-
【記者室】感情伝達
感情伝達に大きく影響するのは声の調子と表情だという。ヘルスカウンセリングスキルを学ぶ上伊那歯科医師会の講習会での話。言葉が伝えるのはわずか7%。「言葉だけでは真意は伝わらない。何を言うかではなくどう言うかのほうが伝わる」という▼「よく話を聞き、笑顔で朗らかに接することが大事」とのアドバイスは、医療従事者に限らず、すべての人にいえることだろう。南箕輪村の職員接遇研修でも、明るく笑顔で感じのよい話し方の説明があった▼メンタルの個人的な状態は視線や声の調子、表情、態度などに反映され、これは悩みや人間関係の悪化を作り出す要因にもなるという。よい人間関係を作るためにも話し方、接し方の心がけが大切と実感した。(村上記者)
-
花の道杯小学生バレー大会
上伊那小学生バレーボール連盟は20日、第14回花の道小学生バレーボール交流大会を飯島体育館など町内7会場で開いた。中南信各地から男子14チーム、女子61チームが出場し、熱戦を通じて互いに交流を深めた。
上位チームは次の通り。
◇男子(1)辰野クラブB(2)みのわアタッカーズB(3)穂高キッズバレークラブ、松本ヴェガフェニックス
◇女子▽Aブロック(1)山形JVC・A(2)伊賀良クラブA▽Bブロック(1)みのわアタッカーズB(2)下諏訪かじの葉クラブA▽Cブロック(1)安曇野松川A(2)駒ケ根すずらん▽Dブロック(1)辰野クラブB(2)マーヴェラス鎌田A▽Eブロック(1)小井川クラブ(2)マーヴェラス鎌田B -
レントライフ淺川会長著「不動産業崩壊」
Amazonで全国199位不動産賃貸管理のレントライフ(本社・伊那市)の淺川透会長の著作=「不動産業崩壊」(10月1日ビジネス社刊)が、インターネットを通じた書籍販売の大手Amazonで上位199位にランキングされた(11月18日)。
同ランキングは、1時間ごとに更新されるもので、全国的な書籍の売れ行き状況=注目度を計る目安として信頼度が高い。現在、書籍の出版数は、1ヵ月に数万点とも言われており、199位は、かなりのベストセラーになる。
18日には出版元のビジネス社名で日本経済新聞の全国版1面に書籍広告が出されており、その影響もあったとみられる。だが、その後も600位台で推移しており、ビジネス社では「不動産業関連のビジネス書としてはかなりの売れ行き」と話している。
不動産・建設不況が続く中で、街の不動産屋と建設屋が賃貸管理という新しいビジネスフィールドに進む必要性を体験を交えて明らかにした書。伊那の飲み屋街の話なども随所に織り込まれ、歯に衣着せぬ業界批判などもある。
全国賃貸新聞、週刊住宅新聞など全国の業界紙が新書紹介で扱っており、今後も反響が広がりそう。読者からも「同感だ」「不動産屋の将来像が見えた気がする」などの声が寄せられているという。
著者の淺川さんは「最初は八重洲ブックセンターで買ったというような方から、手紙がポツポツと来ていた。ここに来て反響が大きく、驚いています」と話している。
■「不動産業崩壊窶矧Xの不動産屋と建設屋でつくる新しいビジネス」ビジネス社刊、210頁1470円(税込) -
【南大東島再訪記】広がる子どもの交流〈中〉
伊那西小の太鼓の話に大歓声「このビデオの中には、伊那西小の運動会でやられた南大東をイメージしたダンスや、大東太鼓に負けるなと音楽会で初めてやった太鼓の演奏のシーンがはいっています」
南大東島に伊那のコメを届けた一行の一人斧研つね子さんは、そう言って、伊那西小から託されたビデオを同島の小学生に手渡した。友好米の給食を食べる会の席上だった。
「2年生がね、島の太鼓を聞いて、かっこいいから自分たちもやろうと、初めて挑戦したんですよ」
説明に、島の子どもは「すごい!」「俺たち、やるじゃん」などと言って歓声を上げて喜んだ。
「それでね、2年生は13人いるんだけど、1人は体が不自由で車椅子に乗っているの。でも、その子も一緒に演奏したいって、頭でシンバルを演奏して頑張っています。そこもちゃんと見てあげて」
思いがけない言葉に、島の子どもは水を打ったように静かになり、目を丸くして聞き入った。
「そういう子も一緒の学校に行っているんだね」「その子も一緒に演奏しているってすごいことだよね」……
一緒に給食を食べていた中学生からささやき声が聞こえた。誰からともなく静かに拍手が広がった。
3月に島を訪れた伊那市教育委員の伊藤晴夫さんが、土産にもらったサトウキビを届けたことなどをきっかけにして、伊那西小では学校を挙げて島の子どもとの交流をはかってきた。各学年ごとに、西小を紹介するプレゼントを作り、手紙と一緒に送ったのは初夏のことだった。
「コメ作りのこととか、昆虫の話とか、子どもは大いに興味を持って手紙を読んでいました」と宮城盛夫同島小中学校長は話す。
その後島の小学校から返事が着き、8月に島民が伊那を訪ねた際にも、伊那西小を見学し、何人かの子どもたちが一緒に飯盒すいさんを楽しんだ。
こうした交流の中で、伊那西小の子どもたちは島やそこに住む人々の生活のイメージをふくらませ、創作ダンスや太鼓など新たな試みをはじめた。そして西小からのメッセージは、いままた、南大東の子どもたちに新しい何かを伝えた。
「ねぇ、おばちゃん。南大東小学校のこと、西小にまた伝えてね」。斧研さんらは、いつまでも子どもたちに取り囲まれていた。
(毛賀沢明宏) -
【南大東島再訪記】広がる子どもの交流〈上〉
伊那への児童派遣、村予算に計上へ「今後も、信州・伊那と南大東島の小中学校の交流を継続していくために、村は来年度予算にその経費を計上する方向で検討しています」
水田の無い南大東島の島民に食べてもらおうと、伊那市の有志が作った「友好米」を持参した「伊那コメ娘」一行を前にして、照屋林明南大東村長は、こうあいさつした。3日の村役場へのコメの贈呈式。村長の背後には助役以下村役場の職員全員が並んでいた。
「あぁ、そんなところにまで話が進んできたんだなぁ……」。コメ娘代表の井地千代子さんはつぶやいた。
沖縄県の市町村には、第2次世界大戦で、講和条約が結ばれる前に米軍が行った土地の強制収用などの行為に対する保障として、対米請求権が認められている。基金が設けられ、その果実で市町村などへの事業補助が行われる。以前は、道路整備などのハード面に利用されてきたが、近年は子どもの交流や教育振興の事業に当てられることが多いという。
照屋村長は、その対米請求権事業の1つとして、来年の春か夏、島の子どもの代表を伊那市に派遣する計画があることを明らかにしたのだ。
「信州は、島とまったく自然環境が違う。島では体験できないことを体験し、そこで育つ子どもたちと交流することはとても大切な体験になると思う」。と照屋林伸同村教育長も語った。照屋さんも8月に伊那を訪問した1人。千畳敷カールで島の校歌を歌った時には、「自分自身も何か胸を張る気持ちになった」と笑う。
南大東島はこれまで、100年前の島開拓の時に八丈島出身者が多かったことから、八丈島の小中学校と交流を深めてきた。それはそれで重要なのだが、環境的には似通った地域同士であり、山・川・稲・紅葉・雪・氷……等が見られる地域の子どもとの交流を求めていたのだという。
8月に伊那に来た子どもと久しぶりに話していると、すぐにその友だちが回りに集まり、「水は冷たいの?」「田んぼって足が沈んじゃうの?」「お祭りの音楽花火は毎年見られるの?」と話しかけてきた。「今度は僕たち行けるかなぁ?」。そのうちの一人が言った言葉が印象的だった。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈下〉
「おいしいコメがいつも届けば……」友好米を届けるコメ娘の一行には、じつは心配事が1つだけあった。伊那のコメで喜んでもらいたいけれど、島でコメを扱う商店の営業に影響を与えないだろうか?窶狽ニいうことだった。
南大東島は沖縄本島から東に約400キロ。周囲20・6キロの島に1380人が住む。島の59・7%を占める農地はそのほとんどがサトウキビで、あとは青パパイアやジャガイモ。水田はまったくない。
島民はもちろんコメを主食にしているが、当然全量、島外から、農協その他の流通ルートを通じて持ち込まれている。
コメを使う商店は、与儀商店・大盛商店・ケンちゃんストアーなど3件ほどあり、銘柄的には新潟県魚沼産コシヒカリから秋田こまち、ひとめぼれなど数種並ぶが、もっとも安価の秋田こまちでも5キロ2140円と、輸送費などの関係で伊那では考えられない値段がついている。
さらに、高温の地であることから保管などにも苦心しており、各商店がどれほど努力しても、どうしても鮮度的に落ちてしまう。新米も入らないわけではないが量的に少ない。島民のほとんどが「もっとおいしいコメを食べたい」と望んでいるという。
こうした地に、「川下り米」として有名で、食味もよい伊那市東春近の新米コシヒカリを、経費相当の原価で持ち込むのだから、島のコメ屋に少なからぬ影響が出るのではないか窶狽ニ危惧したのだ。
だが、取りこし苦労だった。米屋の1つ与儀商店の田仲留美子さんは8月に伊那を訪れた1人でもあり、交流をさらに深めようと、友好米のおにぎり作りや申込みの集約に率先してあたってくれた。
それどころか「伊那に行った時から、こんなおいしいコメがいつも届けば、島の人はきっと喜ぶと思っていた」と、今後継続して、伊那で取れたコメを島に直送し・販売する窓口を引き受けてくれる方向で、話し合いを続けることを約束したのだった。ほかの米屋さんも歓迎してくれた。
こうして、人々の友好の中から、伊那の特産品であるコメを直接流通させる、経済的な交流の試みが新たに始まろうとしているのだ。(毛賀沢明宏)
※「平成のコメの道」は本号で終わり。次回からは「動き始めた子どもの交流」が始まります。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈中〉
「私たちが草を取った田んぼで採れたんですね」「おいしい伊那のコメを存分に味わってください。末長く交流を続けましょう」
4日南大東村役場で行われた友好米贈呈式では、伊那市の経済部長・伊藤量平さんのメッセージが代読された。
島民に伊那のコメを食べてもらおうと、「友好田」を発案したのが伊藤さんだった。「島に水田がないのなら、作って送ってやればいいね」。3月に島を訪ねた伊那市民が市役所に報告に訪れた折の一言が引きがねになった。
話を伝え聞いた地主の細田清登さんからすぐに田んぼ貸与の申し出があり、3月の訪問団の一員で自らコメを作る唐沢健さんや畠忠弘さんが耕作の先頭に立った。一人で2度島を訪ねたことがある飯塚眞佐志さんも加わった。6月12日に東春近で行われた田植えにはボランティアで30人もが集まり、南の島に送る稲の苗を植えた……。こうしてできた友好米だった。
「自分たちでコメを作ってそれを島に送ってくれるなんて、今までまったく経験のないことなんですよ。みんな本当に喜んでいます」島の仲田建匠助役は話した。
8月に伊那を訪問し、田の草取りを経験した島唄の「ボロジノ娘」や大東太鼓「碧(あおい)会」の子どもは、口々に「本当にあの田んぼ取れたおコメなの?」「まだ、膝の上くらいまでしか育ってなかったのに、あれからどうやって稲が伸びたんですか?」などと盛んに質問してきた。
集まってくるほかの子どもに「泥がさぁ、ビチャーってつくんだ」「ズブズブって足が沈んでいくんだ」窶狽ネどと、8月に初めて経験した田んぼの感触を彼らが話すと、「俺も行きたい」「田植えをしてみたい」との声が沸きあがった。
4日夜あった歓迎会の場で、「じつは伊那で田植えに集まった人の中には田植え初体験の人が何人もいた」「稲刈り前に田んぼに水がないのを見た非農家の人が、これはマズイと勝手に水を入れて、農家の人に怒られたこともあった」などと裏話を話すと、笑いともに「へぇ縲怐A伊那でも稲づくり未経験の人がいるのか」という驚きの声も上がった。
(毛賀沢明宏) -
11都県で209件
7月に茅野市内の給油所から販売用のタイヤを盗んだ疑いで起訴された、山梨県笛吹市石和町東高橋の無職・須田実被告(29)と、双子の弟の同町広瀬の無職・須田昇被告(29)の余罪捜査が終了し、伊那署は4日までに、合計9回の追送致を終えた。
調べによると両被告は、03年3月から逮捕されるまでの間、長野、山梨など関東・中部地方11都県で、209件の犯行を実施し、被害総額は約8800万円(約4300本)。伊那署管内では伊那市、箕輪町のタイヤ専門店やガソリンスタンドで約5件(被害額=約650万円、被害本数=約450本)の被害があった。 -
県の組織再編案の懇談会
伊那合同庁舎で15日、県の組織再編についての懇談会があった。県側が06年度に予定している組織再編案を説明し、集まった地域住民ら約100人に理解を求めた。
組織再編案の目的は▽1つの窓口で、さまざまなサービスが利用できる▽地域の課題を地域で解決する▽専門的な情報を提供する窶煤B地方事務所、保健所、建設事務所を再編し、地域本部を置いて現地機関を統括する。
県からは沢田祐介副知事、青山篤司出納長らが出席。県の組織再編案の概要、02年に報告された県議会行政改革調査特別委員会の調査内容などを説明し、参加者と意見交換した。
土地改良関係は、地方事務所土地改良課から地域振興事務所環境森林チームへ再編されるが、参加者は「農政から切り離すものではない」と批判。青山出納長は「土地の持ち方を考えたとき、環境保全を考慮して農業を考える。行政としての支援は変わらない」と答えた。
そのほか、地域課題のとらえ方、商工会・商工会議所と地域振興事務所の役割、実施時期などに質疑があった。
冒頭、沢田副知事は「住みやすく便利なまちづくりに理解してほしい」と述べた。
組織再編案は、県議会9月定例会で継続審査となっている。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈上〉
「新米の香り、うれしい」伊那谷産コシヒカリは、水田のない南大東島で大好評だった。
島に到着した4日、同島小中学校に友好米を贈呈した一行(代表井地千代子さんら4人)は、児童・生徒と給食を共にした。事前に送っておいた友好米を使ったメニューだ。交流のきっかけになった青パパイアの料理もテーブルに並んだ。
「甘い」「かめばかむほど味が出る」「おいしい」窶博q供たちは歓声を上げて伊那の米を食べた。小学校教頭の盛正也さんは「いつもは米飯を口にしない1年生の男児がお代りまでした」と驚いた。「調理師が新米を炊いたことがなく、水加減で苦労した。ちょっと固かったかしら」と、栄養職員・松田優子さんは笑った。
5日は、島の陸上競技大会(島民運動会)。島民有志とともに朝から握ったおにぎりは400個。島民は列を作った。「数が足りないだろうから」と遠慮して取りに来ない地区の席におにぎりを運ぶと、沖縄独特の指笛や拍手の大歓迎。鳴り止まぬ拍子が手拍子に代わり、「コメ娘」の一人・北原弘美さんが島民に手を引かれて島の踊りを踊る一幕も。
気温30度近くの屋外で、陽射しを逃れて木陰に座った高齢者のグループは、「これが新米の香りなんですね。食べる機会が少ないので本当にうれしい」と深々と頭を下げた。
伊那の市民が、地主の細田清登さんが無償で貸してくれた田んぼで作った米は、精米で約19俵の収穫があった。田植え時期が遅かったがまずまずの出来栄えだった。このうち6俵を島の小中学校や役場、幼稚園、老人ホームに贈呈した。残り13俵は苗や肥料の代金、郵送費などの経費に相当する原価で、島民の希望者に譲った。
友好米の話を聞いた伊那市富県の埋橋一さんから、栽培した米を市価の半値以下で譲る提案もあり、あわせて希望者を募った。埋橋さんは04年度長野県の原産地呼称管理制度で認定された、県内で8軒のうちの一人だ。
島民は、その場で次々と申込書に記入。1日だけで合計1200キロに及んだ。
「コメ娘」の斧研つね子さんは「送れば良いかと思ったけど、やっぱり持ってきて良かった」と話した。もう一人の「コメ娘」倉科照子さんも「島の人の笑顔を見たら、いろいろな苦労も吹き飛んだ」と笑った。
(毛賀沢明宏) -
橋爪まんぷさん世相刺す2点出品
日本漫画家会議が主催する作品展「第29回くまんばち展-戦後60年-」(14-20日、東京新宿)に、伊那市境南の漫画家・橋爪まんぷさん(65)が一コマ漫画を出品。参加回数は会員になる以前から数えて10回以上となる。
作品は現在の政治を揶揄(やゆ)する内容で、憲法9条改正に伴い、温かい防空ずきんをかぶった親子が自衛軍の戦闘機におびえる姿を描いた「60年後復活のウォーム・ビズ」と、今回の衆院選結果を定食のメニュー〝半人前〟〝(小泉)チルドレンランチ〟に例えた「永田町定食」の2点。
作品展は一コマ漫画を基本とし、オダシゲさんをはじめとする会員36人が約80点を出品。「くまんばち」のように〝チクリ〟と世相を刺した漫画が集まるという。
まんぷさんは「時代を反映した一コマ漫画を見て楽しんでもらえれば。(上京する)ついでがあったら寄ってみては」と来場を呼びかけている。
会場は東京都新宿区新宿の花園画廊(新宿オミビル10階)。開場は午前11時~午後7時(最終日は午後5時まで)。問い合わせは、(TEL03・3232・3633)へ。 -
県組織、どう変える?
青山出納長参加で懇談会県の組織再編について県民との意見交換をする懇談会が15日、県伊那合同庁舎である。午前10時縲・2時。県側からは青山篤司出納長らが出席する。
県は、縦割り型組織の弊害を除去し、各種地方機関の迅速かつ的確な事業遂行を進めるとして06年度に県組織の再編を予定している。再編案では、現在の各地方事務所の管轄区域ごとに地域本部を設置し、その長に各機関を横断的に統括する権限を与えるとともに、現在の地方事務所・保健所・建設事務所などを再編してより専門化・効率化するとしている。
再編案は、9月県会に提案されたが、「市町村への権限委譲が不十分」「再編する理由が不明」などの意見が出され、継続審議扱いになった。これを受けて県は、県民から直接意見を聞くとして各地で懇談会を開いている。上伊那は、諏訪・長野・木曽・飯田に続いて5回目。
事前申込みは必要なく、誰でも参加できる。再編案は県のホームページなどで見ることができる。 -
KOA匠の里(飯田市)
育った雑木林で収穫祭KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)は12日、飯田市桐林の生産拠点「匠の里」で下伊那収穫祭を開いた。92年の開設の際に、社員らで植えたコナラやクヌギなどは立派に成長し、黄色や紅に色づいた雑木林に囲まれて、取引き先や地元住民・社員の家族などが秋の日を楽しんだ。
3日に箕輪町のKOAパインパークであった収穫祭とともに11回目。KOA社員が日頃の感謝の意を込めてさまざまなアトラクションなどを行うもので、下伊那感謝祭ならではの社員が育てた米や野菜の青空市のほか、海鮮焼・やきそば・やきとり。五平餅などの屋台が並んだ。
オープニングでは、KOAが作る抵抗器が、田舎の生活にどのような影響を与えたかを描いた寸劇もあった。
実行委員長の元島敏夫業務グループマネージャーは「11回目ということで、新たな気持ちで再スタートしようという思いを込めた。抵抗器にからめた寸劇も、過去にKOAの果たした役割を確認し、未来に向けて新しい挑戦をしようという意図」と話した。
向山社長は「桐林は、かつてギフチョウが生息する雑木林だった。飯田市の造成で伐採されてしまったので、社員で植えた。下草にギフチョウのエサになるカンアオイやカタクリも植えた。そういう林の中での感謝祭は、ここ独特の温かみがある」と話した。 -
信大食堂、きのこあんかけご飯で日本型食生活の推進PR
提供する食事を通して日本型食生活を見直してもらい、県産の米や野菜の美味しさを実感してもらおう窶狽ニ11日、南箕輪村の信州大学農学部の食堂で、長野県産の米とキノコを使ったメニューが出された。
「ごはん食推進活動支援事業」の認可を受けた県生活協同組合連合会の取り組みで、利用者の食生活改善意識の啓発や地域農産物の消費拡大が目的。11月11日の「長野県きのこの日」に合わせて同会食堂部会に加盟する県内8食堂であった。協賛するJA全農長野から、ブナシメジとエノキダケの提供を受け、メニューを各食堂で考案した。
信州大学生協は11月、すべての食堂の米を長野県産の「秋田小町」に切り替えた。今回はその米とキノコで「豚鳥きのこ丼」と「きのこ汁」を50食準備。
売れ行きは好調で、学生たちは、次々にきのこ丼を注文し、味を楽しんでいた。 -
信州の名工が決まる
県は11日、卓越した技能で産業発展に功績があった人を表彰する「信州の名工」を発表した。上伊那では卓越技能者県知事表彰「信州の名工」が1人、技能五輪全国・長野県大会表彰(県知事表彰)が1人。
「信州の名工」は、工学ガラス研磨の小平清さん(49)=伊那市・オリンパス=。レーザー干渉計基準レンズ・ステッパーレンズなど超高精度部品加工や光学機器の加工技術に卓越し、県技能検定員として多くの技能者を育成した。
技能五輪は、普通旋盤1位の宮嶋和夫さん=伊那市・県伊那技術専門校=。
表彰式は25日、長野市で開かれる。 -
特別職報酬等審議会(2)
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会の第2回特別職報酬等審議会(向山公人委員長、10人)が10日、市役所であった。協議会の宮下市蔵副会長が白紙諮問。市長など常勤特別職は県内の人口同規模の安曇野市・塩尻市に準じ、市議会議員など非常勤特別職は現状維持する方向でおおかたまとまった。地域自治区長の給料、地域自治区に置く地域協議会構成員の報酬は次回(25日)再度検討し、答申する。
審議するのは市長、助役、収入役、高遠町・長谷村に置く地域自治区長など常勤特別職と、教育委員、農業委員、消防団員など非常勤特別職の報酬・給料額、常勤特別職・市議会議員の期末手当の支給基準、常勤特別職の退職手当の支給基準。
地域自治区長、地域協議会構成員は、業務内容や権限が不透明で判断できないことから、合併協正副会長に再諮問を申し入れることにした。
市議会議員の報酬は「議員数が減り、質の高い仕事をしてもらいたい」と伊那市の現行を維持する意見も出たが、県内の人口同規模水準に合わせた。
初回、委員の意見を参考に、正副会長会で諮問案を決め、今回示すことになっていたが、白紙諮問だった。審議会事務局が出した5案をもとに審議した。 -
劇映画「村歌舞伎一代」クランクイン
伊那市出身で、飯島町在住の後藤俊夫監督がメガホンを取る劇映画「村歌舞伎一代」が8日、クランクインした。後藤監督やカメラマンら3人が、伊那市を中心に、紅葉や秋の伊那谷を撮影。06年中に撮影を終え、07年の完成・全国上映を目指す。
劇映画は、信州の小さな村を舞台に、主人公の木地師半次が地芝居を通して友情をはぐくむ青春時代から、シベリア抑留の過酷な戦争体験や親友の死などを経て地芝居を再興、継承していく物語。半次の半生を通し、地域に根づいた伝統芸能の魅力、継承の大切さ、人と人とのきずななど、上・下伊那の四季折々の風景を織り込みながら描く。
初日、後藤監督らは三峰川上流、鹿嶺高原、小黒川上流などを回った。昼前から雲に覆われたが、三峰川上流は紅葉真っ盛り。撮影ポイントを決め、色づいた風景をカメラに収めた。
後藤監督(67)は「歌舞伎は村落共同体の中で継承されているもので、きずなの大切さを根底に流す。伊那谷の豊かな自然や人情をPRできるように心がけている」と気を引き締めた。
9日は飯島町、中川村でも情景撮影する。
キャストは年内に決定。伊那谷の歌舞伎保存会の指導を受けるほか、子役やエキストラなど地域住民の協力を得る。
後藤監督は99年、伊那谷を舞台にした映画「こむぎいろの天使窶狽キがれ追い」を手がけており、今回は伊那谷の大鹿村、長谷村、下條村で受け継がれている農村歌舞伎を題材にした。撮影は130窶・50日間で「みんなの協力で作り上げていきたい」と話す。 -
ローメン作りにも挑戦
信濃教育会はこのほど、伊那市の伊那中学校で教員の視野を広げるための共生フォーラムを開いた。上伊那を中心に県内の教員ら250人以上が参加。伊那名物のローメン作りをはじめ、リンパマッサージ、科学実験教室など多彩な7つの分化会を体験し、見聞を広めた。
ローメン作りは20人以上の教員が集まり、伊那ローメンズクラブの伊藤和弌さんら3人の指導でスープ風、焼きそば風の2種類を学んだ。参加者の半数以上は「初めて聞いた名前」と話し、講師から秘伝ソースの中身や、野菜と麺の炒め方のポイントを聞き出していた。
山形県出身の男性教員(27)は「材料も作り方も思ったより簡単なので、子どもたちにも教えてあげれれば」と興味深々にローメン作りを楽しんでいた。
また、民間校長の藤原和博さん(東京都杉並区立和田中学校)の「私には夢がある」と題した講演もあった。 -
【記者室】憲法九条を守るつどいから
10月下旬、自民党で新憲法草案が決定した。戦争放棄と戦力を持たないことを規定していた第九条は「国の平和と独立」「国民の安全」確保のため「自衛軍の保持」が明記された▼九条を守ろうと全国各地で「九条の会」が立ち上がっている。「憲法九条を守る上伊那のつどい」で、参加者は「日本を戦争する国に変えようとしている」ことに危ぐ。「尊い命を奪った悲惨な戦争への道を再び歩むことはだれも望まない」と訴えた▼高校の文化祭で、中国人・朝鮮人の強制労働の実態などを調べた展示があった。憲法改正の動きに、生徒たちは「若者が関心を持たなければならない。平和の意味を考えて」と記した。戦後60年。人ごとではなく、身近なこととして考えなければならない。(湯沢記者)
-
12のスクラム防災サミット
豊島区と箕輪町など災害協定締結市町の12自治体が相互支援を宣言東京都豊島区、豊島区と災害時相互協力にかかる防災協定を締結している箕輪町など6市5町が集う「12のスクラム 防災サミット」が1日、約600人が参加して豊島区の豊島公会堂であった。4月に防災協定を結んだ箕輪町は、平沢豊満町長はじめ関係者23人が参加。12区市町が互いに連携し、災害時に相互支援する共同宣言を採択した。
これまで構築してきた相互支援体制をより実践的なものにしよう-と開催。高野之夫豊島区長は、「12自治体が互いに連携し、全力をあげて助け合おう」とあいさつした。
豊島区と協定を結ぶ市町は、山形県遊佐町、埼玉県秩父市、福島県猪苗代町、埼玉県三芳町、岩手県一関市、岐阜県関市、群馬県神流町、栃木県那須烏山市、新潟県魚沼市、箕輪町、茨城県常陸大宮市(協定締結順)。
12区市町が防災への取り組み状況を発表し、地域、家族、各自治体の“きずな”を強めていく大切さを確認。
各自治体に暮す全ての人の安全・安心な生活実現を目指し、▽平常時から防災の情報を共有し、災害時の円滑な支援活動に役立てる▽防災サミット参加自治体が被災した場合は相互に協力し、優先的かつ効率的な支援活動を実施▽防災の協力関係を契機に各分野での交流をさらに深め、互いの発展を目指す-と共同宣言をした。
新潟県魚沼市の星野芳昭市長が「新潟中越地震から1年が経過して」と題して基調講演。パネルディスカッションでは、旧堀之内町の区長、総務課長、ホームヘルパー、学生ボランティアらが、地震発生時の活動などを振り返った。 -
【記者室】平和の願い
岡谷市で活動する混声合唱団「岡谷せせらぎ会」の10月末のリサイタル。「沖縄の唄」と題したステージで、戦争の歴史、沖縄の傷などを題材にした曲を平和への願いを込めて歌い上げた▼世界平和と地球環境保護をテーマに絵を描く箕輪町の遠藤友幸さんは、美術専門誌アートクロス社の戦後60周年平和祈念賞(洋画部門)を受賞。平和に対する意識を高めなければならない-との企画で、平和を願い優れた作品を発表し続ける作家の一人として表彰された▼遠藤さんは言う。「殺し合いしない“真の人間”に進化できないものか」と。戦後60年の節目は、平和への新たな出発。夏が過ぎれば終わり-ではない。我々にできること、すべきことをもう一度考えてみたい。(村上記者)
-
【記者室】歯科健診の勧め
行かなくて済むなら、行きたくない場所の一つに、歯医者がある。治療するときの痛さや音、待ち時間の嫌な空気。早く行けば治療も軽くて済むと言い聞かせ、重い足どりで向かう。それでも治療が終われば、気持ちはすっきり▼日本歯科医師会などが、80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという「8020」運動を提唱している。20本以上の歯があれば、ほとんどの食物をかみくだくことができ、楽しい食事と健康な日常生活を送ることができるという▼約10年ほど前のデータで、20本以上自分の歯を持つ人は70代前半で4人に1人。予防することで、夢ではない数字だ。年1回はきちんと定期健診に行こうと決めるのだが…なかなか守られないでいる。(湯沢記者)
-
第45回長野県保育研究大会
第45回長野県保育研究大会が29、30日、伊那市であった。1日目は伊那中学校で分科会、2日目は県伊那文化会館で式典や記念講演などがあり、「無限の可能性を持つ子どもたちの健やかな成長を願い、使命達成にまい進する」と宣言した。
式典は、伊那市保育協会による太鼓演奏、「伊那市の歌」合唱、ダンシング・オン・ザ・ロードの踊りで華やかに開幕。県保育園連盟会長表彰もあった。
研究発表は、「一人一人の育ちを支える療育システムをめざして-母子とともに歩んで-」をテーマに伊那市保育協会の母子通園訓練施設「小鳩園」が発表した。
保育士が専門職として求められることに▽子どもの姿をあらゆる面から見て、親の話を丁寧に聞き、具体的な方法を一緒に考える▽子育ての主体者は父母であることを深く認識し父母の努力に共感と励ましをもって向き合う姿勢をもつ▽発達支援のための知識と技術を身につける努力-を挙げ、相談体制の早急な充実や伊那市との療育システムのさらなる充実なども示した。 -
県内外の52チーム五輪選手交え交流
「プライア杯ソフトバレーボールフェスティバル」が29、30日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館、伊那市民体育館で始まった=写真。長谷村在住の愛好者でつくる「はせくらぶ」の主催、伊那毎日新聞社など後援。
丸山(旧姓・江上)由美さんなどバレーボールの元五輪代表選手でつくる「プライア」との交流を通じ、親ぼくの輪を広げる目的の大会で3回目。
上伊那を中心に、県内外から52チームが参加。トリムフリーの部(男女各2人、年齢制限なし、32チーム)、トリムシルバーの部(40歳以上の男女各2人、50歳以上の男女各2人、20チーム)の2部門で、予選リーグ、決勝トーナメントを展開した。
選手たちは息の合ったコンビネーションで得点を重ねたり、ラインぎりぎりに落ちるボールに飛び付くなど、コート狭しと熱戦。試合を見守るチームメイトも熱い声援を送っていた。
30日午前8時30分から、高遠文化体育館(高遠町で交流試合がある。 -
第4回中学生サッカーINA FESTIVAL
第4回中学生サッカーINA FESTIVAL(いなフェスティバル)が29日、伊那市陸上競技場など上伊那7会場であった。県内外から37チームが参加し、日ごろの成果をぶつけ合った。
上伊那地区のサッカーレベル向上を目的として4年前、伊那東部地区で始まった大会。徐々にその範囲が拡大し、知名度もあがり、上伊那だけでなく県内外からも参加チームが集まるようになった。
大会は年2回あり、春はカップ戦で順位を決定するが、秋は2年生以下の新人チーム同士の交流を目的としている。
中学生だけでなく、小学6年生の選抜2チームも参加。また今年は、規模の小さい伊那中学校と高遠中学校が合同でチームをつくり、参戦した。
小雨の中、選手らは声掛け合い、互いのゴール目指してボールを奪い合っていた。 -
JA上伊那水田農業担い手育成現地検討会
上伊那農業協同組合(JA上伊那)などは22日、水田農業担い手育成現地検討会をJA上伊那本所で開いた。JA長野中央会の中南信地区営農担当者やJA上伊那関係職員など約50人が参加。国の新たな食料・農業・農村基本計画に伴う県や上伊那の課題を検討し、集落型営農体への取り組みを進める飯島町やJA上伊那の実例から、各地区の今後の方向性を検討した。
国は今後、ある一定の基準で農業の「担い手」を絞り込み、そこへ重点的に、助成や政策を施していく。その要件の一つに、面積規模があり、具体的な内容は今月末に示される予定だが、現行方針が「担い手」とする、個人4ヘクタール(北海道は10ヘクタール)以上という要件が、かなり考慮されると考えられる。現在も約1%しか該当農家がいない上伊那には、ますます厳しい状況となることが予測され、JA上伊那は、集落型営農体の形成によって、助成対象となる農業者育成を進める方針を打ち出している。1戸当たり耕作面積が狭い上伊那の実情に合わせ、集落単位より広い、旧市町村単位での協業組織づくり進め、集落営農体の面積要件20ヘクタール(現行の要件)もクリアしたいとしている。
県内他地域は、こうした取り組みがほとんど進んでおらず、今後進めていきたいと、現状を報告した。 -
11月に日本最大の和太鼓コンサート
全国の太鼓奏者が集結する和太鼓コンサート「太鼓ワールド ドド御祭(おんさい)」が11月27日、県伊那文化会館で開かれる。練習は最終段階に入り、出演者に気合いが入っている。
コンサートには県内をはじめ、福島県、東京都、京都府など全国から50チーム、約500人が出演。
東京国際和太鼓コンサートで入賞した伊那市の「颱人(だうと)」「大太」、茨城県の「みのり太鼓」などそれぞれの持ち味を生かしたグループ演奏と合同演奏の2本柱を織り交ぜ、舞台を作り上げる。合同演奏では、太鼓指導に当たる北原永さん=伊那市=が作曲した「夏まつり」を総勢250人でたたくほか、八丈太鼓節を聴かせる「荒波」、若手を中心とした「天地」などを用意。初めて見る人にも楽しめる演出という。
実行委員会制作部の渡辺泰徳さんは「和太鼓が盛んで、技術レベルも高い伊那谷から全国へ発信したい」と話し、今後も数年に1度のペースで開きたいとしている。
23日には、伊那市西春近の「まつり工房」で合同演奏の練習があり、福島県、東京都、愛知県などから約140人が集まった。
一曲たたき終えると、息が上がるほどで、出演者は本番に向けて熱心に取り組んだ。
このコンサートは「まつり工房」が全国各地で太鼓指導に出向いていることがきっかけ。さまざまな地域で、同じ曲目が普及してきたため、中・南信の太鼓グループで実行委員会を組織し、1年ほど前から準備を進めてきた。
当日は午後1時開場、1時半開演。入場料2千円(全席自由)。チケット販売は好調で、希望者に早めの購入を呼びかけている。
チケットなどの問い合わせは、まつり工房内の実行委員会(TEL78・6662)へ。 -
高校改革プラン推進委員会(10)
南信地区の高校再編整備を検討する第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)の10回目が24日、伊那市の県伊那勤労者福祉センターであった。「旧通学区ごと1校削減」という共通認識のもと、諏訪、上伊那、下伊那の委員ごと、3つの部会をつくることを決め、地域ニーズを把握しながら、削減対象となる高校を、各部会が絞ることとなった。それぞれの試案は、次回委員会に提出する。
プランの提出期限を12月に控え、削減対象校の具体的検討に入った委員会だが「委員が個別に校名を挙げるのは難しい」とする声や「地域ニーズを十分把握しておらず、聞く時間がほしい」との意見があり、小林辰興辰野町教育長が「3地区の委員がグループをつくり、地域の声を汲んだ試案をだすべき」と、部会を提案。現在は委員の間に、統廃合に関する共通の認識が、ある程度でき、委員の話し合いで試案をつくることが的確と判断し、部会設置を決めた。
上伊那は11月7日、信州大学農学部で部会を開く。非公開としており、削減対象高校の絞り込みなど、具体的内容に踏み込むことも予測される。 -
南信6市の青少年補導活動連絡協議会
南信6市青少年補導活動連絡協議会が24日、伊那市役所であった。補導委員ら約60人が集まり、各市の補導員活動の課題について意見を交わした。
冒頭、当番市の伊那市少年補導委員会・丸田旭雄会長は、インターネットや携帯電話による犯罪など子どもを取り巻く状況に触れ「地域の子どもは地域で守ることが、地域をよくすることになる。問題点を出し合い、活動に生かしてほしい」とあいさつした。
議題は▽補導活動中の声かけの仕方▽合併による補導委員の定数と活動窶狽ネど4市から5項目。
伊那市が提出した子どもの登下校の安全と補導委員のかかわりについて、他市から「自宅前を通る子どもと顔見知りになる」「賛同者の協力を得て、自動車に『安全パトロール中』のステッカーをはっている」など地域ぐるみの取り組みが挙がった。
また、茅野市から「勤めている人が多く、出てくるのが大変」と協議会の規模縮小が提案された。「お互いの体験や経験を出し合うことで、吸収できることがある」「必要に応じて、協議会を開けばいいのではないか」など両論の意見が出され、来月の会長会で再度、協議することになった。
そのあと、護国寺=東春近=の杉田寛仁住職による講演「こころの補導」を聞いた。 -
高校改革プランを考える高校生集会
高校改革プランに対する率直な意見を聞いてほしい窶狽ニ高校生自らが企画した「高校改革プランについて考える高校生集会」が22日、伊那市の伊那北高校であった。県内の公立20校から約150人の生徒が集い、米澤修一教育次長など県教育委員会4人に、生の声をぶつけた。
各校生徒からは、多部制・単位制の配置や財政問題との関係、30人学級に対する疑問や意見などが相次ぎ、高校改革プラン推進委員会に対しても「高校生が傍聴できない平日にするのでなく、平日の夕方や休日にしてほしい」という声があがった。
県教委は、それぞれに回答しながら、「“どうすればよいか”を考えることの難しさは感じてもらえたと思う」とした。
集会の実行委員長、伊那北高校の滝澤文那さん(17)は「高校生は未熟で責任能力がないため、個人では到底解決できない問題。しかし今回は、高校生の声に耳を傾けることが“教育”だと考え、行動してきた」と話し、この問題だけでなく、高校生が主体的に発言できる場の継続を要求。
県教委は「検討していきたい」とし、具体的約束は避けたものの、高校生の思いを受けとめた。
今回の発言は集約し、推進委員会や知事、県教委などに送り、プランに高校生の声が反映されるよう働きかけていく。