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中尾歌舞伎秋季公演
伊那市の無形民俗文化財に指定されている伊那市長谷の中尾歌舞伎の秋季公演が2日に行なわれ、熱の入った演技に会場からは、おひねりが盛んに飛んでいた。
今回の出し物は「神霊矢口渡 頓兵衛住家の段」。
鎌倉幕府滅亡後の新田家と足利家の権力争いを背景に、追っ手から逃れる武将に、褒美欲しさに殺害を企てる父の娘が恋に落ちるというストーリーで、しまいには娘がその父に切り殺されてしまう悲劇の人情もの。
久々に回り舞台が活躍する演目で、随所にちりばめられた見せ場がくると、会場からは、拍手やおひねりが飛び交っていた。
中尾歌舞伎は、江戸時代から伝わる伝統芸能で、太平洋戦争と共に自然消滅したが、昭和61年に復活。現在は保存会が師匠の指導を受けながら伝統を守り続けていて、近いうちにヨーロッパでの公演も計画されている。 -
みすず寮へ車いすとひざ掛けを遺贈
伊那市の美篶小学校の児童は、交流を続けている養護老人ホームみすず寮に、車いす1台とひざ掛けを寄贈した。
車イスを寄贈したのは、美篶小学校の5年1組の児童。4日、みすず寮で寄贈式が行われ、プレゼントを渡した。
5年1組では4年生のときから、みすず寮と交流をしていて今回で7回目。
交流する中で、おじいさん、おばあさん達に何かプレゼントを贈りたいと子供達から声があがり、バザーなどでお金を集めた。
皆で相談して、車イスとひざ掛けを送ることにした。
児童を代表して白鳥菜美さんは、「これから寒くなるのでひざ掛けで体をあたためて風邪を引かないで下さい」と挨拶した。
ひざ掛けは、みすず寮を利用している高齢者52人全員分が用意された。
子供達は、自分のプレゼントする相手を探し出して、ひざ掛けを渡していた。
それぞれのひざ掛けには、子ども達が糸で名前を縫い付けた。
プレゼントを受け取って、西山せつ子さんは、「贈り物ありがとう。大切に使います」と感謝していた。
プレゼントを受け取っておじいさん、おばあさん達もうれしそうな表情を見せていた。 -
市議が保科公テレビ化に向けた署名活動
高遠城址公園で1日、伊那市議会議員でつくる保科正之のテレビドラマ化実現のための議員連盟が署名活動を行った。
署名活動は、この日始まった秋まつりに合わせ、県内外の多くの人に保科正之を知ってもらうとともに、NHKの大河ドラマ化実現に向け署名をしてもらおうと行った。
保科正之は、徳川家3代将軍家光の弟で、幼少時代を高遠城で過ごしている。
現在、およそ29万2千人分が集まっていて、秋まつりの休日を利用した活動で、節目の30万人を目指している。
議員らは、訪れた人たち1人1人に署名を呼びかけていた。
保科正之の大河ドラマを作る会では、署名が30万人に達した時点で一度NHKに署名を手渡す予定。
また会では、署名活動に協力できるボランティアの募集を始めていて、署名100万人に向け、さらに活動を進めていきたいとしている。 -
高遠北小学校で開校30周年記念式典
伊那市高遠町の高遠北小学校で1日、開校30周年の記念式典が行われた。
児童や来賓、地域住民などが出席して、30年の節目を祝った。
高遠北小学校は、昭和54年に長藤小学校、三義小学校、藤沢小学校の3校が統合し開校した。
現在、全校児童は66人と減少傾向だが、縦割り班で構成しての授業など全体での活動もしている。
田中茂校長は、「人数は減ってきているが、地域の方々からの協力は変わっていない。30年の節目を祝うとともに、これからも学校と地域が一緒になって良い学校にしていきたい」とあいさつした。
なお、高遠北小では30周年を記念して長藤、三義、藤沢の3小学校の写真などを来週いっぱい展示していて、一般の人でも見ることができる。 -
高遠城址公園 秋まつり
伊那市高遠町の高遠城址公園では1日、秋まつりが始まり、園内は多くの人でにぎわった。
1はオープンングセレモニーが行われ、テープカットで秋まつりの開幕を祝った。
高遠城址公園の秋まつりは、桜だけでなく紅葉の美しさも楽しんでもらおうと、秋まつり実行委員会が毎年開いているもので、今年で7回目になる。
まだ紅葉の見頃には少し早い高遠城址公園だが、イベントを楽しもうと多くの人が訪れていた。
地元を中心に県内外からクラフト作家が出店するクラフトハーツでは、およそ40店が出店し、手作り作品を持寄り店頭に並べていた。
また、公園北側の入口近くにある高遠閣では、新そばまつりとして1杯600円でそばがふるまわれ、訪れた人たちが打ちたてのそばの味を楽しんでいた。
秋まつり実行委員会の伊東義人会長は、「訪れた人たちが、商店街に足を運び、伊那市全体が活性化するようなイベントになっていってほしい」と話していた。
高遠城址公園の秋まつりは、16日まで開かれていて、15、16日には県内外のそばの味を楽しむことができるイベントも開かれる。
なお、伊那市観光協会によると、紅葉の見ごろは来週の9日頃になりそうだという。 -
犬の人形プレゼント
地域のお年寄りから園児へ伊那市の竜南保育園と交流しているお年寄りが31日、園児たちに手づくりの犬の人形をプレゼントした。
手づくりの人形をプレゼントしたのは、保育園の近くに住む浦野孝子さんと小林博子さん。
犬の人形は、ジュースの空き容器に毛糸やフェルトを飾ったもので、未満児から年長までの全園児88人分を作った。
2人は、今年から園児と一緒にジャガイモやサツマイモなどの野菜作りをした。その交流がとても楽しく、子どもたちにお礼をしようと人形をプレゼントした。
子どもたちは嬉しそうに、1人ずつ人形を受け取っていた。
2人は、「子どもたちの顔をみるだけで満足なのに、こんなに喜んでくれて嬉しい。畑作業にも、出来る限り参加したい」と話していた。 -
書道家らが第13回書晋展開催
伊那市の書道家らによる第13回書晋展が10月31日から、伊那市のかんてんぱぱホールで開かれている。
書晋展は、伊那市に住む上伊那書道協会の委員らが毎年行っている。
今年は書道家13人がおよそ80点の作品を展示した。
会場には、かなや漢字、近代詩文などがあり、作風が違う、さまざまな作品が楽しめる。
訪れた人たちは「なんて書いてあるのかね」などと話しながら、有名な詩人の俳句をテーマとした作品や、ユニークな形をした書をじっくりと鑑賞していた。
作品展は11月3日まで。 -
いなし出会いサポートセンター開設
伊那市の結婚支援センター「いなし出会いサポートセンター」が1日、いなっせ内に開設された。
結婚相談の総合窓口となる施設で、開設式で表札がお披露目された。
行政が結婚推進事業に取り組むのは、長野県内では松本市四賀支所に次いで2例目。
伊那市では、少子高齢化の改善や晩婚化、未婚化による人口減少対策に行政自ら取り組むため、センターを設置した。
小坂樫男伊那市長は、「出会いの場を作るのが主な仕事。ぜひ成功するよう応援いただきたい」とあいさました。
センターは、いなっせの5階にあり、職員2人体制で相談業務などを行う。
個人の相談に加え、市内の企業など団体の協力を得て出会いの機会を個人から団体へ拡げるという。
また、市内で結婚相談事業をしている伊那商工会議所、社会福祉協議会、JAと情報の共有化も図る計画。
相談は予約制。いなし出会いサポートセンターの業務は4日から始まる。 -
伊那愛石会が水石展
石の愛好家でつくる伊那愛石会による水石展が2日から、伊那市の坂下公会堂で始まる。
今年で48年目という歴史ある展示会で、会員が天竜川水系の川で集めた水石56点が並んでいる。
会員は箕輪町から駒ヶ根市までの20人。
今年のテーマは山を思わせる「山形石」と紋様が石の表面に表れている「紋様石」で、趣のある石が集まった。
会では、「何千年、何万年かけて川が削った、自然によって造られた石が魅力。創造力を膨らませて見てほしい」と話している。
審査会で伊那ケーブルテレビジョン賞には、伊那市東春近の鈴木明子さんの山形石が選ばれた。
水石展は3日まで。 -
小学生防犯写生大会審査
10月4日の小学生防犯写生大会で描かれた作品の審査会が31日、市役所であった。
作品点数は36点で、警察や消防、小学校の図画工作担当教諭ら4人が審査した。
審査の結果、伊那東小学校1年の山田都子さんの作品が低学年の部で最優秀に選ばれた。
高学年の部では、伊那東小学校5年の井口槙君の作品が最優秀賞に選ばれた。
これら入賞作品は、11月から12月にかけて市内の大型店や市役所で展示される。 -
伊那市が自己啓発ゼミ開始へ
伊那市は、業務上の知識や伊那市の歴史、文化を職員同士で学びあう自己啓発ゼミナールをスタートさせる。
ステップアップいなゼミと題しスタートする職員の学習会は、市民ニーズの多様化により求められる職務内容が複雑化している中で、担当業務以外の情報や仕事内容を共有していこうというもの。
1カ月2回のペースで、勤務時間終了後の午後6時から7時までの1時間、講師は職員が当番制で務める。
第1回目のゼミは11月5日、高遠町総合支所市民生活課長の伊藤亨さんが講師をつとめ、高遠町にゆかりのある保科正之について学習することになっている。
伊那市では、担当業務のみでない幅広い知識と柔軟な考え方で市民サービスにつなげていきたい竏窒ニしている。 -
地産地消セミナー
太巻きなど作る地元産の食材を使った料理教室が30日、伊那市のいなっせで開かれた。
この料理教室は、女性農業者グループでつくる農村女性ネットワークいなが開いたもので、今年で3年目。
伊那市を中心に一般12人が参加し、地元産の米・野菜・卵をつかった太巻き、すまし汁に挑戦した。
参加者は、「子どもが小さな頃は、太巻きをよく作ったが、最近は、買ってきて済ます事が多い。手作りはやっぱり美味しいので、家で試してみたい」などと話していた。
女性ネットワーク伊那の登内糸子さんは、「地元のお米で楽しみながら巻いてもらえれば」と話していた。
この料理教室は、次回12月4日に開かれる予定で、今度は「花寿司」に挑戦する。 -
グアテマラ訪問団報告会
国際協力機構「JICAグァテマラ訪問団」の報告会が30日夜、伊那市のいなっせで行われた。
グァテマラは発展途上国の一つで、JICAが生活改善のための支援活動を行なっている。
昨年11月、JICAの事業の一環として、グァテマラから12人の研修生が伊那市を訪れ、生活改善の手段として直売所経営や女性の地位向上に向けた取り組みなどを学んだ。
その後の様子を確認するため、今年8月に受け入れに関わった伊那市内の訪問団が現地を訪れ、この日はその4人が現地の様子などを報告した。
報告者の一人で直売所を経営する小林史麿さんは「現地では広大な農地を原始的な道具で耕していた。まるで日本の江戸時代のようで驚いた」と話し、作業の改善の必要性を訴えた。
また、去年の研修でアマランサスの栽培方法を研修生に教えた信州大学農学部の根本和洋助教は、「研修生の中には、早速地元に帰り、アマランサスの栽培を始めた人もいる。アマランサスは栄養価が高い作物。アマランサスを通して現地住民の栄養改善を進めたい」と話した。
根本助教によると、もともとアマランサスは重要な作物としてグァテマラで栽培されていたが、スペインの植民地化政策によってほとんど栽培されなくなったという。
そのほかにも、伊那市の美篶小学校の児童とグァテマラの子どもとの間で、アマランサスを通じて交流が始まっていることなども報告された。 -
中尾歌舞伎秋季公演 稽古に熱
11月2日に伊那市長谷で行われる中尾歌舞伎の公演を目前に控え、稽古に熱が入っている。
中尾歌舞伎は、伊那市長谷の中尾地区で江戸時代から行われている。太平洋戦争で中断したが昭和61年に復活し、現在は中尾歌舞伎保存会が受け継いでいる。
今回は、追っ手を逃れて旅をする2人と、途中で一泊する家の娘の悲恋の物語を描いた「神霊矢口渡 頓兵衛住家の段」。
稽古は2ヶ月前に始まり、現在は毎晩通し稽古が行われている。
出演者は、台詞の言い回しや手の動きなどを確認しながら稽古していた。
関係者は、「娘の悲しい恋の物語ですが、脇を固める役のひょうきんな動きにも注目して欲しい。観客と演者の両方が楽しめるものにしたい」と話していた。 -
地域がん診療連携拠点病院
県が伊那中央病院を国に推薦県は、がん診療連携の中核となる「地域がん診療連携拠点病院」として伊那中央病院を国に推薦した。
県内では現在、佐久総合病院や諏訪赤十字病院など6つの病院が国の指定を受けている。
指定されると地域住民は質の高いがん医療が受けられるほか病院は、国からの補助が受けられる。
県は、9月に医療関係者で組織する検討委員会を開き、今月現地調査をして推薦する病院を決定した。
今後は、厚生労働省が検討会で審査をし、2月に指定するかどうかを決定する。
今年4月1日現在、地域がん診療連携拠点病院に指定されているのは、全国で304ある。
伊那中央病院を運営する組合の組合長を務める小坂樫男伊那市長は、「現在でも設備、人員も整っていて経験も豊富だが、指定されれば病院のさらなる充実につながり、一方で責任も重くなる」と話している。 -
伊那商工会議所女性会が寄付
伊那商工会議所女性会は30日、福祉活動に役立ててもらおうと、使わなくなった古布2千458枚を伊那市社会福祉協議会に寄付した。
今日は女性会の小林旬子会長ら4人が伊那市まちづくりセンターを訪れ、古布を手渡した。
女性会では環境、福祉の両面で地域に貢献していこうと、このような寄付活動を行っている。
古布は、女性会の会員46人が家庭で不要になったものを集め、使いやすいよう縦・横30センチに切った。
小林会長は、「まだ捨てるにはもったいないものはたくさんある。地域の福祉に少しでも役に立てればうれしい」と話していた。
伊那市社協では、古布を伊那市内のデイサービスセンターやホームヘルパーなどに利用してもらう計画。
なお女性会ではこの日、フィリピンへの支援活動を行っている南信美装伊那にTシャツ645枚を、伊那市に物産展の売上金の一部3万円を手渡している。 -
上伊那教育会が少年の塔慰霊祭
戦争中、満蒙開拓義勇軍として満州で命を落とした若者の霊を慰める「少年の塔慰霊祭」が27日、伊那市の伊那公園で行われた。
慰霊祭は、上伊那教育会が毎年行っているもので、今年は役員など26人が集まった。
北原和俊会長は「多くの若者が義勇軍として満州へ渡り、若き命を散らせた。私たちはこの負の遺産を風化させることなく、永久に語り継ぎたい」と話した。
また、実際に満蒙開拓青少年義勇軍として満州に渡った伊那市の北原和夫さんは「終戦後は強制労働を強いられた。生活は飢えと病気との闘いで、本当に今思い起こしても言葉に詰まる」と当時を振り返った。
上伊那教育会の保存資料によると、昭和12年から昭和19年までに送り出された上伊那出身の青少年義勇軍は507人。終戦後、強制労働に就き、伝染病などで命を落とした若者は89人に及んでいるという。
戦争が進むに連れ、14歳から19歳までの青少年団員も満州へと送り出されるようになった。
参列者は少年の塔に花を手向け、平和への願いを強くしていた。 -
西箕輪小児童と信大留学生交流
文化の違いを学ぼうと伊那市の西箕輪小学校の児童が29日、南箕輪村の信州大学農学部の留学生と交流した。
バングラデシュ、中国、インドネシア出身の留学生4人が西箕輪小学校を訪れた。
交流はさまざまな文化や考え方を子どもたちに知ってもらうため、毎年行っている。
顔合わせ式では、全校生徒が留学生の前で合唱を披露し、その後、3年生から6年生までの児童がそれぞれの教室で個別に交流を深めた。
そのうちインドネシア出身のヘリ・クリニアンタさんは、6年ひのき組と交流し、あいさつや数字などの簡単なインドネシア語を子どもたちに紹介した。
子どもたちは、なじみのないインドネシア語に最初は戸惑い気味だったが、ヘリさんがインドネシア語で質問すると、少し恥ずかしそうに習ったばかりのインドネシア語で答えていた。
子どもたちが「日本に来て、最初に困ったことは何ですか」と質問すると、ヘリさんは「最初は料理がまったく食べられなくて困った。インドネシアは温かい国なので、冬の寒さは今でも苦手」などと笑顔で答えていた。 -
きたっせで菊の展示会
伊那市山寺のきたっせで、地元住民が育てた菊の展示会が開かれている。
菊を展示しているのは、山寺の「高尾町菊づくりの会」のメンバー。会場には、今年会員が丹精込めて育てた40点が並んでいる。
菊づくりの会は3年前に3人で発足し、今年は20人まで増えた。
花の出来は、日のあたり具合、水や肥料の加減によって左右するというが、今年はボリュームのある見事な菊に成長した。
会代表の白鳥松子さんは「高尾町を菊の花でいっぱいにし、協力して育てていくことで地域のつながりも広げて行きたい」と話していた。
高尾町菊づくりの会による菊の展示会は、伊那市山寺のきたっせで11月1日まで開かれている。 -
年賀はがき発売
年賀はがきが30日から発売になった。伊那郵便局では、さっそく年賀はがきを買い求める人の姿が見られた。
郵便局によると、今日1日で千枚ほど販売したという。
中には、予約などですでに売り切れの種類も出ていた。
今年、伊那郵便局は48万2千通の年賀状を配った。年賀状の数は年々減少傾向にあるということだが、来年用は50万通の配達を目標にしている。
また、パソコンの普及で販売される7割ほどがインクジェットプリンター用だという。
郵便局では、年賀はがきの予約を受け付けていて、必要があれば無料で配達するサービスも行っている。
なお、年賀状の受け付けは12月15日から始まる。 -
暴行で少年5人再逮捕
伊那警察署は、伊那市などに住む少年5人を、集団で中学生に乱暴した疑いで30日再逮捕した。
伊那警察署の発表によると、逮捕されたのは伊那市や上伊那郡に住む17歳から18歳の少年5人で、うち3人は高校生。
少年らは9月上旬、伊那市内の公園で中学生に酒を飲ませ体を触るなどのわいせつな行為をし、全治1週間の怪我を負わせた疑いで10月10日に逮捕されていた。
被害関係者からの届出により、伊那署が調べを進めたところ、少年らは共謀し集団で乱暴したとして再逮捕された。 -
園児と高校生がサツマイモ掘り
伊那市の西春近北保育園の年長児は30日、近くの伊那西高校の1年生と園の畑でサツマイモの収穫をした。
保育園と高校の交流は、学校が近いことから世代を超えた交流をしてもらおうと行っている。
サツマイモは6月に園児たちが植えたもので、掘り出した中には園児の顔の大きさほどのものもあった。
子どもと一緒に作業をした高校生は、「イモが取れた時に、素直に喜んでいる表情を見て自分も嬉しくなった」と話していた。
今回収穫したイモは、来月行われる焼きイモ大会や給食などで味わうことにしている。 -
台湾の高校生がそば打ち体験
修学旅行で長野県を訪れている台湾の高校生が30日、伊那市みはらしファームの名人亭でそば打ち体験をした。
そば打ちをしたのは、台湾南部の嘉義市にある私立の職業高校、東呉高職高級中学の2、3年生33人。
28日から5泊6日の日程で奈良、長野、東京などを訪れる計画で、30日、伊那市に到着した。
名人亭では、伊那市そば打ち名人の会の小林史麿会長たちが指導した。
生徒たちは、麺棒で生地を四角い形に薄く伸ばし、慎重に麺を切っていた。
生徒の一人は、「台湾の麺は太いのでそばと違う。切るところが難しかった」と話していた。
海外からの修学旅行は、長野県と長野県観光協会が誘致している。長野県観光協会によると、今回のそば打ち体験は、長野県らしい体験をしたいという学校側の要望にこたえて実現したという。 -
保科正之公像など建立
江戸時代の高遠藩主・保科正之の像と生母・お静の地蔵を建立しようと30日、伊那市観光協会が実行委員会を立ち上げた。
高遠町総合福祉センター「やますそ」で開かれた実行委員会で、建立が決まった。
事務局の説明によると、地元に像を造り保科正之を顕彰するため、立像の建立などを計画したという。
計画では、保科正之の像は高遠で過ごしたころの青年像。また、お静の地蔵は、正之の大願成就を祈願した東京都目黒区にある成就院の「お静地蔵」と呼ばれている地蔵3体のレプリカ。
費用が300万円必要になるため、実行委員会では伊那市を中心に寄付を募っていくことも決めた。
建立する場所は高遠町歴史博物館の庭園内で、来年3月までに完成する予定という。 -
園児がバイオリンの生演奏楽しむ
伊那市の上の原保育園で29日、バイオリンのミニコンサートが行われた。
伊那フィルハーモニー交響楽団などで活動している伊那市の北原よし子さんが保育園を訪れて演奏した。
上の原保育園では、子供達が生の演奏にふれる機会を作ろうとこのコンサートを企画した。
この日は、保育士もバイオリンやピアノで共演し、アニメの主題歌などを演奏した。
子供達は、一緒に口ずさみながら楽しんでいた。
上の原保育園では今後、機会があれば定期的にこのような演奏会を開いていきたいということで、池田敏美園長は「テレビやCDでは味わえない本物の音色に、小さい頃から触れてもらいたい」と話していた。 -
長野県戦没者遺族大会
長野県戦没者遺族大会が29日、伊那市の県伊那文化会館で行われた。今年で56回目となる大会には、県内各地からおよそ千人の遺族が集まった。
意見発表では、サイパン島で父親が戦死した上伊那郡遺族会の牛山敞司会長が「戦争は人の殺し合いで、共存、共生の手段ではない。遺族の方々には、家族の戦跡を訪ね、遺骨の収集に積極的に参加してほしい」と訴えた。
また今年の大会では▽総理大臣などが靖国神社に参拝することを定着させること▽靖国神社に変わる新しい戦没者追悼施設の建設を阻止すること▽遺骨収集を拡充していくこと竏窒ネどを決議した。
遺族会の運営などに尽力してきた人の表彰も行われ、表彰された一人、駒ヶ根市の北村四郎さんは「戦争を知らない世代が増えてきているが、私達遺族があの戦争の悲惨さを伝えていかなければならない」と話した。
30日は追悼式が行われる。 -
美篶青島「千社参り」を伊那市無形民俗文化財に指定
伊那市美篶青島の伝統行事「千社参り」が29日、伊那市の無形民俗文化財に指定される事が決まった。
青島に伝わる「千社参り」は、毎年7月20日の土用の入りに、千枚の札を市内各地の神社やお寺、道祖神などに貼って回り、1年間の無事と農作物の豊作を願うもので、市内で行っているのは青島のみ。
いつから始まったか定かではないが、三峰川の洪水を鎮めようと、江戸時代に区民一体となって千社参りを考えつき、明治の初めから行事化したという。
青島では現在でも毎年行われ、1年の中の行事でも重視されている。
「青島の千社参り」の文化財指定は、29日に開いた伊那市教育員会10月定例会で決定した。
決定を受け青島区の堀内利男区長は「歴史の重みを感じる行事。これからも区民で伝え残していきたい」と話している。
千社参りの指定で、伊那市の無形民俗文化財は、長谷の中尾歌舞伎、羽広の獅子舞、美篶・富県のさんよりこよりなど含め8つになった。
伊那市教育員会は、準備が整い次第告示をし正式に指定する。 -
マルイチ産商がふるさと企業大賞受賞
伊那市西春近の食品卸会社マルイチ産商は地域に貢献している企業に贈られる「ふるさと企業大賞(総務大臣賞)」を受賞した。
マルイチは魚介類を中心とした食料品の卸売り会社で、長野市に本社がある。
伊那に支社ができて14年目で支社ではおよそ30人が働いている。
今回受賞したふるさと企業大賞は財団法人地域総合整備財団の融資制度を活用した企業のなかで地域振興に功績のあったところに贈られる。
マルイチは地元流通の発展や人材の雇用、また小学校の社会見学を受け入れるなど地域に密着した事業活動が認められた。
ふるさと企業大賞の表彰は30日、東京で行われる。 -
大清水川ふれあい水辺会議
護岸工事や広場整備の基本計画を了承伊那市西箕輪を流れる大清水川の整備について考える会議が29日、伊那市西箕輪支所で開かれ、護岸工事に加え広場などをつくる基本計画が了承された。
会議には地元区長や伊那養護学校の代表などが集まり、県が示した整備計画について協議した。
大清水川は、普段水は流れていないが平成16年の台風で土砂が崩れたことから、河川整備が課題となっていた。
計画ではおよそ970立方メートルの土砂に対応できるよう川幅を広げるほか、流木を止める壁を造る。
またおよそ200メートルにわたり石のブロックを積み上げる護岸工事もする。
県では工事を進めるにあたり、近くに伊那養護学校や身体障害者療護施設大萱の里があることから、利用者に川に親しんでもらおうと広場や遊歩道も造ることにしている。
広場は今ある樹木をそのまま生かしたつくりにするほか、遊歩道は車イスでも安心して通れるように整備するという。
会議出席者からは「向こう岸に渡れるように橋を作ってほしい」という要望や「コンクリートが見えるものではなく景観に配慮してもらいたい」という声が上がっていた。
この整備基本計画は会議で了承され県では今後、広場全体の詳細な設計に入るほか用地交渉を進めていく。 -
マルイチ産商にふるさと企業大賞総務大臣賞、伊那支社整備の地域振興で
地域総合整備財団(ふるさと財団)のふるさと融資制度を活用して伊那市に支社を整備したマルイチ産商が、同財団が表彰する本年度のふるさと企業大賞総務大臣賞に選ばれた。地域振興につながった功績が認められたもので、30日に東京都内のホテルで表彰式が行われる。
同大賞は、経済や雇用、イメージアップなど魅力ある地域づくりに特に貢献した同融資活用事業者が対象。マルイチ産商は平成7年度に、同融資を用いて伊那市西春近に伊那支社を整備した。