した。
そのほかにも、除草回数が畦畔法面の植生にどのような変化を与えるかを検証した学生や、中越地震の住宅再建に、被害の少なかった屋敷林を利用することを検証した学生が発表した。 -
温泉ウォーキング教室開講
南箕輪わくわくクラブ主催の温泉ウォーキング教室が18日、大芝の湯内ふれあいプラザで始まった。参加者は温かいウォーキングコースで楽しく歩いた。
運動不足の解消と気分のリフレッシュのため冬に開き3年目。クラブ会員のほか村内、伊那市、辰野町からも参加した。教室は全5回で、第2回は特別プログラムとしてヨガの先生の指導も受ける。
講師は、クラブ指導員の松崎由紀子さん。参加者はエクササイズボールを使ってウォーミングアップした後、温泉プールでまずは普通にゆっくり、続いて少し早く歩いて体を慣らした。
ひざを持ち上げるようにするニーアップ・ウォーク、ひざを上げそのまま足先も上げて伸ばすダイナミック・ウォーク、横向きに歩幅を広く歩いて足を閉じるサイド・ウォークなど、水の抵抗を感じながらしっかり足を動かした。 -
大芝高原花いっぱい花壇整備へ
作業参加者募集南箕輪村と花いっぱい推進協議会は、コモンズ支援金を受けて大芝高原の花いっぱい花壇を整備する。
作業する花壇は、大芝高原東側の大型農道沿い約440メートルの区間と、屋内運動場駐車場南側の花壇。
大型農道沿いの花壇は、間伐材の半割材を利用して土止めし、水路や道路に土が流れないようにする。現在植えてあるラベンダーはミニグラウンドのフェンス周りに移植し、4月以降にパンジーなどを植えるため整備する。駐車場南側の花壇は擬木で周りを囲う。事業予算は340万円で、支援金は226万6千円。
花壇整備は3月3、4日。住民の手で力を合わせ協働でするため、作業の参加者を募集する。
3日に花壇作り、4日にラベンダーなどの移植。午前の部は午前8時半縲恊ウ午、午後の部は午後1時縲・時。1日参加する人には昼食を用意する。3日が主作業のため進行状況によって4日午後の部は行わない場合もある。
集合場所は大芝高原入り口左側のミニグラウンド。持ち物は軍手(木ねじを打ち込む人は素手か皮手が必要)、スコップ。雨天中止の場合は10、11日。
参加申し込み、問い合わせは役場総務課企画係(TEL72・2104内線104、103)へ。 -
信大・家畜用分娩監視遠隔通信装置の開発
信州大学農学部食料生還学科の松井寛二教授を中心とする開発グループはこのほど、磁気を使った家畜用分娩(ぶんべん)装置の試作の実験に成功した。産学官が連携して開発グループを構成。今後は、小型化、機能の充実を図りながら、市場調査、ビジネスモデルの確立を進め、07年度の実用化を目指す。
上伊那の畜産農家を対象とした調査によると、難産や逆子などのトラブルで出産時に子牛が死亡するケースは約7、8%。ほとんどのトラブルは、人間の手助けで解消できる問題であり、現在は出産間近に泊り込みで分娩を監視するなどして、対応しているが、農家にかかる労働負担は大きい。
現在も、家畜の膣内にセンサーをつけて分娩を知らせる遠隔通報装置はある。しかし、家畜の体にかかる負担は大きいだけでなく、装着は獣医などの専門家しかできない作業であり、実用性は低い。
松井教授らの磁気センサーを使った装置は、体外から外陰部の収縮を感知し、出産を知らせるものであり、家畜の生体を傷つけることがない。センサーはマッチ棒ほどの大きさで、誰にでも簡単に装着できるだけでなく、さまざまな家畜動物に対応させることが可能だという。センサーからの情報が専用の無線に送られ、そこから携帯電話などに発信される。
プロジェクトは科学技術振興機構の「独創的シリーズ展開事業・大学発ベンチャー創出推進プログラム」の05年度採択を受け、07年度までに年間で最大5千万円の資金供与を受けることができる。 -
南箕輪村職員が福祉施設で短期現場研修
南箕輪村は15日、村内の事業所で役場職員が研修する短期現場研修を始めた。05年度は村内の民間福祉施設で6人が研修する。
職員の能力開発や資質向上のため研修機会を充実しようと計画。研修先は「かいご屋」「陽だまり」、村社会福祉協議会デイサービスセンター松寿荘の3カ所。各課から一人ずつ計6人が24日までに各施設に分かれて2日間ずつ施設の仕事を経験する。
初日は松寿荘で、総務課の原修治さんが研修。介護保険のデイサービス利用者の送迎、車いすや入浴介助、配ぜん、お茶入れ、話し相手など、職員の支持を受けながら取り組んだ。2日目は介護保険外の生きがいデイサービスの仕事を学んだ。
原さんは、「介護は全部やらないといけないというイメージだったが、利用者ができることは自分でやってもらうということを初めて知った」と話し、入浴介助や歩行介助などの難しさを挙げた。「緊張するし気を遣うが、ためになる。研修に来てよかった」とし、現場研修について「多くの職員が研修する機会があったほうがいい。意識が違ってくると思う」と話した。
松寿荘では、「デイサービスセンターの仕事全般を知ってほしい。2日間では深いところまでは無理だが、仕事の流れはわかってもらえるのでは」と話している。 -
【記者室】むらづくりに提言を
南箕輪村むらづくり委員会は、村の将来像実現のため検討している基本計画案作成の参考にしようと、村民からむらづくりに関する提案を募っている▼これまでに口頭や文書で4件寄せられた。大芝高原の利活用、散歩の奨励、区への未加入世帯の対応、少年議会の開催、経費節減など提案は多岐にわたる。「住民も行政に歩み寄らないといけない。いい機会」「前々から委員の話を聞いて関心を持っていた」と提案者。「自立が決まったので利益を出して村に還元したい」と提案の実現に向け意欲的な人もいる▼むらづくりは村民皆の問題。せっかくの提案の機会が4件だけではもったいない。それぞれが抱いているむらづくりの思いを気軽に提案してはどうだろうか。(村上記者)
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大芝高原温泉子ども用回数券販売17日から
南箕輪村開発公社は大芝高原温泉利用者の要望にこたえ、大芝の湯、大芝荘日帰り温泉で利用できる子ども用入場回数券(小学生)の販売を17日から始める。
大芝の湯、大芝荘日帰り温泉は、02年5月のオープン当初から大人用回数券を販売している。1回分がサービスになるため回数券は利用者が多く好評で、親子で訪れる客から、子ども用の回数券が欲しい-という声があった。
子ども(小学生)の入場料は1回300円。回数券は11枚つづり3千円。大人用と同じく1枚サービスになっている。
開発公社では、「親子で回数券で入浴できるようになる。合宿帰りなど子どもたちの団体で回数券を使うのもお得です」と利用を呼びかけている。 -
南箕輪村特別職報酬額
村長、助役、教育長一律5%減額の答申南箕輪村特別職報酬等審議会の安積正一会長は15日、唐木一直村長から諮問のあった06年度の特別職報酬額について、村長、助役、教育長の給料月額は規定額に対し一律5%減額、議員は減額せず現状維持の答申をした。
昨年5月にあった05年度報酬額の答申と同内容。前回は、村長は5%減額の答申を村長判断で10%減額した経緯がある。安積会長は「村長は激務。牽引力として引っ張ってもらうには5%が妥当。ただむやみに数字だけ下げればいいというものではない」とした。
唐木村長は、「答申を尊重はさせていただきたいと思うが、十分検討させていただく」と答えた。
5%減額した場合の給料月額(年額)は、村長68万3050円(1151万8380円)、助役58万450円(978万8220円)、教育長49万4千円(833万400円)。議員の規定額は議長26万9千円(447万780円)、副議長20万3千円(337万3860円)、常任委員長19万4千円(322万4280円)、議員18万3千円(304万1460円)。 -
利き酒・男の料理にチャレンジ
伊那と木曽の地酒を飲み比べ、あわせて信州産の食材を使った男の料理を学ぶ催しが12日、南箕輪村田畑区の公民館であった。同村商工会商業部(桜井高文部長)の販売促進事業=「チャレンジ05」の第4回で、酒販店小松屋商店が独自に仕入れた日本酒をPRすることで販売促進を図った。
試飲・利き酒コーナーに並んだのは、上伊那の信濃錦・仙醸・信濃鶴・井の頭のほかに、木曽の七笑。試飲で味を覚え、銘柄を隠さして出された酒の名をあてるという趣向。参加者は、「難しい」「みんなおいしい」などと楽しくチャレンジしていた。開田そばなど木曽の産物も合わせて販売した。
男の料理教室では、上伊那調理師会会長の山越信次さん(駒ヶ根グリーンホテル総料理長)を招き、信州黄金地鶏を使ったカツ丼、信州サーモンを使った昆布〆、信州牛のロースビーフなどを講習。酒のつまみに味わった。電気釜を使わないご飯の炊き方も。山越さんは、昆布茶を使って昆布〆を作る方法なども伝授。「男の料理は、手軽さも重要」との解説に参加者はさかんにうなずいていた。
チャレンジ05は、加盟商店と趣向を凝らしたイベントを共催して地元消費者の購買力を引き出すことを狙った通年イベントで、05年度から始めた。これまで、自動車販売店のフェア会場での海産物販売や、大型店舗軒先での木曽の物産販売などを開催。地元の消費者からも好評だった。
桜井商業部長は「力を合わせて何かをしようという意欲を生み出すいう当初の目的は果たすことはできた」と1年間を振り返った。 -
南箕輪村駐在所の交番移行を要望
南箕輪村は14日、治安維持と交通安全対策のため村警察官駐在所の交番への移行を伊那署に要望し、意見交換した。
05年12月にあった村生活安全連絡会で交番化を望む意見があり、今回、唐木一直村長、副議長、交通安全協会長らが、村の人口増加や犯罪内容の多様化などの現状から、24時間体制の交番を望む住民要望を伝えた。
駐在所は現在、所員3人の日勤体制。村の規模で交番にする場合、所長以下7人くらいになるが、人員や予算など問題があるという。副署長は、「住民要望を真しに受け止め尊重しながら、県警本部と検討し、前向きに取り組みたい」とした。 -
むらづくり委員会住民提案会
南箕輪村むらづくり委員会は13日夜、役場でむらづくりに関する住民提案を聞いた。提案は、現在検討している村の新しい基本構想に基づく基本計画案作成の参考にする。
住民提案は2回目。今回の提案者は北殿区の倉田保さん、神子柴区の牛山敞司さんの2人。これで提案は計4件になった。
倉田さんは、中学生・高校生の意見をむらづくりに役立てるための少年議会の開催や、人材育成の場として図書館の利用を高めること、経費節減のための事業民営化や節減した経費の使い道などの明確な情報公開を提案した。
牛山さんは、区への未加入世帯の対応や村税の徹底した徴収体制の確立、駐在所の交番化や区ごとの自警団組織など安全・安心の取り組み、役場の業務改善の奨励と表彰制度の新設や職員のコスト意識徹底などによる経費節減など多項目にわたって提言した。 -
きさらぎ友好杯剣道大会 伊那、南箕輪、岡谷の5団体140人が交流
第13回きさらぎ友好杯剣道大会が11日、南箕輪村の南箕輪南部小学校体育館であった=写真。伊那市などから5つの少年剣道団体、約140人が参加し、各部門で熱戦を繰り広げた。大会後は合同けいこも開き、共に汗をかいた。伊那剣心館(田中宏明会長)の主催。
互いの剣道技術を磨き、交流を深める目的。同館のほか、西春近スポーツ少年団剣道部(同市)、西春近南部剣道スポーツ少年団(同市)、南箕輪わくわくクラブ剣道部(同村)に加え、本年は岡谷市剣道協会の5団体が参加した。
小学1・2年、小学3・4年、小学5・6年、中学の4部門、それぞれで男女別の予選ブロック、決勝トーナメントを展開(小学1・2年は男女一緒)。小さな剣士たちは、大きな掛け声とともに、日ごろの練習成果を披露し合った。
結果は次の通り。
【1・2年男女の部】
(1)堀江宥太郎(岡谷)(2)板山太一(剣心館)(3)山崎亮(わくわく)、池上智哉(わくわく)▽努力賞=森一聖(岡谷)平沢健将(南剣)、翠川敦(岡谷)、板山穂乃花(剣心館)
【3・4年男子の部】
(1)小口慎司(岡谷)(2)池上陽平(わくわく)(3)花岡絋道(岡谷)、福田颯(剣心館)▽努力賞=牧田圭祐(南剣)、高田裕也(わくわく)、御子柴柊介(剣心館)、吉田崇哲(岡谷)、永野裕明(わくわく)、岡田侑輝(剣心館)
【3・4年女子の部】
(1)井出遥(岡谷)(2)小田切春華(わくわく)(3)柴明子(南剣)、有賀芽衣(わくわく)▽努力賞=田畑まりあ(わくわく)、翠尾季咲(岡谷)
【5・6年男子の部】
(1)堀江健太郎(岡谷)(2)井出悠太(岡谷)(3)田中優伎(剣心館)、名和敏雄(剣心館)▽努力賞=遠藤大地(剣心館)、白鳥結希(剣心館)、江口貴紀(西春近)、小田部宙(西春近)、小口拓真(岡谷)
【5・6年女子の部】
(1)柴田祐美子(剣心館)(2)城倉有紀(西春近)(3)二木和美(南剣)、伊藤菜月(西春近)▽努力賞=黒田夢(南剣)、湯浅玲(剣心館)
【中学生男子の部】
(1)矢澤直人(剣心館)(2)坂内健彦(岡谷)(3)網野竜太郎(剣心館)、小坂一貴(岡谷)▽努力賞=唐澤祐磨(剣心館)、石田秀章(岡谷)、酒井秋紀(南剣)、杉田祐二(岡谷)、柴田拓也(わくわく)
【中学生女子の部】
(1)白鳥百合子(剣心館)(2)関本ほの香(西春近)(3)福本なつみ(西春近)、板山香純(剣心館)▽努力賞=田中孝乃(剣心館)、江口莉奈(西春近)
▽最優秀賞=城倉遼(西春近) -
公金横領事件 組合長らを減給処分
伊那中央行政組合(組合長=小坂樫男伊那市長)が運営する「伊那中央衛生センター」の公金横領事件について、同組合は事件に係る関係者の処分を決定した。処分内容は小坂組合長の年報10分の5減給などで、処分日は13日付。
組合長のほか同副組合長の伊東義人氏、平澤豊満氏、唐木一直氏、宮下市蔵氏、酒井茂氏、白鳥孝氏がそれぞれ、年報10分の3減給。一般職では組合事務局長の薮田清和氏が3カ月間給料10分の1減給、伊那中央衛生センター所長の武村喜美男氏が6カ月給料10分の1減給に決まった。 -
いざ災害、高齢者や障害者支援どうする
災害時における高齢者・障害者などの避難支援のあり方を考える南箕輪村社会福祉協議会のセミナーが12日、村民センターであり約100人が熱心に講演などを聞いた。
基調講演の木原孝久さん(住民流福祉総合研究所代表)は、阪神・淡路大震災の際に高齢者・障害者の75%が近隣住民の手で助け出された例を紹介しながら、災害が起きる前から隣近所の助け合いの体制を作り出すことが、緊急時にも大きな力になる竏窒ネどと話した。
講演を受けてのシンポジウムでは、木原氏が司会を務め、県社会部コモンズ福祉課の樋口忠幸企画員、県危機管理・消防防災課地の今村光男地震防災対策推進員、駒ヶ根市社会福祉課の倉田文和障害福祉係長、駒ヶ根市社会福祉協議会の片桐美登福祉活動振興係長が登壇。「行政は要支援者の情報掌握などに努めているが、災害時の実際の支援にはまずは地域の住民の力が大切」竏窒ネどと口々に話した。 -
南箕輪村ソフトバレー大会 56チームが熱戦
南箕輪村の冬期村民体育祭(ソフトバレーボール)は12日、村民体育館など3会場であり、30代までのブロンズ・40代のシルバー・50代以上のゴールド・さらに大人と子どもの混成のファミリーの4部門で、合計56チームが覇を競った。374人が参加。
公民館分館ごとにチームを結成する地区対抗戦。従来、別々の会場で行われていた各部門の決勝戦を、村民体育館に集め、地区の応援もしやすくした。
大会結果は次の通り。
【ブロンズ】(1)角川ポーツマス(田畑)(2)沢尻ブロンズ(3)ブロンズ塩ノ井B、加藤家の食卓(田畑)【シルバー】(1)田畑エースはカズでいいの?(2)田畑エースはショウジで決まり!(3)沢尻シルバー、シルバー塩ノ井【ゴールド】(1)沢尻ゴールド(2)ゴールドラッシュ田畑(3)塩ノ井ゴールド、久保GI【ファミリー】(1)田畑スパーズ(2)ファミリー塩ノ井(3)久保、大泉ボーイズ -
上伊那総合・生活科教育研究会冬研修会
総合学習、生活科を教える小中学校の教員でつくる上伊那総合・生活科研究会は11日、南箕輪村の上伊那農業高校で冬期研修会をした。同校の生物工学科畜産班の1、2年生と共に牛の直腸検査などを体験するなどして、命の温もりをじかに感じた。
生活科、総合学習の取り組みは、体験学習が中心。しかし、教員が体験したことのないものも多くあるため、同会は教員自身がさまざまな事柄を体験する研修をしている。
上農の生徒は「牛は人間が不要としたワラやフスマなどを、肉やミルクなど、食べられるものにしてくれる。今、牛を飼う人は減少しているが、上伊那で牛を増やしたい」と説明した。
その後参加者は、直腸から子宮の位置を確認する直腸検査に挑戦。最初は牛のフンに少し戸惑っていた参加者も、思い切って直腸に腕を入れ「温かい」と、声を挙げていた。 -
【記者室】春よ来い来い
南箕輪村の村民センターに置かれた紅梅の鉢植えが、周囲に甘い香りを漂わせている。少ししおれ始めた花が何輪かあって寂しくもあるが、前を通るたびに、その香りに春の訪れを感じて幸せな気分になる。ついつい顔を近づけて深呼吸してしまう▼今年の南信は、北信の豪雪が信じられないほど雪の少ない冬だが、過日、立春を過ぎて久々の大雪が降った。冬に逆戻りしたかのような降雪と冷え込みに参ったのは大人だけのようで、保育園児は雪だるまを作り、そり遊びと雪投げに夢中だった▼園児には申し訳ないが、雪はもう遠慮いただいて、早く春になってほしい。三寒四温というが、個人的には一寒六温くらいが理想。屋外で梅の香が楽しめる日が待ち遠しい。(村上記者)