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信州ねんりんピック開催
高齢者の文化・芸術活動やスポーツの祭典「信州ねんりんピック」の作品展示が、9日から伊那市の県伊那文化会館で始まった。
文化・芸術活動やスポーツ参加などを通して、高齢者の生きがいや健康づくりにつなげようと、県内の高齢者を対象としたイベント。県長寿社会開発センターなど主催。
17年目の今年は、南信地区で文化プログラムを担当。手工芸、書など、全6部門に、261点の応募があり、南信からが最も多かった。90歳以上の応募もあり、日本画を出展した人の中には、100歳の男性もいた。
県内各地から訪れた多くのお年寄りは、それぞれの作品を見比べ「素晴らしいね」などと話していた。
展示は10日の午後4時まで。
また10日は、県伊那文化会館で式典があるほか、県伊那合同庁舎や伊那市駅前ビルいなっせなどで囲碁・将棋大会もある。
作品展の上伊那の受賞者は次のみなさん
◇手工芸の部▼奨励賞=土川トメノ(駒ケ根市)
◇書道の部▼奨励賞=中谷寛(辰野町)
◇写真の部▼奨励賞=櫻井益次(伊那市)
◇日本画の部▼長野県老人クラブ連合会会長賞=有賀勉(駒ケ根市)▼奨励賞=宮原喜美男(伊那市)
◇洋画の部▼長野県老人クラブ連合会長賞=小坂文江(伊那市)▼奨励賞=波多野ミツ(伊那市)
◇彫刻の部▼長野県長寿社会開発センター理事長賞=宮澤徹(宮田村)▼長野県老人クラブ連合会会長賞=鈴木和昭(飯島町)▼奨励賞=久保田順子(伊那市) -
第7回高校改革プラン推進委員会
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)の7回目が9日、伊那市の生涯学習センターであった。地域ニーズに応じては変更もありうる窶狽ニしつつ、県教育委員会のたたき台で対象外だった諏訪地区でも1校を統廃合し、原則的に諏訪、上伊那、下伊那各地区で1校削減を目指す方針を決めた。
県外への流出が多い反面、他地域からの流入も多い諏訪地区の特徴を信州大学の北原曜教授は「ほかより普通科の募集定員が多く、多数の流入があるのに定員割れが目立つ」と指摘。下諏訪向陽高校や岡谷東高校は、1クラス以上が他地域の生徒でうまっており、クラス余剰も生じているため「現状に問題があり」とした。
諏訪地区の委員は「諏訪は普通科重視の傾向があり、クラス余剰は、学級数減で対応できるため、削減対象にはならない」「削減は今以上に流出を促し、基本的な問題解決にはならない」と反発したが、小坂樫男伊那市長は「第3通学区はそれぞれ独立しており、どこへでも通学できるわけでもない。高校生が地元でそれなりの教育が受けられることが大切で、各地区が1校削減を検討することも必要」と主張。池上委員長も「諏訪地区でも1校ありきという方向で検討していきたい」とした。
一方で地域的背景を考慮し「ニーズに応じた見直しはある」として、変更の余地を残したが、一部委員には不満を残す形となった。 -
加藤候補の上伊那総決起大会
衆院選長野5区に立候補している民主党の加藤学候補の上伊那地区総決起大会が8日夜、箕輪町の箕輪文化センターで開かれた。集まった約350人を前に、加藤候補は「暴走列車・ス小泉号・スを何とか止めて、庶民の手に政治を戻したい」と支持を求めた。
小泉政権後、国内は貧富の差が拡大したと指摘。借金や天下りなど国の失政を民間に転嫁しようとしていると痛烈に批判した。
「本当に必要な年金や教育問題などをしっかりやるのが、これからの政治」とも訴え、民主党への政権交代をアピール。
「台風が来て選挙の風向きもかわってきた。必ず勝てる。勝たせて欲しい」と訴えた。
応援に駆けつけた津田弥太郎参院議員は、緊張気味の加藤氏に「がくちゃん、あんまり厳しい顔していたら一票入れてもらえないよ」と喝を入れ、「郵政民営化は大増税のための隠れみの」と自民党批判を繰り返した。
羽田雄一郎参議も政権交代を強く訴え、加藤派選対の小林利一幹事長は「手の届くところまで追い上げている」と戦況分析し、口コミによる最後の支持拡大を求めた。 -
05衆院選 あす投票
各派「最後のお願い」へ第44回衆院選は11日投票日を迎える。全国の小選挙区300議席と11ブロックの比例区180議席に座るのは誰か?
小選挙区長野5区には、三沢好夫(61)=共産党・新人、宮下一郎(47)=自民党・前職、加藤学(36)=民主党・新人窶狽フ3人(届出順)が立候補。各派30日の公示以来、遊説や個人演説会で精力的に政策を訴えてきた。
比例区北信越ブロックには自民党21人、民主党18人、公明党2人、共産党3人、社民党5人、国民新党3人の名簿が届け出られている。宮下氏と加藤氏は重複立候補している。
郵政民営化法案の参院での否決を引きがねにした今回の衆院解散・総選挙。「構造改革」を進める小泉自民党政権に対して国民がどのような判断が下すかが注目される。
三沢派は、「小泉指揮構造改革は庶民いじめの最悪の政治」として、年金制度・増税問題・改憲問題を前面に打ち出し、「自民党も民主党も大企業・米国べったりは同じ。確かな野党=共産党に一票を」と呼びかける。
宮下派は、「郵政民営化を軸にして『小さな政府』を目指す構造改革を止めるな」と呼びかける。特に中山間地・地方の視点からの改革が重要と強調。森喜朗元首相、安倍晋三党幹事長代行、福田康夫前官房長官ら自民党の有力者が次々と伊那谷に入り、宮下氏の政権中枢への近さを浮き彫りにしていた。
加藤派は、「郵政民営化一本の自民党は争点隠し」として、年金・社会保障制度や増税問題など全般について民主党のマニフェストにそって主張を展開。「2世・3世議員による独り善がりな政治を続けるのか、真に頑張っている者のための政治を行うのか、政権交代を迫る選挙」と呼びかけて、5区内を走り回った。
第5区の有権者29万4731票(9月2日現在)はどう動くか?
各陣営は今日1日、「最後のお願い」に走り回る。 -
日本禁煙友愛会の冊子できる
日本禁煙友愛会はこのほど、冊子「創立50周年の歩み」を2500部作り、各支部役員らに配った。
冊子=A4判、44ページ=は50周年の節目に合わせ、これまでの歩みを残し、次代につなごうと作成した。創立の経緯をはじめ、禁煙憲章の制定、禁煙健康運動、社会福祉運動などをまとめた。世界保健機構からの表彰、県知事への小中高生の禁煙教育の陳情、旅行などの写真も掲載。「禁煙会歌」「禁煙行進曲」禁煙童謡「バイバイタバコ」など禁煙を促す曲も紹介される。
創立から2回、本部の引っ越しで「不要と思われる資料は破棄され、完全な50年誌とはいえないが、これが精一杯の記録」としている。
禁煙友愛会は1955年8月、伊那市小沢の故小坂精尊氏が禁煙で健康を取り戻したことをきっかけに創立。会員は県内を中心に、3万2千人。伊那商工会館内に本部を置く。 -
オール信州マレットゴルフ大会
オール信州マレットゴルフ大会が6日、箕輪町のながた自然公園マレットゴルフ場ながたコースであった。上伊那を中心に全県から180余人が集まり、36ホール、パー144のコースを楽しんだ。上伊那平成会主催、伊那毎日新聞社など後援。
愛好者が親ぼくを深める大会で13回目。毎年、全県から楽しみに訪れる常連プレーヤーも多いという。
ながたコースは今年の5月末に9ホールを増設。上り下りの差が多い難コースで、初めてプレーする参加者も多く、OBが続出するなど苦戦していた。
片桐守会長(76)=同町木下=は「マレットゴルフは老若男女を問わず、和気あいあいと楽しめるスポーツ。健康増進のためにも、今後ますますこういう機会を持ってやっていきたい」と話す。
結果は次の通り。
▽総合優勝=林その子(諏訪市)117
▽男子 (1)中條清志(辰野町)118(2)樋口明勝(辰野町)121(3)唐沢恒司(伊那市)121(4)片桐守(箕輪町)122(5)山口忠(松本市)122(6)酒井孝夫(松本市)122(7)赤羽忠男(辰野町)122(8)小林岩夫(伊那市)123(9)小沢恒二郎(伊那市)124(10)柏原和夫(駒ヶ根市)124
▽女性 (1)白鳥栄子(伊那市)118(2)山口ひで子(駒ヶ根市)122(3)北林志げ子(伊那市)125(4)中島きくゑ(箕輪町)126(5)星春美(松本市)126(6)唐沢シゲル(伊那市)127(7)早川タエ(塩尻市)127(8)御子柴富子(塩尻市)127(9)藤堂のり子(諏訪市)127(10)山田ツユ子(箕輪町)129 -
05衆院選 いよいよ終盤戦
各陣営、票固めに懸命第44回衆院選は11日の投票日まで残り3日となり、三沢好夫=共産新、宮下一郎=自民前、加藤学=民主新=の3氏の陣営は、最後の票固めに入った。
三沢陣営は、7日に党と後援会の決起大会を開き、最後の3日間を候補者・選対全体で有権者との対話を徹底する体制を固めた。特に、「郵政民営化よりも有権者の関心が高い」とする、暮らし・年金・増税の問題を強調する。連日、こまめに街頭演説を行ってきたが、終盤を迎えて有権者からの激励電話も多くなり、「反応をビンビン感じている」という。
宮下陣営は、7日に福田康夫前官房長官を招いた決起大会を行い(伊那市の選対事務所、駒ヶ根市のアイパルいなん)、「地元の代表を国政に送り、伊那谷を日本の理想郷に」と最後の意志一致をした。公示以来1日平均15カ所での街頭演説、毎晩2縲・回の個人演説会を通じて、宮下氏の「構造改革を止めるな」との主張が広く受け入れられてきたと評価し、残り3日間は、遊説とともに、地域の後援会支部・推薦団体・支援団体全力での票固めに入る。
加藤陣営は、8日に箕輪町で羽田雄一郎・津田弥太郎両参院議員を招いた決起大会を開き、選対全体での「声かけ」に突入する予定。選対では「連日15縲・0回の街頭演説で、候補者選定の遅れによる知名度不足を解消した」と評価。「毎日調子が上がってきており、このまま投票日まで登り詰めたい」と話す。民主党のマニフェストが浸透し、争点は郵政民営化だけでなく国政全体を問うものだという意識が広範に広がってきた窶狽ニ分析する。 -
高速バス長野~飯田線
10月に増便実験県の南北を結ぶ高速バス「みすずハイウェイバス長野縲恃ム田線」は10月、1日2便の増便実験を行う。
増便実験ダイヤは現在の最終便の1時間後で、長野行きでは飯田バスセンターを18時40分発(駒ヶ根IC19時25分、伊那IC19時38分)、長野県21時42分着。飯田行きでは長野県庁を19時35分発(伊那IC21時44分、駒ヶ根IC21時57分)、飯田バスセンター22時42分着。
10月の土・日・祝日を除いた平日に20日間運行する。停留所や運賃は現行と同じ。
公共交通機関の利便性の向上を図るもので、8月4日から24日までの間、ハイウェイバス社内やバス会社の運行窓口などで行ったアンケート調査で寄せられた185人の回答のうち、一番希望の多かった時間帯に増便し、利用状況を調べる。 -
05衆院選 参謀に聞く 加藤派選対委員長 中島衛さん
私が衆院選に出馬して戦っていた時には、各市町村、そして地区末端までに後援会支部があり、組織的な選挙だった。今度の選挙は全く組織がない。あちこち事務所があるわけではないし、運動員もいない。
しかし、世の中が変わり、昔のように選対組織がなくても選挙は勝てる。加藤氏個人の魅力が浸透さえすれば、互角の勝負になるはずだ。
今回の選挙は小泉さんの術中に世間もマスコミも踊らされている。しかし、ちょっとしたことで風向きが変わる可能性は高い。小泉さんの強引な政治手法を国民が真剣に考えた時、どんな答えを出すかは分からない。
加藤氏は縁もゆかりもなく、同級生も親戚もいない、この伊那谷から出馬した。昔のような上伊那と下伊那を2分するような地域モンローで票を掘り起こすのは難しい。
年も若く経験が浅いことも確か。しかし、アジアなど国際的立場で仕事をして都会と地方の格差、さらには強者と弱者の格差について肌で感じている。本来の政治のあり方を取り戻そうと気概に満ちている。
今回の選挙は政権選択の意味合いもある。加藤氏の考えを有権者に訴え、5区にも民主党の風を吹かせたい。 -
木曽でも「第九」を合唱
伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネル開通記念の「手づくりの第九」が来年6月、伊那に加え、木曽でも開くことが6日、決まった。
「手づくり窶煤vは06年6月17日に木曽福島町の木曽福島中学校体育館、18日に県伊那文化会館でそれぞれ開催。公募した両地域の住民有志ら約350人が祝いの気持ちを込めて「第九」をドイツ語で歌う。
当初は伊那市のみだったが、木曽側から「木曽でも開いてほしい」と要望が出たため、会場を探すなどして木曽を追加。両地域での開催が文化交流の広がりにつながると喜ぶ。
団員は本番に向け、6月から月1回のペースで練習を開始、順調に進んでいるという。
権兵衛トンネルは来年2月ごろに開通する見込みで、開通後は両地域を行き来しながら合同練習に取り組む。
チケット販売は来年4月ごろを予定。
当日は、指揮者に東京シティーフィルのバイオリン奏者征矢健之介さん=伊那市出身=を迎えるほか、地元のソリストも出演。オーケストラは伊那フィルハーモニー交響楽団が務める。 -
05衆院選 参謀に聞く 三沢派選対事務長 小林伸陽さん
前回(03年11月)の衆院選と違い、選挙の中身に対する関心が高まっている。運動員が回っても、有権者が話に耳を傾けてくれる。そうなることで、消費税増税や郵政民営化の反対など国民の暮らしを守る、憲法第9条を守ることを分かってもらえると思う。
「構造改革」といって進めてきた自民党政治は、何かいいことがあったのかと話題になり始めた。中小企業は? 農業は? 介護は?…。国民の弱い者いじめで、改革してよかったと思うことはない。「改革」といえば、もっとよくしたい、政治を変えてほしいという期待である。
5区の有権者数は約29万4600人。投票率は70%を超えるのではないかとみる。得票数の目標を有権者の3分の1に設定した。
支持の輪が広がりつつあり、手ごたえも感じているが、大きなうねりになっていない。党員を中心に、票を上乗せする必要がある。
態度を決めかねている無党派層が多く、その動向がカギを握る。いかに獲得できるか、これからの選挙運動が当落を決めることになる。
選挙戦も終盤。きめ細かな街頭演説や各支部単位の電話作戦などで、庶民の暮らしを守ることを訴え、支持を広げたい。 -
05衆院選 参謀に聞く 宮下派選対統括責任者 三沢岩視さん(67)
支持者の中には「現職有利」と見る向きもあるが、実際は予断を許さない厳しい選挙だ。特に加藤さんの陣営は、実働の皆さんの実態がつかみきれないところもあり、終盤に向け予期せぬ動きが出ないかと警戒している。
昔と違い今の選挙は、組織で上から号令してもどうにもならない面がある。気を引き締めて着実に支持を広げることがカギだ。
前回の選挙は創平氏の後援会の力で戦ったが、04年2月から若返りを目指してきた。05年度中にすべて終わらせるつもりだったが、解散・総選挙となり、若返りの途中で選挙戦を迎えている。一つの柱は青壮層にどのように食い込むかだが、伊那青年会議所のOB中心に峰明会が結成され、その第一歩は記した。農協や商工会議所の青壮層にも地歩を広げつつある。下伊那も、地方議員を中心に支持層を広げている。
伊那谷を良くするということでは一郎氏も創平氏の思いを継いでやっているが、国の財政が厳しい中で、その方法や手法は変ってくるだろう。それが時代の流れだ。地方を尊重するために「三位一体改革」などを推進すべき。
一郎氏はまじめで腰が低く、誰にでも好かれる人。その個性を活かして、大政治家になって欲しい。 -
長野県川柳大会が伊那市で
長野県川柳作家連盟が主催する第59回長野県川柳大会が4日、伊那市生涯学習センターであり、県内外から約130人の川柳詩人が集い、腕を競い合った。
参加者は、宿題の森・月・虫・指などの6テーマから2つを選び、作品を出すほか、当日出された席代について、当日作品をつくり、提出する。その中から選者7人が優秀作品を決めた。
今回は、ギターに合わせて川柳を読み上げる“朗読川柳”もあり、ゆったりとしたギターに合わせ、作者数人が、自分の作品を披露。 社会を厳しく風刺し、皮肉を笑いに変えるのも川柳だが、「この世界の世あなたに会うためだけに」など、愛をテーマとした川柳を読み上げる男性作者もいた。参加者は、それぞれの作品と音楽に聞き入っていた。
審査の結果、上伊那からは、箕輪町の宮本夢実さんが県教育委員会賞を受賞した。 -
05衆院選 衆院選候補者アンケート
衆院選が中盤を迎えている。選挙の争点となる項目について、各候補者にアンケートし、考えを聞いた(届出順)。
設問は(1)今回の選挙の争点とすべき、優先課題は何か(選択式)(2)参院で否決され、廃案となった郵政民営化関連法案の賛否と、その理由(以下記入式・字数制限なし)(3)小泉首相の政治姿勢、手法などに対する考え(4)有権者に最も訴えたいこと窶煤B
三沢好夫氏
(1)社会保障制度改革、憲法問題、税制改革
(2)反対。民営化し、利潤優先の事業になれば、地域密着の郵便局のサービスが低下してしまう。しかも現在、郵政には国民の税金は1円も使われておらず、民営化すれば、財政健全化という説明も成り立たない。今後の郵政事業は、障害者向けATMや、引き落とし手数料無料など全国どんな場所でも利用できる郵便局の現在のサービスを守り、充実させる。また、郵貯資本の運用を国民にわかりやすく透明にし、ムダな施設建設などはやめる。
(3)「構造改革」という名前で、何かよいことを進めているように聞こえるが、実態は外交も内政も行き詰まっている。アメリカ追従の戦争支援、国民への耐えがたい痛みの押し付け、大企業優遇税制と、これまでの自民党型政治の矛盾を加速させている。国民のくらしや雇用・経営を守れるものではない。
(4)同じ方向での悪政を競い合うような自民・民生の政治姿勢をみると、たしかな野党の存在が必要になっている。平和憲法を守る点でも、消費税増税をさせないという点でも、社会保障を政治の責任で守る点でも、国民のために責任ある野党として対決していく。
宮下一郎氏
(1)郵政3事業の民営化、社会保障制度改革、少子化対策
(2)賛成。郵便局のネットワークと金融サービスの維持をした上で、民営化することにより、国民の望むサービスをタイムリーに提供することができ、収益構造の安定化も期待できるから。
(3)効率のよい小さな政府を目指して改革を進める政治姿勢は高く評価するが、党内の合意形成のため、より丁寧な手続きを心がけていただきたいと考えている。
(4)小さな政府をめざす構造改革を行い、官から民へ重点を移すとともに、地域の活性化によって日本の再生を図ることの重要性を訴えていきたい。特に、伊那谷を21世紀の理想郷として発展させることを訴えていく。
加藤学氏
(1)社会保障制度改革、財政健全化、外交・安全保障
(2)反対。国民の理解が得られていない。大きな国有会社を作るだけで、官から民へのカネの流れは実現しない。
(3)独りよがりの国民無視の政治
(4)弱い者いじめ、地方の生活者無視の小泉政治を終わらせて、本当に国民が望んでいる改革(年金、財政健全化、少子化対策)を行うために政権交代が必要である。 -
05衆院選 期日前投票が増加 5区合計で5516票(9/4現在)
11日投票の衆院選の期日前投票数(4日現在)が5日、県選挙管理委員会から発表された。伊那市が1088票、駒ヶ根市が388票、上伊那郡区が1511票で飯田市・下伊那郡を含めた5区合計で5516票。
03年11月の前回衆院選の同時期比で1957票増加している。当時は期日前投票制度が創設されていなかったため単純には比較できないが、有権者の関心の高まりをうかがわせる数字になった。期日前投票は、一部地域を除いて投票日前日の午後8時または8時30分まで行える。 -
ソフト成年男子が国体全国大会へ
第26回北信越国体ソフトボール成年男子で長野県が優勝し、2年ぶり10回目の本国体出場を決めた。2日、飯沼厚志監督ら4人が優勝旗を持って伊那市役所を訪れ、小坂市長に報告した。
長野県は、実業団のKOA(伊那市)を主体とした選抜チーム。チームワークがよく、投・打・守のバランスがいいのが特徴で、北信越大会までに完成度の高いチームに仕上がったという。
北信越大会(5チーム出場)=8月27窶・8日、富山県=は、ライバルである福井県と初戦で当たり、7窶・で破った。決勝は新潟県と対戦。3窶・で勝ち、6年ぶり6回目の優勝を決めた。点差は開いているが、流れが一気に変わるような試合で、気が抜けなかったそうだ。
来庁した飯沼監督は「(世界選手権に出るチームもあり)厳しい大会になるが、1戦ずつ勝つことを目標にしたい。緊張せず、一人ひとりが通常通り、きちっとこなせばいい試合になるのではないか」と話した。
ピッチャーの宮下雅志さんは「レベルの高い大会。挑戦者の意識を持ち、勝ちにいく試合をしたい」と決意を述べた。
小坂市長は「『ソフトボールのまち』ということで、優勝はうれしい」と喜び、選手らとがっちり握手し、国体での健闘を祈った。
国体は10月23窶・6日、岡山県で開かれる。北信越からは上位2チームが出場する。 -
大地震発生を想定した防災訓練
防災の日の1日、天竜川上流河川事務所(三上幸三所長)と警察、消防、関係自治体らでつくる天竜川災害情報協議会は、大地震の発生を想定した防災訓練を駒ケ根市の同事務所隣接地で実施した。駒ケ根市、駒ケ根警察署、伊南行政組合北消防署などから約20人が参加し、衛星回線を使った通信訓練などを行ったほか、同事務所が備えている排水ポンプ車、照明車などの災害対策用車両の機能について説明を聞いた。
午前9時30分、駒ケ根市周辺で震度6弱の地震が発生、電気・電話が不通となって天竜川東岸と西岸の通信が途絶した窶狽ニの想定で、同市の中沢支所と同事務所とを衛星通信回線で結んで災害状況などを報告する訓練が行われた。同事務所には災害対策本部車、衛星通信車などが待機し、中沢支所と画像と音声で連絡を取り合った=写真。
参加者らは初めて見る災害対策設備の機能に感心しながら、担当者の説明を熱心に聞いていた。 -
農業土木学会賞の著作賞を信州大学の木村教授が受賞
棚田や中山間地の実情を、現場の視点から分かりやすくまとめた著書『信州発棚田考』(ほうずき書籍)が評価され、著者の信州大学農学部の木村和弘教授が、05年度農業土木学会賞の著作賞を受賞した。
専門は農村計画や農業土木学。「持続可能な農業にはどんな水田が必要か」を調査する中、作業に危険や過酷さが伴う棚田は、高齢農業者に重い負担を強いるため、深刻な担い手不足を生み、棚田の荒廃を一層加速させていることを知った。棚田を荒廃から守るには、生産性向上にのみに着目するのでなく、安全性確保や労働力を軽減する区画整備が不可欠窶狽ニ実感した木村教授は、こうした視点から区画整備研究をして、市町村の区画整備事業などにも携わってきた。
書籍は、木村教授が伊那毎日新聞に掲載中のコラムをもとに8章72話にまとめた。中山間地や棚田の現状と問題点、その解決方法を、分かりやすく提言している。
景観・文化資源保全の側面から、棚田が注目される一方、それを維持管理する農家の問題には目が向かない現状に対し、木村教授は「ただ景観保全や自然環境保護の観点からのみ保全を訴えても荒廃は防げない。一般の人にも本に書かれている内容程度の事実は知ってほしい」と訴える。また「この本が、こうした問題に悩む農家の人の窓口になれば」と話し、著書の中でも、悩みを抱える農業者に、気軽に尋ねてほしい窶狽ニ呼びかけている。 -
天竜川 元気ですか
民間を中心とした52企業・団体、合計349人が参加して24時間、一斉に水質検査をする「天竜川水系健康診断」が1日午前10時に始まった。諏訪湖から遠州灘に至る水系31河川49カ所で、2時間おきに13回連続観測する。2日午前10時まで。
循環保全を重視する企業などでつくるリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)などが主催し、今年で9回目。
第1回観測時刻。伊那市内の小沢川と天竜川の合流地点に位置する小沢橋では、浄化槽関係の仕事に携わる人たちでつくる環境技術ネットワークの3人が、小沢川の水をくみ上げ、検査した。
測定値はCOD(化学的酸素消費量)が3、pH(水素イオン濃度)8・0、NO3(硝酸態窒素)0・805、PO4(リン酸態リン)0・1155。「まあまあきれい」の評価だった。
この地点では6回目の観測という鵜沢正行さん(63)=駒ヶ根市中沢=は「小沢川は、下水道処理がされていない家が多いため影響が出やすい。午前10時は生活廃水が一息つくころなので、こういう結果。昼を過ぎた午後2、6時くらいに数値が上がると思う」と話した。
調査は水系全体の汚染の種類、工業・農業排水や生活排水が時間的にどのような影響を及ぼすか掌握する。 -
05衆院選 立候補者の横顔(2) 宮下一郎氏(47) 自民党
「あくまで地域、特に中山間地の視点に立って構造改革を」窶伯セ葉に力がこもった。
政府の郵政民営化法案に衆院採決の直前まで「反対」を唱えた。山奥まで郵便を届けるネットワークを残したい。過疎地の高齢者が頼る郵便局の貯金と保険の窓口業務を残したい窶煤u『小さな政府』をめざす構造改革は避けて通れないが、郵政ではそれだけは譲れなかった」と語る。
父・創平氏の生地である長谷村を自らの故郷と呼ぶ。長野第5区が抱える広大な中山間地に暮らす人々への思いも強い。党内での議論の末、「充分満足はしなかった」が自説がある程度政府案に反映したと判断。「構造改革を進めるためには政局の流動化を避けるべき」との思いで、採決では賛成票を投じた。
座右の銘は「着眼大局、着手小局」。郵政民営化法案をめぐっては、これを実践したといえるかもしれない。
前回選挙の前、創平氏の秘書として12年間政治の中枢で働いた。その経験は、「1年生議員とは思えない働きぶり」(森喜朗元首相)に生かされている。
だが、それを感じさせない「腰の低さ」「素直さ」を指摘する人も多い。年配者からは「一郎君」。同年代からは「一郎ちゃん」と親しく呼ばれるのもそのなせる技だろう。
趣味は手品と写真撮影。不規則な食事で少し太り「カミさんに睨まれている」と笑う。
現住所伊那市。妻との間に1女・1男。 -
天竜川水系健康診断 あす午前10時から
「取り戻そう泳げる天竜川、築こう循環型社会」をスローガンに掲げた天竜川水系健康診断が、9月1日午前10時から2日午前10時までの24時間をかけて展開される。
循環保全を重視する企業などでつくるリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)などが主催し、今年で9回目。民間を中心に52企業・団体、計349人が、諏訪湖流入9河川13カ所・釜口水門から静岡県河口までの天竜川本流13カ所・支流21河川23カ所の、合計49カ所で調査する。
各調査地点で、COD(化学的酸素消費量)、NO3(硝酸態窒素)、PO4(リン酸態リン)、pH(水素イオン濃度)の4項目を2時間おきに連続13回計測。調査は水系全体の汚染の種類と広がりを把握できるだけでなく、工業・農業排水や生活排水が時間的にどのような影響を及ぼすかも確認できる。
過去の調査では、諏訪湖の汚染の影響は伊那市付近までと考えられ、この間に川自体の自浄作用により水質が改善されていること。また、それより下流は、沿線などの排水などによって再び汚染が確認されているが、最近3年間のデータからは諏訪湖、天竜川とも水質は改善傾向にあることが分かる。 -
05衆院選 公示
長野5区は前職・新人3人の戦い第44回衆院選は30日公示され、全国300の小選挙区と11ブロック・合計定数180の比例区で、9月11日の投票日まで12日間の選挙戦が始まった。小選挙区長野5区では予定通り、三沢好夫(61)=共産党・新人、宮下一郎(47)=自民党・前職、加藤学(36)=民主党・新人窶狽フ3人(届出順)が立候補した。
比例区北信越ブロックには自民党21人、民主党18人、公明党2人、共産党3人、社民党5人、国民新党3人の名簿の届け出があった。宮下氏と加藤氏は重複立候補している。
三沢氏は伊那市再開発ビル「いなっせ」北側広場で約100人を集めて出陣式。「小泉改革阻止の絶好の機会だ」「庶民いじめの増税と憲法改悪を絶対阻止しよう」と訴えた。小林伸陽県議や大坪勇元衆院議員、三沢氏が在籍したオリンパスの元社員などが激励に駆けつけた。
宮下氏は早朝長谷村市野瀬の諏訪神社と高遠町の鉾持神社で必勝祈願の神事を済ませ、午前8時10分から伊那市上牧の選対事務所前で出陣式。「構造改革を止めるな」「国から地方への改革推進」などと訴えた。約500人集まった。吉田博美参院議員、木下茂人県議、向山公人県議、小坂伊那市長以下市町村首長なども駆けつけた。
加藤氏は飯田市のJR飯田駅前アイパークで第一声。「汗を流して頑張っている人が報われない政治、国民無視のひとりよがりの政治」と自民党政治を批判。「なんとしても政権交代を」と呼びかけた。連合組合員を中心に約90人が参加。選対委員長を務める元衆院議員の中島衛氏や連合長野の近藤光会長が応援。近藤会長は「傍観者はいけない。働く者が自分たちの選挙として関わるべき」と檄をとばした。
各候補とも、出陣式を終えると遊説カーで街頭に飛び出し、三沢・宮下氏が上伊那を中心に、加藤氏が飯田・下伊那を中心に訴えて回った。
【立候補者】(届出順)
■三沢好夫(61)共産新
党県5区国政対策委員長、上伊那地区委員長。元上伊那医療生協理事。上農高校(定)卒。南箕輪村。
■宮下一郎(47)自民前
党県連副会長。衆院財務金融委員会委員、同外務委員会委員。元宮下創平政策秘書。東大経済学部卒。伊那市伊那部。
■加藤学(36)民主新
党県連副代表。国際林業研究センター研究員、アジア経済研究所研究員、NHK広島報道ディレクター。ロンドン大学大学院博士課程中退。飯田市高羽町。 -
05衆院選 「争点は郵政民営化だけではない」小坂伊那市長、宮下氏に辛口エール
「小泉さんのように今回の選挙の争点を郵政民営化だけに絞り上げるのには反対だ。地方政策・年金・福祉など政策論議を尽くして欲しい」窶拍O院選が公示された30日、伊那市上牧の選対事務所前であった宮下一郎氏の出陣式で、上伊那広域連合を代表してあいさつした小坂樫男伊那市長が辛口エールを贈った。
思わぬ発言に会場は一瞬静まったが、小坂市長は「一郎君も郵政民営化に対する思いもあるだろうが、地域の活性化のために、地方への財源移譲の問題などをめぐっても有権者の意見を聞き、大いに活躍して欲しい」と言葉を重ねた。
小坂市長はかねてより政府の「三位一体改革」のうち地方への財源移譲が不十分であると指摘していたが、地元の前職・宮下氏に対して、地域の活性化の視点からこれらの問題でも活動を強化するよう「応援」した形。
小坂市長の辛口エールに宮下氏は、演説で「『小さな政府』とともに『国から地方へ』も構造改革の大事な柱」として、「官民ともに地方の時代を作る必要がある」と応えた。 -
05衆院選 長野5区 加藤候補 第一声
まじめさが報われる社会の実現を私は政治と全く無縁の環境で育ったが、就職してアジアから日本を見た時、この政治ではダメだと思った。何としても政権をひっくり返したい。
今は頑張っている人が報われない政治。国民無視のひとりよがりの政治だ。汗を流し、本当に頑張っている人を支えることができる政治を実現したい。
今回の選挙は国民の良心を問う選挙だと思う。声の出せないサラリーマンに負担を強いている政治を放っておくことはできない。
親父は職人だが「コツコツやれば、必ず報われる」と教えられてきた。しかし、実際は声も出せず真面目にやっている人がどんどん切り離され、負担を強いられる。
2世、3世の世襲だらけの社会を何とか打ち破らなければ。今まで、はじに追いやられていた信州人の不屈な精神をみせつける選挙でもある。
閉そくしたでたらめな政治を変える。誰もが挑戦でき、真面目さが報われる社会のため頑張っていきたい。 -
05衆院選 長野5区 宮下候補 第一声
構造改革をしっかり、前へ今回の選挙の第1の争点は構造改革を止めるのか、前に進めるのかだ。特に中山間地、へき地の生活を守り地域を活性化させるために必要な改革を進めるべきだ。郵政民営化法案では郵便局がますます元気になって国民の望むサービスが充実するようにとの思いで党執行部にも意見を述べてきた。同じ視点で、「小さな政府」「効率の良い政府」を目指して様々な改革を進めていく。
第2の争点は「国から地方へ」の改革の賛否。行政上は国と地方との役割分担を明確にし、移せるものは市町村に財源を移して地方分権を進める。行政に限らず、産業経済の分野でも、地方への工場移転など地域活性化を進めるべきだ。日本一住みやすい心豊かな故郷伊那谷を作りたい。
第3は、安定した政権基盤をつくれるかどうかだ。安定政権でなければ、ようやく踊り場を脱したといわれる景気の回復もできない。皆さんのお力で、再び国会に送り出していただきたい。 -
05衆院選 長野5区 三沢候補 第一声
平和・庶民の暮らしを守る国民に痛みを強いる小泉改革をストップさせる絶好の機会がめぐってきた。
庶民いじめの増税を許すことはできない。
伊那谷各地を回り「戦争だけはいけない。憲法第9条を守るために頑張ってください」と先輩から熱い思いを聞いた。平和を守る問題は争点の一つで、平和な日本のために力いっぱい戦う。
郵政民営化は国民の力によって参議院で否決された。国民のサービスを守るため、反対する。
共産党は数が少ないと聞くが、国民のために筋を通している。介護保険など医療問題の負担軽減、小規模学級実現など国民の立場に立って力を合わせた成果ではないか。必ず、住民の思いを実現する力になる。
公約実現のために▽医療問題の減免制度の確立▽年金制度の確立▽子育て支援▽地域産業の発展窶狽ネど約束する。
小泉改革の間違った政治と闘えるのは共産党である。大きく支持を広げて、伊那谷で育った三沢好夫への支援をお願いしたい。 -
権兵衛トンネル開通は来年2月ごろ
小坂市長は29日、定例記者会見で木曽と伊那を結ぶ権兵衛トンネルの開通は来年2月ごろの予定であることを明らかにした。
工事は最終的な仕上げの段階で、上部舗装工事、電気機械設備の各種試験などを残している。
現場への立ち入りは制限されているが、10月15・16日、開通プレイベントとして開く「権兵衛トンネル体験ツアー」(権兵衛街道活性化協議会主催)で見学することができる。伊那市のみはらしファームと、木曽郡日義村の木曽文化公園である物産展を発着点に、シャトルバスを運行する。詳細は煮詰めている。
権兵衛トンネルの開通で、伊那窶薄リ曽間が90分から30分に短縮される。 -
第6回高校改革プラン推進委員会
第3通学区の高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が29日、伊那市の生涯学習センターであった。“魅力ある高校づくり”の議論を深めようと臨んだ6回目だったが、たたき台設置の経緯や、総合学科や多部制・単位制の基本的説明に終わり、具体的方向性は見出せなかった。
県教委は前回意見を受けて、たたき台設置の具体的経過を説明。統廃合対象校が最も多い上伊那は、諏訪・下伊那に比べ、他地域に多くの生徒が流出していることを05年度状況で示し「通学圏域が広い」とした。また、多部制・単位制高校は「広域から生徒が集まる」と想定し、第3通学区のほぼ中央にある箕輪工業高校への設置を決めた。
しかし、箕工を学区の中央と位置付けていることや、流出入を固定的に考えていることを疑問視する委員も多く「県教委案は財政問題や人件費のみに着目した案」との批判もあった一方で、「前回諏訪地区も統廃合の対象としていくことを決定しており、今更県教委の案にこだわる必要もない」との発言もあった。
総合学科や多部制・単位制については「実現には、結局少人数学級は避けて通れず、その分教員数も多く必要なのでは」との質問もでた。 -
05衆院選 衆院選きょう公示
小泉式構造改革に上伊那の審判は?第44回衆院選は30日公示される。長野5区は県伊那合同庁舎で午前8時30分から立候補届けの受け付けが始まり、11日の投票日に向け熱戦の火ぶたが切って落とされる。
長野5区では、加藤学(36)=民主・新人、三沢好夫(61)=共産・新人、宮下一郎(47)=自民・前職窶狽フ3氏(50音順)が立候補を予定している。
加藤氏は、午前9時から飯田市JR飯田駅前のアイパークで第一声。30日は飯田・下伊那を中心に遊説し、上伊那に入るのは31日以降になる。
三沢氏は午前8時50分から伊那市の駅前ビル「いなっせ」北側のコミュニティー広場で第一声。伊那市、南箕輪村、箕輪町、辰野町を回った後、夕方には宮田方面へ。
宮下氏は午前8時10分から、伊那市上牧の選対本部事務所で出陣式。伊那市を遊説した後、南箕輪村、箕輪町、辰野町を回り、午後3時頃から宮田村、駒ヶ根市、飯島町、中川村に足を向ける。
郵政民営化法案の参院での否決から解散・総選挙に突入した第44回衆院選。「政府の郵政民営化案を地域の視点から修正させた」(宮下氏)1年生議員としての実績を押し出しながら、「小さな政府を目指す小泉式構造改革を止めさせるな」とする前職宮下氏に対して、「政権交代なくして真の改革なし。世襲ではない公募の候補を代表に」と訴える加藤氏、「自民も民主も庶民泣かせの政治の根本は同じ。増税・医療年金改悪・憲法改悪にストップを」とする三沢氏がどれだけ票を伸ばすかが注目される。
宮下氏は初当選した前回選挙では、実父の元厚生大臣宮下創平氏の後援会組織をそのまま引き継ぐ形で勝利したが、今回はそこから脱皮し、青壮年層を中心に自らの選挙地盤をどのように固め、拡大するかが課題。
加藤氏は、民主党の候補者選定が遅れたため、序盤の知名度不足が課題。前回03年では、5区の比例区の票では、民主党が自民党を5300票以上上回っていたこともあり、連合の全面的協力を得て、「顔と名前をどこまで知ってもらえるか」がカギを握る。
三沢氏は、自民対民主の二大政党制ムードが作られていることに疑問を投げかけ、米国に追随する大企業優先の政治ではなく、生活者の暮らしと福祉を守る政治のためには、共産党が「確かな野党」として飛躍することが重要と訴えている。
5区の有権者は6月2日現在で29万4380人。12日間の選挙戦の後に、小泉式構造改革にどのような審判が下るかが注目される。 -
加藤学氏、連絡事務所開設
北沢俊美氏「公示後は5区張り付き」衆院長野5区から出馬を表明している民主党公認・新人の加藤学氏(36)の後援会は28日、南箕輪村塩ノ井に上伊那連絡事務所を開設した。連合の組合員など50人が参加した。
開設式には、選対委員長を務める元衆院議員の中島衛氏のほか、民主党の参院議員北沢俊美氏も駆けつけ、「使い減りのない若さ、貴重な海外経験、世襲候補に対して公募という民主的制度で選ばれた公開性窶狽ナ他候補より優れる」と強調。加藤氏は「郵政民営化だけでなく、年金や増税などまじめに働くものが酷い目を見、大金持ちが良い目を見るような社会を作り変えなければ」と訴えた。
中島氏は「郵政民営化法案が参院で否決されてことを持って衆院解散・総選挙に打って出るのは誤りだが、政権交代の絶好のチャンスが回ってきた」と述べ、「候補者選定で遅れをとったが、前回の5区の民主党の票は自民党を上回った。一挙に小選挙区勝利へ」と気合を入れた。
北沢氏も「世襲候補でなく、加藤さんのように街の建具屋の息子でも志しがあれば国政に打って出られるのが民主党。庶民の声の代弁者を当選させよう」と訴えた。公示後は北沢氏本人が5区に張り付く予定という。
加藤氏は「93年、NHKに入社しサラリーマンを始めた時に、民党政権に代わって細川政権が誕生した。時代が変る感じもしたし社会にパワーがみなぎっていたが、再び自民窶伯セ連立政権になり、『勝組』だけが良い目を見る政治は変わらず、社会は沈滞している」として、「自分はまだひよ子だが、5区の庶民の声を国会に反映させていくためには、世襲の方ではなく、自分のような人間が議員になる必要がある」と、身振り手振りを交えて訴えた。
加藤氏後援会は、27日に駒ヶ根市にも連絡事務所を開設している。